JP6981846B2 - 放熱板及びその製造方法 - Google Patents
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近年、半導体の高出力化により放熱板の放熱性がより重要になっているが、半導体モジュールの小型化へのニーズも高く、放熱板もより小さな面積からの放熱が求められている。そのため、板面内方向での放熱よりも板厚方向での放熱性がより重要となってきている。
したがって本発明の目的は、Cr−Cu複合体層とCu層を積層させたクラッド材からなる低熱膨張性、高熱伝導性の放熱板であって、特に板厚方向の熱伝導性に優れた放熱板を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、そのような優れた熱特性を有する放熱板を安定して且つ低コストに製造することができる製造方法を提供することにある。
[1]板厚方向において、Cr−Cu複合体層、Cu層、Cr−Cu複合体層がこの順に積層した放熱板であって、
Cr−Cu複合体層は、Cuマトリクス中に扁平なCr相が分散した板厚断面組織を有することを特徴とする放熱板。
[2]板厚方向において、Cr−Cu複合体層とCu層が交互に積層することで3層以上のCr−Cu複合体層と2層以上のCu層で構成されるとともに、両面の最外層がCr−Cu複合体層からなる放熱板であって、
Cr−Cu複合体層は、Cuマトリクス中に扁平なCr相が分散した板厚断面組織を有することを特徴とする放熱板。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかの放熱板において、板厚方向の熱伝導率が160W/m・K以上、50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率が13ppm/K以下であることを特徴とする放熱板。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの放熱板において、積層したCr−Cu複合体層とCu層とからなる放熱板本体の片面又は両面に、板厚方向の熱伝導率が放熱板本体よりも10W/m・K以上低くならないような膜厚のめっき皮膜が形成されたことを特徴とする放熱板。
Cuマトリクス中にCr相が分散した板厚断面組織を有するCr−Cu複合材(a)とCu材(b)を積層させ、該積層体を拡散接合した後、温間又は冷間での圧延(x)を施すことにより、Cr−Cu複合材(a)によるCr−Cu複合体層とCu材(b)によるCu層が積層した放熱板を得ることを特徴とする放熱板の製造方法。
[7]上記[6]の製造方法において、Cr−Cu複合材(a)が、Cr粉末とCu粉末の混合粉末を型に充填して成形する(但し、加圧成形する場合を含む)工程と、前記成形された粉末を還元性雰囲気中又は真空中で焼結して焼結体とする工程と、前記焼結体に温間又は冷間での圧延(y)を施す工程を経て得られたものであり、
圧延(x)と圧延(y)を合わせたCr−Cu複合材(a)の総圧下率が80%以上であることを特徴とする放熱板の製造方法。
圧延(x)の圧下率が80%以上であることを特徴とする放熱板の製造方法。
[9]上記[6]の製造方法において、Cr−Cu複合材(a)が、Cr粉末又はCr粉末とCu粉末の混合粉末を型に充填して成形する(但し、加圧成形する場合を含む)工程と、前記成形された粉末を還元性雰囲気中又は真空中で焼結して焼結体とする工程と、前記焼結体に非酸化性雰囲気中又は真空中で溶融したCuを含浸させる工程と、前記Cuを含浸させた焼結体に温間又は冷間での圧延(y)を施す工程を経て得られたものであり、
圧延(x)と圧延(y)を合わせたCr−Cu複合材(a)の総圧下率が80%以上であることを特徴とする放熱板の製造方法。
[11]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の放熱板を備えたことを特徴とする半導体パッケージ。
[12]上記[11]に記載の半導体パッケージを備えたことを特徴とする半導体モジュール。
また、本発明の放熱板のCr−Cu複合体層とCu層は、積層させたCr−Cu複合材とCu材を拡散接合させることにより構成されるものであり、両層間には拡散接合部を有するが、両部材のCuどうし(Cr−Cu複合材のCuとCu材)が拡散接合したものであるため、健全な拡散接合部が得られる。
