JPH09262199A - 清掃用長繊維不織布 - Google Patents

清掃用長繊維不織布

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JPH09262199A
JPH09262199A JP8075794A JP7579496A JPH09262199A JP H09262199 A JPH09262199 A JP H09262199A JP 8075794 A JP8075794 A JP 8075794A JP 7579496 A JP7579496 A JP 7579496A JP H09262199 A JPH09262199 A JP H09262199A
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JP
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nonwoven fabric
cleaning
long
fiber
coefficient
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JP8075794A
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Yasushi Yamaoka
靖史 山岡
Kyoji Hirose
恭二 広瀬
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土埃、スス、綿埃等の細かいゴミから、毛
髪、獣毛等の大きいゴミまで、幅広いサイズのゴミの捕
集性に優れ、且つ繊維脱落のしにくい清掃用不織布シー
ト、特に木質系床の清掃に適した清掃用不織布シートを
提供すること。 【解決手段】 捲縮数10個/インチ以上を有する連続
フィラメントから成る長繊維不織布であって、少なくと
も1方向における5%伸張時応力と引張強さの比で表さ
れる柔軟係数が0.01〜0.15、且つその時の伸び
率が80〜200%であり、更に嵩高係数が10〜30
cm3 /gである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用又は業務用
として、床、壁、天井、家具、機械器具等の各種塵埃や
毛髪等を捕集除去するために用いる不織布製の清掃用ク
ロス、特に最近各種居室の床として増加の著しい木質系
床(フローリング)の清掃に適した、使い捨て可能な清
掃用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、清掃用シート類としては、織布、
紙、不織布等を基材とし、界面活性剤等を利用したウェ
ットクロス、又は、パラフィン等の油状成分を利用した
化学雑巾、更には粘着剤等を利用した粘着シート等が知
られており、それぞれに適した清掃用途範囲において広
く用いられている。
【0003】特に、近年、家庭用又は業務用の居室とし
て木質系床の利用が増大してきているが、木質系床にお
いては各種塵埃や毛髪等のゴミが目立ちやすく、頻繁な
清掃が必要となり、手軽に清掃ができる清掃用シートが
求められる様になってきた。しかし、木質系床の清掃に
おいては、土埃、スス、綿埃等の細かいゴミから、毛
髪、獣毛等の大きいゴミまで、幅広いサイズのゴミを捕
集除去することが必要であり、例えばウェットクロスや
化学雑巾では細かいゴミは捕集できるが毛髪等の大きい
ゴミの捕集性能は劣っており、又、粘着シートは幅広い
サイズのゴミ捕集は可能であるが、粘着剤が塗布された
表面部分へゴミが付着するとゴミ捕集効果が著しく低下
し頻繁にシートを交換しなければならない等、いずれの
清掃用シートも木質系床の清掃においては、満足する効
果が得られていなかった。
【0004】幅広いサイズのゴミを捕集するための清掃
用シートとしては、清掃面で有効に働く繊維の比表面積
をできるだけ大きくして細かいゴミの吸着捕集能力を上
げること、及び、シートを構成する個々の繊維の自由度
を大きくして大きいゴミを立体的に絡み取る構造とする
ことが必要である。この様な清掃用シートとしては、こ
れまでに特開平5−25763号公報のように、網状シ
ートの片面もしくは両面に不織布の繊維集合体を該網状
シートとともに絡合い、且つ該網状シートを熱収縮させ
て該繊維集合体全体に多数の凹凸を形成させた清掃用シ
ートが知られている。
【0005】しかしながら、上述した清掃用シートに用
いられる繊維集合体は、網状シートと絡合させる必要が
あるため、短繊維を用いた不織布シートが一般的に用い
られる。従って、この様な清掃シートは、短繊維のみか
ら形成された不織布と比較すれば網状シートと絡合され
ている分改善はされているものの、繰り返しの摩耗によ
