JP6516652B2 - W−Cu−Ag合金及びその製造方法 - Google Patents

W−Cu−Ag合金及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、タングステン・銅・銀(W−Cu−Ag)合金及びその製造方法に関するものである。
パワーモジュールは動作中に多くの熱を発生するため、放熱が十分に行われないとパワーモジュールの動作に支障を来し、寿命にも悪影響を及ぼす。パワーモジュールの正常な動作や高寿命を実現するため、パワーモジュール用放熱基板には高い熱伝導性が求められる。更に、パワーモジュールは精密部品であるため、パワーモジュール用放熱基板が熱によって体積膨張を起こすと、パワーモジュールが正常に動作しなかったり、破壊されたりする可能性がある。そのため、パワーモジュール用放熱基板には、低い熱膨張性も求められる。
従来、このようなパワーモジュール用放熱基板にはタングステン・銅(W−Cu)合金が用いられており、銅は熱伝導性を高くする役割を担い、タングステンは熱膨張性を低くする役割を担っている。この銅・タングステン合金は、溶浸法又は焼結法によって製造されている。
溶浸法とは、タングステンで多孔質スケルトンの仮焼結体を作製し、溶融させた銅を多孔質スケルトンの仮焼結体に含浸させて分散組織を形成する製造方法である。この製造方法で得られるタングステン・銅合金は、組織が不均一であり、銅がネットワーク構造を形成できないという欠点があり、合金粒子の粒径は数十ミクロンであり、相対密度は98%台に留まる。
焼結法とは、原料であるタングステン粒子及び銅粒子を微細化し、それらを混合した後、焼結中に銅を溶融させて銅中にタングステンを均一に分散させる製造方法である。例えば、特許文献1には、タングステン粉末と銅粉末とを混合して所定の粒径に造粒した後、その造粒粉末を溶融させた後、急速に凝固させて溶融化堆積物を形成し、この堆積物を粉砕して得られた複合粉末を焼結する方法が開示されている。また、特許文献2には、銅粒子の表面がタングステン粒子で被覆された複合粒子を射出成形法によって成形し、その成形品を加熱して焼結させる方法が開示されている。
また、焼結法を改良したものとして、原料であるタングステン粉末及び銅粉末を混合し、空気中で酸化させてタングステン酸化物粉末及び銅酸化物粉末を調製した後、これらの酸化物粉末をボールミルにより高度に微細化し、それを還元・焼結する共還元焼結法が開発されている。更に、非特許文献1は、共還元焼結法において銅酸化物が粉砕され難いという欠点を改善するため、脆くて硬いタングステン酸化物及びタングステン・銅複合酸化物の形成に注目し、更なる微細化を目指している。
特開平9−25525号公報 特開2003−213360号公報
International Journal of Refractory Metals & Hard Materials, 21(2003), 259-264
しかしながら、特許文献1及び特許文献2のいずれの方法でも、合金組織の微細化が不十分となるため、緻密な合金組織とならずに高い熱伝導性が得られなかった。また、非特許文献1の方法では、タングステン酸化物及びタングステン・銅複合酸化物以外に、微細化し難い銅酸化物も一緒に形成されてしまうため、緻密な合金組織とならずに高い熱伝導性が得られなかった。
上記した従来技術により得られる合金は、熱膨張率が6ppm/K〜8ppm/Kと低いものの、相対密度が99%に達することはなく、熱伝導率が140W/m・K〜210W/m・Kに留まる。
