JPH09258436A - 感光性マイクロカプセル - Google Patents

感光性マイクロカプセル

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JPH09258436A
JPH09258436A JP6321496A JP6321496A JPH09258436A JP H09258436 A JPH09258436 A JP H09258436A JP 6321496 A JP6321496 A JP 6321496A JP 6321496 A JP6321496 A JP 6321496A JP H09258436 A JPH09258436 A JP H09258436A
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JP
Japan
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photosensitive
microcapsule
substance
wavelength
microcapsules
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JP6321496A
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Sanenobu Maeda
実伸 前田
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Mカプセルに含有されている感光性物質の感
光波長を制御することにより、濃度が十分に高く、色調
も良く、にじみのない明瞭な画像を形成することが可能
な感光性マイクロカプセルを提供することにある。 【解決手段】 内部に中空部を備えるMカプセル1と、
該カプセル1の中空部内に充填された波長550nm付
近に最大硬化感度を有する感光性物質3をもったマイク
ロカプセルにおいて、前記カプセル壁材部2には、分光
フィルター機能をもった光フィルター物質4、すなわち
波長略500nm以下の光を吸収あるいは反射するよう
な物質を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を用いてカラー
の画像を形成する際に用いられるマイクロカプセルに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置等に用いられるマイ
クロカプセルとしては、例えば、光に反応して硬化する
感光性物質と、顔料などを内包したものが知られてい
る。カラーの画像を形成させるためには、イエロー発色
用の感光性マイクロカプセル(以下Yカプセルと称す)
と、マゼンタ発色用の感光性マイクロカプセル(以下M
カプセルと称す)と、シアン発色用の感光性マイクロカ
プセル(以下Cカプセルと称す)の3種の異なるカプセ
ルが用意される。Yカプセルには波長450nm付近に
最大硬化感度を有する感光性物質と、イエロー色の画像
形成物質が内包されている。Mカプセルには波長550
nm付近の光に最大硬化感度を有する感光性物質と、マ
ゼンタ色の画像形成物質が内包されている。Cカプセル
には波長650nm付近の光に最大硬化感度を有する感
光性物質と、シアン色の画像形成物質が内包されてい
る。このようなマイクロカプセルを用いて、画像形成す
るには、通常、以下に示すようなプロセスが採られる。
【0003】すなわち、このマイクロカプセルを画像情
報に基づいて、露光することにより、感光性マイクロカ
プセルが硬化した部分と硬化しなかった部分が生ずる。
その後、前記マイクロカプセルを普通紙と重ね合わせて
一対の加圧ローラに通すなどの方法によって、マイクロ
カプセルに外圧を加えると、硬化しなかったマイクロカ
プセルは破壊されるが、硬化しているマイクロカプセル
は破壊されない。破壊されたマイクロカプセルからは、
画像形成物質を含む内包物が放出される。そして内包物
が普通紙に転写されることで、普通紙に画像が形成され
るのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記3
種のマイクロカプセルに内包される感光性物質は、図1
に示されるように感光感度特性に重なりをもっている。
特にMカプセルに内包されている感光性物質の感光波長
は450nm付近にまで広がっている。従って、画像形
成を行う場合、画像の白色部が汚れたり、色調が不良な
画像になっていた。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、Mカプセルに含有されている感
光性物質の感光波長を制御することにより、濃度が十分
に高く、色調も良く、にじみのない明瞭な画像を形成す
ることが可能な感光性マイクロカプセルを提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1記載の感光性マイクロカプセルは、内部に
中空部を備えるMカプセルと、該カプセルの中空部内に
充填された波長550nm付近に最大硬化感度を有する
感光性物質をもったマイクロカプセルにおいて、前記カ
プセル壁材部には、分光フィルター機能をもった光フィ
ルター物質、すなわち波長略500nm以下の光を吸収
あるいは反射するような物質を含有している。
【0007】上記の構成を有する本発明の感光性マイク
ロカプセルによれば、光フィルター機能を持ったフィル
ター物質によって、Mカプセルに内包されている感光性
物質の感光波長を制御でき、その結果、濃度が十分に高
く、色調も良く、にじみのない明瞭な画像が形成され
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0009】図2は、本発明の実施の形態における感光
