JPH09262358A - 遊技機ｒｏｍ検査システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信回線を利用して各地に散在する各遊技場
に設置されている遊技機のＲＯＭに記憶しているプログ
ラムが適正なものであるか、あるいは改変されたもので
あるか否かを容易且つ即時に検査することができるよう
な遊技機ＲＯＭ検査システムを提供する。 【解決手段】 関係試験機関２による型式試験に合格し
た登録プログラムを格納しているデータベース４と、多
数の遊技機６と接続されているプログラム検査用端末機
７と、を通信回線８を介して接続し、当該データベース
４からの検査命令に従ってプログラム検査用端末機７
が、検査対象とする遊技機６を選択し、その遊技機６の
ＲＯＭプログラムとデータベース４から伝送された登録
プログラムとの照合検査を行うことで遊技機６のＲＯＭ
に記憶させてあるプログラムの適正検査を行うものであ
る遊技機ＲＯＭ検査システム。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、パチンコ、スロ
ットマシーン等に代表される遊技機の入賞確率その他の
遊技内容をプログラムデータとして記憶しているＲＯＭ
プログラムの適正検査を、データ通信システムを利用し
て行うようにした遊技機のＲＯＭ検査システムに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】パチンコやスロットマシーンに代表され
る遊技機は、中央処理装置（以下ＣＰＵという）やＲＯ
Ｍ等のメモリ素子などが実装された基板を搭載し、これ
により入賞確率その他の遊技内容を制御している。この
うちＲＯＭに代表されるメモリ素子には、法律によって
規制される入賞確率その他の遊技内容を制御するための
プログラムが記憶されている。そして、このプログラム
が法律による規制に適合するか否かについて予め関係試
験機関が所定の型式試験を行うようにしており、その認
定基準に適合するか否かを検査し、これに合格したプロ
グラムのみが関係試験機関において認可登録され、認可
登録されたプログラムだけがＲＯＭチップに書き込まれ
遊技機に搭載することができるようになる。そして、一
度認定された後には、規制法の趣旨に基づき当該プログ
ラムの改変が禁じられている。

【０００３】しかしながら、このプログラムは、ＲＯＭ
が実装されている基板ごとあるいはＲＯＭチップのみを
取り替えること等が技術的にそれ程困難ではないため、
プログラムの内容、特に入賞確率が比較的簡単に改変さ
れてしまう余地があり、関係試験機関によるプログラム
の試験合格後に、プログラムを改変し射幸性の高い遊技
の提供が行われ得ることが問題となる。この問題に対し
ては、ＲＯＭその他のチップが実装されている基板の一
部にあるいはチップ単位で各々封印証を貼り付け、この
封印証の状態を適時監視することによって改変を発見す
るようにようにしているのが現状である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した基
板やチップ単位で封印証を貼り付け、これを監視する方
法では、ＲＯＭの実装されている基板が遊技機の内部に
搭載されていることから、全ての遊技機を点検するのに
手間がかかり非常に時間を要するものであった。また、
偽造された封印紙が貼られている場合には、識別作業が
困難であるという問題もある。これらに加え、検査の度
に散在する全ての遊技場に赴いて検査する必要があるこ
とから、検査に多大な労力を必要としている。

【０００５】

【課題解決のための手段】このような現状に注目して、
本発明は、データ通信システムを遊技機のＲＯＭの検査
に適用することにした。つまり、本発明は、通信回線を
利用して各地に散在する各遊技場に設置されている遊技
機のＲＯＭに記憶しているプログラムが適正なものであ
るか、あるいは改変されたものであるか否かを容易且つ
即時に検査することができるような遊技機ＲＯＭ検査シ
ステムを提供することを目的とするものである。

【０００６】具体的には、関係試験機関による型式試験
に合格し登録されたプログラムデータ（以下、登録プロ
グラムという）を格納しているデータベースと、多数の
遊技機に接続されているプログラム検査用端末機（以
下、プログラム検査端末機という）と、を通信回線を介
して接続し、当該データベースからの検査命令に従っ
て、プログラム検査用端末機が検査対象とする遊技機を
選択し、その遊技機に搭載されているＲＯＭのプログラ
ムデータ（以下、ＲＯＭプログラムという）とデータベ
ースから伝送された登録プログラムとの照合検査を行う
ことで遊技機のＲＯＭに記憶させてあるプログラムの適
正検査を行うものである。

【０００７】また、上記した遊技機ＲＯＭ検査システム
で用いられるプログラム検査用端末機は、遊技機のＲＯ
Ｍプログラムの照合検査の結果、ＲＯＭプログラムに異
常がある場合には、検査対象とした遊技場及び遊技機を
特定するための検査結果データをデータベースに伝送す
るようにしている。

