JP5034259B2 - 単結晶製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、多結晶原料を溶融して原料融液を形成するルツボに多結晶原料を供給する原料供給器を備えた単結晶製造装置に関するものである。
半導体デバイスなどの基板として用いられる単結晶シリコンウェハは、シリコン単結晶インゴットをスライスして、鏡面加工等を行うことにより製造される。こうしたシリコン単結晶インゴットの製造方法としては、例えば、チョクラルスキー法(CZ法)やフローティングゾーン法(FZ法)などが挙げられる。このうち、CZ法は、大口径の単結晶インゴットを得やすいことや、欠陥の制御が比較的容易であるなどの理由により、シリコン単結晶インゴットの製造の大部分を占める。
こうしたシリコン単結晶インゴットの引上げでは、石英などで形成されたルツボに、原料となる塊状の多結晶シリコンを入れて加熱することで、ルツボ内にシリコン融液を形成し、このシリコン融液からシリコン単結晶インゴットを引上げる。シリコン単結晶インゴットは、バッチ方式で製造されるため、製造コストの削減には、1バッチあたりに原料である塊状の多結晶シリコンの仕込み量を増やすことが、重要な手段であった。
こうした多結晶シリコンの仕込み量を増やすことによる製造コストの削減では、石英ルツボのサイズを増径すれば、1バッチあたりの原料仕込み量を増加させていくのは容易だが、ルツボのコストの増加、ルツボのサイズに見合った、引上装置の設備投資が必要になり、効果的にコスト削減することは難しい。そこで、ルツボに原料を仕込んでシリコン単結晶インゴットを引上げた後、一度引き上げに使用して融液が残留している状態のルツボに再度、多結晶シリコンを導入して、1つのルツボを複数本のシリコン単結晶インゴットの引上げに使用することで、シリコン単結晶インゴットを効率的に製造し、製造コストの削減をする方法が知られている。
このように、融液が残留している状態のルツボに再度、多結晶シリコンを導入する手法として、リチャージ管と称される原料導入器が知られている(特許文献1)。こうしたリチャージ管(原料導入器)は、原料を保持する円筒形の管本体と、この管本体の底面を着脱自在に塞ぐバルブ(底蓋)と、管本体の中を通ってこのバルブを吊り下げるワイヤとから構成されている。そして、原料を入れたリチャージ管をワイヤで吊り下げてルツボ近傍まで下ろす途上で、管本体だけを係止することで管本体からバルブ(底蓋)が外れ、管本体に入っていた原料が管本体の底部から落下してルツボに導入される構成となっている。
国際公開第2002/068732号公報
上述した従来のリチャージ管は、原料への不純物汚染を防止する観点から管本体、バルブ(底蓋)共に、石英ガラスで形成されている。そして、ワイヤとバルブとは、金属やセラミック、アルミナなどの材料で形成されたストッパと称される部材を介して接続されている。しかしながら、こうしたストッパやワイヤ下端部およびバルブ付近は、融液が残留した高熱のルツボ近傍まで吊り下げられるなどして、高温環境に晒されるため、構成材料が脆くなったり、伸びたりして、破断してしまうことがあった。
ワイヤとバルブとを接続するストッパが破壊されると、想定外の位置で原料が管本体や底蓋と共に落下し、ルツボの破損や引上げ機自体の損傷など、大きな事故につながる懸念がある。しかし一方で、こうしたワイヤとバルブとを繋ぐストッパは、耐熱性で、かつ汚染などが少ない物質で形成される必要があり、材料の変更によって破損を防止することが困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、原料導入器の底部を塞ぐ底蓋と、この底蓋を吊り下げるワイヤとを係止するストッパの一部が破損しても、直ちに収容した原料や底蓋が落下することのない原料導入器を備えた単結晶製造装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の単結晶製造装置は、多結晶原料を収容して加熱により原料融液を形成するルツボと、前記ルツボに前記多結晶原料を供給する原料導入器とを有する単結晶製造装置であって、