タングステン・銅合金において、銅は熱伝導性を高める役割を果たし、タングステンは熱膨張性を低くする役割を果たすと考えられるが、上記した従来技術のように、合金組織の微細化や緻密化が不十分であると、十分な熱伝導性が得られないという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、熱膨張率が6ppm/K〜8.3ppm/Kの範囲であり、相対密度が99%以上であり且つ熱伝導率が210W/m・K〜280W/m・Kである合金を提供することを目的とする。
本発明は、69.5質量%〜84.5質量%のタングステン(W)、0.5質量%〜2質量%の銀(Ag)、残部が銅(Cu)及び不可避的不純物からなる組成を有し、平均粒径100nm〜500nmのW粒子がCu−Ag相中に分散されていることを特徴とするW−Cu−Ag合金である。
また、本発明は、69.5質量%〜84.5質量%のW、0.5質量%〜2質量%のAg、残部がCu及び不可避的不純物からなる組成を有し、平均粒径100nm〜500nmのW粒子がCu−Ag相中に分散されているW−Cu−Ag合金の製造方法であって、平均粒径4μm〜5μmのW粉末、平均粒径15μm〜20μmのCu粉末及び平均粒径15μm〜20μmのAg粉末を混合して原料粉末を調製する工程であって、原料粉末の組成が、69.5質量%〜84.5質量%のW、0.5質量%〜2質量%のAg、残部がCu及び不可避的不純物からなる工程と、原料粉末を非酸化雰囲気下で700℃〜900℃に加熱する工程と、非酸化雰囲気下で加熱された粉末を酸化雰囲気下で800℃〜900℃に加熱して酸化させる工程と、酸化粉末を粉砕する工程と、粉砕粉末を、水素雰囲気下、800℃〜900℃で還元する工程と、還元粉末を、水素雰囲気下、1200℃〜1300℃で焼結する工程とを備えることを特徴とするW−Cu−Ag合金の製造方法である。
本発明によれば、熱膨張率が6ppm/K〜8.3ppm/Kの範囲であり、相対密度が99%以上であり且つ熱伝導率が210W/m・K〜280W/m・Kである合金を提供することができる。
従来の焼結法により製造したタングステン・銅合金の内部組織を模式的に示したものである。 従来の共還元焼結法により製造したタングステン・銅合金の内部組織を模式的に示したものである。 従来の共還元焼結法における酸化処理後の粒子の形態の一例を模式的示したものである。 本発明によるW−Cu−Ag合金の内部組織の一例を模式的に示したものである。 従来の共還元焼結法によるCu−W合金の製造方法を説明するフロー図である。 本発明によるW−Cu−Ag合金の製造方法を説明するフロー図である。 非酸化雰囲気下での加熱処理後の複合粉末の形態の一例を模式的示したものである。 酸化雰囲気下での加熱処理後の複合粉末の形態の一例を模式的示したものである。
実施の形態1.
以下に図面を用いて従来技術と対比しながら本発明に係るタングステン・銅・銀(W−Cu−Ag)合金を具体的に説明する。
図1は、従来の焼結法により製造したタングステン・銅合金の内部組織を模式的に示したものである。図1に示されるように、従来の焼結法により製造したタングステン・銅合金では、銅領域1中に空洞(又は気孔)2及びタングステン領域3が分散した状態となっている。このような空洞(又は気孔)2は、タングステン粒子間に生じた大きな空洞、銅粒子間に生じた微小空洞あるいはタングステン粒子の周辺に生じた扁平状の気孔であり、原料となるタングステン粒子及び銅粒子を十分に微細化することができないことやタングステン粒子と銅粒子との濡れ性が悪いことに起因して生じる。このような空洞(又は気孔)2は、焼結体の相対密度及び熱伝導性を低下させる。
