JPH09255918A - コーティング組成物及びそれを用いたプラスチック部品 - Google Patents
コーティング組成物及びそれを用いたプラスチック部品Info
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- JPH09255918A JPH09255918A JP8342101A JP34210196A JPH09255918A JP H09255918 A JPH09255918 A JP H09255918A JP 8342101 A JP8342101 A JP 8342101A JP 34210196 A JP34210196 A JP 34210196A JP H09255918 A JPH09255918 A JP H09255918A
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- Japan
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- plastic part
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- coating layer
- coating composition
- organic
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 屈折率、耐擦傷性、耐水性等の優れたコーテ
ィング組成物を得る 【解決手段】 本願発明のコーティング組成物は(a)
一般式 R1 aR2 bSi(OR3)4-(a+b)(但し、式中、
R1 は官能基又は不飽和二重結合を有する炭素数4〜1
4の有機基であり、R2 は炭素数1〜20の炭化水素基
又はハロゲン化炭化水素であり、R3 は炭素数1〜4の
アルキル基、アルコキシアルキル基又はアシル基であ
り、aは0又は1であり、bは0〜2であり、且つa+
bは0又は1又は2である。)で表わされる有機ケイ素
化合物またはその加水分解物、および (b)スズ酸亜
鉛の微粒子を主として含有している。
ィング組成物を得る 【解決手段】 本願発明のコーティング組成物は(a)
一般式 R1 aR2 bSi(OR3)4-(a+b)(但し、式中、
R1 は官能基又は不飽和二重結合を有する炭素数4〜1
4の有機基であり、R2 は炭素数1〜20の炭化水素基
又はハロゲン化炭化水素であり、R3 は炭素数1〜4の
アルキル基、アルコキシアルキル基又はアシル基であ
り、aは0又は1であり、bは0〜2であり、且つa+
bは0又は1又は2である。)で表わされる有機ケイ素
化合物またはその加水分解物、および (b)スズ酸亜
鉛の微粒子を主として含有している。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック成形物用
のコーティング組成物及びプラスチック部品に関する。
のコーティング組成物及びプラスチック部品に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラスチック部品は、軽量で、
易加工性、耐衝撃性等の有用な特色を備えているが、そ
の反面、硬度が不十分で傷がつき易い、溶媒に侵され易
い、帯電して埃を吸着する、耐熱性が不十分である等の
欠点も備えている。従来より、プラスチック部品の欠点
を解消するために、様々なプラスチック基材の開発がな
されてきたにもかかわらず、プラスチック部品の成分を
工夫するだけでは、十分に従来の欠点を解消するものが
得られていなかった。
易加工性、耐衝撃性等の有用な特色を備えているが、そ
の反面、硬度が不十分で傷がつき易い、溶媒に侵され易
い、帯電して埃を吸着する、耐熱性が不十分である等の
欠点も備えている。従来より、プラスチック部品の欠点
を解消するために、様々なプラスチック基材の開発がな
されてきたにもかかわらず、プラスチック部品の成分を
工夫するだけでは、十分に従来の欠点を解消するものが
得られていなかった。
【0003】そこで、プラスチック部品の表面に、プラ
スチック部品の欠点を補うような、ある特有の性質を持
たせた層を形成させて、プラスチック部品の性能を向上
させるコーティング組成物の提案がなされ、数多くの保
護コーティング組成物が提案されてきた。その中には、
無機系に近く、硬い塗膜を与えるコーティング組成物と
して「有機珪素化合物又はその加水分解物を主成分とす
るコーティング組成物」(特開昭52ー11261号)
等の提案もされている。
スチック部品の欠点を補うような、ある特有の性質を持
たせた層を形成させて、プラスチック部品の性能を向上
させるコーティング組成物の提案がなされ、数多くの保
護コーティング組成物が提案されてきた。その中には、
無機系に近く、硬い塗膜を与えるコーティング組成物と
して「有機珪素化合物又はその加水分解物を主成分とす
るコーティング組成物」(特開昭52ー11261号)
等の提案もされている。
【0004】上記のコーティング組成物によって形成さ
れたコーティング層は、プラスチック部品の性能をかな
り向上させるものであるが、耐擦傷性(傷つき易さ)に
関しては不十分である。最近では、この難点を解消する
ために、コロイド状に分散させたシリカ微粒子をコーテ
ィング組成物に含有させることにより、形成されるコー
ティング層の耐擦傷性が向上するコーティング組成物
(特開昭53−111336号)が提案されている。
れたコーティング層は、プラスチック部品の性能をかな
り向上させるものであるが、耐擦傷性(傷つき易さ)に
関しては不十分である。最近では、この難点を解消する
ために、コロイド状に分散させたシリカ微粒子をコーテ
ィング組成物に含有させることにより、形成されるコー
ティング層の耐擦傷性が向上するコーティング組成物
(特開昭53−111336号)が提案されている。
【0005】また、コーティング層の屈折率を上げるた
めに、シリカ微粒子を使用する代わりに酸化チタン微粒
子を使用したコーティング組成物(特開昭63−275
682号)及び酸化アンチモン微粒子を使用したコーテ
ィング組成物(特開昭62−151801号)、酸化ス
ズと酸化タングステンの複合微粒子を使用したコーティ
ング組成物(特公平6−102776号)の提案もされ
ている。
めに、シリカ微粒子を使用する代わりに酸化チタン微粒
子を使用したコーティング組成物(特開昭63−275
682号)及び酸化アンチモン微粒子を使用したコーテ
ィング組成物(特開昭62−151801号)、酸化ス
ズと酸化タングステンの複合微粒子を使用したコーティ
ング組成物(特公平6−102776号)の提案もされ
ている。
【0006】これらは、次の一般式で表される有機ケイ
素化合物またはその加水分解物(以後(a)成分と記
す)と酸化チタン微粒子又は酸化アンチモン微粒子とを
コーティング組成物とするものである。 一般式;R1 aR2 bSi(OR3)4-(a+b) (但し、式中、R1 は官能基又は不飽和二重結合を有す
る炭素数4〜14の有機基であり、R2 は炭素数1〜2
0の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素であり、R3は
炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシアルキル基又は
アシル基であり、aは0又は1であり、bは0〜2であ
り、且つa+bは0又は1又は2である。)
素化合物またはその加水分解物(以後(a)成分と記
す)と酸化チタン微粒子又は酸化アンチモン微粒子とを
コーティング組成物とするものである。 一般式;R1 aR2 bSi(OR3)4-(a+b) (但し、式中、R1 は官能基又は不飽和二重結合を有す
る炭素数4〜14の有機基であり、R2 は炭素数1〜2
0の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素であり、R3は
炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシアルキル基又は
アシル基であり、aは0又は1であり、bは0〜2であ
り、且つa+bは0又は1又は2である。)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリカ
微粒子を添加したコーティング組成物によりプラスチッ
ク部品表面にコーティング層を形成させた場合、プラス
チック部品表面に干渉縞が発生し、プラスチック部品の
見栄えを悪くするという問題が発生した。酸化チタン微
粒子は、単独で溶媒中に安定して存在することができ、
屈折率も高いので好ましいものであるが、コーティング
組成物の成分として使用した時、(a)成分と安定に存
在することが難しいという問題があった。
微粒子を添加したコーティング組成物によりプラスチッ
ク部品表面にコーティング層を形成させた場合、プラス
チック部品表面に干渉縞が発生し、プラスチック部品の
見栄えを悪くするという問題が発生した。酸化チタン微
粒子は、単独で溶媒中に安定して存在することができ、
屈折率も高いので好ましいものであるが、コーティング
組成物の成分として使用した時、(a)成分と安定に存
在することが難しいという問題があった。
【0008】さらに、(a)成分と酸化チタン微粒子を
含有させたコーティング組成物によりコーティング層を
形成させると、コーティング層の耐水性に問題が発生し
た。酸化アンチモン微粒子は、単独で溶媒中に安定して
存在することができ、比較的屈折率も高いものであり、
さらに、コーティング組成物の成分として使用した時
に、(a)成分とも安定に存在することができるもので
あるが、(a)成分と酸化アンチモンゾルを含有させた
コーティング組成物により形成したコーティング層は、
屈折率が十分に高くないという問題があった。
含有させたコーティング組成物によりコーティング層を
形成させると、コーティング層の耐水性に問題が発生し
た。酸化アンチモン微粒子は、単独で溶媒中に安定して
存在することができ、比較的屈折率も高いものであり、
さらに、コーティング組成物の成分として使用した時
に、(a)成分とも安定に存在することができるもので
あるが、(a)成分と酸化アンチモンゾルを含有させた
コーティング組成物により形成したコーティング層は、
屈折率が十分に高くないという問題があった。
【0009】酸化スズと酸化タングステンの複合微粒子
は、単独で溶媒中に安定して存在することができ、比較
的屈折率も高いものであり、さらに、コーティング組成
物の成分として使用した時に、(a)成分とも安定に存
在することができるものであるが、コーティング層の耐
候性に問題があった。さらに、光学用プラスチック部品
表面には、目的に応じたコーティング層を形成させた後
に、反射防止膜を形成させることがある。反射防止膜に
よりプラスチック部品表面に反射色が生じる場合がある
が、この反射色はコーティング層の影響で色ムラが発生
するという問題もあった。
は、単独で溶媒中に安定して存在することができ、比較
的屈折率も高いものであり、さらに、コーティング組成
物の成分として使用した時に、(a)成分とも安定に存
在することができるものであるが、コーティング層の耐
候性に問題があった。さらに、光学用プラスチック部品
表面には、目的に応じたコーティング層を形成させた後
