JPH09257077A - 樹脂ブラケット付き防振装置及びその製造方法 - Google Patents

樹脂ブラケット付き防振装置及びその製造方法

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JPH09257077A
JPH09257077A JP9354896A JP9354896A JPH09257077A JP H09257077 A JPH09257077 A JP H09257077A JP 9354896 A JP9354896 A JP 9354896A JP 9354896 A JP9354896 A JP 9354896A JP H09257077 A JPH09257077 A JP H09257077A
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JP
Japan
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reinforcing member
vibration isolator
resin bracket
elastic
resin
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JP9354896A
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English (en)
Inventor
Yasuo Hanada
泰男 花田
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MARUGO GOMME KOGYO KK
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MARUGO GOMME KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 〔課題〕 弾性防振体の外周に弾性防振体の弾性部材に
予圧をかけて樹脂ブラケットを一体的に成型する。 〔解決手段〕 内筒部材14と、該内筒部材14の外周
に所定距離を隔てて配置した略円筒形の補強部材16
と、これら内筒部材14と補強部材16とを弾性的に連
結する弾性部材18とからなる弾性防振体10を樹脂ブ
ラケット12に内装した樹脂ブラケット付き防振装置に
おいて、前記補強部材16に少なくとも一箇所の離間部
26を設け、前記弾性防振体10を前記樹脂ブラケット
12に内装したとき、この離間部26の間隔が狭められ
た状態にして前記弾性部材18に所定の予圧がかけられ
た状態にしたことを特徴とする樹脂ブラケット付き防振
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブラケットに樹脂を用
いた樹脂ブラケット付き防振装置及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】金属製の内外筒間にゴム等の弾性部材を
介装した弾性防振体は振動支持物を防振支持する個所に
よく用いられている。この場合において、弾性部材は圧
縮された状態で介装されなければ所望の耐久強度は出な
い。このため、内外筒間に弾性部材を介装した後、外筒
を絞る等して所定の予圧をかける方法をとっている。
【0003】一方で、この種の防振装置も、軽量化、低
コスト化が求められるようになって来ており、特に、自
動車に使用される防振装置ではその傾向が強い。このた
め、従来、鉄製のブラケットを使用していたものを樹脂
のものに置き換える方法が提唱されている(例えば、特
開平4−054334号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法にお
いても、弾性防振体を樹脂ブラケットに内装する前に絞
りを行わなければならない点は変わらない。この絞りを
行うには専用の絞り機を必要とする。更に、その絞り操
作において表面に潤滑油が付着するから、樹脂との一体
化に先立って脱脂等の面倒な処理をしなければならな
い。
【0005】この点を解決するものとして、樹脂ブラケ
ットで外筒を兼用させたものが見受けられるようになっ
て来たが(例えば、特開平6−234134号)、この
ようなものでは弾性部材に対して十分な予圧がかけられ
ず、信頼性に問題がある。本発明は、このような課題を
解決するものであり、絞り操作等を別途に施すことな
く、弾性防振体を樹脂ブラケットに内装するとき、弾性
部材に十分な予圧をかけられるようにしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題の下、本発明
は、内筒部材と、該内筒部材の外周に所定距離を隔てて
配置した略円筒形の補強部材と、これら内筒部材と補強
部材とを弾性的に連結する弾性部材とからなる弾性防振
体を樹脂ブラケットに内装した樹脂ブラケット付き防振
装置において、前記補強部材に少なくとも一箇所の離間
部を設け、前記弾性防振体を前記樹脂ブラケットに内装
したとき、この離間部の間隔が狭められた状態にして前
記弾性部材に所定の予圧がかけられた状態にしたことを
特徴とする樹脂ブラケット付き防振装置を提供する。
【0007】又、本発明は、内筒部材と、該内筒部材の
外周に所定距離を隔てて配置した略円筒形の補強部材
と、これら内筒部材と補強部材とを弾性的に連結する弾
性部材とからなる弾性防振体を、この弾性防振体を内装
するブラケットの形状を射出空間とする樹脂射出用金型
