JPH09258236A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置及びその製造方法

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JPH09258236A
JPH09258236A JP6796896A JP6796896A JPH09258236A JP H09258236 A JPH09258236 A JP H09258236A JP 6796896 A JP6796896 A JP 6796896A JP 6796896 A JP6796896 A JP 6796896A JP H09258236 A JPH09258236 A JP H09258236A
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layer
display device
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crystal display
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JP6796896A
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Takami Ikeda
貴美 池田
Masahiko Akiyama
政彦 秋山
Toshiya Kiyota
敏也 清田
Hiroyuki Osada
洋之 長田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶セルの厚さを厚くすることがなく、ま
た、簡易な工程で製造することの可能な液晶表示装置を
提供することを目的とする。 【解決手段】 周辺部に枠状の封止層が形成された基板
と、前記封止層の枠内に収容された液晶層と、前記基板
に対向して前記液晶層上に配置され、前記封止層ととも
に液晶層を封止する樹脂層とを具備することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶表示装置の一例を、図8に示
す。即ち、図8(a)に正面図、図8(b)に断面図で
示す液晶表示装置100は、2枚の基板101,102
を、所定の間隔で平行になるように各一方の主面を対向
させて配置し、周辺部のシール剤103により封止し、
両基板101,102の対向面間に液晶材料104を充
填することにより構成されている。なお、上記両基板1
01,102に設けられている電極パターンについて
は、図示と説明を省略する。
【0003】以上のように構成される液晶表示装置10
0を製造する場合、両基板101,102の対向面間へ
の液晶材料104の充填は、以下の工程によって行われ
る。まず、上記2枚の基板101,102の対向面の周
辺に沿って、シール剤103を塗布し、基板101,1
02の各一方の主面を対向させ、所定の間隔にて平行に
固定し、液晶材料を充填するための閉空間を形成する。
このとき、シール剤103の1部に欠部103aを設け
る。
【0004】このように形成されたパネルを、真空容器
中に液晶材料104を収容した液晶溜めと共に配置し、
真空容器内を真空ポンプで排気する。次いで、上記パネ
ルを移動させ、シール剤103の欠部103aを液晶溜
めの液晶材料に浸す。
【0005】次に、真空容器内に不活性気体を導入し、
大気圧に至るまで導入を続行する。このようにして、パ
ネルの配置されている雰囲気を真空から常圧まで変化さ
せることにより、パネルの閉空間の内外圧力差によっ
て、この閉空間内に液晶材料104を圧入、充填するこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
真空中で液晶を封入する従来の方法では、ガラス基板の
ようなある堅さを持った上下基板が必要となり、この基
板はある一定の厚さを持つものでなければならない。
【0007】例えば、カラー反射型ディスプレイにおい
て、3層の液晶セルを厚さ方向に積層する場合、従来の
液晶表示素子は4枚の基板を具備するため、全体の厚さ
が非常に厚くなってしまうという問題点がある。このよ
うな液晶表示素子で、1層ごとの間隔が大きいと、3色
