JPH0523580Y2 - - Google Patents

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JPH0523580Y2
JPH0523580Y2 JP2908887U JP2908887U JPH0523580Y2 JP H0523580 Y2 JPH0523580 Y2 JP H0523580Y2 JP 2908887 U JP2908887 U JP 2908887U JP 2908887 U JP2908887 U JP 2908887U JP H0523580 Y2 JPH0523580 Y2 JP H0523580Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は坩堝から引上げられる単結晶の成長容
量に応じて坩堝内に結晶の原料を供給し、連続的
な単結晶の引上げを可能とした単結晶成長装置に
関するものである。
〔従来技術〕
単結晶成長方法としては坩堝内の融液に種結晶
を浸し、これを回転させつつ上方に引上げて種結
晶下端に単結晶を成長せしめる、所謂チヨクラル
スキー(CZ)法が従来広く知られている。
この方法でチヨプ当りのコストダウンが図れる
大口径で、且つ長寸の単結晶を得ようとする場
合、坩堝自体の容量には限りがあるから、単結晶
の成長容量に応じて原料を坩堝に供給する必要が
あるが、この原料の供給は成長条件を変化させな
いように行わねばならない。
このため従来にあつては坩堝の内側に、融液の
通流口を開口した他の坩堝、又は円筒体を配置し
て融液面を単結晶を引上げる内側領域と、原料を
供給する外側領域とに区分し、原料供給に伴う融
液面の波動、粉塵、温度変化等が結晶成長域に及
ぼす影響を可及的に低減することが行われている
(特開昭57−183392号、特開昭47−10355号)。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで上述した如き従来装置にあつては内側
に配設される坩堝、或いは円筒体は石英製であつ
て坩堝内に同心状に配設する構成となつているた
め、原料の加熱溶融を反復するとそれ自体が変形
することが多く、また融液の連通口の面積が決ま
つているため単結晶の引上げ速度を変更したい場
合、これに応じた追従調節が難しい等の問題があ
つた。
本考案はかかる事情に鑑みなされたものであつ
て、その目的とするところは反復使用による変形
が少なく、また単結晶の引上げ速度に応じて融液
の通流量を正確に調節出来、そのうえSiOガス排
除のためのキヤリアガスの通流を何ら妨げること
のないようにした単結晶成長装置を提供するにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は筒状隔壁を輻射スクリーン下に取り付
けると共に、輻射スクリーンと共に融液面に対し
昇降可能とする。
〔作用〕
本考案にあつてはこれによつて、筒状隔壁を必
要時のみ融液面をさえぎる位置に下降せしめ得て
変形の防止が図れ、また結晶成長速度の変更に応
じて融液の通流量調節を可能とする。
〔実施例〕
以下本考案をその実施例を示す図面に基づき具
体的に説明する。第1図は本考案に係る単結晶成
長装置(以下本考案装置という)の模式的断面図
であり、図中1はチヤンバ、2は保温壁、3は坩
堝、4はヒータを示している。チヤンバ1内には
その側周に保温壁2が内張りされ、この保温壁2
で囲われた中央部に坩堝3が配設され、この坩堝
3と保温壁2との間にヒータ4がこれらとの間に
排気用の通気路を構成する間隙を隔てて配設され
ている。
坩堝3はグラフアイト製の容器3aの内側に石
英製の容器3bを嵌め合せた二重構造に構成され
ており、底部中央にはチヤンバ1の底壁を貫通さ
せた軸3cの上端が連結され、該軸3cにて回転
させつつ昇降せしめられるようになつている。
チヤンバ1の上部壁中央にはチヤンバ1内の雰
囲気ガスの供給口を兼ねる単結晶の引上口1aが
開口され、またその周囲の1個所には、原料供給
口1bが開口せしめられており、前記引上口1a
