JPH0661177A - 半導体集積回路装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置およびその製造方法

Info

Publication number
JPH0661177A
JPH0661177A JP12515792A JP12515792A JPH0661177A JP H0661177 A JPH0661177 A JP H0661177A JP 12515792 A JP12515792 A JP 12515792A JP 12515792 A JP12515792 A JP 12515792A JP H0661177 A JPH0661177 A JP H0661177A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor substrate
metal film
semiconductor
integrated circuit
circuit device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP12515792A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3152739B2 (ja
Inventor
Masayasu Suzuki
正恭 鈴樹
Toshifumi Takeda
敏文 竹田
Yasushi Oka
保志 岡
Yasuko Yoshida
安子 吉田
Akira Haruta
亮 春田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Microcomputer System Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Microcomputer System Ltd
Priority to JP12515792A priority Critical patent/JP3152739B2/ja
Publication of JPH0661177A publication Critical patent/JPH0661177A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3152739B2 publication Critical patent/JP3152739B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体集積回路装置を構成する配線の下地金
属膜と半導体基板との接触抵抗を低減する。 【構成】 半導体集積回路装置を構成する配線10の下
地金属膜10aと、半導体基板1上の半導体層5との接
触部に、下地金属膜10aと半導体基板1との各々の構
成原子が化合されてなり、かつ、半導体基板1に対して
エピタキシャルとなるシリサイド層12を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路装置お
よびその製造技術に関し、特に、半導体集積回路装置を
構成する配線と、半導体基板との接続技術に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置の配線材料には、ア
ルミニウム(Al)またはその合金が使用されている。
Alは、抵抗率が低い、シリコン(Si)に形成された
+ 形またはn+ 形の半導体層との接触抵抗が低い、成
膜・加工が容易である等、半導体集積回路装置の配線材
料として用いるのに優れた性質を有するからである。
【0003】しかし、単層Al配線では、半導体集積回
路装置における配線や接続孔等の微細化に伴い、エレク
トロマイグレーション・ストレスマイグレーションに起
因する配線断線不良やAl配線側にSiが析出すること
に起因するAl配線と半導体基板との接触抵抗の増大
等、配線の信頼性上の問題が顕著となってきた。
【0004】そこで、近年は、Al配線の下層に、例え
ばチタンタングステン(TiW)、窒化チタン(Ti
N)、タングステン(W)またはモリブデン(Mo)等
からなる下地金属膜を設けることにより、配線断線不良
やSiの析出等を防ぎ、配線の信頼性を確保する傾向に
ある。
【0005】ところが、下地金属膜を、Si基板と直接
接触させると、接触抵抗、特に、pチャネルMOS・F
ET(以下、単にpMOSという)等のソース・ドレイ
ン領域を形成するp形半導体層に直接接触させた場合の
接触部における接触抵抗が高くなるという問題がある。
【0006】その解決方法として、接触面積を増大させ
ることが考えられるが、その場合、半導体集積回路装置
の微細化傾向に反する。また、p形半導体層の不純物濃
度を高めに設定することも考えられるが、その場合、短
チャネル効果等、pMOSの特性を劣化させる問題が生
じ、pMOSの微細化を阻害する。
【0007】そこで、そのような問題を招くことなく、
下地金属膜とp形半導体層との接触抵抗を低くする方法
として、下地金属膜と、p形半導体層との間に、例えば
プラチナシリサイド(PtSi)層等のような低抵抗の
シリサイド層を介在させる方法が提案されている。この
方法は、例えば次のようにする。
【0008】まず、Si基板主面上の絶縁膜に、p形半
導体層の露出する接続孔を形成した後、Si基板上にP
t膜を堆積する。続いて、Si基板に対して熱処理を施
し、Pt膜とp形半導体層との接触部において、Ptと
Siとを反応させて、その接触部にPtSi層を形成し
た後、Pt膜を王水によって除去する。この時、接続孔
内のp形半導体層上にはPtSi層が残存する。その
後、Si基板上に、下地金属膜およびAl合金膜を順に
堆積した後、それらの積層膜をフォトリソグラフィ技術
によってパターンニングして二層構造の配線を形成す
る。
【0009】なお、Al配線の下層に下地金属膜を設け
る従来技術については、例えば日刊工業新聞社、昭和6
2年9月29日発行、「CMOSデバイスハンドブッ
ク」P332〜P333に記載があり、Al配線の下層
にバリヤメタルを設ける必要性等について説明されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、配線を構成
する下地金属膜と、半導体基板のp形半導体層との接触
部に、PtSi層等のような低抵抗のシリサイド層を設
ける上記従来の技術は、半導体集積回路装置の微細化に
反しないし、また、半導体層の不純物濃度を高くしなく
とも良いので、短チャネル効果等も発生せず、素子の微
細化を促進させることが可能であるが、Pt膜を堆積す
る工程やPt膜を除去する工程が必要となるので、半導
体集積回路装置の製造工程数が増大する上、その工程が
