JPH09263662A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH09263662A
JPH09263662A JP7412396A JP7412396A JPH09263662A JP H09263662 A JPH09263662 A JP H09263662A JP 7412396 A JP7412396 A JP 7412396A JP 7412396 A JP7412396 A JP 7412396A JP H09263662 A JPH09263662 A JP H09263662A
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JP
Japan
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polyethylene resin
fly ash
weight
parts
resin composition
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Application number
JP7412396A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Yamamoto
和芳 山本
Yozo Kirie
洋三 桐榮
Katsuji Nagarei
勝治 永禮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた剛性、引張、伸び等の諸物性を有し、
押出成形や射出成形等の成形方法が可能な成形加工性を
有するフライアッシュ高充填樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 密度が0.840〜0.925g/cm
3 のポリエチレン系樹脂及び該ポリエチレン系樹脂10
0重量部に対し100〜900重量部のフライアッシュ
を含有してなることを特徴とする樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂組成物に関
し、更に詳しくは、優れた剛性、引張、伸び等の諸物性
と良好な成形加工性を有するフライアッシュを含有する
ポリエチレン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、材料コストの低減、剛性や引
張強度等の力学特性の向上、寸法安定性の改善等を目的
として、合成樹脂に各種無機充填剤を添加した樹脂組成
物が、例えば、自動車部品、精密機器部品、電気・電子
部品、メディカル機器部品等の広範な分野で多く使用さ
れている。しかし、上記合成樹脂の力学特性、その他の
諸特性を改善するという上記目的達成のために、密度が
大きく異なり、凝集性の強い無機質粒体を上記合成樹脂
に均質に分散させることは難しく、上記無機質粒体の表
面処理や各種安定剤の配合等材料コストの上昇や工程の
煩雑化を招いていた。
【0003】一方、火力発電所等で石炭を燃焼させる
と、灰分として大量のフライアッシュが排出され、極く
一部はモルタルやコンクリートの混和材として利用され
てはいるが、大半は、埋め立て用以外に確たる有効利用
手段が見い出されていない、その処理に苦慮する産業廃
棄物が存在する。上記の如き背景から、合成樹脂にフラ
イアッシュを混合して利用しようとする試みがなされて
いる。例えば、特開昭61−72059号公報には、7
0重量%以下のフライアッシュと熱可塑性樹脂との混合
物が開示されており、又、特開平3−146564号公
報には、250重量%以下のフライアッシュと粘着付与
剤からなる制振材が開示されている。しかし、上記いず
れの場合も、フライアッシュの添加量が増大すると力学
物性の低下と成形加工性の低下があり、フライアッシュ
の添加量は低いところに限界があるので、大量に排出さ
れる産業廃棄物を処理するという観点からは寄与度の低
いものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
なされたものであって、優れた剛性、引張、伸び等の諸
物性を有し、押出成形や射出成形等の成形方法が可能な
成形加工性を有するフライアッシュ高充填樹脂組成物を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、密度が0.8
40〜0.925g/cm3 のポリエチレン系樹脂及び
該ポリエチレン系樹脂100重量部に対し100〜90
0重量部のフライアッシュを含有してなることを特徴と
する樹脂組成物をその要旨とするものである。
【0006】上記密度が0.840〜0.925g/c
3 のポリエチレン系樹脂は、エチレンの重合体及びエ
チレンとエチレン以外のα−オレフィンの共重合体であ
る。上記エチレン以外のα−オレフィンとしては、特に
限定されるものではないが、例えば、プロピレン、1−
ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−ペ
ンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられ、こ
れらのエチレン及びエチレンとエチレン以外のα−オレ
フィンは、チーグラー・ナッタ触媒、バナジウム系触