には保護筒5が立設され、また原料供給口1bを
通じて原料供給装置6の原料供給管6aがチヤン
バ1内に差し込まれている。
保護筒5の上端からは引上軸5aを用いて種結
晶5cを掴持するチヤツク5bが吊り下げられ、
また引上軸5aの上端は図示しない回転、昇降機
構に連繋されており、種結晶5cを融液になじま
せた後、回転させつつ上昇させることによつて、
種結晶5c下端に単結晶7を成長せしめるように
なつている。
チヤンバ1内の上方には前記単結晶7の引上げ
域の周囲に位置させて輻射スクリーン8が保護筒
5内上部に配した昇降手段にて昇降可能に配設さ
れ、またこの輻射スクリーン8には筒状隔壁9、
原料導入治具10が取り付けられている。
輻射スクリーン8は金属製あるいはカーボン製
の環状リム8aの外周縁部に輻射スクリーン8を
保温壁2の上面に支持する円筒形の支持部8b
を、また内周縁部にはここから下方に向かうに従
つて縮径され、中空の逆円錐台形をなすよう傾斜
させたテーパ部8cを夫々設けて構成されてい
る。輻射スクリーン8のテーパ部8cの上端部周
面の周方向複数個所には金属製、好ましくはタン
グステン製のワイヤ8eの各一端が連結され、そ
の他端は前記保護筒5内に昇降可能に配した円筒
形の昇降枠8fに連結され、図示しない昇降機構
によつて輻射スクリーン8、並びにこれに取り付
けた筒状隔壁9を、少なくとも筒状隔壁9が坩堝
3内の融液に漬からない位置と、筒状隔壁9が融
液内に所要深さに漬かり、且つ同時に輻射スクリ
ーン8の支持部8bが保温壁2上の支持台2aに
当接する位置とに移動し得るよう所要の範囲(略
150mmの範囲)内で昇降調節可能としてある。
第2図は筒状隔壁の斜視図であり、筒状隔壁9
は石英製であつて、円筒形の隔壁本体部9aの上
端部に周方向の複数個所から支持片9bを立設し
て構成してあり、各支持片9bを輻射スクリーン
8のテーパ部8cに穿つた孔8dに係入してピン
止めすることにより輻射スクリーン8に上、下方
向に位置調節可能に取り付けられている。筒状隔
壁9の位置は輻射スクリーン8を上昇させたとき
筒状隔壁9の下端が坩堝3内の融液に漬からない
位置に上昇させ得、また輻射スクリーン8を下降
させたときは輻射スクリーン8の支持部8bが保
温壁2に当接すると同時に筒状隔壁9の下端が坩
堝3の内底から所要高さの位置であつて、且つ融
液中の適正な深さ位置まで漬かるよう設定され
る。
なお輻射スクリーン8に対する筒状隔壁9の取
り付け手段については特に限定するものではな
く、従来知られているボルト・ナツト、その他の
手段を適宜に採択すればよい。
一方原料導入治具10はロート部10a及びこ
れに連なる管部10bを備えており、輻射スクリ
ーン8の環状リム8aに穿つた孔に管部10bを
通して取り付けられており、ロート部10aは原
料供給口1bから差し込まれた原料供給管6aの
下端下に臨み、また管部10bの下端は坩堝3内
であつて、筒状隔壁9で仕切られる領域の外側、
即ち外側の環状領域に臨ませてある。
原料供給管6aの上端はチヤンバ1外に配した
原料供給装置6におけるケーシング6b内に配し
た秤量計付の電磁フイーダ6cの排出端下に臨ま
せてある。電磁フイーダ6cの受給端にはサブホ
ツパ6dが配設され、該サブホツパ6d上にはケ
ーシング6bに固定したメインホツパ6eを臨ま
せてある。
而して上述の如く構成された本考案装置にあつ
ては、当初、昇降枠8fを保護筒5内に沿つて上
昇させ、輻射スクリーン8、筒状隔壁9を上方に
引上げ、筒状隔壁9が坩堝3内の原料と接触しな
いよう設定しておく。
この状態でヒータ4にて坩堝3を加熱し、坩堝
3に収容した原料である顆粒状シリコン(粒径
0.1〜2.0mm)を加熱溶融する。原料が溶融すると
昇降手段を作動して輻射スクリーン8、筒状隔壁
9を下降し、輻射スクリーン8はその支持部8b
が保温壁2の上部に配した支持台2a上に当接
し、また筒状隔壁9はその隔壁本体部9aの下端
が融液下の適宜位置(2.0〜3.0mm)に浸漬される
よう、また上端は融液面上20〜30mmに位置するよ
う設定する。
坩堝3はこれを支持する軸3cにて矢符方向に