Cr−Cu複合体層のCr含有量は特に制限はないが、Cr−Cu複合体単体として考えた場合には、Cr含有量が少なすぎると低熱膨張性が得られにくくなり、逆にCr含有量が多すぎると高熱伝導率性得られにくくなる。また、特に本発明では、Cr−Cu複合体層によるCu層の熱膨張を拘束する効果(Cu層を両側から挟んで物理的に拘束する効果)を高めることで熱膨張率の低減化を図るためには、Cr含有量は多いほうが好ましい。一方、Cr含有量が多すぎるとCr粒子中へのCuの溶浸性や圧延性(特に冷間圧延性)に問題を生じるおそれもある。このためCr−Cu複合体層のCr含有量は、30質量%超80質量%程度が好ましい。この点は、特許文献1、2に記載のものと同様である。
これらのうち、発明例1、比較例1、3、5、7、9はほぼ同等の密度(8.50〜8.51)を有するものであるが、発明例1は、比較例1、3、5、7、9に較べて板面内熱膨張率は若干高いものの、板厚方向の熱伝導率が大幅に高く(この例では約45W/m・K以上高い)なっている。特に、同じ3層クラッド材の放熱板である発明例1と比較例1について板厚方向の熱伝導率を較べると、発明例1は比較例1よりも約75W/m・Kも高くなっている。
なお、発明例1と発明例2を較べると、Cr−Cu複合体層のCr含有量は同じであるが積層構造中のCu層の層厚比が高いために密度が比較的大きい発明例1は、板厚方向の熱伝導率は発明例2よりも相当程度高いが、Cr−Cu複合体層によるCu層の熱膨張を拘束する効果が小さくなるため、発明例2に較べて熱膨張率は高くなっている。
また、Cr−Cu複合体層のCr含有量やCr−Cu複合体層とCu層の層厚比は放熱板の密度にリンクするので、この密度は8.2〜8.6g/cm3程度であることが好ましく、8.3〜8.5g/cm3程度であることが特に好ましい。
本発明の放熱板は、高熱伝導率と低熱膨張率を兼ね備えた優れた熱特性を有するものであるが、具体的には、板厚方向での熱伝導率(室温での熱伝導率)が160W/m・K以上であることが好ましく、180W/m・K以上であることがより好ましい。また、50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率が13ppm/K以下であることが好ましく、12ppm/K以下であることがより好ましい。
本発明の放熱板の製造方法の一実施形態では、Cuマトリクス中にCr相が分散した板厚断面組織を有するCr−Cu複合材(a)とCu材(b)を積層させ、この積層体を拡散接合した後、温間又は冷間での圧延(x)を施すことにより、Cr−Cu複合材(a)によるCr−Cu複合体層とCu材(b)によるCu層が積層した放熱板を得る。ここで、Cr−Cu複合材(a)は予め製作されたものであるが、このCr−Cu複合材(a)は圧延を行わない方法(例えば、後述する(ii)の方法)で製作したものでもよいし、圧延(y)を行う方法(例えば、後述する(i)、(iii)の方法)で製作したものでもよい。
なお、Cr−Cu複合材(a)を積層した複数枚の薄いCr−Cu複合材で構成してもよいし、Cu材(b)を積層した複数枚の薄いCu材で構成してもよい。したがって、その場合には、(1)複数枚のCr−Cu複合材からなるCr−Cu複合材(a)と単体のCu材(b)を積層させる、(2)単体のCr−Cu複合材(a)と複数枚のCu材からなるCu材(b)を積層させる、(3)複数枚のCr−Cu複合材からなるCr−Cu複合材(a)と複数枚のCu材からなるCu材(b)を積層させる、のいずれかによる積層体とし、この積層体を拡散接合する。
積層体の拡散接合を行う方法に特に制限はないが、放電プラズマ焼結(SPS)、ホットプレスによる拡散接合が好ましい。
(i)Cr粉末とCu粉末の混合粉末を型に充填して成形する(但し、加圧成形する場合を含む)工程と、前記成形された粉末を還元性雰囲気中又は真空中で焼結して焼結体とする工程と、前記焼結体に温間又は冷間での圧延(y)を施す工程を経て得られたCr−Cu複合材(a)
(ii)Cr粉末又はCr粉末とCu粉末の混合粉末を型に充填して成形する(但し、加圧成形する場合を含む)工程と、前記成形された粉末を還元性雰囲気中又は真空中で焼結して焼結体とする工程と、前記焼結体に非酸化性雰囲気中又は真空中で溶融したCuを含浸させる工程を経て得られたCr−Cu複合材(a)
(iii)Cr粉末又はCr粉末とCu粉末の混合粉末を型に充填して成形する(但し、加圧成形する場合を含む)工程と、前記成形された粉末を還元性雰囲気中又は真空中で焼結して焼結体とする工程と、前記焼結体に非酸化性雰囲気中又は真空中で溶融したCuを含浸させる工程と、前記Cuを含浸させた焼結体に温間又は冷間での圧延(y)を施す工程を経て得られたCr−Cu複合材(a)
これらの圧延は圧下率が大きくなるほど熱膨張率が低下するので、圧延(x)と圧延(y)を合わせたCr−Cu複合材(a)の総圧下率、すなわちCr−Cu複合材単体での圧下率とクラッド材圧延時のCr−Cu複合材の圧下率を合わせた総圧下率(但し、圧延(y)を行わない場合は圧延(x)の圧下率)が80%以上、好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上となるような圧下率で圧延することが望ましい。
