JPH0710682A - 単結晶の引上方法及びその製造装置 - Google Patents

単結晶の引上方法及びその製造装置

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JPH0710682A
JPH0710682A JP15821793A JP15821793A JPH0710682A JP H0710682 A JPH0710682 A JP H0710682A JP 15821793 A JP15821793 A JP 15821793A JP 15821793 A JP15821793 A JP 15821793A JP H0710682 A JPH0710682 A JP H0710682A
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heat
single crystal
heating member
resistant container
pulling
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JP15821793A
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English (en)
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Masakatsu Kojima
正勝 児島
Yoshisato Hosoki
芳悟 細木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体単結晶の引上速度を向上すると共に、
不純物による汚染を防止する点。 【構成】 半導体単結晶用原料を収納する耐熱容器を囲
む有底筒状の保温部材の開口部を輻射熱反射筒により覆
って、耐熱容器内の半導体単結晶用原料の融液の温度勾
配を改良するか、半導体単結晶用原料を収納する耐熱容
器に重ねられる円筒容器を引上装置のチャンバ−の径小
部を上下可能にして、引上単結晶の汚染を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコン単結晶の製造に
係わり、特に大口径(155mmΦ以上)のシリコン単
結晶の製造原価を低減するのに好適する。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶の引上速度を向上する方
法は、シリコン融液に磁場を印加する方式 (Semiconduc
tor Silicon 1986,p142 〜p152) が知られており、更に
シリコン単結晶の引上域の周囲に熱遮蔽筒(熱輻射シ−
ル)を配置する方法が特開昭54-150378 号公報 ,特開昭
56-114895号公報, 特開昭 63-315589号公報及び特開平
4-59689号公報などにより開示された。
【0003】また、シリコン単結晶に含有する有害な不
純物Fe,Al,Cu, ならびにNaなどを低減する手段として製
造室内の清浄度を向上するために使用部品であるカ−ボ
ン材、耐熱容器を構成する石英ルツボ更にシリコン原料
などの高純度化などある。更にシリコン原料を溶融する
工程時に水素ガス雰囲気とする技術が特開平2-164788号
公報により明らかになった。
【0004】図1は従来の単結晶引上装置の概略を断面
図で示しており、図2には磁界を印加する状況をやはり
断面図により明らかにする。両図により従来の単結晶引
上装置を説明すると、縦型の単結晶引上装置1のチャン
バ−2の上部に種結晶3と単結晶4の通路となる径小部
4を取付る。ここには不活性気体例えばArの導入孔5を
形成すると共に、チャンバ−2の下部に排気孔6を設置
して単結晶引上装置1の縦方向を不活性気体の流路とす
る。
【0005】チャンバ−2に沿って有底筒状の保護部材
7を配置し、その内側に加熱部材8を取付ける。
【0006】更にチャンバ−2の中心部分には、耐熱容
器8を回転自在に形成する。即ちチャンバ−2内に気密
に設置する回転軸9には炭素ルツボ10と石英ルツボ1
1を配置して種結晶3の回転方向と逆方向に回転自在と
する。なお炭素ルツボ10と石英ルツボ11を総称して
耐熱容器12と以後記載する。耐熱容器12には単結晶
用の原料例えばシリコン多結晶または融液13を収容す
る。
【0007】更にまた図2に示すように加熱部材8の外
側に磁場印加装置14を配置してシリコン多結晶の溶解
工程に利用するのが通例である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】単結晶例えばシリコン
原料の融液に磁場を印加する従来方式では、結晶の引上
げ速度を向上するとシリコン融液に固化現象が起るため
に、2mm/min 以上の高速引上げが困難なことが判明して
おり、本発明者も155mmΦ以上の結晶の引上時2mm/
min 以上の高速引上げが不能なことを確認した。
【0009】その上不可欠な磁場印加装置により、引上
