JPH09255342A - 溶融ガラス撹拌方法および撹拌装置 - Google Patents

溶融ガラス撹拌方法および撹拌装置

Info

Publication number
JPH09255342A
JPH09255342A JP6570996A JP6570996A JPH09255342A JP H09255342 A JPH09255342 A JP H09255342A JP 6570996 A JP6570996 A JP 6570996A JP 6570996 A JP6570996 A JP 6570996A JP H09255342 A JPH09255342 A JP H09255342A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stirring
molten glass
glass
stirring blade
vertical movement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6570996A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Hayashi
俊明 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP6570996A priority Critical patent/JPH09255342A/ja
Publication of JPH09255342A publication Critical patent/JPH09255342A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/16Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
    • C03B5/18Stirring devices; Homogenisation
    • C03B5/187Stirring devices; Homogenisation with moving elements

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融ガラス上部に生じる脈理を溶融ガラスの
内部に入り込ませることなく、溶融ガラスを短時間で脱
泡および脈理を除去し、均質なガラスを得る。 【解決手段】 撹拌羽10を、溶融ガラス14内で水平
方向に回転しつつ上下動する。これにより溶融ガラス1
4の不均質な部分を連続的に分離し、脈理を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスを溶融する
際に溶融ガラスを均質化するための溶融ガラス撹拌方法
および撹拌装置に係り、特に光学ガラスを均質化するた
めの溶融ガラス撹拌方法および撹拌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融ガラスを撹拌する従来技術として
は、特開平4−160018号公報に開示されている。
特開平4−160018号公報の撹拌装置は、図7に示
すように、撹拌羽1の回転軸上部にスパイラル羽2が設
置され、回転軸下部に傾斜角を有する複数の傾斜角羽3
が上下に設置されている。傾斜角羽3の傾斜角は上下の
隣接する段間では逆方向に傾斜しており、この撹拌羽1
を時計回りに回転させると、スパイラル羽2付近の溶融
ガラス5は、矢印で示すように中心付近では下方に流動
し、外周部では上昇する流れが生じる。
【0003】また、溶融るつぼ4の底部に設置される傾
斜角羽3では、同回転方向により溶融ガラスの流動方向
が、傾斜角羽3の上部の中心部では上昇し外周部では下
降する流動となり、傾斜角羽3の下方ではその逆の流動
となる。これにより、溶融ガラス5はスパイラル羽2部
では上下方向の流動が生じ、傾斜角羽3部では水平方向
の流動が生じるようになる。この結果、撹拌羽1により
撹拌される溶融ガラス5の上部では上下方向の流動によ
り均質化でき、溶融ガラス5の下部では上記上下方向の
流動を押さえた均質化された溶融ガラス5がゆっくり溶
融るつぼ4の底部へ流動するようになり、溶融るつぼ4
の底部に設けた供給ノズル6(図8参照)から均質な溶
融ガラスを供給するというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
にあっては、以下の問題点がある。一般にガラスを溶融
すると図8に示すように、溶融るつぼ4内の溶融ガラス
5は空気に接している上面から矢印で示すようにガラス
成分が揮発する。そのため、溶融ガラス5の上部は図示
するように脈理が多い層Aとなり、それ以下の部分は脈
理の少ない層Bになる。この脈理を減少させるために撹
拌羽1により溶融ガラス5を撹拌するが、従来技術にあ
