JPH09250240A - コンクリート滑揚型枠工法および滑揚型枠装置 - Google Patents
コンクリート滑揚型枠工法および滑揚型枠装置Info
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- JPH09250240A JPH09250240A JP5947296A JP5947296A JPH09250240A JP H09250240 A JPH09250240 A JP H09250240A JP 5947296 A JP5947296 A JP 5947296A JP 5947296 A JP5947296 A JP 5947296A JP H09250240 A JPH09250240 A JP H09250240A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】コンクリート滑揚型枠工法において、コンクリ
ートと型枠との付着を防止して、コンクリート肌面を良
質な状態に仕上げできるようにする。 【解決手段】型枠３、３…を連続的または間歇的に上昇
させながら、この型枠３、３内にコンリートを打設して
壁構造物を構築するコンクリート滑揚型枠工法におい
て、前記型枠３と打設コンクリートとの間に連続的に型
枠シート８、８を供給しながら前記型枠３の上昇および
コンクリートの打設を行う。
ートと型枠との付着を防止して、コンクリート肌面を良
質な状態に仕上げできるようにする。 【解決手段】型枠３、３…を連続的または間歇的に上昇
させながら、この型枠３、３内にコンリートを打設して
壁構造物を構築するコンクリート滑揚型枠工法におい
て、前記型枠３と打設コンクリートとの間に連続的に型
枠シート８、８を供給しながら前記型枠３の上昇および
コンクリートの打設を行う。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレームに固定さ
れた型枠を連続的または間歇的に上昇させながらコンク
リートを打設し、壁コンクリート構造物を構築するため
のコンクリート滑揚型枠工法および滑揚型枠装置に関す
る。
れた型枠を連続的または間歇的に上昇させながらコンク
リートを打設し、壁コンクリート構造物を構築するため
のコンクリート滑揚型枠工法および滑揚型枠装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来より、サイロ、給水塔、煙突、高架
水槽、高橋脚等の壁コンクリート構造物を構築する際、
型枠を上昇移動させながらコンクリートを打設していく
コンクリート滑揚型枠工法（sliding form method また
はslip form method) が採用されている。このコンクリ
ート滑揚型枠工法は、ヨークと呼ばれる鉄または木製の
フレームに対して内外型枠を固定するとともに、打込み
済みコンクリートによって固定される鉛直配置のクライ
ミングロッドを設け、前記ヨークをクライミングロッド
に対して型枠昇降ジャッキを介して支持させ、前記型枠
昇降ジャッキにより型枠を上昇させながら型枠内に連続
的にコンクリートを打設して壁コンクリート構造物を構
築する方法であり、型枠がコンクリートとの境界面で滑
りながら上昇することから滑揚型枠工法と呼ばれてい
る。
水槽、高橋脚等の壁コンクリート構造物を構築する際、
型枠を上昇移動させながらコンクリートを打設していく
コンクリート滑揚型枠工法（sliding form method また
はslip form method) が採用されている。このコンクリ
ート滑揚型枠工法は、ヨークと呼ばれる鉄または木製の
フレームに対して内外型枠を固定するとともに、打込み
済みコンクリートによって固定される鉛直配置のクライ
ミングロッドを設け、前記ヨークをクライミングロッド
に対して型枠昇降ジャッキを介して支持させ、前記型枠
昇降ジャッキにより型枠を上昇させながら型枠内に連続
的にコンクリートを打設して壁コンクリート構造物を構
築する方法であり、型枠がコンクリートとの境界面で滑
りながら上昇することから滑揚型枠工法と呼ばれてい
る。
【０００３】このコンクリート滑揚型枠工法によれば、
コンクリート型枠の盛り代えの手間を大幅に省くことが