内に装填し、前記射出空間に樹脂を射出して前記弾性防
振体の外周に樹脂ブラケットを射出成型する樹脂ブラケ
ット付き防振装置の製造方法であって、前記補強部材に
少なくとも一箇所の離間部を設けるとともに、前記樹脂
射出用金型を閉じたとき、この離間部を狭めることによ
って前記弾性部材に所定の予圧をかけたままで、前記弾
性防振体の外周に前記樹脂ブラケットを射出成型したこ
とを特徴とする樹脂ブラケット付き防振装置の製造方法
を併せて提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の一例を示す樹脂ブ
ラケット付き防振装置の一部断面側面図、図2は同じく
一部断面平面図であるが、本発明に係る樹脂ブラケット
付き防振装置は、弾性防振体10を樹脂ブラケット12
の中に一体的に装填したものである。
【0009】ここで、弾性防振体10とは、金属等の剛
体で構成される内筒部材14と、内筒部材14の外周に
所定距離を隔てて配置した同じく金属製等の略円筒形を
した補強部材16との間にゴム等の弾性部材18を介装
したものである。尚、本例における補強部材16は、そ
の強度を高め、後述する樹脂ブラケットとの接触面積を
増して密着性を高める目的で、両端部に鍔部20を有し
ている。
【0010】この鍔部20は、径大方向にフランジを形
成したものであるが、弾性部材18は、その外表面まで
を覆ったものにしている。こうすることで、軸方向に振
動して相手部材と衝突しても、衝撃を緩和し、大きな音
を発生させない利点があるからである。
【0011】更に、弾性部材18のばね定数を調整して
耐久性を増すために、内筒部材14と補強部材16との
間の弾性部材18中に上下二箇所の貫通部22を形成し
ている。従って、貫通部22の上下に存在する弾性部材
18のブロックは、内筒部材14と補強部材16との過
大変位を規制するストッパ部材24ともなる。
【0012】このような弾性防振体10は、内筒部材1
4と補強部材16とを所定の形状の弾性部材形成空間を
有する成型金型に装填し、弾性部材18を充填して加硫
接着することによって得られる。一方、補強部材16に
は、少なくとも一箇所の離間部26を設ける(本例のも
のは、円周上に一箇所設けている)。
【0013】以上のような弾性防振体10を樹脂ブラケ
ット12に内装するが、この内装時、補強部材16の離
間部26の間隔が狭められるようにし(その方法につい
ては後述する)、その結果、補強部材16が縮径されて
内部の弾性部材18に所定の予圧がかけられている状態
にするのである。弾性部材18に予圧がかけられると、
耐久強度が上がるのは前述したとおりである。
【0014】ここでの樹脂ブラケット12は、弾性防振
体10を収嵌する円筒部28と、円筒部28の下部左右
に張出してこれを支えるベース30とが一体的に形成さ
れた形状をしているものである。更に、ベース30に
は、固定用のボルト等を通す孔32が形成されている。
【0015】図3は本発明の他の一例を示す樹脂ブラケ
ット付き防振装置の一部断面側面図、図4は同じく一部
断面平面図であるが、本例のものは、補強部材16の離
間部26が二箇所設けれるものであり、これに伴って補
強部材16を二個の部材から構成したものである。
【0016】尚、本例の場合、弾性防振体10を樹脂ブ
ラケット12に内装したとき、補強部材16の離間部2
6の間隔は狭められてはいるものの、完全には会合して
いない。このように、離間部26は必ずしも会合する必
要はなく、要は、離間部26の間隔が狭められ、弾性防
振体10に所定の予圧がかかるようにしてあればよいの
である。更に、本例の補強部材16は、鍔部を排して外
周面に周方向に突条34を有している。この突条34を
設ける目的は前述した鍔部と同じである。
【0017】次に、このような樹脂ブラケット付き防振
装置の製造方法について説明する。図5はこのときの弾
性防振体10の側面図、図6は断面図、図7は底面図で
あるが、要するに、弾性防振体10を内装する樹脂ブラ
ケット12の形状を射出空間36とする樹脂射出用金型
38を用いるのである。具体的には、樹脂ブラケット1
2の形状に応じて複数個に分割した金型38内に弾性防
振体10をインサートし、その周囲に形成された射出空
間36に樹脂を射出するのである(40は貫通部22に
通される金型)。
【0018】図8は金型38を示す断面図であるが、こ
の場合、金型38に弾性防振体10に接着された補強部
材16に部分的に当接する押しピン等の押し片42を形
成しておき、金型38を閉じたときに押し片42が補強
部材16を所定の力で内方に押すようにしている。こう
することで、金型38を閉じると、補強部材16は縮径
し、弾性部材18に予圧をかけられる。
【0019】以上により、樹脂を射出空間36に射出す
ると(金型38には適当な射出路が設けられている)、
弾性部材18に所定の予圧をかけた状態で樹脂は硬化
し、弾性防振体10を一体的に内装した所定の形状の樹
脂ブラケットに成型される。但し、成型品に押し片42
の跡が空間として残るが、余部で補われるから、強度的
には問題はない。
【0020】図9〜図11は補強部材16の離間部26
が二個設けられた弾性防振体の側面図、断面図、底面図
であるが、このようなものの製造方法も前記と同じであ
る。
【0021】本発明の樹脂ブラケット付き防振装置を以
上の方法で製造すると、別途の絞り操作やそれに基づく
脱脂操作等の複雑な工程を経ることなしに一工程で完成
品に成型できる。この際、樹脂の硬化収縮によって弾性
