JPH09263786A - 香味の改良法 - Google Patents

香味の改良法

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JPH09263786A
JPH09263786A JP8073446A JP7344696A JPH09263786A JP H09263786 A JPH09263786 A JP H09263786A JP 8073446 A JP8073446 A JP 8073446A JP 7344696 A JP7344696 A JP 7344696A JP H09263786 A JPH09263786 A JP H09263786A
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JP
Japan
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essential oil
menthol
parts
tea tree
melaleuca
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Application number
JP8073446A
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English (en)
Inventor
Keiko Ono
恵子 大野
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SANEI GEN F F I Inc
San Ei Gen FFI Inc
Original Assignee
SANEI GEN F F I Inc
San Ei Gen FFI Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 l−メントール又はl−メントールを含む香
料物質に、ティーツリー精油を配合してなる香料組成物
を用いることを特徴とする香味の改良法を提供する。 【解決手段】 食品、化粧品、医薬部外品、医薬品等に
使用される香料組成物において、l−メントール又はl
−メントールを含む香料物質にティーツリー精油を配合
してなる香料組成物を用いることにより、清涼感の強さ
及び持続性を増強させ、嗜好性の香味に改良することが
出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、食品、化粧品、
医薬部外品、医薬品などの香味の改良方法に関する。詳
しくは各種の食品、例えばチューインガム、キャンデ
ー、錠菓、キャラメル、その他の菓子類、ゼリー、プリ
ン、その他のデザート食品、炭酸飲料、無炭酸飲料、そ
の他の清涼飲料、アイスクリーム、ラクトアイス、アイ
スミルク、シャーベット、その他の冷菓、及び歯磨き、
マウスウォッシュ、その他の化粧品、口中清涼剤、薬用
歯磨き、その他の医薬部外品、トローチ、うがい薬、そ
の他の医薬品等の香味を改良し、嗜好性を高めることに
関するものである。より詳しくはl−メントール又はl
−メントールを含む香料物質に、ティーツリー精油を配
合してなる香料組成物を添加することによって清涼感を
増強し、清涼感の持続性を向上させ香味を改良し、食
品、化粧品、医薬部外品、医薬品などの嗜好性を高める
ことに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】 従
来、食品、化粧品、医薬部外品、医薬品などに清涼感を
付与する方法としてl−メントール及びペパーミントよ
り得られる精油、和種ハッカ油より得られる精油が単独
又は配合して使用されてきた。清涼感を増強するために
l−メントールやこれら精油の添加量を多くすると苦味
や刺激臭が強くなり、嗜好性に必ずしも良好な影響を与
えないという欠点が指摘されている。又、ユーカリ油
(特開平5−308903号)、ハッカ属精油類(特開
平4−152858号)等を併用することも試みられて
いる。
【0003】本発明者らは食品、化粧品、医薬部外品、
医薬品等に清涼感を付与するためにl−メントール又は
l−メントールを含む精油に、ユーカリ精油(Eucarypt
us glbulus)、スペアミント精油(Mentha spicat
a)、ウインターグリーン精油(Gaultheria procumben
s)等の併用を試みてきた。しかしこれら精油はその香
り立ちの特性上かえって清涼感が阻害されること、独特
の薬品臭が残ること、嗜好性に個人差が生ずること等の
問題点から、清涼感を増強しかつ嗜好性を高めるという
目的は達成されず、さらに優れた香味の改良法の開発が
求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決する
ために本発明者らは、l−メントール又はl−メントー
