JPH09266729A - 生分解性結束テープ - Google Patents

生分解性結束テープ

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JPH09266729A
JPH09266729A JP8076584A JP7658496A JPH09266729A JP H09266729 A JPH09266729 A JP H09266729A JP 8076584 A JP8076584 A JP 8076584A JP 7658496 A JP7658496 A JP 7658496A JP H09266729 A JPH09266729 A JP H09266729A
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JP
Japan
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film
biodegradable
base film
sheet
weather resistance
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Application number
JP8076584A
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English (en)
Inventor
Sachiko Furusawa
祥子 古澤
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Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Original Assignee
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用時には結束に要する十分な引張強度を有
し、経時的に使用終了時には耐候性劣化によって引張強
度が著しく低下すると共に、土壌中にあっては分解速度
が早められる、生分解性結束テープを提供する。 【解決手段】主成分が生分解性脂肪族ポリエステルから
なる原料を用い、これをシート状に成形した後、その長
手方向に延伸倍率1.5〜6.0の範囲で延伸して得た
フィルムを基材フィルムとして、その片面に粘着層を設
けたものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農園栽培における
植物の支持具として用いられる、生分解性能を有する結
束テープに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、路地、温室等における野菜、果
樹、花卉等の植物の農園栽培においては、これらの植物
を、柱状あるいは枠状の支持具によって支持するため
に、植物の茎や枝を支持具に結びつけるテープ状の結束
具が広く用いられている。従来、このような結束具とし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の非分解性樹脂
からなるフィルムに粘着剤を付与した結束テープが、結
束強度の点からごく一般的に使用されている。
【0003】しかし、上記従来の結束具においては、使
用終了後に、支持具から取り外すには鋏でこれを切断し
なければならず、また取り外した後はゴミとなり、その
回収や回収後の処理が困難で、特に回収後の焼却処理で
は焼却炉内が非常に高温となり、焼却炉を傷める原因と
なるという問題が付随する。
【0004】このような問題を解決するものとして、光
崩壊性の合成樹脂を材料とした結束具が既に公知である
が、この結束具によれば自然光に晒された部分では崩壊
し、短期間に所期の目的を達するが、例えば使用後に土
壌に埋め込まれたり、物の影に遮られた暗所にあっては
長期間崩壊しなかったり、また日照時間に左右されて崩
壊時間が著しく長くなったり、逆に短くなるなどの問題
がある。このような結束具の公知例としては、特開昭5
8−212727号公報が挙げられる。
【0005】また、上記のような問題点を改良するもの
として、乳酸系ポリマーから得られた基材フィルムに粘
着剤を付与した生分解性粘着フィルムが知られている
が、これによれば支持具から取り外した後、土壌に放置
