JPH09255817A - ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents
ポリオレフィン樹脂組成物Info
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Abstract
く、溶融伸張強度に優れたポリオレフィン樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン樹脂(A)と、少なくと
も一種の炭素数8〜24のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸エステル単量体または単量体混合物の重合体
の存在下に、上記とは異なる(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体または単量体混合物を共重合して得られる二段
共重合体(B)とからなるポリオレフィン樹脂組成物。
Description
組成物、さらに詳しくは、溶融伸張強度が改良された成
形性に優れるポリオレフィン樹脂組成物に関する。
樹脂は、機械的強度、耐薬品性に優れ、安価で軽量な材
料であることから、家電部品や自動車部品、雑貨等に広
く使用されている。しかしポリオレフィン樹脂は、溶融
状態における伸張強度が低いという加工性に問題点を有
している。このため工業的には、例えば押出機を用いて
樹脂のペレット化を行う際のストランド切れ、またはブ
ロー成形時のドローダウン等のトラブルを生ずることが
ある。
強度を改良する手段としては、ポリプロピレンの場合、
高粘度化することや、分子量分布を広げるなど、ポリプ
ロピレンの製造方法に関する技術が知られている。ま
た、長鎖分岐ポリエチレンを添加するなど、添加剤成分
の配合による改良等も試みられている。
脂、または、分子量分布の広いポリプロピレン樹脂等を
用いることは、工業的な見地からみた場合、製造方法の
多様化に繋がるため生産性の点から考えると好ましい方
法とは言えず、添加剤によってポリプロピレン樹脂の溶
融伸張強度を改良する方法が強く望まれている。
としては、長鎖分岐ポリエチレン、またはポリ四フッ化
エチレン等の超高分子量フッ素含有樹脂などが提案され
ているが、これらの高分子添加剤は、成形外観の悪化、
流動性の低下などを来たす問題があった。
剤を配合することにより、成形外観の悪化、流動性の低
下などの、ポリオレフィン樹脂が本来有する性能を損ね
ることなく、溶融伸張強度に優れたポリオレフィン樹脂
組成物を提供しようとするものである。
状に鑑み鋭意検討した結果、特定の炭素数のアルキル基
を有する(メタ)アクリル酸エステルから得られる
(共)重合体を、ポリプロピレン樹脂に配合することに
より、ポリオレフィン樹脂の流動性、および成形外観を
損なうことなく、溶融伸張強度が改良され、成形性に優
れたポリオレフィン樹脂組成物が得られることを見い出
し本発明に到達した。
(A)と、少なくとも1種の炭素数8〜24のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体(B1−
1)または該単量体(B1−1)と共重合可能な他のビ
ニル単量体(B1−2)との混合物からなる重合体(B
1−3)の存在下に、上記(B1−1)とは異なる(メ
タ)アクリル酸エステル単量体(B2−1)または該単
量体(B2−1)と共重合可能な他のビニル単量体(B
2−2)からなる混合物を重合して得られた二段共重合
体(B)とからなることを特徴とするポリオレフィン樹
脂組成物にある。
ン樹脂(A)としては、特に限定はないが、代表的な例
として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−ペンテン共重合体、プロ
ピレン−エチレン−ブテン共重合体、ポリブテン、ポリ
メチルペンテンなどが挙げられ、これらは公知の製造方
法によって得ることができる。また、これらは単独でも
また2種以上組み合わせて用いてもよく、その併用割合
も目的に応じて自由に選択しうる。
する二段共重合体(B)は、炭素数8〜24のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体(B1−
1)の少なくとも1種からなる重合体(B1−3)の存
在下に該単量体(B1−1)とは異なる(メタ)アクリ
ル酸エステル単量体(B2−1)を重合してなる重合体
である。
タ)アクリル酸エステル単量体(B1−1)は少なくと
も1種を用い、単独もしくはそれらの混合物として使用
する。
タ)アクリル酸エステル単量体(B1−1)は、その
(メタ)アクリル酸エステルのアルキル基が、直鎖状で
も枝わかれしていても良く、また、環式のシクロアルキ
ルでも良い。具体的には、(メタ)アクリル酸エステル
単量体の例として、メタクリル酸オクチル、メタクリル
酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ス
テアリル等の直鎖状アルキルを持つメタクリル酸エステ
ル;メタクリル酸2−エチルヘキシル等の枝わかれアル
キルを持つメタクリル酸エステル;アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アク
リル酸ステアリル等のアクリル酸エステル等が挙げられ
るが、本発明はかかる具体例にのみ限定されるものでは
ない。
強度の改良効果を付与するためには、用いる(メタ)ア
クリル酸エステル単量体(B1−1)としては、好まし
くは炭素数8〜20である長鎖状アルキルを持つ(メ
タ)アクリル酸エステル、さらに好ましくは、炭素数8
〜18である直鎖状アルキルを持つ(メタ)アクリル酸
エステル、混合物として用いる場合は、その(メタ)ア
クリル酸エステルの直鎖状アルキルの平均炭素数が、1
0〜18であることが好ましい。
の炭素数が8より小さい場合は、本発明の目的とするポ
リオレフィン樹脂の溶融伸張強度の改良効果が期待でき
ないとともに、ポリプロピレン樹脂への分散能が低下
し、成形外観が悪化するので好ましくない。また、(メ
タ)アクリル酸エステルのアルキル基の炭素数が24を
超える場合には、これらの単量体、あるいは単量体混合
物の重合性が低下し、重合が困難となるので好ましくな
い。
る(メタ)アクリル酸エステル単量体(B1−1)は、
これと共重合し得る他のビニル化合物(B1−2)と混
合して用い共重合体(B1−3)としてもよい。使用す
るビニル化合物(B1−2)としては、何ら限定される
