JPH08109403A - サーメットの製造方法 - Google Patents

サーメットの製造方法

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JPH08109403A
JPH08109403A JP6274466A JP27446694A JPH08109403A JP H08109403 A JPH08109403 A JP H08109403A JP 6274466 A JP6274466 A JP 6274466A JP 27446694 A JP27446694 A JP 27446694A JP H08109403 A JPH08109403 A JP H08109403A
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JP
Japan
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powder
cermet
particle size
hardness
metal
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JP6274466A
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English (en)
Inventor
Yasushi Watanabe
靖 渡辺
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬さにばらつきがなく、十分な靱性を有する
サーメットを製造する。 【構成】 Fe-Al2O3系、Ni・Cr-Al2O3 系、Ni-ZrO2系、W
-NbC 系、Co-WC 系、ステライト-TiC 系、ハステロイ-NbC 系、W-N
i-NbC系、Ni-ZrO2系、Ti-TiC系、Ti-TiB2 系、Cu-WC
系、Cu-ZrO2 系の各サーメットを製造するに当たり、金
属・合金の粉末と、セラミックス粉末とを配合・調整
し、混合撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を用い
て造粒し、さらに焼結・粉砕・分級して得た造粒粉末を
溶解材料として、PPC炉で急速に溶融・凝固せしめ、
溶融化堆積物を形成し、この堆積物をAr雰囲気下でス
タンプミル粉砕し、分級して得た複合粉末を、HIP缶
に充填し、HIPにかける。HIP条件は、メタルの液
相線温度以下の温度とする。ミクロ的には、メタルとセ
ラミックスの界面が良好に濡れ合って均一に分散する。
この結果、硬さにばらつきのない高靱性のサーメットが
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーメットの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サーメットは、金属又は合金の粉
末とセラミックスの粉末とを混合し、プレス成型などで
成型後、焼結又は熱間加圧焼結などして製造されてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この様な従来
の製造方法によるサーメットは、靱性が不足し、性能的
に十分とはいえなかった。そこで、本発明は、十分な靱
性を有するサーメットの製造方法を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のサーメットの製
造方法は、請求項1に記載した様に、金属又は合金(以
下、「メタル」という)とセラミックスとを溶体化して
一方に他方を分散状態で担持させた複合粉末を原料とし
て、熱間静水圧プレス(以下、「HIP」という)にて
加圧焼結することを特徴とする。
【0005】ここで、溶体化とは、セラミックスとメタ
ルとが、高温加熱状態で液相−液相又は固相−液相で分
散・混合し、そのままの分散・混合状態で固化した状態
をいい、鋼における溶体化処理状態と類似の状態をい
う。ただし、鋼との違いは、本発明で用いようとする複
合粉末ではセラミックス(炭化物や酸化物など)が多く
含まれることから、これらのメタルに溶け込まないセラ
ミックスが、均一に散らばった状態となり、かつ、メタ
ルとセラミックスの界面が濡れあったまま固化した状態
となるのである。
【0006】また、一方に他方を分散させるとは、メタ
ルが基地となってセラミックスの粒子を担持した状態、
逆にセラミックスが基地となってメタルの粒子を担持し
た状態、あるいはメタルとセラミックスとが混ざりあっ
た状態のいずれでもよい。なお、本発明において原料と
して用いる複合粉末は、例えば次の様にして製造するこ
とができる。
【0007】即ち、請求項2に記載した様に、メタルの
粉末とセラミックスの粉末とを混合し、該混合粉末を所
定の粒径に造粒した後、該造粒粉末粒子を少なくとも当
該粒子内で溶融体又は半溶融体を形成するまで加熱した
後に、急速に凝固せしめ、必要に応じて粉砕工程を経た
後に所定の粒度に分級するといった方法にて製造するこ
とができる。
【0008】ここで、混合粉末粒子内で溶融体又は半溶
融体を形成するまで加熱し、急速に凝固させる実用的方
法としては、造粒粉末粒子を溶接材料としてアーク加熱
による粉体肉盛溶接でビードを水冷床に形成する方法
や、混合粉末粒子を溶解材料としてアーク溶解又はプラ
ズマアーク溶解をし、これを水冷炉床に堆積させつつ凝
固させる方法や、高周波プラズマにて超高温層を形成し
ておき、ここを造粒粉末粒子を通過させ、パーティクル
・トゥー・パーティクルにて溶融・凝固させる方法(粒
子を粒子の形態のまま一旦溶融させ、そのまま粒子の状
態に凝固させる方法)などを採用するとよい。
【0009】また、必要に応じて粉砕すればよいのは、
最終的な粒度に調整された造粒粉末をパーティクル・ト
ゥー・パーティクルで溶融・凝固する場合には粉砕は不
要となるからである。さらに、造粒の方法としては、プ
レス造粒を行うことにすれば、造粒に当たってバインダ
を必要としないので、複合粉末自体の性能に酸素や炭素
等の混入による悪影響を生じさせることがない点でも望
ましい。
【0010】なお、請求項3に記載した様に、前記HI
Pは、金属、合金又はセラミックスの液相線温度以下の
所定温度下で実行する必要がある。これは、液相線温度
以上でHIPを行うとすると、メタルとセラミックスの
比重差による重力偏析が発生し、分散の均一性が損なわ
れるという不具合があるからである。
【0011】
【作用及び効果】本発明のサーメットの製造方法によれ
ば、セラミックスとメタルとが予め溶体化し、その界面
の欠陥が極めて少ない前記複合粉末をHIPで焼結・固
化するので、複合粉末の再配列が行われると同時に、メ
タルの塑性流動が起こって「ち密化」した組織のサーメ
ットを容易に得ることができるのである。これはHIP
によって複合粉末の再配列が行われると同時に、メタル
の塑性流動が起こって「ち密化」が進むと共に、セラミ
ックスとメタルの界面は複合粉末自体が有する良好な
「濡れ合い」がそのまま保持されているからである。
【0012】従来方法によるセラミックスとメタルの混
合粉のプレス−焼結や、熱間加圧焼結の場合、メタルの
「焼結・ち密化」は起こるものの、セラミックスとメタ
ルの界面は「濡れ合い」が発生せず、欠陥の多い界面と
なる。また、従来法の混合粉を用いて、重力偏析をさけ
る必須条件であるメタルの液相線以下の温度でHIP焼
結した場合も同様、メタルの「焼結・ち密化」は起こる
ものの界面は「濡れ合い」が発生せず、欠陥の多い界面
となる。
【0013】このように本発明のサーメットの製造方法
によれば、HIPにて組織の「ち密化」がなされ、かつ
セラミックスとメタルの界面の「濡れ合い」が良好で、
十分な靱性を有する新規なサーメットが得られる。即
ち、本発明方法によれば、メタルとセラミックスとの界
面の濡れ性が高く、抗折力のきわめて高い、十分な靱性
を有するサーメットを製造することができる。また、抗
折力がきわめて高く、十分な靱性を有することから、大
型のものや異形のものを製造することができる。
【0014】ここで、従来の混合プレス焼結についてい
えば、抗折力試験を行った場合に、本発明方法により製
造されたサーメットに比べると半分程度以下の性能しか
発揮できない。なお、請求項4に記載した様に、前記混
合される粉末原料として粒径1〜10μの粉末を用い、