り繊維が脱落しやすいという欠点を持っている。更に、
該清掃用シートにおいては、網状シートの熱収縮により
繊維集合体全体にわたって凹凸形状を付与してシートを
構成する個々の繊維の自由度を向上させているが、毛髪
等の大きいゴミを立体的に絡み取る十分な性能を得られ
るレベルにまでは至っていない。
【0006】一方、従来、連続フィラメントからなり部
分接合された長繊維不織布は、耐摩耗性に優れており構
成繊維の脱落が起こりにくいことはわかっていたが、嵩
高性及び柔軟性に乏しく、清掃用シートとしては適さな
かった。この問題点を解決するために、特開平2−19
1422号公報にある様に、捲縮を有する連続フィラメ
ントからなる部分接合された長繊維不織布が提案され、
清掃用シートとして使用できるレベルにまでは到達し
た。しかし、上述した木質系床等の清掃に求められる、
幅広いサイズのゴミ捕集性能を十分に発揮するには至っ
ておらず、特に毛髪等の大きいゴミの捕集性能の改良が
課題であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、清掃面で有
効に働く繊維の比表面積を十分に有し、又、シートを構
成する個々の繊維が十分な自由度を有し、更に耐摩耗性
に優れた、幅広いサイズの各種塵埃や毛髪等の捕集に優
れ、且つ繊維脱落のしにくい清掃用シート、特に木質系
床の清掃に適した不織布を提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】木質系床等の清掃におい
ては、土埃等の細かいゴミから毛髪等の大きいゴミま
で、幅広いサイズのゴミを捕集除去することが求められ
る。このため、木質系床等の清掃用シートとしては、細
かいゴミを吸着捕集するためにシート構成繊維が清掃面
で有効に働く大きな比表面積を有すること、又、大きな
ゴミを立体的に絡み取るためにシート構成繊維が大きな
自由度を有すること、更にシート構成繊維自体の脱落が
起こらないことが必要である。
【0009】本発明者らは、捲縮を有する連続フィラメ
ントからなる部分接合された長繊維不織布における上記
課題解決のために鋭意検討を重ねた結果、連続フィラメ
ント捲縮数、及び、該連続フィラメントからなる部分接
合された長繊維不織布の部分接合度合いを所定の範囲と
することにより、目的とする性能を有する清掃用シート
に適した長繊維不織布が得られることを見い出し、本発
明を完成するに至ったものである。
【0010】ずなわち、本発明は、捲縮数10個/イン
チ以上を有する連続フィラメントから成る長繊維不織布
であって、少なくとも1方向における柔軟係数が0.0
1〜0.15、且つその時の伸び率が80〜200%で
あり、嵩高係数が10〜30cm3 /gであることを特
徴とする、清掃用長繊維不織布である。以下、本発明を
更に詳細に説明する。
【0011】本発明の不織布は、シート構成繊維自体の
脱落を起こさないとの観点から、長繊維不織布であるこ
とが必要である。長繊維不織布であれば、その製法は特
に限定されないが、捲縮の形成し易さ、コントロールの
し易さ等の点からは、スパンボンド法による不織布が好
ましい。本発明においては、長繊維不織布を構成する連
続フィラメントの捲縮数は10個/インチ以上、好まし
くは20個/インチ以上である。又、連続フィラメント
の捲縮数の上限についての制約は特にないが、一般的に
は連続フィラメントの捲縮数を50個/インチ以上発現
させることは困難である。捲縮数が10個/インチ未満
の場合は、長繊維不織布の部分接合間における各フィラ
メントの自由伸長距離が短くなり、且つ不織布としての
嵩高性も損なわれてしまう結果、毛髪等の大きなゴミを
立体的に絡み取る性能が低下するとともに、有効に働く
繊維比表面積も小さくなり、細かいゴミの吸着捕集性能
まで低下してしまう。幅広いサイズのゴミについて良好
な捕集性能を得るためには、連続フィラメントの捲縮数
を20個/インチ以上とすることが好ましい。
【0012】長繊維不織布を構成する連続フィラメント
の捲縮は加熱・延伸・溶剤処理等により発現するいわゆ
る潜在捲縮であっても、紡糸されてウエブコンベア等の
捕集面上に堆積された状態で既に発現しているいわゆる
顕在捲縮であってもよいが、ワイパーの清掃能力の点か
らは、シートの目付斑発生が少なく、均質なシートを得
るとの点からは顕在捲縮であることが好ましい。
【0013】本発明の長繊維不織布は、少なくとも1方
向における柔軟係数が0.01〜0.15で、且つその
時の伸び率が80〜200%であることが必要である。
ここで、柔軟係数及び伸び率は、JISL1906−1
994.4.3引張強さ及び伸び率に従って測定した、
5%伸張時応力値を引張強さで除した値を柔軟係数、そ
の時の伸び率を伸び率と定義しており、約40%以上の
