JPH09260376A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH09260376A
JPH09260376A JP6113996A JP6113996A JPH09260376A JP H09260376 A JPH09260376 A JP H09260376A JP 6113996 A JP6113996 A JP 6113996A JP 6113996 A JP6113996 A JP 6113996A JP H09260376 A JPH09260376 A JP H09260376A
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JP
Japan
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film
wiring
intermetallic compound
insulating film
copper
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Application number
JP6113996A
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English (en)
Inventor
Atsuko Sakata
敦子 坂田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】Cu多層配線の信頼性の向上を図ること。 【解決手段】コンタクトホール内13にTiAl3 薄膜
17を介してCu配線16を形成した後、TiAl3
膜17とCu配線16とを固相反応させ、TiAl3
膜17とCu配線16との界面に、拡散防止膜としての
Ti2 CuAl5膜19を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅を主成分とする
配線、電極中の銅の拡散防止技術に特徴がある半導体装
置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化に伴って、
配線や電極の微細化が進んでいる。これに対応して、従
来から使用されているAl、Al合金等の配線材料や電
極材料の代わりに、Cuを配線材料等として用いること
が検討されている。
【0003】その理由としては、Cuは、その電気抵抗
率が1.7μΩ・cmで、Alの電気抵抗率2.8μΩ
・cmに比べて低いこと、Alに比べてストレスマイグ
レーション耐性、エレクトロマイグレーション耐性が高
いことなどがあげられる。
【0004】Cuは、シリコン酸化膜や、シリコン膜な
どのSiを含む膜中を急速に拡散する。このため、Cu
を配線等に用いる場合には、Cu配線等の下地に拡散防
止膜(バリアメタル膜)を設けたり、Cu配線等を拡散
防止膜で囲むことが必要となる。
【0005】拡散防止膜の材料としては、高融点金属窒
化物、例えば、TiNがあるが、最近、拡散防止能力が
より高いTiSixy 、WSixy などのアモルフ
ァスメタルが検討されている。
【0006】本発明者は、この種のアモルファスのバリ
アメタルを用いて下記のような方法により素子上にCu
の多層配線を作製した。まず、図3(a)に示すよう
に、シリコン基板71にMOSFETを形成した後、全
面に層間絶縁膜72をCVD法により形成する。
【0007】次に図3(b)に示すように、二つのソー
ス・ドレイン拡散層およびゲート電極上の層間絶縁膜7
2にコンタクトホール73を反応性イオンエッチングに
より開孔した後、選択CVD法によりコンタクトホール
73内にWプラグ74を埋込み形成する。
【0008】次に図3(c)に示すように、厚さ約30
nmのTiSi0.6 N膜75、Cu膜76を全面に順次
形成した後、これらTiSi0.6 N膜75、Cu膜76
を反応性イオンエッチングにより配線形状にパターニン
グする。
【0009】TiSi0.6 N膜75は、例えば、DCス
パッタリング法により形成する。また、Cu膜76は、
例えば、スパッタリング法またはCVD法により形成す
る。次に同図(c)に示すように、全面に厚さ約30n
mのTiSi0.6 N膜77を全面に形成した後、全面を
反応性イオンエッチング等によりエッチングすることに
より、周囲がTiSi0.6 N膜75,77により囲まれ