複雑となる問題があることを本発明者は見い出した。
【0011】本発明は上記課題に着目してなされたもの
であり、その目的は、半導体集積回路装置の製造工程の
増大や複雑化を招くことなく、配線を構成する下地金属
膜と、半導体基板との接触抵抗を低くすることのできる
技術を提供することにある。
【0012】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、明細書の記述および添付図面から明らかにな
るであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0014】すなわち、請求項1記載の発明は、半導体
基板上の絶縁膜上に下地金属膜と導体膜とを下層から順
に積層してなる配線を設けるとともに、前記下地金属膜
と前記半導体基板との接触部に、下地金属膜および半導
体基板の各々の構成原子が化合されてなり、かつ、前記
半導体基板に対してエピタキシャルである化合物層を設
けた半導体集積回路装置構造とするものである。
【0015】請求項4記載の発明は、半導体基板上の絶
縁膜に半導体基板に達する接続孔を形成する工程と、前
記接続孔の形成された絶縁膜上に配線形成用の下地金属
膜を堆積する工程と、前記半導体基板に対してアニール
を施し、前記下地金属膜と前記半導体基板との接触部に
おいて、下地金属膜と半導体基板との各々の構成原子を
化合させ、半導体基板に対してエピタキシャルとなる化
合物層を形成し、前記下地金属膜と半導体基板とを電気
的に接続する工程とを有する半導体集積回路装置の製造
方法とするものである。
【0016】
【作用】上記した請求項1記載の発明によれば、例えば
配線を構成する下地金属膜と、半導体基板の半導体層と
の仕事関数差を小さくすることができるので、配線とp
形半導体層との接触抵抗を低くすることが可能となる。
【0017】このため、例えばpMOSのソース・ドレ
イン領域を構成するp形半導体層の不純物濃度を従来よ
りも低くすることができるので、pMOSの短チャネル
効果を抑制でき、pMOSの微細化を促進させることが
可能となる。
【0018】上記した請求項4記載の発明によれば、例
えば前記したPt膜を堆積する工程やPt膜を除去する
工程等が必要なくなるので、半導体集積回路装置の製造
工程数を低減できる上、その工程の簡略化が可能とな
る。
【0019】
【実施例1】図1は本発明の一実施例である半導体集積
回路装置の要部断面図、図2〜図4は図1の半導体集積
回路装置の製造工程中における要部断面図、図5は配線
−半導体基板間の接触抵抗とアニール温度との関係を示
すグラフ図である。
【0020】本実施例1の半導体集積回路装置は、例え
ばCMOS(Complimentary MOS)回路によって構成され
ている。本実施例1の半導体集積回路装置のpMOS部
分を図1に示す。
【0021】半導体基板1は、例えばn- 形Si単結晶
からなり、その主面上の非活性領域には、例えばSiO
2 からなるフィールド絶縁膜2が形成されている。な
お、フィールド絶縁膜2の下層には、チャネルストッパ
層3が形成されている。チャネルストッパ層3には、例
えばn形不純物であるリンが導入されている。
【0022】半導体基板1の主面において、フィールド
絶縁膜2に囲まれた活性領域には、例えばpMOS4が
形成されている。すなわち、pMOS4は、その周囲
が、フィールド絶縁膜2によって規定されている。
【0023】pMOS4は、半導体基板1の上部に形成
された半導体層5,5と、半導体層5,5間の上方に形
成されたゲート絶縁膜6と、ゲート絶縁膜6上に形成さ
れたゲート電極7とを有している。
【0024】半導体層5は、例えばp形不純物であるホ
ウ素等が導入されてなり、例えばp形半導体層5aとp
+ 形半導体層5bとから構成されている。すなわち、本
実施例1においては、pMOS4は、LDD(Lightly
Doped Drain)構造を有している。
【0025】ゲート絶縁膜6は、例えばSiO2 からな
る。ゲート電極7は、例えば二層の導体膜7a,7bが
下層から順に積層されて構成されている。導体膜7a
は、例えばドープトポリシリコンからなる。また、導体
膜7bは、例えばタングステンシリサイド(WSi2)か
らなる。
【0026】なお、ゲート電極7の側壁には、スペーサ
8が形成されている。スペーサ8は、上記LDD構造を
形成するための絶縁膜であり、例えばSiO2 からな
る。
【0027】半導体基板1上には、層間絶縁膜9が堆積
されている。層間絶縁膜9は、例えばSiO2 からな
り、その上には、配線10が形成されている。
【0028】配線10は、下地金属膜10aと、導体膜
10bとが下層から順に積層されてなり、その下地金属
膜10aの一部が層間絶縁膜9に穿孔された接続孔11
を通じて半導体層5と電気的に接続されている。
【0029】そして、本実施例1においては、下地金属
膜10aと、半導体層5との接触部に、下地金属膜10
aと半導体層5との各々の構成原子が化合されてなり、
かつ、半導体基板1に対してエピタキシャルとなるシリ
サイド層(化合物層)12が形成されている。
【0030】すなわち、本実施例1の半導体集積回路装
置においては、下地金属膜10aと半導体層5との接触
部に、シリサイド層12を設けたことにより、下地金属
膜10aと半導体層5との仕事関数差を小さくすること
ができるので、下地金属膜10aと半導体層5との接触
抵抗を低くすることが可能な構造になっている。
【0031】下地金属膜10aは、例えば30atm%
程度のチタン(Ti)を含むTiWからなり、その厚さ
は、例えば150nm程度である。
【0032】ただし、下地金属膜10aのTiの量は、
30atm%に限定されるものではなく種々変更可能で
あり、例えば15atm%以上、60atm%以下の範
囲が好ましい。これは、次のような発明者の研究結果に
よる。
【0033】すなわち、例えば下地金属膜10aに含ま
れるTiの量を15atm%以下とした場合、下地金属
膜10aと半導体層5との接触部にはエピタキシャルな
シリサイド層が充分形成されず、下地金属膜10aと半
導体層5との接触抵抗も余り低くならなかった。
【0034】一方、下地金属膜10aと半導体層5との
接触抵抗が充分低下した場合において、下地金属膜10
aを除去し、シリサイド層12をエックス線マイクロア
ナライザーで分析したところ、TiとWとのモル比は、
約6対4であった。
【0035】TiとWとの組成比は、同一のスパッタタ
ーゲットを用いてもスパッタリング装置の違い等により
若干異なるが、上記の分析結果から60atm%程度以
下のTiを含むTiWならばシリサイド層12を半導体
基板1に対してエピタキシャルとすることができると判
明した。
【0036】ただし、下地金属膜10aは、TiWに限