【０００８】更に、本検査システムによるプログラム検
査用端末機は、検査結果データをデータベースに伝送し
た後、データベースからの命令により又は検査結果デー
タの伝送と同時に、プログラム検査端末機７に格納され
た登録プログラム及び検査結果データを消去するように
している。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１は、本発明による遊技機ＲＯ
Ｍ検査システムの概要を示す図である。新規プログラム
を開発した遊技機メーカー１は、関係試験機関２に対し
てプログラムの申請を行う。関係試験機関２は、申請さ
れたプログラムの入賞確率その他の遊技内容を法律に照
らして試験し、所定の型式試験の認定基準に適合するも
のであるか否かを検査する。この結果、所定の型式試験
に合格すれば、当該プログラムを適正なプログラムとし
て認可し、併せてそのプログラムの登録を行う。そし
て、これをＲＯＭの検査を行う関係検査機関（以下、検
査センターという）３内に設けられたデータベース４に
格納する。型式試験に不合格の場合には、当該プログラ
ムはデータベース４に格納されないことになる。こうし
てデータベース４に格納された登録プログラムは、遊技
場５に設置された遊技機６のＲＯＭプログラムが適正な
ものであるか否かを検査するための照合基準とされるこ
とになる。

【００１０】次に、遊技機ＲＯＭ検査システムの具体的
な内容を図２のブロック図を参照して説明する。なお、
図１と共通する部分については同一の符号で示し、重複
する説明は省略する。

【００１１】検査の対象となり得る遊技場５には、そこ
に設置されている全ての各遊技機６と接続したプログラ
ム検査端末機７が備えてある。そして、検査センター３
のデータベース４と遊技場５のプログラム検査端末機７
とは、通信回線８を介して常時あるいは適時接続可能と
なっている。

【００１２】検査センター３に備えるデータベース４に
は、各遊技場５及び各遊技機６の機種に応じて様々な遊
技プログラムが格納されており、所定のデータベース管
理システムの下、各遊技機６のＲＯＭプログラムに対し
照合基準となる登録プログラムを当該プログラム検査端
末機７にダウンロードする。また、このデータベース４
は、本発明による検査システムを統括する検査制御端末
機（図示略）を含むものであり、この検査制御端末機を
操作して遊技場５のプログラム検査端末機７に対して検
査のために必要な信号や各種のデータが伝送されること
になる。

【００１３】ダウンロードされた登録プログラムには、
ＲＯＭプログラムの照合基準となる登録プログラム自体
を第三者が改変することを防止するために、予め検査セ
ンター３において、プログラムの種類ごとに定めた暗号
化処理が施されており、この暗号を解除しなければ登録
プログラムをプログラム検査端末機７に格納して、検査
のための照合基準とすることができないようになってい
る。

【００１４】遊技場５に設置されたプログラム検査端末
機７としては、例えばパーソナルコンピュータを端末機
器として利用することができる。そして、この端末機器
には、ＲＯＭプログラムの照合検査を実行するための専
用の検査ソフトウエアがインストールされており、この
検査ソフトウエアを起動して、前記した登録プログラム
に施されている暗号を解除した後に、検査プログラムが
実行されることになる。なお、このプログラム検査端末
機７には、ダウンロードされた登録プログラムが改変さ
れないように、プログラム検査端末機７自体あるいは検
査ソフトウエアに対して各種のセキュリティー手段が予
め施されている。

【００１５】通信回線８としては、公衆回線を利用する
が、プログラムデータの伝送を行うことができるデータ
伝送回線であれば回線の種類を問わず、デジタル通信用
専用回線等の有線回線、あるいはその他の無線回線の何
れを用いるようにしてもよい。そして、この通信回線８
の両終端、つまり通信回線とデータベース４やプログラ
ム検査端末機７との接点には、モデムやディジタルサー
ビスユニット（ＤＳＵ）といったデータ回線終端装置
（図示略）が設置され、これを介してプログラムの送受
を行う。

【００１６】次に、本発明によるＲＯＭ検査システムの
実行手順を説明する。まず、検査センター３において、
検査制御端末機により検査用ソフトウエアを起動するた
めの命令信号を発し、検査対象とする遊技場５に設置さ
れているプログラム検査端末機７にインストールされて
いる検査ソフトウエアを起動する。そして、プログラム
検査端末機７を通じて、検査対象とする遊技場５及び遊
技機６を特定し、当該遊技機６のＲＯＭプログラムの種
類に応じ、これに対応する登録プログラムをプログラム
検査端末機７に対してダウンロードする。登録プログラ
ムがダウンロードされると、プログラム検査端末機７
は、登録プログラムに施された暗号処理を解除した後
に、登録プログラムを格納する。そして、プログラム検
査端末機７は、ＲＯＭプログラムのプログラムデータ
を、検査対象とする遊技機６の機種に応じて登録プログ
ラムに予め設定されているプログラムデータと、検査ソ
フトウエアにプログラミングされている所定の検査アル
ゴリズムに基づいて照合してＲＯＭプログラムの適正検
査を行うことになる。

