JPH09261200A - Ofdm受信機 - Google Patents

Ofdm受信機

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Publication number
JPH09261200A
JPH09261200A JP8091974A JP9197496A JPH09261200A JP H09261200 A JPH09261200 A JP H09261200A JP 8091974 A JP8091974 A JP 8091974A JP 9197496 A JP9197496 A JP 9197496A JP H09261200 A JPH09261200 A JP H09261200A
Authority
JP
Japan
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frequency
ofdm
signal
detected
phase error
Prior art date
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Pending
Application number
JP8091974A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomonori Tanaka
友教 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
Original Assignee
Clarion Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Clarion Co Ltd filed Critical Clarion Co Ltd
Priority to JP8091974A priority Critical patent/JPH09261200A/ja
Publication of JPH09261200A publication Critical patent/JPH09261200A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレーム毎にしかAFCの制御データを更新
することができない。 【解決手段】 受信されたDAB変調信号をVCO19
から発振される発振周波数に基づいて第1及び第2乗算
器11a,11b及び90度位相器20を介してベース
バンド変換し、当該変換されたDAB変調信号をDAB
復調信号に復調するFFT処理部14とを有するDAB
受信機10であって、規格上のDAB復調信号における
レベル減衰点に対応する所定周波数を予め記憶してお
き、前記FFT処理部14にて復調されたDAB復調信
号のスペクトラム列からレベル減衰点に対応する周波数
を検出し、当該検出された周波数と前記記憶された所定
周波数とを比較し、当該比較結果に基づいて前記VCO
19を制御するDSP17とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばデジタルオ
ーディオブロードキャスティング放送(以下、単にDA
B放送と称する)に採用されている直交周波数分割多重
方式(以下、単にOFDMと称する)信号を受信するO
FDM受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、このようなDAB放送におけ
るDAB信号のベースバンド構造としては、図10に示
すように多数のキャリア、例えば256kHzから17
92kHzまでの1536本のキャリアを使用した変調
方式が採用されており、各キャリアにはそれぞれπ/4
シフトQPSK(4シフトキーイング)が施されて、一
種の並列伝送であるOFDMが採用されている。
【0003】当該DAB信号としては、複数個の伝送シ
ンボルから構成された1フレームを基本単位として受信
機側にて処理されるものである。尚、当該1フレーム内
の各伝送シンボルは、それぞれガードインターバルと有
効シンボル期間とから構成されている。
【0004】また、当該フレーム内には、ヌルシンボル
と呼ばれるフレームの区切りを示す無信号区間に相当す
る伝送シンボルがあり、当該受信機側においては当該ヌ
ルシンボルを検出することにより、フレーム同期検出を
実現するものである。
【0005】また、当該ヌルシンボルの次に伝送される
伝送シンボルは、位相参照シンボルと呼ばれ、当該位相
参照シンボルは各伝送シンボルを復調する際に必要な位
相差基準に相当するものであり、当該受信機側において
は当該位相参照シンボルを検出することにより、当該位
相参照シンボルの次に伝送される各伝送シンボルを復調
することができる。
【0006】当該DAB信号を受信するOFDM受信機
は、当該DAB信号をフレーム単位毎に例えば前記位相
参照シンボルを利用することにより、当該DAB信号で
あるOFDM変調信号を復調するための発振周波数を発
する周波数発振器(以下、単にVCOと称する)を制御
する自動周波数制御(以下、単にAFCと称する)を行
う。
【0007】尚、通常のDABモード1規格によれば、
1フレーム当たり96msecに相当するものである。
【0008】DAB信号のようなデジタル放送において
は、位相変調方式であるために搬送波成分が存在せず、
復調側であるOFDM受信機においては、同期検波方式
(以下、単にコスタスループ方式と称する)が採用され
ている。このコスタスループ方式は、受信信号から位相
情報を取り除いて、位相誤差のみを検出する方式であ
る。このようなOFDM受信機においては、コスタスル
ープ方式にて検出された位相誤差情報に基づいてVCO
の発振周波数を制御するものである。
【0009】また、DABにおいては位相参照シンボル
(同期シンボル)を用いてAFCを制御する方法が考え
られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のOFDM受信機によれば、当該位相参照シンボルを
利用してAFCを行う場合、1フレーム(96mse
c)に一度しか、当該AFCに係わる制御データの更
新、つまりVCOから発する発振周波数の制御を行うこ
とができず、言い換えればフレーム途中で制御データの
更新を行うことができず、正確な周波数制御に係わる制
御データが得られない場合には、次に制御データが得ら
れるまでの間、すなわち1フレームの間に受信データの
誤りが大きくなってしまうといった第1の問題点があっ
た。
【0011】また、コスタスループ方式を採用している
従来のOFDM受信機によれば、ループゲインの設定に
よってAFCの周波数制御の収束時間及び収束位相精度
が決定されるのであるが、このループゲインを大きく設
定すると、ある程度の位相誤差を短時間で収束すること
ができる、しかしながら、収束精度を高くすることが難
しくなる。
【0012】また、逆にループゲインを小さく設定する
と、収束精度が高くなるが、しかしながら、短時間にて
位相誤差を収束することができないといった第2の問題
点があった。
【0013】さらに、コスタスループ方式においては、
(数1)に示すような近似式を用いているために、位相
誤差が大きい場合には(数1)に示すような近似式が成
立せず、有効な手段とはならない。
【0014】
【数1】 本発明は上記第1の問題点に鑑みてなされたものであ
り、その第1の目的とするところは、常にAFCの制御
データを更新することができ、しかも良好な受信データ
を得ることができるOFDM受信機を提供することにあ
る。
【0015】また、本発明は上記第2の問題点に鑑みて
なされたものであり、その第2の目的とするところは、
収束性が速く、かつ収束精度の高い周波数制御を行うこ
とができるOFDM受信機を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明の第1の発明におけるOFDM受信機
は、到来するOFDM変調信号を受信する受信手段と、
当該受信されたOFDM変調信号を発振周波数に基づい
てOFDM復調信号に復調する復調手段と、当該復調さ
れたOFDM復調信号を復号化して復号化データを得
て、当該復号化データを出力する復号化データ出力部と
を有するOFDM受信機であって、前記復調手段にて復
調されたOFDM復調信号のスペクトラム列からレベル
減衰点に対応する周波数を検出するレベル減衰点検出手
段と、OFDM復調信号におけるレベル減衰点に対応す
る所定周波数を記憶した記憶手段と、前記レベル減衰点
検出手段にて検出されたレベル減衰点に対応する周波数