間で視野ずれが起こってしまう。また、液晶層を積層す
る場合には、液晶層間に配置される基板の両面パターニ
ングを行う必要があり、その位置合わせは非常に難し
い。
【0008】このような問題点を回避するために、マイ
クロカプセル液晶を用いることが考えられるが、マイク
ロカプセル液晶では、カプセルと液晶の屈折率の違いか
ら液晶層中で光が散乱し、反射型LCDでは反射率が下
がるという問題点がある。そこで、本発明は、液晶セル
の厚さを厚くすることがなく、また、簡易な工程で製造
することの可能な液晶表示装置及びその製造方法を提供
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明(請求項1)は、周辺部に枠状の封止層が形
成された基板と、前記封止層の枠内に収容された液晶層
と、前記基板に対向して前記液晶層上に配置され、前記
封止層とともに液晶層を封止する樹脂層とを具備するこ
とを特徴とする液晶表示装置を提供する。
【0010】また、本発明(請求項2)は、上記液晶表
示装置(請求項1)において、前記液晶層は室温でネマ
チック相又はスメクチック相を示すことを特徴とする。
更に、本発明(請求項3)は、基板周辺部に樹脂からな
る枠状の封止層を形成する工程と、前記封止層により囲
まれた枠内に液晶材料を導入し、液晶層を形成する工程
と、前記液晶層を固化する工程と、前記固化した液晶層
上に樹脂層を配置する工程と、前記樹脂層を硬化させる
工程とを具備することを特徴とする液晶表示装置を提供
する。
【0011】以下、本発明について、より詳細に説明す
る。本発明の液晶表示装置では、従来のように2枚のガ
ラス基板を用いることなく、1枚のガラス基板と樹脂層
とを用いて液晶層を封止している。かかる樹脂層に用い
る樹脂としては、ポリシラン、アクリル、ポリイミド、
可溶性ポリイミドが挙げられる。
【0012】樹脂層の厚さは、1〜500μmであるの
が好ましい。1μm未満の膜厚では、液晶を封じること
が出来ず、一方、500μmを越えると、形成が困難で
ある。
【0013】樹脂層としてポリシランレジストを用い、
これに酸化処理を施すことにより、樹脂層に導電性を付
与することが出来る。例えば、ポリシランレジストを塗
布し、これを全面露光して親水性とし、インジウム及び
錫を含むゾルゲル液中に浸漬し、次いで酸化処理を施す
ことにより、内部に侵入したゾルゲル液が酸化されてI
TOが形成され、導電性が付与される。
【0014】或いは、ポリシランレジストを画素パタ−
ンに露光して、露光部を親水性とし、インジウム及び錫
を含むゾルゲル液中に浸漬し、次いで酸化処理を施すこ
とにより、露光部を導電性として画素電極を形成し、次
いで全面露光することにより、非露光部を親水性とし、
更にシランを含むゾルゲル液中に浸漬し、次いで酸化処
理を施すことにより、非露光部にSiO2 を形成して絶
縁膜を形成することが出来る。
【0015】使用される液晶材料としては、室温でネマ
チック相又はスメクチック相を示すものが好ましい。こ
のような液晶材料は、室温下である程度の流動性を示
し、基板上に容易に施すことが可能である。なお、基板
上に施す際には、温度を制御して、粘性を調整するのが
よい。基板上に施す方法としては、噴霧が挙げられる
が、スクリ−ン印刷やオフセット印刷によることも可能
である。噴霧により施す場合、空気の混入を防ぐため、
減圧下で行うことが好ましい。
【0016】基板の周辺部に形成された封止層の枠内に
収容された液晶層上に樹脂を配置するに際し、通常、液
晶材料は、剛性を持たないため、その上に樹脂層を配置
することは困難である。従って、このような場合、液晶
層を固化し、剛性を持たせた上で配置するのがよい。合
成を持たせる手段としては、冷凍が挙げられる。冷凍温
度は、液晶材料によって異なるが、固化温度よりも約5
℃以上低い温度が好ましい。
【0017】なお、常温である程度の剛性を有する液晶
材料の場合には、噴霧等により基板上に施す際には加熱
して粘度を低下させ、次いで常温に戻して固化させるこ
とも可能である。また、液晶材料をある程度の剛性を有
するまま基板上に施すことが出来れば、そのまま樹脂層
を配置することも可能である。
【0018】以上のように、本発明の液晶表示装置は、