図2は、従来の共還元焼結法により製造したタングステン・銅合金の内部組織を模式的に示したものである。図2に示されるように、従来の共還元法により製造したタングステン・銅合金では、銅領域1中に空洞(又は気孔)2及びタングステン領域3が分散した状態となっている。図2に示した空洞(又は気孔)2は、図1に示したほど大きな空洞(又は気孔)2は存在しない。このように大きな空洞(又は気孔)2が存在しない理由は、共還元焼結法における酸化処理後にタングステンと銅との複合酸化物が生成するためであると考えられる。図3は、共還元焼結法における酸化処理後の粒子の形態の一例を模式的示したものである。酸化処理では、タングステン・銅複合酸化物6は生成するものの、その生成は酸化処理前にタングステン粒子と銅粒子とが接触していた部分に限られるため、タングステン・銅複合酸化物6の生成量は少ない。一方、酸化処理では、単体のタングステン酸化物5及び銅酸化物4が多く生成し、この銅酸化物4が粉砕され難いことやタングステン粒子と銅粒子との濡れ性が悪いことに起因して、図2に示した空洞(又は気孔)2が生じることになる。
このように、従来の焼結法や共還元焼結法では、合金の相対密度を高くすることは難しく、熱伝導率も高くならない。
図4は、本発明によるタングステン・銅・銀(W−20質量%Cu−0.5質量%〜2質量%Ag)合金の内部組織の一例を模式的に示したものである。図4に示されるように、本発明によるタングステン・銅・銀合金では、銅・銀相7中に平均粒径100nm〜500nmのタングステン粒子8が均一に分散された状態となっている。このように、平均粒径100nm〜500nmのタングステン粒子8が均一に分散し、その周囲に銅・銀相7の連続ネットワーク組織が形成されており、銅・銀相7中に空洞(又は気孔)2が存在しないため、相対密度が高く、高い熱伝導率を達成することができる。結果として、熱膨張率が6ppm/K〜8.3ppm/Kという低熱膨張範囲において、相対密度が99%以上であり且つ熱伝導率が210W/m・K〜280W/m・Kであるという特性が得られる。なお、本発明において、タングステン粒子の平均粒径は、焼結物の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、SEM写真にスケールをあてて、ランダムに選択したタングステン粒子20個の粒径を測定し、算術平均した値である。
このように合金組織において100nm〜500nmのタングステン粒子8が均一に分散するのは、焼結前の粉末が十分に微細化されているためである。後述する本発明のタングステン・銅・銀合金の製造方法における非酸化雰囲気下での加熱処理において、銅・銀の固溶相を形成させることでタングステン粒子と銅粒子との濡れ性を改善して単体の銅酸化物の生成を防止し、タングステン・銅複合酸化物6の生成率を高めることができる。硬くて脆いタングステン酸化物5及びタングステン・銅複合酸化物6は粉砕され易いため、後続の粉砕工程ではこれらのタングステン酸化物5とタングステン・銅複合酸化物6の微細化が進行する。その結果、還元工程においてこれらの酸化物が還元された後にタングステン粒子の周囲に微細な銅・銀ネットワーク組織が形成される。
次に、本発明のタングステン・銅・銀(W−Cu−Ag)合金の製造方法を具体的に説明する。図5に、従来の共還元焼結法によるCu−W合金の製造方法を説明するフロー図を示し、図6に、本発明によるW−Cu−Ag合金の製造方法を説明するフロー図を示す。図5及び図6を対比すれば明らかなように、本発明のタングステン・銅・銀合金の製造方法は、銀を少量添加すること及び非酸化処理工程を備えることが従来の共還元焼結法とは異なる。