単結晶のコストアップを招き、特に8吋以上の結晶引上
では、装置が巨大化して引上単結晶のコストアップが無
視できなくなる。
【0010】更に単結晶の引上域の周辺に熱遮蔽筒を配
置する際も、磁場を印加する方式と同様な現象が発生し
て155mmΦ以上の結晶の引上時1.5 mm/min以上の高
速引上げが困難であった。
【0011】単結晶用融液に磁場を印加する従来技術で
は、温度のバラツキを抑制し単結晶用融液に形成する固
液界面近傍の熱環境を安定化して単結晶を引上げてお
り、単結晶引上速度を向上するには融液温度を低下する
必要がある。この結果2mm/min以上の高速引上時にルツ
ボ近傍の融液温度が下がり過ぎて固化現象(結晶張出
し)が発生して引上げが困難になる。
【0012】また、結晶の引上域周辺には、ルツボ壁や
単結晶用固液界面からの熱輻射を遮蔽して引上結晶から
の熱放散効果を上げるために熱遮蔽筒を配置する方法も
知られている。これでも同様な現象が発生して1.5 mm/m
in以上の高速引上げが困難であった。その上単結晶用融
液に対向する熱遮蔽筒壁面には酸化物が付着し、長時間
の引上げ(長尺物の引上げ)では、付着した酸化物が成
長して固液界面に落下付着して転位及び双晶の発生をも
たらす。
【0013】一方半導体素子特にMOS 型半導体素子の微
細化と高集積化が進むにつれて結晶欠陥が誘起されない
熱処理工程を行う半導体基板が益々重要になっている。
有害な結晶欠陥の発生要因としてFe,Cu,Niなどの重金属
汚染が注目されており、このような重金属いかにして除
外または低減するかが重要な課題になっている。この対
策としては炭素部材、石英ルツボ更に単結晶用原料など
の高純度化更に原料の溶解工程時炉内に水素ガスを導入
する方法などが知られている。
【0014】単結晶製造用部品に最高級品を使用して
も、引上工程時に炭素部材から有害な不純物即ちFe,Cu,
Niなどの重金属が引上炉内雰囲気に放出して汚染するた
めと想定される。しかし、水素ガスを導入する方法は前
記重金属汚染を抑制するものの、引火性などによる取扱
い及び管理方法が難しい。
【0015】特に引上炉内をガス置換する際炭素微粒子
や内壁に付着した粒子などが飛散して、石英ルツボに充
填した原料に混入して汚染を引起こす難点は避けられな
い。本発明はこのような事情により成されたもので、1
55mmΦ以上のシリコン単結晶を1.5mm/min 以上の高
速で引上可能とすると共に高純度なシリコン単結晶の引
上方法及びその製造装置を提供する。
【0016】
【課題を解決するための手段】耐熱容器内に単結晶用融
液を収容する工程と,前記耐熱容器を囲んで加熱部材を
設ける工程と,この加熱部材を設ける工程と,この加熱
部材上端より上方に前記単結晶用融液表面を配置する工
程と,前記耐熱容器及び加熱部材を有底筒状の保温部材
内側に配置する工程と,前記耐熱容器を回転自在する工
程と,前記単結晶用融液表面に接触可能な種結晶を有底
筒状の開口部を通って配置する工程と,前記加熱部材上
部の発熱量を他の部分より大きくする手段とに本発明に
係わる単結晶の引上方法の特徴がある。また前記耐熱容
器内の単結晶融液の深さに対応する加熱部材部分の発熱
量を他部分のそれより1.5倍以上とする工程と更に前
記耐熱容器内の単結晶用融液に磁場を印加する工程にも
特徴がある。
【0017】このような単結晶の引上方法を行う単結晶
の引上装置aは、有底筒状の保温部材と,この保温部材
の開口部に配置する輻射熱反射筒と,前記保温部材の外
壁に沿って配置し前記開口部から離して配置する加熱部
材と,この加熱部材の内側に回転自在に設置する耐熱容
器と,この耐熱容器内に形成し前記加熱部材端部より上
方に設置する単結晶用融液表面と,前記単結晶用融液表
面に接触または離脱し輻射熱反射筒を通って移動する種
結晶と,前記保温部材内に導入する不活性気体と,前記
有底筒状の保温部材の底部付近に設置する排気孔とに特
徴がある。
【0018】更に単結晶の引上装置aには前記開口部に
取付ける輻射熱反射筒に形成する中空部を備える点、前
記中空部を備える輻射熱反射筒に形成する支持部及びこ
れに連続する環状の側面を備える点,前記中空部を備え
る輻射熱反射筒における前記保温部材に近い環状の側面
に形成する複数の前記不活性気体の流通孔を備える点、
前記保温部材の外側を覆って配置するチャンバ−と,こ
のチャンバ−に形成する第1の不活性気体導入孔と,前
記耐熱容器及び保温部材間を結び前記チャンバ−に固定
する固定部材と,この部材に係止し前記第1の不活性気
体導入孔に対応して配置する保温筒と,前記第1の不活
性気体導入孔に対向する保温筒壁に形成する第2の不活
性気体導入孔と,前記保温筒壁の上端に密着して配置す
る輻射熱反射筒の支持部に形成する第3の不活性気体導
入孔とを備える点、輻射熱に対する反射効率が最大の前
記輻射熱反射筒環状の側面を具備する点、引上結晶より
50mm以上大きい前記中空部を備える輻射熱反射筒の
支持部径を具える点、前記単結晶用固液界面より20m
