JP2001048222A - 生分解性紐 - Google Patents
生分解性紐Info
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- Y02W90/10—Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics
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- Package Frames And Binding Bands (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
した熱可塑性ポリマーからなり、現行の結束機で結束可
能な優れた強力を保持し、使用中はカビや病害虫の発生
がなく、かつ、廃棄後自然環境下に蓄積することのない
機械結束可能な紐を提供する。 【解決手段】 構成成分の75重量%以上がポリ乳酸か
らなる土壌分解性を有する紐であって、相対粘度が1.
8以上、複屈折が0.035以下であるフィルムが撚数
20〜100T/Mで撚状となっていることを特徴とす
る生分解性紐。
Description
乳酸系ポリマーを主成分とした熱可塑性ポリマーからな
り、現行の結束機で結束可能であり、優れた強力を保持
し、使用中はカビや病害虫の発生がなく、かつ、廃棄後
自然環境下に蓄積することのない機械結束可能な紐に関
するものである。
クフィルムが多用されている。例えば、施設園芸ハウス
の外張り用、内張り用等またはトンネルハウス用、マル
チ栽培用等として使用されている。これらの用途には、
主として塩化ビニル系樹脂やオレフィン系樹脂、酢酸ビ
ニル系樹脂フィルムが用いられている。中でも塩化ビニ
ル系樹脂フィルムは、年間約10万トンの生産量にのぼ
っている。しかし、消費の拡大と共に廃棄物処理が社会
問題となっている。
チレン系樹脂を含むオレフィン系樹脂フィルムは、自然
環境下で分解しないか、または分解速度が極めて遅いた
め、使用後放置されたり、土中に埋設処理された場合、
半永久的に地上や地中に残存することになる。また、海
洋投棄された場合は、景観を損なったり、海洋生物の生
活環境を破壊したりする。特に都市部においては、自然
保護の観点からゴミの埋め立て地の確保が難しくなって
いる。
た場合、塩化水素ガス等の有害ガスが発生し、大気を汚
染するするだけでなく、焼却炉の劣化を促進する。不完
全焼却時に発生するダイオキシンは大きな問題となって
おり、焼却処理には高額な設備投資が必要である。
をコンポストで処理することが推進されている。収穫後
の作物のうち、不要物をコンポストで処理し、肥料とし
て再利用しようとするものである。しかし、従来多く使
用されているオレフィン製の資材が農業残渣に混入し、
これがコンポスト中で分解しないという問題があった。
10本づつポリエチレンやポリプロピレンのフラット状
の紐で結束機によって結束されて出荷されている。出荷
後の花は、結束紐で結束された茎の部分を裁断して使用
される為、紐がついたままの茎がゴミとして発生する。
従って、コンポスト処理する為には、結束紐を取り除く
必要があり、生分解性結束紐が要望されている。
いるための研究開発は以前から多数行われてきた。生分
解性ポリマーはでんぷん系、脂肪族ポリエステル系が広
く知られているが、でんぷん系の樹脂は、水に溶解する
為、切り花を結束するには不向きであり、脂肪族ポリエ
ステル系の樹脂は強度が低く、結束機での結束が難しい
という問題があった。
くなるため、良好な機械特性を示す(特開平6−256
481号公報等)。しかし、現行の自動結束機は、ポリ
エチレンやポリプロピレンといった高伸度の紐用に設計
されている為、伸度が低く、摩擦抵抗が大きいポリ乳酸
の紐は、結束時に切断する。
足する結束機で結束可能な紐は上市されていない。
有し、現行の結束機で結束可能な紐を提供しようとする
ものである。
を解決するために鋭意研究の結果、特定の複屈折を有
し、主成分がポリ乳酸であるフィルムの撚り紐は、現行
の結束機で安定して結束可能であることを見出し、本発
明に到達した。すなわち、本発明は、構成成分の75重