まず、平均粒径4μm〜5μmのタングステン粉末、平均粒径15μm〜20μmの銅粉末及び平均粒径15μm〜20μmの銀粉末それぞれを、原料粉末の組成が、69.5質量%〜84.5質量%のタングステン、0.5質量%〜2質量%の銀、残部が銅及び不可避的不純物からなるような割合で配合し、ボールミル等を用いて機械的に20時間〜30時間、好ましくは24時間混合して、これらの原料粉末を均一に分散した状態にする。ここで、原料となる粉末の平均粒径は、原料粉末を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、SEM写真にスケールをあてて、ランダムに選択した粒子20個の粒径を測定し、算術平均した値である。
次に、これらの原料粉末を加熱炉に投入し、非酸化雰囲気(例えばArガスのような不活性ガス雰囲気)下で700℃〜900℃に1時間〜2時間加熱する。加熱後、非酸化雰囲気(例えばArガスのような不活性ガス雰囲気)の気流によって粉末を高速冷却する。図7は、非酸化雰囲気下での加熱処理後の粉末の形態の一例を模式的示したものである。図7に示されるように、非酸化雰囲気下での加熱処理によって、中心部がタングステン領域3であり且つ周囲部がタングステン・銅・銀領域9であるような構造の複合粉末が得られる。また、高速冷却により銅・銀固溶体から銀の析出を抑え、銅・銀固溶体を維持することで、タングステンと銅との良好な濡れ性を維持する。
非酸化雰囲気下での加熱処理後の複合粉末を加熱炉に再び投入し、酸化雰囲気(例えば空気雰囲気)下で800℃〜900℃に1時間〜2時間加熱する。図8は、酸化雰囲気下での加熱処理後の複合粉末の形態の一例を模式的示したものである。図8に示されるように、酸化雰囲気下での加熱処理によって、複合粉末の中心部にはタングステン酸化物5が形成され、複合粉末の周囲部にはタングステン・銅複合酸化物6が形成される。粉砕され易いタングステン・銅複合酸化物6が多く生成し、粉砕され難い銅酸化物は生じない。
次に、複合粉末の粉砕処理を行う。粉砕処理に用いる粉砕手段は、特に限定されるものではないが、ボールミル等が挙げられる。粉砕後の複合粉末の平均粒径は500〜1000nmであることが好ましい。ここで、粉砕後の複合粉末の平均粒径は、粉砕後の複合粉末を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、SEM写真にスケールをあてて、ランダムに選択した粒子20個の粒径を測定し、算術平均した値である。ボールミルを用いて粉砕処理を行う場合、回転速度は500rpm〜800rpm、好ましくは700rpm、粉砕時間は3時間〜5時間、好ましくは4時間、ボール:粉末の質量比は1:1と設定することが好ましい。この粉砕処理によって、硬くて脆いタングステン酸化物5及びタングステン・銅複合酸化物6は効率良く微細化され、次の還元工程に使用される。
次に、粉砕粉末を、水素雰囲気下で800℃〜900℃に加熱して(例えば1時間〜2時間)還元処理を行う。
最後に、還元処理した粉末を成形型に投入し、プレス成形して得られた成形物を焼結する。成形品を、水素雰囲気下、1200℃〜1300℃に加熱して(例えば1時間〜3時間、好ましくは2時間)焼結を行う。これらの微細化した粉末は大きな比表面積を有するので、焼結工程では高い焼結駆動力を引き起こし、焼結が効率良く進んで、銅・銀相がタングステン粒子の周囲をくまなく覆うことができる。また、焼結条件を種々変更することで、合金全体の性能の更なる改善を図ることができる。例えば、350℃、850℃及び1200℃の三段焼結を行うことで、組織が更に均一分散かつ微細化し、合金の硬度を上げることが可能である。