ものではないが、上記の(メタ)アクリル酸エステル以
外のビニル化合物、例えば芳香族ビニル化合物、または
シアン化ビニル化合物、または上記の炭素数が8〜24
のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル以外
の(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
て、スチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、
ジクロルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレ
ン、p−t−ブチルスチレン、p−メチルスチレン、2
−イソプロペニルナフタレン、ビニルトルエン、等が挙
げることができる。
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げる
ことができる。また、上記の炭素数が8〜24のアルキ
ル基を有する(メタ)アクリル酸エステル以外の(メ
タ)アクリル酸エステルとしては、例えばメタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−ブチ
ル、メタクリル酸ターシャリブチル、メタクリル酸ヘキ
シル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ベ
ンジル等のメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル
酸ターシャリブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸
ベンジル等のアクリル酸エステルを挙げることができ、
これらは単独もしくは、その混合物として使用し得る。
度の改良効果を発現するためには、本発明の二段共重合
体(B)における第一段目の(共)重合体(B1−3)
100重量%中、炭素数が8〜24のアルキル基を有す
る(メタ)アクリル酸エステルを少なくとも50重量%
を含有し、さらに優れた効果を発現するためには、好ま
しくは炭素数が8〜24のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸エステルを少なくとも60重量%含有し、さ
らに炭素数が8〜24のアルキル基を有する(メタ)ア
クリル酸エステルを少なくとも70重量%以上含有する
ことが好ましい。
有する(メタ)アクリル酸エステルの含有量が、第一段
目の(共)重合体(B1−3)100重量%に対して、
50重量%未満の場合、本発明の目的とするポリオレフ
ィン樹脂の溶融伸張強度の改良効果がなくなり、さらに
は分散性が低下して外観を損ねるので好ましくない。
1−3)は、二段共重合体(B)100重量%中、少な
くとも40重量%含有することが望ましく、さらに優れ
た効果を発現するためには、好ましくは少なくとも50
重量%含有することが望ましい。この第一段目の(共)
重合体(B1−3)成分の含有量が40重量%未満の場
合、本発明の目的とする、ポリオレフィン樹脂の溶融伸
張強度の改良効果が発揮されなくなるので好ましくな
い。
も1種の炭素数8〜24のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸エステル単量体(B1−1)または単量体混
合物との(共)重合体(B1−3)の存在下に、上記
(B1−1)とは異なる(メタ)アクリル酸エステル単
量体(B2−1)を共重合して得られるものである。単
量体(B2−1)は1種以上を単独で、または混合して
用いてもよく、また単量体(B2−1)と共重合可能な
他のビニル単量体(B2−2)と混合して共重合しても
よい。
する(B1−1)とは異なる(メタ)アクリル酸エステ
ル(B2−1)としては、例えばメタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−ブチル、メタ
クリル酸ターシャリブチル、メタクリル酸ヘキシル、メ
タクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ベンジル等
のメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸ターシ
ャリブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ベンジル
等のアクリル酸エステルが挙げることができるが、本発
明はかかる例にのみ限定されるものではない。
(B2−1)または単量体混合物と共重合しうる他のビ
ニル単量体(B2−2)としては、何ら制限をうけるも
のではないが、例えば上述の(メタ)アクリル酸エステ
ル(B2−1)以外のビニル化合物、例えば芳香族ビニ
ル化合物またはシアン化ビニル化合物等が挙げられる。
ン、α−置換スチレン、核置換スチレン及びその誘導
体、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、クロ
ルスチレン、ジクロルスチレン、ブロモスチレン、ジブ
ロモスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−メチルス
チレン、2−イソプロペニルナフタレン、ビニルトルエ
ン等を挙げることができる。
はアクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げるこ
とができる。これらのビニル化合物は、単独またはそれ
らの混合物として使用することができる。
二段目の(共)重合体は、それ(ら)を単独で重合した
ときのガラス転移温度は15℃以上、好ましくは30℃
以上となるように、単量体または単量体混合物の組み合
わせを選択することが望ましい。この二段目の(共)重
合体のガラス転移温度が15℃より低い場合は、本発明
における二段共重合体(B)を、取扱い性に優れた粉体
として回収することが困難となるため好ましくない。
100重量%に対して、(メタ)アクリル酸エステル
(B2−1)は少なくとも30重量%、好ましくは少な
くとも50重量%含有することが望ましい。(メタ)ア
クリル酸エステル(B2−1)の含有量が30重量%未
満の場合、本発明における二段共重合体(B)を、取扱
い性に優れた粉体として回収することが困難となるため
好ましくない。
しては、公知の方法を用いることができ、例えば、重合
方法としては、(強制)乳化重合、懸濁重合、溶液重合