に、反射防止膜を形成させることがある。反射防止膜に
よりプラスチック部品表面に反射色が生じる場合がある
が、この反射色はコーティング層の影響で色ムラが発生
するという問題もあった。
【0010】このような問題点から様々な使用環境、使
用条件に適応可能な多機能の光学部品を得ることが困難
であった。本発明は、このような従来のコーティング組
成物及びプラスチック部品の問題を解決するものであっ
て、プラスチック部品表面にコーティング層を形成させ
た時に、十分な屈折率が得られ、干渉縞が発生せず、か
つ、耐候性が良く、コーティング層上に反射防止膜を形
成させることによって生じる反射色による色ムラが発生
しないコーティング組成物及びプラスチック部品を提供
することを目的とする。
用条件に適応可能な多機能の光学部品を得ることが困難
であった。本発明は、このような従来のコーティング組
成物及びプラスチック部品の問題を解決するものであっ
て、プラスチック部品表面にコーティング層を形成させ
た時に、十分な屈折率が得られ、干渉縞が発生せず、か
つ、耐候性が良く、コーティング層上に反射防止膜を形
成させることによって生じる反射色による色ムラが発生
しないコーティング組成物及びプラスチック部品を提供
することを目的とする。
【0011】なおかつ、従来からの問題であるプラスチ
ック部品の耐擦傷性、表面硬度、可撓性、透明性、帯電
防止性、染色性、耐熱性、耐水性、耐薬品性等を向上さ
せることができるコーティング組成物及び耐擦傷性、表
面硬度、可撓性、透明性、帯電防止性、染色性、耐熱
性、耐水性、耐薬品性等が向上したプラスチック部品を
提供することを目的とする。
ック部品の耐擦傷性、表面硬度、可撓性、透明性、帯電
防止性、染色性、耐熱性、耐水性、耐薬品性等を向上さ
せることができるコーティング組成物及び耐擦傷性、表
面硬度、可撓性、透明性、帯電防止性、染色性、耐熱
性、耐水性、耐薬品性等が向上したプラスチック部品を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本願は第1に「(a)一般式;R1 aR2 bSi(OR3)
4-(a+b)(但し、式中、R1 は官能基又は不飽和二重結
合を有する炭素数4〜14の有機基であり、R2 は炭素
数1〜20の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素であ
り、R3 は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシアル
キル基又はアシル基であり、aは0又は1であり、bは
0〜2であり、且つa+bは0又は1又は2である。)
で表わされる有機ケイ素化合物またはその加水分解物、
および(b)スズ酸亜鉛の微粒子、を主として含有して
なるコーティング組成物(請求項1)」を提供するもの
である。
本願は第1に「(a)一般式;R1 aR2 bSi(OR3)
4-(a+b)(但し、式中、R1 は官能基又は不飽和二重結
合を有する炭素数4〜14の有機基であり、R2 は炭素
数1〜20の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素であ
り、R3 は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシアル
キル基又はアシル基であり、aは0又は1であり、bは
0〜2であり、且つa+bは0又は1又は2である。)
で表わされる有機ケイ素化合物またはその加水分解物、
および(b)スズ酸亜鉛の微粒子、を主として含有して
なるコーティング組成物(請求項1)」を提供するもの
である。
【0013】また、第2に「請求項1のコーティング組
成物において、アミン類、各種金属錯体化合物、金属ア
ルコキシド、有機錫化合物、有機金属塩、過塩素酸塩、
有機酸又はその化合物、ルイス酸、ハロゲン化金属の何
れか少なくとも1つ以上を含有してなるコーティング組
成物(請求項2)」を提供するものである。また、第3
に「請求項1のコーティング組成物において、一般式;
M[CH2N(CH2COO)2 ]2 Nacで表される金
属錯化合物(但し、式中、Mは、Zn、Mn、Mg、F
e、Cu、Co、Ca、Bi、Alであり、cは1又は
2である。)を更に含有してなるコーティング組成物
(請求項3)を提供するものである。
成物において、アミン類、各種金属錯体化合物、金属ア
ルコキシド、有機錫化合物、有機金属塩、過塩素酸塩、
有機酸又はその化合物、ルイス酸、ハロゲン化金属の何
れか少なくとも1つ以上を含有してなるコーティング組
成物(請求項2)」を提供するものである。また、第3
に「請求項1のコーティング組成物において、一般式;
M[CH2N(CH2COO)2 ]2 Nacで表される金
属錯化合物(但し、式中、Mは、Zn、Mn、Mg、F
e、Cu、Co、Ca、Bi、Alであり、cは1又は
2である。)を更に含有してなるコーティング組成物
(請求項3)を提供するものである。
【0014】さらに、第4に「プラスチック部品表面
に、 (a)一般式;R1 aR2 bSi(OR3)
4-(a+b)(但し、式中、R1 は官能基又は不飽和二重結
合を有する炭素数4〜14の有機基であり、R2 は炭素
数1〜20の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素であ
り、R3 は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシアル
キル基又はアシル基であり、aは0又は1であり、bは
0〜2であり、且つa+bは0又は1又は2である。)
で表わされる有機ケイ素化合物またはその加水分解物
と、(b)スズ酸亜鉛の微粒子、とを主として含有する
コーティング層が形成されてなるプラスチック部品(請
求項4)」を提供するものである。
に、 (a)一般式;R1 aR2 bSi(OR3)
4-(a+b)(但し、式中、R1 は官能基又は不飽和二重結
合を有する炭素数4〜14の有機基であり、R2 は炭素
数1〜20の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素であ
り、R3 は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシアル
キル基又はアシル基であり、aは0又は1であり、bは
0〜2であり、且つa+bは0又は1又は2である。)
で表わされる有機ケイ素化合物またはその加水分解物
と、(b)スズ酸亜鉛の微粒子、とを主として含有する
コーティング層が形成されてなるプラスチック部品(請
求項4)」を提供するものである。
【0015】また、第5に「請求項4のプラスチック部
品において、前記コーティング層に、アミン類、各種金
属錯体化合物、金属アルコキシド、有機錫化合物、有機
金属塩、過塩素酸塩、有機酸又はその化合物、ルイス
酸、ハロゲン化金属の何れか少なくとも1つ以上を含有
していることを特徴とするプラスチック部品(請求項
5)」を提供するものである。
品において、前記コーティング層に、アミン類、各種金
属錯体化合物、金属アルコキシド、有機錫化合物、有機
金属塩、過塩素酸塩、有機酸又はその化合物、ルイス
酸、ハロゲン化金属の何れか少なくとも1つ以上を含有
していることを特徴とするプラスチック部品(請求項
5)」を提供するものである。
【0016】また、第6に「請求項4のプラスチック部
品において、前記コーティング層に、一般式;M[CH
2 N(CH2 COO)2 ]2 Nacで表される金属錯化
合物(但し、式中、Mは、Zn、Mn、Mg、Fe、C
u、Co、Ca、Bi、Alであり、cは、1又は2で
ある。)が更に含有されているプラスチック部品(請求
項6)」を提供するものである。
品において、前記コーティング層に、一般式;M[CH
2 N(CH2 COO)2 ]2 Nacで表される金属錯化
合物(但し、式中、Mは、Zn、Mn、Mg、Fe、C
u、Co、Ca、Bi、Alであり、cは、1又は2で
ある。)が更に含有されているプラスチック部品(請求
項6)」を提供するものである。
【0017】第7に前記プラスチック基材の屈折率が
1.54以上であることを特徴とする請求項4記載のプ
ラスチック部品(請求項7)」を提供する。
1.54以上であることを特徴とする請求項4記載のプ
ラスチック部品(請求項7)」を提供する。
【0018】
【作用】本発明の請求項1に係るコーティング組成物
は、次の一般式で表わされる有機ケイ素化合物またはそ
の加水分解物((a)成分)と、スズ酸亜鉛の微粒子を
主として含有してなるものであるため、プラスチック部
品表面にコーティング層を形成させた時に、十分な屈折
率が得られ、干渉縞が発生せず、かつ、耐候性が良く、
コーティング層上に反射防止膜を形成させることによっ
て生じる反射色による色ムラが発生しないコーティング
組成物を得ることができる。
は、次の一般式で表わされる有機ケイ素化合物またはそ
の加水分解物((a)成分)と、スズ酸亜鉛の微粒子を
主として含有してなるものであるため、プラスチック部
品表面にコーティング層を形成させた時に、十分な屈折
率が得られ、干渉縞が発生せず、かつ、耐候性が良く、
コーティング層上に反射防止膜を形成させることによっ
て生じる反射色による色ムラが発生しないコーティング
組成物を得ることができる。
【0019】一般式;R1 aR2 bSi(OR3 )4-(a+b) (但し、式中、R1 は官能基又は不飽和二重結合を有す
る炭素数4〜14の有機基であり、R2 は炭素数1〜2
0の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素であり、R3 は
炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシアルキル基又は
アシル基であり、aは0又は1であり、bは0〜2であ
り、且つa+bは0又は1又は2である。) 更に、従来の欠点、例えば、耐擦傷性、表面硬度、可撓
性、透明性、帯電防止性、染色性、耐熱性、耐水性、耐
薬品性等の向上したプラスチック部品を得ることができ
る。
る炭素数4〜14の有機基であり、R2 は炭素数1〜2
0の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素であり、R3 は
炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシアルキル基又は
アシル基であり、aは0又は1であり、bは0〜2であ
り、且つa+bは0又は1又は2である。) 更に、従来の欠点、例えば、耐擦傷性、表面硬度、可撓
性、透明性、帯電防止性、染色性、耐熱性、耐水性、耐
薬品性等の向上したプラスチック部品を得ることができ
る。
【0020】これは、本発明のコーティング組成物が、
スズ酸亜鉛の微粒子を含有しているため、酸化チタン微
粒子や酸化スズと酸化タングステンの複合微粒子を使用
した場合よりも、より安定した状態で存在でき、好まし
い性質を引き出すことができるためである。本発明の前
記微粒子は、水又は有機溶媒又は、水と有機溶媒の混合
液に分散されたコロイド溶液の形で使用することが好ま
しく、適当なアルカリ、好ましくは、有機アミンを添加
して安定化させたものを用いる。