粒径3〜8mmの造粒粉末とした上でプラズマ積層凝固
炉(PPC炉)にて溶融・凝固せしめるとよい。この様
にすることで、出来上りのサーメットにおける組織の緻
密か及び均一化を確実にすることができる。
【0015】なお、請求項5に記載した様に、前記混合
されるセラミックスとしては、酸化物、炭化物及び硼化
物を用いることができ、そのほか、珪化物、窒化物など
であっても構わない。
【0016】
【実施例】次に、本発明を一層明らかにするために、好
適な実施例を説明する。まず、サーメットの原料となる
メタルとセラミックスとを溶体化して一方に他方を分散
状態で担持させた複合粉末について説明する。
【0017】複合粉末は、以下の工程により製造され
る。まず最初に、用途に応じてセラミックス及びメタル
の材質を選定する。セラミックスとしては粒径0.1〜
50μの粉末を、メタルとしては粒径0.1〜300μ
の粉末を準備し、これらセラミックス粉末とメタル粉末
とを混合して原料の配合・調整をする(:原料配
合)。そして、この原料混合物を混合撹拌機において均
質な混合状態になる様に混合する(:混合撹拌)。
【0018】混合物が混合撹拌機にて均質な混合状態と
なったら、これをプレス造粒機にかけて造粒し、さらに
焼結・粉砕・分級し、所定粒度の粉末に調整する(:
プレス造粒・焼結)。こうして所定粒度に調整されたメ
タル・セラミックス混合粉末粒子を得たら、これを用い
てプラズマ積層凝固炉(PPC炉)にて溶融・凝固させ
る(溶融・凝固)。
【0019】ここで、溶融・凝固の工程についてもう少
し詳しく説明すると、上記混合粉末粒子をプラズマアー
クによる超高温で急速溶解をした後、冷却炉床上に堆積
させつつ急速に凝固させることにより、メタルとセラミ
ックスとを溶体化して一方に他方を分散状態で担持させ
た複合粉末の溶融化堆積物を製造するのである。
【0020】こうしてできた複合粉末の溶融化堆積物を
スタンプミル等で粉砕し(:粉砕)、振動分級機又は
気流分級機にかけてHIP原料として使用するのに適し
た粒度の複合粉末に分級する(:分級)。こうしてメ
タルとセラミックスとが均一分散状態で溶体化した所定
粒度の複合粉末が製造できたら、これを原料としてHI
Pにかけ、方向性のない「ち密」な組織のサーメットを
製造する。
【0021】以下に、各種メタル及びセラミックスを用
いて上記実施例の方法によって製造したサーメットの実
施例を説明する。 [実施例1]実施例1は、蓄熱材として有効なFe−A
23 系サーメットに関するものである。
【0022】粒径1〜3μのFe粉末500gと、粒径
1〜10μのAl23 粉末500gとを配合・調整
し、混合撹拌機にて混合・撹拌した。次に、混合撹拌機
から取り出した混合物粉末を、プレス造粒機を用いて造
粒し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3〜8mmの
造粒粉末を得た。プレス造粒機は、薬品製造において錠
剤を製造する際に用いる装置と同様のロータリプレスで
ある。
【0023】こうして所定粒度に調整された造粒粉末を
溶解材料として、PPC炉にて溶融・凝固せしめ、重量
1000gの上記造粒粉末の溶融化堆積物を形成した。
このときの溶解温度は約2000℃であり、材料粉末を
給送速度200g/分で供給しつつ溶解・凝固を実行し
た。
【0024】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して250μ以下の粉末材
料を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気
下で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、H
IP缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造し
た。HIP条件は、温度1200℃、圧力1200kg
f/cm2 、保持時間180分とした。ここで、温度条
件は、メタルの液相線以下の温度をとることを基準とし
て選定した。
【0025】こうして、下記表1の組成(wt%表示)
のサーメットを製造した。
【0026】
【表1】
【0027】また、製造されたサーメットは、図1の顕
微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタル
(白く見える部分)と、セラミックス(黒っぽく見える
部分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は
溶体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0028】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表2
の結果となった。
【0029】
【表2】
【0030】この表から明かな様に、実施例1のサーメ
ットは、硬さのバラツキがほとんどなく、均一な硬さを
有することが分かる。また、硬さ自体も良好であり、セ
ラミックスの性質が良好に発揮されている。また、抗折
力試験を行ったところ、30kgf/mm2 という結果
を得ることがきた。
【0031】これら実施例1のサーメットと従来方法に
より製造されたサーメットとを比較するため、実施例1
と同じ粒径のFe粉末及びAl23 粉末を、実施例1
と同じ配合比にて均一に混合し、ホットプレスにかけて
焼結してサーメットを製造し、その硬さ及び抗折力を調
べた。結果は、硬さはHRA75〜80,HRC50〜
55であり、抗折力試験は15kgf/mm2 という結
果になった。硬さのバラツキに関しては実施例よりも幅
があった。
【0032】また、溶体化していない単なる混合・焼結
粉末としてFe−Al23 混合粉末を製造し、これを
実施例と同様の条件でHIPにかけたものについても調
べたが、硬さはHRA70〜80,HRC45〜55で
あり、抗折力試験は0kgf/mm2 という結果になっ
た。硬さのバラツキに関しては実施例よりも大きかっ
た。
【0033】さらに、実施例と同様に分散溶体化させた
Fe−Al23 複合粉末を、HIPではなく、プレス
焼結にかけてサーメットを製造したところ、硬さはHR
A65〜75,HRC35〜45であり、抗折力試験は
5kgf/mm2 という結果になった。硬さのバラツキ
に関してはさらに大きくなった。
【0034】[実施例2]実施例2は、耐高温酸化・断
熱材として有効なNi・Cr−Al23 系サーメット
に関するものである。各々、粒径1〜3μのNi粉末5
00gと、粒径1〜10μのCr粉末100gと、粒径
1〜3μのAl23 粉末600gとを配合・調整し、
混合撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を用いて造
粒し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3〜8mmに
分級した造粒粉末を溶解材料として、PPC炉にて溶融
・凝固せしめ、重量1000gの溶融化堆積物を形成し
た。このときの溶解温度は2000℃であり、材料粉末
を給送速度200g/分で供給しつつ溶解・凝固を実行
した。
【0035】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して250μ以下の粉末材
料を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気
下で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、H
IP缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造し
た。HIP条件は、温度1200℃、圧力1200kg
f/cm2 、保持時間180分とした。ここで、温度条
件は、やはりメタルの液相線以下の温度をとることを基
準として選定した。
【0036】こうして、下記表3の組成(wt%表示)
のサーメットを製造した。
【0037】
【表3】
【0038】また、製造されたサーメットは、図2の顕
微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタル
(白く見える部分)と、セラミックス(黒っぽく見える
部分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は
