JPH08259823A - 生分解性マルチング材 - Google Patents
生分解性マルチング材Info
- Publication number
- JPH08259823A JPH08259823A JP6913295A JP6913295A JPH08259823A JP H08259823 A JPH08259823 A JP H08259823A JP 6913295 A JP6913295 A JP 6913295A JP 6913295 A JP6913295 A JP 6913295A JP H08259823 A JPH08259823 A JP H08259823A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lactic acid
- acid
- mulching material
- test piece
- biodegradable
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Protection Of Plants (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 生分解性を有する高分子材料を含有すること
を特徴とする生分解性マルチング材。 【効果】 本発明の生分解性マルチング材は、自然界に
放置された状態で徐々に分解して最終的にはなくなるた
めに、環境に与える負荷がない。
を特徴とする生分解性マルチング材。 【効果】 本発明の生分解性マルチング材は、自然界に
放置された状態で徐々に分解して最終的にはなくなるた
めに、環境に与える負荷がない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、農業分野や造園芸分野
で広く使用されるマルチング材に関する。より詳しく
は、生分解性を有する高分子材料を含有する生分解性マ
ルチング材に関する。
で広く使用されるマルチング材に関する。より詳しく
は、生分解性を有する高分子材料を含有する生分解性マ
ルチング材に関する。
【０００２】
【従来技術・発明が解決しようとする課題】農業分野や
造園芸分野で広く使用される農園芸用マルチング材は、
除草、保温保湿等の効果を持ち、植木の根の回りや観葉
植物等の植木鉢の中に敷かれるものである。この様なマ
ルチング材は、上記効果の他に通気性や景観に対する影
響も考慮され、現在は北米産を中心とした針葉樹の樹皮
が使用されている。これは自然界に存在するものであ
り、長期使用後は微生物により分解され、無くなってし
まうために好都合である。
造園芸分野で広く使用される農園芸用マルチング材は、
除草、保温保湿等の効果を持ち、植木の根の回りや観葉
植物等の植木鉢の中に敷かれるものである。この様なマ
ルチング材は、上記効果の他に通気性や景観に対する影
響も考慮され、現在は北米産を中心とした針葉樹の樹皮
が使用されている。これは自然界に存在するものであ
り、長期使用後は微生物により分解され、無くなってし
まうために好都合である。
【０００３】近年、自然環境を保護する面からもマルチ
ング材として使用している樹皮を他のものに置き換える
ことが望まれている。しかし、従来から知られているポ
リエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアセ
タールあるいはナイロン等の汎用プラスチックは生分解
性を有しておらず、長期使用後でも分解してなくなるこ
とはない。よって、使用後にこれを回収する必要がある
が、使用中の飛散等によって全部を回収することは不可
能であり、一部は自然界に放置されたままの状態となっ
て環境を破壊してしまう恐れがある。
ング材として使用している樹皮を他のものに置き換える
ことが望まれている。しかし、従来から知られているポ
リエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアセ
タールあるいはナイロン等の汎用プラスチックは生分解
性を有しておらず、長期使用後でも分解してなくなるこ
とはない。よって、使用後にこれを回収する必要がある
が、使用中の飛散等によって全部を回収することは不可
能であり、一部は自然界に放置されたままの状態となっ
て環境を破壊してしまう恐れがある。
【０００４】上記の如く、自然界に放置された状態で徐
々に分解して最終的にはなくなり、環境破壊を引き起こ
さない樹皮マルチング材に変わる生分解性マルチング材
が切望されているにもかかわらず、天然の樹皮に置き変
わる素材は未だ開発されていない。したがって、本発明
の目的は、自然界に放置された状態で徐々に分解して最
終的にはなくなる生分解性マルチング材を提供すること
である。
々に分解して最終的にはなくなり、環境破壊を引き起こ