すれば土に混じって分解し、回収の手間は不要となるも
のの、使用終了直後の支持具からの取り外しには依然と
して鋏でこれを切断するという手間が残る。このような
生分解性粘着フィルムの公知例としては、特開平6−3
30001号公報が挙げられる。
【0006】通常、農園栽培等において、植物を支持す
る必要のある期間は、植物の成長過程や果実の成育過程
であって、収穫時にはもはや支持の必要性はない。しか
し、上記従来の支持手段によれば、いずれも収穫終了後
においてなお強度を維持しているものであり、これがか
えって使用後の支持具類の処理作業を繁雑にしているの
である。
【0007】本発明者らは、上記のような従来の問題に
鑑み鋭意研究を重ねた結果、この種の結束テープの材料
として生分解性脂肪族ポリエステルを選択し、これをシ
ート状に成形した上で、適度に延伸すれば、延伸方向に
対する引張強度は向上するが、耐候性劣化により引張強
度の低下が早まり、延伸倍率の増加に伴って低下の度合
が大きくなって崩壊速度が早められることを見出し、本
発明を完成した。
【0008】
【発明が解決しようする課題】すなわち、本発明は、上
記のような背景のもとに、使用時には結束に要する十分
な引張強度を有し、経時的に使用終了時には耐候性劣化
によって引張強度が著しく低下すると共に、土壌中にあ
っては分解速度が早められる、生分解性結束テープを提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的において、本
発明は、主成分が生分解性脂肪族ポリエステルからなる
原料を用いてこれをシート状に成形した後、長手方向に
延伸倍率1.5〜6.0の範囲で延伸して得たフィルム
を基材フィルムとして、この基材フィルムの片面に粘着
層を設けたことを特徴とする生分解性結束テープを要旨
とする。
【0010】本発明において、基材フィルムの主原料に
用いられる生分解性脂肪族ポリエステルには、ポリカプ
ロラクトン、ポリエチレンサクシンート、ポリブチレン
サクシネート、ポリラクチド、ポリエチレンアジペー
ト、ポリテトラメチレンアジペート等の脂肪族ポリエス
テル及びその誘導体、ポリシクロヘキシレンジメチルア
ジペート等の脂環族ポリエステル及びその誘導体の単体
または2種以上の混合物が用いられる。これらは、自然
環境のもとで生分解性を有すると共に光劣化性を合わせ
もつものである。なお、基材フィルムの原料としては上
記主原料の他、無機充填剤、可塑剤、滑剤等を必要に応
じ適宜添加することができる。
【0011】そして、本発明における基材フィルムとし
ては、上記の生分解性脂肪族ポリエステルを主成分とし
た原料を用い、これを加熱溶融してシート状に成形し、
ついでシートの長手方向に1.5〜6.0の範囲の延伸
倍率で延伸して、厚さ10〜2000μmの範囲のフィ
ルム状としたものが基材フィルムとして使用されるので
ある。
【0012】ところで、本発明において、上記のように
原料を加熱溶融してシート状に成形した後、シートの長
手方向に延伸する目的は、基材フィルムを延伸してこ
れに分子配向性を付与して長手方向の引張強度を向上す
ること、及び基材フィルムの耐候性劣化の促進度合を
調整することにある。
【0013】は、ある種の合成樹脂フィルムを延伸す
れば強くなるという、一般に古くから知られた延伸技術
を利用するものであり、は、基材フィルムの材料に生
分解性脂肪族ポリエステルを選択することによって、基
材フィルムの長手方向の延伸倍率を一定の範囲で変化さ
せるものである。この場合、延伸倍率は長手方向に1.
5〜6.0の範囲とするが、延伸倍率が1.5倍以下で
あると、耐候性劣化を促進する度合が小さくなり、かつ
経時的に劣化の時間幅が大きくばらつくこととなって耐
候性劣化の促進を調整することが困難となり、また延伸
倍率が6.0倍を越えると引張強度をもはやそれ以上高
めることができないばかりか、厚さの減少とも相俟って
耐候性劣化が著しく大きくなって、結束テープとしての
実用機能を早期に失う結果となる。したがって、基材フ
ィルムの延伸倍率は好ましくは1.8〜5.5倍とし、
それに伴って厚さは好ましくは20〜500μmとす
る。
【0014】本発明における生分解性結束テープの基材
フィルムの成形は、原料の生分解性脂肪族ポリエステル
を、まず溶融押出法、カレンダーロール法、インフレー
ション法、溶融キャスト法等の公知のシート成形法によ