溶体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0039】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表4
の結果となった。
【0040】
【表4】
【0041】この表から明かな様に、実施例2のサーメ
ットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自体
も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮されて
いる。また、抗折力試験を行ったところ、50kgf/
mm2 という結果を得ることがきた。
【0042】実施例2と同じ成分組成のサーメットを従
来方法により製造した比較例では、硬さはHRA70〜
75,HRC40〜49であり、そのバラツキに関して
は実施例より大きく、抗折力試験は20kgf/mm2
という結果になった。また、溶体化していない単なる混
合・焼結粉末をHIPにかけたものについても調べた
が、硬さはHRA60〜65,HRC25〜40であ
り、抗折力試験は5kgf/mm2 という結果になっ
た。硬さのバラツキは大きかった。さらに、実施例と同
様に分散溶体化させた複合粉末を、HIPではなく、プ
レス焼結にかけてサーメットを製造したところ、硬さは
HRA45〜55,HRC0〜20であり、抗折力試験
は5kgf/mm2 という結果になった。硬さのバラツ
キはさらに大きくなった。
【0043】[実施例3]実施例3は、高温電極材・断
熱材として有効なNi−ZrO2 系サーメットに関する
ものである。粒径1〜3μのNi粉末700gと、粒径
1〜3μのZrO2 粉末300gとを配合・調整し、混
合撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を用いて造粒
し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3.0〜8.0
mmに分級した造粒粉末を溶解材料として、PPC炉に
て溶融・凝固せしめ、重量1000gの溶融化堆積物を
形成した。このときの溶解温度は2500℃であり、材
料粉末を給送速度200g/分で供給しつつ溶解・凝固
を実行した。
【0044】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して250μ以下の粉末材
料を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気
下で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、H
IP缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造し
た。HIP条件は、温度1200℃、圧力1200kg
f/cm2 、保持時間30分とした。ここでも、温度条
件は、メタルの液相線以下の温度をとることを基準とし
て選定した。
【0045】こうして、下記表5の組成(wt%表示)
のサーメットを製造した。
【0046】
【表5】
【0047】また、製造されたサーメットは、図3の顕
微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタル
(白く見える部分)と、セラミックス(灰色に見える部
分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は溶
体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0048】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表6
の結果となった。
【0049】
【表6】
【0050】この表から明かな様に、実施例3のサーメ
ットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自体
も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮されて
いる。また、抗折力試験を行ったところ、80kgf/
mm2 という結果を得ることがきた。
【0051】実施例3と同じ成分組成のサーメットを従
来方法により製造した比較例では、硬さはHRA67〜
73,HRC33〜44であり、そのバラツキに関して
は大きめであり、抗折力試験は40kgf/mm2 とい
う結果になった。また、溶体化していない単なる混合・
焼結粉末をHIPにかけたものについても調べたが、硬
さはHRA65〜73,HRC30〜44であり、抗折
力試験は5kgf/mm2 という結果になった。この比
較例も硬さのバラツキは大きかった。さらに、実施例と
同様に分散溶体化させた複合粉末を、HIPではなく、
プレス焼結にかけてサーメットを製造したところ、硬さ
はHRA60〜70,HRC20〜40であり、抗折力
試験は20kgf/mm2 という結果になった。硬さの
バラツキに関してはさらに大きかった。
【0052】[実施例4]実施例4は、耐熱間焼付き摩
耗材・耐金属溶損摩耗材として有効なW−NbC系サー
メットに関するものである。粒径1〜3μのW粉末50
0gと、粒径1〜3μのNbC粉末500gとを配合・
調整し、混合撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を
用いて造粒し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3〜
8mmに分級した造粒粉末を溶解材料として、PPC炉
にて溶融・凝固せしめ、重量1000gの溶融化堆積物
を形成した。このときの溶解温度は3500℃であり、
材料粉末を給送速度200g/分で供給しつつ溶解・凝
固を実行した。
【0053】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して250μ以下の粉末材
料を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気
下で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、H
IP缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造し
た。HIP条件は、温度1300℃、圧力1300kg
f/cm2 、保持時間210分とした。ここでも、温度
条件はメタルの液相線以下の温度をとることを基準とし
て選定した。
【0054】こうして、下記表7の組成(wt%表示)
のサーメットを製造した。
【0055】
【表7】
【0056】また、製造されたサーメットは、図4の顕
微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタル
(最も白く見える部分)と、セラミックス(薄い灰色に
見える部分)とが均一に分散した状態となり、しかも、
両者は溶体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈し
た。
【0057】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表8
の結果となった。
【0058】
【表8】
【0059】この表から明かな様に、実施例4のサーメ
ットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自体
も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮されて
いる。また、抗折力試験を行ったところ、50kgf/
mm2 という結果を得ることがきた。
【0060】実施例4と同じ成分組成のサーメットを従
来方法により製造した比較例では、硬さはHRA50〜
70,HRC10〜35であり、そのバラツキに関して
は非常に大きく、抗折力試験は0kgf/mm2 という
結果になった。また、溶体化していない単なる混合・焼
結粉末をHIPにかけたものについても調べたが、硬さ
はHRA60〜70,HRC20〜38であり、抗折力
試験は5kgf/mm2 という結果になった。硬さのバ
ラツキに関してはやや大きめであった。さらに、実施例
と同様に分散溶体化させた複合粉末を、HIPではな