【００１７】以上のようなＲＯＭプログラムの検査が行
われた結果、ＲＯＭプログラムの内容に異常が発見され
た場合には、プログラム検査端末機７は、当該遊技場５
の名称と当該遊技機６を含む検査結果データを、データ
ベース４の検査制御端末機に対し、通信回線を介してリ
アルタイムに伝送する。また、異常が発見されなかった
場合には、検査対象とした遊技場５の名称及び遊技機６
には異常がなかった旨の検査結果データをデータベース
４の検査制御端末機に対してリアルタイムで伝送するこ
とになる。

【００１８】本検査システムでは、検査結果データがデ
ータベース４に伝送されるとデータベース４からの命令
により、あるいは報告完了と同時に、プログラム検査端
末機７に格納された登録プログラム及び検査結果データ
が全て消去されるようにすると好ましい。つまり、この
ようにすれば、遊技場５のプログラム検査端末機７に残
されている登録プログラム自体が第三者によって改変さ
れることがなく、検査システムのセキュリティーをより
確実なものとすることができるようになる。

【００１９】なお、上記実施形態ではプログラム検査端
末機７に検査ソフトウエアをインストールしこれを用い
て検査するようにしているが、プログラム検査専用の端
末機器を用いるようにしてもよい。この場合、端末機器
の使用法等を秘密にしておけば、本検査システムのセキ
ュリティーをより確実にすることができ好適である。そ
して、ＲＯＭプログラムの検査に際しては、同一機種の
複数の遊技機６を同時に検査したり、異なる機種の遊技
機６を同時に検査するようにしてもよい。

【００２０】

【発明の効果】本発明は、データ通信システムを利用
し、通信回線を介して遊技機のＲＯＭプログラムを、デ
ータベースに格納されている登録プログラムと照合検査
するようにしたので、プログラム認定時の遊技機の性能
が市場出荷後にも恒常的に維持されているかを容易且つ
即座に検査することができる。また、検査センターにお
いてＲＯＭプログラムの性能を集中管理することができ
ることから、検査の度に散在する遊技場に赴く必要がな
く、検査労力を大幅に削減することができる。更に、照
合基準とされる登録プログラムをデータベースにより集
中管理しているので検査の信頼性を向上することができ
る。そして検査の結果、異常があった場合には検査セン
ターのデータベースに即座に通報されるので、例えば検
査センターにおいてＲＯＭが改変された遊技機の有無を
迅速に把握することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による遊技機ＲＯＭ検査システムの概要
を示す説明図

【図２】本発明による遊技機のＲＯＭ検査システム一実
施形態を示すブロック図

【符号の説明】

２ 検査機関 ３ 検査センター ４ プログラム検査用データベース ５ 遊技場 ６ 遊技機 ７ プログラム検査端末機 ８ 通信回線

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 巌 東京都品川区西五反田７丁目１番１号住友 五反田ビルジャパンネットワークシステム 株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 関係試験機関による型式試験に合格した
   登録プログラムを格納しているデータベースと、多数の
   遊技機と接続されているプログラム検査用端末機と、を
   通信回線を介して接続し、当該データベースからの検査
   命令に従ってプログラム検査用端末機が、検査対象とす
   る遊技機を選択し、その遊技機のＲＯＭプログラムとデ
   ータベースから伝送された登録プログラムとの照合検査
   を行うことで遊技機のＲＯＭに記憶させてあるプログラ
   ムの適正検査を行うものである遊技機ＲＯＭ検査システ
   ム。
2. 【請求項２】 プログラム検査用端末機は、遊技機のＲ
   ＯＭプログラムの照合検査の結果、ＲＯＭプログラムに
   異常がある場合には、検査対象とした遊技場及び遊技機
   を特定するための検査結果データをデータベースに伝送
   するものである請求項１記載の遊技機ＲＯＭ検査システ
   ム。
3. 【請求項３】 プログラム検査用端末機は、検査結果デ
   ータをデータベースに伝送した後、データベースからの
   命令により又は検査結果データの伝送と同時に、プログ
   ラム検査端末機７に格納された登録プログラム及び検査
   結果データを消去するものである請求項１記載の遊技機
   ＲＯＭ検査システム。