と前記記憶手段に記憶された所定周波数とを比較し、当
該比較結果に基づいて前記発振周波数を制御する制御手
段とを有することを特徴とする。
【0017】尚、前記OFDM信号とは、例えばDAB
信号であり、図10に示すように例えば中心周波数であ
る1024kHzは使用されないことなっており、この
ような中心周波数においてはレベル減衰点を有する構成
となっており、前記記憶手段に記憶する所定周波数は1
024kHzに相当するものである。
【0018】前記復調手段は、例えばVCO、90度位
相器、乗算器や高速フーリエ変換(以下、単にFFTと
称する)処理部等から構成されており、前記VCOから
の発振周波数に基づいてOFDM変調信号を乗算器及び
90度位相器を介してベースバンド変換し、当該ベース
バンド変換されたOFDM変調信号をFFT処理部に供
給し、当該FFT処理部にて時系列のOFDM変調信号
から周波数系列のOFDM復調信号を得るものである。
【0019】また、前記復号化データ出力手段は、例え
ば音声データ復号化器に相当するものであり、前記FF
T処理部にて得られたOFDM復調信号を復号化し、当
該復号化データをスピーカを介して音声出力するもので
ある。
【0020】また、前記レベル減衰点検出手段、記憶手
段及び制御手段は、例えばデジタルシグナルプロセッサ
(以下、単にDSPと称する)に相当するものであり、
当該比較結果に基づいて前記VCOを制御し、当該VC
Oから発振される発振周波数を制御する、つまりAFC
の制御データを更新するものである。
【0021】また、前記比較結果とは、前記レベル減衰
点検出手段にて検出されたレベル減衰点に対応する周波
数(中心周波数)と、予め記憶された所定周波数(中心
周波数)とを比較し、これら周波数同士間のズレ量に相
当するものである。
【0022】従って、上記のように構成された第1の発
明のOFDM受信機によれば、復調手段にて復調された
OFDM復調信号のスペクトラム列からレベル減衰点に
対応する周波数をレベル減衰点検出手段にて検出し、当
該検出されたレベル減衰点に対応する周波数と記憶手段
に記憶された所定周波数とを比較し、当該比較結果に基
づいて、前記復調手段においてOFDM変調信号を復調
する際に要する発振周波数を制御するようにした、つま
りOFDM信号中のレベル減衰点に相当する中心周波数
を利用することにより、このOFDM信号におけるフレ
ーム単位ではなく、例えばフレーム単位中の伝送シンボ
ル単位で検出される中心周波数を検出し、当該検出され
た中心周波数の誤差を無くすことにより、常に当該AF
Cに係わる制御データの更新、つまり前記VCOから発
する発振周波数の制御を行うことができ、しかも良好な
受信データを得ることができる。
【0023】また、第2の発明におけるOFDM受信機
は、上記第1の発明におけるOFDM受信機の構成に加
えて、前記記憶手段は、所定周波数の他に、当該所定周
波数のレベル値を記憶しており、前記制御手段は、前記
レベル減衰点検出手段にて検出された周波数に対応する
レベル値と当該記憶手段に記憶された所定周波数のレベ
ル値とを比較し、当該比較結果に基づいて前記発振周波
数を制御することを特徴とする。
【0024】尚、前記レベル値とは、各周波数のスペク
トラム値に相当するものである。
【0025】従って、第2の発明におけるOFDM受信
機によれば、上記第1の発明の効果に加え、より一層、
確実にレベル減衰点に相当する中心周波数を検出するこ
とができる。
【0026】また、上記第2の目的を達成するために第
3の発明におけるOFDM受信機は、上記第1又は第2
の発明におけるOFDM受信機の構成に加えて、前記レ
ベル減衰点検出手段にてレベル減衰点が検出されたか否
かを判別する減衰点検出判別手段と、前記OFDM復調
信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段とを有し、
前記制御手段は、前記減衰点検出判別手段からレベル減
衰点検出不可を受けると、前記位相誤差検出手段にて検
出された位相誤差に基づいて前記発振周波数を制御する
ことを特徴とする。
【0027】尚、前記位相誤差検出手段は、例えば従来
から採用されているコスタスループ方式にて実現される
ものである。
【0028】従って、第3の発明におけるOFDM受信
機によれば、上記第1又は第2の発明におけるOFDM
受信機の効果に加えて、コスタスループ方式を併用する
ことにより、レベル減衰点検出手段がレベル減衰点を検
出できなかった場合にはコスタスループ方式にて検出さ
れた位相誤差に基づいて発振周波数を制御するようにし
たので、常にAFCの周波数制御に係わる収束時間を迅
速にし、かつ収束精度を良好にすることができる。
【0029】また、上記第1の目的を達成するために第
4の発明におけるOFDM受信機は、到来するOFDM
変調信号を受信する受信手段と、当該受信されたOFD
M変調信号を発振周波数に基づいてOFDM復調信号に
復調する復調手段と、当該復調されたOFDM復調信号
を復号化して復号化データを得て、当該復号化データを
出力する復号化データ出力部とを有するOFDM受信機
であって、前記復調手段にて復調されたOFDM復調信
号のスペクトラム列内から最小周波数を検出する最小周
波数検出手段と、OFDM復調信号における所定最小周
波数を記憶した記憶手段と、前記最小周波数領域検出手
段にて検出された最小周波数と前記記憶手段に記憶され
た所定最小周波数とを比較し、この比較結果に基づいて
前記発振周波数を制御する制御手段とを有することを特
徴とする。
【0030】尚、上記第1の発明におけるOFDM受信
機においては、OFDM復調信号のスペクトラム列内か
らレベル減衰点に対応する周波数、例えば中心周波数を
利用して発振周波数を制御するようにしたが、この第4
の発明におけるOFDM受信機においてはスペクトラム
列内の最小周波数を利用することにより、発振周波数を
制御するようにしたものである。
【0031】また、前記最小周波数検出手段は、前述し
たDSPにて実現することができるものである。
【0032】また、前記記憶手段に記憶された所定最小
周波数とは、OFDM復調信号の所定最小周波数に相当
するものである。
【0033】また、前記比較結果とは、前記最小周波数
検出手段にて検出された最小周波数と、予め記憶された
所定最小周波数とを比較し、これら周波数同士間のズレ
量に相当するものである。
【0034】従って、第4の発明におけるOFDM受信
機によれば、復調手段にて復調されたOFDM復調信号
のスペクトラム列から最小周波数を最小周波数検出手段
にて検出し、当該検出された最小周波数と記憶手段に記
憶された所定最小周波数とを比較し、当該比較結果に基
づいて、前記復調手段においてOFDM変調信号を復調
する際に要する発振周波数を制御するようにした、つま
りOFDM信号中の最小周波数を利用することにより、
このOFDM信号におけるフレーム単位ではなく、例え
ばフレーム単位中の伝送シンボル単位で検出される最小
周波数を検出し、当該検出された最小周波数の誤差を無
くすことにより、常に当該AFCに係わる制御データの
更新、つまり前記VCOから発する発振周波数の制御を
行うことができ、しかも良好な受信データを得ることが
できる。
【0035】また、上記第2の目的を達成するために第
5の発明におけるOFDM受信機は、第4の発明におけ
るOFDM受信機の構成に加えて、前記最小周波数検出
手段にて最小周波数が検出されたか否かを判別する最小
周波数検出判別手段と、前記OFDM復調信号の位相誤
差を検出する位相誤差検出手段とを有し、前記制御手段
は、前記最小周波数検出判別手段から最小周波数検出不
可を受けると、前記位相誤差検出手段にて検出された位
相誤差に基づいて前記発振周波数を制御することを特徴
とする。
【0036】尚、前記位相誤差検出手段は、例えば従来
から採用されているコスタスループ方式にて実現される
ものである。
【0037】従って、第5の発明におけるOFDM受信
機によれば、上記第4の発明におけるOFDM受信機の
効果に加えて、コスタスループ方式を併用することによ
り、最小周波数検出手段が最小周波数を検出できなかっ
た場合にはコスタスループ方式にて検出された位相誤差
に基づいて発振周波数を制御するようにしたので、常に
AFCの周波数制御に係わる収束時間を迅速にし、かつ
収束精度を良好にすることができる。
【0038】また、上記第1の目的を達成するために第
6の発明におけるOFDM受信機は、到来するOFDM
変調信号を受信する受信手段と、当該受信されたOFD
M変調信号を発振周波数に基づいてOFDM復調信号に