量%以上がポリ乳酸からなる土壌分解性を有する紐であ
って、相対粘度が1.8以上、複屈折が0.035以下
であるフィルムが撚数20〜100T/Mで撚状となっ
ていることを特徴とする生分解性紐である。
する。本発明の紐は、構成成分の75重量%以上が、ポ
リ乳酸成分であることが必要である。ポリ乳酸成分が7
5重量%未満では、生分解性を有したまま紐に必要な強
度を保持することができないばかりでなく、カビや病害
虫の発生を招いたりして好ましくない。また、撚り特性
が損なわれ、フィルムを撚って、撚紐としても、撚りが
ほどけてしまい、その結果、表面積が大きくなり、結束
時の摩擦抵抗が大きくなったり、伸度が低くなったりし
て好ましくない。
され、特にD−乳酸の割合(D%)が8モル%以下、好
ましくは5モル%以下の共重合体あるいは混合体からな
ることが好ましい。
リ乳酸に少量の共重合成分を含有していてもよく、共重
合成分としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸成分、アジピン酸、セバシン酸等の
脂肪族ジカルボン酸成分、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、ブチレングリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのアルキレン
オキシド付加物、ビスフェノールSのアルキレンオキシ
ド付加物等のグリコール成分、4−ヒドロキシ安息香
酸、ε-カプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸成分
が挙げられる。
め、紐の送りがスムーズにいかず、自動結束時の操業性
を悪化させる場合がある。近年、花き等の梱包は全自動
化されており、結束も全自動ラインに組み込まれてい
る。連続自動結束装置では、ちょっとした不具合が操業
性を悪化させるため、紐の摩擦抵抗を低減させる必要が
ある。紐の摩擦抵抗を低減させる為には、ポリ乳酸と実
質的に非相溶で、かつ、滑剤を0.5〜20%含有する
生分解性樹脂を構成成分の1〜20%含有させることが
好ましい。従来、摩擦抵抗を低減させる為には、滑剤を
添加する方法が一般的であるが、単にシリカ等の滑剤を
ポリ乳酸に添加した場合に比べて、滑剤を含有した非相
溶の樹脂をポリ乳酸中にミクロ分散させた方が摩擦抵抗
を低下させる効果が高いのはまさに驚くべきことであ
る。
としては、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサ
クシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポ
リカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル、脂肪族エス
テルカーボネート、ポリエチレングリコール等が挙げら
れる。ポリ乳酸と実質的に非相溶な生分解性樹脂の含有
量が1%未満では実質的に効果が無く、20%を超える
とポリ乳酸の良好な機械物性が損なわれる。
等の無機滑剤、エチレンビスステアリルアミド等の有機
滑剤が例示されるが、これに限定するものではない。ま
た、無機滑剤と有機滑剤の併用はさらに好ましい。滑剤
は予めポリ乳酸と実質的に非相溶な生分解性樹脂中に
0.5〜20%分散させてからポリ乳酸に添加する。滑
剤の添加量が0.5%未満では実質的に効果はなく、2
0%を超えるとフィルム製膜時にパック圧が上昇すると
いった製造トラブルを招くため好ましくない。
を損なわない範囲において、滑剤の他にアンチブロッキ
ング剤、及び制電、難燃、耐光、防汚等の機能性の付与
を目的とした添加剤、艶消剤、顔料等を配合しても差し
支えない。
8以上、好ましくは1.95以上であることが必要であ
る。ここでいう相対粘度は、フェノール/四塩化エタン
=50/50混合液に紐を0.5wt%溶解した液の2
0℃における溶液粘度をいう。紐の相対粘度が1.8に
満たない場合は、紐の破断強度が低く、結束時に切断
し、好ましくない。
折である。複屈折は、0.035以下、好ましくは0.