さない樹皮マルチング材に変わる生分解性マルチング材
が切望されているにもかかわらず、天然の樹皮に置き変
わる素材は未だ開発されていない。したがって、本発明
の目的は、自然界に放置された状態で徐々に分解して最
終的にはなくなる生分解性マルチング材を提供すること
である。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、遂に本発明
に到った。即ち、本発明は、生分解性を有する高分子材
料を含有することを特徴とする生分解性マルチング材に
関する。また、本発明は、生分解性を有する高分子材料
が乳酸単位を含む重合体であることを特徴とする上記生
分解性マルチング材に関する。
記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、遂に本発明
に到った。即ち、本発明は、生分解性を有する高分子材
料を含有することを特徴とする生分解性マルチング材に
関する。また、本発明は、生分解性を有する高分子材料
が乳酸単位を含む重合体であることを特徴とする上記生
分解性マルチング材に関する。
【０００６】本発明における生分解性を有する高分子材
料とは、自然環境下、微生物等の関与により分解する高
分子化合物のことである。具体的には、オキシ酸（乳
酸、グリコール酸、カプロラクトン、ヒドロキシ酪酸、
ヒドロキシ吉草酸等）の単独重合体または共重合体；脂
肪族ジカルボン酸（コハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸等）と脂肪族グリコール（エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、１，４−ブタンジオール等）からな
る脂肪族ポリエステル；オキシ酸と、脂肪族ジカルボン
酸および／または脂肪族グリコールからなる脂肪族ポリ
エステル等に代表される合成高分子化合物（化学合成物
および微生物合成物）、セルロース、澱粉、化学修飾
澱粉、キチン、キトサン等に代表される天然高分子化合
物、上記天然高分子化合物と上記合成高分子化合物の
共重合体等を挙げることができる。
料とは、自然環境下、微生物等の関与により分解する高
分子化合物のことである。具体的には、オキシ酸（乳
酸、グリコール酸、カプロラクトン、ヒドロキシ酪酸、
ヒドロキシ吉草酸等）の単独重合体または共重合体；脂
肪族ジカルボン酸（コハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸等）と脂肪族グリコール（エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、１，４−ブタンジオール等）からな
る脂肪族ポリエステル；オキシ酸と、脂肪族ジカルボン
酸および／または脂肪族グリコールからなる脂肪族ポリ
エステル等に代表される合成高分子化合物（化学合成物
および微生物合成物）、セルロース、澱粉、化学修飾
澱粉、キチン、キトサン等に代表される天然高分子化合
物、上記天然高分子化合物と上記合成高分子化合物の
共重合体等を挙げることができる。
【０００７】これらの中でも、マルチング材への成形加
工性等の点から、溶融成形性を有する高分子材料が好ま
しい。特に、乳酸は植物の発育を促進させる効果を有す
ることが知られているため、分解過程で乳酸を放出する
ような、乳酸単位を含む重合体がより好ましい。さら
に、この乳酸単位を含む重合体は抗菌作用もあり良好で
ある。
工性等の点から、溶融成形性を有する高分子材料が好ま
しい。特に、乳酸は植物の発育を促進させる効果を有す
ることが知られているため、分解過程で乳酸を放出する
ような、乳酸単位を含む重合体がより好ましい。さら
に、この乳酸単位を含む重合体は抗菌作用もあり良好で
ある。
【０００８】上記高分子材料は、１種でも、２種以上で
も使用することができる。また、上記高分子化合物以外
に、さらに紙粉や木粉のような植物由来の材料を混合す
ることもできる。
も使用することができる。また、上記高分子化合物以外
に、さらに紙粉や木粉のような植物由来の材料を混合す
ることもできる。
【０００９】当該高分子材料の製造方法としては、従来
公知の方法であれば特に限定されない。例えば、ラクト
ン類の開環重合、オキシ酸の脱水重縮合、あるいは脂肪
族ジカルボン酸と脂肪族グリコールの脱水重縮合等によ
り製造することができる。
公知の方法であれば特に限定されない。例えば、ラクト
ン類の開環重合、オキシ酸の脱水重縮合、あるいは脂肪
族ジカルボン酸と脂肪族グリコールの脱水重縮合等によ
り製造することができる。
【００１０】本発明の生分解性マルチング材は上記生分
解性高分子材料を含有するものであるが、当該マルチン
グ材の生分解速度は、使用する高分子材料の分子量、末