前記原料導入器は、原料を貯留する両端が開放された中空のパイプと、
少なくとも一部が前記パイプの直径と同じか、または大きく形成されて、前記パイプの下方の開放端を着脱自在に塞ぐ底蓋と、
前記底蓋の底面から頂部に向けて一定の深さで形成された凹部と、
前記底蓋の底面と前記底蓋の頂部との間を貫通する吊下穴と、
前記パイプの上方の開放端から前記パイプ内を通り、前記吊下穴から前記凹部内に達し、下端に固着部材が形成された吊下ワイヤと、
前記吊下ワイヤの前記固着部材に固着され、少なくとも前記吊下穴の直径よりも大きく形成され前記底蓋を前記吊下ワイヤに固定する第1ストッパと、
前記第1ストッパよりも上側位置で前記固着部材に固着され、前記第1ストッパが破損した場合に前記底蓋を支持可能な第2ストッパと、
を備えたことにより上記課題を解決した。
本発明は、多結晶原料を収容して加熱により原料融液を形成するルツボと、前記ルツボに前記多結晶原料を供給する原料導入器とを有する単結晶製造装置であって、
前記原料導入器は、原料を貯留する両端が開放された中空のパイプと、
少なくとも一部が前記パイプの直径と同じか、または大きく形成されて、前記パイプの下方の開放端を着脱自在に塞ぐ底蓋と、
前記底蓋の底面から頂部に向けて一定の深さで形成された凹部と、
前記凹部の上端面と前記底蓋の頂部との間を貫通するとともに前記凹部より縮径された吊下穴と、
前記パイプの上方の開放端から前記パイプ内を通り、前記吊下穴から前記凹部内に達し、下端に固着部材が形成された吊下ワイヤと、
前記吊下ワイヤの前記固着部材に固着され、少なくとも前記吊下穴の直径よりも大きく形成され前記底蓋を前記吊下ワイヤに固定する第1ストッパと、
前記第1ストッパと前記凹部の上端面との間位置で前記固着部材に固着され、少なくとも前記吊下穴の直径よりも大きく、かつ前記第1ストッパと独立して形成された第1ストッパの直径よりも小さな径寸法の第2ストッパと、
を備えたことにより上記課題を解決した。
本発明、前記底蓋の底面には、前記凹部の上端面から該底蓋頂部に向けて一定の深さで、前記第1ストッパの外径よりも小さくかつ第2ストッパの外径よりも大きな内径寸法に形成されて前記第2ストッパが入り込む第2凹部を更に備えたことが可能である。
本発明は、前記底蓋において、前記第1ストッパと前記凹部の上端面との間には、前記第2ストッパを取り囲み、前記第2ストッパよりも少なくとも高さの高いスペーサーが設けられたことが好ましい。
本発明は、前記底蓋の上面は、頂部から底面に向かって広がる傾斜面を成していることができる。
本発明は、前記パイプの上方の開放端には、前記吊下ワイヤが前記パイプの中心付近を通るように前記吊下ワイヤを規制する孔が形成された上蓋を更に備えたことがある。
本発明は、前記多結晶原料は多結晶シリコンであることができる。


本発明の単結晶製造装置は、多結晶原料を収容して加熱により原料融液を形成するルツボと、前記ルツボに前記多結晶原料を供給する原料導入器とを有する単結晶製造装置であって、前記原料導入器は、原料を貯留する両端が開放された中空のパイプと、少なくとも一部が前記パイプの直径と同じか、または大きく形成されて、前記パイプの下方の開放端を着脱自在に塞ぐ底蓋と、前記底蓋の底面と前記底蓋の頂部との間を貫通する吊下穴と、前記パイプの上方の開放端から前記パイプ内を通り、前記吊下穴から前記凹部内に達し、下端に固着部材が形成された吊下ワイヤと、前記吊下ワイヤの前記固着部材に固着され、少なくとも前記吊下穴の直径よりも大きく形成され前記底蓋を前記吊下ワイヤに固定する第1ストッパと、前記第1ストッパよりも上側位置で前記固着部材に固着され、前記第1ストッパが破損した場合に前記底蓋を支持可能な第2ストッパと、を備え、このような構成であると、もし第1ストッパが破損する場合には、吊下ワイヤと第1ストッパとの固着部分が破損することが多いため、この第1ストッパよりも上側に通常は荷重がかかっていない第2ストッパを設けることによって、第1ストッパが破損しても底蓋を吊下ワイヤに支持して、原料導入器およびその内部の原料が落下することを防止することができる。