っては図1に示すように、撹拌羽1を回転させることに
より溶融ガラス5の上部はスパイラル羽2により下方に
向かって流動する。よって脈理の多い層Aが脈理の少な
い層Bに入り込み、脈理の少ない層Bは上方へ流動する
ため、揮発により脈理が増加する結果となる。よって、
溶融ガラス5を均質化するためには長時間の撹拌により
全体を均一にする必要が生じる。
【0005】また、従来技術では、溶融ガラス5内の泡
を別の溶融るつぼで脱泡した後、前記撹拌羽1を備えた
溶融るつぼ4にて均質化を行っているが、完全に泡が取
りきれない状態で溶融ガラスを溶融るつぼ4内の均質化
層へ移動すると、撹拌により溶融るつぼ4の上部では図
7に示すように上下の流動が生じるため、溶融ガラス5
の中を泡が動く問題が生じる。よって、泡を取り除くた
めには撹拌を停止し、泡が浮上するのを待つしか手段は
ない。従って、脱泡と均質化の両方を行うために長時間
を要する結果となる。
【0006】本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、請求項1の目的は溶融ガラス上部に生
じる脈理を溶融ガラスの内部に入り込ませることなく、
溶融ガラスを短時間で脱泡および脈理を除去し、均質な
ガラスを製造する溶融ガラス撹拌方法を提供することで
あり、請求項2の目的は溶融ガラス上部に生じる脈理を
溶融ガラスの内部に入り込ませることなく、溶融ガラス
を短時間で脱泡および脈理を除去し、均質なガラスを製
造する溶融ガラス撹拌装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は以下のように構成した。請求項1の発明
は、ガラスを加熱溶融し撹拌する溶融ガラス撹拌方法に
おいて、撹拌羽を回転させ、かつ撹拌羽を連続的または
パルス的に上下に駆動しつつ撹拌することとした。
【0008】請求項2の発明は、ガラスを加熱溶融し溶
融ガラスを均質化する溶融ガラス撹拌装置において、溶
融ガラスを撹拌する撹拌羽と、前記撹拌羽を回転する回
転装置と、前記撹拌羽を上下動するための駆動装置と、
前記回転と上下動を連続的またはパルス的に制御する装
置とから構成した。
【0009】本発明の請求項1の作用を、図1〜図3を
用いて説明する。図1は本発明の撹拌装置を示す概略構
成図、図2、3は撹拌時における撹拌羽の移動状態を示
す図である。本発明は撹拌羽10を溶融ガラス14内で
水平方向に回転しつつ、連続的またはパルス的に上下動
する方法である。よって、従来技術のように撹拌により
ガラスに流動を生じさせるのではなく、溶融ガラスの不
均質な部分を撹拌羽10にて分離することにより脈理を
除去する方法である。従って、従来のように脈理が溶融
ガラス14の内部に入り込むことがなく、不均質な部分
を連続的に分離するため、脈理の除去が早い。そのため
の本発明の撹拌羽10の動きは次の通りである。
【0010】図1に示すように撹拌羽10を回転装置1
2により溶融ガラス内で水平方向に回転させる。また、
撹拌羽10の上下動は上下駆動装置11により行う。撹
拌羽10を連続的に上下させると、図2に示すように溶
融ガラス14内では撹拌羽10が斜め方向に上下動する
撹拌状態になる。ここで、連続的に上下するとは、撹拌
羽10を溶融るつぼ13内で上下移動させる範囲の上限
および下限に達するまでは撹拌羽10の上下動を停止せ
ず、移動の下限および上限の位置で撹拌羽10を上動お
よび下動させることをいい、その際、回転速度および上
下動速度の制御により溶融ガラス14が撹拌羽10によ
り分離されない部分が生じないようにする。これによ
り、溶融ガラス14の全体が撹拌羽10により全て分離
可能となり脈理が除去される。
【0011】また、本発明のパルス的に上下とは、撹拌
羽10を上下動させる範囲の上限および下限の範囲内で
撹拌羽10を段階的に上昇・停止または下降・停止を行
いつつ前記範囲の全域で上下動させることをいう。この
ように、撹拌羽10の上昇・停止または下降・停止を繰
り返すようなパルス的に撹拌羽10の上下動をさせる
と、図3に示すように溶融ガラス14全体が流動を起こ
すことなく、かつ脈理が多く発生している所を集中的に
撹拌できるので、効率良く分離され脈理が除去できる。
【0012】本発明の請求項2の作用を説明する。請求
項1の作用を得るためには、溶融るつぼ13で撹拌羽1
0を図1に示すように回転および上下動させ、かつ回転
と上下動を制御し、図2および図3に示すような撹拌の
軌跡を描く必要がある。そのために撹拌羽10の回転制
御は電気モータ、サーボ、パルス制御によって回転速度
を制御するのが望ましい。また、撹拌羽10の上下動の
制御は、サーボまたはパルスモータとボールネジの組合
せにて制御するか、または前記回転用モータと連動させ
上下動を行えるようにすることも可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