定されるものではなく種々変更可能であり、例えばTa
W、TiTa等でも良い。
【0037】導体膜10bは、例えばAlまたはAl−
Si−銅(Cu)合金からなり、その厚さは、例えば4
00nm程度である。
【0038】シリサイド層12は、例えばTi、Wおよ
びSiの化合物からなり、その厚さは、例えば3nm程
度である。
【0039】なお、図示はしないが、配線10および層
間絶縁膜9上には、表面保護膜が堆積されている。表面
保護膜は、例えばプラズマCVD法によって堆積された
SiO2 からなる絶縁膜と、同じくプラズマCVD法等
によって堆積された窒化ケイ素(Si3 4)からなる絶
縁膜とが下層から順に積層されて構成されている。
【0040】次に、本実施例1の半導体集積回路装置の
製造方法を図2〜図5により説明する。なお、本実施例
1においては、説明を簡単にするため、nチャネルMO
Sの製造工程部分は説明を省略する。
【0041】まず、図2に示すように、例えばn- 形S
i単結晶からなる半導体基板1の主面における非活性領
域を選択的に酸化し、その領域にフィールド絶縁膜2を
形成する。この際、同時に、フィールド絶縁膜2の下層
にn形のチャネルストッパ層3を形成する。
【0042】続いて、半導体基板1の主面において、フ
ィールド絶縁膜2により周囲を規定された活性領域を酸
化し、その領域にゲート絶縁膜6を形成する。
【0043】その後、半導体基板1上にドープトポリシ
リコンからなる導体膜およびWSi2 からなる導体膜を
堆積した後、それらの導体膜をフォトリソグラフィ技術
によってパターンニングしてゲート電極7を形成する。
【0044】次いで、ゲート電極7をマスクとして、半
導体基板1に、例えばp形不純物であるホウ素等を軽く
イオン打ち込みして、p形半導体層5aを形成する。
【0045】続いて、半導体基板1上に図示しない絶縁
膜を堆積した後、その絶縁膜をエッチバックして、ゲー
ト電極7の側壁にスペーサ8を形成する。
【0046】その後、半導体基板1の全面に薄い酸化膜
を形成した後、ゲート電極7およびスペーサ8をマスク
として、半導体基板1に、例えばp形不純物であるホウ
素等をイオン打ち込みして、p+ 形半導体層5bを形成
する。このようにして、半導体基板1上にpMOS4を
形成する。
【0047】次いで、図3に示すように、半導体基板1
上に、例えばSiO2 からなる層間絶縁膜9をCVD法
等によって堆積した後、フォトリソグラフィ技術によっ
て層間絶縁膜9に、半導体層5に達する接続孔11を穿
孔する。
【0048】続いて、半導体基板1上に、例えば下地金
属膜10a(図1参照)を形成するためのTiWからな
る金属膜10a1 をスパッタリング法等によって堆積す
る。
【0049】この時の金属膜10a1 のTiの量は、上
記した理由により、例えば30atm%程度である。ま
た、金属膜10a1 の厚さは、例えば150nm程度で
ある。
【0050】その後、半導体基板1を通常の炉体(図示
せず)内に収容して、例えば窒素雰囲気で650℃のア
ニールを30分間施し、金属膜10a1 のTiWと、半
導体層5のSiとを化合させて、図4に示すように、金
属膜10a1 と半導体層5との接触部にシリサイド層1
2を形成する。
【0051】すなわち、本実施例1においては、下地金
属膜10aと半導体層5との接触部にPtSi膜を形成
する従来技術のようなPt膜を堆積する工程やPt膜を
除去する工程が不要となるので、半導体集積回路装置の
製造工程を低減できる上、その工程の簡略化が可能とな
る。
【0052】また、アニールによって形成されたシリサ
イド層12は、半導体基板1に対してエピタキシャルで
あり、かつ、厚さ3nm程度の薄い層であった。このた
め、シリサイド層12を形成する際の化学反応等に伴う
体積変化による半導体基板1や半導体層5への応力が小
さくてすみ、その応力に起因する接合リークの増加等も
観測されず、pMOS4において良好な電気的特性が示
された。
【0053】さらに、アニールしたことにより、アニー
ルを行わなかった場合に比べて導体膜10b(図1参
照)の抵抗が低くなり、配線10の抵抗を低くすること
ができた。これは、アニールをしたことにより、金属膜
10a1 の表面に反応性の低いTiの酸化物等が偏析さ
れたため、この後、金属膜10a1 上に堆積するAlか
らなる導体膜10bと金属膜10a1 の反応が抑制され
た結果、Alからなる導体膜10b本来の導電率が確保
されたためと想定される。
【0054】ただし、アニール温度は、650℃に限定
されるものではなく種々変更可能であり、例えば550
℃〜750℃、理想的には、例えば600℃以上、70
0℃以下の範囲が好ましい。
【0055】下地金属膜10aおよび半導体層5の接触
部の接触抵抗と、アニール温度との関係を図5に示す。
図5に示すように、下地金属膜10aと半導体層5との
接触抵抗が大幅に低下するのは、ほぼ600℃以上であ
ることが判る。
【0056】しかし、本発明者の研究によれば、アニー
ル温度を750℃以上とすると、シリサイド層12に直
径数十nm程度の不均一な結晶粒が観測された。この場
合の試料の断面を透過電子顕微鏡等によって観測した結
果、接続孔11の周辺のp+形半導体層5bに強い歪が
観測され、それが原因でp+ 半導体層5と半導体基板1
との接合部が破壊されることが判明した。
【0057】さらに、本発明者の研究によれば、アニー
ル温度が600℃の場合と700℃の場合との各々の試
料のシリサイド層を、各々のアニール処理後に下地金属
膜を除去して、光電子分光法等によって調査したとこ
ろ、そられの場合のシリサイド層は、上述のアニール温
度が650℃の場合の良好なシリサイド層12とほぼ同
一の表面状態となることが判明した。
【0058】したがって、アニールの方法等によっても
変わると想定されるので、一概には規定できないが、少
なくともアニール温度が、例えば600℃〜700℃程
度の範囲であれば、半導体基板1に対してエピタキシャ
ルとなる良好なシリサイド層12が形成される。
【0059】アニール処理によってシリサイド層12を
形成した後、金属膜10a1 上に、例えばAl−Si−
Cu合金からなる導体膜(図示せず)を堆積した後、そ
の導体膜および金属膜10a1 をフォトリソグラフィ技
術によってパターンニングして図1に示した配線10を
形成する。
【0060】その後、図示はしないが、配線10および
層間絶縁膜9上に、例えばプラズマCVD法等によって
SiO2 膜およびSi3 4 膜を堆積し、半導体基板1
上に表面保護膜を形成する。
【0061】このように本実施例1によれば、以下の効
果を得ることが可能となる。
【0062】(1).配線10を構成する下地金属膜10a