本発明によれば、多結晶原料を収容して加熱により原料融液を形成するルツボと、前記ルツボに前記多結晶原料を供給する原料導入器とを有する単結晶製造装置であって、前記原料導入器は、原料を貯留する両端が開放された中空のパイプと、少なくとも一部が前記パイプの直径と同じか、または大きく形成されて、前記パイプの一方の開放端を着脱自在に塞ぐ底蓋と、前記底蓋の底面から頂部に向けて一定の深さで形成された凹部と、前記凹部の上端面と前記底蓋の頂部との間を貫通する吊下穴と、前記パイプの他方の開放端から前記パイプ内を通り、前記吊下穴から前記凹部に達し、一端に固着部材が形成された吊下ワイヤと、前記吊下ワイヤの前記固着部材に固着され、少なくとも前記吊下穴の直径よりも大きく形成された第1ストッパと、前記第1ストッパと前記凹部の上端面との間で前記固着部材に固着され、少なくとも前記吊下穴の直径よりも大きく、かつ前記第1ストッパと独立して形成された第2ストッパとを備え、このような単結晶製造装置によれば、熱による劣化や衝撃によって第1ストッパが破損してしまっても、第2ストッパが破損した第1ストッパに代わって原料導入器の底蓋を支えるので、パイプや原料を充填した原料導入器全体が落下してしまうことがない。したがって、第1ストッパが破損してしまっても、原料やパイプの落下による事故を確実に防ぐことが可能になる。
前記底蓋の上面には、前記凹部の上端面から頂部に向けて一定の深さで、前記第1ストッパの直径よりも小さく、かつ第1ストッパの直径よりも大きく形成され、前記第2ストッパが入り込む第2凹部を更に備えていてもよい。また、前記第1ストッパと前記凹部の上端面との間には、前記第2ストッパを取り囲み、前記第2ストッパよりも少なくとも高さの高いスペーサーを更に備えていてもよい。
このような第2凹部やスペーサーを形成することによって、第1ストッパが破損していない通常の使用状態においては、第2ストッパに負荷が掛からない構成となり、第2ストッパの劣化を防ぎ、第1ストッパが破損した際には、確実に第2ストッパがパイプや原料の加重を受け止めることができる。
前記底蓋の上面は、頂部から底面に向かって広がる傾斜面を成していればよい。前記パイプの他方の開放端には、前記吊下ワイヤが前記パイプの中心付近を通るように前記吊下ワイヤを規制する孔が形成された上蓋を更に備えていればよい。前記多結晶原料は多結晶シリコンであればよい。このような上蓋を備えることで、原料導入器の吊下げ時に吊下ワイヤがパイプ内で斜めになって、原料導入器が傾いてしまうことを防止できる。
本発明の単結晶引上装置によれば、原料導入器の通常の吊下げ時に荷重がかっている第1ストッパが、衝撃や劣化などによって折れたり破損したりすると、それまで荷重の掛かっていなかった第2ストッパが破損した第1ストッパに代わって底蓋を支え、底蓋にかかるパイプや原料の加重を受け止め、パイプや原料を充填した原料導入器全体を落下させること無く支持する。
これにより、例え衝撃や劣化で第1ストッパが破損して落下してしまっても、第2ストッパが第1ストッパに代わって原料導入器を支え、パイプや多結晶シリコンなどの原料が落下するという事故を確実に防ぎ、原料を安全かつ確実に単結晶引上装置に装てんすることが可能になる。
以下、本発明の単結晶製造装置の一実施形態として、シリコン単結晶インゴットを引上げるシリコン単結晶引上装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の単結晶製造装置であるシリコン単結晶引上装置の一例を示す断面図である。シリコン単結晶引上装置(単結晶製造装置)10は、略円筒形の外殻11を備え、内部にシリコンを溶融して貯留する石英ルツボ12を収容する。外殻11は、例えば内部に一定の隙間を形成した二重壁構造であればよく、この隙間に冷却水を流すことによって、石英ルツボ12を加熱した際に外殻11が高温化することを防止する。