できるため、サイロ、給水塔、煙突、高架水槽、高橋脚
等の下から上まで連続した壁体を有する壁コンクリート
構造物を迅速かつ短期間に施工することができるように
なる。
コンクリート型枠の盛り代えの手間を大幅に省くことが
できるため、サイロ、給水塔、煙突、高架水槽、高橋脚
等の下から上まで連続した壁体を有する壁コンクリート
構造物を迅速かつ短期間に施工することができるように
なる。
【０００４】前記コンクリート滑揚型枠工法において
は、型枠の移動は壁コンクリート構造物が完成するか、
ある計画領域のコンクリート打設が終了するまで連続的
に行われる。したがって、型枠の滑動速度は、コンクリ
ート自身がその部分にかかる全荷重を支え、またその形
を保つのに十分な強度が出た後に型枠がそのコンクリー
ト部分を通過するように上昇速度管理が行われる。ま
た、セメントの種類、コンリート配合、コンクリートの
スランプ、気温およびコンクリート供給時間のバラツキ
によりコンクリート硬化時間が著しく変化するため、硬
化促進剤などの添加剤を混入することにより、脱型直後
のコンクリートが所定の強度を持つように調整を行って
いる。
は、型枠の移動は壁コンクリート構造物が完成するか、
ある計画領域のコンクリート打設が終了するまで連続的
に行われる。したがって、型枠の滑動速度は、コンクリ
ート自身がその部分にかかる全荷重を支え、またその形
を保つのに十分な強度が出た後に型枠がそのコンクリー
ト部分を通過するように上昇速度管理が行われる。ま
た、セメントの種類、コンリート配合、コンクリートの
スランプ、気温およびコンクリート供給時間のバラツキ
によりコンクリート硬化時間が著しく変化するため、硬
化促進剤などの添加剤を混入することにより、脱型直後
のコンクリートが所定の強度を持つように調整を行って
いる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】型枠の上昇管理や硬化
促進剤などの添加量管理が上手く行われている間はさほ
どの問題は生じないが、型枠昇降ジャッキなどの型枠移
動装置やコンクリートポンプなどの機械の故障があった
場合や、休日等の止むを得ない理由により一時停止があ
った場合などは、コンクリートが型枠に対して付着し、
その後に型枠移動を行った際、型枠付着部分のコンクリ
ート固形片または塊が型枠とともに移動することによ
り、コンクリート表面に凹部が形成されたり肌荒れを起
こすことがある。かかる場合には、コンクリート表面の
手直しが必要となるため、その分多くの手間と時間を必
要とするなどの問題が発生している。
促進剤などの添加量管理が上手く行われている間はさほ
どの問題は生じないが、型枠昇降ジャッキなどの型枠移
動装置やコンクリートポンプなどの機械の故障があった
場合や、休日等の止むを得ない理由により一時停止があ
った場合などは、コンクリートが型枠に対して付着し、
その後に型枠移動を行った際、型枠付着部分のコンクリ
ート固形片または塊が型枠とともに移動することによ
り、コンクリート表面に凹部が形成されたり肌荒れを起
こすことがある。かかる場合には、コンクリート表面の
手直しが必要となるため、その分多くの手間と時間を必
要とするなどの問題が発生している。
【０００６】そこで本発明の主たる課題は、型枠の定常
移動中はもちろん、型枠の一時停止等があった場合で
も、コンクリートと型枠との付着を防止して、コンクリ
ート肌面を良質な状態に仕上げることができるようにし
たコンクリート滑揚型枠工法および滑揚型枠装置を提供
することにある。
移動中はもちろん、型枠の一時停止等があった場合で
も、コンクリートと型枠との付着を防止して、コンクリ
ート肌面を良質な状態に仕上げることができるようにし
たコンクリート滑揚型枠工法および滑揚型枠装置を提供
することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、型枠を連続的または間歇的に上昇させなが
ら、この型枠内にコンリートを打設して壁構造物を構築
するコンクリート滑揚型枠工法において、前記型枠と打
設コンクリートとの間に連続的にシート材を供給しなが
ら前記型枠の上昇およびコンクリートの打設を行うこと
を特徴とするものである。
に本発明は、型枠を連続的または間歇的に上昇させなが