と、pMOS4を構成する半導体層5との接触部に、半
導体基板1に対してエピタキシャルとなるシリサイド層
12を設けたことにより、下地金属膜10aと半導体層
5との仕事関数差を小さくすることができるので、下地
金属膜10aと半導体層5との接触抵抗を低くすること
が可能となる。
【0063】(2).上記(1) により、p+ 形半導体層5b
の不純物濃度を従来よりも低くすることができるので、
pMOS4の短チャネル効果を抑制することができ、p
MOS4の微細化を促進させることが可能となる。した
がって、半導体集積回路装置の素子集積度の向上を図る
ことが可能となる。
【0064】(3).シリサイド層12をアニールによって
形成することにより、下地金属膜10aと半導体層5と
の接触部にPtSi膜を形成する従来技術の場合のよう
なPt膜を堆積する工程やPt膜を除去する工程が不要
となるので、その従来技術の場合よりも半導体集積回路
装置の製造工程を低減できる上、その工程の簡素化が可
能となる。
【0065】(4).下地金属膜10aを、例えば15at
m%以上、60atm%以下、理想的には、30atm
%のTiを含むTiWによって構成するとともに、アニ
ール温度を、例えば550℃〜750℃、理想的には6
00℃以上、700℃以下の範囲としてアニールするこ
とにより、例えば3nm程度の非常に薄く、かつ、半導
体基板1に対してエピタキシャルとなるシリサイド層1
2を形成することが可能となる。
【0066】(5).上記(4) により、シリサイド層12を
形成する際の化学反応等に伴う体積変化による半導体基
板1や半導体層5への応力が小さくてすみ、その応力に
起因する接合リークの増加等も観測されず、pMOS4
において良好な電気的特性を得ることが可能となる。
【0067】
【実施例2】図6〜図10は本発明の他の実施例である
半導体集積回路装置の製造工程中における半導体基板の
要部断面図、図11は半導体集積回路装置の製造工程の
要部の工程図、図12は接続孔における配線とp+ 形半
導体層とのコンタクト抵抗のアニール温度依存性を示す
グラフ図、図13は接合リーク電流のアニール温度依存
性を示すグラフ図、図14(a)はショットキバリヤダ
イオードの順方向の電流電圧特性を示すグラフ図、図1
4(b)はショットキバリヤダイオードの逆方向の電流
電圧特性を示すグラフ図、図15はSEMによって観測
されたポストアニール後のシリサイド層の断面図、図1
6はTEMによって観測されたアニール後の下地金属膜
と半導体基板との界面の断面図、図17はシリサイド層
のX線回折スペクトルを示すグラフ図、図18(a)〜
(c)はシリサイド層のESCAスペクトルを示すグラ
フ図、図19は下地金属膜のシリサイデーションのモデ
ルを示す説明図である。
【0068】本実施例2の半導体集積回路装置の製造方
法は、例えば同一の半導体基板上にCMOS回路および
ショットキバリヤダイオード(Shyottoky Barrier Diod
e :以下、SBDと略す)を有する半導体集積回路装置
の製造方法である。以下、本実施例2の半導体集積回路
装置の製造方法を図6〜図11によって説明する。
【0069】図6に示す半導体基板1は、例えばp形の
Si単結晶からなる抵抗率10Ω・cmの(100)基
板である。
【0070】まず、このような半導体基板1に対して、
LOCOS法等によりフィールド絶縁膜2を形成した
後、pMOS形成領域PおよびSBD形成領域Sに、例
えばn形不純物であるリン(P)をイオン注入してnウ
ェル13nを形成する。なお、図6のNは、nMOS形
成領域を示している。
【0071】続いて、図7に示すように、nMOS形成
領域Nに、例えばp形不純物であるボロン(B)をイオ
ン注入してpウェル13pを形成する。
【0072】その後、図8に示すように、ゲート電極7
を形成した後、pMOS形成領域Pには、例えばボロン
を、nMOS形成領域Nには、例えばリンをイオン注入
し、ソース、ドレインを構成するp+ 形半導体層5c,
5cおよびn+ 形半導体層5d,5dを形成する。
【0073】次いで、図9に示すように、半導体基板1
上に絶縁膜14を形成した後、その絶縁膜14にp+
導体層5c、n+ 半導体層5dおよびSBD形成領域S
におけるnウエル13nに達するそれぞれ接続孔11a
〜11cを開孔する。
【0074】続いて、半導体基板1上に、例えばTiW
からなる下地金属膜10aをデポした後、シリサイデー
ションする。これにより、前記実施例1と同様に、下地
金属膜10aと、p+ 形半導体層、n+ 形半導体層およ
びnウエル13nとの間に、図9には図示しないシリサ
イド層(化合物層)が形成される。シリサイデーション
については後述する。
【0075】その後、図10に示すように、例えばAl
CuSi、TiWを順にデポし、例えばTiW/AlC
uSi/TiWからなる配線10を形成する。これによ
り、nMOS形成領域NにnチャネルMOS・FET1
5を形成し、pMOS形成領域PにpMOS4を形成
し、ショットキバリヤダイオード(SBD)形成領域S
にショットキバリヤダイオード(SBD)16を形成す
る。
【0076】図11に、例えば本実施例2のTiWシリ
サイデーションのプロセスフローを示す。
【0077】接続孔11(図9,図10参照)をドライ
エッチング法等によって形成した後(工程101)、ウ
エットの前処理を行ない(工程102)、その後、例え
ばTiWをスパッタリング法により半導体基板1上に形
成する(工程103)。
【0078】スパッタは、例えば通常のDCスパッタ装
置(図示せず)を用い、ターゲットには、例えば10w
t%Ti−Wターゲットを用いた。その後、一般的な横
型炉体(図示せず)を用い、例えばN2 雰囲気で、50
0〜800℃で30分間アニールした(工程104)。
【0079】最後に、例えばAlCuSi、TiWを、
例えばスパッタリング法で順に形成し、配線10を形成
した(工程105,106)。
【0080】次に、このようにして形成された半導体集
積回路装置の評価項目と評価方法について説明する。
【0081】電気特性は、コンタクト抵抗、接合リーク
電流およびSBD特性を測定した。
【0082】コンタクト抵抗は、例えばケルビン法を用
いて0.6μm×0.6μm程度のコンタクトホールを測定
した。接合リーク電流は、例えば35, 000μm2
大面積p/n接合を用い、逆方向電流を測定した。SB
D特性は、例えば面積600μm2 のSBDを作製し、
順方向特性と逆方向特性を測定した。
【0083】シリサイデーションの物理的現象を明らか
にするため、シリサイド層の断面を走査型電子顕微鏡
(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)によって観察