m以上離して配置する前記輻射熱反射筒の環状の側面下
端を具える点、前記保温部材の開口部に取付ける中空部
を備える輻射熱反射筒を備える点にも特徴がある。
【0019】更に引上装置bは、有底筒状の保温部材
と,この保温部材の外壁に沿って配置すると共に開口部
から離して配置する加熱部材と,この加熱部材の内側に
回転自在に設置する耐熱容器と,この耐熱容器内に形成
し前記加熱部材端部より上方に設置する単結晶用融液表
面と,前記単結晶用融液表面に接触または離脱する種結
晶と,前記保温部材内に導入する不活性気体とに,前記
有底筒状の保温部材の底部付近に設置する排気孔と,前
記耐熱容器に重ねて設置する耐熱性の円筒容器とを具備
する点に特徴がある。
【0020】更に前記耐熱性の円筒容器を耐熱容器から
脱着可能な機構を備える点と,前記保温部材を囲んで設
置する磁場印加機構を備える点にも特徴がある。
【0021】
【作用】本発明は単結晶用例えばシリコン融液の温度勾
配を急峻にすることにより、155mmΦ以上のシリコ
ン単結晶を1.5mm/min 以上の高速で引上可能となる事実
を基に完成した。具体的手段は、炭素製加熱部材(以下
炭素製を省略する)上部の電気抵抗を増大させかつ、シ
リコン融液表面を加熱部材上端より上方に位置するよう
に配慮する。
【0022】これに加えて単結晶の製造装置としてはシ
リコン融液を収容する耐熱容器内壁の冷却により発生す
る酸化物の付着ならびに引上げ工程に伴って生ずる耐熱
容器内壁近傍からの単結晶の張出しを防ぐ手段を施し
た。即ち加熱部材、シリコン融液表面更に耐熱容器から
の輻射熱を反射しかつ反射輻射熱によりシリコン融液や
耐熱容器を加熱昇温する輻射熱反射筒を、炭素製の有底
筒状の保温部材(以下炭素製を省略する)の開口部に設
置する。またシリコン融液の温度勾配を急峻にする製造
装置には中空部を備える2重構造の輻射熱反射筒を採用
する。輻射熱反射筒内には不活性気体が流通できるよう
に内壁に複数の不活性気体流通孔を、また製造装置用各
種部品を収容するチャンバ−に第1の不活性気体導入孔
を、前記有底筒状の保温部材、耐熱容器及びチャンバ−
に係止しかつ不活性気体導入孔に対応して配置する保温
筒壁に形成する第2の不活性気体導入孔を、前記保温筒
壁の上端に密着して配置する輻射熱反射筒の支持部に第
3の不活性気体導入孔を形成してチャンバ−内に不活性
気体を導入する。しかも有底筒状の保温部材の底部には
排気孔を設置する構造とした。
【0023】更に炭素製の加熱部材及び有底筒状の保温
部材を基にする単結晶の汚染を防止するために耐熱容器
に耐熱性の円筒容器を脱着可能な機構により覆ったり移
動したりするように配慮した。
【0024】
【実施例】本発明に係わる実施例を図3乃至図31を参
照して説明する。
【0025】実施例1 図3は本実施例の単結晶引上方
法を実施するのに利用する単結晶の引上装置の概略を示
す断面図であり、図4はこの引上装置に設置する加熱部
材の断面図、図5はその上面図、図6及び図7は図5の
変形例の断面図、図8は図1に適用する輻射熱反射筒の
断面図、図9及び図10は図8の変形例の断面図であ
る。
【0026】図3に明らかなように本実施例を行うのに
利用する単結晶引上装置20は、従来の単結晶引上装置
に比べて輻射熱反射筒21、加熱部材22と単結晶用融
液表面23の位置関係更に加熱部材22の端部24形状
が違っている。
【0027】即ち単結晶引上装置20は従来のものと同
様に縦型であり、図示しないチヤンバ−に沿って有底筒
状の保温部材25を配置しその最上端の開口部26に輻
射熱反射筒27を設置する。有底筒状の保温部材25の
外側には加熱部材22を設置するが、その上端は後述す
る単結晶原料融液に形成する融液表面23より下方に位
置させる。なお有底筒状の保温部材25の最上端から加
熱部材22の上端までの距離は各製造装置に合せて選定
され、更に各社によりまちまちである。加熱部材22の
詳細な説明に先立って肝心の単結晶用原料を収容するル
ツボについて説明する。
【0028】図3に明らかなように有底筒状の保温部材
25の底部に気密に取付ける回転軸27に炭素製ルツボ
28を設置し更に石英ルツボ29を重ねて配置して耐熱
性容器30を構成する。ここに原料として例えば高純度
シリコン粉末の所定量を収納する。この原料は環状の加
熱部材22の稼働ならびにチヤンバ−内に導入する不活
性気体例えばAr雰囲気において溶融して融液表面23を
設け、それより下方に加熱部材22端部24を位置させ
る。融液表面23には回転軸27の回転方向と逆方向に
回転する種結晶31を接触してシリコン単結晶32を引
上げる。
【0029】図4に示す加熱部材22は図5の上面図に
明らかなように、ほぼ円形の保持部36の中央部分に電
極34を形成し、ここに交流電位を印加して図4に示す
ヒ−タ34を加熱する。この際保持部36は図4のよう
に電気抵抗が小さいL1 とL2 に区分し、L1 の長さを
約160mmとする。
【0030】電気抵抗が小さいL1 を形成するに当って