[発明の実施の形態1]本発明の実施形態1を図4に基
づいて説明する。図4は本実施形態の撹拌装置を示す断
面図である。本実施形態は撹拌羽の撹拌回転と上下動を
行う独立の駆動装置を有し、同時に撹拌回転と上下動を
制御する撹拌方法および撹拌装置である。
【0014】ガラスを溶融するための溶融るつぼ20の
外周部には溶融るつぼ20を加熱するためのるつぼヒー
タ21が設置されている。溶融るつぼ20はガラスと反
応しない白金または白金に金およびロジウムを添加した
強化白金等により形成されており、その形状は円柱形状
の下部に円錐形の底部を有し、円錐形の先端に円柱形状
の供給ノズル22が溶接されている。溶融るつぼ20の
円柱形状の内径はφ150mm、高さ150mmで、円
錐形状はテーパー角45°、高さ75mmであり、その
容積が約3000cc、溶融容積は約2500ccであ
る。前記るつぼヒータ21は1700℃まで加熱可能な
セラミックスヒータ等が望ましく、例えば二珪化モリブ
デンを主成分としたセラミックスヒータ等が好ましい。
溶融るつぼ20の底部に設置される供給ノズル22の周
囲にはノズルヒータ23が設置されており、るつぼヒー
タ21とは独立して供給ノズル22を加熱し得るように
なっている。ノズルヒータ23は、るつぼヒータ21と
同じ材料でも可能であるが、均質化後加熱を開始し供給
する等の工程を取るため、急速加熱が可能な高周波加熱
装置が望ましい。高周波加熱装置は7KW以上の出力が
あれば供給ノズル22を約60秒で1200℃まで加熱
することができる。溶融るつぼ20等は断熱材24によ
って囲まれて保温可能となっている。この断熱材24は
アルミナ繊維を固めた材料からなり、約1800℃まで
使用可能となっている。
【0015】溶融るつぼ20の内部には溶融ガラス26
を撹拌するための撹拌羽25が配置されている。撹拌羽
25は図示するように溶融るつぼ20の断面形状と相似
形状をしており、最大幅140mm、ストレート部50
mm、テーパー角45°の形状を有している。かかる形
状により、撹拌羽25を溶融るつぼ20内で約70mm
上下動させることで溶融るつぼ20内の溶融ガラス26
全体を撹拌可能となっている。撹拌羽25の軸部上端に
は溶融るつぼ20外でユニバーサルジョイント27を介
して回転モータ28が連結されている。回転モータ28
は回転速度が0rpm〜100rpmまで可変でき、か
つ正転・逆転可能となっている。回転の制御はACモー
タ、DCモータ、サーボモータ、パルスモータのいずれ
でも可能であるが、回転プログラムを設定する場合はサ
ーボモータ、パルスモータが好ましい。回転モータ28
は取付部材29を介してボールネジ30および上下動ガ
イド31に連結され、所定の位置で固定自在となってい
る。ボールネジ30は上下モータ32と連結されてお
り、上下モータ32の回転により回転モータ28を上下
動させる。このとき、回転モータ28の上下動は上下動
ガイド31によって規制される。この上下モータ32は
撹拌位置を制御する必要があるため、サーボモータまた
はパルスモータが好ましい。回転モータ28および上下
モータ32の回転制御は制御シーケンサ33によって行
われ、撹拌羽25の撹拌回転および上下動の制御が可能
となっている。この制御シーケンサ33は回転方向、回
転数、上下動の速度、移動距離、移動速度を制御し、撹
拌プログラムを設定する。
【0016】次に、上記構成の撹拌装置によりSK系の
ガラスを溶融し、撹拌する方法を説明する。ガラスブロ
ック約2500ccを溶融るつぼ20内に投入し、るつ
ぼヒータ21で加熱溶融する。このときの温度パターン
は1200℃まで1.5時間で上昇させて1時間保持
し、溶融るつぼ20内の溶融ガラス26を均温化させ
る。均温化した後、回転モータ28を回転速度60rp
mで回転させると同時に上下モータ32を回転させて、
撹拌羽25を3.5mm/秒の速度により溶融るつぼ2
0内において約70mmの範囲で上下動させる。この撹
拌条件制御は制御シーケンス33にて行い、この撹拌条
件により溶融ガラス26の撹拌を5時間行った。その
後、溶融ガラス26の溶融温度を1000℃まで降下さ
せ、30分間保持することによりガラス内の流動を停止
させる。停止後、ノズルヒータ22を1050℃に加熱
し、供給ノズル22から溶融ガラス26を排出した。
【0017】本発明の実施形態1によれば、溶融ガラス
26の最上部および表面付近の領域に微小脈理が確認さ
れたが、その他の領域では脈理が無く均質なガラスが得
られた。また、本実施形態では撹拌羽25の撹拌速度お
よび上下動を一定にして行ったが、La系のガラスのよ
うに脈理が生じ易いものについては脈理発生の多い表面
部の撹拌を多くし、脈理の少ない部分については撹拌を
少なくするように、撹拌羽25の上下動の速度を変則的
にすることも可能である。例えば、回転モータ28の回
転速度を3rpmとし、上下モータ32の回転速度を上