した。
【0084】また、TiW/Si界面に関しては、X線
光電子分光法(ESCA)、X線回折(XRD)による
分析を行った。
【0085】次に、その評価による半導体集積回路装置
の電気的特性について説明する。
【0086】コンタクト抵抗のアニール温度依存性を図
12に示す。p+ 形半導体層(p+Si)に対するコン
タクト抵抗は、アニール無しでは約600Ωと高いのに
対し、アニール温度を高くするにつれて抵抗は低くな
り、例えば650℃以上では100Ω以下の値が得られ
る。なお、n+ 形半導体層(n+ Si)に対するコンタ
クト抵抗はアニール無しでも約50Ωと十分低く、アニ
ールしてもほとんど変化は見られない。
【0087】接合リーク電流のアニール温度依存性を図
13に示す。リーク電流は、n+ /p接合、p+ /n接
合のいずれの場合にも、700℃程度まではアニール無
しの場合と同等で小さいが、750℃以上のアニールで
急激な増加が見られる。
【0088】以上の結果より、コンタクト抵抗が十分低
く、かつ、接合リーク電流が増加しない650℃程度の
アニールを標準条件とし、以下この条件で作製したサン
プルに対し、測定を行った。
【0089】その場合のSBD特性の測定結果の例を図
14(a),(b)に示す。図14(a)には順方向特
性、図14(b)には逆方向特性の結果を示す。SBD
の順方向電流は、熱電子放出理論によれば、次式のよう
に表される(S. M. Sze,Physics of Semiconducto
r Devices, 2nd ed. (Wiley, New York,198
1))。
【0090】 J=Js[exp(qV/nkT)−1] Js=A* T2 exp(−qφB/kT) ここで、qは素電荷、kはボルツマン(Boltzmann)定
数、Tは絶対温度、A* は有効リチャードソン(Richa
rdson)定数、φBはバリアハイトである。nは理想値か
らの補正係数であり、理想的にはn=1である。
【0091】図14(a)より、例えばφB=0.61e
V、n=1.03が得られた。φB=0.61eVは、Ti
Si2 のφB=0.60eVとWSi2 のφB=0.65e
Vの間の値である(S. M. Sze, Physics of Semic
onductor Devices, 2nd ed.(Wiley, New York,1
981))。また、n=1.03は理想値に近く、良好な
SBD特性であることが判る。
【0092】次に、例えば700〜800℃でアニール
した接続孔部の断面SEM写真を図15に示す。半導体
基板の断面を研磨した後、例えばHF:HNO3 :CH
3 COOH混合液に浸漬して拡散層(n+ 半導体層)を
エッチングし、観察した。
【0093】例えば800℃ではシリサイド層が、拡散
層の厚さ以上に成長し、そのため接合リーク電流が増加
したことが判る。一方、例えば750℃以下では、明確
なシリサイド層の形成は観察されない。
【0094】また、例えば650℃、30分のアニール
を施した時のTiW/Si界面の断面TEM写真を図1
6に示す。半導体基板1とTiWからなる下地金属膜1
0aとの間に厚さ約4〜5nmのシリサイド層12がエ
ピタキシャルに形成されており、その格子面間隔は約0.
39nmである。
【0095】これは、WSi2 (002)の0.391n
m(F. d' Heurle,et al., J.Appl.Phys., Vol.
51, p. 5976(1980)、S.Murarka,et a
l.,J. Appl.Phys., Vol. 52, p. 7450(1
981))もしくはTi3 2Si10(100)の0.3
99nm(F. Nova,et al., J. Appl.Phys., Vo
l.54,p. 2434(1983)、J. M. Harris,et
al., J. Electrochem.Soc.,Vol. 123, p. 12
0(1976))に近い。
【0096】次に、シリサイド層のXRDスペクトルを
図17に示す。例えばTiWシリサイデーション後、例
えばH2 2 で表面のTiWを除去し、Cu kαを用
いて測定した。
【0097】例えば650℃ではシリサイデーションに
起因する明確なピークは観察されないが、例えば700
℃で2θ=22°に(Ti1-X X ) Si2 の僅かなピ
ークが観察される。さらに、例えば750℃以上では
(Ti1-X X )Si2 、WSi2 の強いピークが観察
され、厚い(Ti1-X X )Si2 とWSi2 の混晶が
形成されていることが判る。
【0098】次に、例えばH2 2 でTiWを除去した
後の半導体基板表面のESCAスペクトルを図18
(a)〜(c)に示す。例えば500℃〜750℃まで
のアニール温度に対して、例えばSi(2p)、Ti
(2p)、W(4f)のスペクトルの変化を示してい
る。
【0099】まず、図18(a)のSi(2p)のスペ
クトルに注目すると、Si(metal)ピークとSi
(oxide)ピークとの結合エネルギー差(化学シフ
ト)が、例えば550℃以下では4. 40eVであるの
に対し、例えば600℃以上では4.24eVと、0.16
eV小さくなっている。この結果は、例えば600℃以
上でシリサイドが生じたことを示している。
【0100】また、図18(b), (c)のTi(2p)
とW(4f)のスペクトルについては、例えば550℃
まではいずれもoxideのピークだけが観察されるの
に対し、例えば600℃以上ではmetalとoxid
eのピークが観察される。これは、例えば600℃以上
でTiとWのシリサイド層ができていることを示唆して
いる。なお、oxideのピークが観察されたのは、空
気中での酸化の他に、H2 2 でTiWを除去したため
に酸化されたためである。
【0101】次に、例えばTiWシリサイデーションの
モデルを図19に示す。半導体基板1にTiWからなる
下地金属膜10aを形成した後、例えば600℃以上の
温度でアニールすることにより、下地金属膜10aと半
導体基板1との間にシリサイド層12が形成される。
【0102】TEM、ESCAの結果より、例えば60
0〜700℃の範囲ではTi、W、Siの3元合金(T
1-X X )Si2 がエピタキシャルに形成されている
ことが判った。このシリサイド層12の形成により、コ
ンタクト抵抗は低減される。
【0103】S. E. Babcockらは、500〜900℃
のアニールでは、TiリッチのTiWの場合にはTiW
/Si界面に25nmのTiSi2 が形成されるが、W
リッチのTiWの場合には750℃以上で厚い(Ti
1-X X )Si2 またはWSi2 のみが形成されること
を報告している(S. E. Babcock,et al.,J. Appl.