たCu配線76が得られる。
【0010】次に図3(d)に示すように、NF3 、C
4 、SiF4 等のガスを用いてフッ素(F)を添加し
ながら、TEOSを主原料ガスとするプラズマCVD法
によりF添加層間絶縁膜78を全面に形成した後、F添
加層間絶縁膜78の吸湿性を増加させ、特性を劣化させ
る原因となる余剰なFを除去するために、450℃、1
5分〜30分の熱処理(F除去熱処理)を行なう。この
後、上記工程を複数回繰り返すことにより、MOSFE
T上にCu多層配線を形成した。
【0011】このようなCu多層配線プロセスを調べた
ところ、以下のような問題があることが分かった。ま
ず、Cu配線の多層化により後工程プロセスの高温アニ
ールの回数が増加することにより、Cu配線の抵抗(C
u配線抵抗)が特異的に増加することが分かった。
【0012】また、Cu配線の積み上げ数が多いほど、
Cu配線の寿命が短くなることが確認された。また、C
u配線のエレクトロマイグレーション試験を行なった結
果、上述したCu配線抵抗の特異的な増加は一層顕著に
なることが明らかになった。
【0013】また、MOSFETを調べたところ、後工
程プロセスの高温アニール回数が増加するほど、接合リ
ークが増大したり、ゲート酸化膜の耐圧が劣化すること
が確認された。
【0014】また、同様のMOSFETを多数作成し、
長時間の電圧印加ストレス試験を行なったところ、Cu
配線の積み上げ数が多いほど、接合リーク特性や、ゲー
ト酸化膜の耐圧等の素子特性が劣化したMOSFETの
数が増加することが確認された。
【0015】以上の問題点の原因を追及した結果、以下
のことが明らかになった。まず、Cu配線の積み上げ数
が増加するに従って、下層のCu配線中にストレスマイ
グレーションによると考えられるボイドが多く観察さ
れ、これがCu配線抵抗の上昇を招いていることが明ら
かになった。ボイドの発生密度は、下層のCu配線ほど
高かった。
【0016】また、F添加層間絶縁膜78の成膜工程お
よびF除去熱処理の工程を繰り返すことにより、TiS
0.6 N膜75,77中に徐々に結晶核が発生・成長し
て、TiSi0.6 Nの結晶化が起こることが分かった。
【0017】このTiSi0.6 Nの結晶化の確率は、C
u配線の積み上げ数が増加するに従って高くなり、下層
のCu配線のTiSi0.6 N膜ほどその結晶化の確率が
高いことも明らかになった。
【0018】結晶粒界がTiSi0.6 N膜75,77を
貫通すると、TiSi0.6 N膜75,77のバリア性は
急激に低下する。その結果、上記貫通部分からCuが拡
散してMOSFETまで到達し、素子特性の劣化が起こ
ることが分かった。
【0019】さらに、F添加層間絶縁膜78中の余剰な
Fが原因でTiSi0.6 N膜75,77にエッチングが
生じ、TiSi0.6 N膜75,77のバリア性が劣化す
ることも分かった。
【0020】また、エレクトロマイグレーション試験の
結果であるCu配線抵抗の特異な増加や、長時間の電圧
印加ストレス試験の結果である素子特性の劣化も、Cu
配線中にボイドが発生することや、TiSi0.6 N膜7
5,77中に結晶核が発生することが原因であることが
明らかになった。これは通電、発熱によりCu原子の移
動が生じたり、TiSi0.6 N膜の結晶化が生じたため
と考えられる。
【0021】次世代の微細な配線の多層化する場合、こ
れまでよりも、層間絶縁膜の成膜工程や高温アニール等
の高温熱処理工程が配線に与える影響は大きくなり、こ
れにより、Cu配線は以下の2つの問題を抱えることが
予想される。
【0022】一つはCuはその融点が低いため、種々の
高温熱処理工程による熱履歴によって、Cu配線中にボ
イドが発生しやくなり、これにより、配線抵抗の上昇
や、配線断線が生じやすくなる。
【0023】もう一つは、拡散防止膜を構成するTiS
0.6 N等のアモルファスバリアメタルは、熱力学的に
は準安定な物質であるため、高温熱処理工程や長時間の
低温熱処理工程による熱履歴によって、より安定な状態
に遷移して結晶化することである。
【0024】その結果、拡散防止膜のバリア性が劣化
し、Cu配線中のCuが拡散し、この拡散したCuはS
i中でミッドギャップ近くに素子特性の劣化原因となる
準位を形成するようになる。なお、近年の研究によっ
て、Cu配線中のCuの拡散は表面拡散が主体であるこ
とが明らかになってきている。
