JPH0926358A - インターフェログラム積算装置 - Google Patents

インターフェログラム積算装置

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JPH0926358A
JPH0926358A JP20054495A JP20054495A JPH0926358A JP H0926358 A JPH0926358 A JP H0926358A JP 20054495 A JP20054495 A JP 20054495A JP 20054495 A JP20054495 A JP 20054495A JP H0926358 A JPH0926358 A JP H0926358A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一走査の干渉光を被測定物に照射して得られ
る単位インターフェログラムを複数積算するインターフ
ェログラム積算装置において、単位インターフェログラ
ム記憶手段14に記憶されたインターフェログラムデー
タよりセンターバースト位置を検出する最大位置検出手
段16と、前記最大位置検出手段16により検出された
単位インターフェログラムのセンターバースト位置を基
準として、該単位インターフェログラムの位置軸上で両
側にそれぞれ予め定められた所定量づつ切り取り、切取
インターフェログラムを採取する切取手段18と、複数
の単位インターフェログラムに対応して順次得られる複
数の切取インターフェログラムを積算する積算手段20
と、を備えたことを特徴とするインターフェログラム積
算装置。 【効果】 切取手段により整形された単位インターフェ
ログラムについて積算処理を行うこととしたので、演算
処理の負担を大幅に軽減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインターフェログラ
ム積算装置、特に積算方式の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば分析装置などの分野で、短時間に
大量のデータを採取できるフーリエ変換型分光光度計な
どが周知である。これらのフーリエ変換型分光光度計
は、通常マイケルソン型干渉計を用い、移動鏡を走査し
て得られるインターフェログラムを積算することにより
ノイズを平均化し、フーリエ変換して得られるスペクト
ルのS/N比の向上を図っている。
【0003】このように一度の走査により得られる単位
インターフェログラムを積算させる際には、単位インタ
ーフェログラムの位相を正しく合わせて積算する必要が
あるが、従来は多数の単位インターフェログラムの最大
点の位置を合わせて全データ点の積算を行っていた(特
公平6−68458,特公平6−65971,特公平6
−65972など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、それぞ
れの単位インターフェログラムの最大値を検出し、最大
測定点(センターバースト)を基準にして各測定点の座
標補正を行い積算することは、データ処理の負担を増大
させるという問題があった。
【0005】本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされ
たものであり、その目的は演算処理の負担を軽減させつ
つ単位インターフェログラムの適正な積算を行うことの
できるインターフェログラム積算装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明にかかるインターフェログラム積算装置は、単
位インターフェログラム記憶手段と、最大位置検出手段
と、切取手段と、演算手段とを備える。
【0007】そして、前記単位インターフェログラム記
憶手段は、一走査の干渉光を被測定物に照射して得られ
る単位インターフェログラムを一時的に記憶する。ま
た、最大位置検出手段は、前記単位インターフェログラ
ム記憶手段に記憶された単位インターフェログラムデー
タよりセンターバースト位置を検出する。
【0008】切取手段は、前記最大位置検出手段により
検出された単位インターフェログラムのセンターバース
ト位置を基準として、該単位インターフェログラムの位
置軸上で両側にそれぞれ予め定められた所定量づつ切り
取り、切取インターフェログラムを採取する。
【0009】積算手段は、複数の単位インターフェログ
ラムに対応して順次得られる複数の切取インターフェロ
グラムを積算する。なお、前記積算装置において、単位
インターフェログラムは微小間隔毎の点データからな
り、
【0010】前記最大位置検出手段は、前記点データの
最大値を検出し、その最大点データの前後の側点データ
