JPH0925525A - ヒートシンク台及びその製造方法 - Google Patents

ヒートシンク台及びその製造方法

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JPH0925525A
JPH0925525A JP19797895A JP19797895A JPH0925525A JP H0925525 A JPH0925525 A JP H0925525A JP 19797895 A JP19797895 A JP 19797895A JP 19797895 A JP19797895 A JP 19797895A JP H0925525 A JPH0925525 A JP H0925525A
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manufacturing
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JP19797895A
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Yasushi Watanabe
靖 渡辺
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒートシンク台におけるLSIの冷却効果を
向上させ、そのようなヒートシンク台を容易に製造でき
るようにする。 【解決手段】 LSI接合部部品31(85W−15C
uのHIP焼結品)と、外表面部品33(純Cuの鋳造
品)と、これらの中間に位置する中間部品32(70W
−30CuのHIP焼結品)とを組み合わせた組立体3
0を、Al23粉末を詰めたHIP缶15に埋没させ
てHIPを加える。LSI接合部部品31及び中間部品
32は、それぞれ、W粉末とCu粉末とを混合・撹拌し
た上で粒径3〜8mmに造粒した粉末を、PPC炉で急
速に溶融・凝固せしめて溶融化堆積物を形成し、この堆
積物をAr雰囲気下でスタンプミル粉砕し、分級して得
た複合粉末をプレス成形・焼結後に、HIP缶の中に埋
没させ、HIPにかけて製造しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSI用のヒート
シンク台に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、LSI用としてW−Cu合金体
(通常、Cu:5〜20wt%)製のヒートシンク台が
知られている。しかし、WとCuでは融点が大きく相違
するため、溶解法によってW−Cu合金を製造するのは
困難である。
【0003】このため、従来は、W粉末とCu粉末とを
所定の重量比で混合した粉末をプレス成形機にかけてブ
ロック状の成形体を製造し、これを焼結炉で焼結した後
に削り出しによってヒートシンク台とする方法やW粉末
のみをプレス焼結した後、これにCuを含浸させる方法
が採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年ではLS
Iの高性能化に伴い、ヒートシンク台による冷却効果の
一層の向上が望まれ、上記の様な従来のヒートシンク台
では限界が生じてきた。また、上述の様に、ブロック状
成形体を削り出す方法であるためそもそも多くの工数を
要する上、放熱効率をよくするためのフィン等を有する
複雑形状のヒートシンク台を製造する場合には特に多大
の工数を要してコストダウンを困難にしていた。
【0005】そこで、本発明は、ヒートシンク台におけ
るLSIの冷却効果を向上させることを第1の目的と
し、そのようなヒートシンク台を容易に製造できるよう
にすることを第2の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発
明の効果】第1の目的を達成するための本発明のヒート
シンク台は、W,Mo等の低熱膨張性金属と、Cu,A
g等の高熱伝導性金属との合金体からなる部分を有する
LSI用のヒートシンク台であって、前記合金体の部分
が、低熱膨張性金属と高熱伝導性金属とが互いに均一に
分散されて溶体化した上で全体に金属拡散接合された組
織により構成されていることを特徴とする。このヒート
シンク台では、低熱膨張性金属と高熱伝導性金属とが互
いに均一に分散されて溶体化しているので、ミクロ的に
見たとき、各部の熱膨張性及び熱伝導性が均一となる。
しかも、金属拡散接合により全体の組織が構成されてい
るので境目がなく、熱伝導を妨げることがない。この結
果、低熱膨張性金属粉末と高熱伝導性金属粉末との圧粉
焼結体としての従来のヒートシンク台と比べたとき、伝
熱特性が向上し、高い冷却効果を発揮することが期待で
きる。
【0007】また、第1の目的を達成するための他の構
成よりなるヒートシンク台は、W,Mo等の低熱膨張性
金属と、Cu,Ag等の高熱伝導性金属との合金体から