く、プレス焼結にかけてサーメットを製造したところ、
硬さはHRA50〜70,HRC10〜35であり、抗
折力試験は5kgf/mm2 という結果になった。硬さ
のバラツキに関しては非常に大きかった。
【0061】[実施例5]実施例5は、耐摩耗材・硬装
材として有効なCo−WC系サーメットに関するもので
ある。粒径1〜3μのCo粉末140gと、粒径1〜3
μのWC粉末860gとを配合・調整し、混合撹拌機に
て混合・撹拌し、プレス造粒機を用いて造粒し、さらに
焼結・粉砕・分級して粒径約3〜8mmに分級した造粒
粉末を溶解材料として、PPC炉にて溶融・凝固せし
め、重量1000gの溶融化堆積物を形成した。このと
きの溶解温度は1800℃であり、材料粉末を給送速度
200g/分で供給しつつ溶解・凝固を実行した。
【0062】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して250μ以下の粉末材
料を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気
下で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、H
IP缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造し
た。HIP条件は、温度1130℃、圧力1100kg
f/cm2 、保持時間180分とした。ここでも、温度
条件は、メタルの液相線以下の温度をとることを基準と
して選定した。
【0063】こうして、下記表9の組成(wt%表示)
のサーメットを製造した。
【0064】
【表9】
【0065】また、製造されたサーメットは、図5の顕
微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタル
(白く見える部分)と、セラミックス(灰色に見える部
分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は溶
体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0066】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表1
0の結果となった。
【0067】
【表10】
【0068】この表から明かな様に、実施例5のサーメ
ットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自体
も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮されて
いる。また、抗折力試験を行ったところ、180kgf
/mm2 という結果を得ることがきた。
【0069】実施例5と同じ成分組成のサーメットを従
来方法により製造した比較例では、硬さはHRA85〜
87,HRC67〜70であり、そのバラツキはやや大
きく、抗折力試験は150kgf/mm2 という結果に
なった。また、溶体化していない単なる混合・焼結粉末
をHIPにかけたものについても調べたが、硬さはHR
A80〜85,HRC60〜67であり、抗折力試験は
50kgf/mm2 という結果になった。硬さのバラツ
キに関してはさらに大きかった。さらに、実施例と同様
に分散溶体化させた複合粉末を、HIPではなく、プレ
ス焼結にかけてサーメットを製造したところ、硬さはH
RA80〜85,HRC60〜68であり、抗折力試験
は100kgf/mm2 という結果になった。硬さのバ
ラツキに関してはやや大きめであった。
【0070】[実施例6]実施例6は、耐食・耐摩耗材
として有効なステライト−TiC系サーメットに関する
ものである。粒径1〜3μのMo粉末31gと、粒径1
〜3μのNi粉末10gと、粒径1〜10μのCr粉末
91gと、粒径1〜5μのCo粉末218gと、粒径1
〜3μのTiC粉末650gとを配合・調整し、混合撹
拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を用いて造粒し、
さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3〜8mmに分級し
た造粒粉末を溶解材料として、PPC炉にて溶融・凝固
せしめ、重量1000gの溶融化堆積物を形成した。こ
のときの溶解温度は2000℃であり、材料粉末を給送
速度200g/分で供給しつつ溶解・凝固を実行した。
【0071】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して250μ以下の粉末材
料を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気
下で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、H
IP缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造し
た。HIP条件は、温度1200℃、圧力1200kg
f/cm2 、保持時間180分とした。ここでも、温度
条件は、メタルの液相線以下の温度をとることを基準と
して選定した。
【0072】こうして、下記表11の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0073】
【表11】
【0074】また、製造されたサーメットは、図6の顕
微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタル
(ネットワーク部分)と、セラミックス(丸くなってい
る部分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者
は溶体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0075】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表1
2の結果となった。
【0076】
【表12】
【0077】この表から明かな様に、実施例6のサーメ
ットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自体
も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮されて
いる。また、抗折力試験を行ったところ、20kgf/
mm2 という結果を得ることがきた。
【0078】実施例6と同じ成分組成のサーメットを従
来方法により製造した比較例では、硬さはHRA80〜
88,HRC61〜70であり、そのバラツキに関して
はやや大きめであり、抗折力試験は5kgf/mm2
いう結果になった。また、溶体化していない単なる混合
・焼結粉末をHIPにかけたものについても調べたが、
硬さはHRA70〜80,HRC41〜55であり、抗
折力試験は0kgf/mm2 という結果になった。硬さ
のバラツキに関してはやはり大きめであった。さらに、
実施例と同様に分散溶体化させた複合粉末を、HIPで
はなく、プレス焼結にかけてサーメットを製造したとこ
ろ、硬さはHRA70〜75,HRC40〜50であ
り、抗折力試験は5kgf/mm2 という結果になっ
た。硬さのバラツキに関してはやはり大きめであった。
【0079】[実施例7]実施例7は、実施例1と同様
の蓄熱材として有効なFe−Al23 系サーメットに
関するものであるが、HIP条件等を変えたものであ
る。粒径1〜3μのFe粉末550gと、粒径1〜10
μのAl23 粉末450gとを配合・調整し、混合撹
拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を用いて造粒し、
さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3〜8mmに分級し
た造粒粉末を溶解材料として、PPC炉にて溶融・凝固
せしめ、重量900gの溶融化堆積物を形成した。この
ときの溶解温度は2500℃であり、材料粉末を給送速
度200g/分で供給しつつ溶解・凝固を実行した。
【0080】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して75μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1300℃、圧力1800kgf/
