JPH09255573A - ニキビ治療用組成物 - Google Patents

ニキビ治療用組成物

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JPH09255573A
JPH09255573A JP8074903A JP7490396A JPH09255573A JP H09255573 A JPH09255573 A JP H09255573A JP 8074903 A JP8074903 A JP 8074903A JP 7490396 A JP7490396 A JP 7490396A JP H09255573 A JPH09255573 A JP H09255573A
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JP
Japan
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carbon atoms
hydroxy
pyridone
methyl
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Withdrawn
Application number
JP8074903A
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English (en)
Inventor
Tomoo Itsukida
智夫 五木田
Yutaka Hirayama
豊 平山
Yusuke Hakamata
祐輔 袴田
Tatsuo Hayashi
達男 林
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 刺激その他の副作用を有せず、かつニキビを
効果的に治療できるニキビ治療用組成物の提供。 【解決手段】 1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物
またはその塩と、皮脂分泌抑制剤とを有効成分として含
有することを特徴とするニキビ治療用組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はニキビ治療効果を有
し、医薬品、医薬部外品、化粧品などの種々の形態で使
用可能なニキビ治療用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ニキビは発症機序についていまだ不明の
点が多いが、皮脂分亢進、毛包角化亢進、細菌増殖、毛
包壁の炎症などが主な要因として考えられている。従来
よりニキビの治療法はこれらの要因に対応して、皮脂分
泌抑制剤、角化抑制(角質剥離)剤、抗菌剤、抗炎症剤
を配合したクリーム、軟膏などが一般に使用されてい
る。しかし、既存の各種薬剤を配合したニキビ治療薬に
は種々の欠点があった。たとえば、皮脂抑制剤は女性ホ
ルモン類が使われるが、ホルモン剤が引き起こす副作用
には大きな問題がある。また、角化抑制(角質剥離)剤
にはイオウ化合物やサリチル酸があるが、過度の乾燥化
や刺激性など問題点の多い成分である。さらに、抗菌剤
はグルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム
などがあるが、皮膚を極端に荒らすなど刺激が強く実際
の使用では効果を充分に発揮できない。抗炎症剤につい
ても、ニキビ治療に満足なものはない。また、作用点の
違う薬剤を併用して、相乗的にニキビ治療効果を発揮さ
せることが考えられるが、満足できる相乗効果が得られ
なかったり、副作用が相乗的に発現したりしてニキビ治
療に効果的な薬剤の組み合わせは未だ得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
み、刺激その他の副作用を有せず、かつニキビを効果的
に治療できるニキビ治療剤を提供することを課題として
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】グルコン酸クロルヘキシ
ジンや塩化ベンザルコニウムなどの抗菌剤と皮脂分泌抑
制剤との併用では、後記の比較例2に示した如く満足の
できる相乗効果は得られなかった。一方、1−ヒドロキ
シ−2−ピリドン系化合物またはその塩をニキビ治療剤
に利用することは米国特許第4,762,847号で提案されて
いるが、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、この種の
化合物に皮脂分泌抑制剤を併用するとその効果が相乗的
に増大することを見出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の請求項1に係る発明
は、下記一般式(A)で示される1−ヒドロキシ−2−
ピリドン系化合物またはその塩と皮脂分泌抑制剤とを有
効成分として含有することを特徴とするニキビ治療用組
成物である。
【化2】 [式中、R1は1〜17個の炭素原子を有するアルキル
基、2〜17個の炭素原子を有するアルケニル基、5〜
8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、7〜9個の
炭素原子を有するビシクロアルキル基、アルキルが1〜
4個の炭素原子を有するシクロアルキル−アルキル基
(但し、シクロアルキル残基が1〜4個の炭素原子を有
するアルキル基によって置換されていてもよい)、アリ
ール基、アルキルが1〜4個の炭素原子を有するアラル
キル基、アルケニルが2〜4個の炭素原子を有するアリ
ールアルケニル基、アルキルがそれぞれ1〜4個の炭素
原子を有するアリールオキシアルキル又はアリールメル
カプトアルキル基、ベンズヒドリル基、アルキルが1〜
4個の炭素原子を有するフェニルスルホニルアルキル
基、フリルまたはアルケニルが2〜4個の炭素原子を有
するフリルアルケニル基を表し、そして上述のアリール
残基は1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ニト
ロ基、シアノ基、またはハロゲンによってそれぞれ置換
されていてもよい。R2は水素原子または1〜4個の炭
素原子を有するアルキル基、2〜4個の炭素原子をそれ
ぞれ有するアルケニルまたはアルキニル基、ハロゲン、
フェニル基、またはベンジル基を表す。]
【0006】請求項2に係る発明は、皮脂分泌抑制剤が
マメ科植物の抽出物であることを特徴とする請求項1記
載のニキビ治療用組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のニキビ治療用組成物に有
効成分として配合される1−ヒドロキシ−2−ピリドン
系化合物としては下記の化合物またはその塩がある。
【0008】1−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピリド
ン、1−ヒドロキシ−4,6−ジメチル−2−ピリド
ン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ヘプチル−2−
ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(1−エ
チルペンチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−
メチル−6−(2,4,4−トリメチルペンチル)−2
−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ウンデ
シル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6
−プロペニル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メ
チル−6−オクテニル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ
−4−メチル−6−(2,2,ジブチル−ビニル)−2
−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(シク
ロヘキセニリデン−メチル)−2−ピリドン、1−ヒド
ロキシ−4−メチル−6−シクロヘキシル−2−ピリド
ン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(メチル−シク
ロヘキシル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メ
チル−6−〔2−ビシクロ(2,2,1)ヘプチル〕−
2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−〔2
−(ジメチルシクロヘキシル)−プロピル〕−2−ピリ
ドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−メチル
−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メ
チル−6−(3−メチル−フェニル)−2−ピリドン、
1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−第3ブチル−
フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチ
ル−6−(3−メチル−4−クロル−フェニル)−2−
ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3,5
−ジクロル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキ
シ−4−メチル−6−(3−ブロム−4−クロル−フェ
ニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−
6−(4−メトキシスチリル)−2−ピリドン、1−ヒ
ドロキシ−4−メチル−6−〔1−(4−ニトロフェノ
キシ)−ブチル〕−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4
−メチル−6−(4−シアノフェノキシ−メチル)−2
−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フェ
ニルスルホニルメチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキ
シ−4−メチル−6−〔1−(4−クロルフェニルスル
ホニル)−ブチル〕−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−
4−メチル−6−ベンジル−2−ピリドン、1−ヒドロ
キシ−4−メチル−6−(2,4−ジメチルベンジル)
−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−
(第3ブチル−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロ
キシ−4−メチル−6−(2−クロル−ベンシル)−2
−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−
クロルベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4
−メチル−6−(2,5−ジクロル−ベンジル)−2−
ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−ブ
ロム−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4
−メチル−6−(フェノキシメチル)−2−ピリドン、
1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3−メチルフェノ
キシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−
メチル−6−(4−第2ブチルフェノキシ−メチル)−
2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−
(2,4,5−トリクロルフェノキシ−メチル)−2−
ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−ブ
ロムフェノキシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロ
キシ−4−メチル−6−(4−クロルフェニルメルカプ
ト−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メ
チル−6−(4−メチルフェニルメルカプト−メチル)
−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−
(2−ナフチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4
−メチル−6−ベンズヒドリル−2−ピリドン、1−ヒ
ドロキシ−4−メチル−6−フリル−2−ピリドン、1
−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フリルビニル)−2
−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−スチリ
ル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−
(フェニルブタジエニル)−2−ピリドン、1−ヒドロ
キシ−4−フェニル−6−メチル−2−ピリドン、1−
ヒドロキシ−4,6−ジフェニル−2−ピリドン。
【0009】また上記化合物の塩としては、有機アミン
塩が好ましい。その有機アミンとしては、エタノールア
ミン、ジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミ
ン、N−メチル−ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、ジエチルアミノ−エタノール、2−アミノ−2
−メチル−n−プロパノール、ジメチルアミノプロパノ
ール、2−アミノ−2−メチル−プロパンジオール、ト
リ−イソプロパノールアミン、エチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、モルホリン、ピペリジン、シクロ
ヘキシルアミン、トリブチルアミン、ドデシルアミン、
N,N‐ジメチル−ドデシルアミン、ステアリルアミ
ン、オレイルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミ
ン、N−エチルベンジルアミン、ジメチルステアリルア
ミン、N−メチル−モルホリン、N−メチルピペラジ
ン、4−メチルシクロヘキシルアミン、N−ヒドロキシ
エチル−モルホリンなどがあげられる。また有機アミン
以外にも、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属
塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金
属塩、アンモニウム塩の形でも使用可能である。
【0010】以上説明した1−ヒドロキシ−2−ピリド
ン系化合物またはその塩の含有量はニキビ治療用組成物
全体に対し、0.0005〜10重量%(以下、単に%
と記す)、好ましくは0.005〜0.5%である。
【0011】さらに、本発明のニキビ治療用組成物に
は、相乗的にニキビ治療効果を増大させる皮脂分泌抑制
剤が配合される。この皮脂分泌抑制剤としては、マメ科
植物の抽出物が好適に用いられる。原料となるマメ科植
物としては下記のものが挙げられる。
【0012】ナンキンカンゾウ(Glycyrrhiza glabr
a)、ウラルカンゾウ(Glycyrrhiza uralensis)、シナ
カンゾウ(Glycyrrhiza echinata)、イヌカンゾウ(Gl
ycyrrhiza pallidiflora)、イヌエンジュ(Maackia am
urensis var. buergeri)、シマエンジュ(Maackia tash
iroi)、ハネミイヌエンジュ(Maackia floribunda)、
カライヌエンジュ(Maackia amurensis)、マキア・シ
ンエンシス(Maackia chinensis)、馬鞍樹(Maackia h
upehensis)、ゼブラウッド(Microberlinia brazzavil
lensis)、ジンガナ(Microberlinia bisulcata)、ビ
ュバンガ(Guibourtia tessmannii)、ムシ(Guibourti
a coleosperma)、コンゴーコパルノキ(Guibourtia de
meusii)、アノキー(Guibourtia ehie)、ヤマハギ、
タガヤサン、ブラジルボク(Caesalpinia echinata)、
スオウノキ(Caesalpinia sappan)、ディビディビ(Ca
esalpinia coriaria)、ジャケツイバラ(Caesalpinia
decapetala)、ナンテンカズラ(Caesalpinia crist
a)、シロッブ(Caesalpinia bonduc)、ハスノミカズ
ラ(Caesalpinia globulorum)、カリン(Pterocarpus
macrocarpus)、コーキ(Pterocarpus santalinus)、
ムニンガ(Pterocarpus angolensis)、ヤエヤマシタン
(Pterocarpus indicus)、マルバルキノカリン(Ptero
carpus marsupium)、アフリカンパダウク(Pterocarpu
s soyauxii)、ウエンジ(Millettia laurentii)、ム
ラサキタガヤサン(Millettia pedula)、ナツフジ(Mi
llettia japonica)、緑花崖豆藤(Millettia champion
ii)、香花崖豆藤(Millettia dielsiana)、ダルベル
ギア・ラチフォリア(Dalbergia latifolia)、ダルベ
ルギア・コキンキネンシス(Dalbergia cochinchinensi
s)、プラチミスシウム・トリニタティス(Platymisciu
m trinitatis)、スワルツィア・ポリフィラ(Swartzia
polyphylla)。
【0013】抽出物としては抽出エキスでも良く、抽出
液から分離精製した物でもよい。抽出エキスの場合は、
植物体を乾燥あるいはそのまま粉砕した物を溶媒抽出す
ることにより得られ、この抽出液をそのまま用いても、
あるいは希釈液としたり、濃縮エキスとしても良く、ま
た凍結乾燥などにより乾燥粉末物としたり、ペースト状
に調製してもよい。抽出溶媒は、メタノール、エタノー
ル、ブタノール等のアルコール、ヘキサン、ヘプタン、
シクロヘキサン等の脂肪炭化水素、酢酸エチル等のエス
テル、アセトン等のケトンまたは水を単独または混合し
て用いることにより実施でき、通常3〜70℃程度の温
度で抽出処理する。例えば、ナンキンカンゾウ、ウラル
カンゾウ、シナカンゾウ、イヌカンゾウは、乾燥した根
及び根茎の粉砕物から無水エタノールで抽出後、濃縮
し、それからさらに酢酸エチルで抽出した後減圧乾燥し
て粉末エキスとしたものを用いることが好ましい。
【0014】分離精製は、溶媒での抽出物をカラムクロ
マトグラフィー、液体クロマトグラフィーで精製するこ
とができる。例えば、ナンキンカンゾウ、ウラルカンゾ
ウ、シナカンゾウ、イヌカンゾウからのグラブリジンの
分離精製は、上述の粉末乾燥エキスを順相シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー及び逆相シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより処理した後、ヘキサン−ベンゼン
混合溶媒系から結晶化する方法で行うことができる。
【0015】以上説明した皮脂分泌抑制剤の含有量は、
本発明のニキビ治療用組成物全体に対し、0.005〜
20%、好ましくは0.05〜10%である。
【0016】本発明のニキビ治療用組成物によれば、ス
テロイド剤が有するような副作用がなく、優れたニキビ
治療ないし予防効果を有するニキビ治療用組成物が提供
される。
【0017】本発明のニキビ治療用組成物の形態は任意
であり、医薬品、医薬部外品、化粧品、トイレタリー製
品等に広く用いることができる。例えば、油性軟膏剤、
水性軟膏剤、クリーム、美容液、ローション、乳液、化
粧水、パック、石鹸、洗顔剤、メーキャップ、ボディー
化粧料等として用いることができる。
【0018】本発明のニキビ治療用組成物中には、上記
必須成分の他に、調製するべき剤において通常配合され
る原料、例えば、界面活性剤、油分、アルコール類、保
湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、pH
調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱剤、アミノ酸
類、水等を配合することができる。
【0019】具体的には、界面活性剤としては、親油型
グリセリンモノステアレート、自己乳化型グリセリンモ
ノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート、ソ
ルビタンモノオレート、ポリエチレングリコールモノス
テアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレー
ト、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、
ポリオキシエチレン化蜜ロウ、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油等のノニオン界面活性剤、ステアリルリン酸ナ
トリウム、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウ
ム、ラウリルリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタ
ノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナト
リウム、N−アシルグルタミン酸ナトリウム等のアニオ
ン界面活性剤、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモ
ニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のカ
チオン界面活性剤、塩化アルキルアミノエチルグリシン
液、レシチン等の両性界面活性剤等を例示することがで
きる。
【0020】油分としては、ヒマシ油、オリーブ油、カ
カオ油、椿油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシ
ード油、アボガド油等の植物油脂類、ミンク油、卵黄油
等の動物油脂類、蜜ロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウ
バロウ、キャンデリラロウ等のロウ類、流動パラフィ
ン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレ
シンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化
水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸等の天然およ
び合成脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、
ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、ラウリル
アルコール等の天然および合成高級アルコール類、ミリ
スチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ア
ジピン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシ
ル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレ
ート等のエステル類等を例示することができる。
【0021】保湿剤としては、グリセリン、プロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトー
ル、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール等の多価アルコール類、アミノ酸、乳
酸ナトリウム等のNMF成分、ヒアルロン酸、コラーゲ
ン、ムコ多糖類、コンドロイチン硫酸等の水溶性高分子
物質等を例示することができる。
【0022】増粘剤としては、アルギン酸ナトリウム、
キサンタンガム、ケイ酸アルミニウム、マルメロ種子抽
出物、トラガントガム、デンプン等の天然高分子物質、
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、可溶性デンプン、カチオン化
セルロース等の半合成高分子物質等を例示することがで
きる。
【0023】酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシ
トルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロ
ピル、アスコルビン酸等を、キレート剤としては、エデ
ト酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、ピロリ
ン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、クエン酸、酒石酸、グル
コン酸等を、pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、
トリエタノールアミン、クエン酸、クエン酸ナトリウ
ム、ホウ酸、ホウ砂、リン酸水素カリウム等をそれぞれ
例示することができる。
【0024】紫外線吸収・散乱剤としては、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチル
パラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシ
サイナメート、酸化チタン、カオリン、タルク等を例示
することができる。アミノ酸類としては、グリシン、ア
ラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、ト
レオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファ
ン、シスチン、システィン、メチオニン、プロリン、ヒ
ドロキシプロリン、アスパラギン酸、アスパラギン、グ
ルタミン酸、グルタミン、アルギニン、ヒスチジン、リ
ジンおよびそれらの誘導体等を例示することができる。
【0025】なお、任意成分は、これらに限定されるも
のではない。上記必須成分と任意成分を適当に配合する
ことにより、各種の皮膚外用剤、例えば、乳液、軟膏
剤、硬膏剤、パップ剤、リニメント剤、ローション剤、
ゲル剤、プラスター、パック、スプレー剤、入浴剤、ヘ
アリキッド、ヘアトニック、シャンプー、リンス、育毛
剤等の製品形態として用いることができる。
【0026】本発明のニキビ治療用組成物を皮膚外用剤
として用いる場合の具体例を示すと以下の(1)〜
(5)の通りである。 (1)美容液の場合 1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物またはその塩
0.005〜0.5%、マメ科植物抽出物(皮脂分泌抑
制剤)0.05〜10%、保湿剤1〜10%、界面活性
剤0.1〜2%、増粘剤0.1〜0.5%、pH調整剤
0.01〜0.03%、香料微量、精製水残量を含有す
る美容液。 (2)乳液の場合 1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物またはその塩
0.005〜0.5%、マメ科植物抽出物0.05〜1
0%、油分5〜15%、界面活性剤0.1〜5%、保湿
剤1〜10%、香料微量、精製水残量を含有する乳液。 (3)化粧水の場合 1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物またはその塩
0.005〜 0.5%、マメ科植物抽出物0.05〜
10%、アルコール類1〜20%、界面活性剤0.1〜
5%、油性成分0.5〜5%、保湿剤1〜10%、香料
および色素0〜微量、防腐剤微量、香料微量、精製水残
量を含有する化粧水。 (4)軟膏の場合 1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物またはその塩
0.005〜0.5%、マメ科植物抽出物0.05〜1
0%、油性成分10〜25%、防腐剤0〜0.3%、香
料微量、ワセリン残量を含有する軟膏。 (5)クリームの場合 1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物またはその塩
0.005〜0.5%、マメ科植物抽出物0.05〜1
0%、油性成分20〜70%、界面活性剤2〜20%、
防腐剤0〜0.3%、香料微量、精製水残量を含有する
クリーム。
【0027】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説
明する。本発明はこれにより限定されるものではない。
ニキビ治療用組成物を以下の処方に従い、常法により調
製した。配合量は重量%である。
【0028】なお、以下の実施例1〜6において使用し
た1−ヒドロキシ−2−ピリドン塩は、式(B)、式
(C)および式(D)に示す化合物を用いた。
【0029】
【化3】
【化4】
【化5】
【0030】 実施例1:美容液 (配合成分) 1.ソルビット 4.0 2.ジプロピレングリコール 6.0 3.PEG1500 5.0 4.POE(20)オレイルアルコールエーテル 0.5 5.メチルセルロース 0.2 6.クエン酸 0.01 7.クエン酸ナトリウム 0.25 8.1−ヒドロキシ−2−ピリドン塩(式(B)) 0.05 9.ナンキンカンゾウ抽出物 0.5 10.香料 微量 11.精製水 残量
【0031】 実施例2:乳液 (配合成分) 1.グリセリルエーテル 1.5 2.ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 1.5 3.モノステアリン酸ソルビタン 1.0 4.スクワラン 7.5 5.ジプロピレングリコール 5.0 6.1−ヒドロキシ−2−ピリドン塩(式(C)) 0.03 7.グラブリジン 0.2 8.香料 微量 9.精製水 残量
【0032】 実施例3:化粧水 (配合成分) 1.グリセリンモノステアレート 1.0 2.イソプロピルパルミテート 3.0 3.ラノリン 1.0 4.グリセリン 5.0 5.パラオキシ安息香酸メチルエステル 0.1 6.ステアリルコラミノホルミルピリジウムクロライド 1.5 7.1−ヒドロキシ−2−ピリドン塩 (式(B)) 0.01 8.ナンキンカンゾウ抽出物 0.1 9.香料、色素 微量 10.精製水 残量
【0033】 実施例4:軟膏 (配合成分) 1.白色ワセリン 40.0 2.セタノール 18.0 3.セスキオレイン酸ソルビタン 5.0 4.ラウロマクロゴール 0.5 5.パラオキシ安息香酸エチル 0.1 6.パラオキシ安息香酸ブチル 0.1 7.1−ヒドロキシ−2−ピリドン塩(式(B)) 0.1 8.イヌエンジュ抽出物 1.0 9.香料 微量 10.精製水 残量
【0034】 実施例5:クリーム (配合成分) 1.プロピレングリコール 6.0 2.フタル酸ジブチル 19.0 3.ステアリン酸 5.0 4.モノステアリン酸グリセリン 5.0 5.モノステアリン酸ソルビタン 12.0 6.モノステアリン酸ポリエチレンソルビタン 38.0 7.メチルパラベン 0.06 8.プロピルパラベン 0.03 9.エデト酸ナトリウム 0.03 10.1−ヒドロキシ−2−ピリドン塩(式(C)) 0.05 11.ベスティトール 0.05 12.香料 微量 13.精製水 残量
【0035】 実施例6:浴用剤 (配合成分) 1.硫酸ナトリウム 45.5 2.炭酸水素ナトリウム 48.9 3.1−ヒドロキシ−2−ピリドン塩(式(D)) 0.05 4.イヌエンジュ抽出物 5.0 5.メントール 0.3 6.香料、色素 0.25
【0036】試験例1:(ニキビ治療効果) ニキビ患者28名を被験者とし、顔面に実施例1の美容
液を1日数回連続塗布し、1ヶ月後のニキビに対する治
療効果を判定した。判定は、著しく改善(++)、改善
(+)、不変(±)、悪化(−)の4段階で行った。判
定結果を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】比較例1 ニキビ患者12名を被験者とし、顔面に実施例1の美容
液からナンキンカンゾウ抽出物を除いたものを1日数回
連続塗布し、1ヶ月後のニキビに対する治療効果を判定
した。判定は試験例1と同じである。判定結果を表2に
示した。
【0039】
【表2】
【0040】比較例2 ニキビ患者12名を被験者とし、顔面に実施例1の美容
液から1−ヒドロキシ−2−ピリドン塩(式(B))
0.05重量%を塩化ベンザルコニウム0.05重量%に
替えたものを1日数回連続塗布し、1ヶ月後のニキビに
対する治療効果を判定した。判定は試験例1と同じであ
る。判定結果を表3に示した。
【0041】
【表3】
【0042】実施例1の評価試験である試験例1では表
1に示したように98%の被験者に治療効果が確認でき
た。一方、比較例1では58%、比較例2では66%で
あり、抗菌剤の中でも1−ヒドロキシ−2−ピリドン系
化合物と皮脂分泌抑制剤の併用による本発明の優れたニ
キビ治療効果が立証された。
【0043】(実施の態様)本発明の好適な実施の態様
を記す。 (1)1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物またはそ
の塩の含有量をニキビ治療用組成物全体に対し、0.0
005〜10重量%、好ましくは0.005〜0.5重
量%としたニキビ治療用組成物。 (2)皮脂分泌抑制剤の含有量を、ニキビ治療用組成物
全体に対し、0.005〜20%、好ましくは0.05
〜10%としたニキビ治療用組成物。 (3)皮脂分泌抑制剤がナンキンカンゾウ抽出物、ウラ
ルカンゾウ抽出物、シナカンゾウ抽出物、イヌカンゾウ
抽出物、イヌエンジュ抽出物からなる群から選択される
少なくとも1種であるニキビ治療用組成物。 (4)油性軟膏剤、水性軟膏剤、クリーム、美容液、ロ
ーション、乳液、化粧水、パック、石鹸、洗顔剤、メー
キャップ、ボディー化粧料からなる群から選択される1
種の皮膚外用剤の形態とされたニキビ治療用組成物。
【0044】
【発明の効果】本発明のニキビ治療用組成物によれば、
ステロイド剤が有するような副作用がなく、優れたニキ
ビ治療ないし予防効果を有するニキビ治療用組成物を提
供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07D 213/89 C07D 213/89 (A61K 31/44 35:78) (72)発明者 林 達男 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(A)で示される1−ヒドロ
    キシ−2−ピリドン系化合物またはその塩と、皮脂分泌
    抑制剤とを有効成分として含有することを特徴とするニ
    キビ治療用組成物。 【化1】 [式中、R1は1〜17個の炭素原子を有するアルキル
    基、2〜17個の炭素原子を有するアルケニル基、5〜
    8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、7〜9個の
    炭素原子を有するビシクロアルキル基、アルキルが1〜
    4個の炭素原子を有するシクロアルキル−アルキル基
    (但し、シクロアルキル残基が1〜4個の炭素原子を有
    するアルキル基によって置換されていてもよい)、アリ
    ール基、アルキルが1〜4個の炭素原子を有するアラル
    キル基、アルケニルが2〜4個の炭素原子を有するアリ
    ールアルケニル基、アルキルがそれぞれ1〜4個の炭素
    原子を有するアリールオキシアルキル又はアリールメル
    カプトアルキル基、ベンズヒドリル基、アルキルが1〜
    4個の炭素原子を有するフェニルスルホニルアルキル
    基、フリルまたはアルケニルが2〜4個の炭素原子を有
    するフリルアルケニル基を表し、そして上述のアリール
    残基は1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ニト
    ロ基、シアノ基、またはハロゲンによってそれぞれ置換
    されていてもよい。R2は水素原子または1〜4個の炭
    素原子を有するアルキル基、2〜4個の炭素原子をそれ
    ぞれ有するアルケニルまたはアルキニル基、ハロゲン、
    フェニル基、またはベンジル基を表す。]
  2. 【請求項2】 皮脂分泌抑制剤がマメ科植物の抽出物で
    あることを特徴とする請求項1記載のニキビ治療用組成
    物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020078709A (ko) * 2001-04-10 2002-10-19 (주) 바임래버러토리즈 여드름 치료용 조성물 및 그 제조방법
KR100357824B1 (ko) * 1998-04-04 2003-01-24 주식회사 태평양 여드름치료및예방에효과가있는천연물함유화장품
JP2005194239A (ja) * 2004-01-08 2005-07-21 Nippon Menaade Keshohin Kk セラミド合成促進剤及び皮膚外用剤

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