なる部分を有するLSI用のヒートシンク台であって、
LSIとの接合部から外表面に向かってヒートシンク台
の組成を見たとき、外表面側の方が前記低熱膨張性金属
の濃度が低下するように構成されていることを特徴とす
る。いわゆる傾斜機能材としてヒートシンク台の全体を
構成するのである。このヒートシンク台では、LSIと
の接合部側で低熱膨張性金属の濃度が高くなっているこ
とからLSIの熱膨張率に近く、熱膨張により生じる接
合部の歪等が小さいことから損傷し難い。しかし、外表
面側では高熱伝導性金属の濃度が増加するので接合部か
ら離れた部分では効率のよい熱伝導が行われ、LSIで
発生した熱を外表面へと逃がし易い。このヒートシンク
台においても、従来品に比べて冷却効果の向上が期待で
きる。なお、この傾斜機能材としてのヒートシンク台に
おいて、外表面の部分を前記高熱伝導性金属の純金属体
で構成しておくとよい。また、全体に金属拡散接合組織
となるようにしておくとよい。
【0008】また、本発明では、第1,第2の目的を達
成するためのヒートシンク台の製造方法として、W,M
o等の低熱膨張性金属と、Cu,Ag等の高熱伝導性金
属とが互いに均一に分散されて溶体化した複合粉末にて
ヒートシンク台の形状を成形すると共に必要に応じて焼
結して得た成形体を、セラミックス粉末を収納した缶体
(以下、「HIP缶」という。)内に埋没させて熱間等
方圧加圧焼結(以下、「HIP」という。)することを
特徴とする方法を採用する。この製造方法によれば、ヒ
ートシンク台を、低熱膨張性金属と高熱伝導性金属とが
互いに均一に分散されて溶体化した上で全体に金属拡散
接合された組織により構成することができる。また、セ
ラミックス粉末を収納したHIP缶内に埋没させる方法
をとるので、ヒートシンク台の形状に合わせたHIP缶
を用いなくてよく、HIPのための準備等も簡単であ
る。そして、複合粉末を成形体としてこれをHIPにか
ける方法であるから、ブロック状焼結体から削り出しに
よって製造していた従来の方法に比べて低コストでヒー
トシンク台を製造することができるという効果がある。
【0009】また、他の製造方法として、ヒートシンク
台をLSIとの接合部から外表面にかけて複数の部分に
分けておき、各部分を組み合わせた組立体をセラミック
ス粉末を収納したHIP缶内に埋没させてHIPをする
ことによりヒートシンク台を製造する方法であって、上
記各部分の内、W,Mo等の低熱膨張性金属と、Cu,
Ag等の高熱伝導性金属との合金体からなる部分は、こ
れら金属同士が互いに均一に分散されて溶体化した複合
粉末を成形すると共に必要に応じて焼結して得た成形体
を、セラミックス粉末を収納したHIP缶内に埋没させ
てHIPをすることにより形成されていることを特徴と
するヒートシンク台の製造方法を採用することができ
る。即ち、ヒートシンク台を複数部分に分けてそれぞれ
低熱膨張性金属と高熱伝導性金属との割合を変えてお
き、後からHIPで一体化するのである。 なお、W,
Mo等の低熱膨張性金属と、Cu,Ag等の高熱伝導性
金属との合金体からなる部分について、上述の方法に変
えて、例えばW粉焼結体にCuを含浸させる公知の方法
により製造したW−Cu合金体を用いてもよい。
【0010】これらの製造方法では、特に、ヒートシン
ク台の外表面となる部分については、前記高熱伝導性金
属による鋳造部品、型成形(押出、引抜)部品、金属射
出成形部品または板金部品(板曲げ)を用いるようにし
ておくとよい。この方法によれば、外表面部分を高熱伝
導性金属の鋳造部品等として形成するので放熱フィン等
の複雑形状も簡単に形成することができる。そして、こ
の外表面部分以外の部品と共にHIPにかけて一体化す
るので、全体に金属拡散接合がなされ、熱伝導に大きな
抵抗を生じない。よって、LSIとの接合部から外表面
へとスムーズに熱が伝達され、高い冷却効果を発揮する
ことができる。この場合も、削り出しによる従来方法に
比べると、著しく工数を節減すると共に、高価なWやM
o金属の歩留まりを改善することもできている。
【0011】ただし、この外表面部分を高熱伝導性金属
体や高熱伝導性金属粉末の焼結体を切削してフィン等を
形成したものとしてもよい。高熱伝導性金属は一般に軟
らかいので、切削加工であってもそれほど工数を要しな
いからである。この場合、チャンネルの様な型材を用い
れば、その表面を切削してフィンを形成するといったこ
ともできるので、より工数は低くて済む様になる。しか
し、工数低減上は、上述した様な鋳造品や板金部品とす
るのがよい。
【0012】なお、これらの製造方法において、前記外
表面以外の部分が、少なくとも2以上の合金体部品から
なり、LSIとの接合部側部品から外表面側部品へと次
第に低熱膨張性金属の濃度が低下する様に形成しておく
とよい。これにより、LSI接合部から外表面にかけて
を無理のない傾斜機能材として構成することができる。
【0013】また、これら本発明のヒートシンク台の製