ら、この型枠内にコンリートを打設して壁構造物を構築
するコンクリート滑揚型枠工法において、前記型枠と打
設コンクリートとの間に連続的にシート材を供給しなが
ら前記型枠の上昇およびコンクリートの打設を行うこと
を特徴とするものである。
【０００８】したがって、本発明においては、常に型枠
とコンクリートとの間に前記シート材が介在されている
ため、型枠はコンクリートと直に接触することがなく、
比較的摩擦係数の小さい前記シート材表面を滑りながら
上昇する。そのため、従来のように型枠の上昇に伴って
型枠に付着したコンクリート塊またはコンクリート固形
片が移動して凹部が形成されたり、肌荒れを起こすよう
なことがなくなる。なお、前記シート材はコンクリート
が硬化した後に剥離される。
とコンクリートとの間に前記シート材が介在されている
ため、型枠はコンクリートと直に接触することがなく、
比較的摩擦係数の小さい前記シート材表面を滑りながら
上昇する。そのため、従来のように型枠の上昇に伴って
型枠に付着したコンクリート塊またはコンクリート固形
片が移動して凹部が形成されたり、肌荒れを起こすよう
なことがなくなる。なお、前記シート材はコンクリート
が硬化した後に剥離される。
【０００９】ところで前記シート材の供給方法として
は、たとえば滑揚型枠装置にシート材を巻いたシート材
コイルを設備し、このシート材コイルより順次シート材
の繰り出しを行い、前記型枠と打設コンクリートとの間
に連続的にシート材の供給を行うこともできるし、ある
いは前記型枠回りに無端ループ状にシート材を周回さ
せ、型枠の上昇とともにこのシート材を周回移動させる
ことにより、前記型枠と打設コンクリートとの間に連続
的にシート材の供給を行うこともできる。この無端ルー
プシートの場合には、周回移動とともに自動的に剥離が
行われる。
は、たとえば滑揚型枠装置にシート材を巻いたシート材
コイルを設備し、このシート材コイルより順次シート材
の繰り出しを行い、前記型枠と打設コンクリートとの間
に連続的にシート材の供給を行うこともできるし、ある
いは前記型枠回りに無端ループ状にシート材を周回さ
せ、型枠の上昇とともにこのシート材を周回移動させる
ことにより、前記型枠と打設コンクリートとの間に連続
的にシート材の供給を行うこともできる。この無端ルー
プシートの場合には、周回移動とともに自動的に剥離が
行われる。
【００１０】さらに、前記シート材の供給過程におい
て、前記シート材のコンクリート接触面に剥離剤の塗布
を行うことにより、コンクリート硬化後のシート材剥離
が容易となる。また、前記シート材の供給過程におい
て、前記シート材の型枠接触面に滑剤の塗布を行うこと
により、型枠の滑動を円滑にすることができる。なお、
前記シート材としては、たとえばゴム系シート材、樹脂
系シート材、薄鋼板材、布系シート材などを使用するこ
とができる。
て、前記シート材のコンクリート接触面に剥離剤の塗布
を行うことにより、コンクリート硬化後のシート材剥離
が容易となる。また、前記シート材の供給過程におい
て、前記シート材の型枠接触面に滑剤の塗布を行うこと
により、型枠の滑動を円滑にすることができる。なお、
前記シート材としては、たとえばゴム系シート材、樹脂
系シート材、薄鋼板材、布系シート材などを使用するこ
とができる。
【００１１】他方、本発明に係るコンクリート滑揚型枠
装置は、型枠を連続的または間歇的に上昇させながら、
この型枠内にコンリートを打設して壁構造物を構築する
コンクリート滑揚型枠装置において、前記型枠と打設コ
ンクリートとの間に連続的にシート材を供給するための
シート材供給設備を備えたことを特徴とするものであ
る。この場合、シート材供給態様としては、シート材コ
イルからの繰り出し供給はもちろんの事、前記型枠回り
に無端ループ状にシート材を周回させ、型枠の上昇とと
もにこのシート材を周回移動させることにより、前記型
枠と打設コンクリートとの間に連続的にシート材を供給
することができる。
装置は、型枠を連続的または間歇的に上昇させながら、
この型枠内にコンリートを打設して壁構造物を構築する
コンクリート滑揚型枠装置において、前記型枠と打設コ
ンクリートとの間に連続的にシート材を供給するための
シート材供給設備を備えたことを特徴とするものであ
