JP2006186246A - 放熱基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の銅・タングステン合金からなる半導体搭載用放熱基板における熱伝導度を改良し、低熱膨張係数と高熱伝導度を備えた放熱基板を提供すること。
【解決手段】 銅とタングステンの合金からなる放熱基板において、前記銅に少量の銀を添加した。銅(銀含有)の全体に対する重量比は、7〜25%とするのが好ましく、9〜20%とするのがより好ましい。また、銀を含有する銅における銀の量は、重量比で全体の0.02〜0.4%とするのが好ましく、0.05〜0.2%とするのがより好ましい。
【解決手段】 銅とタングステンの合金からなる放熱基板において、前記銅に少量の銀を添加した。銅(銀含有)の全体に対する重量比は、7〜25%とするのが好ましく、9〜20%とするのがより好ましい。また、銀を含有する銅における銀の量は、重量比で全体の0.02〜0.4%とするのが好ましく、0.05〜0.2%とするのがより好ましい。
Description
本発明は、半導体素子を搭載するために使用するに適した放熱基板に関するもので、より詳しくは、従来の銅・タングステン合金製基板の改良に関するものである。
半導体素子を搭載するための放熱基板材料として従来使用されているのは、熱膨張係数が半導体素子とほぼ等しく、熱伝導性に優れた銅・タングステン合金である。この銅・タングステン合金は、タングステン粉末と銅粉末の混合粉末を成形して燒結する混合法、又は、予め多孔質のタングステン燒結体(スケルトン)を製作し、これに銅を含浸する溶浸法で製造することができる。
上記銅・タングステン合金は、タングステンの低熱膨張係数と銅の高熱伝導度とを組み合わせて所望の性質を得るものであり、その性質は、タングステンと銅の含有量の混合則に依存する。例えば熱膨張係数をある値にすると、熱伝導度は必然的にほぼ決定される。このため、熱膨張係数を半導体素子のそれと同程度に保って半導体素子の破損や剥離等を防止しながら、熱伝導度だけをより高くすることはできない。
一方、従来の銅・タングステン合金では、実際の熱伝導度が上記混合則から予測される値よりも低いという問題点があった。これは、タングステンと銅が互いに固溶せず、濡れ性もそれほどよくないため、銅とタングステンの境界部分にポアが発生するためであろうと推測される。近年、半導体素子の発熱量が増大する傾向があり、大量の熱を放熱しなければならないため、高熱伝導度を有する放熱基板材料が要求されるようになったが、所望の性能に達したものは得られていないのが現状であり、熱膨張係数を小さく保ったまま、熱伝導度を以下に向上させるかが大きな課題となっている。
熱膨張係数を所定の値に保ったまま熱伝導度を向上させるものとして、タングステン(又はモリブデン)線で編んだ金属網中に銅を溶浸する方法が提案されている(特許文献1)。この方法で製造された複合材料は、熱膨張が金属網によって制約され、熱伝導は網目中の銅によって行われるため、目的とする材料となってはいるが、金属網を構成するタングステン(モリブデン)線の交差部で銅含浸時に空隙が発生しやすいという問題点がある。放熱基板中に空隙が多く存在すると、放熱基板自体の性能が低下するほか、使用中にガスが発生して半導体や電子機器に悪影響を及ぼす恐れがあるので、空隙の発生は極力押さえる必要がある。一方、この空隙を除去するため、圧延や鍛造等の加工を施すと、金網の形状を制御できないという問題点があった。
また、上記特許文献1に記載の材料の問題点を解決するものとして、低熱膨張材でつくられたハニカム構造体の板のハニカム状空間部に高熱伝導材を含浸してなる放熱基板用複合材料が提案されている(特許文献2)。
上記ハニカム構造体の放熱基板用複合材料は、高い剛性を有するタングステン等の低熱膨張材でつくられたハニカム構造体により、平面方向の熱膨張が拘束され、かつ高熱伝導材の層が表裏に貫通しているので、高熱伝導度が発揮されるという優れた効果がある。しかしながら、このハニカム構造のものは、後続のろう付け等の加熱の際に、そのハニカム空間部に含浸した銅が、基板表面から盛り上がり、半導体が板面から浮き上がって、うまく搭載することができなくなることがあった。