伸び率を有する領域においては、柔軟係数が小さい程又
伸び率が大きい程不織布の柔軟性に優れるといえる。柔
軟係数が0.01未満の場合や伸び率が200%を越え
る場合は、不織布の組織がルーズな状態となり、清掃作
業時に不織布に大きな歪みを生じ作業性を阻害するとと
もに、ひどい場合にはシートの破れを生じる。一方、柔
軟係数が0.15を越える場合や伸び率が80%未満の
場合は、不織布の組織がタイトな状態となり、各フィラ
メントの自由度が失われ、且つ不織布としての柔軟性が
失われてしまう結果、毛髪等の大きなゴミを立体的に絡
み取る性能が低下するとともに、有効に働く繊維比表面
積も小さくなるため細かいゴミの吸着捕集性能も低下し
てしまう。幅広いサイズのゴミについて良好な捕集性能
を得るためには、長繊維不織布の少なくとも1方向にお
ける柔軟係数が0.03〜0.10で、且つその時の伸
び率が100〜180%であることが好ましい。
【0014】本発明の長繊維不織布は、嵩高係数が10
〜30cm3 /gであることが必要である。嵩高係数
は、10g/4cm2 荷重時の不織布の厚みを該不織布
の平均目付で除した値を嵩高係数と定義しており、その
値が大きい程不織布の嵩高性に優れるといえる。嵩高係
数が10cm3 /g未満の場合は、不織布を構成するフ
ィラメント密度が高くなり過ぎて、各フィラメントの自
由度が失われてしまう結果、毛髪等の大きなゴミを立体
的に絡み取る性能が低下してしまう。一方、嵩高係数が
30cm3 /gを越える場合は、不織布組織がルーズな
状態となり、清掃作業時に不織布に大きな歪みを生じ作
業性を阻害するとともに、ひどい場合にはシートの破れ
を生じる。幅広いサイズのゴミについて良好な捕集性能
を得るためには、長繊維不織布の嵩高係数が15〜25
cm3 /gであることが好ましい。
【0015】本発明の長繊維不織布を構成する連続フィ
ラメントの繊度は5デニール以下であることが好まし
い。5デニールを越える場合は、細かいゴミの捕集性能
を満足するための繊維の有効比表面積を得ることができ
なくなり、又、各フィラメントに10個/インチ以上の
捲縮を発現させることが困難となり、更にはフィラメン
トの剛性が高くなる結果各フィラメントの自由度が低下
し、毛髪等の大きなゴミを立体的に絡み取る性能も低下
してしまう。
【0016】更に、本発明の長繊維不織布の目付は20
〜100g/m2 、更には40〜80g/m2 が好まし
い。目付が20g/m2 未満の場合は実用上必要なシー
ト強力を得ることが出来なくなり、一方100g/m2
を越える場合は、本発明の構成内容を満足するような部
分接合度合いに調整することが困難となり、良好な清掃
用シートが得られなくなってしまう。
【0017】本発明の長繊維不織布を構成する連続フィ
ラメントの断面形状は、上記の捲縮数、柔軟係数、伸び
率、嵩高係数を満足すれば、円形であっても、Y型やV
型やU型等のいわゆる異形であってもよいが、捲縮の形
成のし易さ、ワイパーとしたときの清掃能力の点から
は、構成繊維の有効比表面積が大きい異形であること、
更にはY型やV型であることが好ましい。
【0018】本発明の長繊維不織布は、例えばポリプロ
ピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系、ポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロン6等
のポリアミド系に代表される様な熱可塑性ポリマーを用
い、公知の溶融紡糸スパンボンドの製造方法により、溶
融紡糸直後にフィラメントの非対称冷却を行い捲縮を発
現させた連続フィラメントをウエブ状にした後、エンボ
スロールとフラットロール間で部分熱圧着することによ
って得ることができる。又、上記のような連続フィラメ
ントの代わりに2種類以上のポリマーを複合紡糸した後
に熱処理により捲縮を発現させた連続フィラメントを用
いてもかまわない。更に、ウエブ接合方法としては超音
波ウエルダー接合、部分熱風接合、ニードルパンチ接合
等の部分接合が可能な接合方法であればかまわない。
【0019】本発明の不織布を製造する際には、特に顕
在捲縮の場合には、連続フィラメントの捲縮数を上記範
囲にするために、溶融紡出フィラメントの冷却速度をコ
ントロールすることが好ましい。また、不織布の柔軟係
数、伸び率、嵩高係数を上記範囲にするために、長繊維
不織布の部分接合度合いをコントロールすることが重要
である。具体的には、部分圧着の際、圧着面積率を4〜
18%、好ましくは6〜14%とすること、特にエンボ
スロールにより部分熱圧着を行うときにはエンボス模様
間隔を1.5〜10mm、好ましくは2.0〜7.0m
mとすること、エンボス模様彫刻の深さを0.4〜3.
