JPH09255595A - 2,7−ジメチル−1,7−オクタジエンの製造方法 - Google Patents

2,7−ジメチル−1,7−オクタジエンの製造方法

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JPH09255595A
JPH09255595A JP7230396A JP7230396A JPH09255595A JP H09255595 A JPH09255595 A JP H09255595A JP 7230396 A JP7230396 A JP 7230396A JP 7230396 A JP7230396 A JP 7230396A JP H09255595 A JPH09255595 A JP H09255595A
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Tomoyasu Tsuda
智康 津田
Shigeaki Suzuki
繁昭 鈴木
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Kuraray Co Ltd
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    • C07C2/74Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition with simultaneous hydrogenation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2531/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • C07C2531/16Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing coordination complexes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工業的に実施可能な2,7−ジメチル−1,7
−オクタジエンの製造法の提供。 【解決手段】パラジウム化合物と第三級有機リン配位子
から構成される触媒の存在下、イソプレンと還元剤とを
反応させイソプレンの還元二量化反応を行うことにより
2,7−ジメチル−1,7−オクタジエンを製造するに
際し、アルコールの存在下に、還元剤としてギ酸塩化合
物を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イソプレンと還元
剤とを反応させてイソプレンの還元二量化反応を行うこ
とにより2,7−ジメチル−1,7−オクタジエンを製
造する方法に関する。2,7−ジメチル−1,7−オク
タジエンは香料の中間体として、またジメチルデカン二
酸、ジメチルデカンジオール、ジメチルデカンジアミン
などの合成中間体として重要である。ジメチルデカン二
酸を一成分とするポリエステルポリオールは優れた耐加
水分解性を示し、例えば高性能ポリウレタンの原料とし
てポリウレタン樹脂、繊維、塗料、フィルムなどに用い
られる。
【0002】
【従来の技術】イソプレンの還元二量化反応によりジメ
チルオクタジエン類を製造する技術は公知である。特開
昭48−14605号公報には、アルコール溶媒中でI
AまたはIIA属金属のカルボン酸塩または炭酸塩の共
存下または非共存下にロジウム化合物及びリンを含む化
合物よりなる触媒をイソプレンに接触させることによる
イソプレンの還元二量化体の製造方法が記載されてい
る。米国特許第3732328号明細書には、白金また
はパラジウム触媒を用い、ギ酸を還元剤としたブタジエ
ンおよびイソプレンの還元二量化について記載がなされ
ている。ジャーナル・オブ・オルガニック・ケミストリ
ー(Journal of Organic Chemistry)、41巻、345
5頁(1976)には、パラジウム触媒を用い、ギ酸の
トリエチルアミン塩を還元剤とするイソプレンの還元二
量化が記載されている。特開昭55−157521号公
報にはパラジウム触媒および水の存在下に還元剤として
ギ酸リチウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸アンモニウム、ま
たはギ酸カルシウム、またはこれらの混合物を使用する
ことを特徴とするイソプレンの還元二量化反応による
3,7−ジメチル−1,7−オクタジエンの製造方法が
記載されている。また特公昭62−41576号公報に
はイソプレンの還元二量化により2,7−ジメチル−
1,7−オクタジエンを製造する方法において、パラジ
ウム触媒および水の存在下に還元剤としてギ酸カリウム
を使用することを特徴とする方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開昭48−1460
5号公報に記載の方法は、主生成物が2,6−ジメチル
−2,6−オクタジエンおよび2,3,5−トリメチル
−1,5−ヘプタジエンの混合物であり、2,7−ジメ