また、シリコン単結晶の引上時には外殻11の内部にアルゴンなどの不活性ガスが導入される。外殻11の頂部には、引上駆動装置(図示略)が備えられ、シリコン単結晶インゴット5の成長核となる種結晶6およびそこから成長するシリコン単結晶インゴット5を回転させつつ上方に引上げる。
外殻11の内側には、保温筒15が備えられる。保温筒15は、例えば黒鉛で形成されれば良く、石英ルツボ12の加熱中の温度低下を軽減するとともに、外殻11の昇温を抑制する役割りを果たす。
保温筒15の内側には、略円筒形の側面ヒータ16が備えられる。側面ヒータ16は、石英ルツボ12を周面から加熱する。この側面ヒータ16の内側に、石英ルツボ12およびルツボ支持体(黒鉛ルツボ)17が収容される。石英ルツボ12は、全体が石英で一体に形成され、上方が開放面を成し、下方がすり鉢状の底部を形成している。
石英ルツボ12には、原料である塊状の多結晶シリコンが仕込みされ、これを側面ヒータ16による加熱で溶融したシリコン融液7が貯留される。ルツボ支持体17は、例えば全体が黒鉛で形成され、石英ルツボ12を包むように密着して支持する。ルツボ支持体17は、シリコンの溶融時に軟化した石英ルツボ12の形状を維持し、石英ルツボ12を支える役割りを果たす。石英ルツボ12の上面には、シリコン融液7の上面を覆うように遮蔽筒31が形成されている。こうした遮蔽筒31は、引上げたシリコン単結晶インゴット5が石英ルツボ12のシリコン融液7から輻射熱を受けて熱履歴が変化し、品質が劣化することを防止する。
ルツボ支持体17の下側にはルツボ支持装置(リフト)19が備えられる。ルツボ支持装置19は、ルツボ支持体17および石英ルツボ12を下側から支えるとともに、育成に伴って変化するシリコン融液7の液面位置に対応して、石英ルツボ12の位置を上下動させる。
シリコン単結晶引上装置10の外殻11の上方には、後ほど詳述する原料導入器を石英ルツボ12の上部で係止するための突条32が外殻11と一体に形成されている。この突条32で原料導入器が係止され、原料の石英ルツボ12への導入が行われる。
こうしたシリコン単結晶引上装置10を用いて、シリコン単結晶インゴットの引き上げにあたっては、まず、石英ルツボ12内に原料となる塊状の多結晶シリコンを規定量投入する。そして、側面ヒータ16を動作させて石英ルツボ12内の多結晶シリコンを溶融し、石英ルツボ12内にシリコン融液7を形成する。このシリコン融液7に種結晶6を接触させ、一定の回転速度で回転させつつ上方に規定の速度で引き上げることで、シリコン単結晶インゴット5を形成する。
図2は、原料導入器を示す断面図である。原料導入器41は、本体を成す中空のパイプ42と、このパイプ42の底面側の開放端42aを着脱自在に塞ぐ底蓋43と、この底蓋43を吊り下げる吊下ワイヤ44とから構成されている。パイプ42は、例えば全体が石英ガラスで形成され、外周面の上部に係止リング45が一体に突設される。こうした係止リング45は、原料導入器41をシリコン単結晶引上装置10に入れた際に、外殻11に形成された突条32と係合して、原料導入器41をシリコン単結晶引上装置10の上部で固定する。
パイプ42の上面側の開放端42bには、パイプ42の上面を塞ぐとともに、吊下ワイヤ44がパイプ42の中心を通るように規制する孔46aが形成された上蓋46が取り付けられる。吊下ワイヤ44は、シリコン単結晶引上装置10の上部に形成される昇降装置(図示せず)に吊り下げられ、上下動される。
このような原料導入器41のパイプ42に多結晶シリコン51を装てんし、吊下ワイヤ44を吊り下げることで、パイプ42の開放端42aと底蓋43とが係合して原料導入器41内の多結晶シリコン51が保持される。
図3は、原料導入器41の底蓋43付近を示す拡大断面図である。底蓋43は、その上面が頂部43aから底面43bに向かって広がる傾斜面43cを成し、この傾斜面43cの下端で、吊下ワイヤ44を吊り下げ時にパイプ42の開放端42aと係合する。また、底蓋43の内側には、底面43bから頂部43aに向けて一定の深さで凹部53が形成される。そして、こうした凹部53の上端面53aと底蓋43の頂部43aとの間を貫通する吊下穴54が形成されている。