本発明に係るタングステン・銅・銀合金の製造方法によれば、タングステン粉末と銅粉末の原料粉末に少量の銀粉末を添加し、これらの粉末を混合した後、混合した粉末を非酸化雰囲気下での加熱処理を行い、銅・銀固溶相を形成することによりタングステンと銅との濡れ性を改善でき、結果として、中心となるタングステン領域3の周囲にタングステン・銅・銀領域9が形成された複合粉末とすることができる。この複合粉末を酸化処理することで、中心部がタングステン酸化物5であり且つ周囲部が粉砕され易いタングステン・銅複合酸化物6である複合粉末が多く形成され、粉砕され難い単体の銅酸化物の形成を防止できる。硬くて脆いタングステン酸化物5、タングステン・銅複合酸化物6は粉砕され易いので、粉砕処理によって容易にナノ粒子化される。次に、粉砕後、粉末を還元処理することによって、中心部のタングステン酸化物5及び周囲部のタングステン・銅複合酸化物6が還元された結果、銅・銀被膜が粒子表面を覆うようになる。これらの微細化した粉末は大きな比表面積を有するので、焼結工程では高い焼結駆動力を引き起こし、合金組織の緻密化を促進し、熱伝導性の向上を果たすことができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
〔実施例1〕
銀(Ag)の添加量を変えてタングステン・銅・銀(W−Cu−Ag)合金を製造する実験を実施した。
平均粒径4μm〜5μmのタングステン(W)粉末、平均粒径15μm〜20μmの銅(Cu)粉末及び平均粒径15μm〜20μmの銀(Ag)粉末を原料とし、実施例1−1では、79.5質量%のW粉末、20質量%のCu粉末及び0.5質量%Ag粉末の割合で配合して合計1kgの配合粉末としたものを用い、実施例1−2では、78質量%のW粉末、20質量%のCu粉末及び2質量%Ag粉末の割合で配合して合計1kgの配合粉末としたものを用いた。
それぞれの配合粉末をボールミルで24時間混合した。次に、混合した粉末から所定量を量り取って加熱炉に投入し、Arガス雰囲気中800℃で1時間加熱した。加熱後、Arガスの気流によって粉末を高速冷却した。得られた粉末を酸化炉に投入し、空気雰囲気中850℃で1時間加熱して酸化処理を行った。酸化処理した粉末をボールミル(回転速度は700rpm、粉砕時間は4時間、ボール:粉末の質量比は1:1)で粉砕した後、粉末を水素雰囲気中800℃で1時間還元した。このようにして得られたナノ粉末を成形型に投入し、加熱プレス装置で水素雰囲気中、加圧力30MPa、温度1300℃で2時間の焼結を行った。
得られた外径15mm×厚さ5mmの成形体サンプルに対して、レーザフラッシュ法熱物性測定装置及びレーザ熱膨張計を用いて、熱伝導率及び熱膨張率を測定した。
相対密度は、アルキメデス法により求めた実験値を用いて、実験値/理論密度によって計算した。また、理論密度は、各成分の理論密度及び質量割合から計算した。
結果を表1に示す。
〔比較例1〕
比較のため、従来の共還元法も実施した。80質量%のW粉末と20質量%のCu粉末を混合した後、空気雰囲気中、602.5℃で酸化処理し、メカニカルアロイング(Mechanical Alloying:MA)法により4時間粉砕を行った。次に、これらの粉末を630℃で1時間還元し、その後、1200℃で焼結してサンプルを得た。得られたサンプルの熱伝導率、熱膨張率及び相対密度を実施例1と同様にして求めた。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
粉末を700℃で1時間還元したこと以外は比較例1と同様にして、サンプルを作製した。得られたサンプルの熱伝導率、熱膨張率及び相対密度を実施例1と同様にして求めた。結果を表1に示す。
Figure 0006516652