媒、4価の遷移金属を含むメタロセン化合物等を重合触
媒として用い重合される。特に、4価の遷移金属を含む
メタロセン化合物等を重合触媒として用い重合されるポ
リエチレン系樹脂が好ましい。
【0007】上記エチレンの重合体及びエチレンとエチ
レン以外のα−オレフィンの共重合体からなるポリエチ
レン系樹脂の密度が、0.840g/cm3 未満では、
該樹脂の結晶性が低小であるため、得られる樹脂組成物
の剛性、引張強さ等の機械的強度が不充分であり、上記
密度が、0.925g/cm3 を超えると、該樹脂の結
晶性が高大となるため、得られる樹脂組成物の柔軟性及
び伸びが不充分となる。
【0008】上記ポリエチレン系樹脂のメルトフローレ
ート(MFR、試験温度190℃、試験荷重2.16k
gfにおいて10分間に押出される樹脂のg数)は、
0.1〜50g/10minが好ましい。上記MFRが
0.1g/10min未満では、フライアッシュの分散
性が低下し、上記MFRが50g/10minを超える
と、得られる樹脂組成物の伸び特性が低下する。
【0009】上記4価の遷移金属を含むメタロセン化合
物を重合触媒として用い、エチレンとエチレン以外のα
−オレフィンの共重合体を得る重合反応において、上記
4価の遷移金属は、特に限定されず、例えば、チタン、
ジルコニウム、ハフニウム、ニッケル、パラジウム、白
金等が挙げられる。上記メタロセン化合物は、上記の4
価の遷移金属に1つ又はそれ以上のシクロペンタジエニ
ル環及びその類縁体がリガンドとして1つ又はそれ以上
存在する化合物をいう。
【0010】上記類縁体としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、シクロペンタジエニル環、及びメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル
基、アミル基、イソアミル基、ヘプチル基、オクチル
基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、セチ
ル基、フェニル基の如き炭化水素基、置換炭化水素基、
炭化水素−置換メタロイド基により置換されたシクロペ
ンタジエニル環、シクロペンタジエニルオリゴマー環、
インデニル環、及び上記炭化水素基、置換炭化水素基、
炭化水素−置換メタロイド基により置換されたインデニ
ル環等が挙げられる。上記シクロペンタジエニル環及び
その類縁体以外のリガンドとして、例えば、塩素、臭素
等の1価のアニオンリガンド又は2価のアニオンリガン
ド、炭化水素基、アルコキシド、アリールアルコキシ
ド、アリールオキシド、アルキルアミド、アリールアミ
ド、ホスフィド、アリールホスフィド、シリル基、置換
シリル基等が挙げられる。
【0011】上記リガンドが配位された上記メタロセン
化合物としては、例えば、シクロペンタジエニルチタニ
ウムトリス(ジメチルアミド)、メチルシクロペンタジ
エニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シ
クロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ジメチル
シリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチ
ルアミドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルテト
ラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハ
フニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシク
ロペンタジエニル−p−n−ブチルフェニルアミドジル
コニウムクロリド、メチルフェニルシリルテトラメチル
シクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハフニウム
ジクロリド、インデニルチタニウムトリス(ジメチルア
ミド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミ
ド)、インデニルチタニウムトリス(ジ−n−プロピル
アミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−ブチル
アミド)(ジ−n−プロピルアミド)等が挙げられる。
【0012】上記メタロセン化合物を重合触媒とするポ
リエチレン系樹脂の製造に際して、メチルアルミノキサ
ン(MAO)、ホウ素系化合物等の共触媒が用いられ
る。上記共触媒の使用量は、上記メタロセン化合物に対
し、好ましくは10〜1000000モル倍、更に好ま
しくは50〜5000モル倍である。
【0013】上記メタロセン化合物を重合触媒とするポ
リエチレン系樹脂の製造におけるその他の重合条件に
は、特に制限はないが、例えば、不活性媒体を用いる溶
液重合法、実質的に不活性媒体の存在しない塊状重合
法、気相重合法等の重合法が用いられ、重合温度として
は、−10℃〜300℃、重合圧力としては、常圧から
100kg/cm2 の範囲で行われる。
【0014】上記メタロセン化合物を重合触媒とする重
合反応によって得られたポリエチレン系樹脂は、分子量
分布が狭く、得られる重合体が上記エチレンとα−オレ