る。この場合、シート材供給態様としては、シート材コ
イルからの繰り出し供給はもちろんの事、前記型枠回り
に無端ループ状にシート材を周回させ、型枠の上昇とと
もにこのシート材を周回移動させることにより、前記型
枠と打設コンクリートとの間に連続的にシート材を供給
することができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて詳述する。図１は本発明に係るコンク
リート滑揚型枠装置を用いた壁コンクリート構造物の施
工状態図であり、図２および図３はその要部拡大図であ
る。コンクリート構造物Ｈは、たとえばサイロ、給水
塔、煙突、高架水槽、高橋脚等の壁コンクリート構造物
であり、下から上まで横断面形状が連続しているためコ
ンクリート滑揚型枠装置１（以下、単に型枠装置とい
う。）による施工が可能である。
て図面に基づいて詳述する。図１は本発明に係るコンク
リート滑揚型枠装置を用いた壁コンクリート構造物の施
工状態図であり、図２および図３はその要部拡大図であ
る。コンクリート構造物Ｈは、たとえばサイロ、給水
塔、煙突、高架水槽、高橋脚等の壁コンクリート構造物
であり、下から上まで横断面形状が連続しているためコ
ンクリート滑揚型枠装置１（以下、単に型枠装置とい
う。）による施工が可能である。
【００１３】前記型枠装置１は、主に主梁７と、この主
梁７に対して一体的に設けられた通常「ヨーク」と呼ば
れるフレーム枠２、２と、このフレーム枠２、２に対し
て固設された型枠３、３…と、コンクリート壁中に縦配
置で配設され、順次滑揚型枠１の上昇に伴って延長され
るクライミングロッド４と、前記主梁７に固定されると
ともに、クライミングロッド４が挿通される型枠昇降ジ
ャッキ５と、さらに型枠シート８を繰り出すための型枠
シート供給設備９とから構成される。なお、１０は作業
床である。
梁７に対して一体的に設けられた通常「ヨーク」と呼ば
れるフレーム枠２、２と、このフレーム枠２、２に対し
て固設された型枠３、３…と、コンクリート壁中に縦配
置で配設され、順次滑揚型枠１の上昇に伴って延長され
るクライミングロッド４と、前記主梁７に固定されると
ともに、クライミングロッド４が挿通される型枠昇降ジ
ャッキ５と、さらに型枠シート８を繰り出すための型枠
シート供給設備９とから構成される。なお、１０は作業
床である。
【００１４】構造的には、前記クライミングロッド４が
硬化したコンクリートによって支持され、このクライミ
ングロッド４を支持部材として型枠昇降ジャッキ５を介
して主梁７が横架され、それぞれコンクリート打設部位
において、壁を跨いでそれぞれの側にフレーム枠２、２
が吊持され、このフレーム枠２に対して型枠３が固定さ
れている。前記型枠昇降ジャッキ５はセンターホール型
のジャッキであり、油圧制御装置１１の操作により相対
的に前記クライミングロッド４に沿って昇降移動し、こ
れと一体とされる主梁７、フレーム枠２および型枠３が
前記型枠昇降ジャッキ５と共に移動する。前記型枠昇降
ジャッキ５としては、ネジジャッキやグリッパ機構付の
ジャッキ等適宜のものを使用することができる。なお、
前記ネジジャッキによる場合にはネジ作用により、また
グリッパ付ジャッキの場合にはジャッキの伸縮とグリッ
プとの交互操作によるテレスコ動作により昇降する。
硬化したコンクリートによって支持され、このクライミ
ングロッド４を支持部材として型枠昇降ジャッキ５を介
して主梁７が横架され、それぞれコンクリート打設部位
において、壁を跨いでそれぞれの側にフレーム枠２、２
が吊持され、このフレーム枠２に対して型枠３が固定さ
れている。前記型枠昇降ジャッキ５はセンターホール型
のジャッキであり、油圧制御装置１１の操作により相対
的に前記クライミングロッド４に沿って昇降移動し、こ
れと一体とされる主梁７、フレーム枠２および型枠３が
前記型枠昇降ジャッキ５と共に移動する。前記型枠昇降
ジャッキ５としては、ネジジャッキやグリッパ機構付の
ジャッキ等適宜のものを使用することができる。なお、
前記ネジジャッキによる場合にはネジ作用により、また
グリッパ付ジャッキの場合にはジャッキの伸縮とグリッ
プとの交互操作によるテレスコ動作により昇降する。
【００１５】前記型枠３は高さが約１〜１．５ｍ程度の