表1の結果から分かるように、実施例1−1及び1−2によれば、熱膨張率7ppm/K台で、99%以上の相対密度且つ255W/m・K以上の熱伝導率が得られた。また、0.5質量%のAgを添加した実施例1−1と比べて、2質量%のAgを添加した実施例1−2では、Cu−Ag相がより多く形成され、Cu−W複合酸化物の生成率が増加すると共にCu酸化物の生成率が低下し、しかも、焼結工程では、Cu−Agネットワーク組織の形成が効果的に進行したものと考えられる。一方、比較例1及び2では、熱伝導率が180W/m・K〜205W/m・Kに留まった。これは、還元後の粉末の平均粒径が1.5μm以上に保持されていたために、焼結時に組織が粗大化してしまったこと、及びWとCuとの濡れ性が低いため、相対密度は若干高くても、Cuのネットワークがよく形成されなかったことに起因して、熱伝導率が低下したと考えられる。このように、実施例では、比較例に比べ、Ag粉末の添加により粉砕が進行するため、焼結物中のW粒子が微細化することが分かった。
〔実施例2〕
タングステン(W)の含有量を変えてタングステン・銅・銀(W−Cu−Ag)合金を製造する実験を実施した。
平均粒径4μm〜5μmのタングステン(W)粉末、平均粒径15μm〜20μmの銅(Cu)粉末及び平均粒径15μm〜20μmの銀(Ag)粉末を原料とし、実施例2−1では、84.5質量%のW粉末、15質量%のCu粉末及び0.5質量%Ag粉末の割合で配合して合計1kgの配合粉末としたものを用い、実施例2−2では、79.5質量%のW粉末、20質量%のCu粉末及び0.5質量%Ag粉末の割合で配合して合計1kgの配合粉末としたものを用い、実施例2−3では、69.5質量%のW粉末、30質量%のCu粉末及び0.5質量%Ag粉末の割合で配合して合計1kgの配合粉末としたものを用いた。
それぞれの配合粉末をボールミルで24時間混合した。次に、混合した粉末から所定量を量り取って加熱炉に投入し、Arガス雰囲気中800℃で1時間加熱した。加熱後、Arガスの気流によって粉末を高速冷却した。得られた粉末を酸化炉に投入し、空気雰囲気中900℃で1時間加熱して酸化処理を行った。酸化処理した粉末をボールミル(回転速度は700rpm、粉砕時間は4時間、ボール:粉末の質量比は1:1)で粉砕した後、粉末を水素雰囲気中800℃で1時間還元した。このようにして得られたナノ粉末を成形型に投入し、加熱プレス装置で水素雰囲気中、加圧力30MPa、温度1300℃で2時間の焼結を行った。
得られた外径15mm×厚さ5mmの成形体サンプルに対して、レーザフラッシュ法熱物性測定装置及びレーザ熱膨張計を用いて、熱伝導率及び熱膨張率を測定した。
相対密度は、アルキメデス法により求めた実験値を用いて、実験値/理論密度によって計算した。また、理論密度は、各成分の理論密度及び質量割合から計算した。
結果を表2に示す。
Figure 0006516652
表2の結果から分かるように、Wの含有量を増やすと、熱膨張率が下がり、相対密度及び熱伝導率も下がった。
〔実施例3〕
焼結条件を変えてタングステン・銅・銀(W−Cu−Ag)合金を製造する実験を実施した。
平均粒径4μm〜5μmのタングステン(W)粉末、平均粒径15μm〜20μmの銅(Cu)粉末及び平均粒径15μm〜20μmの銀(Ag)粉末を原料とし、実施例3−1〜3−4全てにおいて、78質量%のW粉末、20質量%のCu粉末及び2質量%Ag粉末の割合で配合して合計1kgの配合粉末としたものを用いた。
それぞれの配合粉末をボールミルで24時間混合した。次に、混合した粉末から所定量を量り取って加熱炉に投入し、Arガス雰囲気中800℃で1時間加熱した。加熱後、Arガスの気流によって粉末を高速冷却した。得られた粉末を酸化炉に投入し、空気雰囲気中800℃で1時間加熱して酸化処理を行った。酸化処理した粉末をボールミル(回転速度は700rpm、粉砕時間は4時間、ボール:粉末の質量比は1:1)で粉砕した後、粉末を水素雰囲気中850℃で1時間還元した。このようにして得られたナノ粉末を成形型に投入し、加熱プレス装置で水素雰囲気中、加圧力30MPa、温度1250℃(実施例3−1)或いは温度1300℃(実施例3−2)で2時間の焼結を行った。また、実施例3−3では、上記の焼結条件を、350℃で0.5時間、850℃で0.5時間、1200℃で1.5時間に変えて三段焼結を行った。ここで、350℃ではCuの残留酸素の還元、850℃ではWの残留酸素の還元とCu−Ag相の固相焼結、1200℃では液相焼結が行われた。