同士を比較し、両側点データの内、大きな側点データと
前記最大点の間にセンターバーストの最大点があると推
定することが好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明にかかるインターフェログ
ラム積算装置は、前述したように干渉光測定装置により
一走査毎に得られる単位インターフェログラムを入力す
る。この単位インターフェログラムのデータ点数は実際
にフーリエ変換に要求されるデータ点数Nよりもαだけ
多い。この単位インターフェログラムが一時的に単位イ
ンターフェログラム記憶手段に記憶される。
【0012】そして、この記憶手段に記憶された単位イ
ンターフェログラムの最大値(最大濃度)を最大値推定
手段により検出・推定する。切取手段は、前記センター
バースト位置が推定された単位インターフェログラムの
位置軸上で、センターバースト位置から両側にそれぞれ
あらかじめ定められた所定範囲ずつを切り取る。
【0013】このように切取手段により切り取られた各
切取インターフェログラムは、センターバースト位置に
関わらず、常に同一個数のデータ点数を有しており、し
かもセンターバースト位置から両側に所定範囲ずつを採
取したのであるから、該センターバースト位置はすべて
の切取インターフェログラムについて常に同一位置に存
在する。
【0014】そして、この切取単位インターフェログラ
ムを積算手段により順次積算する。このように本発明に
かかる積算装置によれば、単位インターフェログラムは
それぞれセンターバースト位置を基準として切取整形さ
れ、常に同一のデータ点数となっており、また積算デー
タ記憶手段上の積算途中のインターフェログラムも同一
データ点数でかつセンターバースト位置が同一となって
いるから、積算される単位インターフェログラムのデー
タ座標に補正を与えることなく、そのまま積算データ記
憶手段上の積算途中のインターフェログラムに積算させ
ることができ、演算処理に負担をかけることがない。
【0015】なお、単位インターフェログラムを微小間
隔毎の点データから構成した場合、単に最大を示すデー
タ点を最大値とすると、測定点が真の最大位置を跨ぎ越
してしまう場合がある。このときに単に最大値を示す測
定点をセンターバーストの最大値であると判断すると、
最大1測定点だけ重ね合わせ基準点がずれることとな
る。
【0016】そこで本実施例においては、測定点中最大
値を示す測定データ(例えばa点)をまず検出し、さら
にその両側の測定点(a−1点、a+1点)の濃度を読
みとる。
【0017】そして、(a−1)点及び(a+1)点を
比較し、大きな濃度を示す方を選択する。例えば(a+
1)点の濃度が(a−1)点の濃度よりも高かった場
合、前記a点と(a+1)点の間に最大値があるものと
推定するのである。
【0018】以下、図面に基づき本発明の好適な実施例
を説明する。図1には本発明の一実施例にかかるインタ
ーフェログラム積算装置の概略構成が示されている。同
図において、積算装置10は干渉光測定装置12に接続
されており、該干渉光測定装置12より干渉計の一走査
毎の単位インターフェログラムが送られてくる。
【0019】本実施例にかかる積算装置10は、RAM
よりなる単位インターフェログラム記憶手段14と、C
PUより構成される最大位置推定手段16、切取手段1
8及び積算手段20と、RAMよりなる積算インターフ
ェログラム記憶手段22とを含む。そして、前記単位イ
ンターフェログラム記憶手段14は、干渉光測定装置1
2より送られてくる単位インターフェログラムを一時的
に記憶する。
【0020】前記最大位置推定手段16は、単位インタ
ーフェログラム記憶手段14に記憶された単位インター
フェログラム中の最大位置(最大濃度位置)を検出し、
これをセンターバースト位置として判断する。切取手段
18は、前記最大位置推定手段16により検出された単
位インターフェログラムのセンターバースト位置を基準
として、該単位インターフェログラムの位置軸上で両側
にそれぞれ予め定められた所定量ずつを切り取り、切取
インターフェログラムを採取する。
【0021】そして、積算手段20は、前記切取インタ
ーフェログラムを積算する。なお、順次積算される途中
の積算インターフェログラムは積算データ記憶手段22
に記憶される。本実施例にかかる積算装置10は概略以
上のように構成され、次にその作用について説明する。
【0022】まず、干渉光測定装置12から送られてく
る単位インターフェログラムを図2に示す。同図より明
らかなように、通常干渉光測定装置12により測定され
るデータ点数は実際にフーリエ変換に要求されるデータ
点数Nよりもαだけ多い。この単位インターフェログラ
ムが一時的に単位インターフェログラム記憶手段14に