は図4のように傾斜を付けるか、図5のようにL2 より
小さい径のL1 を形成するか、図6のように保持部36
全体に傾斜を形成する方法が利用できる。
【0031】次に図8乃至図10に示す輻射熱反射筒2
1について説明すると、図8に明かなように上面から見
ると同心円状に構成し、有底筒状の保温部材25の開口
部26を覆って取付ける。即ち図8に明らかなように支
持部37の一端を起点としてすり鉢状に連続して形成し
かつ単結晶用融液表面23に近くに位置する環状の側面
38で構成し、当然支持部37の内径Φxは環状の側面
38のΦyより大きくし、ここを鏡面仕上げとする。実
際の単結晶引上げ工程では、Φxを300mmΦyを2
00mmとした。図9に示すように鏡面仕上げを行う環
状の側面38を備える輻射熱反射筒21の断面は多角錐
状であり、この他に図10に示すように球状壁で構成す
ることもできる。実際の工程では先ず400mm径の石
英ルツボ29即ち耐熱容器30に約40Kgの例えばシ
リコン融液を収容して6インチシリコン単結晶の引上工
程を行いその結果を表1に示す。この引上工程では電気
抵抗が異なる部分がある加熱部材12を設置したが、更
に輻射熱反射筒21の有無の基で単結晶引上げ工程を行
って、耐熱容器29の内壁に結晶が張出しが発生するか
否かを調査した。この実験では約35Kgのシリコン引
上単結晶良品が得られた場合引上良品率100%とし表
1に結果を示す。
【0032】
【表1】 表1から明らかなように熱輻射反射筒21を設置しない
場合は1.7mmの引上速度以上が不能なことが判明し
た。次に熱輻射反射筒21を設置してシリコン単結晶を
引上げた場合の結果を表2に示す。
【0033】
【表2】 表2の結果から引上速度3.0mm/minまでの高速引上げ
ができることが判明した。なお約35Kgのシリコン引
上単結晶良品が得られた場合引上良品率100%とし
た。また念のため図1に示した従来の熱輻射反射筒設置
下でシリコン引上単結晶の引上工程を行いその結果を表
3に示した。
【0034】
【表3】 この場合は引上速度1.5mm/minまでの高速引上げが可
能なことが判明した。また約35Kgのシリコン引上単
結晶良品が得られた場合引上良品率100%とした。
【0035】これらの結果から、本発明は従来技術を大
幅に改善したことが明かになった。 実施例2 実施例1に利用した単結晶引上装置を利用した実施例2
では約490mm径の石英ルツボ30に約60Kgの例
えばシリコン融液を収納後200mmΦシリコン単結晶
32の引上げを行った。この際加熱部材22のL1 長を
約200mmとし、輻射熱反射筒21のΦxを480mm
Φyを220mmとし、表4に結果を明かにした。この
工程では約50Kgのシリコン引上単結晶良品が得られ
た場合引上良品率100%とした。
【0036】
【表4】 この表から20mm/minまでの高速引上げが可能なことが
判明したが、図1に明かにした従来型の単結晶引上装置
を利用して8インチシリコン単結晶の引上げを行ったが
1.5mm/min以上の高速引上げが困難であった。このこ
とから200mm径のシリコン単結晶の引上げでも本発
明が有効なことが判明した。
【0037】実施例3 実施例1に磁界発生装置を装着してシリコン単結晶の引
上工程を行い結果を表5に示した。
【0038】
【表5】 この表から明らかなように磁場を印加すことにより更に
高速引上げができることが判明した。しかし加熱部材2
2の形状を図3などのように傾斜を設けず均一な径のも
のを使用し他は実施例1と同じにしたところ、1.2mm
/minを上限とする結果しか得られなかった。
【0039】実施例1乃至3のシリコン単結晶引上工程
は、後述するようにチャンバ−内に導入する不活性気体
雰囲気で行う。従ってチャンバ−には不活性気体導入孔
(後述する)を設置すると共に有底筒状の保温部材25
の底部に排気孔(後述する)を設置する。更にシリコン
単結晶引上工程ではMoワイヤ39でチャック40に固
定し種結晶31を融液表面23に浸す。
【0040】次に輻射熱反射筒21(高純度炭素製)を
中空部41を備える輻射熱反射筒21′を利用する実施
例4について説明する。図11に示すように中空部41
を備える輻射熱反射筒21′(高純度炭素製)を有底筒
状の保温部材25の開口部26に設置して固液界面13
の温度勾配を急峻にする。このために熱反射筒21′は
前記のように支持部37と環状の側面38で構成し、中
空部41内に不活性気体例えばArを導入するのに対応し
て各部品に不活性気体導入孔を形成する。即ちチャンバ
−42には第1の不活性気体導入孔43を設け、この不
活性気体を中空部41内にも導入するために保温部材2
5の上端と炭素ルツボ28の上端間を結ぶ固定部材44
に環状の保温筒45を固定する。第1の不活性気体導入
孔43に対応する環状の保温筒45部分に第2の不活性
気体導入孔46を形成し、更に輻射熱反射筒21′の支
持部37にも第3の不活性気体導入孔47を設置する。
更に中空部41内に導入する不活性気体をチャンバ−4