スズ酸亜鉛の微粒子を含有しているため、酸化チタン微
粒子や酸化スズと酸化タングステンの複合微粒子を使用
した場合よりも、より安定した状態で存在でき、好まし
い性質を引き出すことができるためである。本発明の前
記微粒子は、水又は有機溶媒又は、水と有機溶媒の混合
液に分散されたコロイド溶液の形で使用することが好ま
しく、適当なアルカリ、好ましくは、有機アミンを添加
して安定化させたものを用いる。
【0021】前記微粒子は一般的に数個の粒子が凝集し
ているがその径は、1〜300nmの範囲内であるが、
好ましくは、5〜200nmの範囲のものを用いる。前
述の範囲よりも前記微粒子の径が小さいと、コロイド溶
液自身の安定性も悪く、耐擦傷性の効果も小さく、製造
が困難である。逆に、前述の範囲よりも微粒子の径が大
きいと、コーティング組成物の安定性、塗膜の透明性、
平滑性等が低下する。
ているがその径は、1〜300nmの範囲内であるが、
好ましくは、5〜200nmの範囲のものを用いる。前
述の範囲よりも前記微粒子の径が小さいと、コロイド溶
液自身の安定性も悪く、耐擦傷性の効果も小さく、製造
が困難である。逆に、前述の範囲よりも微粒子の径が大
きいと、コーティング組成物の安定性、塗膜の透明性、
平滑性等が低下する。
【0022】本願発明に係わるスズ酸亜鉛とはスズと亜
鉛と酸素原子を主成分とし、各々が化合した複合酸化物
の状態になっているものである。ところで、本発明のコ
ーティング組成物中の(a)成分は、有機ケイ素化合物
であり、その具体例としては、メチルシリケート、エチ
ルシリケート、イソプロピルシリケート、n−プロピル
シリケート、n−ブチルシリケート、t−ブチルシリケ
ート、sec−ブチルシリケート、ビニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β
メトキシエトキシ)シラン、ビニルジメチルエトキシシ
ラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシ
シラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリスメトキシエトキシシラン、グ
リシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメ
チルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリ
メトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシ
シラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、
β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシエトキシシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、
α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリ
シドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシ
ブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−
グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシエトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシ
ラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピ
ルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラ
ン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルト
リエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキ
シシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラ
ン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、
α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−
グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリ
シドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキ
プロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−グリシドキプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジプロポキシシラン、γ−グリシドキプロピルメチルジ
ブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメ
トキシエトキシシラン、γ−グリシドキプロピルメチル
ジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチル
ジメトキシシラン、γ−グリシドキプロピルエチルジエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジプロ
ポキシシラン、γ−グリシドキプロピルビニルジメトキ
シシラン、γ−グリシドキプロピルビニルジエトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプト
メチルジメチルエトキシシラン、メルカプトメチルメチ
ルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、δ−アミノブチルジ
メチルメトキシシラン、δ−アミノブチルトリエトキシ
シラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、
γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、t−ブチ
ルジフェニルメトキシシラン、n−ブチルメチルジクロ
ロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、t−ブチルト
リクロロシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、ジ−
n−プロピルジクロロシラン、n−デシルトリメトキシ
シラン、n−ドコシルメチルジクロロシラン、n−ドコ
シルトリクロロシラン、n−ドデシルトリクロロシラ
ン、n−ドデシルトリエトキシシラン、n−エイコシル
トリクロロシラン、n−ヘプチルメチルジクロロシラ
ン、n−ヘプチルトリクロロシラン、n−ヘキサデシル
ジクロロシラン、n−ヘキサデシルトリクロロシラン、
n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘキサ−5−エ
ニルジメチルクロロシラン、ヘキサ−5−エニルトリク
ロロシラン、ヘキシルジクロロシラン、n−ヘキシルジ
メトキシシラン、n−ヘキシルメチルジクロロシラン、
n−ヘキシルトリクロロシラン、n−ヘキシルトリメト
キシシラン、イソブチルジクロロシラン、イソブチルト
リクロロシラン、イソブチルトリメトキシシラン、メチ
ルドデシルジクロロシラン、メチルドデシルジエトキシ
シラン、メチル−n−オクタデシルジクロロシラン、メ
チル−n−オクタデシルジエトキシシラン、メチル−n
−オクチルジクロロシラン、メチルトリ−n−デシルシ
オラン、n−オクタデシルトリクロロシラン、n−オク
タデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリメ
トキシシラン、n−オクチルジメチルクロロシラン、n
−オクチルトリクロロシラン、n−オクチルトリエトキ
シシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−アコ
ンチルトクロロシラン、トリ−n−ヘキシルクロロシラ
ン、トリイソブチルシラン、n−ウンデシルトリクロロ
シラン等が挙げられる。
鉛と酸素原子を主成分とし、各々が化合した複合酸化物
の状態になっているものである。ところで、本発明のコ
ーティング組成物中の(a)成分は、有機ケイ素化合物
であり、その具体例としては、メチルシリケート、エチ
ルシリケート、イソプロピルシリケート、n−プロピル
シリケート、n−ブチルシリケート、t−ブチルシリケ
ート、sec−ブチルシリケート、ビニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β
メトキシエトキシ)シラン、ビニルジメチルエトキシシ
ラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシ
シラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリスメトキシエトキシシラン、グ
リシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメ
チルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリ
メトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシ
シラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、
β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシエトキシシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、
α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリ
シドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシ
ブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−
グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシエトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシ
ラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピ
ルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラ
ン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルト
リエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキ
シシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラ
ン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、
α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−
グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリ
シドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキ
プロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−グリシドキプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジプロポキシシラン、γ−グリシドキプロピルメチルジ
ブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメ
トキシエトキシシラン、γ−グリシドキプロピルメチル
ジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチル
ジメトキシシラン、γ−グリシドキプロピルエチルジエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジプロ
ポキシシラン、γ−グリシドキプロピルビニルジメトキ
シシラン、γ−グリシドキプロピルビニルジエトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプト
メチルジメチルエトキシシラン、メルカプトメチルメチ
ルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、δ−アミノブチルジ
メチルメトキシシラン、δ−アミノブチルトリエトキシ
シラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、
γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、t−ブチ
ルジフェニルメトキシシラン、n−ブチルメチルジクロ
ロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、t−ブチルト
リクロロシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、ジ−
n−プロピルジクロロシラン、n−デシルトリメトキシ
シラン、n−ドコシルメチルジクロロシラン、n−ドコ
シルトリクロロシラン、n−ドデシルトリクロロシラ
ン、n−ドデシルトリエトキシシラン、n−エイコシル
トリクロロシラン、n−ヘプチルメチルジクロロシラ
ン、n−ヘプチルトリクロロシラン、n−ヘキサデシル
ジクロロシラン、n−ヘキサデシルトリクロロシラン、
n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘキサ−5−エ
ニルジメチルクロロシラン、ヘキサ−5−エニルトリク
ロロシラン、ヘキシルジクロロシラン、n−ヘキシルジ
メトキシシラン、n−ヘキシルメチルジクロロシラン、
n−ヘキシルトリクロロシラン、n−ヘキシルトリメト
キシシラン、イソブチルジクロロシラン、イソブチルト
リクロロシラン、イソブチルトリメトキシシラン、メチ
ルドデシルジクロロシラン、メチルドデシルジエトキシ
シラン、メチル−n−オクタデシルジクロロシラン、メ
チル−n−オクタデシルジエトキシシラン、メチル−n
−オクチルジクロロシラン、メチルトリ−n−デシルシ
オラン、n−オクタデシルトリクロロシラン、n−オク
タデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリメ
トキシシラン、n−オクチルジメチルクロロシラン、n
−オクチルトリクロロシラン、n−オクチルトリエトキ
シシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−アコ
ンチルトクロロシラン、トリ−n−ヘキシルクロロシラ
ン、トリイソブチルシラン、n−ウンデシルトリクロロ
シラン等が挙げられる。
【0023】ところで、(a)成分の前記有機ケイ素化
合物中のR1 は、密着性、可撓性、耐擦傷性等の点か
ら、官能基としてエポキシ基を有するものが好ましい。
これらはエポキシシランと呼ばれ、例えば、ケイ素化合
物では、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルジメトキシエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリアセトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジエトキシシラン、βー(3,
4ーエポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラ
ン等が挙げられる。
合物中のR1 は、密着性、可撓性、耐擦傷性等の点か
ら、官能基としてエポキシ基を有するものが好ましい。
これらはエポキシシランと呼ばれ、例えば、ケイ素化合
物では、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルジメトキシエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリアセトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジエトキシシラン、βー(3,
4ーエポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラ
ン等が挙げられる。
【0024】さらに、本発明のコーティング組成物中の
(a)成分の構造は、Si原子にOR3 基が3個結合し
ている3官能の有機ケイ素化合物が、耐擦傷性の点から
好ましい。勿論、OR3 基が2個Si原子に結合してい
る2官能の有機ケイ素化合物、OR3 基が4個Si原子
に結合している4官能の有機ケイ素化合物も使用するこ
とができる。
(a)成分の構造は、Si原子にOR3 基が3個結合し
ている3官能の有機ケイ素化合物が、耐擦傷性の点から
好ましい。勿論、OR3 基が2個Si原子に結合してい
る2官能の有機ケイ素化合物、OR3 基が4個Si原子
に結合している4官能の有機ケイ素化合物も使用するこ
とができる。
【0025】これらの有機ケイ素化合物は、一種類のみ
を使用してもよいが、二種類以上を混合して使用すれ
ば、様々な目的に応じたコーティング層を得ることが可
能である。この場合、異なる3官能の前記有機ケイ素化
合物を、混合して使用してもよいし、2官能と3官能の
前記有機ケイ素化合物を混合して使用してもよい。尚、
2官能の前記有機ケイ素化合物を(a)成分として使用
する時には、3官能の前記有機ケイ素化合物と混合する
ことが好ましい。
を使用してもよいが、二種類以上を混合して使用すれ
ば、様々な目的に応じたコーティング層を得ることが可
能である。この場合、異なる3官能の前記有機ケイ素化
合物を、混合して使用してもよいし、2官能と3官能の
前記有機ケイ素化合物を混合して使用してもよい。尚、
2官能の前記有機ケイ素化合物を(a)成分として使用
する時には、3官能の前記有機ケイ素化合物と混合する
ことが好ましい。
【0026】さらには、前記有機ケイ素化合物を加水分
解し、この加水分解した化合物を含有したコーティング
組成物とすれば、コーティング層加工時の反応速度が増
加し、硬化温度が低下するため、効率的に塗膜加工が可
能である。また、2〜4官能の化合物の中で同一官能数
の化合物を2種以上併用する場合、あるいは異なる官能
数の化合物を2種類以上を併用する場合、加水分解後に
併用してもよいし、加水分解前に併用して共加水分解を
行ってもよい。
解し、この加水分解した化合物を含有したコーティング
組成物とすれば、コーティング層加工時の反応速度が増
加し、硬化温度が低下するため、効率的に塗膜加工が可
能である。また、2〜4官能の化合物の中で同一官能数
の化合物を2種以上併用する場合、あるいは異なる官能
数の化合物を2種類以上を併用する場合、加水分解後に
併用してもよいし、加水分解前に併用して共加水分解を
行ってもよい。
【0027】この加水分解物は、速やかに脱水縮合が進
み、オリゴマーになるが、加水分解後1〜100時間、
好ましくは3〜50時間放置(養生)させると、この反
応が十分に進む様になる。また、請求項2に記載の発明
に係るコーティング組成物においては、アミン類、各種
金属錯体化合物、金属アルコキシド、有機錫化合物、有
機金属塩、過塩素酸塩、有機酸又はその化合物、ルイス
酸、ハロゲン化金属の何れか少なくとも1つ以上を含有
しており、これが硬化触媒となり、有機ケイ素化合物又
はその加水分解物である(a)成分の重合を促進させ、
三次元網目構造のコーティング層を形成させるため、低
温かつ短時間に目的とするコーティング層を効率よく形
成させることができる。
み、オリゴマーになるが、加水分解後1〜100時間、
好ましくは3〜50時間放置(養生)させると、この反
応が十分に進む様になる。また、請求項2に記載の発明
に係るコーティング組成物においては、アミン類、各種
金属錯体化合物、金属アルコキシド、有機錫化合物、有
機金属塩、過塩素酸塩、有機酸又はその化合物、ルイス
酸、ハロゲン化金属の何れか少なくとも1つ以上を含有
しており、これが硬化触媒となり、有機ケイ素化合物又
はその加水分解物である(a)成分の重合を促進させ、
三次元網目構造のコーティング層を形成させるため、低
温かつ短時間に目的とするコーティング層を効率よく形
成させることができる。
【0028】その例としては、アミン類では、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノール
アミン、エチレンジアミン、イソプロピルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、モルホリン、トリエタノールアミ
ン、ジアミノプロパン、アミノエチルエタノールアミ
ン、ジシアルアミド、トリエチレンジアミン、2−エチ
ル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
ノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノール
アミン、エチレンジアミン、イソプロピルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、モルホリン、トリエタノールアミ
ン、ジアミノプロパン、アミノエチルエタノールアミ
ン、ジシアルアミド、トリエチレンジアミン、2−エチ
ル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
【0029】また、各種金属錯体化合物は、一般式:M
XnY3−n{但し、式中、Mは、Zn、Mn、Mg、
Fe、Cu、Co、Ca、Bi、Al等の金属類、Xは
OL(Lは低級アルキル基)、Yは一般式M1COCH
2COM2(M1、M2は低級アルキル基)、及びM1
COCH2COM2に由来する配位子から選ばれる少な