チル−1,7−オクタジエンが得られたという記載はな
い。米国特許第3732328号明細書や、ジャーナル
・オブ・オルガニック・ケミストリー、41巻、345
5頁(1976)に記載のイソプレンの還元二量化反応
では、生成物は3,7−ジメチル−1,7−オクタジエ
ンと3,6−ジメチル−1,7−オクタジエンを主成分
としたジメチルオクタジエンの混合物であり、また特開
昭55−157521号公報に記載の方法では、主生成
物は3,7−ジメチル−1,7−オクタジエンであっ
て、2,7−ジメチル−1,7−オクタジエンは低選択
率で得られるに過ぎない。さらに、特公昭62−415
76号公報に記載の方法では、2,7−ジメチル−1,
7−オクタジエンは高選択的に得られるけれども、還元
剤として用いるギ酸カリウムが高価であり、工業的な製
造法としては問題があった。したがって、2,7−ジメ
チル−1,7−オクタジエンが得られたとしても、これ
までの製造法には収率、選択性および/またはコストに
おいて問題があり、工業的に実施可能な2,7−ジメチ
ル−1,7−オクタジエンの製造法の提供が求められて
いた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはパラジウム
触媒を用いたイソプレンの還元二量化反応による2,7
−ジメチル−1,7−オクタジエンの工業的な製造方法
について鋭意検討した結果、パラジウム化合物と第三級
有機リン配位子から構成される触媒の存在下、イソプレ
ンと還元剤とを反応させイソプレンの還元二量化反応を
行うことにより2,7−ジメチル−1,7−オクタジエ
ンを製造するに際し、アルコールの存在下に、還元剤と
してギ酸塩化合物を使用することを特徴とする2,7−
ジメチル−1,7−オクタジエンの製造方法を見出だし
上記の目的を達成することができた。
【0005】本発明で用いる炭素数1〜12の脂肪族ア
ルコールは、反応混合物中に微量(痕跡量)よりも多い
量を存在させなければならない。使用するギ酸塩化合物
のモル当量に少なくとも等しいモル当量のアルコールを
存在させるのが好ましく、ギ酸塩化合物に対し大過剰存
在してもよい。本発明に用いることのできるアルコール
としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロ
パノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘ
キサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノールのよ
うな脂肪族第一級アルコール;イソプロパノール、s−
ブタノール、イソアミルアルコールのような脂肪族第二
級アルコール;t−ブタノールのような脂肪族第三級ア
ルコール;エチレングリコール、グリセリンなどの低級
脂肪族多価アルコールなどを挙げることができる。これ
らのアルコールは単独で用いてもよいし、2種類以上の
混合物として用いてもよく、また反応溶媒として用いて
もよい。入手および取り扱いの容易性、価格並びに生成
物との分離性などからアルコールとしてはメタノールを
用いるのが特に好ましい。
【0006】本発明ではそれ自体公知のギ酸塩化合物を
使用することができる。好ましいギ酸塩化合物の例とし
ては、ギ酸リチウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、
ギ酸セシウムなどのギ酸のアルカリ金属塩、ギ酸マグネ
シウム、ギ酸カルシウム、ギ酸バリウムなどのギ酸のア
ルカリ土類金属塩、ギ酸の四級アンモニウム塩などを挙
げることができる。これらのギ酸塩化合物は単独で用い
てもよいし2種類以上の混合物として用いてもよい。入
手の容易さおよび価格の観点からギ酸ナトリウムを用い
るのが特に好ましい。ギ酸塩化合物の使用量については
特に制限はないが、ギ酸塩化合物は還元二量化の水素源
となるため、化学量論量またはそれ以上の量のギ酸塩化
合物を使用してもよい。すなわち、イソプレン2モルあ
たりギ酸塩化合物1モル(2価のギ酸塩化合物を用いる
場合はイソプレン2モルあたりギ酸塩化合物0.5モ
ル)を最初に反応系に添加してもよく、あるいはギ酸塩
化合物を連続的または間歇的に添加してもよい。
【0007】本発明においては溶媒は使用しても使用し
なくても良いが、適当な有機溶媒を使用することにより
反応速度を一層大きくすることができる。本発明におい
て特に有利に使用できる有機溶媒の例としては、ペンタ
ン、ヘキサン、シクロヘキサン、ドデカンのような脂肪
族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメ
ン、p−シメン、メシチレンのような芳香族炭化水素
類;クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素のよう
なハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジオキソラン、ジエチルエーテル、メチル−t−