板材であり、滑動中に構造物の形状が許容値以上に変形
しないように十分な剛性を有するもの、具体的には鋼製
のものが好適に使用される。上昇速度は、概ね１０〜２
０cm/h程度とされる。
板材であり、滑動中に構造物の形状が許容値以上に変形
しないように十分な剛性を有するもの、具体的には鋼製
のものが好適に使用される。上昇速度は、概ね１０〜２
０cm/h程度とされる。
【００１６】なお、６は型枠昇降ジャッキ５の下側に固
定されたクライミングロッド用座屈防止管であり、コン
クリート上面と型枠昇降ジャッキ５間におけるクライミ
ングロッド４の座屈を防止するためのものである。
定されたクライミングロッド用座屈防止管であり、コン
クリート上面と型枠昇降ジャッキ５間におけるクライミ
ングロッド４の座屈を防止するためのものである。
【００１７】さて、本発明においては、特にコンクリー
トと型枠３との付着を防止するために、コンクリートと
型枠３との間に、順次、型枠シート８（本発明にいうシ
ート材）が連続的に供給される。型枠シート８として
は、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、クロロプレ
ンゴムなどのゴム系シート材、塩化ビニル樹脂、塩素化
ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル樹脂などの樹脂系シ
ート材、薄鋼板等の鋼製シート材、天然繊維、半合成繊
維、合成繊維等の布性シート材等、可撓性を有し連続供
給可能なものであればどのようなものでも使用できる。
トと型枠３との付着を防止するために、コンクリートと
型枠３との間に、順次、型枠シート８（本発明にいうシ
ート材）が連続的に供給される。型枠シート８として
は、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、クロロプレ
ンゴムなどのゴム系シート材、塩化ビニル樹脂、塩素化
ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル樹脂などの樹脂系シ
ート材、薄鋼板等の鋼製シート材、天然繊維、半合成繊
維、合成繊維等の布性シート材等、可撓性を有し連続供
給可能なものであればどのようなものでも使用できる。
【００１８】前記型枠シート８は型枠装置１の上昇速度
に合わせて順次繰り出され、型枠３とコンクリートとの
間に順次供給される。この場合、型枠シート８の繰り出
し方法としては、コイル支持台１２によりシート材コイ
ル９に対して若干のブレーキ力を与えるようにし、型枠
装置１の上昇によって上昇した分だけ自然に型枠シート
８の繰り出しが行われるようにしてもよいし、あるいは
図２に示されるように、コイル支持台１２の繰出し速度
を制御する制御装置１３を設け、型枠装置１の上昇速度
に合わせてシート材コイル９から型枠シート８の繰出し
を行うようにしてもよい。
に合わせて順次繰り出され、型枠３とコンクリートとの
間に順次供給される。この場合、型枠シート８の繰り出
し方法としては、コイル支持台１２によりシート材コイ
ル９に対して若干のブレーキ力を与えるようにし、型枠
装置１の上昇によって上昇した分だけ自然に型枠シート
８の繰り出しが行われるようにしてもよいし、あるいは
図２に示されるように、コイル支持台１２の繰出し速度
を制御する制御装置１３を設け、型枠装置１の上昇速度
に合わせてシート材コイル９から型枠シート８の繰出し
を行うようにしてもよい。
【００１９】ところで、図３に示されるように、前記型
枠シート８の供給過程において、型枠シート８のコンク
リート接触面に剥離材スプレーガン１６により剥離剤の
塗布を行うこともできるし、さらに型枠シート８の型枠
接触面に滑剤スプレーガン１７により滑剤の塗布を行う
こともできる。前記剥離剤および滑剤としては、たとえ
ば動植物油、それらのせっけん水、重油、鉱油、パラフ
ィン、合成樹脂などが用いられる。
枠シート８の供給過程において、型枠シート８のコンク
リート接触面に剥離材スプレーガン１６により剥離剤の
塗布を行うこともできるし、さらに型枠シート８の型枠
接触面に滑剤スプレーガン１７により滑剤の塗布を行う
こともできる。前記剥離剤および滑剤としては、たとえ
ば動植物油、それらのせっけん水、重油、鉱油、パラフ