防振体10と樹脂ブラケット12とを強固に一体化でき
るから、接着を必要としない。
【0022】ところで、補強部材16の離間部26の間
隔は、求められる予圧度に応じて適当に設定される。
尚、金型38閉型時にこれを狭めたとき、離間部26の
両端は必ずしも会合しなくてもよいのは前述したとおり
である。そして、この狭小量を調整することで予圧の強
さを変えることができる。更に、離間部26の位置は補
強金具16のどの位置に設けてもよい。この他、前記し
た押し片42は補強金具16側に設けてもよい。
【0023】以上、本発明の二三の例を説明したが、本
発明はこれらに限定されるものではない。例えば、補強
部材に鍔部と突条の両方を設けたものであってもよい。
又、補強部材を三部材、四部材で構成することも可能で
ある。その他、具体例は一々列挙しないが、本発明の趣
旨を逸脱しない範囲において適宜変更し得ることは言う
までもない。
【0024】
【発明の効果】以上、本発明によれば、弾性部材に所定
の予圧がかけられた状態で弾性防振体を樹脂ブラケット
に内装できたのであるから、耐久強度等において申し分
のない性能のものを現出できる。そして、弾性防振体に
対して樹脂ブラケットを射出して成型し、併せてこのと
きに予圧をかけることにより、別途の絞り操作等を排し
て工程を簡略化でき、コストの削減が可能になる。更
に、このときの樹脂の硬化収縮によって弾性防振体との
一体化をより強固にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一例を示す樹脂ブラケット付き防振
装置の一部断面側面図である。
【図2】本発明の第一例を示す樹脂ブラケット付き防振
装置の一部断面平面図である。
【図3】本発明の第二例を示す樹脂ブラケット付き防振
装置の一部断面側面図である。
【図4】本発明の第二例を示す樹脂ブラケット付き防振
装置の一部断面平面図である。
【図5】本発明の第一例を示す弾性防振体の側面図であ
る。
【図6】本発明の第一例を示す弾性防振体の断面図であ
る。
【図7】本発明の第一例を示す弾性防振体の底面図であ
る。
【図8】本発明に係る樹脂ブラケット製造方法の一例を
示す説明図である。
【図9】本発明の第二例を示す弾性防振体の側面図であ
る。
【図10】本発明の第二例を示す弾性防振体の断面図で
ある。
【図11】本発明の第二例を示す弾性防振体の底面図で
ある。
【符号の説明】
10 弾性防振体 12 樹脂ブラケット 14 内筒部材 16 補強部材 18 弾性部材 20 鍔部 26 離間部 38 樹脂射出用金型 42 押し片

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒部材と、該内筒部材の外周に所定距
    離を隔てて配置した略円筒形の補強部材と、これら内筒
    部材と補強部材とを弾性的に連結する弾性部材とからな
    る弾性防振体を樹脂ブラケットに内装した樹脂ブラケッ
    ト付き防振装置において、前記補強部材に少なくとも一
    箇所の離間部を設け、前記弾性防振体を前記樹脂ブラケ
    ットに内装したとき、この離間部の間隔が狭められた状
    態にして前記弾性部材に所定の予圧がかけられた状態に
    したことを特徴とする樹脂ブラケット付き防振装置。
  2. 【請求項2】 補強部材が二個以上の部材からなる請求
    項1記載の樹脂ブラケット付き防振装置。
  3. 【請求項3】 補強部材が両端部に鍔部を有する請求項
    1又は2記載の樹脂ブラケット付き防振装置。
  4. 【請求項4】 補強部材が外周面に周方向に突条を有す
    る請求項1〜3いずれかに記載の樹脂ブラケット付き防
    振装置。
  5. 【請求項5】 弾性防振体の主変形方向に対応する径方
    向の補強部材内面に、内筒部材と該補強部材の過大変位
    を規制するストッパ部材を設けた請求項1〜4いずれか
    に記載の樹脂ブラケット付き防振装置。
  6. 【請求項6】 内筒部材と、該内筒部材の外周に所定距
    離を隔てて配置した略円筒形の補強部材と、これら内筒
    部材と補強部材とを弾性的に連結する弾性部材とからな
    る弾性防振体を、この弾性防振体を内装するブラケット
    の形状を射出空間とする樹脂射出用金型内に装填し、前
    記射出空間に樹脂を射出して前記弾性防振体の外周に樹
    脂ブラケットを射出成型する樹脂ブラケット付き防振装
    置の製造方法であって、前記補強部材に少なくとも一箇
    所の離間部を設けるとともに、前記樹脂射出用金型を閉
    じたとき、この離間部を狭めることによって前記弾性部
    材に所定の予圧をかけたままで、前記弾性防振体の外周
    に前記樹脂ブラケットを射出成型したことを特徴とする
    樹脂ブラケット付き防振装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 樹脂射出用金型の内面に、該金型を閉じ
    たとき、補強部材の外面に部分的に当接する押し片を設
    けることで該補強部材の離間部の間隔を狭める請求項6
    記載の樹脂ブラケット付き防振装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 押し片を補強部材側に設けた請求項6記
    載の樹脂ブラケット付き防振装置の製造方法。
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