復調する復調手段と、当該復調されたOFDM復調信号
を復号化して復号化データを得て、当該復号化データを
出力する復号化データ出力部とを有するOFDM受信機
であって、前記復調手段にて復調されたOFDM復調信
号のスペクトラム列内から最大周波数を検出する最大周
波数検出手段と、OFDM復調信号における所定最大周
波数を記憶した記憶手段と、前記最大周波数検出手段に
て検出された最大周波数と前記記憶手段に記憶された所
定最大周波数とを比較し、この比較結果に基づいて前記
発振周波数を制御する制御手段とを有することを特徴と
する。
【0039】尚、上記第1の発明におけるOFDM受信
機においては、OFDM復調信号のスペクトラム列内か
らレベル減衰点を利用して発振周波数を制御するように
したが、この第6の発明におけるOFDM受信機におい
てはスペクトラム列内の最大周波数を利用することによ
り、発振周波数を制御するようにしたものである。
【0040】また、前記最大周波数検出手段は、前述し
たDSPにて実現することができるものである。
【0041】また、前記記憶手段に記憶された所定最大
周波数とは、OFDM復調信号の所定最大周波数に相当
するものである。
【0042】また、前記比較結果とは、前記最大周波数
検出手段にて検出された最大周波数と、予め記憶された
所定最大周波数とを比較し、これら周波数同士間のズレ
量に相当するものである。
【0043】従って、第6の発明におけるOFDM受信
機によれば、復調手段にて復調されたOFDM復調信号
のスペクトラム列から最大周波数を最大周波数検出手段
にて検出し、当該検出された最大周波数と記憶手段に記
憶された所定最大周波数とを比較し、当該比較結果に基
づいて、前記復調手段においてOFDM変調信号を復調
する際に要する発振周波数を制御するようにした、つま
りOFDM信号中の最大周波数を利用することにより、
このOFDM信号におけるフレーム単位ではなく、例え
ばフレーム単位中の伝送シンボル単位で検出される最大
周波数を検出し、当該検出された最大周波数の誤差を無
くすことにより、常に当該AFCに係わる制御データの
更新、つまり前記VCOから発する発振周波数の制御を
行うことができ、しかも良好な受信データを得ることが
できる。
【0044】また、上記第2の目的を達成するために第
7の発明におけるOFDM受信機は、第6の発明におけ
るOFDM受信機の構成に加えて、前記最大周波数検出
手段にて最大周波数が検出されたか否かを判別する最大
周波数検出判別手段と、前記OFDM復調信号の位相誤
差を検出する位相誤差検出手段とを有し、前記制御手段
は、前記最大周波数検出判別手段から最大周波数検出不
可を受けると、前記位相誤差検出手段にて検出された位
相誤差に基づいて前記発振周波数を制御することを特徴
とする。
【0045】尚、前記位相誤差検出手段は、例えば従来
から採用されているコスタスループ方式にて実現される
ものである。
【0046】従って、第7の発明におけるOFDM受信
機によれば、上記第6の発明におけるOFDM受信機の
効果に加えて、コスタスループ方式を併用することによ
り、最大周波数検出手段が最大周波数を検出できなかっ
た場合にはコスタスループ方式にて検出された位相誤差
に基づいて発振周波数を制御するようにしたので、常に
AFCの周波数制御に係わる収束時間を迅速にし、かつ
収束精度を良好にすることができる。
【0047】また、上記第1の目的を達成するために第
8の発明におけるOFDM受信機は、到来するOFDM
変調信号を受信する受信手段と、当該受信されたOFD
M変調信号を発振周波数に基づいてOFDM復調信号に
復調する復調手段と、当該復調されたOFDM復調信号
を復号化して復号化データを得て、当該復号化データを
出力する復号化データ出力部とを有するOFDM受信機
であって、前記復調手段にて復調されたOFDM復調信
号のスペクトラム列から最小周波数及び最大周波数を検
出する信号端部検出手段と、OFDM復調信号における
所定最小周波数及び所定最大周波数を記憶した記憶手段
と、前記信号端部検出手段にて検出された最小周波数と
前記記憶手段に記憶された所定最小周波数とを比較する
第1比較手段と、前記信号端部検出手段にて検出された
最大周波数と前記記憶手段に記憶された所定最大周波数
とを比較する第2比較手段と、前記第1比較手段及び第
2比較手段による比較結果に基づいて前記発振周波数を
制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0048】尚、第8の発明におけるOFDM受信機
は、前記OFDM復調信号のスペクトラム列内の最小周
波数及び最大周波数を利用することにより、発振周波数
を制御するようにしたものである。
【0049】また、前記信号端部検出手段、第1比較手
段及び第2比較手段は、DSPにて実現されるものであ
る。
【0050】また、前記記憶手段に記憶された所定最大
周波数及び所定最小周波数とは、OFDM復調信号の所
定最大周波数及び所定最小周波数に相当するものであ
る。
【0051】また、前記比較結果とは、前記信号端部検
出手段にて検出された最大周波数及び最小周波数と、予
め記憶された所定最大周波数及び所定最小周波数とを比
較し、これら最大周波数同士間及び最小周波数同士間の
ズレ量に相当するものである。
【0052】従って、第8の発明におけるOFDM受信
機によれば、復調手段にて復調されたOFDM復調信号
のスペクトラム列から最大周波数及び最小周波数を信号
端部検出手段にて検出し、この最小周波数と前記記憶手
段に記憶された所定最小周波数とを前記第1比較手段に
て比較すると共に、前記最大周波数と前記記憶手段に記
憶された所定最大周波数とを第2比較手段にて比較し、
これら比較結果に基づいて、前記復調手段にてOFDM
変調信号を復調する際に要する発振周波数を制御するよ
うにした、つまり、OFDM信号中の最大周波数及び最
小周波数を利用することにより、このOFDM信号にお
けるフレーム単位ではなく、例えばフレーム単位中の伝
送シンボル単位で検出される最大周波数及び最小周波数
を検出し、当該検出された最大周波数及び最小周波数の
それぞれの誤差を無くすことにより、常に当該AFCに
係わる制御データの更新、つまり前記VCOから発する
発振周波数の制御を確実に実行することができ、しかも
より良好な受信データを確実に得ることができる。
【0053】また、上記第2の目的を達成するために第
9の発明におけるOFDM受信機は、上記第8の発明に
おけるOFDM受信機の構成に加えて、前記信号端部検
出手段にて最大周波数及び最小周波数が検出されたか否
かを判別する信号端部検出判別手段と、前記OFDM復
調信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段とを有
し、前記制御手段は、前記信号端部検出判別手段から検
出不可を受けると、前記位相誤差検出手段にて検出され
た位相誤差に基づいて前記発振周波数を制御することを
特徴とする。
【0054】尚、前記位相誤差検出手段は、例えば従来
から採用されているコスタスループ方式にて実現される
ものである。
【0055】従って、第9の発明におけるOFDM受信
機によれば、上記第8の発明におけるOFDM受信機の
効果に加えて、コスタスループ方式を併用することによ
り、信号端部検出手段が最大周波数及び最小周波数を検
出できなかった場合にはコスタスループ方式にて検出さ
れた位相誤差に基づいて発振周波数を制御するようにし
たので、常にAFCの周波数制御に係わる収束時間を迅
速にし、かつ収束精度を良好にすることができる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明のO
FDM受信機を適用したDAB受信機における実施の形
態について説明する。図1は本発明のOFDM受信機を
適用したDAB受信機内部の概略構成を示すブロック図
である。
【0057】図1に示すDAB受信機は、図示せぬが、
放送局から到来するDAB変調信号を受信して中間周波
数に変換し、当該変換されたDAB変調信号に後述する
VCOから得られる発振周波数信号を乗算して実数部信
号Q(Real)を出力する第1乗算器11aと、当該
第1乗算器11aからの実数部信号から不要な高周波成
分を除去するローパス処理を施す第1LPF12aと、
当該ローパス処理を施された実数部信号をデジタル信号
に変換する第1A/Dコンバータ13aと、前記変換さ
れたDAB変調信号に、後述する90度遅相させた前記
発振周波数を乗算して虚数部信号I(Image)を出
力する第2乗算器11bと、当該第2乗算器11bから
の虚数部信号にローパス処理を施す第2LPF12b