【0025】このように、種々の高温熱処理工程等によ
る熱履歴によって、Cu配線そのものの信頼性が低下す
るとともに、拡散防止膜のバリア性が劣化すると、素子
全体の信頼性を確保することが困難になる。
【0026】最近検討されている配線形成方法の1つと
して、配線間の接続を行なうヴィアホール内にCuプラ
グを形成する工程または基板と配線との接続を行なうコ
ンタクトホール内にCuプラグを形成する工程と、Cu
配線を形成する工程とを同時に行なう方法(ダマシン
法)がある。
【0027】この種の配線形成方法の場合、プラグと配
線とが拡散防止膜で区切られた通常の配線形成方法の場
合と異なり、CuプラグおよびCu配線のCu拡散が同
時に起こる。したがって、CuプラグおよびCu配線の
マイグレーションを同時に考慮する必要も生じ、今後一
層Cu配線の信頼性を確保する必要性が増大する。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の技
術では、Cu配線を多層化すると、Cu配線の抵抗が上
昇したり、Cu配線下の素子の信頼性が低下するという
問題があった。本発明は、上記事情を考慮してなされた
もので、その目的とするところは、多層化に有利なCu
配線構造を有する半導体装置およびその製造方法を提供
することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
[概要]上記目的を達成するために、本発明に係る半導
体装置(請求項1)は、銅を主成分とし、配線および電
極の少なくとも一方としての導電膜と、この導電性膜の
表面の少なくとも一部に設けられ、銅、高融点金属およ
びこれら金属とは異なる他の金属からなる高融点金属間
化合物膜とを備えたことを特徴とする。
【0030】また、本発明に係る他の半導体装置(請求
項2)は、上記半導体装置(請求項1)において、前記
高融点金属間化合物膜が、結晶構造がL12 構造の高融
点金属間化合物を含むことを特徴とする。
【0031】また、本発明に係る他の半導体装置(請求
項3)は、上記半導体装置(請求項1)において、前記
高融点金属間化合物膜が、前記導電膜と、前記高融点金
属間化合物とは異なる他の高融点金属間化合物からなる
高融点金属間化合物膜とにより挟まれていることを特徴
とする。
【0032】また、本発明に係る他の半導体装置(請求
項4)は、上記半導体装置(請求項3)において、前記
他の高融点金属間化合物が、AlとTi、AlとFeと
Ti、AlとNiとTi、AlとZnとTi、CuとT
i、NiとTi、CuとNiとTi、AlとNi、Ni
とSi、NiとTi、またはNiとSiとTiの化合物
であることを特徴とする。
【0033】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
(請求項5)は、銅を主成分とし、配線および電極の少
なくとも一方としての導電膜の表面の少なくとも一部に
第1の高融点金属間化合物膜を形成する工程と、前記導
電膜と前記第1の高融点金属間化合物膜とを反応させ
て、前記導電膜と前記第1の高融点金属間化合物膜との
界面に、第2の高融点金属間化合物膜を形成する工程と
を有することを特徴とする。
【0034】ここで、銅拡散防止膜は、請求項2と同様
に結晶構造がL12 構造の高融点金属間化合物を含むこ
とが好ましい。また、第1の高融点金属間化合物膜は、
請求項4に記載した化合物により形成されていることが
好ましい。
【0035】本発明の好ましい形態は以下の通りであ
る。 (1)高融点金属間化合物膜が導電膜の全面に形成され
ていること。 (2)他の高融点金属間化合物膜(第1の高融点金属間
化合物膜)は、Al3 Ti、Al22Fe3 Ti8 、Al
67Ni8 Ti25、Al66Zn9 Ti25、(Co,Ni)
3 Ti,Al3 Ni、またはNi3 (Si,Ti)によ
り形成されていること。
【0036】ここで、(Co,Ni)3 Tiの表記は、
CoとNiの量の合計(CoとNiの一方がゼロでも良
い)がTiの量の3倍を意味している。Ni3 (Si,
Ti)の表記も同様である。 (3)銅拡散防止膜は、Ti2 CuAl5 、またはTi
2 CuAl5 と(2)に記載の物質のいずれかとの混合
物により形成されていること。 (4)銅拡散防止膜が、結晶構造がL12 構造のTi2
CuAl5 を含む場合、Cuの組成比は、約8〜12.
