JP2009043981A - 電子部品用セラミックス基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】配線層として必要な伝熱性及び導電性を確保しつつ熱膨張率を低減し、配線層とセラミックス基板との界面における熱応力を低減せしめた電子部品用セラミックス部品、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】セラミックス基板10と、セラミックス基板10の表面に配設した配線層20を備えた電子部品用セラミックス基板1である。配線層20は、微細炭素繊維22と導電性母材21を含む複合材から成り、その厚さ方向において、連続した伝熱経路及び導電経路aが形成されている。微細炭素繊維22の軸方向が、配線層の面方向Fとはほぼ平行である。
【選択図】図1
【解決手段】セラミックス基板10と、セラミックス基板10の表面に配設した配線層20を備えた電子部品用セラミックス基板1である。配線層20は、微細炭素繊維22と導電性母材21を含む複合材から成り、その厚さ方向において、連続した伝熱経路及び導電経路aが形成されている。微細炭素繊維22の軸方向が、配線層の面方向Fとはほぼ平行である。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子部品用セラミックス基板及びその製造方法に係り、更に詳細には、自動車用電動部品などのパワーエレクトロニクス部品用の実装基板、及びその製造方法に関する。
パワーエレクトロニクス部品においては、限られたスペースに半導体チップを収めるため、内部に発生する熱に起因する問題を克服する必要がある。このような問題の一つとして、セラミックス基板と配線層の熱膨張差による熱応力の発生が知られており、かかる熱応力の発生により、チップの密度や電流が増大するが、温度環境が苛酷になると、熱応力による界面剥離や亀裂が発生するといった不具合が生じる。
これに対し、従来、テープ状又はシート状のカーボン材と金属を積層し、面方向の高熱伝導性と低熱膨張性を有する複合材が提案されており、このような複合材がヒートシンクなどの伝熱部材として有用であることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ヒートシンクを想定した炭素粒子、炭素繊維成形体に金属を含浸させた高熱伝導、低熱膨張の複合材も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−1232号公報
特開2001−58255号公報
また、ヒートシンクを想定した炭素粒子、炭素繊維成形体に金属を含浸させた高熱伝導、低熱膨張の複合材も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、かかる従来の炭素物資質/金属複合材は低熱膨張性ではあるものの、基板配線に適用するには、伝熱性、導電性に問題がある。
即ち、特許文献1に記載されている複合材にあっては、シート状のカーボン材を積層してあるため、その積層方向では伝熱性や導電性が殆ど無く、この複合材を配線層として用いると、主に半導体チップから発生した熱が、セラミックス絶縁板を介して裏面のヒートシンクに伝えられない。また、電流も複合材表面にしか流れないことになるので、全体としては電気抵抗が大きくなってしまう。
一方、特許文献2に開示されている複合材は、熱伝導性はある程度良好であるが、電気抵抗が大きく、上記同様に配線層として用いるには、電気抵抗が大きすぎるといった問題がある。
即ち、特許文献1に記載されている複合材にあっては、シート状のカーボン材を積層してあるため、その積層方向では伝熱性や導電性が殆ど無く、この複合材を配線層として用いると、主に半導体チップから発生した熱が、セラミックス絶縁板を介して裏面のヒートシンクに伝えられない。また、電流も複合材表面にしか流れないことになるので、全体としては電気抵抗が大きくなってしまう。
一方、特許文献2に開示されている複合材は、熱伝導性はある程度良好であるが、電気抵抗が大きく、上記同様に配線層として用いるには、電気抵抗が大きすぎるといった問題がある。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、配線層として必要な伝熱性及び導電性を確保しつつ熱膨張率を低減し、配線層とセラミックス基板との界面における熱応力を低減せしめた電子部品用セラミックス部品、及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ね、配線層の熱伝導性、導電性を大きく損ねることなく熱膨張率を抑えて熱応力を低減させるべく、導電性母材と低熱膨張物質を複合化させることを検討した結果、微細炭素繊維を適切に用いることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の電子部品用セラミックス基板は、セラミックス基板と、このセラミックス基板の表面に配設した配線層を備えた電子部品用セラミックス基板であって、