下動70mmの範囲について下部50mmは3.5mm
/秒、上部20mmの範囲は1.5mm/秒の速度で撹
拌羽25が上下動するようにして溶融ガラス26表面部
の撹拌を多くする条件や、上下動の速度を3.5mm/
秒とし回転速度を前記下部50mmは2rpm、上部2
0mmは10rpmにする等の条件が可能である。よっ
て、溶融するガラスの特性により撹拌条件パターンを最
適に設定することが可能である。
【0018】また、撹拌羽25の回転駆動を行いつつ、
上記上下動を脈理の多い部分については5mmづつ上昇
(降下)して上下動を10秒停止するとともに、脈理の
少ない部分では10mmづつ上昇(降下)して上下動を
7秒停止する、といったパルス的な撹拌羽25の上下動
によっても効果的な溶融ガラス26の均質化が可能であ
る。
【0019】[発明の実施の形態2]本発明の実施形態
2を図5および図6に基づいて説明する。図5は本実施
形態の撹拌装置の撹拌羽および撹拌駆動部を示す正面
図、図6は撹拌羽駆動部の上下駆動部を示す側面図であ
る。本実施形態は、駆動モータを1つとし、この駆動モ
ータにより撹拌羽の撹拌回転および上下動を行う撹拌方
法および撹拌装置である。
【0020】撹拌羽40の回転軸先端にはベベルギア4
1が固定され、さらにその上部にはベベルギア41と連
結したモータ42が設置されている。モータ42は正転
・逆転かつ回転数が調整できるモータであればよく、そ
の回転数は3〜20rpmの範囲で調整を無段階で調整
可能となっている。ベベルギア41およびモータ42は
金属板等の固定板43に設置され、この固定板43は上
下にスライド可能な上下ガイド44に固定されている。
また、固定板43の上部にはワイヤー45が接続され、
ワイヤー45に取り付けたバランサー46によりプーリ
47を介して重量バランスを取っている。
【0021】前記ベベルギア41の対をなす一方のベベ
ルギア41は回転方向を90°変更し、変更されたベベ
ルギア41の軸先端には上下動回転ギア48が取り付け
られている。上下動回転ギア48の回転軸と直角方向に
ラック状の2枚の上下動ギア49が設置されている。2
枚の上下動ギア49は上下動回転ギア48の歯部と対向
するように設置され、かつ必ず一方の上下動ギア49が
上下動回転ギア48と噛み合っている。上下動回転ギア
48と上下動ギア49との噛み合わせは、ギア駆動ガイ
ド50により上下動ギア49を横方向に駆動させること
で、一方から他方への噛み合いに変更できるもので、こ
のギア駆動ガイド50はエアー等によって駆動される。
なお、溶融るつぼ、ヒータ、断熱材等は図4と同様に構
成されており、その図示および説明を省略する。
【0022】本実施形態の撹拌装置は、モータ42が回
転することにより撹拌羽40が回転すると同時に、ベベ
ルギア41により上下動回転ギア48が回転する。上下
動回転ギア48は上下動ギア49の一方と噛み合ってい
るため、図6に示す噛み合い状態では上下動回転ギア4
8が左回転すると上下動回転ギア48が上昇し、それに
従って上下動ガイド44にガイドされつつ固定板43が
上昇し、撹拌羽40が上昇する。一方、ギア駆動ガイド
50により他方の上下動ギア49と上下動回転ギア48
を噛み合わせると、上下動回転ギア48は降下する。よ
って、モータ40の回転とギア駆動ガイド50の駆動に
より上下動回転ギア48と上下動ギア49との噛み合わ
せを切り替えることにより、撹拌羽40は1方向に回転
しつつ上下動する。ギア駆動ガイド50による切り替え
は、図示を省略したシーケンサと上下方向の移動距離を
検知するセンサーにより行い、このセンサーの距離を調
整することにより、溶融るつぼ内における撹拌羽40の
上下動の移動距離を調整することができるようになって
いる。ギア駆動ガイド50による上下動回転ギア48と
上下動ギア49との噛み合いを切り替える瞬間は撹拌羽
40の上下動がフリーな状態になるが、ワイヤー45を
介して固定板43に連結したバランサー46により移動
を停止できるため、落下等は生じることはない。さら
に、撹拌羽40の撹拌回転速度と上下動の速度の関係は
上下動回転ギア48の径を変更することによって行うこ
とができる。よって、上下動の速度を変更する際は上下
動回転ギア48の径を変更し、かつその径に応じて上下
動ギア49の間隔を調整することにより容易に変更する
ことができる。
【0023】次に、前記構成の撹拌装置によりSK系の
ガラスを溶融し、撹拌する方法を説明する。ガラスの溶
融るつぼへの投入から加熱、均温化までは実施形態1と
同様である。溶融ガラスが均温化した後、モータ42を
3rpmで回転させる。その際、撹拌羽40が3.5m
m/秒の速度で上下方向に移動するように上下動回転ギ
ア48の径を調整し、かつ上下方向の移動距離が70m
mになるようにセンサー(図示省略)の位置をセットす
る。この撹拌条件を5時間行い、その後、溶融ガラスの