5mol%であることが好ましい。
【0037】[作用]本発明の如きの材料からなる銅拡
散防止膜は、従来のTiSi0.6 N等のアモルファスメ
タル等に比べて、熱力学的に安定で高温熱処理の繰り返
しに強く(これは熱処理による生じる反応でより安定に
なるからである)、Cu拡散に対して高いバリア性を有
する高融点金属間化合物である。
【0038】したがって、本発明によれば、Cuを主成
分とする配線や金属を多層化しても、配線等の抵抗の上
昇や、配線等下の素子の信頼性の低下を効果的に防止で
きるようになる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(以下、実施形態という)を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0040】まず、図1(a)に示すように、シリコン
基板11に周知の方法によりMOSFETを形成し、次
いでこのMOSFETが形成されたシリコン基板11の
全面に層間絶縁膜12をCVD法により形成する。
【0041】図中、1はゲート酸化膜、2はゲート電
極、3はゲート側壁絶縁膜、4はソース・ドレイン拡散
層、5はシリサイド層を示しており、これら1〜5によ
りLDD構造のMOSFETが形成されている。
【0042】MOSFETは、例えば、以下のように形
成する。まず、シリコン基板11の表面を熱酸化してゲ
ート酸化膜1を形成する。次にゲート酸化膜1上にゲー
ト電極2となる多結晶シリコン膜を形成した後、この多
結晶シリコン膜をゲート電極形状にパターニングして、
ゲート電極2を形成する。
【0043】次にゲート電極2をマスクとして不純物イ
オンを注入して、低濃度で浅いソース・ドレイン拡散層
を形成する。次に全面にゲート側壁絶縁膜3となる絶縁
膜を形成した後、この絶縁膜を反応性イオンエッチング
等の異方性エッチングにより全面エッチングして、ゲー
ト電極2の側壁に上記絶縁膜を選択的に残置することに
より、ゲート側壁絶縁膜3を形成する。
【0044】次にゲート電極2、ゲート側壁絶縁膜3を
マスクとして不純物をイオン注入して、相対的に高濃度
で深いソース・ドレイン拡散層を形成する。この結果、
図に示すソース・ドレイン拡散層4が完成する。
【0045】次に全面に高融点金属膜を形成した後、熱
処理により、該高融点金属膜とゲート電極2、該高融点
金属膜とソース・ドレイン拡散層4を反応させて、シリ
サイド層5を形成する。
【0046】最後に、未反応の高融点金属膜を除去し
て、図に示すような構造のMOSFETが完成する。ま
た、図中、6は素子分離絶縁膜を示している。素子分離
絶縁膜6の厚さは例えば400nmである。図ではLO
COSによる素子分離絶縁膜6を示してあるが、これに
限定されるものではない。
【0047】次に図1(b)に示すように、二つのソー
ス・ドレイン拡散層4およびゲート電極2上の層間絶縁
膜12にコンタクトホール13を反応性イオンエッチン
グにより開孔した後、選択CVD法によりコンタクトホ
ール13内にWプラグ14を埋込み形成する。
【0048】次に図1(c)に示すように、厚さ約30
nmのTiAl3 薄膜15、Cu膜16を全面に順次形
成した後、これらTiAl3 薄膜15、Cu膜16を反
応性イオンエッチングにより配線形状にパターニングす
る。
【0049】TiAl3 薄膜15は、例えば、DCスパ
ッタリング法により形成する。また、Cu膜16は、例
えば、スパッタリング法またはCVD法により形成す
る。次に同図(c)に示すように、全面に厚さ約30n
mのTiAl3 膜17を全面に形成した後、全面を反応
性イオンエッチング等により異方性エッチングすること
により、全面がTiAl3 薄膜15,17により被覆さ
れたCu配線16が形成される。
【0050】次に図1(d)に示すように、TEOSを
主原料ガスとするプラズマCVD法により層間絶縁膜1
8を全面に形成する。次に同図(d)に示すように、熱
処理により、TiAl3 薄膜15,17とCu配線16
とを固相反応させ、TiAl3 薄膜15,17とCu配
線16との界面に拡散防止膜としてのTi2 CuAl5
膜19を形成する。
【0051】この結果、全面がTi2 CuAl5 膜19
により被覆されたCu配線16が得られる。なお、Ti
2 CuAl5 膜19を形成した後、層間絶縁膜18を形
成しても良い。この後、全面に層間絶縁膜(不図示)を
CVD法により形成する。この層間絶縁膜は、層間絶縁
膜18で十分である場合には不要である。
【0052】以降、上記工程を回繰り返すことにより、
MOSFET上に必要な数だけCu配線を形成すること
により、Cu多層配線が完成する。このようにして製造
した半導体装置のCu多層配線の抵抗を調べた結果、従
来方法において生じていた高温熱処理工程の繰り返しに