上記配線層は、微細炭素繊維と導電性母材を含む複合材から成り、その厚さ方向において、連続した伝熱経路及び導電経路が形成されることを特徴とする。
上記配線層は、微細炭素繊維と導電性母材を含む複合材から成り、その厚さ方向において、連続した伝熱経路及び導電経路が形成されることを特徴とする。
また、本発明の電子部品用セラミックス基板の好適形態は、上記微細炭素繊維の軸方向が、上記配線層の面方向とほぼ一致するか又はほぼ平行をなすことを特徴とする。
更に、本発明の電子部品用セラミックス基板の製造方法は、上述の如き電子部品用セラミックス基板を製造するに当たり、
微細炭素繊維を金属マトリックスに添加した複合材シートを作製し、
次いで、この複合材シートをセラミックス基板に接合することを特徴とする。
微細炭素繊維を金属マトリックスに添加した複合材シートを作製し、
次いで、この複合材シートをセラミックス基板に接合することを特徴とする。
更にまた、本発明の電子部品用セラミックス基板の他の製造方法は、上述の如き電子部品用セラミックス基板を製造するに当たり、
セラミックス基板の表面に、金属粒子と炭素繊維から成る複合粒子を被覆することを特徴とする。
セラミックス基板の表面に、金属粒子と炭素繊維から成る複合粒子を被覆することを特徴とする。
本発明によれば、微細炭素繊維を適切に用いることとしたため、配線層として必要な伝熱性及び導電性を確保しつつ熱膨張率を低減し、配線層とセラミックス基板との界面における熱応力を低減せしめた電子部品用セラミックス部品、及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の電子部品用セラミックス部品につき詳細に説明する。なお、本明細書において、濃度、含有量及び配合量などのついての「%」は、特記しない限り質量百分率を表すものとする。
上述の如く、本発明の電子部品用セラミックス部品は、セラミックス基板と配線層を備えるもので、配線層はセラミックス基板の表面に配置されている。
また、配線層は、微細炭素繊維と導電性母材を含む複合材から構成されており、配線層の厚さ方向には、連続した伝熱経路及び導電経路が形成されている。
また、配線層は、微細炭素繊維と導電性母材を含む複合材から構成されており、配線層の厚さ方向には、連続した伝熱経路及び導電経路が形成されている。
図1は、本発明の電子部品用セラミックス基板を用いた実装部品の一例を示す断面図である。同図において、セラミックス基板10の表面に配線層20が被覆されて成る電子部品用セラミックス基板1は、半田層30を介して半導体チップ40と接合されている。
また、図2は、図1に示す配線層20の拡大図であるが、導電性母材の一例である金属相21には、微細炭素繊維の一例であるカーボンナノチューブ(以下、「CNT」と略す)22が含まれている。
この図に示す例において、CNT22の軸方向は配線層20の面方向Fとほぼ平行である。よって、この配線層20では、熱及び電流は矢印aで示すように、配線層20の厚さ方向Tにおいて、連続した経路を形成している。
この図に示す例において、CNT22の軸方向は配線層20の面方向Fとほぼ平行である。よって、この配線層20では、熱及び電流は矢印aで示すように、配線層20の厚さ方向Tにおいて、連続した経路を形成している。
なお、CNT22の軸方向が配線層20の面方向Fと「ほぼ平行」であるとは、当該電子部品用セラミックス基板が以下に説明する本発明所定の効果を奏する限り、配線層20の面方向Fに対し、CNT22の軸方向が上下方向や紙面に垂直な方向に若干角度をもっていてもよいことを意味するものとする。
ここで、通常、セラミックス基板10の熱膨張率は、窒化珪素(Si3N4)の場合で3ppm/K程度であるのに対し、金属相22の熱膨張率は、純銅(Cu)の場合で17.6ppm/K程度、純アルミニウム(Al)の場合で23.5ppm/K程度であり、両者の差異は大きい。
しかし、本例では、熱膨張率がほぼゼロであるCNT22と金属相21とを複合化することにより、配線層20を形成しているため、配線層20全体の熱膨張率は有意に低減されており、セラミックス基板10との熱膨張率差は小さく抑えられている。よって、両者の熱膨張率差に起因する歪みや剥離が効果的に抑制される。
しかし、本例では、熱膨張率がほぼゼロであるCNT22と金属相21とを複合化することにより、配線層20を形成しているため、配線層20全体の熱膨張率は有意に低減されており、セラミックス基板10との熱膨張率差は小さく抑えられている。よって、両者の熱膨張率差に起因する歪みや剥離が効果的に抑制される。