温度を1000℃まで降下させて30分間保持すること
により、ガラス内の流動を停止させる。流動が停止した
後、図4に示すノズルヒータ23を1050℃に加熱
し、供給ノズル22から溶融ガラスを排出した。
【0024】本発明の本実施形態2によれば、溶融ガラ
スの最上部および表面付近の領域で微小脈理が確認され
たが、他の領域では脈理が無く均質な溶融ガラスを得る
ことができた。また、本実施形態ではSK系のガラスを
用いた場合を示したが、La系のガラスのように脈理が
多く発生するガラスにあっては、モータ42の回転速度
を速くし、かつ上下動回転ギア48の径を大きくして撹
拌羽40の上下動の速度を遅くすることにより、溶融ガ
ラスの均質化が可能である。さらに、本実施形態は1つ
のモータ42で撹拌羽40の回転および上下動が可能な
ため、溶融条件が設定されたガラス等には簡単な設備で
均質化が可能であり生産等に使用すると良い。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1によれ
ば、溶融ガラス上部に生じる脈理を溶融ガラスの内部に
入り込ませることなく、溶融ガラスを短時間で脱泡およ
び脈理を除去し、均質なガラスを供給することができ
る。
【0026】また、本発明の請求項2によれば、溶融ガ
ラス上部に生じる脈理を溶湯ガラスの内部に入り込ませ
ることなく、溶融ガラスを短時間で脱泡および脈理を除
去し、均質なガラスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撹拌装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の撹拌時における撹拌羽の移動状態を示
す図である。
【図3】本発明の撹拌時における撹拌羽の移動状態を示
す図である。
【図4】本発明の実施形態1を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態2の撹拌羽および撹拌駆動部
を示す正面図である。
【図6】本発明の実施形態2の撹拌羽駆動部の上下駆動
部を示す側面図である。
【図7】従来の撹拌装置を示す図である。
【図8】溶融ガラスに発生する脈理を示す図である。
【符号の説明】
10 撹拌羽 11 上下駆動装置 12 回転装置 13 溶融るつぼ 14 溶融ガラス 15 撹拌方向 20 溶融るつぼ 21 るつぼヒータ 22 ノズル 23 ノズルヒータ 25 撹拌羽 28 回転モータ 30 ボールネジ 31 上下動ガイド 32 上下モータ 33 制御シーケンサ 40 撹拌羽 41 ベベルギア 42 モータ 44 上下動ガイド 48 上下動回転ギア 49 上下動ギア 50 ギア駆動ガイド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスを加熱溶融し撹拌する溶融ガラス
    撹拌方法において、撹拌羽を回転させ、かつ撹拌羽を連
    続的またはパルス的に上下に駆動しつつ撹拌することを
    特徴とする溶融ガラス撹拌方法。
  2. 【請求項2】 ガラスを加熱溶融し溶融ガラスを均質化
    する溶融ガラス撹拌装置において、溶融ガラスを撹拌す
    る撹拌羽と、前記撹拌羽を回転する回転装置と、前記撹
    拌羽を上下動するための駆動装置と、前記回転と上下動
    を連続的またはパルス的に制御する装置とを有すること
    を特徴とする溶融ガラス撹拌装置。
JP6570996A 1996-03-22 1996-03-22 溶融ガラス撹拌方法および撹拌装置 Withdrawn JPH09255342A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6570996A JPH09255342A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 溶融ガラス撹拌方法および撹拌装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6570996A JPH09255342A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 溶融ガラス撹拌方法および撹拌装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09255342A true JPH09255342A (ja) 1997-09-30

Family

ID=13294828