Phys., Vol. 53, p. 6898(1982)、S.
E. Babcock,et al.,J. Appl.Phys., Vol. 59,
p. 1599(1986))。
【0104】これは、彼らの分析手段がXRDとRBS
であったため、4nm程度の非常に薄い(Ti
1-X X )Si2 シリサイド層を観察できなかったため
と考える。なお、大西らは、TiWのランプアニール
(RTA)により、TiW/Si界面にTiSi2 が形
成されることを報告している(大西茂夫,他,ECS日
本支部第2回シンポジウム《ULSIにおけるAl配線
技術に関する諸問題》p. 50(1989))。
【0105】さらに、750℃以上のアニールでは、シ
リサイド層は多結晶の(Ti1-X Wx ) Si2 とWSi
2 の混晶となり、急激に厚膜化する。そして、この厚い
シリサイド層17が拡散層を突き抜けて、接合リーク電
流の増加を生じる。
【0106】TiW/SiとW/Siとのアニールによ
るシリサイデーションの差異を既に報告している(M.
Suzuki,et al., 1991 SSDM p. 213(1
991))が、上述したように、TiW/Siにおいて
は(Ti1-x x )Si2 のエピタキシャル層が形成さ
れるの対し、W/Siではエピ成長せず、多結晶WSi
2 が形成されるため、低い温度で接合リークが発生し、
プロセスウインドウが狭くなる。すなわち、TiWシリ
サイデーションは、Wに比べて、微細なULSIに適し
たプロセスである。
【0107】このように本実施例2によれば、半導体基
板1上に堆積されたTiWのシリサイデーションによ
り、低いコンタクト抵抗と良好なSBD特性を同時に得
ることが可能となる。
【0108】この結果、例えば0.6μmの接続孔11b
において、p+ 形半導体層5cに対しても、例えば10
0Ω以下の低いコンタクト抵抗とすることが可能とな
る。また、例えばバリアハイトφB=0.61eVのSB
Dを得ることが可能となる。
【0109】特に、TiWのシリサイデーションの際
に、例えば600〜700℃のアニールによりTiW/
Si界面に3元合金(Ti1-X X )Si2 がエピタキ
シャルに形成され、これにより、コンタクト抵抗を低減
することができ、かつ、良好なSBD特性を得ることが
可能となる。
【0110】また、シリサイド層12をアニールによっ
て形成することにより、前記実施例1と同様、下地金属
膜10aと半導体層との接触部にPtSi膜を形成する
従来技術の場合のようなPt膜を堆積する工程やPt膜
を除去する工程が不要となるので、その従来技術の場合
よりも半導体集積回路装置の製造工程を低減できる上、
その工程の簡素化が可能となる。
【0111】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
1,2に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0112】例えば前記実施例1,2においては、配線
を、TiWからなる下地金属膜上にAl等からなる導体
膜を積層して構成した場合について説明したが、これに
限定されるものではなく、例えば下地金属膜としてTi
Mo,TiTa,ZrW,ZrMo,ZrTa,Hf
W,HfMo,HfTaを用いてもよい。これは、IV
a族のTi,Zr,Hfは金属/Si界面のSiO2
還元できるので界面反応を均一に起こす働きをし、T
a,W,MoはIVa族金属に比べシリサイド化のの速
度が遅く、薄いシリサイド層しか形成しない。そして、
シリサイド層は薄いため格子歪が大きくてもSi上に安
定に存在できるためである。
【0113】また、例えば配線を、下地金属膜上にW膜
を積層して構成しても良い。これらの場合は、配線をパ
ターンニングした後に、シリサイド層を形成するための
アニールを行うようにしても良い。
【0114】また、前記実施例1,2においては、シリ
サイド層を形成するためのアニールを炉体内で行う場合
について説明したが、これに限定されるものでなく、例
えばランプラニール法を用いても良い。ランプアニール
に際しては、処理室内の雰囲気を、例えば窒素雰囲気ま
たはアンモニア雰囲気とする。
【0115】ランプアニールを用いた場合、アニール処
理時間を1分間程度に短縮することが可能となる。ま
た、この場合は、例えば750℃でアニールしても薄い
シリサイド層が形成され、接合リークの増加は観測され
なかった。
【0116】ランプアニールに際して、窒素雰囲気とし
た場合は、TiW等からなる下地金属膜の表面に酸化T
iが析出するため、アニールを行わなかった場合に比べ
て配線抵抗を低減することができた。
【0117】また、ランプアニールに際して、アンモニ
ア雰囲気とした場合は、TiW等からなる下地金属膜の
表面にTiNや窒化タングステン等が形成され、窒素雰
囲気中でアニールした場合よりもAlからなる導体膜と
の反応性を低くすることができ、配線抵抗を低減でき
た。
【0118】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるCMO
S回路によって構成された半導体集積回路装置に適用し
た場合について説明したが、これに限定されず種々適用
可能であり、例えばバイポーラトランジスタによって構
成された半導体集積回路装置やBiC−MOS(Bipola
r CMOS)によって構成された半導体集積回路装置等、他
の半導体集積回路装置に適用することも可能である。
【0119】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0120】(1).すなわち、請求項1記載の発明によれ
ば、例えば配線を構成する下地金属膜と、半導体基板の
p形半導体層との仕事関数差を小さくすることができる
ので、配線とp形半導体層との接触抵抗を低くすること
が可能となる。このため、例えばpMOSのソース・ド
レイン領域を構成するp形半導体層の不純物濃度を低く
することができるので、pMOSの短チャネル効果を抑
制でき、pMOSの微細化を促進させることが可能とな
る。したがって、半導体集積回路装置の素子集積度を向
上させることが可能となる。
【0121】(2).請求項4記載の発明によれば、例えば
前記したPt膜を堆積する工程やPt膜を除去する工程
等が必要なくなるので、半導体集積回路装置の製造工程
数を低減できる上、その工程の簡略化が可能となる。す
なわち、半導体集積回路装置の製造工程の増大や複雑化
を招くことなく、配線と半導体基板との接触抵抗を低く
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例である半導体集積回路
装置の要部断面図である。
【図2】図1の半導体集積回路装置の製造工程中におけ
る要部断面図である。
【図3】図1の半導体集積回路装置の製造工程中におけ
る要部断面図である。
【図4】図1の半導体集積回路装置の製造工程中におけ
る要部断面図である。
【図5】配線−半導体基板間の接触抵抗とアニール温度
との関係を示すグラフ図である。
【図6】本発明の他の実施例である半導体集積回路装置
の製造工程中における半導体基板の要部断面図である。
【図7】図6に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける半導体基板の要部断面図である。
【図8】図7に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける半導体基板の要部断面図である。
【図9】図8に続く半導体集積回路装置の製造工程中に
おける半導体基板の要部断面図である。
【図10】図9に続く半導体集積回路装置の製造工程中
における半導体基板の要部断面図である。
【図11】半導体集積回路装置の製造工程の要部の工程
図である。
【図12】接続孔における配線とp+ 形半導体層とのコ
ンタクト抵抗のアニール温度依存性を示すグラフ図であ
る。
【図13】接合リーク電流のアニール温度依存性を示す
グラフ図である。
【図14】(a)は、ショットキバリヤダイオードの順
方向の電流電圧特性を示すグラフ図、(b)はショット
キバリヤダイオードの逆方向の電流電圧特性を示すグラ
フ図である。
【図15】SEMによって観測されたアニール後のシリ
サイド層の断面図である。
【図16】TEMによって観測されたアニール後の下地
金属膜と半導体基板との界面の断面図である。
【図17】シリサイド層のX線回折スペクトルを示すグ
ラフ図である。
【図18】(a)〜(c)は、シリサイド層のESCA
スペクトルを示すグラフ図である。
【図19】下地金属膜のシリサイデーションのモデルを
示す説明図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 フィールド絶縁膜 3 チャネルストッパ層 4 pチャネルMOS・FET 5 半導体層 5a p形半導体層 5b p+ 形半導体層 5c p+ 形半導体層 5d n+ 形半導体層 6 ゲート絶縁膜 7 ゲート電極 7a 導体膜 7b 導体膜 8 スペーサ 9 層間絶縁膜 10 配線 10a 下地金属膜 10a1 金属膜 10b 導体膜 11 接続孔 11a 接続孔 11b 接続孔 11c 接続孔 12 シリサイド層(化合物層) 13n nウエル 13p pウエル 14 絶縁膜 15 nチャネルMOS・FET 16 ショットキバリヤダイオード 17 シリサイド層 P pMOS形成領域 N nMOS形成領域 S ショットキバリヤダイオード形成領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/46 R 9055−4M 21/336 29/784 (72)発明者 岡 保志 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株 式会社日立マイコンシステム内 (72)発明者 吉田 安子 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株 式会社日立製作所武蔵工場内 (72)発明者 春田 亮 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株 式会社日立製作所武蔵工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上の絶縁膜上に下地金属膜と