性マイクロカプセルを模式的に示す断面図である。マイ
クロカプセル1は、内部に中空部を備える外郭部として
のカプセル壁材部2と、その中空部に充填された液状成
分3とを有し構成される。そして、本実施の形態のカプ
セル壁材部2には、分光フィルター機能をもった光フィ
ルター物質4が含有される。
【0010】前記液状成分3としては、少なくとも感光
性物質と画像形成物質からなっている。
【0011】ここで、それぞれのカプセルにおいて、画
像形成物質は感光性材料に溶解あるいは分散されてい
る。画像形成物質としては、それ自身が着色されている
染料あるいは顔料が用いられる。染料あるいは顔料は市
販されているものの他、染料便覧、顔料便覧等の書物、
文献に記載されたものの中から、色目が適切なものを選
択すればよい。
【0012】特に好適には、イエローとしてはモノア
ゾ、ジスアゾ、アゾカルシウムレーキ、アゾバリウムレ
ーキ、マゼンタとしてはキナクリドン、カルシウムレー
キ、シアンとしてはフタロシアニンなどがある。
【0013】一方、感光性物質は少なくとも重合性物質
と光重合開始剤からなっている。
【0014】前記重合性物質は、不飽和化合物、例えば
エチレン系不飽和基を有する化合物、エポキシ基を有す
る化合物等が挙げられるが、光重合速度が比較的速いエ
チレン系不飽和基を有する化合物が特に望ましい。エチ
レン系不飽和基を有する化合物としては、アクリル酸及
びその塩、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、
メタクリル酸及びその塩、メタクリル酸エステル類、メ
タクリルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステ
ル類、イタコン酸エステル類、スチレン類、ビニルエー
テル類、ビニルエステル類、N−ビニル複素環類、アリ
ルエーテル類、アリルエステル類、及びこれらの誘導体
等が挙げられる。さらに望ましくは、アクリル酸エステ
ル類あるいはメタクリル酸エステル類である。
【0015】アクリル酸エステル類の具体例としては、
ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、エ
チルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フ
ルフリルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、
トリシクロデカニルオキシアクリレート、ノニフェニル
オキシエチルアクリレート、ヘキサンジオールアクリレ
ート、1,3ージオキソランアクリレート、ヘキサンジ
オールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメ
チロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールの
カプロラクトン付加物のヘキサアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パンのプロピレンオキサイド付加物のトリアクリレー
ト、ポリオキシエチレン化ビスフェノールAのジアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアク
リレート等が挙げられる。
【0016】メタクリル酸エステル類の具体例として
は、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレ
ート、エチルヘキシルメタクリレート、ベンジルメタク
リレート、フルフリルメタクリレート、エトキシエチル
メタクリレート、トリシクロデカニルオキシメタクリレ
ート、ノニフェニルオキシエチルメタクリレート、ヘキ
サンジオールメタクリレート、1,3ージオキソランメ
タクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ブ
タンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレ
ート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ビ
スフェノールAジメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラク
トン付加物のヘキサメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンの
プロピレンオキサイド付加物のトリメタクリレート、ポ
リオキシエチレン化ビスフェノールAのジメタクリレー
ト、ポリエステルメタクリレート、ポリウレタンメタク
リレート等が挙げられる。
【0017】又、これらの重合性物質は単独であっても
よいし、あるいは2種以上を混合したものでもよい。
【0018】特に好ましくは、分子中に不飽和基である
アクリロイル基を3個以上有する、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン
付加物のヘキサアクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレ
ンオキサイド付加物のトリアクリレートのうち少なくと
も一種が含まれることが望ましい。
【0019】前記光重合開始剤は、光エネルギーを受け
て前記重合性物質の重合反応を開始もしくは促進させる
もので、芳香族カルボニル化合物、アセトフェノン類、
有機過酸化物、ジフェニルハロニウム塩、有機ハロゲン
化物、2,4,6−置換−S−トリアジン類、2,4,
5−トリアリールイミダゾール2量体、アゾ化合物、染
料ボレート錯体、金属アレーン錯体、チタノセン化合物
等が用いられる。
【0020】望ましくは、ベンゾフェノン、ベンジル、
キサントン、チオキサントン、アントラキノン、アセト