回転させ、また引上げ手段を構成する引上軸5a
を下降して種結晶5cを筒状隔壁9にて囲われた
内側の融液中に浸漬した後、引上軸5aを回転さ
せつつ所定の速度で引上げ(平均1.5mm/分)、種
結晶5c下に単結晶7を成長せしめる。
顆粒状原料は予めメインホツパ6eに貯留され
ており、ここららサブホツパ6dを経て電磁フイ
ーダ6cにより計量されつつ原料供給管6a、原
料導入管6bを経て坩堝3における筒状隔壁9の
外側の環状領域に供給されることとなる。
なお最初に挿入された原料のメルト開始から、
単結晶の引上げ終了に到るまで保護筒5の上端に
接続した供給管からAr等の雰囲気ガスが保護筒
5を通じて坩堝3上にその上方から導入される。
保護筒5の上方から坩堝3上に下降した雰囲気
ガスは輻射スクリーン8のテーパ部8cに沿つて
坩堝3内の融液表面に達し、ここから輻射スクリ
ーン8の下面側を経て筒状隔壁9の隔壁本体部9
aと支持片9bとの間を経、次いで筒状隔壁9で
囲われた外側領域を経、坩堝3とヒータ4、保温
壁2との間に形成された通気路を経てチヤンバ1
の下部側壁に開口した排気口1cから図示しない
排気ポンプにより吸引排出される。
前述した如き結晶引上げ過程においては坩堝
3、ヒータ4、保温壁2及び融液からの輻射熱は
輻射スクリーン8にて遮断され、単結晶7に及ぶ
ことはない。また融液面への顆粒状原料を供給し
たときに生じる波動、融液の温度変化、或いは粉
塵等が生じるが、波動、温度変化は筒状隔壁9に
て遮断され、結晶引上げを行う内側領域に及ぶこ
とはない。また粉塵はキヤリアガスによつて外部
に排出除去され、同様に結晶引上げを行う内側領
域に及ぶことはない。
なお、上述の実施例はシリコン単結晶の成長を
行う場合につき説明したが、何らこれに限るもの
ではなく、各種の単結晶成長に適用し得ることは
勿論である。
また上述の実施例では筒状隔壁9は石英を用い
て、また輻射スクリーン8の材料としてグラフア
イトを用いる場合につき説明したが、何らこれに
限るものではなく、成長させるべき単結晶に応じ
て適宜採択すればよい。
〔効果〕
以上の如く本考案装置にあつては融液に原料を
供給する領域と、単結晶を引上げる領域とは、筒
状隔壁によつて区切られているから、顆粒状原料
の供給に伴う融液表面の波動、温度の変化、粉塵
が単結晶引上げ領域に及ぶことはない。更にキヤ
リアガスを融液表面に沿つて通流させることが出
来て融液面から生ずるガスを迅速、且つ確実に排
除することが出来、しかも、既存の装置に大幅な
改造を施すことなく大口径の単結晶の成長を行い
得るなど本考案は優れた効果を奏するものでる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の模式的縦断面図、第2図は本
考案装置に使用されている筒状隔壁の斜視図であ
る。 1……チヤンバ、1a……単結晶引上口、1b
……原料供給口、1c……排気口、2……保温
壁、3……坩堝、4……ヒータ、5……保護筒、
6……原料供給装置、7……単結晶、8……輻射
スクリーン、9……筒状隔壁、9a……隔壁本体
部、9b……支持片。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 成長させるべき単結晶の原料を加熱溶融する
    坩堝と、該坩堝に前記原料を供給する手段と、
    前記坩堝内の融液から単結晶を引上げる手段
    と、前記坩堝内の融液の上方であつて、単結晶
    の引上げ域の周囲に配設された輻射スクリーン
    とを有する単結晶成長装置において、前記輻射
    スクリーン下に、融液面下では融液が相通じる
    状態で、融液面を含むその上、下にわたつて単
    結晶を引上げる内側領域と、原料を供給する外
    側領域とに区分する筒状隔壁を取り付けたこと
    を特徴とする単結晶成長装置。 2 前記筒状隔壁は昇降機構に連繋されている実
    用新案登録請求の範囲第1項記載の単結晶成長
    装置。
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