ブチルエーテルのようなエーテル類;アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン類;酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブ
チルのような低級脂肪族カルボン酸のエステル類;アジ
ピン酸ジメチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチ
ルのような脂肪族及び芳香族多価エステル類;炭酸エチ
レンなどの環式ジエステル類;ニトロメタン、ニトロエ
タン、ニトロベンゼンなどの脂肪族及び芳香族ニトロ化
合物類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニ
トリルなどのニトリル類;トリエチルアミン、トリブチ
ルアミンなどの低級脂肪族第三級アミン類;ピリジンな
どの芳香族アミン類;アセトアミド、プロピオンアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドな
どのスルホキシド類;スルホラン、メチルスルホランな
どのスルホン類;ヘキサメチルホスホルアミドなどのリ
ン酸アミド類などを挙げることができる。これらの有機
溶媒は単独で使用しても、2種類以上を混合して使用し
てもよい。
【0008】本発明において反応系に存在させる触媒
は、パラジウム触媒を形成するために用いられるパラジ
ウムまたはパラジウム化合物から誘導される活性種であ
る。パラジウム化合物は特に限定されるものではなく、
その可能な原子価のうちの任意の原子価、例えば0、+
2等の原子価を有するものであってよい。例えばこれま
でにイソプレンの還元二量化反応によるジメチルオクタ
ジエンの合成反応に用いることが提案されているパラジ
ウム化合物が使用可能である。これらのパラジウム化合
物の具体例としては、酢酸パラジウム、炭酸パラジウ
ム、パラジウムアセチルアセトナート、塩化パラジウ
ム、硫酸パラジウム、硝酸パラジウム、リチウムパラジ
ウムクロリド、ビスベンゾニトリルパラジウムクロリ
ド、ビストリフェニルホスフィンパラジウムクロリド、
ビストリフェニルホスフィンパラジウムアセテート、π
−アリルパラジウムクロリド、π−アリルパラジウムア
セテート、ナトリウムクロロパラデート、ビス(1,5
−シクロオクタジエン)パラジウム、トリス(ジベンジ
リデンアセトン)ジパラジウムなどが挙げられる。ジメ
チルオクタジエン合成反応における真のパラジウム触媒
は低原子価パラジウム錯体であるので、二価のパラジウ
ム化合物を用いる場合には、それを反応系中に存在する
イソプレンまたは第三級有機リン配位子で還元すること
によってパラジウム触媒を形成させることもできるが、
同一反応系内または別の反応容器内で該二価のパラジウ
ム化合物に還元剤を作用させることによってパラジウム
触媒を形成させ、それを使用することもできる。このよ
うな目的に用いられる還元剤としては水素化ホウ素ナト
リウム、ヒドラジン、亜鉛末、マグネシウム、ギ酸など
を挙げることができる。還元剤の使用量は通常還元に必
要な化学量論量ないしはその10倍以内の量が好まし
い。反応系中に存在させるパラジウム触媒の量について
特別な制限はないが、工業的にはパラジウム触媒を反応
混合液1リットルあたりパラジウム原子として0.01
〜10ミリグラム原子、好ましくは0.01〜5ミリグ
ラム原子の濃度となるような量で用いるのが好ましい。
0.01ミリグラム原子より少ないと反応速度が低下
し、また10ミリグラム原子より多いと製造コストの増
大を招く。
【0009】本発明で用いることのできる第三級有機リ
ン配位子は下記一般式(I)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R1 、R2 およびR3 は官能基を
有していてもよい脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水
素基を表す。) または下記の一般式(II)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R4 、R5 、R6 およびR7 は官
能基を有していてもよい脂肪族炭化水素基または芳香族
炭化水素基を表し、R8 は架橋中に1から6の炭素原子
を有し、官能基を有していてもよい二価の有機架橋基を
表す。)で表される第三級有機リン化合物である。
1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6およびR7 で表さ
れる炭化水素基の適当な例はメチル、エチル、n−プロ
ピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペ
ンチル、n−オクチルなどの脂肪族炭化水素基;シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシルなど
の脂環式炭化水素基;およびフェニル、トリル、アニソ
イルなどのアリール基、ベンジルなどのアラルキル基な
どの芳香族炭化水素基を挙げることができる。R8 で表
わされる二価の有機架橋基としては、メチレン、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、ヘキシレンなどが挙げられ
る。これらのR1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R
7 およびR8 がそれぞれ表す炭化水素基が含有していて
もよい官能基としては、例えばジメチルアミノ基などの
ジ(低級アルキル)アミノ基;フルオロ、クロロ、ブロ
モなどのハロゲン基;シアノ基;式−SO3 Mまたは−
COOM(式中、Mは水素またはリチウム、ナトリウム
およびカリウムなどのアルカリ金属原子を表す。)で示
される基などが挙げられる。
【0014】一般式(I)で表される第三級有機リン化
合物の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエ
チルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリn
−ブチルホスフィン、トリt−ブチルホスフィン、トリ
n−オクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン、ジメチルフェニルホスフ
ィン、メチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニル
ホスフィン、シクロヘキシルジフェニルホスフィン、ト
リ(p−トリル)ホスフィン、トリ(o−トリル)ホス
フィン、トリ(p−クロロフェニル)ホスフィン、トリ
(1−ナフチル)ホスフィン、トリ(4−カルボキシフ
ェニル)ホスフィン、トリス(4−ジメチルアミノフェ
ニル)ホスフィン、リチウムジフェニルホスフィノベン
ゼン−m−スルホネート、トリス(o−メトキシフェニ
ル)ホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホス
フィンなどを挙げることができる。
【0015】一般式(II)で表される第三級有機リン化
合物の具体例としては、1,2−ビス(ジフェニルホス
フィノ)エタン、1,2−ビス(ジエチルホスフィノ)
エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパ
ン、1,3−ビス(ジ(o−メトキシフェニル)ホスフ
ィノ)プロパン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)ベンゼン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)
ブタンなどを挙げることができる。
【0016】これらの第三級有機リン配位子は単独で用
いてもよいし、また2つ以上を混合して用いてもよい。
第三級有機リン配位子の使用量は、リン原子のパラジウ
ム原子に対するモル比として1〜100倍であり、さら
に好ましくは2〜50倍である。1倍より少ないと触媒
の安定性が低下して失活する恐れがあり、また、100
倍より多いと反応速度が極端に低下する。
【0017】本発明においては反応温度は10〜180
℃に保つのが好ましく、40〜150℃に保つのが一層
好ましい。10℃より低いと反応が遅く、180℃より
高いと触媒が熱分解して、パラジウム金属が析出し失活
する。
【0018】本方法は反応温度において液相状態を十分
維持できる程度の圧力のもとで実施できる。一般にこの
圧力は自生圧力でよく、また反応に対して不活性なガ
ス、例えば窒素、アルゴンなどのガスで加圧されていて
もよい。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって何等限定
されるものではない。
【0020】実施例1〜9 電磁式撹拌機、サンプリング口、仕込口、パージ口及び
温度コントローラーを備えた内容量100mlのステン
レス製オートクレーブに、窒素ガス雰囲気下でパラジウ
ムアセチルアセトネート0.072ミリモル(21.9
mg)、トリブチルホスフィン0.16ミリモル(3
2.4mg)、イソプレン110ミリモル、表1に記載
のアルコール50ミリモル、表1に記載のギ酸塩化合物
50ミリモル、N,N−ジメチルホルムアミド26ml
を仕込み、撹拌しながら85℃に昇温し、1.5時間反
応を行った。冷却後反応液を取り出し、生成物をガスク
ロマトグラフィーで分析した。その結果を表1に示す。
なお、表中の選択率は次の意味を表す。
【0021】DM:転化したイソプレンのうち、ジメチ
ルオクタジエン類へ転化されたものの比率。 tt−1,7−DM:生成したジメチルオクタジエン類
のうちの2,7−ジメチル−1,7−オクタジエンの比
率。
【0022】比較例 アルコールの代わりに水50ミリモルおよびギ酸塩化合
物としてギ酸ナトリウムを50ミリモル用いた以外は実
施例1〜9と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
2,7−ジメチル−1,7−オクタジエンの生成量が減
少している。
【0023】
【表1】