造方法において、前記熱間等方圧加圧焼結に当たって、
HIP缶内には複数個の成形体を互いに接触しない様に
セラミックス粉末内に埋没させておくとよい。こうする
ことで、小さなヒートシンク台を効率よく一度に大量に
生産することができる。なお、上述してきた各方法にお
いて、HIP缶内に詰めておくセラミックス粉末として
は、Al23 ,SiO2 ,ZrO2 ,Y23 等を挙
げることができる。
【0014】一方、これら本発明のヒートシンク台の製
造方法において、前記複合粉末は、低熱膨張性金属の粉
末と高熱伝導性金属の粉末とを混合して所定の粒径に造
粒した後、該造粒粉末を少なくとも当該粉末粒子内で溶
融体又は半溶融体を形成するまで加熱した後に急速に凝
固せしめ、必要に応じて粉砕して得たものであるとよ
い。
【0015】ここで、混合粉末粒子内で溶融体又は半溶
融体を形成するまで加熱し、急速に凝固させる実用的方
法としては、造粒粉末粒子を溶接材料としてアーク加熱
による粉体肉盛溶接でビードを水冷床に形成する方法
や、混合粉末粒子を溶解材料としてアーク溶解又はプラ
ズマアーク溶解をし、これを水冷炉床に堆積させつつ凝
固させる方法や、高周波プラズマにて超高温層を形成し
ておき、ここに造粒粉末粒子を通過させ、パーティクル
・トゥー・パーティクルにて溶融・凝固させる方法(造
粒粒子を粒子の形態のまま一旦溶融させ、そのまま粒子
の状態に凝固させる方法)などを採用するとよい。
【0016】また、必要に応じて粉砕すればよいのは、
最終的な粒度に調整された造粒粉末をパーティクル・ト
ゥー・パーティクルで溶融・凝固する場合には粉砕は不
要となるからである。さらに、造粒の方法としては、プ
レス造粒を行うことにすれば、造粒に当たってバインダ
を必要としないので、複合粉末自体の性能に酸素や炭素
等の混入による悪影響を生じさせることがない点でも望
ましい。
【0017】一方、複合粉末を所望形状の成形体に成形
する方法としては、ホットプレス、プレス焼結、金属射
出成形後焼結、通電加圧焼結、鋳型内への溶射などの各
種方法をとることができる。また、前記造粒粉末は、真
空、アルゴンまたは水素雰囲気中で焼結された後に溶融
されることが望ましい。これは、粉末の造粒時に空気中
の酸素や窒素が混入するのを防ぐためである。酸素が混
入することによる耐摩耗性の低下や、窒素が混入するこ
とによる脆化を防止するためである。これはまた粉砕工
程についてもいえ、前記粉砕工程は、真空、アルゴンま
たは水素雰囲気中で行われることが望ましい。混合につ
いても同様である。
【0018】さらに、前記粉砕工程の前に、焼鈍または
焼鈍と急冷処理を施すことが望ましい。これは、焼鈍を
施すことにより、その後の粉砕工程での工数節減が可能
となるからである。上記の様な本発明方法において使用
される複合粉末は、高融点金属とその他の金属とを均一
分散状態に合金化させたものとなる。即ち、低熱膨張性
金属と高熱伝導性金属とが、高温加熱状態で液相−液相
又は固相−液相で分散・混合し、そのままの分散・混合
状態で固化した状態となっているのである。
【0019】また、本発明方法において、前記HIP
は、複合粉末を構成する合金体の液相線温度以下の所定
温度下で実行するようにするとよい。これは、液相線温
度以上でHIPを行うとすると、高融点金属リッチ相と
他相との間に重力偏析が発生し、分散の均一性が損なわ
れるという不具合があるからである。
【0020】本発明方法によれば、予め合金化した複合
粉末を所望形状とした成形体をHIPで焼結・固化する
ので、粉末の再配列が行われると同時に、メタルの塑性
流動が起こって「ち密化」した合金相が微細に分散した
組織の合金体を容易に得ることができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施の形態として、いくつか
の具体的実施例について説明する。第1実施例は、85
W−15Cuヒートシンク台に関するものである。最初
に、その成形材料としての複合粉末の製造方法から説明
する。
【0022】まず、W粉末(粒径0.1〜3μm)と、
Cu粉末(粒径1〜10μm)とを重量比で85:15
となるように混合して原料の配合・調整をする(:原
料配合)。そして、この原料混合物を混合撹拌機におい
て均質な混合状態になる様に混合する(:混合撹
拌)。この混合撹拌は、Ar雰囲気中で行う。
【0023】混合物が混合撹拌機にて均質な混合状態と
なったら、これをプレス造粒機にかけて造粒し、さらに
焼結・粉砕・分級し、所定粒度(粒径3〜8mm)の粉
末に調整する(:プレス造粒・焼結)。この焼結は、
真空雰囲気中で行う。こうして所定粒度に調整された混
合粉末粒子を得たら、これを用いてプラズマ積層凝固炉
(PPC炉)にて溶融・凝固させる(:溶融・凝
固)。ここで、溶融・凝固の工程についてもう少し詳し
く説明すると、上記混合粉末粒子をプラズマアークによ
る超高温で急速溶解をした後、冷却炉床上に堆積させつ