また、Cu材(b)としては、通常、純Cu板(純Cu箔を含む)を用いる。
以下の説明において、Cr粉末又はCr粉末とCu粉末の混合粉末を型に充填して成形する(但し、加圧成形する場合を含む)工程を工程(A)、前記圧粉体を還元性雰囲気中又は真空中で焼結して焼結体とする工程を工程(B)、前記焼結体に非酸化性雰囲気中又は真空中で溶融したCuを含浸させる工程を工程(C)、前記焼結体又はこれにCuを溶浸したCr−Cu複合材に圧延(y)を施す工程を工程(D)という。
Cr粉末やCu粉末の純度や粒径は特に限定しないが、通常、Cr粉末としては、純度が99質量%以上、粒度が目開き50〜325メッシュ(45〜300μm)、好ましくは100〜200メッシュ(75〜150μm)程度の篩の篩下となるものが用いられる。Cr粉末は、一般に電解法、Alテルミット法、電気炉精錬法等により製造された金属塊または金属フレークを機械粉砕して得られる。
また、Cu粉末としては、通常、電解銅粉やアトマイズ銅粉末などの純Cuであって、平均粒径D50が5〜50μm程度のものが用いられる。
工程(B)では、工程(A)で成形された粉末を還元性雰囲気(水素雰囲気など)中又は真空中で焼結して焼結体とする。この焼結も通常の条件で行えばよく、1000〜1600℃(好ましくは1050〜1450℃)程度の温度で30〜300分程度保持する条件で行うことが好ましい。
Cuの溶浸も通常の条件で行えばよい。例えば、焼結体の上面及び/又は下面にCu板やCu粉末を配置し、1083〜1300℃(好ましくは1150〜1250℃)程度の温度で20〜600分保持する。非酸化性雰囲気は特に限定しないが、水素雰囲気が好ましい。また、溶浸した後の加工性向上の観点からは、真空中で溶浸するのが好ましい。
なお、この工程(C)で得られたCr−Cu複合材(溶浸体)は、表面に残留した余剰の純Cuを除去するために表面研削(例えば、フライス盤や砥石などによる表面研削加工)を施すことが好ましい。
工程(D)では、Cr−Cu複合材(a)の熱膨張率を低下させることを目的として、工程(B)で得られた焼結体又は工程(C)で得られたCr−Cu複合材に所定の圧下率で温間又は冷間での圧延(y)を施す。
Cr粉末(100メッシュの篩の篩下)を型(50mm×50mm)に充填して成形し、後工程の圧延(y)(冷間圧延)での圧下率に応じた厚さの粉末成形体とした。この粉末成形体を水素雰囲気中で焼結(1300℃、180分)して焼結体を得た。次いで、この焼結体の上面に純Cu板を置き、水素雰囲気中で1200℃に加熱(保持時間60分)して純Cu板を溶解させ、この溶解したCuを焼結体に含浸させることでCr−Cu複合材を得た。このCr−Cu複合材を、表面に残留するCuをフライス盤を用いて除去した後、所定の圧下率で一方向の圧延(y)(冷間圧延)を施し、Cr含有量が50質量%のCr−Cu複合材を製作した。
(2.1)本発明例
上記のようにして得られた所定の板厚のCr−Cu複合材(Cr含有量:50質量%)と純Cu板を、(Cr−Cu)/Cu/(Cr−Cu)の3層構造、(Cr−Cu)/Cu/(Cr−Cu)/Cu/(Cr−Cu)の5層構造、(Cr−Cu)/Cu/(Cr−Cu)/Cu/(Cr−Cu)/Cu/(Cr−Cu)の7層構造のいずれかに積層させ、この積層体を放電プラズマ焼結(SPS)装置(住友石炭鉱業(株)社製「DR.SINTER SPS-1050」)を用いて、950℃、30分保持、加圧力15MPaの条件で拡散接合させた。次いで、上記Cr−Cu複合材の圧延(y)(冷間圧延)と同じ圧下率で、圧延(y)の圧延方向と直交する方向に圧延(x)(冷間圧延)を施し、さらに800℃×1hrの熱処理(軟質化時効熱処理)を施し、本発明例の放熱板を製造した。ここで、圧延(x)と圧延(y)を合わせたCu−Mo複合材の総圧下率は98%とした。
(2.2)比較例
Cr−Cu複合材と純Cu板をCu/(Cr−Cu)/Cuの3層構造又はCu/(Cr−Cu)/Cu/(Cr−Cu)/Cuの5層構造とした以外は、本発明例と同一の条件で比較例の放熱板を製造した。
各供試体について、板面内熱膨張率を押棒式変位検出法で測定し、50℃−100℃、50℃−200℃、50℃−400℃、50℃−800℃における各伸び量の差を温度差で割り算して、50℃から100℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から200℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から400℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率をそれぞれを求めた。また、板厚方向の熱伝導率(室温での熱伝導率)をフラッシュ法で測定した。