吊下穴54にはパイプ42内を通る吊下ワイヤ44の一端が貫通する。この吊下ワイヤ44の一端には、固着部材44aが形成されている。こうした固着部材44aは、例えば
モリブデンやステンレス鋼(SUS)、アルミナなどのセラミックで形成されている。
吊下ワイヤ44の固着部材44aには、少なくとも吊下穴54の直径よりも大きく形成された第1ストッパ61と第2ストッパ62とが、互いに独立して固着形成されている。
また、第1ストッパ61と凹部53の上端面53aとの間には、第2ストッパ62を取り囲むようにスペーサー63が形成されている。こうしたスペーサー63は、第2ストッパ62よりも少なくとも高さが高くなるように形成される。スペーサー63は、例えば
モリブデンやステンレス鋼(SUS)、アルミナなどのセラミックで形成されていればよい。
このような構成により、吊下ワイヤ44を引き上げて原料導入器41を吊り下げた、通常の吊下状態では、吊下ワイヤ44の固着部材44aに固着された第1ストッパ61が、底蓋43にかかるパイプ42や多結晶シリコン51の荷重を、スペーサー63を介して受け止める。この時、スペーサー63は、第2ストッパ62よりも高さが高く形成されているので、通常の吊下状態においては、第2ストッパ62には吊下時のパイプ42や多結晶シリコン51の荷重は掛からない。
以上のような構成の原料導入器41の作用を図1および図4を用いて説明する。例えば、シリコン単結晶引上装置10を用いて、シリコン単結晶インゴット5を1本引き上げた後、前回使用した石英ルツボ12をそのまま利用して、新たに原料である多結晶シリコン51を仕込み、再度シリコン単結晶インゴット5を1本引き上げる場合や、あるいは、一定量の多結晶シリコン51を石英ルツボ12に仕込んで溶融し、シリコン融液7を形成した後、更に多結晶シリコン51を追加投入して石英ルツボ1内のシリコン融液7を増やすことで、より大口径や長尺のシリコン単結晶インゴット5を引き上げる際に、こうした原料導入器41を利用して多結晶シリコン51を石英ルツボ12に追加装填する。
多結晶シリコン51を石英ルツボ12に追加装填する際には、吊下ワイヤ44を緊張させ、原料導入器41の底蓋43でパイプ42の開放端42aを塞いだ状態で、パイプ42内に所定量の多結晶シリコン51を装填する。
多結晶シリコン51の装填後、シリコン単結晶引上装置10の上部からこの原料導入器41を静かに降下させる(図4A参照)。やがて、パイプ42の外周面に形成された係止リング45が、シリコン単結晶引上装置10の外殻11に形成された突条32に当たり、パイプ42はこの位置でシリコン単結晶引上装置10に固定される(図4B参照)。
パイプ42の固定後、さらに吊下ワイヤ44を降下させると、吊下ワイヤ44の端部に固定された底蓋43だけが下がり、パイプ42の開放端42aから外れる。これにより、パイプ42の開放端42aが開かれ、パイプ42に充填されていた多結晶シリコン51がパイプ42の開放端42aから落下し始める(図4C参照)。
この時、底蓋43は、その上面が頂部43aから底面43bに向かって広がる傾斜面43cを成しているので、パイプ42に充填されていた多結晶シリコン51は底蓋43に引っかかることなく、円滑に石英ルツボ12に向けて落下する。そして、パイプ42に充填されていた多結晶シリコン51がすべて石英ルツボ12に落下すれば、石英ルツボ12への多結晶シリコン51の再装填または追加装填が完了する(図4D参照)。
多結晶シリコン51の装填完了後、再び吊下ワイヤ44を引き上げると、底蓋43がパイプ42の開放端42aに当たって塞ぎ、そのままパイプ42ごと原料導入器41はシリコン単結晶引上装置10の上部に引き上げられる。
ところで、このような原料導入器41は、第1ストッパ61や第2ストッパ62がモリブデンやステンレス鋼(SUS)、アルミナなどのセラミックで形成されているが、こうした材料は汚染防止や耐熱性には優れているが、伸びやすかったり、脆かったりする欠点がある。従来、こうした原料導入器の底蓋を吊下ワイヤーに係合させるストッパーが破損すると、パイプ内に充填されている原料が石英ガラス製のパイプと共に落下し、大きな事故につながる懸念があった。