得られた外径15mm×厚さ5mmの成形体サンプルに対して、レーザフラッシュ法熱物性測定装置及びレーザ熱膨張計を用いて、熱伝導率及び熱膨張率を測定した。
相対密度は、アルキメデス法により求めた実験値を用いて、実験値/理論密度によって計算した。また、理論密度は、各成分の理論密度及び質量割合から計算した。
結果を表3に示す。
Figure 0006516652
表3の結果から分かるように、実施例3−1及び実施例3−2によれば、焼結温度を高くすると、相対密度及び熱伝導率が上がった。実施例3−3によれば、7ppm/K台の熱膨張率、99%以上の相対密度かつ260W/m・K以上の熱伝導率が得られている。三段焼結では、より低い温度で高緻密化と高熱伝導化を達成することができ、省エネの観点から有意義である。
〔実施例4〕
銀(Ag)の添加時期を変えてタングステン・銅・銀(W−Cu−Ag)合金を製造する実験を実施した。
平均粒径4μm〜5μmのタングステン(W)粉末、平均粒径15μm〜20μmの銅(Cu)粉末及び平均粒径15μm〜20μmの銀(Ag)粉末を原料とし、実施例4−1では、79.5質量%のW粉末、20質量%のCu粉末及び0.5質量%Ag粉末の割合で配合して合計1kgの配合粉末としたものを用いた。
配合粉末をボールミルで24時間混合した。次に、混合した粉末から所定量を量り取って加熱炉に投入し、Arガス雰囲気中900℃で1時間加熱した。加熱後、Arガスの気流によって粉末を高速冷却した。得られた粉末を酸化炉に投入し、空気雰囲気中800℃で1時間加熱して酸化処理を行った。酸化処理した粉末をボールミル(回転速度は700rpm、粉砕時間は4時間、ボール:粉末の質量比は1:1)で粉砕した後、粉末を水素雰囲気中900℃で1時間還元した。このようにして得られたナノ粉末を成形型に投入し、加熱プレス装置で水素雰囲気中、加圧力30MPa、温度1300℃で2時間の焼結を行った。
また、実施例4−2では、原料粉末にAgを添加せず、還元工程と焼結工程との間にAgを添加したこと以外は実施例4−1と同様にして、サンプルを作製した。
得られた外径15mm×厚さ5mmの成形体サンプルに対して、レーザフラッシュ法熱物性測定装置及びレーザ熱膨張計を用いて、熱伝導率及び熱膨張率を測定した。
相対密度は、アルキメデス法により求めた実験値を用いて、実験値/理論密度によって計算した。また、理論密度は、各成分の理論密度及び質量割合から計算した。
結果を表4に示す。
Figure 0006516652
表4の結果から分かるように、還元後にAgを添加した実施例4−2では、非酸化処理工程でCu原子とW原子との相互拡散がある程度進行するが、Agによる濡れ性の向上効果がないため、Cu−W複合酸化物の生成率の増加効果及びCu酸化物の生成率の低下効果が弱くなり、原料粉末にAgを添加した実施例4−1と比べて、微細分散が十分に進まず、相対密度及び熱伝導率がやや低下している。原料粉末にAgを添加した場合、Cu−Ag相が十分に生成するため、活性化焼結の促進に有利である。
〔実施例5〕
非酸化処理温度を変えてタングステン・銅・銀(W−Cu−Ag)合金を製造する実験を実施した。
平均粒径4μm〜5μmのタングステン(W)粉末、平均粒径15μm〜20μmの銅(Cu)粉末及び平均粒径15μm〜20μmの銀(Ag)粉末を原料とし、実施例5−1〜5−4全てにおいて、78質量%のW粉末、20質量%のCu粉末及び2質量%Ag粉末の割合で配合して合計1kgの配合粉末としたものを用いた。