と、当該ローパス処理を施された虚数部信号をデジタル
信号に変換する第2A/Dコンバータ12cと、前記第
1及び第2A/Dコンバータ13a,13bにてデジタ
ル信号に変換された時系列の実数部信号及び虚数部信号
を周波数系列の実数部信号及び虚数部信号に変換するF
FT処理を施してDAB復調信号を出力するFFT処理
部14と、当該DAB復調信号を復号化して音声データ
を得て、図示せぬスピーカより音声出力する音声データ
復号化器15とを有している。
【0058】また、当該DAB受信機10は、前記FF
T処理部14からのDAB復調信号を一時記憶するメモ
リ部16と、当該メモリ部16に記憶されたDAB復調
信号に基づいて後述する発振周波数制御処理を施すDS
P17と、当該DSP17にて得られた制御電圧データ
をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ18と、当
該制御電圧データに相当するアナログ信号に基づいて前
記発振周波数を発振するVCO19と、当該VCO19
にて発振された発振周波数を90度遅相させる90度位
相器20とを有している。
【0059】では、次に本発明の主眼であるDSP17
内部の構成について説明する。図2は当該DSP17内
部の概略構成を示すブロック図である。
【0060】図2においてDSP17は、前記メモリ部
16に一時記憶された周波数系列の実数部信号Q(k)
を累乗する第1累乗器17aと、前記メモリ部16に一
時記憶された周波数系列の虚数部信号I(k)を累乗す
る第2累乗器17bと、これら第1及び第2累乗器17
a,17bの出力信号同士を加算する加算器17cと、
当該加算器17cにて加算された加算信号を1/2累乗
するSQRT17dと、当該SQRT17dの出力信号
からレベル減衰点を検出するディップポイント検出部1
7eとを有している。
【0061】また、当該DSP17内部には、図示せぬ
内部メモリを有しており、当該DAB信号の規格上にお
いて所定のレベル減衰点に対応する所定中心周波数のキ
ャリア番号及びそのスペクトラム値から成る比較値と、
各キャリア番号に対応した前記VCO19の発振周波数
を制御する制御電圧データと、当該処理プログラム等と
を記憶している。
【0062】また、当該キャリア番号とは、当該DAB
信号の256kHz〜1792kHz中の1536本の
キャリアにそれぞれ付したサンプル番号に相当するもの
であり、例えば256kHzはキャリア番号が256で
あり、1792kHzはキャリア番号1792、中心周
波数である1024kHzはキャリア番号1024に相
当するものである。
【0063】では、次に当該DAB受信機10の動作を
図2乃至図4に基づいて説明する。図4は当該発振周波
数制御処理におけるDSP17の処理動作を示すフロー
チャートである。
【0064】図4において発振周波数制御処理とは、F
FT処理部14からの周波数系列のDAB復調信号から
レベル減衰点(ディップポイント;DIP)を検出し、
当該検出されたレベル減衰点に対応する周波数、例えば
中心周波数と予め記憶された規格上の所定中心周波数と
を比較し、この比較結果であるズレ量に基づいて、この
ズレ量を補正するように前記VCO19の発振周波数を
制御するようにしたものである。
【0065】当該FFT処理部14からの出力結果であ
る周波数系列のDAB復調信号を以下のようにする。
【0066】 虚数部信号に相当するI成分をI(256) ,I(257) ,…I(1792) 実数部信号に相当するQ成分をQ(256) ,Q(257) ,…Q(1792) 尚、I成分及びQ成分の傍らに付した()内の数値はキ
ャリア番号kに相当するものである。
【0067】これらの各スペクトラム(Spect(k)
)を以下のように計算すると、 Spect(k) =({I(k) }2 +{Q(k) }2 1/2 Spect(256) =({I(256) }2 +{Q(256) }2 1/2 Spect(257) =({I(257) }2 +{Q(257) }2 1/2 : : Spect(1792)=({I(1792)}2 +{Q(1792)}2 1/2 つまり、図2においてDSP17は、例えばFFT処理
部14から虚数部信号I(1022)及び実数部信号Q(1022)
を供給する。当該DSP17内部の第1累乗器17aは
実数部信号Q(1022)を累乗し、当該実数部信号{Q(102
2)}2 を加算器17cの一方の入力に供給する。
【0068】また、第2累乗器17bは虚数部信号I(1
022)を累乗し、当該虚数部信号{I(1022)}2 を加算器
17cの他方の入力に供給する。当該加算器17cは、
前記虚数部信号及び実数部信号を加算し、加算信号とし
て{I(1022)}2 +{Q(1022)}2 をSQRT17dに
供給する。当該SQRT17dは、当該加算信号{I(1
022)}2 +{Q(1022)}2 を1/2乗し、スペクトラム
信号({I(1022)}2+{Q(1022)}2 1/2 を生成
し、当該スペクトラム信号をディップポイント検出部1
7eに供給する。
【0069】当該ディップポイント検出部17eにおい
ては、当該スペクトラム信号({I(1022)}2 +{Q(1
022)}2 1/2 に基づいてレベル減衰点に対応する周波
数を検出し、当該検出された周波数と予め記憶された規
格上の所定周波数とを比較し、当該検出された周波数が
所定周波数からどれぐらいズレているかを算出し、当該
ズレを補正した制御電圧データをD/Aコンバータ18
を介して前記VCO19に供給するようにしたものであ
る。尚、DSP17内部においては、規格上の所定周波
数に対応するスペクトラム信号(スペクトラム値)が比
較値として記憶されているものである。また、DSP1
7内部においては、各ズレ量に対応した制御電圧データ
が記憶されているものとする。
【0070】このようなDSP17内における各信号の
流れを踏まえて図4に示す当該発振周波数制御処理につ
いて説明する。
【0071】図4においてDSP17は、当該DSP1
7を初期設定し(ステップS11)、当該VCO19及
びD/Aコンバータ18を初期設定し(ステップS1
2)、前記FFT処理部14からの周波数系列の実数部
信号及び虚数部信号の取り込み許可がOKか否かを判定
する(ステップS13)。
【0072】当該取込許可がOKであれば、前記FFT
処理部14からの実数部信号及び虚数部信号を前記メモ
リ16を介して取り込み(ステップS14)、当該取り
込まれた実数部信号を前記第1累乗器17aを介して累
乗し(ステップS15)、ステップS14にて取り込ま
れた虚数部信号を前記第2累乗器17bを介して累乗し
(ステップS16)、所定中心周波数周辺のキャリア番
号である1000〜1050についてスペクトラム演算
を実行し、これら各キャリア番号のスペクトラム値を算
出する(ステップS17)。尚、当該DSP17内部の
第1及び第2累乗器17a,17b、加算器17c、S
QRT17dにてスペクトラム演算を実現するものであ
る。
【0073】次にレベル減衰点検出の初期設定として設
定キャリア番号を1000に設定し(ステップS1
8)、現在の設定キャリア番号が1050以下であるか
否かを判定する(ステップS19)。
【0074】現在の設定キャリア番号が1050以下で
あれば、ステップS17にて算出されたスペクトラム値
から、この設定キャリア番号に対応するスペクトラム値
を検出し(ステップS20)、この設定キャリア番号に
対応するスペクトラム値が比較値よりも低いか否かを判
定する(ステップS21)。尚、通常、キャリア番号1
000〜1050のスペクトラム値が比較値よりも低く
なるのはレベル減衰点である周波数を検出したときであ
る。
【0075】しかしながら、ステップS21にて設定キ
ャリア番号に対応するスペクトラム値が比較値よりも低
いのであれば、レベル減衰点を検出したとして、このレ
ベル減衰点に対応するキャリア番号と、予め記憶された
所定中心周波数に対応するキャリア番号とを比較し、こ
れらキャリア番号間のズレ量に基づいて制御電圧データ
をD/Aコンバータ18に供給し(ステップS22)、
ステップS13に移行する。尚、DSP17内部のテー
ブルには、各キャリア番号に対応して制御電圧データ等
が記憶されている。
【0076】また、ステップS21にて設定キャリア番
号に対応するスペクトラム値が比較値よりも低いのでな
ければ、この設定キャリア番号(k)に+1インクリメ
ントして設定し(ステップS23)、ステップS19に
移行する。つまり、ステップS23にてキャリア番号を
インクリメントするのは、キャリア番号1000〜10