端基種やその数、共重合組成、添加物、あるいは結晶化
度等の諸要因を適当に制御することにより調節できる。
解性高分子材料を含有するものであるが、当該マルチン
グ材の生分解速度は、使用する高分子材料の分子量、末
端基種やその数、共重合組成、添加物、あるいは結晶化
度等の諸要因を適当に制御することにより調節できる。
【００１１】また、当該生分解性マルチング材には、上
記高分子材料以外にも必要に応じて、染料や顔料等の着
色剤、酸化防止剤、劣化防止剤、可塑剤、艶消剤、静電
防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を加えることができ
る。
記高分子材料以外にも必要に応じて、染料や顔料等の着
色剤、酸化防止剤、劣化防止剤、可塑剤、艶消剤、静電
防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を加えることができ
る。
【００１２】当該生分解性マルチング材において、その
形状は特に限定されるものではなく、目的にあった形状
とすることができる。例えば、樹皮に近い外観・形状が
必要な場合は、樹皮に似させて成形するという具合であ
る。
形状は特に限定されるものではなく、目的にあった形状
とすることができる。例えば、樹皮に近い外観・形状が
必要な場合は、樹皮に似させて成形するという具合であ
る。
【００１３】当該生分解性マルチング材の製造方法とし
ては、例えば、上記高分子材料を溶融させて金型に流し
込んで成形する方法や、上記高分子材料からなる板状成
形体を型抜きする方法等が挙げられるが、その他の公知
の方法を用いることもできる。また、目的によっては、
不織布状のものも使用できる。
ては、例えば、上記高分子材料を溶融させて金型に流し
込んで成形する方法や、上記高分子材料からなる板状成
形体を型抜きする方法等が挙げられるが、その他の公知
の方法を用いることもできる。また、目的によっては、
不織布状のものも使用できる。
【００１４】
【実施例】本発明をより具体的に説明するために以下に
実施例を述べるが、本発明はこれらによって限定される
ものではない。
実施例を述べるが、本発明はこれらによって限定される
ものではない。
【００１５】なお、下記実施例および比較例における分
解性の評価は、以下の方法によって測定した。 分解性試験：厚さ３ｍｍ×長さ５ｃｍ×幅４ｃｍの試験
片を作成し、屋外で土の上に４ヶ月間放置した後、試験
片の分解状態を目視観察し、評価した。
解性の評価は、以下の方法によって測定した。 分解性試験：厚さ３ｍｍ×長さ５ｃｍ×幅４ｃｍの試験
片を作成し、屋外で土の上に４ヶ月間放置した後、試験
片の分解状態を目視観察し、評価した。
【００１６】実施例１ ポリＬ−乳酸を１８０℃で金型に押し出し、試験片を作
成した。この試験片の分解性は良好であり、マルチング
材として有用であった。
成した。この試験片の分解性は良好であり、マルチング
材として有用であった。
【００１７】実施例２ ポリＤ−乳酸を１８０℃で金型に押し出し、試験片を作
成した。この試験片の分解性は良好であり、マルチング
材として有用であった。
成した。この試験片の分解性は良好であり、マルチング
材として有用であった。
【００１８】実施例３ Ｌ−乳酸とＤ−乳酸の共重合体（Ｌ体／Ｄ体モル比＝８
０／２０）を１７０℃で金型に押し出し、試験片を作成
した。この試験片の分解性は良好であり、マルチング材
として有用であった。
０／２０）を１７０℃で金型に押し出し、試験片を作成
した。この試験片の分解性は良好であり、マルチング材
として有用であった。
【００１９】実施例４ ポリ（ε−カプロラクトン）を１００℃で金型に押し出
し、試験片を作成した。この試験片の分解性は良好であ
り、マルチング材として有用であった。
し、試験片を作成した。この試験片の分解性は良好であ
り、マルチング材として有用であった。
【００２０】実施例５ ヒドロキシ酪酸とヒドロキシ吉草酸の共重合体（モル比
９４／６）を１９０℃で金型に押し出し、試験片を作成
した。この試験片の分解性は良好であり、マルチング材
として有用であった。
９４／６）を１９０℃で金型に押し出し、試験片を作成
した。この試験片の分解性は良好であり、マルチング材
として有用であった。
【００２１】実施例６ 乳酸とε−カプロラクトンの共重合体（共重合モル比９
０／１０）を１９０℃で金型に押し出し、試験片を作成
した。この試験片の分解性は良好であり、マルチング材
として有用であった。
０／１０）を１９０℃で金型に押し出し、試験片を作成
した。この試験片の分解性は良好であり、マルチング材
として有用であった。
【００２２】実施例７ コハク酸とエチレングリコールよりなる重合体を１５０
℃で金型に押し出し、試験片を作成した。この試験片の