フィン共重合体の場合、総ての分子量成分にも共重合体
成分がほぼ等しい割合で導入されている。上記メタロセ
ン化合物を重合触媒とする重合反応によって得られたポ
リエチレン系樹脂は、例えば、ダウケミカル社製、商品
名「CGCT」、「アフィニティー」、「エンゲー
ジ」、エクソンケミカル社製、商品名「EXACT」等
の市販品も利用できる。
【0015】上記ポリエチレン系樹脂は、示差走査熱量
分析及びクロス分別分析により、その物性を評価でき
る。
【0016】示差走査熱量分析は、10mg程度の上記
ポリエチレン系樹脂サンプルを、白金パンに入れ、該サ
ンプルを一度溶融させた後、5℃/分の速度で−50℃
まで冷却し、その後、5℃/分の速度で昇温しながら示
差熱を測定する。上記測定には、示差走査熱量計(セイ
コー電子社製、SSC5200型)等を用いることがで
きる。
【0017】クロス分別分析は、温度上昇溶離分別及び
高温型ゲル透過クロマトグラフィーにより分子量及び分
子量分布を測定する部分からなる。
【0018】上記クロス分別分析は、以下に示す方法で
実施される。上記温度上昇溶離分別では、上記ポリエチ
レン系樹脂を、先ず、140℃或いはポリエチレン系樹
脂が完全に溶解する温度のo−ジクロロベンゼンに溶解
し、一定温度で冷却し、予め用意した不活性担体表面
に、結晶性の高い順に、及び分子量の大きい順に薄い皮
膜状に析出させる。次に、温度を連続的に、もしくは段
階的に昇温し、順次溶出した成分の濃度を検出し、結晶
性分布及び組成分布を測定する。同時に、高温型ゲル透
過クロマトグラフィーにより溶出した各成分の分子量及
び分子量分布を測定する。本発明においては、上述した
温度上昇溶離分別(TREF=Temperature Rising Elu
tion Fractionation)部分と高温GPC(SEC=Size
Exclusion Chromatograph)部分とをシステムとして備
えているクロス分別クロマトグラフ装置(三菱化学社
製、商品名:CFC−T150A型)を使用して上記測
定を行った。
【0019】上記ポリエチレン系樹脂は、示差走査熱量
分析で測定した結晶融解ピークが1つであることが好ま
しい。上記結晶融解ピークが複数個存在する場合には、
結晶性の異なる成分が複数個存在するため、溶融樹脂粘
度にむらが生じ、上記フライアッシュと混合と混合した
場合、均質な樹脂組成物とならず、強度及び伸び特性が
低下する。又、上記ポリエチレン系樹脂は、示差走査熱
量分析で測定した結晶融解ピーク温度から、全結晶が融
解し終わるまでの温度の幅が、好ましくは30℃以内、
より好ましくは25℃以内である。上記温度の幅が30
℃を超えると、結晶性の高いポリエチレン分子及び結晶
性の低いポリエチレン分子の間で、結晶化の差が大きく
なり、溶融樹脂粘度にむらが生じ、均質な樹脂組成物と
ならず、強度及び伸び特性が低下する。
【0020】又、上記ポリエチレン系樹脂は、クロス分
別分析で測定した数平均分子量(M n )に対する重量平
均分子量(Mg )の値(Mg /Mn )が、1.5〜3.
5であることが好ましい。上記Mg /Mn が1.5未満
であると、上記ポリエチレン系樹脂が溶融時に流れにく
く、フライアッシュ微粒子の微分散が困難になり、上記
g /Mn が3.5を超えると、分子量の小さい分子及
び分子量の大きい分子の存在比率が高くなり、溶融樹脂
粘度にむらが生じ、均質な樹脂組成物とならず、強度及
び伸び特性が低下する。
【0021】又、上記ポリエチレン系樹脂の、クロス分
別分析で測定した10重量%溶出したときの温度から1
00重量%溶出完了したときまでの温度の幅が、好まし
くは40℃以下、より好ましくは30℃以下である。上
記温度の幅が40℃を超えると、上記ポリエチレン系樹
脂の中に結晶性の高い成分と低い成分が同時に存在する
ことになり、溶融樹脂粘度にむらが生じ、均質な樹脂組
成物とならず、強度及び伸び特性が低下する。
【0022】上記フライアッシュは、微粉砕した石炭を
燃焼した後、溶融状態になった燃焼残渣を高温の燃焼ガ
ス中に浮遊させ、温度の低下と共にガラス状の粒子とな
ったものを回収した石炭灰であり、シリカとアルミナを
主成分とする球状の微粒子からなり、その粒径は1〜2
00μm、平均粒径20μm程度である。
【0023】上記フライアッシュの添加量は、上記ポリ
エチレン系樹脂100重量部に対して100〜900重
量部である。上記フライアッシュの添加量が100重量
部未満であると、剛性や引張強度等の力学特性の向上、
寸法安定性の改善等の効果が充分に得られず、又、コス
ト低減を目的とする場合には、その効果も充分には得ら
れない。又、上記添加量が900重量部を超えると、得
られる樹脂組成物の流動性が低下し、成形加工性が低下
する。
【0024】本発明の樹脂組成物の製造方法は、特に限
定されるものではないが、例えば、一軸押出機、二軸押
出機、バンバリーミキサー、混練ロール、ブラベンダー
プラストグラフ、ニーダー等の混練装置を単独でもしく
はこれらの装置を適宜組み合わせて使用し、上記ポリエ
チレン系樹脂中に、上記フライアッシュを混合し、上記
ポリエチレン系樹脂の溶融温度において混練して得られ
る。更に、上記フライアッシュは、上記ポリエチレン系
樹脂と混合される際に、シラン系化合物、チタネート系