2内に導入するために中空部41により2重構造とした
輻射熱反射筒21′の外壁に複数の孔部48を形成す
る。更に導入した不活性気体をチャンバ−42の下方か
ら排気するために有底筒状の保温部材25の底部に排気
孔49を設置する。その他は実施例1で利用する単結晶
引上装置と同様なので構造の説明を省略する。
【0041】なお、チャンバ−42上部に形成する種結
晶31などを引上げる小径部にも不活性気体導入孔(図
示せず)を第1乃至第3の不活性気体導入孔43,46
及び47に加えて設置する。
【0042】実際の引上工程は約400mm径の石英ル
ツボ30に約30Kgのシリコン原料融液を収納し、ほ
ぼ155mmΦの結晶ブロック(約6Φ深さ60mm程
度)に穴をあけて、この中にW/W (タングステン)/Re
(レニウム)系の熱電対を挿入た種結晶31をチャック
40に保持しMoワイヤ−39で吊して、石英ルツボ3
0即ち耐熱性容器29内に収納するシリコン原料融液2
3に浸す。次にこの6インチの種結晶31を引上成長し
てシリコン単結晶32を形成するが、引上軸方向の温度
履歴を求めた。ただし引上速度はほぼ1mm/minとした。
図13には縦軸に温度℃、横軸に単結晶用融液表面23
からの距離mmを採り、輻射熱反射筒21がない通常の
CZ装置a、従来の引上装置b、本発明の引上装置cに
ついて結果を示した。この結果を調べるに当り引上結晶
を冷却する効果を引上軸方向の温度勾配 dt/dl( ℃/cm)
で比較すると、a:約25°/cm 、b:約35°/cm 、
c:約50°/cm である。この結果本発明に係る単結晶
引上装置10の放熱性に関して非常に優れており、単結
晶を高速で引上げるのに極めて有効である。次に図12
に示す約155mm径の単結晶引上用の輻射熱反射筒2
1′を利用する単結晶引上工程を実施例4として説明す
る。
【0043】実施例4 図12に明らかなように、輻射熱反射筒21′における
Φyの中心からその内壁aまでの距離の1/2をr1
Φyの中心から支持部37と環状の側面38の交点まで
の距離をr2 、更にΦxの中心から支持部37の内端ま
でをr3 、更にまたΦxの中心から支持部37の外端ま
でをr4 として155mm径及び200mm径の単結晶
引上工程での各距離を示す。155mmΦ単結晶引上工
程の各寸法はr1 100、r2 107、r3 185、r
4 300単位mmとする。これに対して200mmΦの
単結晶引上工程ではr1 125、r2 132、r3 24
0、r4 400mmとする。また図14乃至図17には
輻射熱反射筒21′に適用可能な形状を断面により示
す。
【0044】図11に示すように155mmΦ引上用の
輻射熱反射筒21′を利用する単結晶引上装置の石英ル
ツボ30に約40Kgのシリコン原料を収納後、不活性
気体導入孔第1乃至第3の不活性気体導入孔43,46
及び47に加えてチャンバ−42上部に形成する径小部
50(図18参照)の不活性気体導入孔から夫々約50
l/min のArガスを流入し、排気孔49に連結する排気
機構(図示せず)の稼働により排気して、単結晶引上装
置内20内を約2.6×103 Paの減圧状態として、
加熱部材22を昇温してシリコン原料を溶解してシリコ
ン融液23を形成する。そして約12mmΦの種結晶3
1を単結晶用融液表面23に接触して約155mm径の
シリコン単結晶32を引上げた。この時の引上条件は、
結晶回転:15rpm、石英ルツボ回転:8rpm、輻
射熱反射筒21′先端とシリコン固液界面間距離:20
mm(環状の保温筒36の高さを調整して制御する)、
輻射熱反射筒21′の径(ΦxかΦy)である。
【0045】このような条件で単結晶の引上速度を1mm
/min、1.5mm/min、2mm/min、2.5mm/min、3mm/m
in及び3.5mm/minを狙って引上げを行った。この結果
を表6に示す。この表では約30Kgの単結晶引上げの
歩留りを100%とした。
【0046】更に図1の従来の輻射熱反射筒を使用して
同様な単結晶引上げを行った結果を表7に示す。ただし
約65Kgの単結晶を引上げた時を歩留り100%とし
た。
【表6】
【表7】 この結果から本発明では3mm/minの引上速度が可能なの
に対して従来方法の1.5mm/minに対して約2倍に引上
速度を向上することができる。また従来方法では石英ル
ツボに対向する輻射熱反射筒面に付着する酸化物量が多
く、時々これが石英ルツボ内のシリコン融液に落下して
単結晶の成長界面に付着して転位化が起き(特に引上工
程後半のテ−ル造り段階で発生する頻度が大)る。
【0047】これに対して本発明では酸化物の付着が非
常に少いので、これに伴う不良現象が起らない特徴があ
る。
【0048】実施例5 約490mm径の石英ルツボ30に約40Kgのシリコ
ン原料を収納後約200mm径のシリコン単結晶32を
実施例4と同様な条件で引上げたが、輻射熱反射筒2
1′は図12に示す200mmΦ引上用のものを使用し
た。引上速度(mm/min)は0.8、1.0、1.5、2.