分解性は良好であり、マルチング材として有用であっ
た。
℃で金型に押し出し、試験片を作成した。この試験片の
分解性は良好であり、マルチング材として有用であっ
た。
【００２３】実施例８ とうもろこし澱粉を主成分とする熱可塑性プラスチック
を１００℃で金型に押し出し、試験片を作成した。この
試験片の分解性は良好であり、マルチング材として有用
であった。
を１００℃で金型に押し出し、試験片を作成した。この
試験片の分解性は良好であり、マルチング材として有用
であった。
【００２４】比較例１ ポリエチレンを１２０℃で金型に押し出し、試験片を作
成した。この試験片はまったく分解せず、マルチング材
としては不適当であった。
成した。この試験片はまったく分解せず、マルチング材
としては不適当であった。
【００２５】
【発明の効果】本発明の生分解性マルチング材は、自然
界に放置された状態で徐々に分解して最終的にはなくな
るために、環境に与える負荷がない。
界に放置された状態で徐々に分解して最終的にはなくな
るために、環境に与える負荷がない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有地 美奈子 滋賀県大津市堅田二丁目１番１号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 堀田 清史 滋賀県大津市堅田二丁目１番１号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 宇野 敬一 滋賀県大津市堅田二丁目１番１号 東洋紡 績株式会社総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項１】 生分解性を有する高分子材料を含有する
ことを特徴とする生分解性マルチング材。 - 【請求項２】 生分解性を有する高分子材料が乳酸単位
を含む重合体であることを特徴とする請求項１記載の生
分解性マルチング材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6913295A JPH08259823A (ja) | 1995-03-28 | 1995-03-28 | 生分解性マルチング材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6913295A JPH08259823A (ja) | 1995-03-28 | 1995-03-28 | 生分解性マルチング材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08259823A true JPH08259823A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13393825
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6913295A Pending JPH08259823A (ja) | 1995-03-28 | 1995-03-28 | 生分解性マルチング材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08259823A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100368738B1 (ko) * | 1996-12-12 | 2003-04-21 | 에스케이 주식회사 | 생/광분해성 농업용 멀칭필름 조성물과 이의 제조방법 및 이로 부터 제조된 성형물 |
| KR100602386B1 (ko) * | 2003-07-11 | 2006-07-20 | 김찬형 | 복합분해성 열가소성 중합체 조성물 및 이로부터 제조되는복합분해성 열가소성 중합체 제품 및 그의 제조 방법 |
-
1995
- 1995-03-28 JP JP6913295A patent/JPH08259823A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100368738B1 (ko) * | 1996-12-12 | 2003-04-21 | 에스케이 주식회사 | 생/광분해성 농업용 멀칭필름 조성물과 이의 제조방법 및 이로 부터 제조된 성형물 |
| KR100602386B1 (ko) * | 2003-07-11 | 2006-07-20 | 김찬형 | 복합분해성 열가소성 중합체 조성물 및 이로부터 제조되는복합분해성 열가소성 중합체 제품 및 그의 제조 방법 |
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