ルを含有する香料物質にティーツリー精油を配合するこ
とによって、l−メントールの清涼感が著しく増強し、
且つその持続性が向上された嗜好性の高い香味に改良す
る効果を有することを見いだし、本発明に至った。
【0005】ティーツリー(tea tree)という名は普
通、ネズモドキ属に使われるが、メラレウカ属、ブラシ
ノキ属、カロタムヌス属、クンゼア属、オソブルニア属
等の中にもそう呼ばれるものもある。又、ティーツリー
の変種は300種以上あり、オーストラリア全土に広範
囲に生育している。鮮やかな明るい緑色をした幅の狭い
羽のような葉を持つメラレウカ属(melaleuca)は、樹高
が普通6メートル以下である。葉と小枝を水蒸気蒸留法
によって蒸留し、無色から淡黄色の特徴的なスパイシー
な芳香を持つティーツリー精油を得る。主成分はテルピ
ネン−4−オール、シネオールであり、他に少なくとも
48種類の有機化合物を含有する。ティーツリー精油は
オーストラリアで天然の殺菌剤等として人々に使用され
てきた。高濃度なティーツリー精油とともに、ティーツ
リー精油の希釈液も一般に市販されており、軟膏、石
鹸、入浴剤等とブレンドして使用され、アロマテラピー
界では重要なオイルとして知られている。
【0006】本発明に用いるティーツリー精油は、フト
モモ科、メラレウカ属に属する植物メラレウカ・アルテ
ルニフォリア(melaleuca alterniforia)、メラレウカ・
レウカデンドラ(melaleuca leucadendra)、メラレウカ
・ビリディフロラ(melaleucaviridiflora)等からの精油
で良く、メラレウカ・アルテルニフォリアより得られる
精油が好ましい。
【0007】本発明に使用されるl−メントールには合
成l−メントール、または天然精油より単離されたl−
メントールを用いても差し支えない。上記の合成l−メ
ントール、天然l−メントールは単独でもまたは併用し
て使用しても差し支えない。l−メントールを含む香料
物質としては、ペパーミント(mentha piperita)より得
られる精油、和種ハッカ(mentha arvensis)より得られ
る精油、シソ科のハッカ属(mentha)植物より得られる
精油がある。また、シソ科のハッカ属(mentha)植物よ
り得られる精油には、ウォーターミント(menthaaquatic
a)、ハッカ(mentha arvensis)、メンタ・ケルウィナ(me
ntha cervina)、ホースミント(mentha longifolia)、ペ
ニーロイヤル(mentha pulegium)、コルシカンミント(me
ntha requienii)、スペアミント(mentha spicata)、ア
ップルミント(mentha rotundifolia)がある。
【0008】本発明におけるティーツリー精油、ペパー
ミント精油及びハッカ属植物より得られる精油類として
は、いずれも市販されているものを使用することがで
き、その配合量は特に規定はないが、好ましくは香料中
にティーツリー精油が1〜20%(重量%、以下同
じ)、l−メントールが10〜50%、ペパーミント精
油が5〜50%、ハッカ属植物精油類が5〜50%であ
る。
【0009】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。 実施例1(チューインガム) l−メントール30部(重量、以下同じ)、ペパーミン
ト精油65部、ティーツリー精油5部をよく混合し、香
料組成物Aを得た。同様に、l−メントール30部、ペ
パーミント精油70部をよく混合し、比較品aを得た。
【0010】次いで、ガムベース25部、砂糖20部、
含水ブドウ等52部、水飴3部を加温混練し、これに上
記香料組成物Aを1部添加し混練してチューインガムを
調製した。同様に比較品a1部にてもチューインガムを
調製した。このチューインガムを10名の専門パネラー
(男性4名、女性6名、年齢20〜40才)にて官能評
価を行ったところ表1に示すような結果を得た。
【表1】
【0011】表1より、ティーツリー精油を配合した香
料組成物の方がいずれの官能評価項目においても優れた
効果を示すことが明らかとなった。
【0012】実施例2(ハードキャンデー) l−メントール40部、ペパーミント精油30部、ハッ
カ精油20部、スペアミント精油7部、ウィンターグリ
ーン精油3部、ティーツリー精油2部をよく混合し、香
料組成物Bを得た。同様に、上記配合からティーツリー
精油を抜いた比較品bを得た。
【0013】次に、マルチトール100部、水20部を
約190℃まで煮つめ、撹拌しながら放冷し、約150
℃まで温度を下げた時点で、これに上記香料組成物Bを
0.2部加えて混合し、型に流し込んで冷却し、シュガ
ーレスハードキャンディーを得た。同様に、比較品bで
もシュガーレスハードキャンディを調製した。これら、
シュガーレスハードキャンディーを実施例1と同様に1
0名の専門パネラーにて官能評価を行ったところ表2に