0及び2.5の5種類とし、表8に従来方法も含めた結
果を明かにする。ただし約65Kgの単結晶を引上げた
時を歩留り100%とした。
【0049】
【表8】 200mm径の単結晶の引上工程においては、引上速度
が従来の1.5mm/minに対して本発明では2.0mm/min
の速度まで引上可能なことが確認できた。またこの工程
ではルツボ径が大きくかつ融液量が多いので、酸化物の
付着量が従来例では極めて多く(155mmの引上工程
に比較すると異常付着)歩留り低下要因として無視でき
ないことが判明した。しかし、本発明では155mm径
引上工程と同様に酸化物の付着が少ないので歩留り低下
要因から除外できる。
【0050】実施例1乃至実施例5では、図2の従来技
術に示すように磁場印加装置14を加熱源を囲んで形成
することを付記する。
【0051】実施例6 本実施例を図18乃至図25を参照して説明する。主に
引上速度の向上を狙った前記実施例に対して本実施例に
係わる単結晶引上装置は、炭素製の加熱部材22ならび
に有底筒状の保温部材25などを基にする汚染を防止し
半導体単結晶32の純度を向上する。
【0052】従って構造は耐熱容器に重ねて設置する石
英即ち耐熱製円筒容器を除いてはほぼ前記実施例と同じ
であるがあえて簡単に記載する。図18に明らかなよう
に、チャンバ−42の内側には有底筒状の保温部材25
を設け,この保温部材25の外壁に沿って加熱部材22
を配置する。保温部材25の開口部26から離して加熱
部材22の端部24を位置させ,この加熱部材22の内
側に回転自在に耐熱容器29を配置する。耐熱容器29
はチャンバ−42に気密に取付ける回転軸27に固定
し、炭素製ルツボ28に重ねて設置する石英ルツボ30
により構成する。石英ルツボ30には引上用単結晶材料
を収納し、加熱部材22の稼働により生ずる単結晶用融
液表面23に種結晶31を接触または離脱して単結晶3
2を引上げる。この引上工程ではチャンバ−42内に不
活性気体例えばArを導入してその雰囲気内で行う。こ
の不活性気体は図18に示すようにチャンバ−33の上
部に形成する径小部50から導入後、有底筒状の保温部
材25の底部に形成する排気孔49から排気する。排気
孔49は図示しない減圧機構に連通しており、その稼働
により一定の圧力雰囲気例えば14ト−ルに減圧する。
【0053】更に本実施例による製造装置でも保温部材
25を囲んで磁場印加機構14(図2参照)を設置する
ことは勿論できる。
【0054】次に本発明で最も重要な石英製円筒容器5
1及び耐熱容器29から脱着可能な機構52について説
明する。図18と図19に示すようにチャンバ−42の
上部に形成する径小部50にフック53を設け、この一
方に円筒容器51の上端に形成する環状の突起54を引
掛けるか外すことにより円筒容器51を耐熱容器29か
ら脱着可能にする。従って脱着可能な機構52はフック
53と突起54により構成する。
【0055】次に図18に示すように石英製円筒容器5
1を耐熱容器29に被せた状態で単結晶32を引上げて
その汚染状態を従来方式と比べた。この場合耐熱容器2
9の内側を構成する石英ルツボ30内に125mmΦシ
リコンウエ−ハ55を配置後チャンバ−42を閉じてA
r気体を90l/min流すと共に、排気孔49から強
制排気する。更に加熱部材22も稼働して単結晶32の
引上工程と同条件として汚染状態を調べその結果を表9
にまとめた。
【0056】
【表9】 この結果から本発明に係わる単結晶引上装置は従来装置
より汚染が少いことが判明したが、表9の数値は従来装
置による数値を1として記載した。この引上装置に最も
重要な石英製即ち耐熱性円筒容器51は、図19に示す
ように直線部56とこれから傘状にひろがった径大部5
7で構成し、直線部56の上端外側に突起54が設置さ
れ、上端の内側に蓋部58を設置する。蓋部58の中心
部分には窓59を設けてチャック40に固定する種結晶
31を吊すMoワイヤ−39が移動できる状態とする。
また図25に明らかなようにMoワイヤ−39には窓5
9より小さいストッパ−60を設置するがその位置は耐
熱性円筒容器51が耐熱容器29上に重なるように制御
するのは勿論である。
【0057】実際の引上工程では図23に示すように、
石英ルツボ30に例えばシリコン原料61を収納後、耐
熱性円筒容器51の上端に形成する突起54を、チャン
バ−42の上部に形成する径小部50に設ける第1フッ
ク53から外す。これにより石英ルツボ30に円筒容器
51が重ねて配置なる。更にストッパ−60を設置した
Moワイヤ−39にチャック40に種結晶31を固定し
てからチャンバ−42を閉じて引上装置内を例えばAr
ガス雰囲気にし排気孔49を約2.6×103Paの減
圧状態とする。
【0058】更に加熱部材22を通電して図24にある
ように原料61を溶解後ストッパ−60により石英製円
筒容器51を引上げて上方に位置する第1フック53か
ら突起54を外す。そしてから種結晶32を下げて単結
晶用融液表面23に浸してからN型の約155mmΦの
シリコン単結晶32を約30Kg引上げた。
【0059】このシリコン単結晶32を加工後ドライ
(Dry)酸素中で780℃×3時間+1000℃×6