ってシートを成形し、ついで得られたシートを長手方向
に前記シートの成形工程と同一ライン上または別ライン
上で、前記延伸倍率1.5〜6.0の範囲内に公知の延
伸手段により延伸することにより成形する。
【0015】上記で成形された基材フィルムは、片面に
粘着剤を塗布され、本発明の生分解性結束テープとされ
る。
【0016】本発明の生分解性結束テープは、以上のよ
うに材料として生分解性脂肪族ポリエステルを選択し、
これをシート状に成形した上で、一定の延伸倍率の範囲
内において延伸されたフィルムを基材フィルムとするも
のであり、実際の農園栽培で使用されるときの実用機能
上、とりわけ引張強度の点において、早い耐候性劣化を
望むときは延伸倍率を高く設定し、また遅い耐候性劣化
を望むときは延伸倍率を低く設定して、長手方向に延伸
するものであるから、使用開始時の引張強度は十分に確
保されるとともに、耐候性劣化を所期する時間に達成さ
せるように予め調整することができるものであり、しか
も土壌中において受ける生分解作用も促進されるもので
ある。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例とともに説明
する。なお、実施例、及び比較例における各試料の評価
は、延伸前及び延伸後の引張強度と、耐候性試験後の引
張強度の測定をし、また土壌中に埋没することによって
試料の分解状態を観察することによって行った。なお、
これらの結果を、原料の種類、シートの延伸倍率及びフ
ィルムの厚さとともに、表1にまとめた。
【0018】実施例1 原料の生分解性脂肪族ポリエステルとして、ポリカプロ
ラクトン100重量部を用い、これをTダイ方式による
口径40mmの単軸押出機(プラ技研社製)により、部
分最高温度120℃の成形温度に設定してシートに成形
した。ついで、このシートを、一部採取した後、Tダイ
から出たところで、延伸装置によりシートの流れ方向に
1.8倍に延伸し、厚さ150μmのフィルムを得た。
得られたフィルムを基材フィルムとして、片面に粘着剤
を塗布して幅15mmの結束テープを作製した。
【0019】つぎに、上記延伸前のシートと延伸後のフ
ィルムについて引張強度を測定し、また上記結束テープ
を試料として南面45度に設置された耐候性試験台に取
り付け耐候性試験を行って、耐候曝露期間3ケ月後に試
料を耐候性試験台から取り外し、引張強度(試験法:J
IS K6734、試料本数:10本)の測定試料に供
した。ここで、表1に示すように耐候性試験後の試料に
ついては、その全数が著しく耐候性劣化をしており、引
張強度の測定が不能であった。
【0020】さらに、上記で作製した結束テープ(試料
本数:10本)を用い、実際の路地菜園において、3月
中旬にトマトの苗を支持具に支持した実用試験を行い、
4ケ月後にその状態の変化を観察したところ、試料のい
ずれも外観は変化が認められないものの、指で引っ張る
と簡単にちぎれ落ちる状態であった。
【0021】上記でちぎれ落ちた試料を、その後、その
場の土中に埋めて放置したところ、3ケ月後にいずれの
試料も採取できず原形をとどめない程度に分解した。
【0022】実施例2 実施例1における原料のポリカプロラクトンに代えて、
ポリブチレンサクシネートを用い、延伸倍率を2.5
倍、厚さ15μmのフィルムとした他は、実施例1と同
様にして、結束テープを作製した。
【0023】つぎに、上記延伸前のシートと延伸後のフ
ィルムについて引張強度を測定し、また耐候性試験を、
耐候曝露期間を2ケ月後としたほかは、実施例1と同様
にして行い評価した。ここで、表1に示すように耐候性
試験後の試料については、実施例1と同様に、その全数
が著しく耐候性劣化をしており、引張強度の測定が不能
であった。
【0024】さらに、上記で作製した結束テープ(試料
本数:10本)を用い、実施例1と同様にして実用試験
を行い、その状態の変化を観察したところ、実施例1と
同様に、試料のいずれも外観は変化が認められないもの
の、指で引っ張ると簡単にちぎれ落ちる状態であった。
【0025】さらに、上記でちぎれ落ちた試料を、その
後、その場の土中に埋めて放置したところ、2ケ月後に
いずれの試料も採取できず原形をとどめない程度に分解
した。実施例3 原料の生分解性脂肪族ポリエステルとして、ポリブチレ
ンサクシネートを用い、さらにこれに酸化チタンを10
重量部、蔗糖脂肪酸エステルを2重量部添加した混合物