よるCu配線抵抗の特異的な増加は検出されなかった。
【0053】また、長時間の電圧印加ストレス実験を行
なっても、接合リーク特性の劣化、ゲート酸化膜耐圧等
の素子特性の劣化は生じなかった。また、Cu多層配線
を断面SEMにより調べたところ、ストレスマイグレー
ションによるボイドの発生、断線は観察されなかった。
【0054】また、反応防止膜としてTiSi0.6 N膜
を用いた従来法の場合よりも、エレクトロマイグレーシ
ョン耐性は改善され、また、ばらつきも抑えられること
が明らかになった。
【0055】このような良好な結果が得られた理由は、
本実施形態では、拡散防止膜としてTi2 CuAl5
19を使用しているからである。すなわち、TiSi
0.6 N等のアモルファスメタル等は、高温熱処理に繰り
返しによって結晶化を生じ、Cu拡散に対して高いバリ
ア性が劣化するのに対して、Ti2 CuAl5 は熱的に
安定な高融点金属間化合物であるからである。
【0056】また、熱工程が進み、TiAl3 とCuの
反応によって、Ti2 CuAl5 が形成されるほど、よ
り介面は熱力学的に安定な相へ変わる。したがって、多
層化によって熱工程数が増えることにより、下層のTi
2 CuAl5 膜19の形成がより進み、下層配線周辺は
より安定な相で囲まれる。
【0057】ここで、重要なのは、単なるTiAl3
いう高融点金属間化合物、つまり、2元系の高融点金属
間化合物ではなく、Cuも含まれた3元系の高融点金属
間化合物であるTi2 CuAl5 を用いたことにある。
【0058】TiAl3 は延性に難点があり、転位が発
生しやすく、拡散防止膜の材料としては不適当である。
しかし、これに配線材料であるCuを添加することによ
り、L12 構造という対称性の高い結晶構造が得られ、
延性、耐酸化性がより改善された拡散防止膜の材料とし
て有効な物質となる。
【0059】本実施形態では、Cu配線16とTiAl
3 薄膜15との固相反応により、Cu拡散の防止に有効
なL12 の結晶構造を有するAl5 CuTi2 膜19を
形成している。
【0060】また、Ti2 CuAl5 膜19は、Cuの
拡散防止膜として働くだけではなく、上部多層配線を形
成する際の層間絶縁膜層の成膜時に、Cu配線16の酸
化防止膜として働く。
【0061】さらに、Ti2 CuAl5 膜19は、スト
レスマイグレーション耐性、エレクトロマイグレーショ
ン耐性の向上に寄与する。ストレスマイグレーション耐
性が向上するのは、Ti2 CuAl5 膜19によりCu
配線16の表面におけるCu拡散が抑制されるからであ
る。また、エレクトロマイグレーション耐性が向上する
のは、Ti2 CuAl5 膜19が高温熱処理に対して安
定であるからである。
【0062】Ti2 CuAl5 膜19のCuの組成比は
約8〜12.5mol%であることが望ましい。このよ
うなCu組成比のTi2 CuAl5 膜19をX線回折測
定により調べたところ、その結晶構造はL12 構造また
はそれを含む結晶構造であることが確認された。
【0063】なお、本実施形態では、TiAl3 薄膜1
5,17は、Al5 CuTi2 膜19を形成する際の固
相反応後に残るが、残らない条件で固相反応を行なって
も良い。 (第2の実施形態)図2は、本発明の第2の実施形態に
係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0064】まず、図2(a)に示すように、シリコン
基板31に周知の方法によりMOSFETを形成し、次
いでこのMOSFETが形成されたシリコン基板31の
全面に層間絶縁膜32をCVD法により形成する。
【0065】図中、21はゲート酸化膜、22はゲート
電極、23はゲート側壁絶縁膜、24はソース・ドレイ
ン拡散層、25はシリサイド層を示しており、これら2
1〜25によりLDD構造のMOSFETが形成されて
いる。このMOSFETの形成方法は、例えば、第1の
実施形態のそれに準じたものを採用する。
【0066】また、図中、26は素子分離絶縁膜を示し
ている。素子分離絶縁膜26の厚さは例えば400nm
である。図ではLOCOSによる素子分離絶縁膜26を
示してあるが、これに限定されるものではない。
【0067】次に図2(b)に示すように、二つのソー
ス・ドレイン拡散層24およびゲート電極22上の層間
絶縁膜32にスルーホール(コンタクトホールおよび配
線溝)33を反応性イオンエッチングにより開孔する
(ダマシン法)。
【0068】具体的には、まず、ソース・ドレイン拡散
層24、ゲート電極22に達するコンタクトホールを形
成し、次いで層間絶縁膜32の表面に配線溝を形成す
る。コンタクトホールの深さ、層間絶縁膜32の膜厚と
同じである。また、配線溝の幅は、例えば、300nm
である。なお、配線溝、コンタクトホールの形成順序は
この逆でも良い。