0mm、好ましくは0.6〜2.0mmとすること等が
重要である。
【0020】本発明の不織布は、該不織布シートを構成
する繊維として、捲縮を有する連続フィラメントを用
い、且つ不織布の部分接合度合いを所定の柔軟性と嵩高
性が得られる範囲とすることにより、長繊維不織布とし
ての適度なシート強力及び耐摩耗性を維持したままで、
該連続フィラメント同志の自由度を高めることが可能と
なったため、使い捨て清掃用シート、特に木質系床(フ
ローリング)の清掃に適した、使い捨て可能な清掃用シ
ート素材となり得る。
【0021】すなわち、本発明の不織布を清掃用シート
に用いれば、シート自体からの繊維の脱落がおこりにく
く、又、シート構成繊維が清掃面で有効に働く大きな比
表面積を有するために細かいゴミを吸着捕集する能力に
優れ、更にシート構成繊維が大きな自由度を有するため
に大きなゴミを立体的に絡み取る能力にも優れる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下実施例及び比較例により本発
明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。尚、本発明の実施例及び比較例に示し
た、捲縮数、柔軟係数、伸び率、嵩高係数は下記
(1)、(2)、(3)に示した通りに定義し測定した
値であり、又、清掃用シートとしてのゴミ捕集性(関東
ロール捕集性、髪の毛捕集性)、清掃作業性、耐摩耗性
の評価は下記(4)〜(6)に示した通りの方法で行
い、各評価結果を、実施例については表1に、比較例に
ついては表2に示す。 (1)捲縮数 JIS L 1015,7,12.1(捲縮数)に従っ
て、熱圧着前のウエブを構成するフィラメントの捲縮数
を測定する。 (2)柔軟係数及び伸び率 JISL1906−1994(一般長繊維不織布試験方
法)4.3引張強さ及び伸び率に従って、5%伸張時応
力、引張強さ及び伸び率を測定する。
【0023】5%伸張時応力〔Kgf〕を引張強さ〔K
gf〕で除した値を柔軟係数、その時の伸び率を伸び率
と定義する。 柔軟係数=5%伸張時応力/引張強さ (3)嵩高係数 中山電気産業(株)製、圧縮弾性試験機E−2型を用
い、測定面積4cm2 下にて10g荷重時の不織布の厚
さT〔μ〕を測定し、該不織布の平均目付〔g/m2
で除した値を嵩高係数と定義する。
【0024】嵩高係数〔cm3 /g〕=T〔μ〕/平均
目付〔g/m2 〕 (4)ゴミ捕集性(関東ローム捕集性、髪の毛捕集性) モデルテストとして、関東ローム(JIS28901
ダスト7種)及び髪の毛について、それぞれの捕集性を
3段階で評価した。 A:極めて良好な捕集性能を有する B:実用上問題のない捕集性能を有する C:実用上問題のある捕集性能しか有していない (5)清掃作業性 模擬的に一定回数の清掃作業を行い、清掃作業性及び作
業後の清掃シート状態観察から、3段階で評価した。
【0025】 A:作業性、シート状態ともに全く問題なし B:作業後のシートに歪みを生じているが実用上問題な
し C:作業後のシートに著しい歪みを生じており、作業性
に問題あり (6)シート構成繊維脱落性 学振型摩擦試験機を用いて100回の摩擦試験を行い、
試験後の不織布シートの表面状態観察から3段階で評価
した。
【0026】 A:表面に多少の毛羽立ちは生ずるが全く問題なし B:表面の毛羽立ち激しいが繊維脱落はない C:繊維脱落あり
【0027】
【実施例1】1500個のV型断面異形紡糸孔を有する
矩形紡糸口金より、MFR38(JIS K 7210
表1 条件4で測定)のポリプロピレンを総吐出量1
460g/分で紡出し、直下に装着された冷風吹き出し
装置により該紡出フィラメント群を冷却した後、矩形ス
リットを有するエアサッカーにより3500m/分の速
度で牽引して2.5デニールの連続フィラメントとし、
該連続フィラメントを開繊分散してウエブコンベア上に
堆積しウエブを製造し、該ウエブを圧着面積率8%でエ
ンボス模様間隔4.5mm且つエンボス模様彫刻深さ
1.5mmのエンボスロールとフラットロール間でライ
ン速度27m/分にて熱圧着して、目付50g/m2
長繊維不織布を得た。
【0028】熱圧着前のウエブを構成する連続フィラメ
ントは平均25個/インチの捲縮を有しており、得られ
た長繊維不織布の柔軟係数は0.08、且つその時の伸
び率は130%であり、嵩高係数は18cm3 /gであ
った。又、この長繊維不織布を用いた清掃用シートとし
てのモデル評価テストでは、ゴミ捕集性、清掃作業性、
繊維脱落性ともに良好な結果であった。
