JPH09263660A - 釉薬分散用即溶性カルボキシメチルセルロース - Google Patents

釉薬分散用即溶性カルボキシメチルセルロース

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JPH09263660A
JPH09263660A JP8076907A JP7690796A JPH09263660A JP H09263660 A JPH09263660 A JP H09263660A JP 8076907 A JP8076907 A JP 8076907A JP 7690796 A JP7690796 A JP 7690796A JP H09263660 A JPH09263660 A JP H09263660A
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glaze
mesh
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cmc
carboxymethyl cellulose
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恵一 佐藤
Yoko Yamamoto
陽子 山本
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Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 添加時においてママコが発生せず、短時間で
溶解が完了する釉薬分散用即溶性カルボキシメチルセル
ロースを提供すること。 【解決手段】 下記要件を備えたカルボキシメチルセル
ロースを使用する。 (1)グリオキサール処理されている。 (2)1%水溶液のpHが7.0〜9.5の範囲にあ
る。 (3)40メッシュの篩を全てが通過し、40メッシュ
より細かく200メッシュより粗い篩に10%以上が残
る。 (4)エーテル化度が0.5〜1.2の範囲にある。 (5)1%水溶液の粘度が50〜4,000mpa・s
の範囲にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陶器釉薬用即溶性
カルボキシメチルセルロース(以下「カルボキシメチル
セルロース」を「CMC」という)に関する。
【0002】
【従来の技術】釉薬はこれに含まれる成分(長石、石
灰、粘土、亜鉛華、炭酸バリウム等)が沈殿しやすく、
粘度が変化するという性質を持っている。従って、釉薬
の各成分を均一に分散させるため、あるいは釉薬の粘度
を調整するため、フノリ、塩化マグネシウム、CMC等
が添加されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の釉薬用分散剤を用いても、なおも次のような
問題があった。
【0004】すなわち、一般に分散剤は、約70%とい
った高濃度水溶液である釉薬に対し約0.3%といった
ごくわずかな量が添加されるだけであるので、強力な撹
拌を加えないと分散剤自身が素早く分散せず、均一スラ
リーはできなかった。
【0005】分散性をよくするために、粒子径を18〜
80メッシュに調整した粗粒品を用いることもあるが、
粗粒子であるため溶解が完了するまでに相当の時間を要
し、延いては均一分散するのに要する時間が多くかかっ
た。なお、溶解が完了するまでの間、分散剤はママコ
(継粉)として残った。
【0006】また、分散性を良くするために撹拌を強力
にする、あるいは温度を高めるという方法もあるが、こ
の場合にあっては、CMCと釉薬組成物中の2価以上の
金属イオンとの置換反応が生じて粘度が高くなり(増粘
し)、これにより粘度が不安定となって、施釉時、スプ
レー掛けやカーテンウォール式で行なうときにムラが発
生するといった問題があった。また、再粘度調整という
煩わしい作業を強いられた。
【0007】[発明の目的]本発明は上記の実情に鑑み
てなされたものであり、その目的は、添加時においてマ
マコが発生せず、短時間で溶解が完了する釉薬分散用即
溶性カルボキシメチルセルロースを提供するところにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の釉薬分散用即溶
性CMCは、下記の要件を備えたものである。 (1)グリオキサール処理されていること。 (2)1%水溶液のpHが7.0〜9.5の範囲にある
こと。 (3)40メッシュの篩をすべてが通過し、40メッシ
ュより細かく200メッシュより粗い篩に10%以上が
残ること。 (4)エーテル化度が0.5〜1.2の範囲にあるこ
と。 (5)1%水溶液の粘度が50〜4,000mpa・s
の範囲にあること。
【0009】
【発明の実施の形態】グリオキサール処理を施すことに
より、CMCを釉薬に添加したときママコの発生を抑え
ることができる。グリオキサール処理は従来公知の方法
で行なえば良い。その一例を下記に示す。すなわち、エ
ーテル化度0.5〜1.2、1%水溶液粘度50〜4,
000mpa・sのCMC100重量部、グリオキサー
ル1〜20重量部、及びギ酸0.1〜5重量部を混合
し、この混合物に水を1〜20重量部を入れ(この水は
予めグリオキサール、ギ酸を水溶液状態にして加えても
よい)、これによりスラリー状とし、80〜100℃で
1〜2時間反応させる。
【0010】1%水溶液のpHは7.0〜9.5である
が、このpH調整にはアルカリ剤が用いられる。アルカ
リ剤としては、重曹、ソーダ灰、カセイソーダ等が挙げ