一方、図5に示すように、本発明の単結晶製造装置を構成する原料導入器41は、通常の吊下げ時に荷重がかっている第1ストッパ61が、衝撃や劣化などによって折れたり破損したりすると、それまで荷重の掛かっていなかった第2ストッパ62が底蓋43に形成された凹部53の上端面53aに当接して底蓋43を支えて、パイプ42や多結晶シリコン51を含む原料導入器41全体を落下させること無く支持する。
これにより、例え衝撃や劣化で第1ストッパ61が破損して落下してしまっても、第2ストッパ62が第1ストッパ61に代わって原料導入器41を支え、パイプ42や多結晶シリコン51が落下するという事故を確実に防ぐことが可能になる。
こうした落下防止を実現する構成としては、上述した実施形態以外にも、例えば、図6に示す底蓋の構成でも良い。図6は、第2の実施形態の単結晶製造装置を構成する原料導入器における、底蓋付近の拡大断面図である。この第2の実施形態の原料導入器71では、底蓋73は、その上面が頂部73aから底面73bに向かって広がる傾斜面73cを成し、この傾斜面73cの下端で、原料を保持するパイプ72の開放端72aと係合する。また、底蓋73の内側には、底面73bから頂部73aに向けて一定の深さで凹部74が形成される。さらに、凹部74の上端面74aから頂部73aに向けて一定の深さで第2凹部75が形成される。また、この第2凹部75の上端面75aから底蓋73の頂部73aとの間を貫通する吊下穴76が形成されている。
吊下穴76にはパイプ72内を通る吊下ワイヤ77の一端が貫通する。この吊下ワイヤ77の一端には、固着部材77aが形成されている。こうした固着部材77aは、例えば
モリブデンやステンレス鋼(SUS)、アルミナなどのセラミックで形成されている。
吊下ワイヤ77の固着部材77aには、少なくとも第2凹部75の直径よりも大きく形成された第1ストッパ78が形成されている。また、第2凹部75に入り込み、かつ吊下穴76の直径よりも大きく形成された第2ストッパ79が第1ストッパ78とは独立して形成されている。こうした第2ストッパ79は、第2凹部75の深さよりも高さが低くなるように形成されている。
このような構成により、吊下ワイヤ77を引き上げて原料導入器71を吊り下げた、通常の吊下状態では、吊下ワイヤ77の固着部材77aに固着された第1ストッパ78が、底蓋73にかかるパイプ72や多結晶シリコン51の荷重を、凹部74の上端面74aで受け止める。この時、第2ストッパ79は第2凹部75の深さよりも高さが低くなるように形成されているので、通常の吊下状態においては、第2ストッパ79には吊下時のパイプ72や多結晶シリコン51の荷重は掛からない。
一方、図7に示すように、第2の実施形態の原料導入器71においても、通常の吊下げ時に荷重がかっている第1ストッパ78が、衝撃や劣化などによって折れたり破損したりすると、それまで荷重の掛かっていなかった第2ストッパ79が第2凹部75の上端面75aに当接して底蓋73を支えて、パイプ72や多結晶シリコン51を含む原料導入器71全体を落下させること無く支持する。
これにより、例え衝撃や劣化で第1ストッパ78が破損して落下してしまっても、第2ストッパ79が第1ストッパ78に代わって原料導入器71を支え、パイプ72や多結晶シリコン51が落下するという事故を確実に防ぐことが可能になる。
図1は、単結晶製造装置の概略を示す断面図である。 図2は、本発明の単結晶製造装置の原料導入器を示す断面図である。 図3は、図2の原料導入器の底蓋付近を示す要部拡大断面図である。 図4は、原料導入器の動作を示す説明図である。 図5は、原料導入器のストッパー破損時の作用を示す説明図である。 図6は、第2の実施形態における原料導入器の底蓋付近を示す要部拡大断面図である。 図7は、第2の実施形態におけるストッパー破損時の作用を示す説明図である。
符号の説明
10 シリコン単結晶引上装置(単結晶製造装置)