上述のように、図1及び図2に示すような構成を有する本発明の電子部品用セラミックス基板は、伝熱経路及び導電経路が配線層20の厚さ方向に伸びている(図1の矢印HとIも参照)。
よって、配線層20上部の半導体チップ40からセラミックス板10、更に裏面のヒートシンク(図示せず)への熱の流れが良好である。従って、セラミックス基板10及び配線層20の温度上昇を抑えることができる。このことによっても、セラミックス板10と配線層20の温度差が大きくならず熱応力が低減される。電流も配線層の厚さ方向全体に流れることができ、全体としての電気抵抗が増大することはなくなる。
よって、配線層20上部の半導体チップ40からセラミックス板10、更に裏面のヒートシンク(図示せず)への熱の流れが良好である。従って、セラミックス基板10及び配線層20の温度上昇を抑えることができる。このことによっても、セラミックス板10と配線層20の温度差が大きくならず熱応力が低減される。電流も配線層の厚さ方向全体に流れることができ、全体としての電気抵抗が増大することはなくなる。
以上のように、本発明の電子部品用セラミックス基板では、導電性、伝熱性を有し熱膨張率がほぼゼロである微細炭素遷移と金属との複合材を適切に配設しており、配線層20の厚さ方向に伝熱経路、導電経路が伸びているので、熱膨張率が低く、十分な伝熱性及び導電性が確保された配線層が形成されており、熱応力による不具合がなく、低抵抗性が確保された実装基板が実現できる。
なお、上述の微細炭素繊維としては、特に限定されるものではないが、直径が約100μmよりも小さくアスペクト比が100以上であるものが好ましい。大きな粒子状のものではないほうが、金属相などの導電性母材(マトリックス材)との接合面積が大きくなるので、複合化効果が有効に働く。かかる炭素繊維は熱膨張がゼロで、長さ方向には熱伝導性及び導電性を有しているので、複合化したときにこれらの性能が生かされる。
微細炭素繊維の具体例としては、ピッチ系又はPAN系の炭素繊維やカーボンナノファイバーやカーボンナノチューブなどが挙げられる。
微細炭素繊維の具体例としては、ピッチ系又はPAN系の炭素繊維やカーボンナノファイバーやカーボンナノチューブなどが挙げられる。
また、導電性母材としては、金属相が良好であり、上述のような伝熱経路及び導電経路はこの金属相で形成するのが好ましい。
導電性母材として導電性の樹脂やセラミックスを用いることも可能であるが、使用環境温度、それ自体の熱膨張性、熱伝導性及び電気抵抗、また靭性や製造し易さなどを総合的に評価すると、一般的な金属が良好である。
導電性母材として導電性の樹脂やセラミックスを用いることも可能であるが、使用環境温度、それ自体の熱膨張性、熱伝導性及び電気抵抗、また靭性や製造し易さなどを総合的に評価すると、一般的な金属が良好である。
なお、金属相を構成する金属種としては、耐熱性がある一般的なもので特に問題はないが、配線層としての機能を考慮すると電気抵抗が小さいものがよく、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)又はモリブデン(Mo)、及びこれら金属の合金を挙げることができるが、更にコストを考慮すると、アルミニウム又は銅が好ましい。
また、上述のように、本発明の電子部品用セラミックス基板においては、微細炭素繊維を面方向に配向させることが好ましいが、これは、面方向の熱膨張率を同じ微細炭素繊維量であればより効率的に低減することができるからである。
即ち、配線層の面方向の熱膨張率低減が熱応力を抑えることになるので、少ない添加量で大きな効果が得られることになる。
即ち、配線層の面方向の熱膨張率低減が熱応力を抑えることになるので、少ない添加量で大きな効果が得られることになる。
更に、本発明の電子部品用セラミックス基板においては、微細炭素繊維の含有量を、配線層の表面からセラミックス板に近づくに従って増大させることが可能であり、これにより、熱膨張率を配線層表面から徐々に小さくできるので、セラミックス基板10と配線層20の間の界面の熱応力を効率的に低減することが可能となる。更に、界面の応力を効果的に低減しつつ、配線層20の導電性をより向上し得る。
また、本発明の電子部品用セラミックス基板では、好ましくは、配線層の面方向の少なくとも1方向の熱膨張率が15ppm/K以下である。
通常の配線に使われる銅(17ppm/K)やアルミニウム(23ppm/K)に比し、セラミックス板の熱膨張率は5ppm/K以下であるから熱膨張差は大きく、この差に起因する熱応力も大きくなる。
配線層の熱膨張率が小さければ当然熱応力も小さくなるが、温度上昇がヒートシンクへの伝熱で抑えられるので15ppm/K以下、より好ましくは10ppm/K以下であれば十分である。
通常の配線に使われる銅(17ppm/K)やアルミニウム(23ppm/K)に比し、セラミックス板の熱膨張率は5ppm/K以下であるから熱膨張差は大きく、この差に起因する熱応力も大きくなる。