50までの間でレベル減衰点を検索するための動作に相
当するものである。
【0077】図3(b)に示すようにステップS21に
て設定キャリア番号1022のスペクトラム値が比較値
よりも低いと判断されると、予め記憶された所定中心周
波数に対応するキャリア番号は1024に相当するの
で、DABモードでは各サンプル間隔が1kHzである
ことから、キャリア二本分のズレ、つまり2kHzの誤
差が生じていることになり、これら2kHz分の誤差を
調整するために制御電圧データを検索し、この制御電圧
データを前記D/Aコンバータ18に供給することによ
り、最終的に図3(a)に示すように正常なベースバン
ド構造になる。
【0078】従って、当該DAB受信機10によれば、
前記FFT処理部14にて周波数系列の実数部信号及び
虚数部信号からなるDAB復調信号のスペクトラム列か
らレベル減衰点近傍のキャリア番号1000から105
0までのスペクトラム値を算出し、この算出結果である
各キャリア番号のスペクトラム値とあらかじめ記憶され
た規格上の所定中心周波数に対応するスペクトラム値で
ある比較値とを順次比較し、この比較結果に基づいて現
在のレベル減衰点である現在中心周波数を検出し、この
現在中心周波数に対応したキャリア番号と所定中心周波
数のキャリア番号とを比較して、これらキャリア番号が
どれくらいズレているかを算出し、このズレを補正した
制御電圧データをD/Aコンバータ18を介してVCO
19に供給するようにした、つまり、当該DAB信号中
の中心周波数を利用することにより、当該DAB信号に
おけるフレーム単位ではなく、例えばフレーム単位中の
伝送シンボル単位で検出される中心周波数を検出し、当
該検出された中心周波数の誤差を無くすことにより、常
に当該AFCに係わる制御データの更新、つまり前記V
CO19から発する発振周波数の制御を行うことがで
き、しかも良好な受信データを得ることができる。
【0079】また、上記DAB受信機10においては、
DAB復調信号のスペクトラム列からレベル減衰点に対
応する中心周波数を検出し、この検出された中心周波数
を利用することにより、前記VCOの発振周波数を制御
するようにしたが、中心周波数だけでなく、他の周波
数、例えば最大周波数や最小周波数等においても可能で
ある。
【0080】では、このようなDAB受信機における実
施の形態について説明する。尚、図1及び図2に示すD
AB受信機10と重複するものには同一符号を付すと共
に、その構成及び動作の説明については省略する。図5
乃至図7は発振周波数制御処理におけるDSP17の処
理動作を示すフローチャートである。
【0081】このように図5乃至図7に示すDAB受信
機の発振周波数制御処理とは、DSP17においてDA
B復調信号のスペクトラム列から最大周波数及び最小周
波数を検出し、この検出された最大周波数及び最小周波
数と、予め記憶された規格上の所定最大周波数及び所定
最小周波数とを比較し、これら各ズレ量に基づいて前記
VCO19の発振周波数を制御するようにしたものであ
る。尚、前記所定最大周波数及び所定最小周波数に対応
するキャリア番号は、図示せぬDSP17内部のメモリ
に記憶されているものである。
【0082】図5においてDSP17は、このDSP1
7自体の初期設定を実行し(ステップS31)、前記V
CO19及びD/Aコンバータ18を初期設定し(ステ
ップS32)、前記FFT処理部14から周波数系列の
実数部信号及び虚数部信号の取り込み許可がOKか否か
を判定する(ステップS33)。
【0083】この取り込み許可がOKであれば、前記F
FT処理部14からの実数部信号及び虚数部信号を前記
メモリ16を介して取り込み(ステップS34)、当該
取り込まれた実数部信号を前記第1累乗器17aを介し
て累乗し(ステップS35)、ステップS34にて取り
込まれた虚数部信号を前記第2累乗器17bを介して累
乗し(ステップS36)、所定最小周波数周辺のキャリ
ア番号である248〜255までの各キャリア番号につ
きスペクトラム演算を実行して、各キャリア番号に対応
するスペクトラム値を算出し(ステップS37)、最小
周波数に係わるディップポイント検出初期設定によりキ
ャリア番号kを255に設定し(ステップS38)、図
6に示すM1に移行する。
【0084】尚、図5に示すステップS37及び38、
図6に示すステップS41〜46,48及び49の処理
は、現在のDAB復調信号中の最小周波数周辺のキャリ
ア番号248〜255から最小周波数のキャリア番号を
検出し、この検出された最小周波数のキャリア番号と規
格上の所定最小周波数のキャリア番号とを比較し、この
比較結果に基づいてズレ量を補正しようとするものであ
る。
【0085】図6に示すM1において現在設定中のキャ
リア番号kが248以上か否かを判定する(ステップS
41)。
【0086】現在の設定キャリア番号が248以上であ
れば、現在の設定キャリア番号のスペクトラム値と比較
値とを比較し、このスペクトラム値が比較値よりも大き
いか否かを判定する(ステップS42)。
【0087】このスペクトラム値が比較値よりも大きい
のであれば、このスペクトラム値のキャリア番号kを−
1デクリメントして設定し(ステップS43)、この設
定キャリア番号のスペクトラム値と、この設定キャリア
番号に対応するフォーマット上の比較値とを比較し、こ
のスペクトラム値が比較値よりも小さいか否かを判定す
る(ステップS44)。
【0088】このスペクトラム値が比較値よりも小さい
のであれば、このスペクトラム値の設定キャリア番号k
を+1インクリメントして設定し(ステップS45)、
この設定された設定キャリア番号を最小周波数のキャリ
ア番号とし、このキャリア番号と予め記憶された規格上
の所定最小周波数のキャリア番号とのズレ量に対応した
制御電圧データを前記D/Aコンバータ18に供給し
(ステップS46)、図7に示すM4に移行する。
【0089】また、ステップS42にて現在の設定キャ
リア番号のスペクトラム値が比較値よりも大きいのでな
ければ、現在の設定キャリア番号kを−1デクリメント
して設定し(ステップS48)、ステップS41に移行
する。
【0090】また、ステップS44にて現在の設定キャ
リア番号のスペクトラム値が比較値よりも小さいのでな
ければ、現在の設定キャリア番号kを+1インクリメン
トして設定し(ステップS49)、ステップS48に移
行する。
【0091】また、ステップS41にて現在の設定キャ
リア番号が248以上でなければ、図7に示すM3に移
行する。
【0092】また、図7に示す処理は、現在のDAB復
調信号中の最大周波数周辺のキャリア番号1793〜1
800から最大周波数のキャリア番号を検出し、この検
出された最大周波数のキャリア番号と規格上の所定最大
周波数のキャリア番号とを比較し、この比較結果に基づ
いてズレ量を補正しようとものである。
【0093】図7に示すM3においては、所定最大周波
数周辺のキャリア番号1793〜1800につきスペク
トラム演算を実行し、各キャリア番号のスペクトラム値
を算出し(ステップS51)、最大周波数に係わるディ
ップポイント検出初期設定によりキャリア番号kを17
93に設定し(ステップS52)、現在の設定キャリア
番号が1800以下であるか否かを判定する(ステップ
S53)。
【0094】現在の設定キャリア番号が1800以下で
あれば、現在の設定キャリア番号のスペクトラム値と比
較値とを比較し、このスペクトラム値が比較値よりも大
きいか否かを判定する(ステップS54)。
【0095】このスペクトラム値が比較値よりも大きい
のであれば、このスペクトラム値の設定キャリア番号k
を+1インクリメントして設定し(ステップS55)、
この設定キャリア番号のスペクトラム値が比較値よりも
小さいか否かを判定する(ステップS56)。
【0096】この設定キャリア番号のスペクトラム値が
比較値よりも小さいのであれば、この設定キャリア番号
kを−1デクリメントして設定し(ステップS57)、
この設定キャリア番号を最大周波数のキャリア番号と
し、このキャリア番号と規格上の所定最大周波数のキャ
リア番号とを比較し、このズレ量に対応した制御電圧デ
ータをD/Aコンバータ18に供給し(ステップS5
8)、この設定キャリア番号をテーブル内に更新し(ス
テップS61)、図5に示すM2に移行する。
【0097】また、ステップS54にてスペクトラム値
が比較値よりも大きいのでなければ、このスペクトラム
値の設定キャリア番号kを+1インクリメントして設定
し(ステップS59)、ステップS53に移行する。
【0098】また、ステップS56にてスペクトラム値