くとも一つで、nは0又は1又は2である。}で示され
る金属キレート化合物等が挙げら、特に耐擦傷性の点か
ら、アルミニウムキレート化合物が好ましい。
XnY3−n{但し、式中、Mは、Zn、Mn、Mg、
Fe、Cu、Co、Ca、Bi、Al等の金属類、Xは
OL(Lは低級アルキル基)、Yは一般式M1COCH
2COM2(M1、M2は低級アルキル基)、及びM1
COCH2COM2に由来する配位子から選ばれる少な
くとも一つで、nは0又は1又は2である。}で示され
る金属キレート化合物等が挙げら、特に耐擦傷性の点か
ら、アルミニウムキレート化合物が好ましい。
【0030】例えば、アルミニウムアセチルアセトネー
ト、アルミニウムビスエチルアセトアセテート、モノア
セチルアセトネート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシ
ド−モノエチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−
iso−プロポキシド−モノメチルアセトアセテート、
クロムアセチルアセトネート、チタニルアセチルアセト
ネート、コバルトアセチルアセトネート、鉄(III)ア
セチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネート、
ニッケルアセチルアセトネート、インジウムアセチルア
セトネート等が挙げられる。
ト、アルミニウムビスエチルアセトアセテート、モノア
セチルアセトネート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシ
ド−モノエチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−
iso−プロポキシド−モノメチルアセトアセテート、
クロムアセチルアセトネート、チタニルアセチルアセト
ネート、コバルトアセチルアセトネート、鉄(III)ア
セチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネート、
ニッケルアセチルアセトネート、インジウムアセチルア
セトネート等が挙げられる。
【0031】さらに、金属アルコキシドの例として、ア
ルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−n−プ
ロポキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、テト
ラエトキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テト
ラ−i−プロポキシチタン等が挙げられる。さらに、有
機錫化合物としては、ジメチルチンジアセテート、ジエ
チルチンジアセテート、ジブチルチンジアセテート、ジ
メチルチンジラウレート、ジブチルチンジラウレート、
ジメチルチンジマーカブチド、ジエチルチンジマーカブ
チド、ジブチルチンジマーカブチド、ジオクチルチンジ
マーカブチド、ジメチルチンチオカルボキシレート、ジ
エチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンチオカ
ルボキシレート、ジオキチルチンチオカルボキシレー
ト、ジメチルチンジマレエート、ジメチルチンジマレエ
ート、ジブチルチンジマレエート、ジメチルチンジクロ
ライド、ジエチルチンジクロライド、ジブチルチンジク
ロライド等が挙げられる。
ルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−n−プ
ロポキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、テト
ラエトキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テト
ラ−i−プロポキシチタン等が挙げられる。さらに、有
機錫化合物としては、ジメチルチンジアセテート、ジエ
チルチンジアセテート、ジブチルチンジアセテート、ジ
メチルチンジラウレート、ジブチルチンジラウレート、
ジメチルチンジマーカブチド、ジエチルチンジマーカブ
チド、ジブチルチンジマーカブチド、ジオクチルチンジ
マーカブチド、ジメチルチンチオカルボキシレート、ジ
エチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンチオカ
ルボキシレート、ジオキチルチンチオカルボキシレー
ト、ジメチルチンジマレエート、ジメチルチンジマレエ
ート、ジブチルチンジマレエート、ジメチルチンジクロ
ライド、ジエチルチンジクロライド、ジブチルチンジク
ロライド等が挙げられる。
【0032】また、有機金属塩では、例えば、酢酸ナト
リウム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチ
ル酸スズ、また、過塩素酸塩では、例えば、過塩素酸マ
グネシウム、過塩素酸アンモニウム等が挙げられる。さ
らに、有機酸又はその無水物の例として、マロン酸、コ
ハク酸、酒石酸、アジピン酸、アゼライン酸、マレイン
酸、O−フタル酸、テレフタル酸、フマル酸、イタコン
酸、オキザロ酢酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無
水イタコン酸、1,2−ジメチルマレイン酸無水物、無
水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、無水ナフタ
ル酸等が挙げられる。
リウム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチ
ル酸スズ、また、過塩素酸塩では、例えば、過塩素酸マ
グネシウム、過塩素酸アンモニウム等が挙げられる。さ
らに、有機酸又はその無水物の例として、マロン酸、コ
ハク酸、酒石酸、アジピン酸、アゼライン酸、マレイン
酸、O−フタル酸、テレフタル酸、フマル酸、イタコン
酸、オキザロ酢酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無
水イタコン酸、1,2−ジメチルマレイン酸無水物、無
水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、無水ナフタ
ル酸等が挙げられる。
【0033】また、ルイス酸では、例えば、塩化第二
鉄、塩化アルミニウムが挙げられ、また、ハロゲン化金
属では、例えば、塩化第一スズ、塩化第二スズ、臭化ス
ズ、塩化亜鉛、臭化亜鉛、臭化チタン、四塩化チタン、
臭化タリウム、塩化ゲルマニウム、塩化ハフニウム、塩
化鉛、臭化鉛等が挙げられる。ところで、上述の硬化触
媒は、単独で使用しても目的に応じて2種類以上混合し
て使用しても良い。また、これら硬化触媒の中には、
(a)成分にエポキシ基がある場合、その開環重合の触
媒として兼ねることもできる。例えば、アルミニウムキ
レート化合物は、好ましい触媒の一つである。
鉄、塩化アルミニウムが挙げられ、また、ハロゲン化金
属では、例えば、塩化第一スズ、塩化第二スズ、臭化ス
ズ、塩化亜鉛、臭化亜鉛、臭化チタン、四塩化チタン、
臭化タリウム、塩化ゲルマニウム、塩化ハフニウム、塩
化鉛、臭化鉛等が挙げられる。ところで、上述の硬化触
媒は、単独で使用しても目的に応じて2種類以上混合し
て使用しても良い。また、これら硬化触媒の中には、
(a)成分にエポキシ基がある場合、その開環重合の触
媒として兼ねることもできる。例えば、アルミニウムキ
レート化合物は、好ましい触媒の一つである。
【0034】さらに、請求項3に記載の発明に係るコー
ティング組成物においては、一般式;M[CH2N(C
H2COO)2]2 Nacで表される金属錯体化合物(但
し、式中、Mは、Zn、Mn、Mg、Fe、Cu、C
o、Ca、Bi、Alであり、cは1又は2である。)
を含有しており、この金属錯体化合物は、有機ケイ素化
合物又はその加水分解物である(a)成分を低温で重合
させて、三次元網目構造の塗膜を形成させるため、非常
に硬いコーティング層を効率よく形成させることができ
る。
ティング組成物においては、一般式;M[CH2N(C
H2COO)2]2 Nacで表される金属錯体化合物(但
し、式中、Mは、Zn、Mn、Mg、Fe、Cu、C
o、Ca、Bi、Alであり、cは1又は2である。)
を含有しており、この金属錯体化合物は、有機ケイ素化
合物又はその加水分解物である(a)成分を低温で重合
させて、三次元網目構造の塗膜を形成させるため、非常
に硬いコーティング層を効率よく形成させることができ
る。
【0035】上記金属錯体化合物の具体例として、例え
ば、エチレンジアミン四酢酸鉄、エチレンジアミン四酢
酸アルミニウム、エチレンジアミン四酢酸亜鉛、エチレ
ンジアミン四酢酸マンガン、エチレンジアミン四酢酸マ
グネシウム、エチレンジアミン四酢酸銅、エチレンジア
ミン四酢酸コバルト、エチレンジアミン四酢酸カルシウ
ム、エチレンジアミン四酢酸ビスマス等が挙げられる。
ば、エチレンジアミン四酢酸鉄、エチレンジアミン四酢
酸アルミニウム、エチレンジアミン四酢酸亜鉛、エチレ
ンジアミン四酢酸マンガン、エチレンジアミン四酢酸マ
グネシウム、エチレンジアミン四酢酸銅、エチレンジア
ミン四酢酸コバルト、エチレンジアミン四酢酸カルシウ
ム、エチレンジアミン四酢酸ビスマス等が挙げられる。
【0036】また、これらの金属錯体化合物は、一種類
で使用しても良いし、2種類以上混合して使用しても良
い。さらに、これらの金属錯体化合物は、請求項2に示
された硬化触媒と併用しても良い。さらに、請求項4に
記載の発明に係るプラスチック部品においては、プラス
チック部品表面に、請求項1のコーティング組成物によ
る層を形成してなるものであり、前記プラスチック部品
表面に干渉縞が発生しないため見栄えが良い。さらに、
前記プラスチック部品のコーティング層上に反射防止膜
を形成させても、反射色が発生しないので、反射色の影
響による色ムラが発生することがないプラスチック部品
を得ることができる。
で使用しても良いし、2種類以上混合して使用しても良
い。さらに、これらの金属錯体化合物は、請求項2に示
された硬化触媒と併用しても良い。さらに、請求項4に
記載の発明に係るプラスチック部品においては、プラス
チック部品表面に、請求項1のコーティング組成物によ
る層を形成してなるものであり、前記プラスチック部品
表面に干渉縞が発生しないため見栄えが良い。さらに、
前記プラスチック部品のコーティング層上に反射防止膜
を形成させても、反射色が発生しないので、反射色の影
響による色ムラが発生することがないプラスチック部品
を得ることができる。
【0037】加えて、従来からの問題である耐擦傷性、
表面硬度、可撓性、透明性、帯電防止性、染色性、耐熱
性、耐水性、耐薬品性等の難点に優れたプラスチック部
品を得ることができる。また、請求項5、請求項6に記
載の発明に係るプラスチック部品においては、請求項4
のプラスチック部品において、その表面に形成されたコ
ーティング組成物が、硬化触媒を含有しており、この硬
化触媒は、(a)成分を重合させて、三次元網目構造の
塗膜を形成させるので、目的とするコーティング層を効
率よく形成させたプラスチック部品を得ることができ
る。
表面硬度、可撓性、透明性、帯電防止性、染色性、耐熱