記憶される。
【0023】そして、この記憶手段14に記憶された単
位インターフェログラムの最大値(最大濃度)を最大値
推定手段16により検出・推定する。この最大値推定手
段16の作用について、図3〜5に基づき説明する。ま
ず、図2におけるセンターバースト付近の状態の一例が
図3に示されている。同図においては測定データが真の
最大位置をとらえており、この場合には問題はない。
【0024】しかしながら、現実には図4に示すように
測定点が真の最大位置を跨ぎ越してしまい、単に最大値
を示す測定点をセンターバースト位置であると判断する
と、最大1測定点だけ重ね合わせ基準点がずれることと
なる。そこで本実施例においては、図5に示すように測
定点中最大値を示す測定データ(例えばa点)をまず検
出し、さらにその両側の測定点(a−1点、a+1点)
の濃度を読みとる。
【0025】そして、(a−1)点及び(a+1)点を
比較し、大きな濃度を示す方を選択する。例えば(a+
1)点の濃度が(a−1)点の濃度よりも高かった場
合、前記a点と(a+1)点の間に最大値があるものと
推定するのである。以上のように最大位置推定手段16
によりセンターバースト位置が推定されると、本実施例
においては切取手段18が単位インターフェログラムの
切り取りを行う(図6)。
【0026】すなわち、図6に示すように切取手段18
は、前記センターバースト位置が推定された単位インタ
ーフェログラムの位置軸上で、センターバースト位置か
ら両側にそれぞれあらかじめ定められた所定範囲ずつ
(本実施例においてはデータ点数N/2ずつ)を切り取
る。
【0027】このように切取手段18により切り取られ
た各単位インターフェログラムは、センターバースト位
置に関わらず、常にN個のデータ点数を有しており、し
かもセンターバースト位置から両側にN/2個ずつを採
取したのであるから、該センターバースト位置は常にそ
の中心に存在する。そして、この切取単位インターフェ
ログラムを積算手段20により順次積算される。なお、
積算途中のデータは積算データ記憶手段22に記憶され
ている。
【0028】このように本実施例にかかる積算装置によ
れば、単位インターフェログラムはそれぞれセンターバ
ースト位置を中心として切取整形され、常に同一のデー
タ点数となっており、また積算データ記憶手段20上の
積算途中のインターフェログラムも同一データ点数でか
つセンターバースト位置が中心となっているから、積算
される単位インターフェログラムのデータ座標に補正を
与えることなく、そのまま積算データ記憶手段20上の
積算途中のインターフェログラムに積算させることがで
き、演算処理に負担をかけることがない。
【0029】以上のようにして積算を終了したインター
フェログラムはフーリエ変換手段24に送られ、所定の
フーリエ変換が行われてスペクトル再生が行われる。む
ろん、この際にはN個のデータに関してフーリエ変換を
行えばよいから、この段階でも演算の負担は軽減され
る。図7には本発明の第2実施例にかかる積算装置の概
略構成が示されており、又図8及び図9にはその作用が
示されている。なお、前記第1実施例と対応する部分に
は符号100を加えて示し説明を省略する。
【0030】本実施例にかかる積算装置110において
は、単位インターフェログラム記憶手段114に記憶さ
れた単位インターフェログラムに対し、位相補正などの
補正処理を行い、その後最大位置推定、切取、積算を行
うこととしている。この結果、より正確なインターフェ
ログラムの積算処理が行われることとなる。
【0031】本実施例において位相補正は以下の意義を
有する。すなわち、理想的な干渉計によって得られるイ
ンターフェログラムは光路差ゼロの位置に関して対称で
あるが、現実の干渉計で測定されるインターフェログラ
ムは非対称となる場合が多い。非対称インターフェログ
ラムでは光路差ゼロの位置が波長によって異なるので、
これをそのままフーリエ余弦変換すると重大な誤差を生
じる。また、たとえ対称のインターフェログラムであっ
ても正確に光路差ゼロの点を通ってサンプリングするの
は困難であるから、結果としては非対称となる。
【0032】そこで、本実施例では非対称インターフェ
ログラムからスペクトルを推定するため、例えば複素フ
ーリエ変換の絶対値を求める方法、それを改良したMult
iplicable techniqueと呼ばれる方法(Mertz法)、イン
ターフェログラムを適当な関数でコンボリューションし
て対称化する方法などを採用しているのである。
【0033】従って、前記従来技術に見られるように、
時系列的に取り込まれるインターフェログラムデータの
取り込みメモリ上の重ね合わせの際に発生するデータの
位置ずれを補正するための位相補正(位相合わせ)とは