が比較値よりも小さいのでなければ、このスペクトラム
値の設定キャリア番号kを−1デクリメントして設定し
(ステップS60)、ステップS59に移行する。
【0099】また、ステップS53にて現在の設定キャ
リア番号が1800以下でなければ、図5に示すM2に
移行する。尚、図5乃至図7に示す発振周波数制御処理
におけるスペクトラム列の端部検出(最大周波数及び最
小周波数検出)においては、まず最初に最小周波数の検
出(キャリア番号248〜255)を実行し、この処理
において最小周波数側の端部が検出されない場合には最
大周波数の検出(キャリア番号1793〜1800)を
実行するものである。
【0100】例えば図8(b)に示すようにDAB復調
信号のスペクトル列にて検出された最小周波数のキャリ
ア番号が254の場合には、図6に示すステップS44
にてキャリア番号253のスペクトラム値が比較値より
も大きいと判断されるので、ステップS45にてキャリ
ア番号254が最小周波数であると判別される。
【0101】そして、このキャリア番号254とフォー
マット上の所定最小周波数に対応するキャリア番号25
6とを比較し、その番号において2個、つまり2kHz
のズレ量があると判断され、このズレ量を補正する制御
電圧データをD/Aコンバータ18に供給することによ
り、図8(a)に示すような正常なベースバンド構造に
することができる。
【0102】また、最大周波数についても同様であり、
図8(c)に示すようにDAB復調信号のスペクトラム
列にて検出された最大周波数のキャリア番号が1794
の場合には、図7に示すステップS56にてキャリア番
号1795のスペクトラム値が比較値よりも小さいと判
断されるので、この判断処理によりステップS57にて
キャリア番号1794が最大周波数であると判別され
る。
【0103】そして、このキャリア番号1794とフォ
ーマット上の所定最大周波数に対応するキャリア番号と
を比較し、その番号において2個、つまり2kHzのズ
レ量があると判断され、このズレ量を補正する制御電圧
データをD/Aコンバータ18に供給することにより、
図8(a)に示すような正常なベースバンド構造にする
ことができる。
【0104】従って、図5乃至図7に示すような発振周
波数制御処理を行うDAB受信機10によれば、前記F
FT処理部14にて周波数系列の実数部信号及び虚数部
信号からなるDAB復調信号のスペクトラム列から最小
周波数及び最大周波数のキャリア番号のスペクトラム値
を算出し、この算出結果である各キャリア番号のスペク
トラム値と比較値とを順次比較し、この比較結果に基づ
いて最小周波数及び最大周波数の各キャリア番号を検出
し、この最小周波数のキャリア番号と所定最小周波数の
キャリア番号、及び最大周波数のキャリア番号と所定最
大周波数のキャリア番号とを順次比較し、最小周波数及
び最大周波数のそれぞれについてズレ量を算出し、この
ズレ量に基づいて制御電圧データをD/Aコンバータ1
8及びVCO19に供給するようにした、つまり、DA
B信号中の最小周波数及び最大周波数を利用することに
より、このDAB信号におけるフレーム単位ではなく、
例えばフレーム単位中の伝送シンボル単位で検出される
最大周波数及び最小周波数を検出し、これら検出された
最大周波数及び最小周波数の誤差を無くすことにより、
常にAFCに係わる制御データの更新、つまり前記VC
O19から発する発振周波数の制御を行うことができ、
しかも良好な受信データを得ることができる。
【0105】尚、上記実施の形態においては、最大周波
数検出に要するスペクトラム演算対象のキャリア番号の
範囲を1793〜1800とし、最小周波数検出に要す
るスペクトラム演算対象のキャリア番号の範囲を248
〜255としたが、この数値の限りでないこと言うまで
もない。
【0106】また、図4乃至図7に示す発振周波数制御
処理を簡単に説明すれば、例えば最大周波数検出に要す
るスペクトラム演算対象のキャリア番号の範囲を179
3〜1800とした場合、最初のキャリア番号1793
が比較値よりも大きいと比較結果フラグを“1”、次に
キャリア番号1794が比較値よりも大きいと比較結果
フラグを“1”、さらに次のキャリア番号1795が比
較値よりも小さいと比較結果フラグを“0”となり、D
SP17側においては“1→1→0”と言った比較結果
フラグの遷移パターンを得る。
【0107】DSP17は、この遷移パターンに基づい
て“0”の比較結果フラグから一つ手前のキャリア番
号、つまり1794を最大周波数として判別し、このキ
ャリア番号1794と所定最大周波数のキャリア番号1
792とを比較し、1794−1792=2から2個の
ズレ、すなわち2kHzのズレを算出することができ
る。
【0108】また、このような遷移パターンを得られた
か否かを判別することにより、所定周波数を検出できた
か否かも判別することができるようにしたので、確実に
誤検出を防止することができる。
【0109】また、このようなDAB受信機において
は、DAB復調信号のスペクトラム列から中心周波数、
最大周波数又は最小周波数を検出することにより、この
検出された周波数とフォーマット上の各所定周波数(中
心周波数、最大周波数及び最小周波数)とを比較し、こ
の比較結果に基づいてズレ量を算出するようにしたが、
中心周波数、最大周波数又は最小周波数を検出できなか
った場合にはズレ量を検出することができず、このズレ
を結果的に補正することができない。
【0110】そこで、このように中心周波数、最大周波
数や最小周波数を検出できなかった場合には、前述した
コスタスループ方式を用いてDAB信号の位相誤差を解
消しようとするものである。
【0111】このようなDAB受信機は、DSP17の
内部構成を次のようにすれば実現することができる。図
9は他の実施形態を示すDAB受信機内部におけるDS
P17の内部構成を示すブロック図である。尚、図2に
示す構成と重複するものには、同一符号を付すと共に、
その構成及び動作の説明については省略する。
【0112】図9においてDSP17は、大まかにディ
ップポイントブロック30と、コスタスループブロック
40と、これらディップポイントブロック30及びコス
タスループブロック40を切換選択する切換SW50と
を有し、このディップポイントブロック30にて検出す
べき所定周波数が検出できなかった場合にはコスタスル
ープブロック40にて得られた位相誤差に基づいてDA
B復調信号のズレ量を補正しようとするものである。
【0113】前記ディップポイントブロック30として
は、メモリ16、第1及び第2累乗器17a,17b、
加算器17c,SQRT17d及びディップポイント検
出部17eを有している。
【0114】前記コスタスループブロック40として
は、前記FFT処理部14からのDAB復調信号の実数
部信号及び虚数部信号同士を各キャリア番号毎に乗算す
る第1乗算器41と、前記第2累乗器17bの出力信号
から第1累乗器17aの出力信号を各キャリア番号毎に
減算する減算器42と、この減算器42の出力信号と前
記第1乗算器41の出力信号とを各キャリア番号毎に乗
算する第2乗算器43と、この第2乗算器43の出力信
号を全キャリア番号分まで順次加算するΣ回路44と、
このΣ回路44の出力信号を平均化し、この平均値に基
づいて前記制御電圧データを出力するK回路45とを有
している。
【0115】尚、前記Σ回路44にて全キャリア番号分
の出力信号を順次加算するようにしたのは、DAB信号
がマルチキャリア方式を採用しているからである。
【0116】一般的にDAB変調信号はdk=ak+j
bk(ak=I1,bk=I1,kはキャリア番号)で
あり、このDAB変調信号を前記FFT処理部14にて
復調すると、(数2)に示すようにDAB復調信号を得
ることができる。
【0117】
【数2】 このDAB復調信号を実数部信号成分Q及び虚数部信号
成分Iに分けると、(数3)に示すようになる。
【0118】
【数3】 前記コスタスループブロック40の減算器42は、前記
第1累乗器17aからの実数部信号{Q(k)}2 と、
前記第2累乗器17bから虚数部信号{I(k)}2
入力し、この虚数部信号{I(k)}2 から実数部信号
{Q(k)}2を減算することにより、(数4)に示す
ような出力信号Pkを生成し、この出力信号Pkを第2
乗算器43の一方の入力に供給する。
【0119】
【数4】 また、第1乗算器41は、前記FFT処理部14からの
実数部信号Q(k)及び虚数部信号I(k)を入力し、
これら実数部信号Q(k)及び虚数部信号I(k)同士
を乗算することにより、(数5)に示すような出力信号