    導体膜とを下層から順に積層してなる配線を設けるとと
    もに、前記下地金属膜と前記半導体基板との接触部に、
    下地金属膜および半導体基板の各々の構成原子が化合さ
    れてなり、かつ、前記半導体基板に対してエピタキシャ
    ルである化合物層を設けたことを特徴とする半導体集積
    回路装置。
  2. 【請求項2】 前記下地金属膜が、チタンタングステン
    であることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路
    装置。
  3. 【請求項3】 前記接触部を、MIS・FETのソース
    ・ドレイン形成用の半導体層またはショットキバリヤダ
    イオードのショットキ接触形成用の半導体層に形成した
    ことを特徴とする請求項1または2記載の半導体集積回
    路装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板上の絶縁膜に半導体基板に達
    する接続孔を形成する工程と、前記接続孔の形成された
    絶縁膜上に配線形成用の下地金属膜を堆積する工程と、
    前記半導体基板に対してアニールを施し、前記下地金属
    膜と前記半導体基板との接触部において下地金属膜と半
    導体基板との各々の構成原子を化合させ、半導体基板に
    対してエピタキシャルとなる化合物層を形成し、前記下
    地金属膜と半導体基板とを電気的に接続する工程とを有
    することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記下地金属膜と半導体基板との接続と
    同時に、前記化合物層と半導体基板との接触部にショッ
    トキ接触部を形成することを特徴とする請求項4記載の
    半導体集積回路装置の製造方法。
JP12515792A 1992-05-19 1992-05-19 半導体集積回路装置の製造方法 Expired - Fee Related JP3152739B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12515792A JP3152739B2 (ja) 1992-05-19 1992-05-19 半導体集積回路装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12515792A JP3152739B2 (ja) 1992-05-19 1992-05-19 半導体集積回路装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0661177A true JPH0661177A (ja) 1994-03-04
JP3152739B2 JP3152739B2 (ja) 2001-04-03

Family

ID=14903291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12515792A Expired - Fee Related JP3152739B2 (ja) 1992-05-19 1992-05-19 半導体集積回路装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3152739B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001077379A (ja) * 1999-09-03 2001-03-23 Nippon Inter Electronics Corp ショットキーバリア半導体装置
US6882018B2 (en) 1996-10-31 2005-04-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device that include silicide layers
JP2006345003A (ja) * 2006-09-20 2006-12-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置およびその作製方法
JP2008098284A (ja) * 2006-10-10 2008-04-24 Tokyo Electron Ltd バリヤ層、この形成方法及びプラズマ成膜装置
JP2010010709A (ja) * 2009-10-08 2010-01-14 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
US8390065B2 (en) 2009-06-26 2013-03-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
US8426918B2 (en) 2009-06-26 2013-04-23 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
US10833199B2 (en) 2016-11-18 2020-11-10 Acorn Semi, Llc Nanowire transistor with source and drain induced by electrical contacts with negative Schottky barrier height
US10872964B2 (en) 2016-06-17 2020-12-22 Acorn Semi, Llc MIS contact structure with metal oxide conductor
US10879366B2 (en) 2011-11-23 2020-12-29 Acorn Semi, Llc Metal contacts to group IV semiconductors by inserting interfacial atomic monolayers
US10937880B2 (en) 2002-08-12 2021-03-02 Acorn Semi, Llc Method for depinning the Fermi level of a semiconductor at an electrical junction and devices incorporating such junctions
US11043571B2 (en) 2002-08-12 2021-06-22 Acorn Semi, Llc Insulated gate field effect transistor having passivated schottky barriers to the channel

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7622740B2 (en) 1996-10-31 2009-11-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and method of fabricating the same
US6882018B2 (en) 1996-10-31 2005-04-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device that include silicide layers
US7993992B2 (en) 1996-10-31 2011-08-09 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and method of fabricating the same
US7223666B2 (en) 1996-10-31 2007-05-29 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device that includes a silicide region that is not in contact with the lightly doped region
JP2001077379A (ja) * 1999-09-03 2001-03-23 Nippon Inter Electronics Corp ショットキーバリア半導体装置
US10950707B2 (en) 2002-08-12 2021-03-16 Acorn Semi, Llc Method for depinning the Fermi level of a semiconductor at an electrical junction and devices incorporating such junctions