ィン、合成樹脂などが用いられる。
【００２０】かかる型枠装置１を用いて、壁構造物Ｈの
構築を行うに当たっては、先ず構造物の下側部分を通常
の型枠工法によって構築した後、その上側に型枠装置１
のセッティングを行う。その後は、順次クライミングロ
ッド４および鉄筋２０の建込みを行う一方、型枠シート
８を型枠３と打設コンクリートとの間に順次連続的に供
給しながら型枠装置１の上昇およびコンクリートの打設
を行う。コンクリートの打設は、ポンプ圧送による方法
やクレーンを用いたバケット輸送等の方法により行うこ
とができる。また、前記型枠シート８の剥離作業は、フ
レーム２内に配置した作業員により行うこともできる
し、あるいは全長分のコンクリート打設が完了した後に
行ってもよい。前記のように型枠シート８を打設済みコ
ンクリートの表面に残しながら施工を行う場合には、同
時にこの型枠シート８によりコンクリート養生を兼ねる
ことができるため、省力的にコンクリートの品質を確保
することができる。
構築を行うに当たっては、先ず構造物の下側部分を通常
の型枠工法によって構築した後、その上側に型枠装置１
のセッティングを行う。その後は、順次クライミングロ
ッド４および鉄筋２０の建込みを行う一方、型枠シート
８を型枠３と打設コンクリートとの間に順次連続的に供
給しながら型枠装置１の上昇およびコンクリートの打設
を行う。コンクリートの打設は、ポンプ圧送による方法
やクレーンを用いたバケット輸送等の方法により行うこ
とができる。また、前記型枠シート８の剥離作業は、フ
レーム２内に配置した作業員により行うこともできる
し、あるいは全長分のコンクリート打設が完了した後に
行ってもよい。前記のように型枠シート８を打設済みコ
ンクリートの表面に残しながら施工を行う場合には、同
時にこの型枠シート８によりコンクリート養生を兼ねる
ことができるため、省力的にコンクリートの品質を確保
することができる。
【００２１】ところで、前述のようにコイルから型枠シ
ート８を繰り出し供給する方法の場合には、構造物高さ
分のシート長を必要とするが、図４に示されるように、
型枠３回りに無端ループ状に型枠シート１４を設け、型
枠３の上昇とともに前記無端ループ状型枠シート１４を
周回移動させることにより、前記型枠３と打設コンクリ
ートとの間にシート材を連続的に供給を行うこともでき
る。なお、１５は反転ローラであり、１６は剥離剤スプ
レーガンである。かかる場合には、前記第１例のよう
に、構造物高さに相当する長さの型枠シート８を容易し
なくても、型枠３回りに配設した所定長の前記無端ルー
プ状型枠シート１４により構造物全高分の施工が行える
ようになる。
ート８を繰り出し供給する方法の場合には、構造物高さ
分のシート長を必要とするが、図４に示されるように、
型枠３回りに無端ループ状に型枠シート１４を設け、型
枠３の上昇とともに前記無端ループ状型枠シート１４を
周回移動させることにより、前記型枠３と打設コンクリ
ートとの間にシート材を連続的に供給を行うこともでき
る。なお、１５は反転ローラであり、１６は剥離剤スプ
レーガンである。かかる場合には、前記第１例のよう
に、構造物高さに相当する長さの型枠シート８を容易し
なくても、型枠３回りに配設した所定長の前記無端ルー
プ状型枠シート１４により構造物全高分の施工が行える
ようになる。
【００２２】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、型
枠の定常移動中はもちろん、型枠の一時停止等があった
場合でも、コンクリートと型枠との付着を防止して、コ
ンクリート肌面を良質な状態に仕上げることができるよ
うになる。
枠の定常移動中はもちろん、型枠の一時停止等があった
場合でも、コンクリートと型枠との付着を防止して、コ
ンクリート肌面を良質な状態に仕上げることができるよ
うになる。
【図１】本発明に係るコンクリート滑揚型枠装置を用い
た施工状態図である。
た施工状態図である。
【図２】図１の要部拡大図である。
【図３】図１の要部拡大図である。
【図４】本発明に係る他のコンクリート滑揚型枠装置の
縦断面図である。
縦断面図である。
１…型枠装置、２…フレーム、３…型枠、４…クライミ
ングロッド、５…型枠昇降ジャッキ、６…座屈防止管、