化合物、アルミネート系化合物、ジルコアルミニウム系
化合物、リン酸系化合物、脂肪酸を含むカルボン酸系化
合物、油脂類、ワックス類、界面活性剤等のカップリン
グ剤や表面処理剤にて表面処理が施されてもよい。
【0025】上記シラン系化合物としては、例えば、メ
チルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチ
ルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニル
トリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン等のクロ
ロシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェ
ニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラ
ン、デシルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン等
が挙げられ、就中、アルコキシシランが好適に用いられ
る。
【0026】又、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
γ−グリドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、N−(アミノエチル)γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。
【0027】更に、アミノ変性、エポキシ変性、カルボ
キシル変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メル
カプト変性、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、
アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性等の各種変性シ
リコーンオイルやシリコーン改質剤等が挙げられる。こ
れらのシラン系化合物は、単独で用いられても2種以上
が併用されてもよい。
【0028】上記シラン系化合物の添加量は、上記ポリ
エチレン系樹脂100重量部に対して0.01〜20重
量部程度が好ましい。上記シラン系化合物の添加量が
0.01重量部未満では、上記フライアッシュが上記ポ
リエチレン系樹脂中に充分分散しないため、得られる樹
脂組成物の強度及び伸び特性が低下する。又、上記添加
量が20重量部を超えると、得られる樹脂組成物の強度
が低下する。
【0029】上記シラン系化合物の添加方法は、上記ポ
リエチレン系樹脂と混合するに際して同時に3者を混合
してもよく、又、上記ポリエチレン系樹脂と上記フライ
アッシュを混合し、上記ポリエチレン系樹脂が溶融して
いる中に上記シラン系化合物を添加していって3者を混
合してもよい。又、予め上記フライアッシュ上記シラン
系化合物とを混合して、上記フライアッシュ微粒子表面
を前処理しておき、上記ポリエチレン系樹脂と混合され
てもよい。上記フライアッシュ微粒子表面の前処理は、
特に限定されるものではないが、例えば、上記フライア
ッシュをヘンシェルミキサー、スパーミキサー等の高速
攪拌機にて高速攪拌しながら上記シラン系化合物又は該
シラン系化合物を含有する溶液を滴下或いはスプレーに
より添加し、上記シラン系化合物が上記フライアッシュ
微粒子表面に均一に被覆されるように攪拌した後、乾燥
させる方法が挙げられる。
【0030】更に、本発明の樹脂組成物には、必要に応
じ、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、滑
剤、帯電防止剤、着色剤等が添加されてもよい。
【0031】本発明の樹脂組成物は、叙上の如く構成さ
れているので、優れた剛性、弾性率、引張、伸び、耐衝
撃強度等の諸物性をバランスよく有し、成形加工性を保
持した状態でフライアッシュが高充填された寸法安定性
良好な樹脂組成物である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて、本発明を
更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに
限定されるものではない。 (実施例1)超低密度ポリエチレン樹脂(東ソー社製、
密度=0.900g/cm3 、MFR=1.0g/10
min)100重量部及びフライアッシュ300重量部
を2軸押出機(池貝社製、口径50mm)を用いて、設
定温度230℃にて厚さ1mmのポリエチレン樹脂シー
トを作製した。
【0033】(実施例2)線状低密度ポリエチレン樹脂
(三菱化学社製、密度=0.922g/cm3 、MFR
=0.7g/10min)100重量部及びフライアッ
シュ200重量部を2軸押出機(池貝社製、口径50m
m)を用いて、設定温度230℃にて厚さ1mmのポリ
エチレン樹脂シートを作製した。
【0034】(実施例3)メタロセン系ポリエチレン樹
脂(ダウ ケミカル社製、密度=0.870g/c
3 、MFR=5.0g/10min)100重量部及
びフライアッシュ300重量部を2軸押出機(池貝社
製、口径50mm)を用いて、設定温度230℃にて厚
さ1mmのポリエチレン樹脂シートを作製した。