41 原料導入器
42 パイプ
43 底蓋
44 吊下ワイヤ
44a 固着部材
54 吊下穴
61 第1ストッパ
62 第2ストッパ
63 スペーサー

Claims (7)

  1. 多結晶原料を収容して加熱により原料融液を形成するルツボと、前記ルツボに前記多結晶原料を供給する原料導入器とを有する単結晶製造装置であって、
    前記原料導入器は、原料を貯留する両端が開放された中空のパイプと、
    少なくとも一部が前記パイプの直径と同じか、または大きく形成されて、前記パイプの下方の開放端を着脱自在に塞ぐ底蓋と、
    前記底蓋の底面から頂部に向けて一定の深さで形成された凹部と、
    前記底蓋の底面と前記底蓋の頂部との間を貫通する吊下穴と、
    前記パイプの上方の開放端から前記パイプ内を通り、前記吊下穴から前記凹部内に達し、下端に固着部材が形成された吊下ワイヤと、
    前記吊下ワイヤの前記固着部材に固着され、少なくとも前記吊下穴の直径よりも大きく形成され前記底蓋を前記吊下ワイヤに固定する第1ストッパと、
    前記第1ストッパよりも上側位置で前記固着部材に固着され、前記第1ストッパが破損した場合に前記底蓋を支持可能な第2ストッパと、
    を備えたことを特徴とする単結晶製造装置。
  2. 多結晶原料を収容して加熱により原料融液を形成するルツボと、前記ルツボに前記多結晶原料を供給する原料導入器とを有する単結晶製造装置であって、
    前記原料導入器は、原料を貯留する両端が開放された中空のパイプと、
    少なくとも一部が前記パイプの直径と同じか、または大きく形成されて、前記パイプの下方の開放端を着脱自在に塞ぐ底蓋と、
    前記底蓋の底面から頂部に向けて一定の深さで形成された凹部と、
    前記凹部の上端面と前記底蓋の頂部との間を貫通するとともに前記凹部より縮径された吊下穴と、
    前記パイプの上方の開放端から前記パイプ内を通り、前記吊下穴から前記凹部内に達し、下端に固着部材が形成された吊下ワイヤと、
    前記吊下ワイヤの前記固着部材に固着され、少なくとも前記吊下穴の直径よりも大きく形成され前記底蓋を前記吊下ワイヤに固定する第1ストッパと、
    前記第1ストッパと前記凹部の上端面との間位置で前記固着部材に固着され、少なくとも前記吊下穴の直径よりも大きく、かつ前記第1ストッパと独立して形成された第1ストッパの直径よりも小さな径寸法の第2ストッパと、
    を備えたことを特徴とする単結晶製造装置。
  3. 前記底蓋の底面には、前記凹部の上端面から該底蓋頂部に向けて一定の深さで、前記第1ストッパの外径よりも小さくかつ第2ストッパの外径よりも大きな内径寸法に形成されて前記第2ストッパが入り込む第2凹部を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶製造装置。
  4. 前記底蓋において、前記第1ストッパと前記凹部の上端面との間には、前記第2ストッパを取り囲み、前記第2ストッパよりも少なくとも高さの高いスペーサーが設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶製造装置。
  5. 前記底蓋の上面は、頂部から底面に向かって広がる傾斜面を成していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の単結晶製造装置。
  6. 前記パイプの上方の開放端には、前記吊下ワイヤが前記パイプの中心付近を通るように前記吊下ワイヤを規制する孔が形成された上蓋を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の単結晶製造装置。
  7. 前記多結晶原料は多結晶シリコンであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の単結晶製造装置。
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