等が挙げられるが、好ましくは(強制)乳化重合、懸濁
重合、更に好ましくは(強制)乳化重合法の適用が望ま
しい。
において、用いることのできる乳化剤としては、特に限
定されるものではなく公知のものが使用でき、例えば脂
肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ジアルキルス
ルホコハク酸塩等のアニオン性界面活性剤、また、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリ
ン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤、さらには
アルキルアミン塩等カチオン性界面活性剤を使用するこ
とができる。また、これらの乳化剤は、単独で、あるい
は併用で使用することができる。
性の単独系、もしくはレドックス系のものでもよく、例
として通常の過硫酸塩等の無機開始剤を単独で用いる
か、あるいは亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩等と
組合わせてレドックス系開始剤として用いることもでき
る。さらに、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイル等の有機過酸化物、アゾ化合物等を単独で用
いるか、あるいはナトリウムホルムアルデヒドスルホキ
シレート等と組合わせてレドックス系開始剤として用い
ることもできる。
は、例えば、(強制)乳化重合で得られた場合は、二段
共重合体ラテックスを、噴霧乾燥もしくは凍結乾燥、ま
たは、二段共重合体ラテックスを、塩析もしくは酸凝固
させ共重合体を沈澱させた後、これを分離し、洗浄し、
乾燥して粉末状で回収する等、公知の方法を用いること
ができる。塩析、もしくは酸凝固させる場合の凝析剤に
ついても公知のものを使用し得る。
ために、ポリオレフィン樹脂(A)に二段共重合体
(B)を配合および混練する方法としては、何ら限定さ
れるものではなく公知の混合および混練方法が使用でき
る。例えば代表的な混合および混練方法の例として、ヘ
ンシェルミキサー、リボンミキサー、V型ミキサー、単
軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機等を用いて
混合および混練する方法を挙げることができる。
て、ポリオレフィン樹脂(A)に配合する二段共重合体
(B)の配合比は、目的に応じて自由に選択できるが、
ポリオレフィン樹脂(A)100重量部に対して、0.
05〜50重量部の範囲が好ましく、さらに好ましくは
0.05〜20重量部である。配合量が0.05重量部
未満の場合は、本発明の目的とするポリオレフィン樹脂
の溶融伸張強度の改良効果が十分に発揮されなくなるの
で望ましくない。また、50重量部を超える場合は、ポ
リオレフィン樹脂が本来有している機械的性質が損なわ
れるので好ましくない。
段共重合体(B)を配合する場合には、必要に応じて公
知の安定剤、充填剤、耐衝撃性改質剤、造核剤、帯電防
止剤、難燃剤、滑剤、着色剤、発泡剤等を目的に応じて
任意に配合することができる。
ウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、亜鉛等の
金属とラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘ
ニン酸、モンタン酸等の脂肪酸とから誘導される金属石
けん系安定剤;ステアリル基、ラウリル基等のアルキル
基を有するジアルキルチオジプロピオン酸エステルなど
の含硫黄化合物系安定剤;ジステアリル−ペンタエリス
リトール−ジフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4、4′−ビフェニレン−ジ
−フォスフォナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−ペンタエリスリトールジフォスファイト、ビ
ス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−
ペンタエリスリトール−ジフォスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトな
どの亜リン酸エステル系安定剤;2,6−ジ−t−ブチ
ル−p−クレゾール(BHT)、2−t−ブチル−4,
6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4
−n−ブチルフェノール、(3′,5′−ジ−t−ブチ
ル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,
6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,
2′−チオビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル)、2,2′−メチレンビス(6−t−ブチル−4−
メチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4,6
−ジ−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,5−トリ
ス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)イソシアヌレートなどのヒンダードフェノール系安
定剤;サリチル酸エステル、ベンゾフェノン、ベンゾト
リアゾールなどの紫外線吸収剤;ヒンダードアミンなど
の光安定剤等が挙げられ、これらは1種または2種以上
組み合わせて用いることができる。
ルシウム、沈降性炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム
などの炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、酸化チタン、クレー、マイカ、タルク、ウォラスト
ナイト、ゼオライト、シリカ、酸化亜鉛、酸化マグネシ
ウム、カーボンブラック、グラファイト、ガラスビー
ズ、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維などの無機質系の
もののほか、ポリアミド等のような有機繊維も使用で
き、これらは1種または2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、