【0035】(実施例4)メタロセン系ポリエチレン樹
脂(ダウ ケミカル社製、密度=0.870g/c
3 、MFR=5.0g/10min)100重量部及
びフライアッシュ400重量部を2軸押出機(池貝社
製、口径50mm)を用いて、設定温度230℃にて厚
さ1mmのポリエチレン樹脂シートを作製した。
【0036】(実施例5)メタロセン系ポリエチレン樹
脂(ダウ ケミカル社製、密度=0.870g/c
3 、MFR=5.0g/10min)100重量部及
びフライアッシュ500重量部を2軸押出機(池貝社
製、口径50mm)を用いて、設定温度230℃にて厚
さ1mmのポリエチレン樹脂シートを作製した。
【0037】(実施例6)メタロセン系ポリエチレン樹
脂(ダウ ケミカル社製、密度=0.870g/c
3 、MFR=5.0g/10min)100重量部及
びフライアッシュ600重量部を2軸押出機(池貝社
製、口径50mm)を用いて、設定温度230℃にて厚
さ1mmのポリエチレン樹脂シートを作製した。
【0038】(実施例7)メタロセン系ポリエチレン樹
脂(ダウ ケミカル社製、密度=0.868g/c
3 、MFR=0.5g/10min)100重量部及
びフライアッシュ400重量部を2軸押出機(池貝社
製、口径50mm)を用いて、設定温度230℃にて厚
さ1mmのポリエチレン樹脂シートを作製した。
【0039】(比較例1)メタロセン系ポリエチレン樹
脂(ダウ ケミカル社製、密度=0.870g/c
3 、MFR=5.0g/10min)100重量部を
用いて、設定温度230℃にて厚さ1mmのポリエチレ
ン樹脂シートを作製した。
【0040】(比較例2)メタロセン系ポリエチレン樹
脂(ダウ ケミカル社製、密度=0.870g/c
3 、MFR=5.0g/10min)100重量部及
びフライアッシュ50重量部を2軸押出機(池貝社製、
口径50mm)を用いて、設定温度230℃にて厚さ1
mmのポリエチレン樹脂シートを作製した。
【0041】(比較例3)メタロセン系ポリエチレン樹
脂(ダウ ケミカル社製、密度=0.870g/c
3 、MFR=5.0g/10min)100重量部及
びフライアッシュ1000重量部を2軸押出機(池貝社
製、口径50mm)を用いて、設定温度230℃にて厚
さ1mmのポリエチレン樹脂シートを作製した。
【0042】(比較例4)高密度ポリエチレン樹脂(三
井石油化学社製、密度=0.956g/cm3 、MFR
=9.0g/10min)100重量部及びフライアッ
シュ100重量部を2軸押出機(池貝社製、口径50m
m)を用いて、設定温度230℃にて厚さ1mmのポリ
エチレン樹脂シートを作製した。
【0043】上記実施例及び比較例で得られたポリエチ
レン樹脂シートの性能を評価するため、引張弾性率及び
伸びを、JIS K 7127−1989(プラスチックフ
ィルム及びシートの引張試験方法)に準拠し、試験速度
100mm/minで測定した。測定結果は、表1に示
した。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、叙上の如く構成
されているので、優れた剛性、弾性率、引張、伸び、耐
衝撃強度等の諸物性をバランスよく有し、成形加工性を
保持した状態でフライアッシュが高充填された寸法安定
性良好な樹脂組成物を提供でき、産業廃棄物として未利
用のフライアッシュの資源再利用に大いに貢献し得るも
のである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密度が0.840〜0.925g/cm
    3 のポリエチレン系樹脂及び該ポリエチレン系樹脂10
    0重量部に対し100〜900重量部のフライアッシュ
    を含有してなることを特徴とする樹脂組成物。
JP7412396A 1996-03-28 1996-03-28 樹脂組成物 Pending JPH09263662A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7412396A JPH09263662A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 樹脂組成物

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008088326A (ja) * 2006-10-03 2008-04-17 Sekisui Chem Co Ltd 押出成形体及びその製造方法
JP2009114339A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Toyo Tire & Rubber Co Ltd ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2012126139A (ja) * 2012-01-27 2012-07-05 Sekisui Chem Co Ltd 押出成形体の製造方法
JP2012517510A (ja) * 2009-02-13 2012-08-02 章建華 環境保護型セラミックス・プラスチック複合材料処方及びその製造方法

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