また、上記特許文献1及び特許文献2に記載のものは、ある程度すぐれた性能を発揮するが、いずれも製造工程が複雑であるという問題点がある。そこで本発明は、上記従来の複合材料の問題点を改良し、熱膨張係数が小さく高熱伝導度を有する放熱基板であって、しかも比較的簡単に製造することができるものを提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用した。すなわち、本発明にかかる複合材料の放熱基板は、銅・タングステン合金からなる放熱基板において、前記銅に、重量比で0.02〜0.4%、好ましくは0.05〜0.2%の銀を添加したことを特徴としている。この銅(銀含有)・タングステン放熱基板における銀を添加した銅の割合は、重量比で7〜25%とするのが好ましく、9〜20%とするのがより好ましい。
この複合材料は、剛性の高い低熱膨張材であるタングステンと高熱伝導度を有する銅とを組み合わせたもので、その銅には、少量の銀が添加されているため、銅・タングステン合金(複合材料)としたときに、全体の熱伝導度が改善され、従来のものよりも効率よく熱を逃がすことができるという効果を奏する。製造方法は、従来の銅・タングステン合金とほとんど同じであるから、複雑な加工等を必要とせず、比較的簡単に製造することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。本発明の放熱基板はタングステンと、少量の銀を添加した銅(銀・銅合金)との合金(複合材料)からなる。この放熱基板の形状は、通常は1辺が数十mmの板状である。
低熱膨張材であるタングステンと銀・銅合金の比率は、銀・銅の含有量が重量比で7〜25%とするのが好ましく、9〜20%とするのがより好ましい。銀・銅の含有量が少な過ぎると熱伝導度が低過ぎ、多過ぎると熱膨張係数が高くなり過ぎるので、いずれも好ましくない。また、高熱伝導材として、少量の銀を含む銀・銅合金を使用するが、この銀・銅合金における銀の含有量は、重量比で0.02〜0.4%とするのが好ましく、0.05〜0.2%とするのがより好ましい。銀の含有率を高くするとコストが高くなり、低過ぎると所望の性能が得られなくなる。
高熱伝導材として銀を添加した銅を使用すると、銀を添加しない純銅を用いる場合に比べて熱伝導度が改善される。この理由は明らかではないが、銅に銀を添加した合金銀・銅合金自体の熱伝導度は、表1に示すように、純銅のそれよりも低くなることを考えると、この複合材料に使用する場合は、銀の添加により、タングステンに対する濡れ性が向上すること、残存ポアが少なくなること等が推測される。この銀の代わりに他の金属、例えばニッケルを添加することも考えられるが、ドープ材以上のニッケルを添加すると、熱伝導度がかなり低下するので好ましくない。
本発明の放熱基板の製法について例を挙げて具体的に説明すると、次のとおりである。まず、平均粒度5ミクロンのタングステン粉末に、1重量%のPVPを溶解したエチルアルコールを加え、噴霧造粒した。得られた造粒粉末を30x10mmの金型中で、成形圧力3トン/cm2 でプレス成形し、30x10x2mmの成形体を得た。この成形体を水素雰囲気中で400℃まで徐々に昇温してPVPを除去し、引き続き800℃まで昇温して予備燒結した。得られた予備燒結体を水素中1500℃で1時間燒結し、W−13wt%Cuの空隙率を有するタングステンスケルトン板を得た。0.1重量%の銀を添加した溶浸用の銅板を黒鉛板の上に置き、その上に前記タングステンスケルトン板を設置し、水素雰囲気中1200℃で1時間保持し、銀含有銅を溶解し溶浸を行った。得られた溶浸板の上下面を研削し、所定寸法に外周を切削加工し、上下面をラップ加工し、銀含有銅タングステン板を得た。放熱基板としての使用に際しては、ろう付け性の改良のため表面にニッケルメッキした。
平均粒度3ミクロンのタングステン粉末に、1重量%のPVPを溶解したエチルアルコールを加え、噴霧造粒した。得られた造粒粉末を30x10の金型中で、成形圧力1トン/cm2 でプレス成形し、30x10x2mmの成形体を得た。この成形体を水素雰囲気中で400℃まで徐々に昇温してPVPを除去し、引き続き800℃まで昇温して予備燒結した。得られた予備燒結体を水素中1300℃で1時間燒結し、W−20wt%Cuの空隙率を有するタングステンスケルトン板を得た。0.2重量%の銀を添加した溶浸用の銅板を黒鉛板の上に置き、その上に前記タングステンスケルトン板を設置し、水素雰囲気中1180℃で1時間保持し、銀含有銅を溶解し溶浸を行った。得られた溶浸板の上下面を研削し、所定寸法に外周を切削加工し、上下面をラップ加工し、銀含有銅タングステン板を得た。放熱基板としての使用に際しては、ろう付け性の改良のため表面にニッケルメッキを施した。