1枚のガラス基板と樹脂層とを用いて液晶層を封止して
いるため、液晶表示装置の厚さを薄くすることが出来、
そのため、重量を軽くすることが可能である。また、対
向基板を、薄くて軽量なプラスチックで構成することが
出来る。また、本発明の方法によると、簡易な工程で低
コストで液晶表示装置を製造することが可能である。
【0019】
【発明の実施の態様】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。 実施例1 図1は本発明の第1の実施例に係る液晶表示装置の製造
工程を示す図であり、(a)は最初の工程を示す正面
図、(b)〜(e)はその後の工程を示す断面図であ
る。
【0020】まず、TFTアレイ基板101上にSiN
x などからなる絶縁膜を2000オングストロ−ムの厚
さ成膜し、その上に黒色ネガレジスト(商品名、CK−
S201、発売元、富士ハントエレクトロニクステクノ
ロジー(株))を用いて、画素間の光漏れを防止するた
めのブラックマトリクス(BM)102を形成する。こ
のBM102は、5μmの高さのレジスト柱であり、液
晶層のセルギャップを維持するためのスペーサの役割を
果たす。
【0021】なお、図2(a),(b)は、BM102
のパターンを示す正面図である。図中、参照符号20は
黒色レジスト、30は画素電極、40はTFT、50は
ゲ−ト線をそれぞれ示す。
【0022】このアレイ基板101上に、液晶を垂直配
向する配向膜(商品名、SE−7511L、発売元、日
産化学工業(株))を形成する。あるいはカイラル剤を
撒いたり、a−TN液晶を用いて配向処理を不要として
も良い。
【0023】次いで、TFTアレイ基板101の周辺部
にスクリーン印刷により樹脂層103を連続して枠状に
形成し、図1(a)に示すように、液晶を充填するため
の枠状の空間を形成する。
【0024】この枠状の空間に、図1(b)に示すよう
に、スプレー式で液晶材料を吹き付ける。液晶材料は、
スプレーするのに適した粘度になるように、温度によっ
て管理する。なお、文献(Hp.Schad,Phy
s.Rev.A,26 2940(1982))によ
り、液晶の回転粘性係数r1 の対数logr1 は、1/
(T−T0 )に比例することが知られている。ここで、
0 =Tg−50(K)であり、Tgはガラス転移温度
である。
【0025】液晶材料の吹き付けは、大気圧下で行なう
ことが出来るが、エアーの混入を防ぐため、減圧下で行
うことも可能である。液晶材料の吹き付けに際しては、
基板の温度を下げ、スプレーにより霧状となった液晶材
料が基板上に吹き付けられるとともに固形化するように
するとよい。あるいは、常温でスプレーを行なった後、
基板の温度を下げて固形化しても良い。スプレーは下向
きに限らず、上向きに行なっても良い。
【0026】このように、スプレー式により、液晶材料
を噴霧し、基板の冷却により固形化することにより、均
一に制御された膜厚の液晶層104を形成することがで
きる。本実施例では、液晶層104の膜厚は5μmとし
た。なお、液晶層104は、スプレ−による吹き付けに
限らずスクリーン印刷や、オフセット印刷により形成す
ることも可能である。
【0027】ここで、図2(a)に示すBM103は、
1画素ずつ枠状に形成されているが、TFTではない配
線の部分には所々連通孔が開いている。この連通孔によ
り液晶は1画素に閉じ込められずに、画素間を移動し、
セルギャップは平均化される。
【0028】また、このとき、液晶と樹脂の応力の相違
により、液晶の表面張力によって、図3の断面図に示す
ように、液晶は1画素ずつふくらみを持たせることも出
来る。この場合、液晶層104とその上の樹脂の屈折率
の相違により、入射した光は散乱され、視野角が拡がる
という利点がある。もちろん液晶の表面を平坦にするこ
ともできる。
【0029】以上のように液晶層104が形成されたT
FTアレイ基板101を凍結装置にいれ、更に凍結させ
る。凍結は、乾燥空気中で行った。なお、N2 雰囲気中
で行なうとなお良い。液晶材料は、凍結すると固形とな
る。凍結した液晶は、常温にもどった後も何ら変質する
ことははないので、液晶表示パネルとして有効に作用す
る。
【0030】次に、固形化した液晶層104上に、透明