フェノン、2,2−ジメチル−2−モルフォリノ−4´
−メチルチオアセトフェノン、ベンゾイルパーオキサイ
ド、3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオ
キシカルボニル)ベンゾフェノン、ジフェニルヨードニ
ウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムクロライド、
四塩化炭素、四臭化炭素、2,4,6−トリストリクロ
ロメチル−S−トリアジン、(η5 −2,4−シクロペ
ンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−
η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキ
サフルオロホスフェート(1−)等が上げられる。ま
た、これらの光重合開始剤は、単独でも、2種以上を混
合したものでもよい。
【0021】また、光重合開始剤は、重合性物質に対し
て0.1〜20重量%、より望ましくは1〜10重量%
の比率で用いられる。通常1%以下では光重合反応が生
じ難く、また10%以上の過剰にしても感度が向上する
ことはない。
【0022】また、前記感光性物質の感光感度、特に波
長に対する感光特性を改善するために、増感色素を併せ
て用いてもよい。増感色素としては、キサンテン系染
料、クマリン系染料、メロシアニン系染料、チアジン系
染料、アジン系染料、メチン系染料、オキサジン系染
料、フェニルメタン系染料、シアニン系染料、アゾ系染
料、アントラキノン系染料、ピラゾリン系染料、スチル
ベン系染料、キノリン系染料等が使用できる。
【0023】マイクロカプセルの壁材部2の形成材料と
しては、前記カプセル製造方法にて壁材部が作製可能で
あれば、無機物質でも有機物質でもよいが、光を十分に
透過させるような材質が好ましい。
【0024】具体例としては、ゼラチン、アラビアゴ
ム、デンプン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン、ポリユリア、ポリウレタン、ポリスチレン、ニ
トロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロー
ス、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂等、及びこれらの共重合物等が挙げられ
る。
【0025】水中にのみ壁材部の原料を供給するin−
situ法によるため製造方法が比較的簡単であるメラ
ミン−ホルムアルデヒド樹脂あるいは尿素−ホルムアル
デヒド樹脂が特に望ましい。
【0026】このようにマイクロカプセルを作製する場
合には、内包物となるべき組成物を水性媒体に分散ある
いは乳化する必要がある。この際、水性媒体中には非イ
オン性あるいはアニオン性の水溶性ポリマーが含まれて
いることが望ましい。
【0027】非イオン性の水溶性ポリマーとしては、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リルアミド、ポリメチルビニルエーテル、ヒドロキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどがあ
る。アニオン性の水溶性ポリマーとしては、ポリスチレ
ンスルフィン酸、ポリスチレンスルホン酸塩、スチレン
スルホン酸の共重合体、ポリビニル硫酸エステル塩、ポ
リビニルスルホン酸塩、無水マレイン酸・スチレン共重
合体、無水マレイン酸・イソブチレン共重合体などが挙
げられる。
【0028】前記カプセル壁材部2に含有される光フィ
ルター物質4としては、波長略500nm以下の光を吸
収あるいは反射するものが用いられる。例えば、クマリ
ン系染料等が挙げられる。
【0029】このような光フィルター物質4は、カプセ
ル壁部材2に略0.1重量%以上かつ略10重量%以下
の範囲で含有される。なお、本実施の形態では光フィル
ター物質4を壁材作製時に添加した場合を例にとって説
明したが、それ以前に添加してもよい。
【0030】感光記録媒体の基材に用いられる材料とし
ては、紙、上質紙、コート紙などの紙類、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アセチルセルロー
ス、セルロースエステル、ポリビニルアセタール、ポリ
スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリイミド等のフィルムおよび樹脂類、および紙
類と樹脂類からなる合成紙などがある。これらの中で
も、ポリエチレンテレフタレートなどのフィルムが、平
面平滑性、強度などに優れ、かつ厚さが0.05mm以
下と薄く、ロール状態でも体積が比較的小さくなるの
で、望ましい。さらに、これらのフィルムの少なくとも
片面に、アルミ蒸着などで反射層を形成したものは、感
光記録媒体の感光感度を向上させる効果があり、特に望
ましい。
【0031】上記基材にマイクロカプセルを塗工して感
光層を形成するためには、マイクロカプセルの分散液
に、親水性のバインダーが混合して用いられる。親水性
のバインダーとしては、ゼラチン、セルロース、デンプ
ン、アラビアゴム等の天然物質、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾー
ル、ポリスチレンスルホン酸等の合成高分子物質が用い
られる。
【0032】
【実施例】以下、Mカプセルの作製について実施例を説
明する。
【0033】重合性物質であるペンタエリスリトールト
リアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レートを重量比が1:1になるように、攪拌機によって