フッ素ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アク
リロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴム、
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴ
ム、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック
共重合体ゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エ
チレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)
などが挙げられる。EPDMのジエンとしては、1,4
−ヘキサンジエン、ジシクロペンタジエン、メチレンノ
ルボルネン、エチリデンノルボルネン、プロペニルノル
ボルネンなどが使用できる。これらの耐衝撃性改質剤は
1種または2種以上を組み合わせて用いることができる
常の公知の成形方法、例えば射出成形、中空成形、押出
成形、圧縮成形、カレンダー成形などを適用することが
でき、各種成形品を製造することができるが、射出成
形、中空成形、押出成形が好ましく用いられる。
に説明する。説明中、「部」、「%」とあるのは、それ
ぞれ「重量部」、「重量%」を示す。
度」の測定は次のように行った。試料ペレットをキャピ
ログラフ(東洋精器製)を用いて測定した。本装置のノ
ズル長、およびノズル径は、それぞれ10mm、1mm
であり、L/D=10である。測定条件は、温度230
℃、押出し速度は2cm/分、引取り速度8m/分で測
定した。
反応容器に、溶存酸素を窒素で置換したイオン交換水1
50部、乳化剤としてジアルキルスルホコハク酸ナトリ
ウム1.5部を仕込み、二段共重合体(B)の第一段目
の成分としてメタクリル酸ラウリル20部とメタクリル
酸トリデシル50部を、ホモミキサーを用いて予備分散
した後、ホモジナイザーを用いて乳化分散したものを仕
込んだ。次いで、反応容器内を窒素で置換した後50℃
に昇温し、過硫酸カリウム0.10部を添加し、さらに
70℃まで反応容器内を昇温し、同温度で2時間加熱、
撹拌して重合を行い、第一段目の共重合体を得た。
分として、メタクリル酸メチル30部、およびn−オク
チルメルカプタン0.05部の混合物を、30分間窒素
で置換した後、60分間かけて、70℃に保存した上述
の第一段目の共重合体の存在する反応容器に滴下し、同
温度で2時間加熱、撹拌して重合した。重合終了後、得
られたエマルジョンを冷却後、硫酸を用いて凝固し、ス
ラリーを脱水し、次いで純水で洗浄した後乾燥して、二
段共重合体(B)の粉体を得た。
ルミキサーを用いて、ポリプロピレン樹脂(エースポリ
マー製、商品名PJ−24C、MI=30)100部と
混合した後、25mm単軸押出機を用いて、ダイス温度
210℃、スクリュー回転数30rpmで溶融混練、押
出しを行い、ペレット状のポリオレフィン樹脂組成物を
得た。このペレットを溶融伸張強度の測定に供した。
ずに、実施例1で用いたポリプロピレン樹脂のみを、溶
融伸張強度の測定に供した。
体(B)の第一段目の成分として、アクリル酸n−ブチ
ルを70部としたほかは、実施例1と同様に操作してポ
リオレフィン樹脂組成物を得た。
樹脂の溶融伸張強度の測定結果を、樹脂組成とともに表
1に一括して示した。
比較例2とを比べると、本発明に係る実施例1のポリオ
レフィン樹脂組成物は溶融伸張強度が大きく改良されて
いることがわかる。
特定の二段共重合体(B)を配合していることにより、
溶融伸張強度が大きく改良され、加工性に極めて優れる
ものであり、その工業的価値は極めて大である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂(A)と、少なくと
も1種の炭素数8〜24のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸エステル単量体(B1−1)または該単量体
(B1−1)と共重合可能な他のビニル単量体(B1−
2)との混合物からなる重合体(B1−3)の存在下
に、上記(B1−1)とは異なる(メタ)アクリル酸エ
ステル単量体(B2−1)または該単量体(B2−1)
と共重合可能な他のビニル単量体(B2−2)からなる
混合物を重合して得られた二段共重合体(B)とからな
ることを特徴とするポリオレフィン樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09172696A JP3628426B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | ポリオレフィン樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09172696A JP3628426B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | ポリオレフィン樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09255817A true JPH09255817A (ja) | 1997-09-30 |
JP3628426B2 JP3628426B2 (ja) | 2005-03-09 |
Family
ID=14034518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09172696A Expired - Lifetime JP3628426B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | ポリオレフィン樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3628426B2 (ja) |
-
1996
- 1996-03-22 JP JP09172696A patent/JP3628426B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3628426B2 (ja) | 2005-03-09 |
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