性、耐水性、耐薬品性等の難点に優れたプラスチック部
品を得ることができる。また、請求項5、請求項6に記
載の発明に係るプラスチック部品においては、請求項4
のプラスチック部品において、その表面に形成されたコ
ーティング組成物が、硬化触媒を含有しており、この硬
化触媒は、(a)成分を重合させて、三次元網目構造の
塗膜を形成させるので、目的とするコーティング層を効
率よく形成させたプラスチック部品を得ることができ
る。
【0038】さらに本発明においては、コーティング組
成物の固形分量を調整するため、或は、粘度を低くする
ために、従来より公知である溶媒を使用しても良い。例
えば、水、低級アルコール、アセトン、エーテル、ケト
ン、エステル等が挙げられる。以上述べた成分の他に、
様々な目的に応じて、各種添加剤を併用しても良い。例
えば、pH調整剤、粘度調整剤、レベリング剤、つや消
し剤、染料、顔料、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤
等が挙げられる。
成物の固形分量を調整するため、或は、粘度を低くする
ために、従来より公知である溶媒を使用しても良い。例
えば、水、低級アルコール、アセトン、エーテル、ケト
ン、エステル等が挙げられる。以上述べた成分の他に、
様々な目的に応じて、各種添加剤を併用しても良い。例
えば、pH調整剤、粘度調整剤、レベリング剤、つや消
し剤、染料、顔料、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤
等が挙げられる。
【0039】さらには、コーティング層の染色性、可撓
性を向上させる目的で、エポキシ樹脂その他の有機ポリ
マーを併用しても良い。例えば、ポリオレフィン系エポ
キシ、シクロペンタジエンオキシド、シクロヘキセンオ
キシド、ポリグリシジルエステル等の脂環式エポキシ樹
脂、ポリグリシジルエーテル、エポキシ化植物油、エポ
キシノボラック、グリシジルメタクリレートとメチルメ
タクリレートの共重合体、ポリオール、繊維系樹脂、メ
ラミン樹脂等が挙げられる。
性を向上させる目的で、エポキシ樹脂その他の有機ポリ
マーを併用しても良い。例えば、ポリオレフィン系エポ
キシ、シクロペンタジエンオキシド、シクロヘキセンオ
キシド、ポリグリシジルエステル等の脂環式エポキシ樹
脂、ポリグリシジルエーテル、エポキシ化植物油、エポ
キシノボラック、グリシジルメタクリレートとメチルメ
タクリレートの共重合体、ポリオール、繊維系樹脂、メ
ラミン樹脂等が挙げられる。
【0040】また、塗布時におけるフローを向上させ、
コーティング層の平滑性を向上させてコーティング層表
面の摩擦係数を低下させるために、各種の界面活性剤を
併用することも可能である。例えば、ジメチルシクロヘ
キサンとアルキレンオキシドとのブロック又はグラフト
共重合体、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性
剤等が挙げられる。
コーティング層の平滑性を向上させてコーティング層表
面の摩擦係数を低下させるために、各種の界面活性剤を
併用することも可能である。例えば、ジメチルシクロヘ
キサンとアルキレンオキシドとのブロック又はグラフト
共重合体、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性
剤等が挙げられる。
【0041】ところで、本発明のコーティング組成物
は、ne=1.54以上の中〜高屈折率の樹脂により成
形された眼鏡用レンズの傷付き防止膜として特に好まし
い性質を持っているが、眼鏡用プラスチックレンズに限
られるわけではなく、その他のプラスチック部品にも十
分使用することができる。さらに、無機ガラス、木材、
金属物品等に使用しても良い。
は、ne=1.54以上の中〜高屈折率の樹脂により成
形された眼鏡用レンズの傷付き防止膜として特に好まし
い性質を持っているが、眼鏡用プラスチックレンズに限
られるわけではなく、その他のプラスチック部品にも十
分使用することができる。さらに、無機ガラス、木材、
金属物品等に使用しても良い。
【0042】また、コーティング手段は、好ましくは、
刷毛塗り、浸漬塗り、ロール塗り、スプレー塗装、流し
塗り等の製法を用いる。例えば、本発明のコーティング
組成物を鋳型に塗布後、プラスチック部品となる原料を
注型重合することによりコーティング層を形成させたプ
ラスチック部品を得たり、別の方法として、プラスチッ
ク部品表面に本発明のコーティング組成物を塗布したの
ち、鋳型と密着させて塗膜を硬化させてコーティング層
を形成させたプラスチック部品を得ても良い。
刷毛塗り、浸漬塗り、ロール塗り、スプレー塗装、流し
塗り等の製法を用いる。例えば、本発明のコーティング
組成物を鋳型に塗布後、プラスチック部品となる原料を
注型重合することによりコーティング層を形成させたプ
ラスチック部品を得たり、別の方法として、プラスチッ
ク部品表面に本発明のコーティング組成物を塗布したの
ち、鋳型と密着させて塗膜を硬化させてコーティング層
を形成させたプラスチック部品を得ても良い。
【0043】また、コーティング層の厚さは、乾燥後
0.05μm〜30μm、好ましくは、0.1μm〜1
0μmになるようにすると良い。本発明のプラスチック
部品は、コーティング組成物を塗布後、好ましくは、加
熱して前記コーティング組成物を硬化させたものであ
る。加熱温度は、約50℃〜200℃であるが、好まし
くは、80℃〜140℃で行うとよい。
0.05μm〜30μm、好ましくは、0.1μm〜1
0μmになるようにすると良い。本発明のプラスチック
部品は、コーティング組成物を塗布後、好ましくは、加
熱して前記コーティング組成物を硬化させたものであ
る。加熱温度は、約50℃〜200℃であるが、好まし
くは、80℃〜140℃で行うとよい。
【0044】ところで、本発明のプラスチック部品のプ
ラスチック基材には特に限定はないが、ポリメチルメタ
クリレート及びその共重合体、アクリロニトリル−スチ
レン共重合体、ポリカーボネート、セルロースアセテー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、エ
ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、スチレン系樹脂、アリル系樹脂、ウレタン−ビニル
共重合体、ウレタン−アクリル−スチレン共重合体、ジ
エチレングリコールビスアリルカーボネートの重合体等
の透明プラスチック部品が好ましい。
ラスチック基材には特に限定はないが、ポリメチルメタ
クリレート及びその共重合体、アクリロニトリル−スチ
レン共重合体、ポリカーボネート、セルロースアセテー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、エ
ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、スチレン系樹脂、アリル系樹脂、ウレタン−ビニル
共重合体、ウレタン−アクリル−スチレン共重合体、ジ
エチレングリコールビスアリルカーボネートの重合体等
の透明プラスチック部品が好ましい。
【0045】また、本発明のプラスチック部品の形態と
して、好ましくは、塊状物、綿材、フィルム等を用い
る。更に、本願発明の有機ケイ素化合物と微粒子から成
るコーティング層上に、単層または多層の反射防止膜を
形成してもよい。これは、真空蒸着やスパッタリング、
CVD法等により形成することができる。更に、反射防
止膜上には撥水膜、撥油膜などの膜を形成してもよい。
これは、有機ケイ素化合物とくにフッ素含有ポリシロキ
サン等の硬化性有機化合物等により、膜厚0.00005 〜0.
5 μmの膜を設けることも可能である。これらの反射防
止膜や撥水膜、撥油膜を設けることにより、光学部品に
適する効果をさらに兼ね備えた光学部品を得ることがで
きる。
して、好ましくは、塊状物、綿材、フィルム等を用い
る。更に、本願発明の有機ケイ素化合物と微粒子から成
るコーティング層上に、単層または多層の反射防止膜を
形成してもよい。これは、真空蒸着やスパッタリング、
CVD法等により形成することができる。更に、反射防
止膜上には撥水膜、撥油膜などの膜を形成してもよい。
これは、有機ケイ素化合物とくにフッ素含有ポリシロキ
サン等の硬化性有機化合物等により、膜厚0.00005 〜0.
5 μmの膜を設けることも可能である。これらの反射防
止膜や撥水膜、撥油膜を設けることにより、光学部品に
適する効果をさらに兼ね備えた光学部品を得ることがで
きる。
【0046】また、基材上にウレタン系樹脂、ポリビニ
ルアセタール系樹脂等の樹脂を塗布し、その上に本願発
明のコーティングを形成すれば、耐擦傷性、表面硬度、
可撓性、透明性、帯電防止性、染色性、耐熱性、耐水
性、耐薬品性に加え、耐衝撃性の向上した光学部品が得
られる。
ルアセタール系樹脂等の樹脂を塗布し、その上に本願発
明のコーティングを形成すれば、耐擦傷性、表面硬度、
可撓性、透明性、帯電防止性、染色性、耐熱性、耐水
性、耐薬品性に加え、耐衝撃性の向上した光学部品が得
られる。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
がこれらによって限定されることはない。 (1)予備組成物Aの調整 γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン24
8重量部を激しく攪拌しながら、0.05規定塩酸水溶
液36重量部を一度に添加し、さらに1時間半攪拌を続
けて、(a)成分に相当する加水分解物xを得た。
がこれらによって限定されることはない。 (1)予備組成物Aの調整 γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン24
8重量部を激しく攪拌しながら、0.05規定塩酸水溶
液36重量部を一度に添加し、さらに1時間半攪拌を続
けて、(a)成分に相当する加水分解物xを得た。
【0048】前述の加水分解物xに、溶媒として56.
6重量部のエタノールと、53.4重量部のエチレング
リコールを添加した後、硬化触媒として4.7重量部の
アルミニウムアセチルアセトネートを加え、十分に混合
して溶解させた溶液を予備組成物Aとした。 (2)予備組成物Bの調整 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン212.
4重量部を10℃に保つようにして激しく攪拌しなが
ら、0.01規定塩酸水溶液48.6重量部を徐々に滴
下した。滴下を終了したら直ちに冷却を止めて、(a)
成分に相当する加水分解物yを得た。
6重量部のエタノールと、53.4重量部のエチレング
リコールを添加した後、硬化触媒として4.7重量部の
アルミニウムアセチルアセトネートを加え、十分に混合
して溶解させた溶液を予備組成物Aとした。 (2)予備組成物Bの調整 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン212.
4重量部を10℃に保つようにして激しく攪拌しなが
ら、0.01規定塩酸水溶液48.6重量部を徐々に滴
下した。滴下を終了したら直ちに冷却を止めて、(a)
成分に相当する加水分解物yを得た。
【0049】上記の加水分解物yに、溶媒として77.