【0029】
【実施例2】実施例1において、該冷風吹き出し装置の
冷風吹き出し風速を実施例1の2/3とした以外は、実
施例1と同一条件にて目付50g/m2 の長繊維不織布
を得た。熱圧着前のウエブを構成する連続フィラメント
は平均12個/インチの捲縮を有しており、得られた長
繊維不織布の柔軟係数は0.12、且つその時の伸び率
は100%であり、嵩高係数は13cm3 /gであっ
た。
【0030】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、ゴミ捕集性が実施例
1よりもやや低下したものの実用上は問題のないレベル
であり、清掃作業性、繊維脱落性はともに良好な結果で
あった。
【0031】
【実施例3】実施例1において、該エンボスロールの代
わりに、圧着面積率8%でエンボス模様間隔1.2mm
且つエンボス模様彫刻深さ0.8mmのエンボスロール
を用い、熱圧着条件を実施例1よりも低温低圧条件とし
た以外は、実施例1と同一条件にて目付50g/m2
長繊維不織布を得た。
【0032】熱圧着前のウエブを構成する連続フィラメ
ントは平均25個/インチの捲縮を有しており、得られ
た長繊維不織布の柔軟係数は0.12、且つその時の伸
び率は110%であり、嵩高係数は14cm3 /gであ
った。又、この長繊維不織布を用いた清掃用シートとし
てのモデル評価テストでは、ゴミ捕集性のうち髪の毛捕
集性が実施例1よりもやや低下したものの実用上は問題
のないレベルであり、ダスト7種捕集性、清掃作業性、
繊維脱落性はともに良好な結果であった。
【0033】
【実施例4】実施例1において、ライン速度を33m/
分とし、熱圧着条件を実施例1よりも低温低圧とした以
外は、実施例1と同一条件にて40g/m2 の長繊維不
織布を得た。熱圧着前のウエブを構成する連続フィラメ
ントは平均25個/インチの捲縮を有しており、得られ
た長繊維不織布の柔軟係数は0.02、且つその時の伸
び率は180%であり、嵩高係数は22cm3 /gであ
った。
【0034】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、ゴミ捕集性は良好な
結果であり、清掃作業性、繊維脱落性が実施例1よりも
やや劣る結果となったものの実用上は問題のないレベル
であった。
【0035】
【実施例5】実施例3において、熱圧着条件を実施例3
よりも高温高圧条件とする以外は、実施例3と同一条件
にて目付50g/m2 の長繊維不織布を得た。熱圧着前
のウエブを構成する連続フィラメントは平均25個/イ
ンチの捲縮を有しており、得られた長繊維不織布の柔軟
係数は0.13、且つその時の伸び率は100%であ
り、嵩高係数は11cm3 /gであった。
【0036】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、ゴミ捕集性が実施例
1よりもやや低下したものの実用上は問題のないレベル
であり、清掃作業性、繊維脱落性はともに良好な結果で
あった。
【0037】
【実施例6】実施例1において、矩形紡糸口金からのポ
リプロピレン総吐出量を1170g/分、及びライン速
度を43m/分とし、熱圧着条件を実施例1よりも低温
低圧とした以外は、実施例1と同一条件にて目付25g
/m2 の長繊維不織布を得た。
【0038】熱圧着前のウエブを構成する連続フィラメ
ントの繊度は2.0デニールであり、平均25個/イン
チの捲縮を有しており、得られた長繊維不織布の柔軟係
数は0.03、且つその時の伸び率は160%であり、
嵩高係数は28であった。又、この長繊維不織布を用い
た清掃用シートとしてのモデル評価テストでは、ゴミ捕
集性は良好な結果であり、清掃作業性、繊維脱落性が実
施例1よりもやや劣る結果となったものの、実用上は問
題のないレベルであった。
【0039】
【実施例7】実施例1において、矩形紡糸口金からのポ
リプロピレン総吐出量を2625g/分、及びライン速
度を40m/分とし、該冷風吹き出し装置の冷風吹き出
し風速を実施例1の2/3にした以外は、実施例1と同
一条件にて目付60g/m2の長繊維不織布を得た。
【0040】熱圧着前のウエブを構成する連続フィラメ
ントの繊度は4.5デニールであり、平均13個/イン
チの捲縮を有しており、得られた長繊維不織布の柔軟係
数は0.14、且つその時の伸び率は90%であり、嵩
高係数は12cm3 /gであった。又、この長繊維不織
布を用いた清掃用シートとしてのモデル評価テストで
は、ゴミ捕集性が実施例1よりもやや低下したものの実