cm2 、保持時間180分とした。
【0081】こうして、下記表13の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0082】
【表13】
【0083】また、製造されたサーメットは、図7の顕
微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタル
(白く見える部分)と、セラミックス(黒っぽく見える
部分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は
溶体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0084】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表1
4の結果となった。
【0085】
【表14】
【0086】この表から明かな様に、実施例7のサーメ
ットも、硬さのバラツキがほとんどなく、均一な硬さを
有することが分かる。また、硬さ自体も良好であり、セ
ラミックスの性質が良好に発揮されている。また、抗折
力試験を行ったところ、37kgf/mm2 という結果
を得ることがきた。
【0087】[実施例8]実施例8は、実施例2と同様
の耐高温酸化・断熱材として有効なNi・Cr−Al2
3 系サーメットに関するものである。各々、粒径1〜
3μのNi粉末500gと、粒径1〜10μのCr粉末
100gと、粒径1〜10μのAl23 粉末600g
とを配合・調整し、混合撹拌機にて混合・撹拌し、プレ
ス造粒機を用いて造粒し、さらに焼結・粉砕・分級して
粒径約3〜8mmに分級した造粒粉末を溶解材料とし
て、PPC炉にて溶融・凝固せしめ、重量1000gの
溶融化堆積物を形成した。このときの溶解温度は200
0℃であり、材料粉末を給送速度200g/分で供給し
つつ溶解・凝固を実行した。
【0088】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して75μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1200℃、圧力1200kgf/
cm2 、保持時間180分とした。ここで、温度条件
は、やはりメタルの液相線以下の温度をとることを基準
として選定した。
【0089】こうして、下記表15の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0090】
【表15】
【0091】また、製造されたサーメットは、図8の顕
微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタル
(白く見える部分)と、セラミックス(黒く見える部
分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は溶
体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0092】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表1
6の結果となった。
【0093】
【表16】
【0094】この表から明かな様に、実施例8のサーメ
ットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自体
も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮されて
いる。また、抗折力試験を行ったところ、55kgf/
mm2 という結果を得ることがきた。
【0095】[実施例9]実施例9は、実施例3と同様
の高温電極材・断熱材として有効なNi−ZrO2 系サ
ーメットに関するものである。粒径1〜3μのNi粉末
700gと、粒径1〜3μのZrO2 粉末300gとを
配合・調整し、混合撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造
粒機を用いて造粒し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径
約3.0〜8.0mmに分級した造粒粉末を溶解材料と
して、PPC炉にて溶融・凝固せしめ、重量1000g
の溶融化堆積物を形成した。このときの溶解温度は25
00℃であり、材料粉末を給送速度200g/分で供給
しつつ溶解・凝固を実行した。
【0096】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して75μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1300℃、圧力1200kgf/
cm2 、保持時間180分とした。ここでも、温度条件
は、メタルの液相線以下の温度をとることを基準として
選定した。
【0097】こうして、下記表17の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0098】
【表17】
【0099】また、製造されたサーメットは、図9の顕
微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタル
(白く見える部分)と、セラミックス(黒く見える部
分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は溶
体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0100】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表1
8の結果となった。
【0101】
【表18】
【0102】この表から明かな様に、実施例9のサーメ
ットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自体
も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮されて
いる。また、抗折力試験を行ったところ、90kgf/
mm2 という結果を得ることがきた。
【0103】[実施例10]実施例10は、実施例4と
同様の耐熱間焼付き摩耗材・耐金属溶損摩耗材として有
効なW−NbC系サーメットに関するものである。粒径
1〜3μのW粉末500gと、粒径1〜3μのNbC粉
末500gとを配合・調整し、混合撹拌機にて混合・撹
拌し、プレス造粒機を用いて造粒し、さらに焼結・粉砕
・分級して粒径約3.0〜8.0mmに分級した造粒粉
末を溶解材料として、PPC炉にて溶融・凝固せしめ、
重量1000gの溶融化堆積物を形成した。このときの
溶解温度は3500℃であり、材料粉末を給送速度20
0g/分で供給しつつ溶解・凝固を実行した。
【0104】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して250μ以下の粉末材
料を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気
下で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、H
IP缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造し
た。HIP条件は、温度1600℃、圧力1200kg
f/cm2 、保持時間210分とした。ここでも、温度
条件はメタルの液相線以下の温度をとることを基準とし
て選定した。
【0105】こうして、下記表19の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0106】
【表19】
【0107】また、製造されたサーメットは、図10の
顕微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、セラ
ミックス(丸い粒子に見える部分)と、メタル(それ以
外の基地部分)とが均一に分散した状態となり、しか
も、両者は溶体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈
した。