を用意して、これをカレンダーロールにより、部分最高
温度140℃の成形温度に設定してシートに成形した。
ついで、このシートを、一部採取した後、カンレンダー
ロールから出たところで、延伸装置によりシートの流れ
方向に3.0倍に延伸し、厚さ20μmのフィルムを得
た。得られたフィルムを基材フィルムとして、片面に粘
着剤を塗布して幅15mmの結束テープを作製した。
【0026】つぎに、上記延伸前のシートと延伸後のフ
ィルムについて、引張強度を測定し、また上記結束テー
プを試料として、耐候暴露期間を2ケ月としたほかは、
実施例1と同様にして、耐候性試験を行った。得られた
夫々の結果を表1に示す。ここで、耐候性試験後の試料
については、実施例1と同様に、その全数が著しく耐候
性劣化をしており、測定が不能であった。
【0027】さらに、上記で作製した結束テープ(試料
本数:10本とした。)を用い、実施例1と同様にして
実用試験を行い、その状態の変化を観察したところ、実
施例1と同様に、試料のいずれも外観は変化が認められ
ないものの、指で引っ張ると簡単にちぎれ落ちる状態で
あった。
【0028】さらに、上記でちぎれ落ちた試料を、その
後、その場の土中に埋めて放置したところ、4ケ月後に
いずれの試料も採取できず原形をとどめない程度に、分
解した。
【0029】実施例4 原料の生分解性脂肪族ポリエステルとして、ポリエチレ
ンサクシネートを用い、これを実施例1と同様にして、
シートに成形した。ついで、このシートを、一部採取し
た後、Tダイから出たところで、延伸装置によりシート
の流れ方向に5.5倍に延伸し、厚さ30μmのフィル
ムを得た。得られたフィルムを基材フィルムとして、片
面に粘着剤を塗布して幅15mmの結束テープを作製し
た。
【0030】つぎに、上記延伸前のシートと延伸後のフ
ィルムについて引張強度を測定し、また耐候性試験を、
耐候曝露期間を1ケ月後としたほかは、実施例1と同様
にして行い評価した。ここで、耐候性試験後の試料につ
いては、実施例1と同様に、その全数が著しく耐候性劣
化をしており、引張強度の測定が不能であった。
【0031】さらに、上記で作製した結束テープ(試料
本数:10本とした。)を用い、実施例1と同様にして
実用試験を行い、その状態の変化を観察したところ、実
施例1と同様に、試料のいずれも外観は変化が認められ
ないものの、指で引っ張ると簡単にちぎれ落ちる状態で
あった。
【0032】さらに、上記でちぎれ落ちた試料を、その
後、その場の土中に埋めて放置したところ、実施例2と
同様に、2ケ月後にいずれの試料も採取できず原形をと
どめない程度に分解した。
【0033】比較例1 得られたシートを、延伸倍率1.2倍に延伸して、厚さ
20μmのフィルムとしたほかは、実施例1と同様にし
て、結束テープを作製した。
【0034】つぎに、上記延伸前のシートと延伸後のフ
ィルムについて引張強度を測定し、また耐候性試験を、
耐候曝露期間を3ケ月後としたほかは、実施例1と同様
にして行い評価した。得られた夫々の結果を実施例と同
様に表1に示す。ここで、耐候性試験後の試料について
は、試料本数10本中4本は著しく耐候性劣化をしてお
り、測定が不能であったが、残りの6本は12.6〜4
2.1N/mm2 の値を示し、経時的な劣化のばらつき
が認められた。
【0035】さらに、上記で作製した結束テープ(試料
本数:10本)を用い、実施例1と同様にして実用試験
の状態の変化を観察したところ、4ケ月後には、試料1
0本中5本は、指で引っ張ると簡単にちぎれ落ちる状態
であったが、残り5本はこれを取り外すために刃物が必
要であった。
【0036】さらに、上記実用試験後の全試料を、その
場の土中に埋めて放置したところ、実施例2と同様に、
2ケ月後にいずれの試料も採取できず原形をとどめない
程度に分解した。
【0037】比較例2 実施例2と同様の成形方法により、厚さ15μmのフィ
ルムを作製した。
【0038】つぎに、上記未延伸のフィルムについて引
張強度を測定し、また耐候性試験を、耐候曝露期間を3
ケ月後としたほかは、実施例1と同様にして行い評価し
た。ここで、表1に示すとおり、耐候性試験後の試料に
ついては、試料本数10本中6本は著しく耐候性劣化を
しており、引張強度の測定が不能であったが、残りの4
本は8.7〜18.6N/mm2 の範囲の値を示し、経
時的な劣化のばらつきが認められた。