導電膜を形成する方法について説明する。本実施例で
は、透明導電膜の形成に、ポリシランレジストを用いて
いる。ポリシランとは、シリコン−シリコン結合(−S
i−Si−)を主鎖とするポリマーであり、側鎖には
C,H,N,O等の置換基がある。
【0031】まず、図1(c)に示すように、固形化し
た液晶層104の表面に、ポリシランレジスト106
を、低温下でオフセット印刷により、50μmの厚さに
形成する。この樹脂は、低温でも粘度を保ち、透明であ
る。次いで、ポリシランレジスト106を全面露光す
る。露光されたポリシランは、親水性(−SiOH)に
変化する。続いて、以下に示す透明電極用ゾル・ゲル液
に浸すと、露光部には選択的にゾル・ゲル液が侵入す
る。
【0032】その後、RIE装置に基板を収容し、減圧
下で30分保持することにより、ポリシランレジストを
乾燥する。次に、ポリシランレジストに酸素プラズマを
照射すると、露光部のポリシランレジストが下記式に従
って酸化し、シリカガラスが形成される。
【0033】 −SiOH+ −SiOH→−Si−O−Si− 一方、透明電極用ゾル・ゲル液も酸化されて、SnO2
/In23 (ITO)が形成される。形成されたIT
Oはシリカガラスに埋め込まれた状態となり、その結
果、ポリシランレジストは、導電性となる。なお、酸化
は、酸素プラズマの照射に限らず、ベーキング(120
℃,30分)により行なってもよい。
【0034】透明電極用ゾル・ゲル液の組成は、以下の
通りである。 メタノール(CH3 OH) 30ml インジウムアセチルアセトネート(In(COCH2 CCH3 )) 20ml 錫アセチルアセトネート(Sn(COCH2 CCH3 )) 1ml 水 85ml 塩酸(HCl) 0.25ml アセトニトリル 8ml 以上のようにして、図1(d)に示すように、液晶を挟
んでアレイ基板と対向する導電性樹脂層107が形成さ
れる。
【0035】なお、液晶材料をスプレ−する際に、接着
スペーサを液晶に混ぜても良い。本実施例では、BMが
スペーサの役割を果たしているが、液晶に接着スペーサ
を混合することにより、その上に形成される樹脂層がよ
り強固に固定される。
【0036】以上、凍った液晶層104上にポリシラン
レジストを塗布し、透明電極用ゾル・ゲル液に浸し、酸
化処理を行うことにより導電性を付与する例について説
明したが、本発明は、これに限るものではなく、ITO
膜が形成された樹脂板を配向処理した後、冷凍した液晶
層104表面に押し付け、真空雰囲気に置いて樹脂板と
液晶層104とを密着させてもよい。樹脂板は伸縮性を
有するので、隙間なく密着させることが可能である。
【0037】また、液晶材料として強誘電液晶を用いた
場合、N.WAKITA(Ferroelectric
s.149 229(1993))らが報告しているよ
うに、伸縮性が同様の2枚の基板に挟まれるとスメチッ
ク相にゆがみが発生し、スメチック構造が破壊される場
合があるが、本発明のように、ガラス基板と樹脂という
ように異なる伸縮性を持つ材料に挟まれると、スメチッ
ク相が壊れにくいというメリットがある。
【0038】次に、図1(e)に示すように、導電性樹
脂層107上に液晶層104を保護するための対向基板
108を載置する。この対向基板108は加熱されるこ
とがなく、液晶表示装置を保護しうる強度を持てば良い
ので、薄くて軽いプラスチック基板等を用いることが出
来る。また、水分、酸素を透過しない保護膜を設けた基
板を用いてもよい。そのため、耐熱性の小さい材料やア
レイ基板と熱膨張率が異なる材料を用いても何ら差支え
ない。対向基板108は、透明な接着剤により導電性樹
脂層107に固着され、液晶表示装置が得られる。
【0039】実施例2 図4は、本発明の第2の実施例に係る、色素分子を含む
ゲストホスト液晶を用いた反射型カラー液晶表示装置の
断面図、図5はその斜視図であり、主として反射電極及
び画素電極の形状を表す。また、図6及び図7は、反射
型カラー液晶表示装置の製造工程を示す断面図である。
【0040】まず、図6(a)に示すように、TFT2
02を備えたアレイ基板201上にSiNxなどからな
る絶縁膜203を2000オングストロ−ムの厚さに成
膜し、その上にアルミニウム、クロム、モリブデン、タ