【0108】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表2
0の結果となった。
【0109】
【表20】
【0110】この表から明かな様に、実施例10のサー
メットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自
体も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮され
ている。また、抗折力試験を行ったところ、59kgf
/mm2 という結果を得ることがきた。
【0111】[実施例11]実施例11は、 実施例5
と同様の耐摩耗材・硬装材として有効なCo−WC系サ
ーメットに関するものである。粒径1〜3μのCo粉末
140gと、粒径1〜3μのWC粉末860gとを配合
・調整し、混合撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機
を用いて造粒し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径約
3.0〜8.0mmに分級した造粒粉末を溶解材料とし
て、PPC炉にて溶融・凝固せしめ、重量1000gの
溶融化堆積物を形成した。このときの溶解温度は180
0℃であり、材料粉末を給送速度2000g/分で供給
しつつ溶解・凝固を実行した。
【0112】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して53μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1300℃、圧力1200kgf/
cm2 、保持時間180分とした。ここでも、温度条件
は、メタルの液相線以下の温度をとることを基準として
選定した。
【0113】こうして、下記表21の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0114】
【表21】
【0115】また、製造されたサーメットは、図11の
顕微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタ
ル(黒く見える部分)と、セラミックス(白く見える部
分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は溶
体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0116】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表2
2の結果となった。
【0117】
【表22】
【0118】この表から明かな様に、実施例11のサー
メットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自
体も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮され
ている。また、抗折力試験を行ったところ、190kg
f/mm2 という結果を得ることがきた。
【0119】[実施例12]実施例12は、耐摩耗・耐
食材として有効なハステロイ−NbC系サーメットに関
するものである。粒径1〜3μのNi粉末200gと、
粒径1〜10μのCr粉末50gと、粒径1〜3μのM
o粉末30gと、粒径1〜3μのW粉末20gと、粒径
1〜3μのNbC粉末700gとを配合・調整し、混合
撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を用いて造粒
し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3.0〜8.0
mmに分級した造粒粉末を溶解材料として、PPC炉に
て溶融・凝固せしめ、重量1000gの溶融化堆積物を
形成した。このときの溶解温度は2000℃であり、材
料粉末を給送速度200g/分で供給しつつ溶解・凝固
を実行した。
【0120】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して75μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1300℃、圧力1200kgf/
cm2 、保持時間180分とした。ここでも、温度条件
は、メタルの液相線以下の温度をとることを基準として
選定した。
【0121】こうして、下記表23の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0122】
【表23】
【0123】また、製造されたサーメットは、図12の
顕微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタ
ル(白く見える部分)と、セラミックス(黒く見える部
分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は溶
体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0124】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表2
4の結果となった。
【0125】
【表24】
【0126】この表から明かな様に、実施例12のサー
メットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自
体も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮され
ている。また、抗折力試験を行ったところ、65kgf
/mm2 という結果を得ることがきた。
【0127】[実施例13]実施例13は、耐焼付(耐
摩耗)材として有効なW−Ni−NbC系サーメットに
関するものである。粒径1〜3μのW粉末330gと、
粒径1〜3μのNi粉末220gと、粒径1〜3μのN
bC粉末450gとを配合・調整し、混合撹拌機にて混
合・撹拌し、プレス造粒機を用いて造粒し、さらに焼結
・粉砕・分級して粒径約3.0〜8.0mmに分級した
造粒粉末を溶解材料として、PPC炉にて溶融・凝固せ
しめ、重量1000gの溶融化堆積物を形成した。この
ときの溶解温度は2500℃であり、材料粉末を給送速
度200g/分で供給しつつ溶解・凝固を実行した。
【0128】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して75μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1600℃、圧力1200kgf/
cm2 、保持時間180分とした。
【0129】こうして、下記表25の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0130】
【表25】
【0131】また、製造されたサーメットは、図13の
顕微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタ
ル(白い部分)と、セラミックス(黒い部分)とが均一
に分散した状態となり、しかも、両者は溶体化し、方向
性のない「ち密」な組織を呈した。
【0132】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表2
6の結果となった。
【0133】
【表26】
【0134】この表から明かな様に、実施例13のサー
メットも、硬さのバラツキがほとんどなく、均一な硬さ
を有することが分かる。また、硬さ自体も良好であり、
セラミックスの性質が良好に発揮されている。また、抗
折力試験を行ったところ、150kgf/mm2 という
結果を得ることがきた。
【0135】[実施例14]実施例14は、断熱材とし
て有効なNi−ZrO2 系サーメットに関するものであ
る。各々、粒径1〜3μのNi粉末350gと、粒径1
〜3μのPSZ粉末(Partial Stabili
zed Zirconia;ZrO2 を主成分としてY
23 を少量混合したものの粉末)650gとを配合・
調整し、混合撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を
用いて造粒し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3.