混合してアクリル原料を得た。このアクリル原料に対し
て、キナクリドン系マゼンタ顔料を加え攪拌機によって
混合した後、3本ロールミルによる練り混みを10パス
おこない、重合性物質に顔料が分散されたミルベースを
作製した。
【0034】つぎに、このミルベースに、前記アクリル
原料を加えて、分散機によって均一混合し、マゼンタ顔
料分散物を作製した。
【0035】マゼンタ顔料分散物に、さらに波長増感色
素であるシアニン色素と光重合開始剤である(η5
2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,
3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼ
ン]鉄(1+) ヘキサフルオロホスフェート(1−)
を加えて約50℃に加熱して混合し溶解させて、マイク
ロカプセルの内包物となる組成物を得た。
【0036】上記組成物の組成を重量部で示すと下記の
通りである。
【0037】アクリル原料(重合性化合物)100重量
部、顔料4重量部、光重合開始剤3重量部、波長増感色
素0.5重量部。
【0038】この組成物の硬化波長特性を測定したとこ
ろ、550nm付近の可視光、すなわち緑色光領域に最
大硬化感度を有していた。
【0039】次に、乳化剤である5%ポリスチレンスル
ホン酸の一部ナトリウム塩水溶液と5%スチレン−無水
マレイン酸共重合体水溶液の1:1混合液を作製した。
この混合液200cc中に、前記組成物を100g加
え、ホモジナイザーで6000回転、5分間攪拌した。
この結果、連続層である水中に、前記組成物が分散して
存在する、いわゆるO/Wエマルションを得た。
【0040】これとは別に、ホルムアルデヒド37%水
溶液に市販のメラミン粉末を加え、また、更に、クマリ
ン染料を微量添加する。水酸化ナトリウム溶液によって
PH9.0に調整し、水温60℃で30分間加熱してメ
ラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。
【0041】先に作製したO/Wエマルションに、前記
メラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを加え、アジ
ホモミキサーなどによって100〜300回転で攪拌し
つつ水温が50℃になるように加熱した状態で5時間保
持し、その後PH7に調整して常温まで冷却した。この
結果、in−situ重合法によって、前記組成物を内
包物とし、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂を壁材とす
るMカプセルが得られた。そして、この壁材の内部に
は、光フィルター材料であるクマリン染料が混在してい
る。この色素添加によって、イエローの透明体からなる
マイクロカプセルの壁が形成される。イエローの透明体
は、その補色であるブルーの光を吸収し、イエローの光
のみをマイクロカプセル内部に到達させることができ
る。従って、ブルーの光が、このマイクロカプセルに当
たった場合、壁にその光が全て吸収され、内部に到達し
ない。この結果、Mカプセルの内包物が、圧力現像によ
って流出でき、忠実にマゼンタの色を再現することがで
きる。
【0042】したがって少なくとも、内部に中空部を備
えるマゼンタ発色用のマイクロカプセルであって、該マ
イクロカプセルの中空部内には波長550nm付近に最
大硬化感度を有する感光性物質が充填されており、前記
カプセル壁材部には、分光フィルター機能をもった光フ
ィルター物質、すなわち波長略500nm以下の光をす
べて吸収あるいは反射するような物質を含有するマイク
ロカプセルは、濃度が十分に高く、色調も良く、にじみ
のない明瞭な画像を形成することが可能であるといえ
る。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したことから明らかなよう
に、請求項1記載のマイクロカプセルを用いれば、光フ
ィルター機能を持ったフィルター物質によって、Mカプ
セルに内包されている感光性物質の感光波長を制御で
き、その結果、濃度が十分に高く、色調も良く、にじみ
のない明瞭な画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のマイクロカプセルにおける各種カプセル
の感光感度特性を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態のマイクロカプセルを模式
的に示した構成断面図である。
【符号の説明】
1 マイクロカプセル 2 カプセル壁材部 3 液状部分 4 光フィルター物質

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に中空部を備えるマゼンタ発色用の
    マイクロカプセルであって、該マイクロカプセルの中空
    部内には波長550nm付近に最大硬化感度を有する感
    光性物質が充填されており、前記カプセル壁材部には、
    分光フィルター機能をもった光フィルター物質、すなわ
    ち波長略500nm以下の光を吸収あるいは反射するよ
    うな物質を含有することを特徴とするマイクロカプセ
    ル。
JP6321496A 1996-03-19 1996-03-19 感光性マイクロカプセル Pending JPH09258436A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011126230A2 (ko) * 2010-04-06 2011-10-13 주식회사 이미지앤머터리얼스 멀티 컬러 전기 영동 디스플레이 장치, 이미지 시트 및 이들의 제조 방법
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