1重量部のエタノールと、37.7重量部のエチレング
リコールを添加した後、硬化触媒として7.65重量部
のアルミニウムアセチルアセトネートを加え、十分に混
合して溶解させた溶液を予備組成物Bとした。 (3)予備組成物Cの調整 前述の加水分解物x284重量部に、溶媒として56.
6重量部のエタノールと、53.4重量部のエチレング
リコールを添加した後、硬化触媒として4.0重量部の
エチレンジアミン4酢酸アルミニウムを加え、十分に混
合して溶解させた溶液を予備組成物Cとした。
1重量部のエタノールと、37.7重量部のエチレング
リコールを添加した後、硬化触媒として7.65重量部
のアルミニウムアセチルアセトネートを加え、十分に混
合して溶解させた溶液を予備組成物Bとした。 (3)予備組成物Cの調整 前述の加水分解物x284重量部に、溶媒として56.
6重量部のエタノールと、53.4重量部のエチレング
リコールを添加した後、硬化触媒として4.0重量部の
エチレンジアミン4酢酸アルミニウムを加え、十分に混
合して溶解させた溶液を予備組成物Cとした。
【0050】(4)予備組成物Dの調整 前述の加水分解物y261重量部に、溶媒として77.
1重量部のエタノールと、37.7重量部のエチレング
リコールを添加した後、硬化触媒として6.0重量部の
エチレンジアミン4酢酸アルミニウムを加え、十分に混
合して溶解させた溶液を予備組成物Dとした。
1重量部のエタノールと、37.7重量部のエチレング
リコールを添加した後、硬化触媒として6.0重量部の
エチレンジアミン4酢酸アルミニウムを加え、十分に混
合して溶解させた溶液を予備組成物Dとした。
【0051】(5)コーティング組成物の調整 ガラス容器に、予備組成物A及びBを第1表に基づき、
計量して注入し、さらに、市販のスズ酸亜鉛のコロイド
溶液を200重量部加え、0.45重量部のシリコーン
系界面活性剤を添加し、十分に攪拌して混合し、コーテ
ィング組成物(I)を得た。
計量して注入し、さらに、市販のスズ酸亜鉛のコロイド
溶液を200重量部加え、0.45重量部のシリコーン
系界面活性剤を添加し、十分に攪拌して混合し、コーテ
ィング組成物(I)を得た。
【0052】また、上記スズ酸亜鉛コロイド溶液は、固
形分20%のメタノール分散コロイド溶液であり、コロ
イドの平均粒子径は約50nmである。同様に、ガラス
容器に、予備組成物C及びDを第1表に基づき、計量し
て注入し、さらに、上記の市販のスズ酸亜鉛コロイド溶
液を200重量部加え、0.45重量部のシリコーン系
界面活性剤を添加し、十分に攪拌して混合しコーティン
グ組成物(II)を得た。
形分20%のメタノール分散コロイド溶液であり、コロ
イドの平均粒子径は約50nmである。同様に、ガラス
容器に、予備組成物C及びDを第1表に基づき、計量し
て注入し、さらに、上記の市販のスズ酸亜鉛コロイド溶
液を200重量部加え、0.45重量部のシリコーン系
界面活性剤を添加し、十分に攪拌して混合しコーティン
グ組成物(II)を得た。
【0053】(6)塗布 屈折率がne=1.67である市販のポリウレタン系レ
ンズに、浸漬法(引上げ速度10cm/分)で上述のコ
ーティング組成物(I)(II)を各々塗布し、100℃
で2時間加熱して塗膜を硬化させ、コーティング層を形
成させた。 (7)評価 上述の(6)で得たコーティング層を形成しているポリ
ウレタン系レンズを用いて、以下に記す試験に供し、コ
ーティング層の性能を評価した。
ンズに、浸漬法(引上げ速度10cm/分)で上述のコ
ーティング組成物(I)(II)を各々塗布し、100℃
で2時間加熱して塗膜を硬化させ、コーティング層を形
成させた。 (7)評価 上述の(6)で得たコーティング層を形成しているポリ
ウレタン系レンズを用いて、以下に記す試験に供し、コ
ーティング層の性能を評価した。
【0054】(イ)耐摩擦試験 コーティング層表面をスチールウール#0000で擦
り、傷つき難さを調べ、次のような基準で評価を行っ
た。 ◎・・・・非常に強く擦っても傷がつかない。 ○・・・・強く擦っても傷がつかない。
り、傷つき難さを調べ、次のような基準で評価を行っ
た。 ◎・・・・非常に強く擦っても傷がつかない。 ○・・・・強く擦っても傷がつかない。
【0055】 △・・・・強く擦ると少し傷がつく。 ×・・・・弱く擦っても傷がつく。 参考に、コーティング層を形成させていないポリウレタ
ン系レンズの評価は、Xであった。 (ロ)外観 コーティング層の上に一般的に使用されている反射防止
膜を真空蒸着法により形成させ、反射色のムラを肉眼観
察で調べ、次のような基準で評価を行った。
ン系レンズの評価は、Xであった。 (ロ)外観 コーティング層の上に一般的に使用されている反射防止
膜を真空蒸着法により形成させ、反射色のムラを肉眼観
察で調べ、次のような基準で評価を行った。
【0056】 ◎・・・・反射色によるムラがない。 ○・・・・反射色によるムラがややある。 ×・・・・反射色によるムラが著しくある。 (ハ)耐候性 紫外線ロングライフフェードメーター(スガ試験機
(株)製)を用いて300時間の耐候性試験を行い、そ
の後の黄変度を測定し、次のような基準で評価を行っ
た。
(株)製)を用いて300時間の耐候性試験を行い、そ
の後の黄変度を測定し、次のような基準で評価を行っ
た。
【0057】 ◎・・・・300時間後の黄変度2.0未満 ○・・・・300時間後の黄変度2.0以上2.5未満 ×・・・・300時間後の黄変度2.5以上 (ニ)染色性 レンズを赤、黄、青の三色を混合した分散染料浴に90
℃、30分間浸漬し、光線透過率を測定して染色性を調
べた。
℃、30分間浸漬し、光線透過率を測定して染色性を調
べた。
【0058】以上、(イ)(ロ)(ハ)(ニ)の結果を
表1に示す。
表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】(ホ)密着性 コーティング層表面にナイフで1mm角の基盤目(10
0マス)を作り、その後セロハン粘着テープ(商品名
“セロテープ”ニチバン株式会社)を強く張りつけた
後、テープの一端を持ち、90 方向に勢いよく剥がし
た。その後、コーティング層表面の基盤の目が何個剥が
れたかを調べ、剥がれた基盤の目の数をxとしてx/1
00で表わした。この場合、xが小さいほど密着性が良
いということになる。
0マス)を作り、その後セロハン粘着テープ(商品名
“セロテープ”ニチバン株式会社)を強く張りつけた
後、テープの一端を持ち、90 方向に勢いよく剥がし
た。その後、コーティング層表面の基盤の目が何個剥が
れたかを調べ、剥がれた基盤の目の数をxとしてx/1
00で表わした。この場合、xが小さいほど密着性が良
いということになる。
【0061】また、表1中の比較例1は、スズ酸亜鉛コ
ロイド溶液を使用する代わりに、市販のシリカコロイド
溶液(平均粒子径が13±1nmであり、固形分20%
のメタノール分散コロイド溶液である)を使用して調整
したコーティング組成物によりコーティング層を形成さ
せたポリウレタン系レンズを、同様に評価した結果であ
る。
ロイド溶液を使用する代わりに、市販のシリカコロイド
溶液(平均粒子径が13±1nmであり、固形分20%
のメタノール分散コロイド溶液である)を使用して調整
したコーティング組成物によりコーティング層を形成さ
せたポリウレタン系レンズを、同様に評価した結果であ
る。
【0062】さらに、表1中の比較例2は、スズ酸亜鉛
溶液を使用する代わりに、市販の五酸化アンチモンコロ
イド溶液(平均粒子径が13nmであり、固形分20%
のコロイド溶液)を使用して調整したコーティング組成
物によりコーティング層を形成させたポリウレタン系レ
ンズを同様に評価した結果である。
溶液を使用する代わりに、市販の五酸化アンチモンコロ
イド溶液(平均粒子径が13nmであり、固形分20%
のコロイド溶液)を使用して調整したコーティング組成
物によりコーティング層を形成させたポリウレタン系レ
ンズを同様に評価した結果である。
【0063】
【発明の効果】本発明のコーティング組成物を使用すれ
ば、プラスチック部品に塗膜した後に、プラスチック部
品表面に干渉縞が発生せず、かつ、耐候性が良く、反射
防止膜を施した場合に、反射色のムラが発生しないコー
ティング層を形成させるコーティング組成物を得ること
ができる。
ば、プラスチック部品に塗膜した後に、プラスチック部
品表面に干渉縞が発生せず、かつ、耐候性が良く、反射
防止膜を施した場合に、反射色のムラが発生しないコー
ティング層を形成させるコーティング組成物を得ること
ができる。
【0064】さらに、従来からの問題である耐擦傷性、
表面硬度、耐摩耗性、透明性、耐熱性、耐水性、帯電防
止性の向上したコーティング層を形成させるコーティン
グ組成物を得ることができる。また、本発明のコーティ
ング組成物によりコーティング層を形成すると、コーテ
ィング層の伸びが大きく、基材が撓んでもコーティング
層表面に亀裂が発生する危険が著しく小さいものが得ら
れ、さらに、コーティング層の表面反射率の大きなもの
が得られる。
表面硬度、耐摩耗性、透明性、耐熱性、耐水性、帯電防
止性の向上したコーティング層を形成させるコーティン
グ組成物を得ることができる。また、本発明のコーティ
ング組成物によりコーティング層を形成すると、コーテ
ィング層の伸びが大きく、基材が撓んでもコーティング
層表面に亀裂が発生する危険が著しく小さいものが得ら
れ、さらに、コーティング層の表面反射率の大きなもの
が得られる。
【0065】加えて、コーティング層表面の滑り特性が
良好(摩擦係数が低い)であり、コーティング層上に形
成される反射防止膜、金属蒸着膜などとも接着性が良好
である。さらに、本発明のコーティング組成物は、塗布
し易く、使い易いのは勿論、組成物のポットライフが長
く、さらには、硬化時の収縮が小さく、特に薄いフィル
ム状の基材に塗布した時にカール等のトラブルがないも
のである。
良好(摩擦係数が低い)であり、コーティング層上に形
成される反射防止膜、金属蒸着膜などとも接着性が良好
である。さらに、本発明のコーティング組成物は、塗布