0〜8.0mmに分級した造粒粉末を溶解材料として、
PPC炉にて溶融・凝固せしめ、重量1000gの溶融
化堆積物を形成した。このときの溶解温度は2000℃
であり、材料粉末を給送速度2000g/分で供給しつ
つ溶解・凝固を実行した。
【0136】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して75μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1400℃、圧力1200kgf/
cm2 、保持時間180分とした。ここで、温度条件
は、やはりメタルの液相線以下の温度をとることを基準
として選定した。
【0137】こうして、下記表27の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0138】
【表27】
【0139】また、製造されたサーメットは、図14の
顕微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタ
ル(白く見える部分)と、セラミックス(黒く見える部
分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は溶
体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0140】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表2
8の結果となった。
【0141】
【表28】
【0142】この表から明かな様に、実施例14のサー
メットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自
体も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮され
ている。また、抗折力試験を行ったところ、45kgf
/mm2 という結果を得ることがきた。
【0143】[実施例15]実施例15は、耐摩耗・耐
食材として有効なTi−TiC系サーメットに関するも
のである。粒径1〜10μのTi粉末750gと、粒径
1〜3μのTiC粉末250gとを配合・調整し、混合
撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を用いて造粒
し、さらに真空焼結・粉砕・分級して粒径約3.0〜
8.0mmに分級した造粒粉末を溶解材料として、PP
C炉にて溶融・凝固せしめ、重量950gの溶融化堆積
物を形成した。このときの溶解温度は2000℃であ
り、材料粉末を給送速度2000g/分で供給しつつ溶
解・凝固を実行した。
【0144】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して75μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1400℃、圧力1200kgf/
cm2 、保持時間180分とした。ここでも、温度条件
は、メタルの液相線以下の温度をとることを基準として
選定した。
【0145】こうして、下記表29の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0146】
【表29】
【0147】また、製造されたサーメットは、図15の
顕微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタ
ル(白く見える部分)と、セラミックス(黒く見える部
分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は溶
体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0148】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表3
0の結果となった。
【0149】
【表30】
【0150】この表から明かな様に、実施例15のサー
メットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自
体も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮され
ている。また、抗折力試験を行ったところ、45kgf
/mm2 という結果を得ることがきた。
【0151】[実施例16]実施例16は、耐摩耗・耐
食材として有効なTi−TiB2 系サーメットに関する
ものである。粒径1〜10μのTi粉末400gと、粒
径1〜3μのTiB2 粉末600gとを配合・調整し、
混合撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を用いて造
粒し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3.0〜8.
0mmに分級した造粒粉末を溶解材料として、PPC炉
にて溶融・凝固せしめ、重量1000gの溶融化堆積物
を形成した。このときの溶解温度は2200℃であり、
材料粉末を給送速度200g/分で供給しつつ溶解・凝
固を実行した。
【0152】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して75μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1500℃、圧力1200kgf/
cm2 、保持時間180分とした。ここでも、温度条件
はメタルの液相線以下の温度をとることを基準として選
定した。
【0153】こうして、下記表31の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0154】
【表31】
【0155】また、製造されたサーメットは、図16の
顕微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタ
ル(より暗い灰色に見える部分)と、セラミックス(よ
り明るい灰色に見える部分)とが均一に分散した状態と
なり、しかも、両者は溶体化し、方向性のない「ち密」
な組織を呈した。
【0156】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表3
2の結果となった。
【0157】
【表32】
【0158】この表から明かな様に、実施例16のサー
メットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自
体も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮され
ている。また、抗折力試験を行ったところ、60kgf
/mm2 という結果を得ることがきた。
【0159】[実施例17]実施例17は、耐摩耗・導
電材として有効なCu−WC系サーメットに関するもの
である。粒径1〜10μのCu粉末1080gと、粒径
1〜3μのWC粉末1920gとを配合・調整し、混合
撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を用いて造粒
し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3.0〜8.0
mmに分級した造粒粉末を溶解材料として、PPC炉に
て溶融・凝固せしめ、重量2700gの溶融化堆積物を
形成した。このときの溶解温度は1900℃であり、材
料粉末を給送速度200g/分で供給しつつ溶解・凝固
を実行した。
【0160】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して75μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1100℃、圧力1200kgf/
cm2 、保持時間180分とした。ここでも、温度条件
は、メタルの液相線以下の温度をとることを基準として
選定した。
【0161】こうして、下記表33の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0162】
【表33】
【0163】また、製造されたサーメットは、図17の
顕微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタ
ル(黒く見える部分)と、セラミックス(白く見える部
分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は溶
体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0164】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表3
4の結果となった。
【0165】
【表34】
【0166】この表から明かな様に、実施例17のサー
メットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自
体も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮され
ている。また、抗折力試験を行ったところ、95kgf
/mm2 という結果を得ることがきた。
【0167】[実施例18]実施例18は、耐摩耗・導
電材として有効なCu−ZrO2 系サーメットに関する
ものである。粒径1〜10μのCu粉末1860gと、
粒径1〜3μのZrO2 粉末1140gとを配合・調整
し、混合撹拌機にて混合・撹拌し、プレス造粒機を用い
て造粒し、さらに焼結・粉砕・分級して粒径約3.0〜
8.0mmに分級した造粒粉末を溶解材料として、PP
C炉にて溶融・凝固せしめ、重量2700gの溶融化堆
積物を形成した。このときの溶解温度は1800℃であ
り、材料粉末を給送速度200g/分で供給しつつ溶解
・凝固を実行した。
【0168】次に、この溶融化堆積物をスタンプミルに
かけて機械的に粉砕し、分級して75μ以下の粉末材料
を得た。なお、スタンプミル粉砕は、Arガス雰囲気下
で行った。次に、こうして製造された複合粉末を、HI
P缶に充填し、HIPにかけてサーメットを製造した。
HIP条件は、温度1100℃、圧力1200kgf/
cm2 、保持時間180分とした。ここでも、温度条件
は、メタルの液相線以下の温度をとることを基準として
選定した。
【0169】こうして、下記表35の組成(wt%表
示)のサーメットを製造した。
【0170】
【表35】
【0171】また、製造されたサーメットは、図18の
顕微鏡写真に示すようなミクロ組織を呈しており、メタ
ル(黒く見える部分)と、セラミックス(白く見える部
分)とが均一に分散した状態となり、しかも、両者は溶
体化し、方向性のない「ち密」な組織を呈した。
【0172】さらに、このサーメットの5つの場所から
試料を切り出して、その硬さを調べたところ、下記表3
6の結果となった。
【0173】
【表36】
【0174】この表から明かな様に、実施例18のサー
メットも硬さのバラツキがほとんどなく、また、硬さ自
体も良好であり、セラミックスの性質が良好に発揮され
ている。また、抗折力試験を行ったところ、120kg
f/mm2 という結果を得ることがきた。
【0175】[実施例のまとめ]以上のことから、原料
として、メタルとセラミックスとが分散溶体化した複合
粉末を用いることと、HIPを適用することという二つ
の要件を共に具備しなければ、所望のサーメットが得ら
れないことが分かる。
【0176】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲内で種々なる態様にて実現することがで
きることはいうまでもない。例えば、セラミックスとし
ては炭化物,酸化物,硼化物に限らず、珪化物,窒化物
などその他の種々のものを用いることができる。また、
セラミックス粉末とメタル粉末との配合比は、最終製品
としてのサーメットの用途に応じて適宜調整すればよい
ことはいうまでもない。加えて、実施例にあげた様な用
途のサーメットに限らず、例えば傾斜材料としてのサー
メットの製造に適用するなど、各種サーメットの製造方
法として本発明方法を適用できることはいうまでもな
い。
【0177】また、金属−サーメット、金属−サーメッ
ト−セラミックス複合体の製造にも適用できる。さら
に、メタルとセラミックスとが均一分散状態で溶体化し
た複合粉末を製造するに当たっては、急速溶解・急速凝
固ができる他の方法、例えば、粉体肉盛溶接にてビード
を形成して粉砕する方法など、他の溶解方法を適用する
ことができる。
【0178】加えて、原料となるセラミックス及びメタ
ルの粉末の粒径、及び最終的な分級の条件は、サーメッ
トの用途に応じて適宜選択すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1による硬質物質分散合金粉末の金属
組織写真である。
【図2】 実施例2による硬質物質分散合金粉末の金属
組織写真である。
【図3】 実施例3による硬質物質分散合金粉末の金属
組織写真である。
【図4】 実施例4による硬質物質分散合金粉末の金属
組織写真である。
【図5】 実施例5による硬質物質分散合金粉末の金属
組織写真である。
【図6】 実施例6による硬質物質分散合金粉末の金属
組織写真である。
【図7】 実施例7による硬質物質分散合金粉末の金属
組織写真である。
【図8】 実施例8による硬質物質分散合金粉末の金属
組織写真である。
【図9】 実施例9による硬質物質分散合金粉末の金属
組織写真である。
【図10】 実施例10による硬質物質分散合金粉末の
金属組織写真である。
【図11】 実施例11による硬質物質分散合金粉末の
金属組織写真である。
【図12】 実施例12による硬質物質分散合金粉末の
金属組織写真である。
【図13】 実施例13による硬質物質分散合金粉末の
金属組織写真である。
【図14】 実施例14による硬質物質分散合金粉末の
金属組織写真である。
【図15】 実施例15による硬質物質分散合金粉末の
金属組織写真である。
【図16】 実施例16による硬質物質分散合金粉末の
金属組織写真である。
【図17】 実施例17による硬質物質分散合金粉末の
金属組織写真である。
【図18】 実施例18による硬質物質分散合金粉末の
金属組織写真である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属又は合金とセラミックスとを溶体化
    して一方に他方を分散状態で担持させた複合粉末を原料
    として、熱間静水圧プレスにて加圧焼結することを特徴
    とするサーメットの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記複合粉末は、金属又は合金の粉末と
    セラミックスの粉末とを混合し、該混合粉末を所定の粒
    径に造粒した後、該造粒粉末粒子を少なくとも当該粒子
    内で溶融体又は半溶融体を形成するまで加熱した後に、
    急速に凝固せしめ、必要に応じて粉砕工程を経た後に所
    定の粒度に分級された粉末であることを特徴とする請求
    項1記載のサーメットの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記熱間静水圧プレスは、前記複合粉末
    を構成する金属、合金及びセラミックスの液相線以下の
    所定温度下で実行することを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載のサーメットの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記混合される粉末原料として粒径1〜
    10μの粉末を用い、粒径3〜8mmの造粒粉末とした
    上でプラズマ積層凝固炉(PPC炉)にて溶融・凝固せ
    しめることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか
    記載のサーメットの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記混合されるセラミックスが酸化物、
    炭化物又は硼化物であることを特徴とする請求項1〜請
    求項4のいずれか記載のサーメットの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019059981A (ja) * 2017-09-26 2019-04-18 国立大学法人東京工業大学 超硬質材料の精密微細成型品を製造する方法
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