配線層の熱膨張率が小さければ当然熱応力も小さくなるが、温度上昇がヒートシンクへの伝熱で抑えられるので15ppm/K以下、より好ましくは10ppm/K以下であれば十分である。
更に、本発明においては、配線層の厚さ方向の熱伝導率を50W/m・Kより大きくすることが好ましい。これにより、半導体チップからの熱を効率良くセラミックス板からヒートシンクへ逃すことができる。この熱伝導率が50W/m・K以下では基板そのものの温度が上昇してしまい上記熱応力が大きくなってしまうことがある。
更にまた、本発明においては、配線層の面方向の比抵抗を10x10−6Ω・cm以下とすることが好ましい。
これにより、配線としての抵抗を小さくでき発熱損失の問題はなくなる。この抵抗値も小さいほど良好であるが、10x10−6Ω・cmを超えるようでは抵抗発熱により配線層の温度上昇の悪影響を無視でき無くなることがある。
これにより、配線としての抵抗を小さくでき発熱損失の問題はなくなる。この抵抗値も小さいほど良好であるが、10x10−6Ω・cmを超えるようでは抵抗発熱により配線層の温度上昇の悪影響を無視でき無くなることがある。
次に、本発明の電子部品用セラミックス基板の製造方法について説明する。
第1の製造方法は、予めシート状の複合材を作製しておき、そのシートをセラミックス基板に接合して配線層を形成するものである。
この方法によれば、薄いシートを精度良く形成でき、後の仕上げ加工は必要ない。例えば、導電性母材(マトリックス)となる金属粒子と微細炭素繊維から成る複合粒子を焼結、溶融又は半溶融状態に加熱、加圧して複合材とした後、塑性加工してシート化することができる。
他にもカーボンナノチューブの多孔質プリフォームに、アルミニウムなどの金属溶湯を含浸させて複合化したものを塑性加工してもよい。セラミックス基板との接合はろう付けでよい。
第1の製造方法は、予めシート状の複合材を作製しておき、そのシートをセラミックス基板に接合して配線層を形成するものである。
この方法によれば、薄いシートを精度良く形成でき、後の仕上げ加工は必要ない。例えば、導電性母材(マトリックス)となる金属粒子と微細炭素繊維から成る複合粒子を焼結、溶融又は半溶融状態に加熱、加圧して複合材とした後、塑性加工してシート化することができる。
他にもカーボンナノチューブの多孔質プリフォームに、アルミニウムなどの金属溶湯を含浸させて複合化したものを塑性加工してもよい。セラミックス基板との接合はろう付けでよい。
第2の製造方法は、マトリックスとなる金属粒子と微細炭素繊維から成る複合粒子をセラミックス絶縁基板に被覆して形成するものである。
例えば、アルミニウムや銅の20μm〜300μm程度の粒子の表面にカーボンナノチューブなどの微細繊維を科学的に又はメカニカルに付着結合させた複合粒子を作製し、その複合粒子を非酸化性の雰囲気中において溶射などの方法で被覆形成させるものである。
例えば、アルミニウムや銅の20μm〜300μm程度の粒子の表面にカーボンナノチューブなどの微細繊維を科学的に又はメカニカルに付着結合させた複合粒子を作製し、その複合粒子を非酸化性の雰囲気中において溶射などの方法で被覆形成させるものである。
なお、被覆不要な部分にはマスキングしておけばよく、簡便に形成できる。通常、表面は平坦ではないので被覆後に所定の厚さに仕上げればよい。この際、複合粒子は溶融又は軟化した状態で基板上に扁平状に積層して配線層を形成するので、カーボンナノチューブは面方向に配向する。
また、カーボンナノチューブ量の多い複合粒子から順に積層すれば、セラミックス基板に近いほどカーボンナノチューブ量の増大した電子部品用セラミックス基板を得ることができる。
また、カーボンナノチューブ量の多い複合粒子から順に積層すれば、セラミックス基板に近いほどカーボンナノチューブ量の増大した電子部品用セラミックス基板を得ることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
銅粉とカーボンナノチューブを高速気流中で攪拌し、銅粉表面にカーボンナノチューブが5%付着した複合粉を作製し、この複合粉を容器に真空封入して450℃で押出してカーボンナノチューブが1方向に配向した複合材を作製し配線層とした。
この複合材を圧延し0.5mm厚さのシートを作製し、窒化珪素製の基板にろう付し、本例の電子部品用セラミックス基板を得た。
配線層の面方向の熱膨張率は14ppm/Kで、電気抵抗は2.0μΩ・cmであった。同じく厚さ方向の熱伝導率は351W/m・Kであった。
銅粉とカーボンナノチューブを高速気流中で攪拌し、銅粉表面にカーボンナノチューブが5%付着した複合粉を作製し、この複合粉を容器に真空封入して450℃で押出してカーボンナノチューブが1方向に配向した複合材を作製し配線層とした。
