JPH09267005A - ツイストオン型オイルフィルタの着脱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ツイストオン型オイルフィルタを取付ける取
付座側に、オイルフィルタ側の爪を辷らせるスロープ部
及び固定する係止部とともに、係止部の反対側のスロー
プ部の一端に平坦な保持部を設けて、オイルフィルタ装
着時の姿勢の矯正および取外し時の脱落防止をする。 【解決手段】 オイルフィルタの端部の装着部材４の爪
７を、取付座１０に設けた取付部１６に組み合わせて固
着する。取付部１６には爪７の進入側から平坦な保持部
１７、傾斜面を有するスロープ部１８、固定させる係止
部１９を設ける。装着時は爪７が保持部１７に乗ったと
き軸方向の姿勢が正しくされて装着が円滑になり、取外
し時は保持部１７によりスロープ部１８過程の終了が明
確になり、一旦保持されるので、誤ってオイルフィルタ
を脱落させることがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は内燃機関等に装着
されるツイストオン型オイルフィルタの着脱装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】内燃機関用のオイルフィルタ等の着脱装
置に、ねじ式のものに替えてツイストオン型が採用され
るようになっている。これはオイルフィルタの端部に複
数の突出した爪を設け、取付座側にこれらの爪に対応す
るスロープ部とこれに続く平坦な係止部を設け、オイル
フィルタ装着時にはオイルフィルタを旋回させ、爪をス
ロープ部の傾斜面を辷らせて平坦な係止部へ誘導し、爪
と係止部とを係合させて固定するものである。爪と係止
部とはそれら自身の弾性又はばねの付勢により互に密着
して固定される。

【０００３】オイルフィルタ取外し時には、爪はスロー
プ部の傾斜面に従って旋回しながらオイルフィルタが軸
方向に移動し、スロープ部端から爪が外れたとき離脱す
るようになっている。例えば米国特許第４７１９０１２
号明細書に開示されたものがそれである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ツイストオン型のオイ
ルフィルタの着脱は、手で操作して行われるが、装着時
にはオイルフィルタの挿入位置に挿入し、旋回を始める
と同時に、爪がスロープ部の傾斜面に従って動き、オイ
ルフィルタの軸方向移動が始まるので、オイルフィルタ
の軸方向の傾きを矯正することなく旋回させてしまうの
で、旋回が円滑を欠き、無理な姿勢に装着してしまうこ
とがある。

【０００５】また取外しの際は爪がスロープ部を外れた
とき直ちに離脱状態となるので、手作業に離脱を予告す
る感覚が無く、不用意にオイルフィルタを取り落として
オイルを散乱させるようなことが生ずる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明はオイルフィル
タに複数の爪を設け、これを取付ける取付座に各爪に対
応するスロープ部と係止部とを設けた、ツイストオン型
オイルフィルタの着脱装置において、係止部の反対側の
スロープ部の一方端に、平坦面または軸方向に凸な山形
凸面を設けて保持部とした着脱装置である。

【０００７】保持部を設けたことにより、オイルフィル
タ装着時は爪がスロープ部の傾斜面にかかる前に保持部
に乗るので、この位置でオイルフィルタの軸方向の姿勢
を矯正し、円滑にスロープ部を辷らせ、正確な装着をす
ることができる。

【０００８】また取外し時は爪がスロープ部を外れたと
き直ちに離脱せず、オイルフィルタの軸方向の移動のな
い旋回のみ、あるいはスロープ部と逆方向の軸方向小移
動があるので、手作業に対し離脱の予告感覚を与えるこ
とができる。また、保持部によって、軸方向の位置を保
ったまま保持することができるので、オイルフィルタが
突然脱落するようなことはない。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１、図２にこの発明の実施形態
を示す。図２に示すようにスピンオン型オイルフィルタ
１は円筒状ケース２内にフィルタエレメント３を収容
し、環状の装着部材４をケース２の一方の開放端に取付
けてなる。装着部材４に内接した円筒部５ａと環状端板
５ｂとでなるパッキン５が設けられ、装着部材４に密接
するとともにフィルタエレメント３の一方端を支持して
いる。円筒部５ａと環状端板部５ｂの間にオイル通路５
ｃが穿設されている。またフィルタエレメント３の他方
端とケース２の閉塞端側の間に端板６が設けられ、フィ
ルタエレメント３を支持している。