示すような結果を得た。
【表2】
【0014】表2より、ペパーミント以外のハーブを配
合した香料組成物においても、ティーツリー精油を配合
した香料組成物の方がいずれの官能評価項目においても
優れた効果を示すことが明らかとなった。
【0015】実施例3(口中清涼剤) l−メントール30部、ウインターグリーン精油20
部、ペパーミント精油20部、スペアミント精油10
部、ユーカリ精油5部、アニス精油3部、エタノール1
2部、ティーツリー精油2部をよく混合し、香料組成物
Cを得た。同様に、上記配合よりティーツリー精油を抜
いた比較品cを得た。
【0016】次に、エタノール30部、グリセリン10
部、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油2部サッカリンナ
トリウム0.1部、クロルヘキシジン0.005部、水
58部に香料組成物Cを1%添加し、口中清涼剤を得
た。同様に、香料組成物Cの代わりに比較品cを添加し
た口中清涼剤を得た。これらの口中清涼剤を実施例1と
同様に10名の専門パネラーにて官能評価を行ったとこ
ろ表3に示すような結果を得た。
【表3】
【0017】表3より口中清涼剤においても、ティーツ
リー精油を配合した香料組成物の方がいずれの官能評価
項目においても優れた効果を示すことが明らかとなっ
た。
【0018】実施例4(清涼飲料水) 酢酸イソアミル1部、酢酸エチル0.5部、ペパーミン
ト精油0.2部、l−メントール0.1部、エタノール
56.2部、ティーツリー精油0.001部、水42部
をよく混合し、香料組成物Dを得た。同様に、上記配合
よりティーツリー精油を除いたもので比較品dを得た。
【0019】次いで、果糖ブドウ糖液糖10部、クエン
酸(結晶)0.1部、香料組成物D0.2部、水88.
5部を撹拌混合して93℃まで加熱し、直ちに瓶詰めし
て密栓、水冷し清涼飲料水を得た。同様に、比較品dを
用いて清涼飲料水を得た。この清涼飲料水を実施例1と
同様に10名の専門パネラーにて官能評価を行ったとこ
ろ表4に示すような結果を得た。
【表4】
【0020】表4より、清涼飲料においても、ティーツ
リー精油を配合した香料組成物の方がいずれの官能評価
項目においても優れた効果を示すことが明らかとなっ
た。
【0021】実施例5(練り歯磨き) ソルビトール(70%溶液)78部を70℃に加温しサ
ッカリンナトリウム0.02部、SYLOID244F
Pシリカ10部、SYLOID63FPシリカ4部をゆ
っくり加えよく混合する。その後70℃まで加温した
水、カラヤガム2部、硫酸ラウリル酸ナトリウム1部、
水酸化ナトリウム(50%水溶液)0.2部、青色1号
0.015部を順次混合しながらを加え、最後に香料を
添加しよく混合し練り歯磨きを得た。同様に調整したも
のにさらにティーツリー精油0.01部を加え調整した
ものを実施例1と同様に10名の専門パネラーにて官能
評価を行ったところ表5に示すような結果を得た。
【表5】
【0022】表5より、練り歯磨きにおいても、ティー
ツリー精油を配合した方がいずれの官能評価項目におい
ても優れた効果を示すことが明らかとなった。
【0023】
【発明の効果】 以上、実施例1〜5の官能評価結果か
ら明らかなように、食品、化粧品、医薬部外品、医薬品
等に使用される香料組成物において、l−メントール又
はl−メントールを含む香料物質にティーツリー精油を
配合した香料組成物により、清涼感及び清涼感の持続性
を増強し、嗜好性のよいフレーバーに改良する方法を提
供することができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 l−メントール又はl−メントールを含
    む香料物質に、ティーツリー精油を配合してなる香料組
    成物を用いることを特徴とする香味の改良法。
JP8073446A 1996-03-28 1996-03-28 香味の改良法 Pending JPH09263786A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001040434A1 (en) * 1999-12-03 2001-06-07 Tony Dennis Dapson A process for brewing ale
JP2008273908A (ja) * 2007-05-07 2008-11-13 Kao Corp 口腔用組成物
JP2021506738A (ja) * 2017-12-21 2021-02-22 フイルメニツヒ ソシエテ アノニムFirmenich Sa 清涼および風味増強組成物
CN114794104A (zh) * 2022-04-12 2022-07-29 山东农业工程学院 一种植物生长调节剂、制备方法及使用方法

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