つ急速に凝固させることにより、WとCuとを溶体化
し、互いに均一に分散した状態のW基合金粉末の溶融化
堆積物を製造するのである。具体的には、約10000
℃のプラズマアークに対して、混合粉末粒子を200g
/分の速度で給送する。
【0024】こうしてできた合金粉末の溶融化堆積物を
Ar雰囲気下においてボールミルで粉砕し(:粉
砕)、振動分級機又は気流分級機にかけて成形及びHI
Pの原料として使用するのに適した粒度(粒径75μm
以下)の合金粉末に分級する(:分級)。
【0025】こうしてWとCuとが均一分散状態で溶体
化した所定粒度のW基合金粉末が製造できたら、これを
原料としてプレス機にかけてヒートシンク台の形状に成
形した上で焼結炉にて焼結して得た多数個の成形・焼結
体11を、図1に示すように、Al23 粉末13(粒
径10μm以下)を詰めたHIP缶15の中に埋没さ
せ、HIP装置20にかける。このときのHIPの条件
は、1400℃,1200kgf/cm2 ,180分と
する。ここで、HIPの温度は、W−Cu合金の液相線
温度以下の温度ということで選定してある。
【0026】次に、第2実施例を説明する。第2実施例
は、図2に示すように、LSI接合部部品31と、外表
面部品33と、これらの中間に位置する中間部品32と
を組み合わせた組立体30を、第1実施例と同様にAl
23 粉末13を詰めたHIP缶15に埋没させてHI
P(温度=1200℃、圧力=1200kg/cm2
保持時間=180分)を加えて製造する。
【0027】ここで、LSI接合部部品31は85W−
15Cu合金体のHIPによる加圧焼結品であり、中間
部品32は70W−30Cu合金体からなるHIPによ
る加圧焼結品であって、第1実施例と同様の工程により
製造した85W−15Cu合金体の複合粉末及び70W
−30Cu合金体の複合粉末をプレス成形後焼結し、H
IP缶中のAl23 粉末中に埋没させてHIPを加え
て製造したものである。いずれも単純な形状である。一
方、外表面部品33は、図示の様に放熱フィン34を有
するものであって、純Cuの鋳造品である。
【0028】一方、比較例として、次の様な方法により
W−Cuヒートシンク台を製造する。まず、W粉末と、
Cu及びその他の金属の粉末とをVブレンダーにて均質
な混合状態になる様に混合し、プレス成形機にかけてヒ
ートシンク台の形状に成形する。プレス成形圧は、5ト
ン/cm2 とした。こうして得られた成形体を、焼結炉
にて1500℃×60分間、水素気流中で焼結を行い、
50℃/分の速度で炉冷した。
【0029】こうして製造した同一寸法形状の実施例及
び比較例のW−Cuヒートシンク台に同一型式のLSI
を接合し、稼動中のLSIの温度を計測したところ、比
較例では40℃であったのに対し、第1実施例では35
℃、第2実施例では28℃となっており、冷却効果が比
較例のものよりもかなり向上した。特に、第2実施例に
よる冷却効果の向上が大きい。
【0030】なお、各実施例のヒートシンク台は、比較
例のヒートシンク台に比べたときに引っ張り強さや硬さ
をほぼ同じくし、伸びや衝撃値の点では大幅な向上が見
られたことから、著しく靱性が向上していることが分か
る。よって、量産工程における破損等の不良品の発生率
を抑えることができ、製品の歩留まりを向上することが
できる。
【0031】このことは、実施例のヒートシンク台の8
5W−15Cu合金体部分の組織を見ると、図3に示す
ように、WとCuとが方向性のない「緻密」な組織とな
り、WとCuとの界面の濡れ性および抗折力が極めて高
く、十分な靱性を有する層として形成されていることが
写真から確認できる。また、ミクロ的に見たとき、各部
の熱膨張性及び熱伝導性が均一となり、金属拡散接合に
より全体の組織が構成されているので全体に境目がなく
熱伝導を妨げることがない結果、伝熱特性が向上し、上
述の様な高い冷却効果を発揮することができたというこ
とを容易に理解できる。
【0032】なお、第2実施例では外表面部品を鋳造品
としたが、板金により製造したものや押出成形品、引抜
成形品を用いてもよく、この場合もフィン付きの外表面
部品を簡単に製造でき、第2実施例と同様の効果があ
る。また、金属射出成形品を用いても同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例における製造手順を示す説明図で
ある。
【図2】 第2実施例のヒートシンク台の構成及びその
製造手順を示す説明図である。
【図3】 実施例のヒートシンク台の85W−15Cu
合金体部分の金属組織写真である。
【符号の説明】
11・・・成形・焼結体、13・・・Al23 粉末、
17・・・HIP缶、20・・・HIP装置、30・・
・組立体、31・・・LSI接合部部品、32・・・中
間部品、33・・・外表面部品、34・・・放熱フィ