【0039】さらに、上記で作製した結束テープ(試料
本数:10本)を用い、実施例1と同様にして実用試験
の状態の変化を観察したところ、4ケ月後には、試料1
0本中6本は、指で引っ張ると簡単にちぎれ落ちる状態
であったが、残り4本はこれを取り外すために刃物が必
要であった。
【0040】さらに、上記実用試験後の全試料を、その
場の土中に埋めて放置したところ、実施例2と同様に、
2ケ月後にいずれの試料も採取できず原形をとどめない
程度に分解した。
【0041】比較例3 澱粉50重量部とポリビニルアルコール50重量部とか
らなる混合物を原料とし、実施例1で用いたと同様の押
出機を用い、部分最高温度150℃の成形温度に設定し
てシートに成形した。ついで、このシートを、一部採取
した後、Tダイから出たところで、延伸装置によりシー
トの流れ方向に2.5倍に延伸し、厚さ15μmのフィ
ルムを得た。得られたフィルムを基材フィルムとして、
片面に粘着剤を塗布して幅15mmの結束テープを作製
した。
【0042】つぎに、上記延伸前のシートと延伸後のフ
ィルムについて引張強度を測定し、また耐候性試験を行
い、耐候曝露期間を6ケ月後としたほかは、実施例1と
同様にして行い評価した。ここで、表1に示すとおり、
耐候性試験後の試料については、試料本数10本中2本
は著しく耐候性劣化をしており、測定が不能であった
が、残りの8本は15.3〜46.3N/mm2 の値を
示し、経時的な劣化のばらつきが認められた。
【0043】さらに、上記で作製した結束テープ(試料
本数:10本)を用い、実施例1と同様にして実用試験
の状態の変化を観察したところ、4ケ月後には、試料1
0本中4本は、指で引っ張ると簡単にちぎれ落ちる状態
であったが、残り6本はこれを取り外すために刃物が必
要であった。
【0044】さらに、上記実用試験後の全試料を、その
場の土中に埋めて放置したところ、8ケ月後と、実施例
1〜4の2〜4倍の期間を要して、ようやくいずれの試
料も採取できず原形をとどめない程度にまで分解した。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明の生分解性結束テ
ープは、主成分が生分解性脂肪族ポリエステルからなる
原料を用いてこれをシート状に成形した後、その長手方
向に延伸倍率1.5〜6.0の範囲で延伸して得たフィ
ルムを基材フィルムとして、この基材フィルムの片面に
粘着層を設けたものであるから、使用開始から使用中に
は結束に要する十分な引張強度を有し、経時的に使用終
了時には耐候性劣化によって引張強度が著しく低下する
と共に、その後土壌中にあっては分解速度が早められる
という効果を有するものである。したがって、この発明
による生分解性結束テープを、各種農園栽培における植
物の支持具として用いれば、結束作業と使用後の取り外
し作業が極めて容易となり、土壌中に放置しても短期間
に分解するのでゴミとなるおそれがない。また、経時的
な耐候性劣化の度合をシートの延伸倍率によって調整す
ることができて、植物の栽培期間に見合う実用性能を有
する結束テープとすることができるという利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JLE C09J 7/02 JLE // B29C 55/02 B29C 55/02 B29L 7:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主成分が生分解性脂肪族ポリエステルから
    なる原料を用いてこれをシート状に成形した後、長手方
    向に延伸倍率1.5〜6.0の範囲で延伸して得たフィ
    ルムを基材フィルムとして、この基材フィルムの片面に
    粘着層を設けたことを特徴とする生分解性結束テープ。
JP8076584A 1996-03-29 1996-03-29 生分解性結束テープ Pending JPH09266729A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8076584A JPH09266729A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 生分解性結束テープ

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