US11355613B2 (en) 2002-08-12 2022-06-07 Acorn Semi, Llc Method for depinning the Fermi level of a semiconductor at an electrical junction and devices incorporating such junctions
US11056569B2 (en) 2002-08-12 2021-07-06 Acorn Semi, Llc Method for depinning the fermi level of a semiconductor at an electrical junction and devices incorporating such junctions
US11043571B2 (en) 2002-08-12 2021-06-22 Acorn Semi, Llc Insulated gate field effect transistor having passivated schottky barriers to the channel
US11018237B2 (en) 2002-08-12 2021-05-25 Acorn Semi, Llc Method for depinning the fermi level of a semiconductor at an electrical junction and devices incorporating such junctions
US10937880B2 (en) 2002-08-12 2021-03-02 Acorn Semi, Llc Method for depinning the Fermi level of a semiconductor at an electrical junction and devices incorporating such junctions
JP2006345003A (ja) * 2006-09-20 2006-12-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置およびその作製方法
JP2008098284A (ja) * 2006-10-10 2008-04-24 Tokyo Electron Ltd バリヤ層、この形成方法及びプラズマ成膜装置
US8390065B2 (en) 2009-06-26 2013-03-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
US8426918B2 (en) 2009-06-26 2013-04-23 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
JP2010010709A (ja) * 2009-10-08 2010-01-14 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
JP4481361B2 (ja) * 2009-10-08 2010-06-16 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
US10879366B2 (en) 2011-11-23 2020-12-29 Acorn Semi, Llc Metal contacts to group IV semiconductors by inserting interfacial atomic monolayers
US11610974B2 (en) 2011-11-23 2023-03-21 Acorn Semi, Llc Metal contacts to group IV semiconductors by inserting interfacial atomic monolayers
US11804533B2 (en) 2011-11-23 2023-10-31 Acorn Semi, Llc Metal contacts to group IV semiconductors by inserting interfacial atomic monolayers
US10872964B2 (en) 2016-06-17 2020-12-22 Acorn Semi, Llc MIS contact structure with metal oxide conductor
US11843040B2 (en) 2016-06-17 2023-12-12 Acorn Semi, Llc MIS contact structure with metal oxide conductor
US10833199B2 (en) 2016-11-18 2020-11-10 Acorn Semi, Llc Nanowire transistor with source and drain induced by electrical contacts with negative Schottky barrier height
US11462643B2 (en) 2016-11-18 2022-10-04 Acorn Semi, Llc Nanowire transistor with source and drain induced by electrical contacts with negative Schottky barrier height

Also Published As

Publication number Publication date
JP3152739B2 (ja) 2001-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100530401B1 (ko) 저저항 게이트 전극을 구비하는 반도체 장치
KR100203536B1 (ko) 반도체장치
JP3132750B2 (ja) 多層構造、半導体構造、半導体デバイスのコンデンサ、シリコン構造の酸化を防ぐ方法、及び、ドーパントの拡散を防ぐ方法
US7396767B2 (en) Semiconductor structure including silicide regions and method of making same
US7829461B2 (en) Method for fabricating semiconductor device
US5217923A (en) Method of fabricating a semiconductor device having silicided source/drain regions
US7015126B2 (en) Method of forming silicided gate structure
JP5221112B2 (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
JP3191728B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
GB2104728A (en) Method of making cobalt disilicide electrode
US6323130B1 (en) Method for self-aligned formation of silicide contacts using metal silicon alloys for limited silicon consumption and for reduction of bridging
JPH0523055B2 (ja)
JP2004158593A (ja) 絶縁ゲート型電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法
WO2007060797A1 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP3626773B2 (ja) 半導体デバイスの導電層、mosfet及びそれらの製造方法
JP3152739B2 (ja) 半導体集積回路装置の製造方法
US6288430B1 (en) Semiconductor device having silicide layer with siliconrich region and method for making the same
US5880505A (en) C49-structured tungsten-containing titanium salicide structure
JP3313432B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
EP0769808A2 (en) Wet etching process with high selectivity between Cu and Cu3Ge
US8168522B2 (en) Method for fabricating semiconductor device
JPH056866A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2001298193A (ja) 半導体装置およびその製造方法
US20070272955A1 (en) Reliable Contacts
JPS61267365A (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001226

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees