JPH09255467A - 単結晶用原料の供給方法及び単結晶用原料の保持具 - Google Patents

単結晶用原料の供給方法及び単結晶用原料の保持具

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JPH09255467A
JPH09255467A JP6690296A JP6690296A JPH09255467A JP H09255467 A JPH09255467 A JP H09255467A JP 6690296 A JP6690296 A JP 6690296A JP 6690296 A JP6690296 A JP 6690296A JP H09255467 A JPH09255467 A JP H09255467A
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JP
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single crystal
raw material
crucible
melt
basket
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JP6690296A
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Inventor
Toshiyuki Fujiwara
俊幸 藤原
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Sitix Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単結晶製造の効率が高く、1つの坩堝で製造
し得る単結晶の本数が多い単結晶用原料の供給方法、及
びその実施に使用する単結晶用原料の保持具を提供す
る。 【解決手段】 引き上げ軸1の下端に固定したチャック
2には単結晶用原料を保持する保持具3に備えられた円
柱状の取付け治具4の上端が装着してあり、取付け治具
4は花冠状の支持板5の中央に立設してある。支持板5
にはワイヤ6,6,6が垂設してあり、各ワイヤ6,
6,6はその下端の環状部分を、カットロッド20,20,
20の溝に掛け廻して、カットロッド20,20,20をそれぞ
れ吊下している。坩堝21内には高純度多結晶シリコンの
塊片等の原料を装填し、ヒータ26の加熱によってこれを
溶融して溶融液Lにすると共に、カットロッド20,20,
20を予熱する。そして、カットロッド20,20,20の下端
を適宜長だけ溶融液Lに浸漬し、所定の降下速度で引き
上げ軸1を降下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、固体の単結晶用原
料が溶融してある坩堝内に、単結晶用原料を供給する方
法、及びその実施に使用する単結晶用原料の保持具に関
する。
【0002】
【従来の技術】図4は単結晶引き上げ装置の要部及び従
来の単結晶用原料の保持具を示す模式的側断面図であ
り、図中29は金属製のチャンバである。チャンバ29は広
口壜状のメインチャンバ30に円筒状のプルチャンバ31を
連結してなり、メインチャンバ30内の中央には原料を溶
融する坩堝21が配置してある。坩堝21は、円筒状の直胴
部の下端に椀状の下部を設けてなる石英製の内容器22
に、内容器22と相似形である黒鉛製の外容器23が外嵌し
てあり、坩堝21は外容器23と略同じ熱伝導率である黒鉛
製の支持部材25によって回転されると共に、昇降される
ようになっている。
【0003】坩堝21の外側には抵抗加熱式の筒状のヒー
タ26が坩堝21と同心円状に配設してあり、ヒータ26及び
坩堝21は円柱殻形の断熱容器28内に格納してある。断熱
容器28の上面には坩堝21の直径より少し大きい直径の穴
が、また断熱容器28の底面には支持部材25の軸の直径よ
り少し大きい直径の穴が開設してある。前述した支持部
材25は断熱容器28の底面に開設した穴及びメインチャン
バ30の底を貫通し、図示しない回転昇降装置に連結して
ある。
【0004】プルチャンバ31の中心軸上には棒状又はワ
イヤ状の引き上げ軸1が昇降自在に垂下してあり、引き
上げ軸1の下端にはチャック2が固定してある。チャッ
ク2には円柱状の取付け治具34が装着してあり、取付け
治具34にはワイヤ36が垂設してある。ワイヤ36の下端は
環状にしてあり、ワイヤ36は環状部分を、高純度多結晶
シリコンからなり一端近傍に周方向の溝が形成してある
円柱状のカットロッド20の前記溝に掛け廻して、該カッ
トロッド20を吊り下げている。
【0005】このような装置にあっては、坩堝21内にカ
ットロッドの破砕物又はカットロッドを製造する際に生
じる高純度多結晶シリコンの塊片等の原料を充填してお
き、ヒータ26の加熱によって坩堝21内の原料を溶融して
溶融液Lにする。このとき、引き上げ軸14を調整して、
カットロッド20と坩堝21内の原料とが接触しないように
カットロッド20を吊り下げておくことによって、カット
ロッド20を予熱する。カットロッド20は急激に加熱され
ると割れ、割れた塊が坩堝21内に落下して石英製の内容
器22を破損する事故が発生するが、前述した予熱によっ
てこの事故を防止している。
【0006】坩堝21に最初に充填した原料を溶融した溶
融液Lの体積は、坩堝21の体積の略60%に過ぎないた
め、カットロッド20を次のように供給して溶融液Lの体
積を増加させ、大重量の単結晶を引き上げることによっ
て、単結晶の製造効率を高くする。
【0007】カットロッド20が十分予熱されるまで待機
した後、カットロッド20の下端を適宜長さだけ溶融液L
中に浸漬し、カットロッド20の溶融速度に応じて予め定
めた降下速度で引き上げ軸1を降下させてワイヤ36を掛
け廻した溝の近傍までカットロッド20を溶融する。カッ
トロッド20の溶融が終了すると、引き上げ軸1を徐々に
上昇させて残留したカットロッド20を徐冷した後にこれ
を取り出し、ワイヤ36に新たなカットロッド20を吊り下
げ、前同様に予熱・溶融する。そして、この操作を溶融
液Lが所要の体積になるまで繰り返す。なお、残った高
温のカットロッド20を急冷すると、割れが発生して、割
れた塊が坩堝21内に落下して石英製の内容器22を破損す
る事故が発生するが、前述した徐冷によってこの事故を
防止している。
【0008】この溶融液Lから単結晶を引き上げるに
は、チャック2に前述した取付け治具34に代えて種結晶
を装着し、該種結晶を溶融液Lの表面に接触させ、引き
上げ軸1及び支持部材25を互いに逆方向に回転駆動しつ
つ、所定の速度で引き上げ軸1を引き上げていくことに
より、種結晶の下方に単結晶を成長させる。このとき、
単結晶の引き上げによる溶融液Lの減少に伴って、支持
部材25によって坩堝21を上昇させ、溶融液Lの表面の高
さを略一定に保つ。
【0009】単結晶の引き上げが終了すると、坩堝21を
降下すると共にチャック2に再び取付け治具34を装着し
てワイヤ36にカットロッド20を吊り下げ、それを十分予
熱してから坩堝21に残った溶融液Lに浸漬して溶融す
る。そして、この操作を溶融液Lが所要の体積になるま
で繰り返す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
単結晶用原料の追加方法にあっては、複数本のカットロ
ッドを1本ずつ予熱・溶融・徐冷しているため、全ての
カットロッドを溶融させるまでに長時間を要し、単結晶
製造の効率が低いという問題があった。また、坩堝の寿
命は溶融液の保持時間によって定まるが、前述した如く
単結晶製造の効率が低いため、1つの坩堝で製造し得る
単結晶の本数が少ないという問題もあった。
【0011】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは複数の柱状の単結晶
用原料の予熱・溶融・徐冷を一斉に行うことによって、
又は、単結晶用原料を籠に入れ、籠を坩堝内の溶融液に
浸漬することによって、単結晶製造の効率が高く、1つ
の坩堝で製造し得る単結晶の本数が多い単結晶用原料の
供給方法、及びその実施に使用する単結晶用原料の保持
具を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る単結晶用
原料の供給方法は、チャンバ内に配してあり単結晶用原
料の溶融液を貯えた坩堝上に、柱状の単結晶用原料を吊
り下げてこれを予熱し、予熱した柱状の単結晶用原料を
前記溶融液に浸してその下端から順次溶融することよっ
て単結晶用原料を再び供給する方法において、前記坩堝
上に複数の柱状の単結晶用原料を吊り下げてそれらを一
斉に予熱し、予熱した柱状の単結晶用原料を前記溶融液
に一斉に浸して溶融し、残った各単結晶用原料を一斉に
徐冷することを特徴とする。
【0013】第1発明にあっては、チャンバ内に配した
坩堝上に複数の柱状の単結晶用原料を吊り下げてそれら
を一斉に予熱する。そのため、予熱に要する時間が、柱
状の単結晶用原料を1本ずつ予熱するより短縮される。
また、予熱した全単結晶用原料を坩堝内の溶融液に一斉
に浸して溶融するため、溶融に要する時間が、単結晶用
原料を1本ずつ溶融するより短縮される。更に、残った
各単結晶用原料を一斉に徐冷するため、徐冷に要する時
間が、単結晶用原料を1本ずつ溶融するより短縮され、
単結晶原料の供給効率が向上する。
【0014】第2発明に係る単結晶用原料の供給方法
は、単結晶用原料の溶融液を貯えた坩堝上に単結晶用原
料を配してこれを予熱し、予熱した単結晶用原料を前記
溶融液に浸して溶融することによって単結晶用原料を供
給する方法において、単結晶用原料を籠に入れ、該籠を
前記坩堝上に吊り下げて籠内の単結晶用原料を予熱し、
籠を前記溶融液に浸して籠内の単結晶用原料を溶融する
ことを特徴とする。
【0015】第3発明に係る単結晶用原料の保持具は、
単結晶用原料の溶融液を貯えた坩堝上で単結晶用原料を
予熱し、予熱した単結晶用原料を前記溶融液に浸して溶
融すべく、単結晶用原料を保持する保持具において、構
造体を石英製の被覆部材で被覆してなり、単結晶用原料
を入れる籠と、該籠を吊り下げる吊下部材とを備えるこ
とを特徴とする。
【0016】第2及び第3発明にあっては、籠に単結晶
用原料を装填するため、柱状の単結晶用原料のみなら
ず、それを破砕した複数の破砕物又は単結晶用原料を製
造するとき生じる安価な塊片を使用することができ、柱
状の単結晶用原料と同じ重量の塊片の単結晶用原料を籠
に装填した場合、前者の表面積より後者の総表面積の方
が広いので、籠内の単結晶用原料が単時間で溶融する。
また、単結晶用原料を入れた籠を吊下部材によって坩堝
上に吊り下げるため、これが坩堝の開口部からの放熱を
妨ぎ、坩堝に装填した単結晶用原料が短時間で溶融す
る。一方、籠は、構造体を石英製の被覆部材で被覆して
あるため、溶融液に籠を浸しても溶融液が汚染されず、
また、構造体によって強度が保たれる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は単結晶引き上げ装
置の要部及び本発明に係る単結晶用原料の保持具を示す
模式的側断面図であり、図2は図1に示した保持具の拡
大平面図である。金属製のチャンバ29は広口壜状のメイ
ンチャンバ30に円筒状のプルチャンバ31を連結してな
り、メインチャンバ29内の中央には原料を装填する坩堝
21が配置してある。坩堝21は、円筒状の直胴部の下端に
椀状の下部を設けてなる石英製の内容器22に、内容器22
と相似形である黒鉛製の外容器23が外嵌してあり、坩堝
21は外容器23と略同じ熱伝導率である黒鉛製の支持部材
25によって回転されると共に、昇降されるようになって
いる。
【0018】坩堝21の外側には抵抗加熱式の筒状のヒー
タ26が坩堝21と同心円状に配設してあり、ヒータ26及び
坩堝21は円柱殻形の断熱容器28内に格納してある。断熱
容器28の上面には坩堝21の直径より少し大きい直径の穴
が、また断熱容器28の底面には支持部材25の軸の直径よ
り少し大きい直径の穴が開設してある。前述した支持部
材25は断熱容器28の底面に開設した穴及びメインチャン
バ30の底を貫通し、図示しない回転昇降装置に連結して
ある。
【0019】プルチャンバ31の中心軸上には棒状又はワ
イヤ状の引き上げ軸1が昇降自在に垂下してあり、引き
上げ軸1の下端にはチャック2が固定してある。チャッ
ク2には単結晶用原料を保持する保持具3に備えられた
円柱状の取付け治具4の上端が装着してあり、取付け治
具4は花冠状の支持板5の中央に立設してある。支持板
5は矩形状の弁部5a,5a,5aをプルチャンバ31の内径よ
り小さい同心円上に3等配してなり、各弁部5a,5a,5a
の先端近傍にはそれぞれワイヤ6,6,6が垂設してあ
り、各ワイヤ6,6,6の下端は環状にしてある。そし
て、各ワイヤ6,6,6は環状部分を、高純度多結晶シ
リコンからなり一端近傍に周方向の溝が形成してあるカ
ットロッド20,20,20の前記溝に掛け廻して、該カット
ロッド20,20,20をそれぞれ吊り下げている。
【0020】前述した坩堝21内には、カットロッドの破
砕物又はカットロッドを製造する際に生じる高純度多結
晶シリコンの塊片等の原料を装填し、ヒータ26の加熱に
よってこれを溶融して溶融液Lが貯えられている。この
とき、引き上げ軸1を調整して、カットロッド20,20,
20と坩堝21内の原料とが接触しないようにカットロッド
20,20,20を吊り下げておくことによって、カットロッ
ド20,20,20を予熱する。このように、複数のカットロ
ッド20,20,20を一斉に予熱することによって、1本ず
つ予熱するより予熱に要する時間が短縮される。
【0021】カットロッド20,20,20が十分予熱される
まで待機した後、カットロッド20,20,20の下端を適宜
長さだけ溶融液L中に浸漬し、カットロッド20,20,20
の溶融速度に応じて予め定めた降下速度で引き上げ軸1
を降下させてワイヤ6,6,6を掛け廻した溝の近傍ま
でカットロッド20,20,20を溶融することによって、所
要体積の溶融液Lを得る。このように、3本のカットロ
ッド20,20,20を一斉に溶融することによって、1本ず
つ溶融するより溶融に要する時間が短縮される。そし
て、引き上げ軸1を徐々に上昇させて、残ったカットロ
ッド20,20,20を引き上げて徐冷する。これによって、
残ったカットロッド20,20,20が一斉に徐冷され、1本
ずつ徐冷するより徐冷に要する時間が短縮される。
【0022】この溶融液Lから単結晶を引き上げるに
は、保持具3の取付け治具4に代えてチャック2に種結
晶を装着し、該種結晶を溶融液Lの表面に接触させ、引
き上げ軸1及び支持部材25を互いに逆方向に回転駆動し
つつ、所定の速度で引き上げ軸1を引き上げていくこと
により、種結晶の下方に単結晶を成長させる。このと
き、単結晶の引き上げによる溶融液Lの減少に伴って、
支持部材25によって坩堝21を上昇させ、溶融液Lの表面
の高さを略一定に保つ。
【0023】単結晶の引き上げが終了すると、坩堝21を
降下すると共にチャック2に再び保持具3の取付け治具
4を装着してワイヤ6,6,6にカットロッド20,20,
20を吊り下げ、それらを十分予熱してから坩堝21に残っ
た溶融液Lに浸漬して溶融する。そして、この操作を溶
融液Lが所要の体積になるまで繰り返して、単結晶用原
料を供給する。このとき、カットロッド20,20,20の予
熱,溶融及び徐冷に要する時間は1本ずつ行う場合より
短いため、所要体積の溶融液Lを短時間で得ることがで
きる。
【0024】なお、図1の保持具3にあっては下端を環
状にしたワイヤ6でカットロッド20を吊り下げている
が、本発明はこれに限らず、支持板5から垂設した複数
のワイヤ6の下端に、例えば爪状のつかみ具をそれぞれ
取付け、該つかみ具によってカットロッドの溝の部分を
つかんでカットロッドを吊り下げてもよいことはいうま
でもない。
【0025】図3は他の実施の形態を示す部分斜視図で
あり、カットロッドの破砕物又はカットロッド製造時に
発生する塊片を単結晶用原料として供給すべく、籠を保
持具とした場合を示している。籠7は黒鉛製の構造体8
を備えており、該構造体8によって所要の強度が確保さ
れている。構造体8は十字状の板材をその4端部より所
定寸法だけ中心側の位置からそれぞれ直角に起立させた
形状をしており、起立した端部近傍にはそれぞれ穴8a,
8a,8a,8aが開設してある。構造体8の穴8a,8a,8a,
8aより下方の部分の表面は、石英製の被覆部材9によっ
て被覆してあり、被覆部材9で被覆された構造体8の間
隙には石英製の細い棒部材10,10,…が適宜間隔で掛け
渡してある。
【0026】構造体8に開設した穴8a,8a,8a,8aの高
さは、対向する場合は同じであり、合隣る場合は少し異
なる。そして、対向する穴8a,8a及び穴8a,8aには支持
棒11,11がそれぞれ貫通してあり、支持棒11,11はそれ
らが交叉する部分を固定具12によって固定してある。固
定具12の上面中央には円柱状の取付け具13が立設してあ
り、該取付け具13の上端を図1に示したチャック2に装
着させることによって、籠7を坩堝21(図1参照)上に
吊り下げる。
【0027】そして、籠7内にカットロッドの破砕物又
はカットロッド製造時に発生する塊片を単結晶用原料と
して装填し、坩堝21上に籠7を配して籠7内の単結晶用
原料を十分予熱した後、籠7を坩堝21内の溶融液L内
に、被覆部材9の上端部分まで浸漬して籠7内の単結晶
用原料を全て溶融する。このとき、籠7の溶融液Lに接
触する部分は全て石英製であるため、溶融液Lを汚染す
ることなく、単結晶用原料を供給することができる。ま
た、溶融液Lとの接触によって籠7が昇温して石英製の
部分の強度が少し低下するが、構造体8によって所要の
強度が保たれる。一方、内部に単結晶用原料を装填した
籠7を坩堝21上に配することによって、坩堝21の開口部
からの放熱が抑制され、最初に坩堝21内に装填した単結
晶原料が短時間で溶融され、単結晶の製造効率が向上す
る。
【0028】なお、図3にあっては、被覆部材9で被覆
された構造体8の間隙に石英製の細い棒部材10,10,…
が掛け渡して籠7を構成しているが、本発明はこれに限
らず、黒鉛を用いて網状の構造体を形成しておき、その
表面を石英製の被覆部材で被覆して籠を構成してもよ
い。これによって、籠の強度が向上する。
【0029】
【実施例】次に、比較試験を行った結果について説明す
る。比較試験には直径26インチ、高さ16インチの坩
堝を用いた。このサイズの坩堝では、最初に装填した単
結晶用原料を溶融させた後に、更に2〜3本のカットロ
ッドを供給することができる。
【0030】従来の方法にあっては、坩堝に装填した単
結晶用原料を溶融させるときに、20kgのカットロッ
ドを坩堝上に吊り下げてこれを予熱する。そして、坩堝
内の単結晶用原料が全て溶融してから、カットロッドの
下端を坩堝内の溶融液に浸漬して、カットロッドの溶融
を開始する。このカットロッドを溶融させるのに2時間
を要し、徐冷・取り出しに1時間を要し、次のカットロ
ッドを予熱するのに2時間を要した。このようにして、
1本目のカットロッドの溶融開始から、2本目のカット
ロッドを取り出しまでに8時間を要し、3本目のカット
ロッドを取り出しまでには13時間を要した。
【0031】本発明方法にあっては、図1に示した如
く、3本のカットロッドを一斉に坩堝上に吊り下げた場
合、坩堝内に装填した単結晶用原料の溶融によって3本
のカットロッドが十分予熱された。そして、3本のカッ
トロッドの溶融開始から溶融終了までに3〜4時間を要
し、徐冷・取り出しに1時間を要した。このように、3
本のカットロッドを一斉に予熱・溶融.徐冷することに
よって、従来の方法より8時間程度、供給に要する時間
を短縮することができた。
【0032】一方、図3に示した如く、籠に40kg
(前述したカットロッド2本分)のランプ(単結晶用原
料の塊片)を装填し、坩堝内に装填した単結晶用原料を
溶融させた後に、籠を坩堝内の溶融液に浸漬し、籠内の
ランプを溶融させたところ、略3時間で籠内のランプが
全て溶融した。そして、略1時間かけて籠を徐冷した
後、これを取り出した。このように、単結晶用原料の塊
片を籠に装填して籠内の塊片を溶融することによって、
従来の方法より4時間程度、供給に要する時間を短縮す
ることができた。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した如く、第1発明にあって
は、複数の柱状の単結晶用原料を一斉に予熱・溶融・徐
冷するため、柱状の単結晶用原料を1本ずつ供給するよ
り、単結晶用原料の供給に要する時間が短縮される。そ
のため、単結晶引き上げ効率が向上し、1つの坩堝で製
造し得る単結晶の本数が増大する。
【0034】第2及び第3発明にあっては、籠に単結晶
用原料を装填するため、価格が低い塊片を用いることが
でき、原料コストを低減することができ、また、短い時
間で籠内の塊片を溶融することができる等、本発明は優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】単結晶引き上げ装置の要部及び本発明に係る単
結晶用原料の保持具を示す模式的側断面図である。
【図2】図1に示した保持具の拡大平面図である。
【図3】他の実施の形態を示す部分斜視図である。
【図4】単結晶引き上げ装置の要部及び従来の単結晶用
原料の保持具を示す模式的側断面図である。
【符号の説明】
1 引上げ軸 2 チャック 3 保持具 4 取付け治具 5 支持板 6 ワイヤ 20 カットロッド 21 坩堝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバ内に配してあり単結晶用原料の
    溶融液を貯えた坩堝上に、柱状の単結晶用原料を吊り下
    げてこれを予熱し、予熱した柱状の単結晶用原料を前記
    溶融液に浸してその下端から順次溶融することよって単
    結晶用原料を再び供給する方法において、 前記坩堝上に複数の柱状の単結晶用原料を吊り下げてそ
    れらを一斉に予熱し、予熱した柱状の単結晶用原料を前
    記溶融液に一斉に浸して溶融し、残った各単結晶用原料
    を一斉に徐冷することを特徴とする単結晶用原料の供給
    方法。
  2. 【請求項2】 単結晶用原料の溶融液を貯えた坩堝上に
    単結晶用原料を配してこれを予熱し、予熱した単結晶用
    原料を前記溶融液に浸して溶融することによって単結晶
    用原料を供給する方法において、 単結晶用原料を籠に入れ、該籠を前記坩堝上に吊り下げ
    て籠内の単結晶用原料を予熱し、籠を前記溶融液に浸し
    て籠内の単結晶用原料を溶融することを特徴とする単結
    晶用原料の供給方法。
  3. 【請求項3】 単結晶用原料の溶融液を貯えた坩堝上で
    単結晶用原料を予熱し、予熱した単結晶用原料を前記溶
    融液に浸して溶融すべく、単結晶用原料を保持する保持
    具において、 構造体を石英製の被覆部材で被覆してなり、単結晶用原
    料を入れる籠と、該籠を吊り下げる吊下部材とを備える
    ことを特徴とする単結晶用原料の保持具。
JP6690296A 1996-03-22 1996-03-22 単結晶用原料の供給方法及び単結晶用原料の保持具 Pending JPH09255467A (ja)

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