それぞれの配合粉末をボールミルで24時間混合した。次に、混合した粉末から所定量を量り取って加熱炉に投入し、Arガス雰囲気中700℃(実施例5−1)、800℃(実施例5−2)、850℃(実施例5−3)或いは900℃(実施例5−4)で1時間加熱した。加熱後、Arガスの気流よって粉末を高速冷却した。得られた粉末を酸化炉に投入し、空気雰囲気中900℃で1時間加熱して酸化処理を行った。酸化処理した粉末をボールミル(回転速度は700rpm、粉砕時間は4時間、ボール:粉末の質量比は1:1)で粉砕した後、粉末を水素中800℃で1時間還元した。このように得られたナノ粉末を成形型に投入し、加熱プレス装置で水素雰囲気中、加圧力30MPa、温度1300℃で2時間の焼結を行った。
得られた外径15mm×厚さ5mmの成形体サンプルに対して、レーザフラッシュ法熱物性測定装置及びレーザ熱膨張計を用いて、熱伝導率及び熱膨張率を測定した。
相対密度は、アルキメデス法により求めた実験値を用いて、実験値/理論密度によって計算した。また、理論密度は、各成分の理論密度及び質量割合から計算した。
結果を表5に示す。
Figure 0006516652
表5の結果から分かるように、非酸化処理温度が700℃である場合、Cu−Ag固溶体を十分に形成することができないため、濡れ性の改善効果がやや乏しく、粉末の微細化効果を十分に得ることができない。従って、実施例5−2〜5−4と比べて、実施例5−1では、相対密度及び熱伝導率がやや低下している。非酸化処理温度が800〜900℃の場合、完全なCu−Ag固溶体を形成することができるため、WとCuとの濡れ性と粉末の微細化効果が向上し、相対密度及び熱伝導率が上がった。
1 銅領域、2 空洞(又は気孔)、3 タングステン領域、4 銅酸化物、5 タングステン酸化物、6 タングステン・銅複合酸化物、7 銅・銀相、8 平均粒径100〜500nmのタングステン粒子、9 タングステン・銅・銀領域。

Claims (2)

  1. 69.5質量%〜84.5質量%のW、0.5質量%〜2質量%のAg、残部がCu及び不可避的不純物からなる組成を有し、平均粒径100nm〜500nmのW粒子がCu−Ag相中に分散されており、熱膨張率が6ppm/K〜8.3ppm/Kの範囲であり且つ相対密度が99%以上であることを特徴とするW−Cu−Ag合金。
  2. 69.5質量%〜84.5質量%のW、0.5質量%〜2質量%のAg、残部がCu及び不可避的不純物からなる組成を有し、平均粒径100nm〜500nmのW粒子がCu−Ag相中に分散されており、熱膨張率が6ppm/K〜8.3ppm/Kの範囲であり且つ相対密度が99%以上であるW−Cu−Ag合金の製造方法であって、
    平均粒径4μm〜5μmのW粉末、平均粒径15μm〜20μmのCu粉末及び平均粒径15μm〜20μmのAg粉末を混合して原料粉末を調製する工程であって、原料粉末の組成が、69.5質量%〜84.5質量%のW、0.5質量%〜2質量%のAg、残部がCu及び不可避的不純物からなる工程と、
    原料粉末を非酸化雰囲気下で700℃〜900℃に加熱する工程と、
    非酸化雰囲気下で加熱された粉末を酸化雰囲気下で800℃〜900℃に加熱して酸化させる工程と、
    酸化粉末を粉砕する工程と、
    粉砕粉末を、水素雰囲気下、800℃〜900℃で還元する工程と、
    還元粉末を、水素雰囲気下、1200℃〜1300℃で焼結する工程と
    を備えることを特徴とするW−Cu−Ag合金の製造方法。
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