【0069】次に同図(b)に示すように、スパッタリ
ング法により、Al67Ni8 Ti25を30nm堆積する
ことにより、スルーホール33内にAl67Ni8 Ti25
薄膜34を埋込み形成する。
【0070】次に熱CVD装置の反応室(真空容器)内
に上記工程を経たシリコン基板31を搬入した後、基板
温度を200℃に設定した状態で、原料であるヘキサフ
ルオロアセチルアセトン・トリメチルビニルシラン銅
((hfac)Cu(tmvs))を加熱気化するとと
もに、原料ガス分圧を約0.3Torrに保持すること
により、減圧熱CDV法により、同図(b)に示すよう
に、スルーホール33内に厚さ約250nmのCu配線
35を形成する。
【0071】次に同図(b)に示すように、全面に厚さ
30nmのAl67Ni8 Ti27薄膜36を形成した後、
これをパターニングして、Al67Ni8 Ti25薄膜3
4,36で囲まれたCu配線35を形成する。
【0072】次に図2(c)に示すように、NF3 ,C
4 またはSF4 等のガスを用いてFを添加しながらT
EOSを原料ガスとするプラズマCVDによりF添加層
間絶縁膜37を全面に形成する。
【0073】この後、F添加層間絶縁膜37の吸湿性を
増加させ、特性を劣化させる原因となる余剰なFを除去
するために、450℃、15分〜30分の熱処理(F除
去熱処理)を行なう。
【0074】次に同図(c)に示すように、熱処理によ
り、Al67Ni8 Ti25薄膜34,36とCu配線35
を固相反応させ、Al67Ni8 Ti25薄膜34,36と
Cu配線35との界面に拡散防止膜としてのTi2 Cu
Al5 膜38を形成する。
【0075】この結果、全面がTi2 CuAl5 膜38
により全面が被覆されたCu配線35が得られる。な
お、Ti2 CuAl5 膜38を形成した後、F添加層間
絶縁膜37を形成しても良い。この後、全面に層間絶縁
膜(不図示)をCVD法により形成する。この層間絶縁
膜はF添加層間絶縁膜37で十分である場合には不要で
ある。
【0076】以降、上記工程を回繰り返すことにより、
MOSFET上に必要な数だけCu配線を形成して、C
u多層配線が完成する。このようにして製造した半導体
装置のCu多層配線の抵抗を調べた結果、従来方法にお
いて生じていた高温熱処理工程の繰り返しによるCu配
線抵抗の特異的な増加は検出されなかった。また、Cu
配線抵抗のばらつきも小さかった。
【0077】また、長時間の電圧印加ストレス実験を行
なっても、接合リーク特性の劣化、ゲート酸化膜耐圧等
の素子特性の劣化は生じなかった。また、反応防止膜と
してTiSi0.6 N膜を用いた従来法の場合よりも、エ
レクトロマイグレーション耐性は改善され、また、ばら
つきも抑えられることが明らかになった。
【0078】また、F添加層間絶縁膜37中のFの脱離
によるTi2 CuAl5 膜38のエッチングも見当たら
なかった。また、Cu多層配線を断面SEMにより調べ
たところ、反応防止膜としてTiSi0.6 N膜を用いた
従来のCu多層配線の形成方法の場合とは異なり、Cu
多層配線の下層部(第1または第2Cu配線)近傍には
ストレスマイグレーションによるボイドは観察されなか
った。
【0079】Al67Ni8 Ti25薄膜は熱的にもともと
安定なL12 構造を持っているが、本実施形態では、こ
れがCu配線と反応して、さらにAl5 CuTi2 とい
うL12 構造を形成するので、Cu配線表面は常に熱力
学的に安定な相で囲まれている。そのため上記のような
効果が生じるのである。
【0080】Al5 CuTi2 膜38のCuの組成比は
約8〜12.5mol%であることが望ましい。このよ
うなCu組成比のAl5 CuTi2 膜38をX線回折測
定により調べたところ、その結晶構造はL12 構造また
はそれを含む結晶構造であることが確認された。
【0081】なお、本実施形態では、Al67Ni8 Ti
25薄膜34,36はAl5 CuTi2 膜38を形成する
際の固相反応後に残るが、残らない条件で固相反応を行
なっても良い。
【0082】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、上記実施形態では、TiA
3 薄膜15、Al67Ni8 Ti25薄膜34を用いた
が、これとは異なる組成比であっても良い。要は、拡散
防止膜として有効なTiとAlとCuの金属間化合物膜
がCu配線の表面に形成される組成比を選べば良い。
【0083】さらに、上記薄膜の代わりに、Al22Fe
3 Ti8 、Al66Zn9 Ti25、(Co,Ni)3
i,Al3 Ni、またはNi3 (Si,Ti)の薄膜を
用いても良い。
【0084】また、Cu配線とそれをとり囲むAl5
uTi2 膜の外表面に、TiN、TiSixy 、WN
x 、WSixy などの材料からなる拡散防止膜を形成