用上は問題のないレベルであり、清掃作業性、繊維脱落
性はともに良好な結果であった。
【0041】
【実施例8】実施例1において、ライン速度を14m/
分とした以外は、実施例1と同一条件にて目付95g/
2 の長繊維不織布を得た。熱圧着前のウエブを構成す
る連続フィラメントは平均25個/インチの捲縮を有し
ており、得られた長繊維不織布の柔軟係数は0.14、
且つその時の伸び率は110%であり、嵩高係数は12
cm3 /gであった。
【0042】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、ゴミ捕集性が実施例
1よりもやや低下したものの実用上は問題のないレベル
であり、清掃作業性、繊維脱落性はともに良好な結果で
あった。
【0043】
【比較例1】実施例1において、該冷風吹き出し装置の
冷風吹き出し風速を実施例1の1/5にした以外は、実
施例1と同一条件にて目付50g/m2 の長繊維不織布
を得た。熱圧着前のウエブを構成する連続フィラメント
は平均8個/インチの捲縮を有しており、得られた長繊
維不織布の柔軟係数は0.13、且つその時の伸び率は
80%であり、嵩高係数は10cm3 /gであった。
【0044】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、清掃作業性、繊維脱
落性はともに良好な結果であったが、ゴミ捕集性が実施
例1と比較して大幅に劣る結果であり、実用上問題のあ
るレベルであった。
【0045】
【比較例2】実施例5において、熱圧着条件を実施例5
よりも高温高圧条件とする以外は、実施例5と同一条件
にて目付50g/m2 の長繊維不織布を得た。熱圧着前
のウエブを構成する連続フィラメントは平均25個/イ
ンチの捲縮を有しており、得られた長繊維不織布の柔軟
係数は0.16、且つその時の伸び率は100%であ
り、嵩高係数は10cm3 /gであった。
【0046】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、清掃作業性、繊維脱
落性はともに良好な結果であったが、ゴミ捕集性が実施
例1と比較して劣る結果であり、特に髪の毛の捕集性は
実用上問題のあるレベルであった。
【0047】
【比較例3】実施例4において、熱圧着条件を実施例4
よりも低温低圧とした以外は、実施例4と同一条件にて
目付40g/m2 の長繊維不織布を得た。熱圧着前のウ
エブを構成する連続フィラメントは平均25個/インチ
の捲縮を有しており、得られた長繊維不織布の柔軟係数
は0.008、且つその時の伸び率は210%であり、
嵩高係数は28cm3 /gであった。
【0048】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、ゴミ捕集性は良好な
結果であったが、清掃作業性及び繊維脱落性が実施例1
と比較して劣る結果であり、特に清掃作業性は実用上問
題のあるレベルであった。
【0049】
【比較例4】実施例5において、ライン速度を33m/
分とし、熱圧着条件を実施例5よりも高温高圧条件とす
る以外は、実施例5と同一条件にて目付40g/m2
長繊維不織布を得た。熱圧着前のウエブを構成する連続
フィラメントは平均25個/インチの捲縮を有してお
り、得られた長繊維不織布の柔軟係数は0.14、且つ
その時の伸び率は70%であり、嵩高係数は11cm3
/gであった。
【0050】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、清掃作業性、繊維脱
落性はともに良好な結果であったが、ゴミ捕集性が実施
例1と比較して劣る結果であり、特に髪の毛の捕集性は
実用上問題のあるレベルであった。
【0051】
【比較例5】実施例1において、該エンボスロールの代
わりに、圧着面積率19%でエンボス模様間隔1.0m
m且つエンボス模様彫刻深さ0.7mmのエンボスロー
ルを用いた以外、実施例1と同一条件にて目付50g/
2 の長繊維不織布を得た。熱圧着前のウエブを構成す
る連続フィラメントは平均25個/インチの捲縮を有し
ており、得られた長繊維不織布の柔軟係数は0.14、
且つその時の伸び率は90%であり、嵩高係数は9cm
3 /gであった。
【0052】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、清掃作業性、繊維脱
落性はともに良好な結果であったが、ゴミ捕集性が実施
例1と比較して劣る結果であり、特に髪の毛の捕集性は