異なるものである。また、図10には本発明の第3実施
例にかかる積算装置の処理過程が示されており、前記第
1実施例と対応する部分には符号200を加えて示し説
明を省略する。
【0034】同図に示す積算装置においては、積算デー
タの片側点数N/2に対して若干多め(β)のデータを
加えたM個のデータをセンターバースト位置を中心に両
側に切り取り、その積算を行うこととしている。
【0035】このように、スペクトル分解により必要と
されるよりも前後に余分にデータ点数βをとることによ
り、位相補正計算などの計算処理を可能とし、さらにこ
の計算処理後のデータをフーリエ変換してスペクトルを
得られるようなデータの大きさとしている。
【0036】以上のように本実施例にかかるインターフ
ェログラム積算装置によれば、各単位インターフェログ
ラムの積算前にセンターバースト位置が中心となるよう
に整形を行うので、きわめて効率的に演算処理を行うこ
とが可能となる。また、センターバースト位置の推定
を、最大データ点と、その両側点の内大きな方との間に
あるものと推定することとしているので、インターフェ
ログラムの積算におけるノイズなどの影響による最大デ
ータ点付近の形状の変化もしくはインターフェログラム
の時系列的なずれによる位相ずれが生じなくなり、正常
なスペクトルを安定的に得ることができる。なお、本実
施例においては推定センターバースト位置から両側への
切取範囲は両者ともN/2ずつと同一にしたが、両者が
不均等であってもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかるイン
ターフェログラム積算装置は、積算手段の前段階に最大
値推定手段及び切取手段を配置し、切取手段により整形
された単位インターフェログラムについて積算処理を行
うこととしたので、演算処理の負担を大幅に軽減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかるインターフェログ
ラム積算装置の概略構成の説明図である。
【図2】前記図1に示された装置の作用の説明図であ
る。
【図3】本発明において用いられる最大位置推定機構の
説明図である。
【図4】本発明において用いられる最大位置推定機構の
説明図である。
【図5】本発明の第1実施例にかかる装置の作用を示す
フローチャート図である。
【図6】本発明の第1実施例にかかる装置のデータ処理
過程の説明図である。
【図7】本発明の第2実施例にかかるインターフェログ
ラム積算装置の概略構成の説明図である。
【図8】本発明の第2実施例にかかる装置の作用を示す
フローチャート図である。
【図9】本発明の第2実施例にかかる装置のデータ処理
過程の説明図である。
【図10】本発明の第2実施例にかかる装置のデータ処
理過程の説明図である。
【符号の説明】
10,110 インターフェログラム積算装置 14,114 単位インターフェログラム記憶手段 16,116 最大位置推定手段 18,118 切取手段 20,120 積算手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一走査の干渉光を被測定物に照射して得
    られる単位インターフェログラムを複数積算するインタ
    ーフェログラム積算装置において、 前記単位インターフェログラムを一時的に記憶する単位
    インターフェログラム記憶手段と、 前記単位インターフェログラム記憶手段に記憶された単
    位インターフェログラムデータよりセンターバースト位
    置を検出する最大位置検出手段と、 前記最大位置検出手段により検出された単位インターフ
    ェログラムのセンターバースト位置を基準として、該単
    位インターフェログラムの位置軸上で両側にそれぞれ予
    め定められた所定量づつ切り取り、切取インターフェロ
    グラムを採取する切取手段と、 複数の単位インターフェログラムに対応して順次得られ
    る複数の切取インターフェログラムを積算する積算手段
    と、を備えたことを特徴とするインターフェログラム積
    算装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、単位イン
    ターフェログラムは微小間隔毎の点データからなり、 前記最大位置検出手段は、前記点データの最大値を検出
    し、その最大点データの前後の側点データ同士を比較
    し、両側点データの内、大きな側点データと前記最大点
    データの間にセンターバーストの最大点があると推定す
    ることを特徴とするインターフェログラム積算装置。
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