し易く、使い易いのは勿論、組成物のポットライフが長
く、さらには、硬化時の収縮が小さく、特に薄いフィル
ム状の基材に塗布した時にカール等のトラブルがないも
のである。
【0066】また、請求項2、請求項3で示した硬化触
媒を含有させることにより、組成物の硬化時間が短縮さ
れ、効率よく三次元網目構造のコーティング層を形成さ
せることが可能なコーティング組成物を得ることができ
る。さらに、本発明のプラスチック部品は、表面に干渉
縞が発生しないため見栄えが良く商品価値も上がる。ま
た、前記プラスチック部品のコーティング層上に反射防
止膜を形成させても、反射色が発生しないので、反射色
の影響による色ムラが発生することがないプラスチック
部品を得ることができる。
媒を含有させることにより、組成物の硬化時間が短縮さ
れ、効率よく三次元網目構造のコーティング層を形成さ
せることが可能なコーティング組成物を得ることができ
る。さらに、本発明のプラスチック部品は、表面に干渉
縞が発生しないため見栄えが良く商品価値も上がる。ま
た、前記プラスチック部品のコーティング層上に反射防
止膜を形成させても、反射色が発生しないので、反射色
の影響による色ムラが発生することがないプラスチック
部品を得ることができる。
【0067】また、本発明のプラスチック部品は、スズ
酸亜鉛コロイド溶液を使用することにより、通常の金属
酸化物コロイド溶液より優れた耐候性を得ることができ
る。本発明のプラスチック部品は、耐擦傷性、表面硬
度、耐摩耗性、透明性、耐熱性、耐水性、帯電防止性が
向上しているものであり、さらに、プラスチック部品表
面の反射率が大きく、表面の滑り特性が良好(摩擦係数
が低い)で、プラスチック部品表面に形成される反射防
止膜、金属蒸着膜などとも接着性が良好であるものであ
る。
酸亜鉛コロイド溶液を使用することにより、通常の金属
酸化物コロイド溶液より優れた耐候性を得ることができ
る。本発明のプラスチック部品は、耐擦傷性、表面硬
度、耐摩耗性、透明性、耐熱性、耐水性、帯電防止性が
向上しているものであり、さらに、プラスチック部品表
面の反射率が大きく、表面の滑り特性が良好(摩擦係数
が低い)で、プラスチック部品表面に形成される反射防
止膜、金属蒸着膜などとも接着性が良好であるものであ
る。
【0068】また、撥水膜、撥油膜、プライマー層を形
成することにより水ヤケ防止、汚れ防止、耐衝撃性をも
兼ね備えた光学部品がえられる。そのため、従来にない
様々な使用環境、使用条件でのしようが可能な光学部品
が得られる。
成することにより水ヤケ防止、汚れ防止、耐衝撃性をも
兼ね備えた光学部品がえられる。そのため、従来にない
様々な使用環境、使用条件でのしようが可能な光学部品
が得られる。
Claims (7)
- 【請求項1】 (a)一般式;R1 aR2 bSi(OR3)
4-(a+b) (但し、式中、R1 は官能基又は不飽和二重結合を有す
る炭素数4〜14の有機基であり、R2 は炭素数1〜2
0の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素であり、R3 は
炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシアルキル基又は
アシル基であり、aは0又は1であり、bは0〜2であ
り、且つa+bは0又は1又は2である。)で表わされ
る有機ケイ素化合物またはその加水分解物、および
(b)スズ酸亜鉛の微粒子、を主として含有してなるこ
とを特徴とするコーティング組成物。 - 【請求項2】 アミン類、各種金属錯体化合物、金属ア
ルコキシド、有機錫化合物、有機金属塩、過塩素酸塩、
有機酸又はその化合物、ルイス酸、ハロゲン化金属の何
れか少なくとも1つ以上を含有していることを特徴とす
る請求項1に記載のコーティング組成物。 - 【請求項3】 前記金属錯体化合物は、一般式 M[C
H2N(CH2COO)2 ]2 Nacで表される金属錯体
化合物(但し、式中、Mは、Zn、Mn、Mg、Fe、
Cu、Co、Ca、Bi、Alであり、cは1又は2で
ある。)であることを特徴とする請求項2に記載のコー
ティング組成物。 - 【請求項4】 プラスチック基材表面に、(a)一般
式;R1 aR2 bSi(OR3 )4-(a+b) (但し、式中、R
1 は官能基又は不飽和二重結合を有する炭素数4〜14
の有機基であり、R2 は炭素数1〜20の炭化水素基又
はハロゲン化炭化水素であり、R3 は炭素数1〜4のア
ルキル基、アルコキシアルキル基又はアシル基であり、
aは0又は1であり、bは0〜2であり、且つa+bは
0又は1又は2である。)で表わされる有機ケイ素化合
物またはその加水分解物、および(b)スズ酸亜鉛の微
粒子、を主として含有するコーティング層が形成されて
なることを特徴とするプラスチック部品。 - 【請求項5】 請求項4のプラスチック部品において、
前記コーティング層にアミン類、各種金属錯体化合物、
金属アルコキシド、有機錫化合物、有機金属塩、過塩素
酸塩、有機酸又はその化合物、ルイス酸、ハロゲン化金
属の何れか少なくとも1つ以上が含有されていることを
特徴とするプラスチック部品。 - 【請求項6】 請求項4のプラスチック部品において、
前記コーティング層に、一般式;M[CH2N(CH2C
OO)2 ]2 Nacで表される金属錯体化合物(但し、
式中、Mは、Zn、Mn、Mg、Fe、Cu、Co、C
a、Bi、Alであり、cは1又は2である。)が含有
されていることを特徴とするプラスチック部品。 - 【請求項7】 前記プラスチック基材の屈折率が1.5
4以上であることを特徴とする請求項4記載のプラスチ
ック部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8342101A JPH09255918A (ja) | 1996-01-19 | 1996-12-20 | コーティング組成物及びそれを用いたプラスチック部品 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-7016 | 1996-01-19 | ||
JP701696 | 1996-01-19 | ||
JP8342101A JPH09255918A (ja) | 1996-01-19 | 1996-12-20 | コーティング組成物及びそれを用いたプラスチック部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09255918A true JPH09255918A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=26341243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8342101A Pending JPH09255918A (ja) | 1996-01-19 | 1996-12-20 | コーティング組成物及びそれを用いたプラスチック部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09255918A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001181599A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-03 | Toppan Printing Co Ltd | 改質剤およびそれを用いた材料の改質方法 |
US20150189762A1 (en) * | 2012-10-26 | 2015-07-02 | Byd Company Limited | Coating composition, composite prepared by using the coating composition and method for preparing the same |
-
1996
- 1996-12-20 JP JP8342101A patent/JPH09255918A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001181599A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-03 | Toppan Printing Co Ltd | 改質剤およびそれを用いた材料の改質方法 |
US20150189762A1 (en) * | 2012-10-26 | 2015-07-02 | Byd Company Limited | Coating composition, composite prepared by using the coating composition and method for preparing the same |
JP2016500733A (ja) * | 2012-10-26 | 2016-01-14 | ビーワイディー カンパニー リミテッド | 塗料組成物、前記塗料組成物を使用することにより調製される複合材およびその調製方法 |
EP2912211A4 (en) * | 2012-10-26 | 2016-11-23 | Byd Co Ltd | COATING COMPOSITION, COATING MADE FROM THE COATING COMPOSITION AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF |
US10085351B2 (en) | 2012-10-26 | 2018-09-25 | Byd Company Limited | Coating composition, composite prepared by using the coating composition and method for preparing the same |
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