ングステン等の金属を1000〜4000オングストロ
−ム堆積して反射電極204を形成する。
【0041】この反射電極204の反射特性を完全拡散
に近づけるため、反射電極204表面に凹凸を設ける。
凹凸を設ける方法としては、PEPで凹凸をつけたり、
薬品によって表面を荒らす方法、またはやすりなどで表
面を荒らす方法などが挙げられる。
【0042】次いで、画素間にブラックマトリクス20
8を形成する。本実施例では、ブラックマトリクス20
8として、黒色ネガレジスト(商品名、CK−S20
1、富士ハントエレクトロニクステクノロジー(株)か
ら市販)を用いた。
【0043】次に、図6(b)に示すように、レジスト
301を塗布し、TFT202のソースまたはドレイン
電極と、画素電極を接続する棒状の電極を銅メッキによ
り形成するために、レジスト301をパターニングす
る。レジスト301の厚さは、液晶層3層分の厚さと、
液晶層を仕切る樹脂の厚さの和で180μmとなる。レ
ジスト301は、長いレジスト柱を形成するのに適した
レジスト材料(商品名、AZ4903、ヘキストジャパ
ン(株)から市販)を用いた。
【0044】このレジストパターン301をマスクとし
て用いて、絶縁膜203にスルーホールを形成し、この
スルーホール内にTFTのソースまたはドレイン電極
と、画素電極を接続する棒状の電極209を銅メッキに
より形成する。その後、レジストを剥離する。この棒状
電極209は、スペーサの役割も果たしている。
【0045】次いで、TFTアレイ基板201の周辺部
に樹脂層(図示せず)を連続して枠状に固着し、液晶を
充填するための枠状の空間を形成する。その後、図7
(a)に示すように、この枠状の空間内に、色素分子を
含み、室温で粘度が低い液晶材料−ゲストホスト液晶を
滴下する。1層目にはイエロー液晶層205Yを形成す
る。液晶層の厚さは5〜15μm程度が好ましく、本実
施例では、色を充分に出し、かつ、厚さを薄くするため
に厚さは10μmとした。
【0046】次に、超低回転数(例えば500rpm)
で基板201を回転させ、液晶の表面を平坦化する。こ
れを凍結装置に入れ、凍結させる。液晶は凍結すると固
形となる。この液晶は、常温にもどった後も何ら変質は
なく、液晶表示パネルとして充分に作用する。
【0047】以下、この固形化した液晶層205Yの表
面にポリシランレジストを用いて透明導電膜および絶縁
膜を形成する方法について説明する。第1の実施例と同
様に、ポリシランを50μmの厚さに形成した後、画素
電極パターンをマスク露光する。これを透明電極用ゾル
・ゲル液に浸し、酸化する。これにより、画素電極(透
明導電性樹脂)206が形成される。次に、全面露光し
て画素電極上以外の樹脂を親水性に変化させ、基板をゾ
ル・ゲル液(下に示す)に浸す。
【0048】その後、RIE装置に基板を入れ、減圧下
で30分おくことにより、ポリシランレジストは乾燥さ
れる。ここで酸素プラズマを照射すると、この部分には
SiO2 が形成され、透明かつ絶縁性の樹脂層207と
なる。あるいは、ベーキング(200℃,3時間)によ
り、SiO2 を形成しても良い。
【0049】絶縁膜用ゾル・ゲル液の組成は、下記の通
りである。 エタノール(C25 OH) 30ml テトラエトキシシラン(Si(OC25 )4) 20ml 水 20ml 塩酸(HCl) 0.3ml 以上のようにして、液晶を挟んでアレイ基板と対向する
樹脂を、画素上は導電性に、それ以外は絶縁性にする。
【0050】樹脂層を硬化させた後、イエロー層と接続
される銅メッキのみ、CMPにより樹脂表面と平坦化す
る。この様にして液晶は樹脂で蓋をされた状態となる。
次いで、イエロー液晶層と同様にして液状の液晶材料を
用いてマゼンダ液晶層205M厚さ10μmを凍結によ
り形成する。その上に樹脂で液晶層に蓋をし、マゼンダ
層と接続される銅メッキのみ、CMPにより樹脂表面と
平坦化する。
【0051】最後にイエロー液晶層と同様に液状の液晶
材料を用いて、厚さ10μmのシアン液晶層205Cを
形成して凍結し、樹脂層で液晶層に蓋をする。この上に
液晶層を保護するための対向基板210を載置して、図
4に示すような液晶表示装置を完成する。この液晶表示
装置は、全体の厚さが0.6mm(アレイ0.5mm+