【００１０】内燃機関本体（図示しない）側に設けられ
る取付座１０は、中央に２重円筒状の内筒部１１、外筒
部１２を有し、内筒部１１は環状端板部５ｂの中央孔に
挿入されて内筒部１１内はフィルタエレメント３の内部
と連通しクリンオイルの流出路を形成する。外筒部１２
の外側面は円筒部５ａの内側面に摺接し、外筒部１２と
内筒部１１との間の環状の隙間はオイル通路５ｃを経て
フィルタエレメント３の外側と連通しダスティオイルの
流入路を形成する。取付座１０に環状の固着用部材１３
が、外筒部１２の外周基部に形成された環状凹部１４を
囲んで取付けられる。環状凹部１４の底面にばね１５が
設けられ、オイルフィルタ１のパッキン５が外筒部１２
の外面に摺接する状態で挿入されたとき、パッキン５お
よびこれに外接する装着部材４の端面を押圧する。

【００１１】装着部材４の環状外側面と、取付用部材１
３の環状内側面の間には環状空間が形成されており、装
着部材４から外方へ向けこの空間に３個の爪７が突出し
ている。（図１）また、取付用部材１３から内方の環状
空間へ向けて取付部１６が３個突出させてあり、図３の
ように爪７に対向する面は平坦な保持部１７、傾斜面を
有するスロープ部１８、平坦な係止部１９、ストッパ部
２０が形成されている。係止部１９はスロープ部１８の
最高部に対しわずかに段差を持って低位置にあり、スト
ッパ部２０は係止部１９の終点に立ち上っている。

【００１２】オイルフィルタ１の装着部材４とパッキン
５とは、ばね１５に抗して、取付部１６同士の間隙２１
へ爪７が位置するように挿入され、旋回すると、まず爪
７が保持部１７に乗って、軸方向の向きを矯正された
上、スロープ部１８の傾斜面を辷り、係止部１９に入
る。また取外し時は爪７がスロープ部１８経て旋回およ
び軸方向の移動（緩み）を行いながら、その終端で一旦
保持部１７に乗る。この状態では軸方向の移動が無くな
るから、離脱直前であることが、手に感覚的に伝わり、
誤ってオイルフィルタ１を脱落させることがない。

【００１３】この例のほか図４に示すように平坦な保持
部１７に替えて山形凸面をなす保持部２２としてもよ
い。このようにすれば爪７が保持部２２にかかったと
き、離脱直前であることが一層明瞭に感知せられる。

【００１４】さらに、オイルフィルタの取付部分の構造
によっては装着部材と取付座の固着用部材との内外相対
位置を替えて、爪を内方へ向け、固着用部材の取付部を
外方へ向けて組合せるようにすることも可能である。

【００１５】

【発明の効果】この発明のツイストオン型オイルフィル
タの着脱装置は、爪を誘導するスロープ部の導入始端側
すなわち離脱時の末端側に保持部を設けて、一旦爪を保
持し、スロープ部への進入直前又はスロープ部からの離
脱直後に、軸方向の移動のない旋回作動のみの部分を設
けたので、装着時はこの部分で挿入姿勢を正しく矯正し
て、装着の旋回を円滑に行なわせて正確な固定をする。
また取外し時は離脱直前であることを明確に感知させて
不用意にオイルフィルタが脱落することを防止する。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態を示す横断面。

【図２】実施の形態を示す縦断面図。

【図３】爪と取付部との関係を示す展開図。

【図４】爪と取付部との関係を示す他の例の展開図。

【符号の説明】

７ 爪 １７、２２ 保持部 １８ スロープ部 １９ 係止部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 オイルフィルタの一端側の円周上に複数
   の突出する爪を設け、オイルフィルタを取付ける取付座
   に、爪と対応するスロープ部とスロープ部に続く平坦な
   係止部とを設けたツイストオン型オイルフィルタの着脱
   装置において、係止部の反対側となるスロープ部の一方
   端に、平坦面または軸方向に凸な山形凸面を設けて、保
   持部としたことを特徴とするツイストオン型オイルフィ
   ルタの着脱装置。