この複合材を圧延し0.5mm厚さのシートを作製し、窒化珪素製の基板にろう付し、本例の電子部品用セラミックス基板を得た。
配線層の面方向の熱膨張率は14ppm/Kで、電気抵抗は2.0μΩ・cmであった。同じく厚さ方向の熱伝導率は351W/m・Kであった。
(実施例2)
アルミ合金粉とカーボンナノチューブを20%添加し、実施例1と同様に複合粉を作製し、高速フレーム溶射法でセラミックス基板に積層した。
同じ条件で銅ブロック上に積層した被膜方向の熱膨張率を測定すると13ppm/Kで、比抵抗は16.1μΩ・cmであった。また厚さ方向の熱伝導率は190W/m・Kであった。
アルミ合金粉とカーボンナノチューブを20%添加し、実施例1と同様に複合粉を作製し、高速フレーム溶射法でセラミックス基板に積層した。
同じ条件で銅ブロック上に積層した被膜方向の熱膨張率を測定すると13ppm/Kで、比抵抗は16.1μΩ・cmであった。また厚さ方向の熱伝導率は190W/m・Kであった。
(比較例1)
純銅粉を450℃で押出してφ20の丸棒を作製し、圧延して0.5mm厚さのシートを作製した。このシート材の熱膨張率は17ppm/Kで、電気抵抗は1.7μΩ・cm、熱伝導率は401W/m・Kであった。
このシートを窒化珪素製の基板にろう付けしたところ、界面に微細な割れを生じた。
純銅粉を450℃で押出してφ20の丸棒を作製し、圧延して0.5mm厚さのシートを作製した。このシート材の熱膨張率は17ppm/Kで、電気抵抗は1.7μΩ・cm、熱伝導率は401W/m・Kであった。
このシートを窒化珪素製の基板にろう付けしたところ、界面に微細な割れを生じた。
(比較例2)
実施例2と同じアルミ合金粉を用い、純銅ブロックに高速フレーム溶射法で積層した後、被膜をはがし、熱膨張率を測定すると21ppm/Kであった。同様に電気抵抗は10.8μΩ・cm、熱伝導率は215W/m・Kであった。
同様にセラミックス基板に積層したところ、冷却後に界面で剥離した。
実施例2と同じアルミ合金粉を用い、純銅ブロックに高速フレーム溶射法で積層した後、被膜をはがし、熱膨張率を測定すると21ppm/Kであった。同様に電気抵抗は10.8μΩ・cm、熱伝導率は215W/m・Kであった。
同様にセラミックス基板に積層したところ、冷却後に界面で剥離した。
1 電子部品用セラミックス基板
10 セラミックス基板
20 配線層
21 金属相
22 カーボンナノチューブ
30 半田層
40 半導体チップ
H 熱
I 電流
10 セラミックス基板
20 配線層
21 金属相
22 カーボンナノチューブ
30 半田層
40 半導体チップ
H 熱
I 電流
Claims (7)
- セラミックス基板と、このセラミックス基板の表面に配設した配線層を備えた電子部品用セラミックス基板であって、
上記配線層は、微細炭素繊維と導電性母材を含む複合材から成り、その厚さ方向において、連続した伝熱経路及び導電経路が形成されることを特徴とする電子部品用セラミックス基板。 - 上記微細炭素繊維の軸方向が、上記配線層の面方向とほぼ一致するか又はほぼ平行をなすことを特徴とする請求項1に記載の電子部品用セラミックス基板。
- 上記配線層における上記微細炭素繊維の含有率が、上記セラミックス基板に近づくほど増大していることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品用セラミックス基板。
- 上記配線層の導電性母材が金属相から成り、この金属相が上記伝熱経路及び導電経路を形成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の電子部品用セラミックス基板。
- 上記金属相が、アルミニウム、銅、銀、金及びモリブデンから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属、又はこれら金属の合金から構成されることを特徴とする請求項4に記載の電子部品用セラミックス基板。
- 請求項4又は5に記載の電子部品用セラミックス基板を製造するに当たり、
微細炭素繊維を金属マトリックスに添加した複合材シートを作製し、
次いで、この複合材シートをセラミックス基板に接合することを特徴とする電子部品用セラミックス基板の製造方法。 - 請求項4又は5に記載の電子部品用セラミックス基板を製造するに当たり、
セラミックス基板の表面に、金属粒子と炭素繊維から成る複合粒子を被覆することを特徴とする電子部品用セラミックス基板の製造方法。
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2007
- 2007-08-09 JP JP2007208004A patent/JP2009043981A/ja active Pending
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