することにより、さらにCu多層配線の信頼性を向上す
ることができる。
【0085】また、上記実施形態では、Cu配線の表面
全面にAl5 CuTi2 膜を形成したが、必要な箇所に
部分的に形成しても良い。例えば、上下のCu配線間の
境界部分のみにAl5 CuTi2 膜を形成しても良い。
【0086】また、上記実施形態では、Cu配線の場合
について説明したが、本発明はCu電極にも適用でき
る。また、Cu配線はCuが主成分であれば良く、必ず
しもCu100%である必要はない。
【0087】また、上記実施形態では、MOSFET上
にCu多層配線を形成したが、他のバイポーラトランジ
スタ等の半導体素子上に形成しても良い。その他、上記
事項以外の[手段]の項で述べた事項など、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できる。
【0088】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、
銅、高融点金属およびこれら金属とは異なる他の金属の
高融点金属間化合物からなる銅拡散防止膜を用いること
により、Cu配線を多層化しても、Cu配線の抵抗の上
昇やCu配線下の素子の信頼性の低下を効果的に防止で
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を示す工程断面図
【図2】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を示す工程断面図
【図3】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【符号の説明】
1…ゲート酸化膜 2…ゲート電極 3…ゲート側壁絶縁膜 4…ソース・ドレイン拡散層 5…シリサイド層 6…素子分離絶縁膜 11…シリコン基板 12…層間絶縁膜 13…コンタクトホール 14…Wプラグ 15…TiAl3 薄膜(第1の高融点金属間化合物膜) 16…Cu配線 17…TiAl3 薄膜(第1の高融点金属間化合物膜) 18…層間絶縁膜 19…Ti2 CuAl5 膜(銅拡散防止膜、第2の高融
点金属間化合物膜) 21…ゲート酸化膜 22…ゲート電極 23…ゲート側壁絶縁膜 24…ソース・ドレイン拡散層 25…シリサイド層 26…素子分離絶縁膜 31…シリコン基板 32…層間絶縁膜 33…コンタクトホール 34…Al67Ni8 Ti25薄膜(第1の高融点金属間化
合物膜) 35…Cu配線 36…Al67Ni8 Ti27薄膜(第1の高融点金属間化
合物膜) 37…F添加層間絶縁膜 38…Ti2 CuAl5 膜(銅拡散防止膜、第2の高融
点金属間化合物膜)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅を主成分とし、配線および電極の少なく
    とも一方としての導電膜と、 この導電性膜の表面の少なくとも一部に設けられ、銅、
    高融点金属およびこれら金属とは異なる他の金属からな
    る高融点金属間化合物膜とを具備してなることを特徴と
    する半導体装置。
  2. 【請求項2】前記高融点金属間化合物膜は、結晶構造が
    L12 構造の高融点金属間化合物を含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記高融点金属間化合物膜は、前記導電膜
    と、前記高融点金属間化合物とは異なる他の高融点金属
    間化合物からなる高融点金属間化合物膜とにより挟まれ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】前記他の高融点金属間化合物は、AlとT
    i、AlとFeとTi、AlとNiとTi、AlとZn
    とTi、CuとTi、NiとTi、CuとNiとTi、
    AlとNi、NiとSi、NiとTi、またはNiとS
    iとTiの化合物であることを特徴とする請求項3に記
    載の半導体装置。
  5. 【請求項5】銅を主成分し、配線および電極の少なくと
    も一方としての導電膜の表面の少なくとも一部に第1の
    高融点金属間化合物膜を形成する工程と、 前記導電膜と前記第1の高融点金属間化合物膜とを反応
    させて、前記導電膜と前記第1の高融点金属間化合物膜
    との界面に、第2の高融点金属間化合物膜を形成する工
    程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100346063B1 (ko) * 1998-11-16 2002-07-24 샤프 가부시키가이샤 반도체장치 및 그 제조방법
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