【0024】実施例10〜18 実施例1〜9で用いたものと同じ反応装置に、酢酸パラ
ジウム0.045ミリモル(10.1mg)、トリフェ
ニルホスフィン0.18ミリモル(47.2mg)、イ
ソプレン90ミリモル、メタノール222ミリモル(9
ml)、ギ酸ナトリウム36ミリモル及び表2に記載の
溶媒27mlを仕込み、撹拌しながら85℃に昇温し、
2時間反応を行った。冷却後反応液を取り出し、生成物
をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果を表2
に示す。なお、表中の選択率の表す意味は表1と同様で
ある。
【0025】
【表2】
【0026】実施例19 撹拌機、仕込口、パージ口、加熱ジャケット及び温度コ
ントローラーを備えた内容量80lのステンレス製オー
トクレーブに、窒素ガス雰囲気下でパラジウムアセチル
アセトネート17.5ミリモル(5.33g)、トリブ
チルホスフィン68.4ミリモル(13.83g)、イ
ソプレン113モル(7684g)、メタノール100
モル(3200g)、ギ酸ナトリウム50.74モル
(3450g)、酢酸メチル24lを仕込み、撹拌しな
がら110℃に昇温し、4時間反応を行った。冷却後反
応液を取り出し、生成物をガスクロマトグラフィーで分
析した。その結果イソプレンの転化率は75.4%であ
り、ジメチルオクタジエン類への選択率、そのうちの
2,7−ジメチル−1,7−オクタジエンの比率はそれ
ぞれ91.7%、74.6%であった。反応混合物に水
を加えて未反応のギ酸ナトリウムを溶解後、有機層を分
液し、さらに理論段数15段の蒸留塔を用いて蒸留精製
することによって、純度99.5%以上の2,7−ジメ
チル−1,7−オクタジエン(沸点163.5℃/76
0mmHg、81.7℃/50mmHg)3210gを
得た。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、ジメチルデカン二酸な
どの合成中間体として有用な2,7−ジメチル−1,7
−オクタジエンを効率よく選択的に製造することができ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム化合物と第三級有機リン配位
    子から構成される触媒の存在下、イソプレンと還元剤と
    を反応させイソプレンの還元二量化反応を行うことによ
    り2,7−ジメチル−1,7−オクタジエンを製造する
    に際し、アルコールの存在下に、還元剤としてギ酸塩化
    合物を使用することを特徴とする2,7−ジメチル−
    1,7−オクタジエンの製造方法。
  2. 【請求項2】 ギ酸塩化合物としてギ酸のアルカリ金属
    塩、ギ酸のアルカリ土類金属塩およびギ酸の四級アンモ
    ニウム塩の中から選択されるいずれか1種または2種以
    上の混合物を用いることを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 ギ酸塩化合物としてギ酸ナトリウムを用
    いることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 アルコールとして炭素数1〜12の脂肪
    族アルコールを用いることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 アルコールとしてメタノールを用いるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 第三級有機リン配位子として下記の一般
    式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は官能基を有していても
    よい脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を表
    す。) または下記の一般式(II) 【化2】 (式中、R4 、R5 、R6 およびR7 は官能基を有して
    いてもよい脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を
    表し、R8 は架橋中に1から6の炭素原子を有し、官能
    基を有していてもよい二価の有機架橋基を表す。)で表
    される第三級有機リン化合物の中から選択されるいずれ
    か1種または2種以上の混合物を用いることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 第三級有機リン化合物の使用量が、該有
    機リン化合物に含有されるリン原子としてパラジウム1
    グラム原子当り少なくとも1モルであることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005289981A (ja) * 2004-03-11 2005-10-20 Sumitomo Chemical Co Ltd テトラロン類の製造方法

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