時間熱処理を行ってウエ−ハ表面に発生した結晶欠陥O
SFを調査した。その評価結果は前記表9に示した通り
従来の装置に比べて大幅に改良した。
【0060】なお図20は円筒容器51の上面図であ
り、図21がストッパ−60の上面図、図22が断面図
である。
【0061】実施例7 図26乃至図29に示すように
分割した耐熱性円筒容器51を他の例として説明する。
図27と図29に明らかなように耐熱性円筒容器51は
直線部材Bと傘状部材Cにより構成し、傘状部材Cを石
英製とし直線部材Bは汚染の少ない他の材料製として経
費を節約すると共に強度を向上する。
【0062】傘状部材Cは図29に示すように耐熱容器
29を覆う鍔広部61とこれに連続する筒状部62で構
成する。図26と図27は傘状部材Cと接触する直線部
材Bの下端の上面図と断面図を示す。直線部材Bの両開
口面には第2フック63を設け、その上面には図27に
示すようにスライド可能な部分64と溝部65を隣接し
て設置する。また溝部65には傘状部材Cと筒状部62
に形成する第3フック66を嵌め込んでから45°また
は90°回転して両者をしっかりと嵌め込む。筒状部6
2には図29の断面図に明らかなように第3フック66
の近くにMoワイヤ−を引掛ける第5フック67も形成
する。
【0063】従って脱着可能な機構52は第1乃至第4
フック、突起56、ストッパ−60、スライド可能な部
分64と溝部65で構成する。
【0064】なお図2に示すように磁界印加装置14を
付設することもできることを付言する。
【0065】
【発明の効果】本発明に係わる単結晶の引上方法及びそ
の引上装置では約155mmΦの単結晶の引上に対して
2.0mm/min(従来の約1.3倍)の高速化が可
能になり約155mm以上の大口径単結晶の引上能力が
大幅に向上する。その結果半導体ウエ−ハのコスト低減
に資するところが極めて大きい。しかも、酸化物の落下
に伴う歩留低下も完全に解消できるなど、今後の約20
0mmΦ、250mmΦ300mmΦの単結晶引上げの
生産性と歩留り向上に有効で、量産性に富んだ引上方法
とその製造装置を提供する。
【0066】製造装置にあっては輻射熱反射筒に代えて
上下可能な円筒容器を耐熱容器に重ねて配置する手法で
も従来より汚染が少ない単結晶が製造できることが確認
された。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の単結晶製造装置の概略を示す図である。
【図2】図1の一部を取出た断面図である。
【図3】本発明に係わる単結晶製造装置の概略を示す断
面図である。
【図4】図3の単結晶製造装置の加熱部材を明かにする
断面図である。
【図5】図4の加熱部材の上面図である。
【図6】図3の単結晶製造装置の加熱部材の変形例であ
る。
【図7】図3の単結晶製造装置の加熱部材の他の変形例
である。
【図8】本発明に係わる単結晶製造装置に利用する輻射
熱反射筒の断面図である。
【図9】本発明に係わる単結晶製造装置に利用する輻射
熱反射筒の変形例を示す図である。
【図10】本発明に係わる単結晶製造装置に利用する輻
射熱反射筒の他の変形例を示す図である。
【図11】本発明に係わる単結晶製造装置に利用する他
の輻射熱反射筒を示す断面図である。
【図12】図11の要部を拡大した図である。
【図13】本発明に係わる単結晶製造装置に利用する輻
射熱反射筒の有無による耐熱容器内の融液の温度分布を
示す曲線図てぶある。
【図14】本発明に係わる単結晶製造装置に利用する中
空部を備える輻射熱反射筒の変形例を示す図である。
【図15】本発明に係わる単結晶製造装置に利用する中
空部を備える輻射熱反射筒の他の変形例を示す図であ
る。
【図16】本発明に係わる単結晶製造装置に利用する中
空部を備える輻射熱反射筒の更に他の変形例を示す図で
ある。
【図17】本発明に係わる単結晶製造装置に利用する中
空部を備える輻射熱反射筒のその他の変形例を示す図で
ある。
【図18】円筒容器を利用する本発明に係わる単結晶製
造装置の概要を示す図である。
【図19】図18の円筒容器を拡大して示す図である。
【図20】図19の円筒容器の上面図である。
【図21】図18の円筒容器を止めるストッパ−の上面
図である。
【図22】図21の断面図である。
【図23】円筒容器を利用する本発明に係わる単結晶製
造装置において耐熱容器に単結晶原料を収納した状態を
示す図である。
【図24】円筒容器を引上げた本発明に係わる単結晶製
造装置を示す図である。
【図25】円筒容器を引上げて単結晶を引上げる状態を
明かにする本発明に係わる単結晶製造装置を示す図であ
る。
【図26】突起を設置した円筒容器の上面図である。
【図27】突起を設置した円筒容器の断面図である。
【図28】他の突起を設置した円筒容器の上面図であ
る。
【図29】図28の断面図である。
【符号の説明】