実用上問題のあるレベルであった。
【0053】
【比較例6】実施例6において、熱圧着条件を実施例6
よりも低温低圧とした以外は、実施例6と同一条件にて
目付25g/m2 の長繊維不織布を得た。熱圧着前のウ
エブを構成する連続フィラメントの繊度は2.0デニー
ルであり、平均25個/インチの捲縮を有しており、得
られた長繊維不織布の柔軟係数は0.02、且つその時
の伸び率は190%であり、嵩高係数は31cm3 /g
であった。
【0054】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、ゴミ捕集性は良好な
結果であったが、清掃作業性及び繊維脱落性が実施例1
と比較して劣る結果であり、特に清掃作業性は実用上問
題のあるレベルであった。
【0055】
【比較例7】実施例1において、矩形紡糸口金からのポ
リプロピレン総吐出量を3200g/分、及びライン速
度を43m/分とした以外は、実施例1と同一条件にて
目付60g/m2 の長繊維不織布を得た。熱圧着前のウ
エブを構成する連続フィラメントの繊度は5.5デニー
ルであり、平均9個/インチの捲縮を有しており、得ら
れた長繊維不織布の柔軟係数は0.17、且つその時の
伸び率は70%であり、嵩高係数は10cm3 /gであ
った。
【0056】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、清掃作業性、繊維脱
落性はともに良好な結果であったが、ゴミ捕集性が実施
例1と比較して大幅に劣る結果であり、実用上問題のあ
るレベルであった。
【0057】
【比較例8】実施例1において、ライン速度を12.5
m/分とした以外は、実施例1と同一条件にて目付10
5g/m2 の長繊維不織布を得た。熱圧着前のウエブを
構成する連続フィラメントは平均25個/インチの捲縮
を有しており、得られた長繊維不織布の柔軟係数は0.
18、且つその時の伸び率は70%であり、嵩高係数は
12cm3 /gであった。
【0058】又、この長繊維不織布を用いた清掃用シー
トとしてのモデル評価テストでは、清掃作業性、繊維脱
落性はともに良好な結果であったが、ゴミ捕集性が実施
例1と比較して大幅に劣る結果であり、実用上問題のあ
るレベルであった。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】本発明の長繊維不織布は、不織布を構成
する連続繊維が大きな自由度を有しており、かつ不織布
表面での比表面積が大きく、更に耐摩耗性に優れている
ため、清掃用シートとして用いた場合、幅広いサイズの
各種塵埃や毛髪等の捕集に優れ、且つ繊維脱落のしにく
い理想的な清掃用シートとなり得る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 捲縮数10個/インチ以上を有する連続
    フィラメントから成る長繊維不織布であって、少なくと
    も1方向における柔軟係数が0.01〜0.15、且つ
    その時の伸び率が80〜200%であり、嵩高係数が1
    0〜30cm3/gであることを特徴とする、清掃用長
    繊維不織布。
  2. 【請求項2】 連続フィラメントの繊度が5デニール以
    下であることを特徴とする請求項1記載の使い捨て長繊
    維不織布。
  3. 【請求項3】 長繊維不織布の目付が20〜100g/
    2 であることを特徴とする請求項1又は2記載の清掃
    用長繊維不織布。
JP8075794A 1996-03-29 1996-03-29 清掃用長繊維不織布 Pending JPH09262199A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005120566A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Reifenhaeuser Gmbh & Co Mas Fab 繊維層及び繊維層を製造する方法

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JP2005120566A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Reifenhaeuser Gmbh & Co Mas Fab 繊維層及び繊維層を製造する方法

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