(4)熱特性の評価
表1及び表2に、各供試体の熱特性を製造条件とともに示す。これによれば、比較例に較べて発明例は板厚方向の熱伝導率が大幅に増加していることが判る。
Claims (12)
- 板厚方向において、Cr−Cu複合体層、Cu層、Cr−Cu複合体層がこの順に積層することで、2層のCr−Cu複合体層と1層のCu層で構成され、両面の最外層がCr−Cu複合体層からなる放熱板であって、
Cr−Cu複合体層は、Cuマトリクス中に扁平なCr相が分散した板厚断面組織を有することを特徴とする放熱板。 - 板厚方向において、Cr−Cu複合体層とCu層が交互に積層することで3層以上のCr−Cu複合体層と2層以上のCu層で構成されるとともに、両面の最外層がCr−Cu複合体層からなる放熱板であって、
Cr−Cu複合体層は、Cuマトリクス中に扁平なCr相が分散した板厚断面組織を有することを特徴とする放熱板。 - Cr−Cu複合体層はCr含有量が30質量%超80質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の放熱板。
- 板厚方向の熱伝導率が160W/m・K以上、50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率が13ppm/K以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の放熱板。
- 積層したCr−Cu複合体層とCu層とからなる放熱板本体の片面又は両面に、板厚方向の熱伝導率が放熱板本体よりも10W/m・K以上低くならないような膜厚のめっき皮膜が形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の放熱板。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の放熱板の製造方法であって、
Cuマトリクス中にCr相が分散した板厚断面組織を有するCr−Cu複合材(a)とCu材(b)を積層させ、該積層体を拡散接合した後、温間又は冷間での圧延(x)を施すことにより、Cr−Cu複合材(a)によるCr−Cu複合体層とCu材(b)によるCu層が積層した放熱板を得ることを特徴とする放熱板の製造方法。 - Cr−Cu複合材(a)が、Cr粉末とCu粉末の混合粉末を型に充填して成形する(但し、加圧成形する場合を含む)工程と、前記成形された粉末を還元性雰囲気中又は真空中で焼結して焼結体とする工程と、前記焼結体に温間又は冷間での圧延(y)を施す工程を経て得られたものであり、
圧延(x)と圧延(y)を合わせたCr−Cu複合材(a)の総圧下率が80%以上であることを特徴とする請求項6に記載の放熱板の製造方法。 - Cr−Cu複合材(a)が、Cr粉末又はCr粉末とCu粉末の混合粉末を型に充填して成形する(但し、加圧成形する場合を含む)工程と、前記成形された粉末を還元性雰囲気中又は真空中で焼結して焼結体とする工程と、前記焼結体に非酸化性雰囲気中又は真空中で溶融したCuを含浸させる工程を経て得られたものであり、
圧延(x)の圧下率が80%以上であることを特徴とする請求項6に記載の放熱板の製造方法。 - Cr−Cu複合材(a)が、Cr粉末又はCr粉末とCu粉末の混合粉末を型に充填して成形する(但し、加圧成形する場合を含む)工程と、前記成形された粉末を還元性雰囲気中又は真空中で焼結して焼結体とする工程と、前記焼結体に非酸化性雰囲気中又は真空中で溶融したCuを含浸させる工程と、前記Cuを含浸させた焼結体に温間又は冷間での圧延(y)を施す工程を経て得られたものであり、
圧延(x)と圧延(y)を合わせたCr−Cu複合材(a)の総圧下率が80%以上であることを特徴とする請求項6に記載の放熱板の製造方法。 - 積層したCr−Cu複合体層とCu層とからなる放熱板本体の片面又は両面に、板厚方向での熱伝導率が放熱板本体よりも10W/m・K以上低くならないような膜厚のめっき皮膜を形成することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の放熱板の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の放熱板を備えたことを特徴とする半導体パッケージ。
- 請求項11に記載の半導体パッケージを備えたことを特徴とする半導体モジュール。
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