平均粒度6ミクロンのタングステン粉末に、1重量%のPVPを溶解したエチルアルコールを加え、噴霧造粒した。得られた造粒粉末を30x10の金型中で、成形圧力5トン/cm2 でプレス成形し、30x10x2mmの成形体を得た。この成形体を水素雰囲気中で400℃まで徐々に昇温してPVPを除去し、引き続き800℃まで昇温して予備燒結した。得られた予備燒結体を水素中1500℃で1時間燒結し、W−10wt%Cuの空隙率を有するタングステンスケルトン板を得た。0.1重量%の銀を添加した溶浸用の銅板を黒鉛板の上に置き、その上に前記タングステンスケルトン板を設置し、水素雰囲気中1200℃で1時間保持し、銀含有銅を溶解し溶浸を行った。得られた溶浸板の上下面を研削し、所定寸法に外周を切削加工し、上下面をラップ加工し、銀含有銅タングステン板を得た。放熱基板としての使用に際しては、ろう付け性の改良のため表面にニッケルメッキを施した。
以上の実施例によって得られた銀含有銅タングステン板の熱伝導度を測定した結果を表2及び表3に示す。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る放熱基板は、従来の銅タングステンにおける銅の中に少量の銀を添加したものであり、この銀の添加によって全体の熱伝導度が向上し、放熱基板としてより適したものとなった。
この放熱基板は、低熱膨張係数を有するタングステンと高熱伝導材である銅との合金であり、しかも前記銅には少量の銀が添加されているので、燒結後の基板におけるポアの残存量が少なく、高熱伝導度を得ることができ、半導体素子を搭載する放熱基板として使用するに適したものである。この放熱基板を、熱伝導性を必要とする他の用途に使用できることはいうまでもない。
Claims (4)
- 銅・タングステン合金からなる放熱基板において、前記銅に、重量比で0.02〜0.4%の銀を添加したことを特徴とする放熱基板。
- 銅に添加する銀の割合が、重量比で0.05〜0.2%である請求項1に記載の放熱基板。
- 銀を添加した銅の割合が、重量比で全体の7〜25%である請求項1に記載の放熱基板。
- 銀を添加した銅の割合が、重量比で全体の9〜20である請求項1に記載の放熱基板。
Priority Applications (1)
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JP2004380743A JP2006186246A (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | 放熱基板 |
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Family Applications (1)
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JP2004380743A Pending JP2006186246A (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | 放熱基板 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017082298A (ja) * | 2015-10-29 | 2017-05-18 | 三菱電機株式会社 | W−Cu−Ag合金及びその製造方法 |
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2004
- 2004-12-28 JP JP2004380743A patent/JP2006186246A/ja active Pending
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