られる。
【0011】[作用]グリオキサール処理したCMC
は、架橋不溶化されていることより、釉薬に添加したと
きにおいて、ママコが生じず(ママコが生じると、この
ママコの破壊に要する時間が別途必要となる)、完全か
つ均一に分散できる。
【0012】pH7.0〜9.5といったアルカリ性に
仕上げていることより、釉薬溶液中でグリオキサールに
よって架橋処理されている架橋構造が加水分解される。
【0013】さらに、粉末粒径を40メッシュ全通(4
0メッシュの篩に全てが通過する)40〜200メッシ
ュ10%以上(40メッシュより細かく200メッシュ
より粗い篩に10%以上が残る(通過しない))とする
ことで、上記の効果をより高め、溶解時間を早めること
ができる。
【0014】用いるCMCの粘度(1%水溶液粘度)
は、50〜4,000mpa・sである。50mpa・
s未満では粘度が低過ぎて釉薬の分散安定性が不足し、
4,000mpa・sを超える場合には、粘度が高過ぎ
てスプレー塗付しにくいといった欠点を有する。なお、
1%粘度の好ましい範囲は、100〜800mpa・s
である。
【0015】エーテル化度は0.5〜1.2であること
が必要である。1.20を超えるとコスト高となり、
0.5未満では充分なCMC化ができておらず、粘性が
不足する。なお、好ましい範囲は0.6〜0.9であ
る。
【0016】本発明のCMCは釉薬100重量部に対
し、0.1〜2重量部配合される。
【0017】
【実施例】実施例1(CMC−Aの製造) (1)グリオキサール処理 CMC(エーテル化度0.65、1%粘度350mpa
・s)100重量部、40%グリオキサール10重量
部、及び88%ギ酸0.5重量部を混合し均一に撹拌し
た。その後、80〜100℃で2時間、撹拌しながら加
熱乾燥した。
【0018】(2)pHと粒径の調整 グリオキサール処理を施した後、ソーダ灰を全体の4%
の割合で添加し、1%水溶液のpHを9とした。
【0019】その後、均一粉体として篩で粒度を調整し
た(40メッシュの篩をすべてが通過。40より細かく
200メッシュより粗い篩に100%が残る)。なお、
粒度の調整は200メッシュの篩をも通過するような微
小粒子の除去量によって目的の%とした。
【0020】実施例2(CMC−Bの製造) 使用するCMCのエーテル化度を0.9、また1%粘度
を3000mpa・sとした以外は全て上記の製造例1
と同様にしてCMC−Bを製造した。
【0021】評価試験例
【表1】 上記[表1]よりなる組成物に対して上記したCMC−
A,Bを配合し、当該CMCの溶解時間の測定をそれぞ
れ行なった。測定方法は次の通りである。なお、釉薬は
透明溶液ではないので、CMCの溶解状態が目視により
確認できない。従って、溶液の粘度を10分毎に測定
し、粘度発現状態によって溶解時間を判断した。
【0022】(溶解測定方法)[表1]に記載の釉薬組
成物の300gをビーカーに採取し、スリーワンモータ
ーで撹拌した(500rpm、25℃)。次いで、CM
C(A又はB)0.9gを添加し、添加時点から粘度
(mpa・s)の変化を10分毎に測定した。粘度の測
定は、BM型粘度計ローターNo.4(回転数60rp
m、25℃)を使用し、回転1分後の測定値を採用し
た。
【0023】結果を下記[表2][表3]に示す。
【0024】なお、比較CMCを用いて同じ試験を行な
った。比較CMCの性質と結果を下記[表2][表3]
に併記する。
【0025】
【表2】 1800(mpa・s)を溶解の基準とすれば、実施例
では所要時間10分であるのに対し、比較例は所要時間
40〜60分であった。
【0026】
【表3】 5900(mpa・s)を溶解の基準とすれば、実施例
では所要時間10分であるのに対し、比較例は、上記と
同様、所要時間40〜60分であった。
【0027】また、CMC無添加の場合は、釉薬スラリ
ーが均一状態となっていないために経時粘度は変動が大
きい。
【0028】したがって、粘度が安定した場合は分散が
よく、均一スラリーができていると判断できる。
【0029】
【発明の効果】陶器釉薬に即溶性CMCを使用すると、
添加時ママコが生じず短時間に溶解が完了する。
【0030】早く溶解するCMCが釉薬の粘度を安定化
させ、陶器に釉薬を均一に塗付することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の要件を備えた釉薬分散用即溶性カル
    ボキシメチルセルロース。 (1)グリオキサール処理されていること。 (2)1%水溶液のpHが7.0〜9.5の範囲にある
    こと。 (3)40メッシュの篩をすべてが通過し、40メッシ
    ュより細かく200メッシュより粗い篩に10%以上が
    残ること。 (4)エーテル化度が0.5〜1.2の範囲にあるこ
    と。 (5)1%水溶液の粘度が50〜4,000mpa・s
    の範囲にあること。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003171402A (ja) * 2001-11-28 2003-06-20 Wolff Cellulosics Gmbh & Co Kg 遅延溶解セルロースエーテルおよびそれらの製法
JP2007063427A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd カルボキシメチルセルロース塩の製造方法

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