７…主梁、８…型枠シート、９…シート材コイル、１０
…作業床、１１…油圧制御装置、１４…無端ループ状型
枠シート、１６…剥離剤スプレーガン、１７…滑剤スプ
レーガン
ングロッド、５…型枠昇降ジャッキ、６…座屈防止管、
７…主梁、８…型枠シート、９…シート材コイル、１０
…作業床、１１…油圧制御装置、１４…無端ループ状型
枠シート、１６…剥離剤スプレーガン、１７…滑剤スプ
レーガン
Claims (8)
- 【請求項１】型枠を連続的または間歇的に上昇させなが
ら、この型枠内にコンリートを打設して壁構造物を構築
するコンクリート滑揚型枠工法において、 前記型枠と打設コンクリートとの間に連続的にシート材
を供給しながら前記型枠の上昇およびコンクリートの打
設を行うことを特徴とするコンクリート滑揚型枠工法。 - 【請求項２】前記シート材の供給に係り、滑揚型枠装置
にシート材を巻いたシート材コイルを設備し、このシー
ト材コイルより順次シート材の繰り出しを行い、前記型
枠と打設コンクリートとの間に連続的にシート材の供給
を行う請求項１記載のコンクリート滑揚型枠工法。 - 【請求項３】前記シート材の供給に係り、前記型枠回り
に無端ループ状にシート材を周回させ、型枠の上昇とと
もにこのシート材を周回移動させることにより、前記型
枠と打設コンクリートとの間に連続的にシート材の供給
を行う請求項１記載のコンクリート滑揚型枠工法。 - 【請求項４】前記シート材の供給過程において、前記シ
ート材のコンクリート接触面に剥離剤の塗布を行う請求
項１〜３記載のコンクリート滑揚型枠工法。 - 【請求項５】前記シート材の供給過程において、前記シ
ート材の型枠接触面に滑剤の塗布を行う請求項１〜４記
載のコンクリート滑揚型枠工法。 - 【請求項６】前記シート材が、ゴム系シート材、樹脂系
シート材、薄鋼板材、布系シート材である請求項１〜５
記載のコンクリート滑揚型枠工法。 - 【請求項７】型枠を連続的または間歇的に上昇させなが
ら、この型枠内にコンリートを打設して壁構造物を構築
するコンクリート滑揚型枠装置において、 前記型枠と打設コンクリートとの間に連続的にシート材
を供給するためのシート材供給設備を備えたことを特徴
とするコンクリート滑揚型枠装置。 - 【請求項８】前記型枠回りに無端ループ状にシート材を
周回させ、型枠の上昇とともにこのシート材を周回移動
させることにより、前記型枠と打設コンクリートとの間
に連続的にシート材の供給を行うようにした請求項７記
載のコンクリート滑揚型枠装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5947296A JPH09250240A (ja) | 1996-03-15 | 1996-03-15 | コンクリート滑揚型枠工法および滑揚型枠装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5947296A JPH09250240A (ja) | 1996-03-15 | 1996-03-15 | コンクリート滑揚型枠工法および滑揚型枠装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09250240A true JPH09250240A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=13114296
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5947296A Pending JPH09250240A (ja) | 1996-03-15 | 1996-03-15 | コンクリート滑揚型枠工法および滑揚型枠装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09250240A (ja) |
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1996
- 1996-03-15 JP JP5947296A patent/JPH09250240A/ja active Pending
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