対向基板0.1mm)であって、同様の型の従来の液晶
表示装置(1.6mm)に比べ、非常に薄いものであっ
た。
【0052】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、1枚のガラス基板と樹脂層とを用いて液晶層を封
止しているため、液晶表示装置の厚さを薄くすることが
可能であり、重量も軽くすることが出来る。また、対向
基板として、薄くて軽いプラスチック基板などを用いる
事が出来る。
【0053】本発明を反射型カラーLCDのように3層
重ねる場合には特にその効果を発揮し、3色間の視野ず
れを小さくすることができる。また、3層間のガラスが
不必要であるため、コスト低減が可能である。また、液
晶層間の基板の両面パターニングを行う工程がないた
め、簡易な工程で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る液晶表示装置の
製造工程を示す平面図及び断面図。
【図2】 本発明の第1の実施例に係る液晶表示装置の
ブラックマトリックスのパタ−ンを示す平面図。
【図3】 図2に示すブラックマトリックスを具備する
基板の断面図。
【図4】 本発明の第2の実施例に係る液晶表示装置を
示す断面図。
【図5】 本発明の第2の実施例に係る液晶表示装置を
示す斜視図。
【図6】 本発明の第2の実施例に係る液晶表示装置の
製造工程を示す断面図。
【図7】 本発明の第2の実施例に係る液晶表示装置の
製造工程を示す断面図。
【図8】 従来の液晶表示装置の概略図。
【符号の説明】
30…画素電極 40…TFT 50…ゲ−ト線 101…TFTアレイ基板 102…ブラックマトリクス 104…液晶層 103…樹脂層 106…ポリシランレジスト 107…導電性樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長田 洋之 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周辺部に枠状の封止層が形成された基板
    と、前記封止層の枠内に収容された液晶層と、前記基板
    に対向して前記液晶層上に配置され、前記封止層ととも
    に液晶層を封止する樹脂層とを具備することを特徴とす
    る液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶層は室温でネマチック相又はス
    メクチック相を示すことを特徴とする請求項1に記載の
    液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 基板周辺部に樹脂からなる枠状の封止層
    を形成する工程と、前記封止層により囲まれた枠内に液
    晶材料を導入し、液晶層を形成する工程と、前記液晶層
    を固化する工程と、前記固化した液晶層上に樹脂層を配
    置する工程と、前記樹脂層を硬化させる工程とを具備す
    ることを特徴とする液晶表示装置。
JP6796896A 1996-03-25 1996-03-25 液晶表示装置及びその製造方法 Pending JPH09258236A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0990942A1 (en) * 1998-03-19 2000-04-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Liquid crystal display device and method of manufacturing the same
WO2000062102A1 (fr) * 1999-04-07 2000-10-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Tres petite structure de cellule, destinee a etre placee entre des couches minces, et procede de fabrication associe

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