Rkを生成し、この出力信号Rkを第2乗算器43の他
方の入力に供給する。
【0120】
【数5】 第2乗算器43は、夫々入力された各キャリア番号毎の
出力信号Pkと出力信号Rkとを乗算することにより、
(数6)に示すような出力信号Skを生成する。
【0121】
【数6】 この出力信号Skは、DAB変調信号の位相情報が取り
除かれて位相誤差の影響だけが抽出された成分信号であ
る。尚、例えば4φk≦30degのような位相誤差が
小さい場合には、(数7)に示すような近似式を用いる
ことができ、この近似式を(数6)に代入すると、Sk
=sin4φk=φkということになる。
【0122】
【数7】 この第2乗算器43は、このような演算を各キャリア番
号毎に実行して、各キャリア番号毎の出力信号SkをΣ
回路44に順次供給する。
【0123】このΣ回路44は、各キャリア番号毎の出
力信号Skを順次供給し、これら出力信号Sk、つまり
各キャリア番号の位相誤差を全キャリア番号数分まで順
次加算し、(数8)に示すような加算信号ΣをK回路4
5に供給する。
【0124】
【数8】 K回路45は、この加算信号Σを全キャリア番号の数で
除算することにより、DAB信号の位相誤差における平
均値を算出し、この算出された平均値に基づいて制御電
圧データを算出し、この制御電圧データを前記切換SW
50及びD/Aコンバータ18を介してVCO19に供
給する。
【0125】従って、このようなDAB受信機によれ
ば、前記ディップポイントブロック30による検出と、
コスタスループブロック40による検出を併用すること
により、このDAB受信機のAFCの収束時間を迅速に
し、かつその収束精度を著しく良好にすることができ
る。
【0126】尚、ディップポイントブロック30におい
ては、位相誤差が大きいときに迅速にラフな周波数制御
を行うことが可能であり、DABモード1の場合には約
1kHz程度に収束することができる。また、コスタス
ループブロック40においては、ある程度の誤差を引き
込んでいるので、正確な周波数制御を迅速に行うことが
できる。
【0127】
【発明の効果】上記のように構成された第1の発明のO
FDM受信機によれば、復調手段にて復調されたOFD
M復調信号のスペクトラム列からレベル減衰点に対応す
る周波数をレベル減衰点検出手段にて検出し、当該検出
されたレベル減衰点に対応する周波数と記憶手段に記憶
された所定周波数とを比較し、当該比較結果に基づい
て、前記復調手段においてOFDM変調信号を復調する
際に要する発振周波数を制御するようにした、つまりO
FDM信号中のレベル減衰点に相当する中心周波数を利
用することにより、このOFDM信号におけるフレーム
単位ではなく、例えばフレーム単位中の伝送シンボル単
位で検出される中心周波数を検出し、当該検出された中
心周波数の誤差を無くすことにより、常に当該AFCに
係わる制御データの更新、つまり前記VCOから発する
発振周波数の制御を行うことができ、しかも良好な受信
データを得ることができる。
【0128】また、第2の発明におけるOFDM受信機
によれば、上記第1の発明の効果に加え、より一層、確
実にレベル減衰点に相当する中心周波数を検出すること
ができる。
【0129】また、第3の発明におけるOFDM受信機
によれば、上記第1又は第2の発明におけるOFDM受
信機の効果に加えて、コスタスループ方式を併用するこ
とにより、レベル減衰点検出手段がレベル減衰点を検出
できなかった場合にはコスタスループ方式にて検出され
た位相誤差に基づいて発振周波数を制御するようにした
ので、常にAFCの周波数制御に係わる収束時間を迅速
にし、かつ収束精度を良好にすることができる。
【0130】また、第4の発明におけるOFDM受信機
によれば、復調手段にて復調されたOFDM復調信号の
スペクトラム列から最小周波数を最小周波数検出手段に
て検出し、当該検出された最小周波数と記憶手段に記憶
された所定最小周波数とを比較し、当該比較結果に基づ
いて、前記復調手段においてOFDM変調信号を復調す
る際に要する発振周波数を制御するようにした、つまり
OFDM信号中の最小周波数を利用することにより、こ
のOFDM信号におけるフレーム単位ではなく、例えば
フレーム単位中の伝送シンボル単位で検出される最小周
波数を検出し、当該検出された最小周波数の誤差を無く
すことにより、常に当該AFCに係わる制御データの更
新、つまり前記VCOから発する発振周波数の制御を行
うことができ、しかも良好な受信データを得ることがで
きる。
【0131】また、第5の発明におけるOFDM受信機
によれば、上記第4の発明におけるOFDM受信機の効
果に加えて、コスタスループ方式を併用することによ
り、最小周波数検出手段が最小周波数を検出できなかっ
た場合にはコスタスループ方式にて検出された位相誤差
に基づいて発振周波数を制御するようにしたので、常に
AFCの周波数制御に係わる収束時間を迅速にし、かつ
収束精度を良好にすることができる。
【0132】また、第6の発明におけるOFDM受信機
によれば、復調手段にて復調されたOFDM復調信号の
スペクトラム列から最大周波数を最大周波数検出手段に
て検出し、当該検出された最大周波数と記憶手段に記憶
された所定最大周波数とを比較し、当該比較結果に基づ
いて、前記復調手段においてOFDM変調信号を復調す
る際に要する発振周波数を制御するようにした、つまり
OFDM信号中の最大周波数を利用することにより、こ
のOFDM信号におけるフレーム単位ではなく、例えば
フレーム単位中の伝送シンボル単位で検出される最大周
波数を検出し、当該検出された最大周波数の誤差を無く
すことにより、常に当該AFCに係わる制御データの更
新、つまり前記VCOから発する発振周波数の制御を行
うことができ、しかも良好な受信データを得ることがで
きる。
【0133】また、第7の発明におけるOFDM受信機
によれば、上記第6の発明におけるOFDM受信機の効
果に加えて、コスタスループ方式を併用することによ
り、最大周波数検出手段が最大周波数を検出できなかっ
た場合にはコスタスループ方式にて検出された位相誤差
に基づいて発振周波数を制御するようにしたので、常に
AFCの周波数制御に係わる収束時間を迅速にし、かつ
収束精度を良好にすることができる。
【0134】また、第8の発明におけるOFDM受信機
によれば、復調手段にて復調されたOFDM復調信号の
スペクトラム列から最大周波数及び最小周波数を信号端
部検出手段にて検出し、この最小周波数と記憶手段に記
憶された所定最小周波数とを前記第1比較手段にて比較
すると共に、前記最大周波数と前記記憶手段に記憶され
た所定最大周波数とを第2比較手段にて比較し、これら
比較結果に基づいて、前記復調手段にてOFDM変調信
号を復調する際に要する発振周波数を制御するようにし
た、つまり、OFDM信号中の最大周波数及び最小周波
数を利用することにより、このOFDM信号におけるフ
レーム単位ではなく、例えばフレーム単位中の伝送シン
ボル単位で検出される最大周波数及び最小周波数を検出
し、当該検出された最大周波数及び最小周波数のそれぞ
れの誤差を無くすことにより、常に当該AFCに係わる
制御データの更新、つまり前記VCOから発する発振周
波数の制御を確実に実行することができ、しかもより良
好な受信データを確実に得ることができる。
【0135】また、第9の発明におけるOFDM受信機
によれば、上記第8の発明におけるOFDM受信機の効
果に加えて、コスタスループ方式を併用することによ
り、信号端部検出手段が最大周波数及び最小周波数を検
出できなかった場合にはコスタスループ方式にて検出さ
れた位相誤差に基づいて発振周波数を制御するようにし
たので、常にAFCの周波数制御に係わる収束時間を迅
速にし、かつ収束精度を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のOFDM受信機の実施形態であるDA
B受信機内部の概略構成を示すブロック図である。
【図2】当該DAB受信機の要部であるDSP内部の概
略構成を示すブロック図である。
【図3】DAB信号のベースバンド構造を示す説明図で
ある。 a)正常時 b)異常時
【図4】本実施形態を示す発振周波数制御処理における
DSPの処理動作を示すフローチャートである。
【図5】他の実施形態を示す発振周波数制御処理におけ
るDSPの処理動作を示すフローチャートである。
【図6】他の実施形態を示す発振周波数制御処理におけ
るDSPの処理動作を示すフローチャートである。
【図7】他の実施形態を示す発振周波数制御処理におけ
るDSPの処理動作を示すフローチャートである。