030以下である必要がある。ここでいう複屈折は、偏
光顕微鏡を用いたレタデーション法で測定する。複屈折
が0.035を超えると配向が進んでいる為に切断時に
紐が縦割れ(フィブリル化)を起こし、紐押さえに紐の
かすが堆積して結束の操業性が著しく低下する為好まし
くない。
紐がフラット状では結束紐としては使用できない。フィ
ルムに撚りを加えることにより、初めて結束可能とな
る。すなわち、フィルムに撚りを加えることにより、摩
擦抵抗が低下し、かつ見かけの伸度が向上する為、安定
した結束作業が実現する。撚り数は、20〜100T/
Mとすることが必要である。20T/Mより少ないと、
機械結束時に切断して作業性が悪くなる。撚り数が10
0T/Mを超えると、撚り工程でフィルムが擦過し、か
えって強力が低くなり好ましくない。この撚り紐は一本
のまま使用してもよいが、より強力が必要なときは合糸
して使用する。撚り工程は、通常、ポリプロピレン等の
紐と同様の公知の方法で行えばよい。
が、作物によって必要な強力が異なる為、撚紐にすると
きの作業性や、必要強力を考えて設計すればよい。
るポリ乳酸系フィルムを製膜する方法としては、例え
ば、溶融キャスト法、溶融押出法、カレンダー法などの
方法を用いることができるが、工業的には溶融押出法が
一般的である。
ンフレーション法等を適用することができる。押出温度
は、好ましくは190〜280℃、より好ましくは、2
00〜250℃の範囲である。成形温度が低すぎると、
製膜成形が不安定となり、高すぎるとポリ乳酸が分解し
て、得られるフィルムの強度が低下したり、着色するな
どの問題が発生し好ましくない。
度的に一軸延伸することが好ましい。一軸延伸する場合
には、縦方向に1.3〜5倍延伸する。延伸倍率が低す
ぎると、十分に満足しうる強力を有するフィルムが得難
く、また、高すぎると分子配向して複屈折が高くなり、
結束時に紐が縦割れしてフィブリル化が多発するため好
ましくない。
転移点(Tg)〜(Tg+50)℃の範囲が好ましい。
延伸温度がTg未満では延伸が困難であり、(Tg+5
0)℃を超えると延伸による強度向上が認められないこ
とがある。また、耐熱性を増す為に延伸後、緊張下で7
0℃以上、融点未満の温度で熱処理を行ってもよい。
あるが、紐を押さえるくちばし部分のばね押えを緩める
ことによって、外観や操業性を向上できる。
であるが、用途はこれに限定するものでなく、木、野
菜、花の結束紐はもちろん農業分野以外の結束用紐、梱
包用紐など種々の用途に使用できる。
する。
LA)95重量部、コロイダルシリカとエチレンビスス
テアリルアミドを各々5%含有したポリブチレンサクシ
ネートアジペート(昭和高分子社製、ビオノーレ)5重
量部(以下、滑剤を含有したビオノーレをビオノーレマ
スターと略称する)をチップ混合して、210℃におい
てTダイが装着された押出機を用いて、溶融混練して押
出し、未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムをス
リットした後、100℃に加熱し、長さ方向にロール法
にて3.5倍延伸し、8500デニールの一軸延伸フィ
ルムを得た。得られたフィルムの複屈折は、0.025
であった。このフィルムを撚り数40T/Mで撚り、紐
を作製した。得られた紐の結束操業性を山田機械製の小
型結束機YS−10を用いて試験した。菊10本を一束
に結束する作業を100回連続的に行い、紐が切断する
回数から切断率を求め、結束安定性を評価したところ、
紐の切断等のトラブルはなく、操業性は良好であった。
また、結束部分の外観も良好であった。
は、実施例1と同様にして、組成の異なる撚り紐を作製
した。得られた紐の特性を表1に示す。比較例1では、
ビオノーレマスターの含有量が多いために、フィルムの
強力が低くなった。そのため、撚り工程での切断が多発
し、操業性が悪かった。結束テストにおける切断率も高
かった。
て、相対粘度の異なるフィルムを得た。得られたフィル
ムを8500デニールとなる幅にスリットし、表1に記
載した撚数で各々撚り、紐を作製した。得られた紐の特
性を表1に示す。比較例2では、ポリ乳酸の相対粘度が
低いために、フィルムの強力が低くなった。そのため、
撚り工程での切断が多発し、操業性が悪かった。結束テ
ストにおける切断率も高かった。
レンビスステアリルアミドを各々5%含有したポリ乳酸
を5重量%用いた以外は、実施例1と同様にして、組成
の異なるフィルムを得た。得られたフィルムを8500
デニールとなる幅にスリットし、表1に記載した撚数で
各々撚り、紐を作製した。得られた紐の特性を表1に示
す。連続結束試験の際、紐の送りがスムーズにいかずに
4回ほど切断した。全自動結束装置での使用は若干の問
題があるが、手動の結束機での使用は問題ないレベルで
あった。
の異なる撚り紐を作製した。得られた紐の特性を表1に
示す。比較例3では、撚りを加えなかったために、紐の
摩擦抵抗が高く紐の送りがスムーズにいかないというト
ラブルが発生した。紐送り部分の押えをゆるめて試験し
たが、結束時に紐が切断し、結束できなかった。
屈折の異なるフィルムを得た。得られたフィルムを85
00デニールとなる幅にスリットし、表1に記載した撚
数で各々撚り、紐を作製した。得られた紐の特性を表1
に示す。比較例4は、複屈折が高く、配向が進んでいる