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6570996A Withdrawn JPH09255342A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 溶融ガラス撹拌方法および撹拌装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09255342A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007330847A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Nippon Kagaku Kikai Seizo Kk 攪拌装置
CN102482133A (zh) * 2009-08-21 2012-05-30 尤米科尔股份公司及两合公司 混合装置
KR200460907Y1 (ko) * 2009-12-08 2012-06-13 (주)아모레퍼시픽 화장품 원재료 교반장치
CN113731280A (zh) * 2021-09-02 2021-12-03 江西省地质工程(集团)公司 重金属污染土壤复合钝化剂制备用混料装置及使用方法
CN114409228A (zh) * 2022-02-17 2022-04-29 乐鑫 一种玻璃加工用新型熔炼炉
CN113731280B (zh) * 2021-09-02 2024-04-30 江西省地质工程(集团)公司 重金属污染土壤复合钝化剂制备用混料装置及使用方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007330847A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Nippon Kagaku Kikai Seizo Kk 攪拌装置
CN102482133A (zh) * 2009-08-21 2012-05-30 尤米科尔股份公司及两合公司 混合装置
KR200460907Y1 (ko) * 2009-12-08 2012-06-13 (주)아모레퍼시픽 화장품 원재료 교반장치
CN113731280A (zh) * 2021-09-02 2021-12-03 江西省地质工程(集团)公司 重金属污染土壤复合钝化剂制备用混料装置及使用方法
CN113731280B (zh) * 2021-09-02 2024-04-30 江西省地质工程(集团)公司 重金属污染土壤复合钝化剂制备用混料装置及使用方法
CN114409228A (zh) * 2022-02-17 2022-04-29 乐鑫 一种玻璃加工用新型熔炼炉

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5241558A (en) Vertical glass melting furnace
JP6418455B2 (ja) 溶融ガラスを清澄化するためのプロセス及び装置
TW201223903A (en) Method for manufacturing glass substrate, and stirring device
US3331673A (en) Method and apparatus for improving homogeneity of viscous liquids
JP2001072426A (ja) 溶融ガラスの撹拌装置
US3988138A (en) Method and apparatus for melting glass-making materials
JPH09255342A (ja) 溶融ガラス撹拌方法および撹拌装置
KR100422602B1 (ko) 유리제조방법및장치
JPS5839777B2 (ja) 溶融ガラスの製造方法およびそのための溶融炉
JPH04160018A (ja) ガラス連続成形用撹拌装置
US3174729A (en) Glass stirring mechanism
JP2008184375A (ja) 光学ガラスの製造方法及び製造装置
JPH05279047A (ja) ガラス溶融炉の融液制御弁
JP4050814B2 (ja) 光学ガラスの供給方法
JPH10203828A (ja) 光学ガラスの溶融方法および装置
CN208223167U (zh) 一种熔锡炉
CN220335050U (zh) 一种用于生产微纤维玻璃棉的熔化炉
SU1121241A1 (ru) Стекловаренна печь
JPH08188423A (ja) ガラス溶融供給方法および装置
CN108378181A (zh) 一种巧克力连续调温机
CN216260529U (zh) 一种陶瓷过滤板浆料搅拌装置
CN219430089U (zh) 一种自动化合金熔炼设备
JP2003073129A (ja) 溶融ガラスの撹拌方法およびガラス溶融炉
JP2511070B2 (ja) ガラスを溶融させる方法及び装置
CN116214766B (zh) 改性树脂颗粒制备装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030603