【図8】他の実施形態におけるDAB信号のベースバン
ド構造を示す説明図である。 a)正常時 b)異常時(最小周波数側にズレている場合) c)異常時(最大周波数側にズレている場合)
【図9】他の実施形態におけるDAB受信機の要部であ
るDSP内部の概略構成を示すブロック図である。
【図10】通常のDAB信号のベースバンド構造を示す
説明図である。
【符号の説明】
10 DAB受信機(OFDM受信機) 11a 第1乗算器(復調手段) 11b 第2乗算器(復調手段) 14 FFT処理部(復調手段) 15 音声データ復号化器(復号化データ出力部) 17 DSP(レベル減衰点検出手段、最大周波数検出
手段、最小周波数検出手段、信号端部検出手段、最大周
波数検出判別手段、最小周波数検出判別手段、信号端部
検出判別手段、第1比較手段、第2比較手段、記憶手
段、制御手段) 17e ディップポイント検出部(レベル減衰点検出手
段、最大周波数検出手段、最小周波数検出手段) 40 コスタスループブロック(位相誤差検出手段)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 到来するOFDM変調信号を受信する受
    信手段と、当該受信されたOFDM変調信号を発振周波
    数に基づいてOFDM復調信号に復調する復調手段と、
    当該復調されたOFDM復調信号を復号化して復号化デ
    ータを得て、当該復号化データを出力する復号化データ
    出力部とを有するOFDM受信機であって、 前記復調手段にて復調されたOFDM復調信号のスペク
    トラム列からレベル減衰点に対応する周波数を検出する
    レベル減衰点検出手段と、 OFDM復調信号におけるレベル減衰点に対応する所定
    周波数を記憶した記憶手段と、 前記レベル減衰点検出手段にて検出されたレベル減衰点
    に対応する周波数と前記記憶手段に記憶された所定周波
    数とを比較し、当該比較結果に基づいて前記発振周波数
    を制御する制御手段とを有することを特徴とするOFD
    M受信機。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は、前記所定周波数の他
    に、当該所定周波数のレベル値を記憶しており、 前記制御手段は、前記レベル減衰点検出手段にて検出さ
    れた周波数に対応するレベル値と当該記憶手段に記憶さ
    れた所定周波数のレベル値とを比較し、当該比較結果に
    基づいて前記発振周波数を制御することを特徴とする請
    求項1記載のOFDM受信機。
  3. 【請求項3】 前記レベル減衰点検出手段にてレベル減
    衰点が検出されたか否かを判別する減衰点検出判別手段
    と、 前記OFDM復調信号の位相誤差を検出する位相誤差検
    出手段とを有し、 前記制御手段は、前記減衰点検出判別手段からレベル減
    衰点検出不可を受けると、前記位相誤差検出手段にて検
    出された位相誤差に基づいて前記発振周波数を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のOFDM受信
    機。
  4. 【請求項4】 到来するOFDM変調信号を受信する受
    信手段と、当該受信されたOFDM変調信号を発振周波
    数に基づいてOFDM復調信号に復調する復調手段と、
    当該復調されたOFDM復調信号を復号化して復号化デ
    ータを得て、当該復号化データを出力する復号化データ
    出力部とを有するOFDM受信機であって、 前記復調手段にて復調されたOFDM復調信号のスペク
    トラム列内から最小周波数を検出する最小周波数検出手
    段と、 OFDM復調信号における所定最小周波数を記憶した記
    憶手段と、 前記最小周波数検出手段にて検出された最小周波数と前
    記記憶手段に記憶された所定最小周波数とを比較し、こ
    の比較結果に基づいて前記発振周波数を制御する制御手
    段とを有することを特徴とするOFDM受信機。
  5. 【請求項5】 前記最小周波数検出手段にて最小周波数
    が検出されたか否かを判別する最小周波数検出判別手段
    と、 前記OFDM復調信号の位相誤差を検出する位相誤差検
    出手段とを有し、 前記制御手段は、前記最小周波数検出判別手段から最小
    周波数検出不可を受けると、前記位相誤差検出手段にて
    検出された位相誤差に基づいて前記発振周波数を制御す
    ることを特徴とする請求項4記載のOFDM受信機。
  6. 【請求項6】 到来するOFDM変調信号を受信する受
    信手段と、当該受信されたOFDM変調信号を発振周波
    数に基づいてOFDM復調信号に復調する復調手段と、
    当該復調されたOFDM復調信号を復号化して復号化デ
    ータを得て、当該復号化データを出力する復号化データ
    出力部とを有するOFDM受信機であって、 前記復調手段にて復調されたOFDM復調信号のスペク
    トラム列内から最大周波数を検出する最大周波数検出手
    段と、 OFDM復調信号における所定最大周波数を記憶した記
    憶手段と、 前記最大周波数検出手段にて検出された最大周波数と前
    記記憶手段に記憶された所定最大周波数とを比較し、こ
    の比較結果に基づいて前記発振周波数を制御する制御手
    段とを有することを特徴とするOFDM受信機。
  7. 【請求項7】 前記最大周波数検出手段にて最大周波数
    が検出されたか否かを判別する最大周波数検出判別手段
    と、 前記OFDM復調信号の位相誤差を検出する位相誤差検
    出手段とを有し、 前記制御手段は、前記最大周波数検出判別手段から最大
    周波数検出不可を受けると、前記位相誤差検出手段にて
    検出された位相誤差に基づいて前記発振周波数を制御す
    ることを特徴とする請求項6記載のOFDM受信機。
  8. 【請求項8】 到来するOFDM変調信号を受信する受
    信手段と、当該受信されたOFDM変調信号を発振周波
    数に基づいてOFDM復調信号に復調する復調手段と、
    当該復調されたOFDM復調信号を復号化して復号化デ
    ータを得て、当該復号化データを出力する復号化データ
    出力部とを有するOFDM受信機であって、 前記復調手段にて復調されたOFDM復調信号のスペク
    トラム列から最小周波数及び最大周波数を検出する信号
    端部検出手段と、 OFDM復調信号における所定最小周波数及び所定最大
    周波数を記憶した記憶手段と、 前記信号端部検出手段にて検出された最小周波数と前記
    記憶手段に記憶された所定最小周波数とを比較する第1
    比較手段と、 前記信号端部検出手段にて検出された最大周波数と前記
    記憶手段に記憶された所定最大周波数とを比較する第2
    比較手段と、 前記第1比較手段及び第2比較手段による比較結果に基
    づいて前記発振周波数を制御する制御手段とを有するこ
    とを特徴とするOFDM受信機。
  9. 【請求項9】 前記信号端部検出手段にて最大周波数及
    び最小周波数が検出されたか否かを判別する信号端部検
    出判別手段と、 前記OFDM復調信号の位相誤差を検出する位相誤差検
    出手段とを有し、 前記制御手段は、前記信号端部検出判別手段から検出不
    可を受けると、前記位相誤差検出手段にて検出された位
    相誤差に基づいて前記発振周波数を制御することを特徴
    とする請求項8記載のOFDM受信機。
JP8091974A 1996-03-21 1996-03-21 Ofdm受信機 Pending JPH09261200A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009225156A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Pioneer Electronic Corp 周波数生成装置、周波数生成方法、信号処理装置及び信号処理方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009225156A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Pioneer Electronic Corp 周波数生成装置、周波数生成方法、信号処理装置及び信号処理方法

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