1:製造装置、 2、42:チャンバ−、 3、31:種結晶、 3′、32:単結晶、 4、50:径小部、 5、43、46、47:不活性気体導入孔、 6、49:排気孔、 7、25:有底筒状の保温部材 8、22:加熱部材、 9、27:回転軸、 10、28:炭素ルツボ、 11、30:石英ルツボ、 12、29:耐熱容器、 13、23:単結晶用融液表面、 14:磁界印加装置、 21:輻射熱反射筒、 36:保持体、 37:支持部、 38:環状の側面、 39:Moワイヤ−、 40:チヤック、 41:中空部、 44:固定部材、 45:環状の保温筒、 49:排気孔、 50:径小部、 51:円筒容器、 52:脱着可能な機構、 53、63、66、67:フック、 54:突起、 60:ストッパ−、 61:単結晶原料、 B:直線部、 C:傘状部、 62:鍔広部、 63:筒状部、 65:スライド可能な部分、 66:溝部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱容器内に単結晶用融液を収容する工
    程と,前記耐熱容器を囲んで環状の加熱部材を設ける工
    程と,この加熱部材上端より上方に前記単結晶用融液表
    面を配置する工程と,前記耐熱容器及び加熱部材を有底
    筒状の保温部材内に収容する工程と,前記耐熱容器を回
    転自在にする工程と,前記単結晶用融液表面に接触可能
    な種結晶を有底筒状の保温部材の開口部を通って配置す
    る工程と,前記加熱部材部分の発熱量を他の部分より大
    きくする工程と,前記耐熱容器内の単結晶融液の深さに
    対応する加熱部材部分の発熱量を他部分のそれより1.
    5倍以上とする工程とを具備することを特徴とする単結
    晶の引上方法。
  2. 【請求項2】 有底筒状の保温部材と,この保温部材の
    開口部に配置する輻射熱反射筒と,前記保温部材の外壁
    に沿って配置し前記開口部から離して配置する加熱部材
    と,この加熱部材の内側に回転自在に設置する耐熱容器
    と,この耐熱容器内に形成し前記加熱部材端部より上方
    に設置する単結晶用融液表面と,前記単結晶用融液表面
    に接触または離脱し輻射熱反射筒を通って移動する種結
    晶と,前記保温部材内に導入する不活性気体と,前記有
    底筒状の保温部材の底部付近に設置する排気孔とを具備
    することを特徴とする単結晶の引上装置。
  3. 【請求項3】 前記開口部に取付ける輻射熱反射筒に形
    成する中空部と,この中空部を備える輻射熱反射筒にお
    ける前記保温部材に近い環状側面に形成する複数の不活
    性気体の流通孔とを具備することを特徴とする請求項2
    記載の単結晶の引上装置。
  4. 【請求項4】 有底筒状の保温部材と,この保温部材の
    外壁に沿って配置すると共に前記開口部から離して配置
    する加熱部材と,この加熱部材内に回転自在に設置する
    耐熱容器と,この耐熱容器内に形成し前記加熱部材端部
    より上方に配置する単結晶用融液表面と,前記単結晶用
    融液表面に接触または離脱する種結晶と,前記保温部材
    内に導入する不活性気体と,前記有底筒状の保温部材の
    底部付近に設置する排気孔と,前記耐熱容器に重ねて設
    置する耐熱性の円筒容器と,前記円筒容器を耐熱容器か
    ら脱着可能な機構を具備することを特徴とする請求項2
    記載の単結晶の引上装置。
  5. 【請求項5】 前記中空部を備える輻射熱反射筒に形成
    する支持部及びこれに連続する環状の側面と,前記保温
    部材の外側を覆って配置するチャンバ−と,このチャン
    バ−に形成する第1の不活性気体導入孔と,前記耐熱容
    器と保温部材間を結び前記チャンバ−に固定する固定部
    材と,この部材に係止し前記第1の不活性気体導入孔に
    対応して設置する保温筒と,前記第1の不活性気体導入
    孔に対向する保温筒壁に形成する第2の不活性気体導入
    孔と,前記保温筒壁の上端に密着して配置する輻射熱反
    射筒の支持部に形成する第3の不活性気体導入孔とを具
    備することを特徴とする請求項2及び請求項3の単結晶
    の引上装置。
  6. 【請求項6】 前記有底筒状の保温部材と,この保温部
    材の外壁に沿って配置すると共に前記開口部から離して
    配置する加熱部材と,この加熱部材内に回転自在に設置
    する耐熱容器と,この耐熱容器内に形成し前記加熱部材
    端部より上方に配置する単結晶用融液表面と,前記単結
    晶用融液表面に接触または離脱する種結晶と,前記保温
    部材内に導入する不活性気体と,前記有底筒状の保温部
    材の底部付近に設置する排気孔と,前記耐熱容器に重ね
    て設置する耐熱性の円筒容器と,前記円筒容器を耐熱容
    器から脱着可能な機構を具備することを特徴とする請求
    項2乃至請求項第4項記載の単結晶の引上装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09183692A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Shin Etsu Handotai Co Ltd シリコン単結晶の製造装置および方法
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