ン。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 W,Mo等の低熱膨張性金属と、Cu,
    Ag等の高熱伝導性金属との合金体からなる部分を有す
    るLSI用のヒートシンク台であって、前記合金体の部
    分が、低熱膨張性金属と高熱伝導性金属とが互いに均一
    に分散されて溶体化した上で全体に金属拡散接合された
    組織により構成されていることを特徴とするヒートシン
    ク台。
  2. 【請求項2】 W,Mo等の低熱膨張性金属と、Cu,
    Ag等の高熱伝導性金属との合金体からなる部分を有す
    るLSI用のヒートシンク台であって、LSIとの接合
    部から外表面に向かってヒートシンク台の組成を見たと
    き、外表面側の方が前記低熱膨張性金属の濃度が低下す
    るように構成されていることを特徴とするヒートシンク
    台。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のヒートシンク台におい
    て、外表面の部分を前記高熱伝導性金属の純金属体で構
    成したことを特徴とするヒートシンク台。
  4. 【請求項4】 W,Mo等の低熱膨張性金属と、Cu,
    Ag等の高熱伝導性金属とが互いに均一に分散されて溶
    体化した複合粉末にてヒートシンク台の形状を成形する
    と共に必要に応じて焼結して得た成形体を、セラミック
    ス粉末を収納した缶体内に埋没させて熱間等方圧加圧焼
    結することを特徴とするヒートシンク台の製造方法。
  5. 【請求項5】 ヒートシンク台をLSIとの接合部から
    外表面にかけて複数の部分に分けておき、各部分を組み
    合わせた組立体をセラミックス粉末を収納した缶体内に
    埋没させて熱間等方圧加圧焼結をすることによりヒート
    シンク台を製造する方法であって、上記各部分の内、
    W,Mo等の低熱膨張性金属と、Cu,Ag等の高熱伝
    導性金属との合金体からなる部分は、これら金属同士が
    互いに均一に分散されて溶体化した複合粉末を成形する
    と共に必要に応じて焼結して得た成形体を、セラミック
    ス粉末を収納した缶体内に埋没させて熱間等方圧加圧焼
    結をすることにより形成されていることを特徴とするヒ
    ートシンク台の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のヒートシンク台の製造方
    法において、ヒートシンク台の外表面となる部分につい
    ては、前記高熱伝導性金属による鋳造部品、型成形部
    品、金属射出成形部品または板金部品を用いることを特
    徴とするヒートシンク台の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のヒートシンク台の製造方
    法において、前記外表面以外の部分が、少なくとも2以
    上の合金体部品からなり、LSIとの接合部側部品から
    外表面側部品へと次第に低熱膨張性金属の濃度が低下す
    る様に形成せられていることを特徴とするヒートシンク
    台の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項4〜請求項7のいずれか記載のヒ
    ートシンク台の製造方法において、前記熱間等方圧加圧
    焼結に当たって、缶体内には複数個の成形体を互いに接
    触しない様にセラミックス粉末内に埋没させておくこと
    を特徴とするヒートシンク台の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項4〜請求項8のいずれか記載のヒ
    ートシンク台の製造方法において、前記複合粉末は、低
    熱膨張性金属の粉末と高熱伝導性金属の粉末とを混合し
    て所定の粒径に造粒した後、該造粒粉末を少なくとも当
    該粉末粒子内で溶融体又は半溶融体を形成するまで加熱
    した後に急速に凝固せしめ、必要に応じて粉砕して得た
    ものであることを特徴とするヒートシンク台の製造方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010199162A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Kuroki Kogyosho:Kk ヒートシンク材の作製方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010199162A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Kuroki Kogyosho:Kk ヒートシンク材の作製方法

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