為に切断時に紐が縦割れ(フィブリル化)を起こし、紐
押さえに紐のかすが堆積して結束の操業性が悪かった。
実施例7は、切断部分がフィブリル化しており、外観上
の問題が若干認められた。
LA)を用いた以外は、実施例1と同様にして、組成の
異なる撚り紐を作製した。得られた紐の特性を表1に示
す。
レンサクシネートアジペート(ビオノーレ)を用いて組
成の異なるフィルムを得た。得られたフィルムを850
0デニールとなる幅にスリットし、表1に記載した撚数
で各々撚り、紐を作製した。得られた紐の特性を表1に
示す。
ポリマーを主成分とするため、使用中はカビや病害虫の
発生がなく、廃棄後は自然環境下に蓄積することがな
い。また、本発明の紐は優れた強力を保持するため、現
行の自動結束機を用いて結束することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 構成成分の75重量%以上がポリ乳酸か
らなる土壌分解性を有する紐であって、相対粘度が1.
8以上、複屈折が0.035以下であるフィルムが撚数
20〜100T/Mで撚状となっていることを特徴とす
る生分解性紐。 - 【請求項2】 ポリ乳酸と実質的に非相溶であり、か
つ、滑剤を0.5〜20%含有する生分解性樹脂を構成
成分の1〜20%含有していることを特徴とする請求項
1記載の生分解性紐。 - 【請求項3】 複屈折が0.030以下であるフィルム
を撚った紐であることを特徴とする請求項1又は2記載
の生分解性紐。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22347199A JP4383590B2 (ja) | 1999-08-06 | 1999-08-06 | 生分解性紐 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22347199A JP4383590B2 (ja) | 1999-08-06 | 1999-08-06 | 生分解性紐 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001048222A true JP2001048222A (ja) | 2001-02-20 |
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ID=16798668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22347199A Expired - Fee Related JP4383590B2 (ja) | 1999-08-06 | 1999-08-06 | 生分解性紐 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4383590B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001248028A (ja) * | 2000-02-29 | 2001-09-14 | Unitika Ltd | 生分解性紐 |
JP2002155440A (ja) * | 2000-11-13 | 2002-05-31 | Hagihara Industries Inc | フラットヤーンまたはその製造方法 |
JP2004250510A (ja) * | 2003-02-19 | 2004-09-09 | Mitsui Chemicals Inc | L−乳酸系ポリマー組成物 |
JP2013153664A (ja) * | 2012-01-27 | 2013-08-15 | Arai Uebingu:Kk | 植物用の結束具 |
CN107724135A (zh) * | 2017-09-02 | 2018-02-23 | 润益(嘉兴)新材料有限公司 | 一种聚乳酸纤维食品级捆绑绳 |
KR101988500B1 (ko) * | 2019-03-15 | 2019-06-12 | 박태하 | 생분해성 pla 소재를 이용한 끈 제조방법 및 그 제품 |
-
1999
- 1999-08-06 JP JP22347199A patent/JP4383590B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001248028A (ja) * | 2000-02-29 | 2001-09-14 | Unitika Ltd | 生分解性紐 |
JP2002155440A (ja) * | 2000-11-13 | 2002-05-31 | Hagihara Industries Inc | フラットヤーンまたはその製造方法 |
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KR101988500B1 (ko) * | 2019-03-15 | 2019-06-12 | 박태하 | 생분해성 pla 소재를 이용한 끈 제조방법 및 그 제품 |
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---|---|
JP4383590B2 (ja) | 2009-12-16 |
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