JPH09250048A - 伸縮性を有する織物及びその製造法 - Google Patents
伸縮性を有する織物及びその製造法Info
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Abstract
織物及びその製造法を提供する。 【解決手段】 エチレンテレフタレート単位を主体とし
金属塩スルホネート基を有する構成単位1〜3モル%お
よびイソフタル酸2〜10モル%を共重合成分とする共
重合ポリエステルと、低収縮ポリエステルとからなる偏
芯型複合繊維を55重量%以上含有する紡績糸を、単糸
又は合撚糸の形で、織物の経糸及び/又は緯糸に25〜
100重量%を含めて製織し、伸長率5〜45%、伸長
回復率70%以上とした伸縮性を有する織物及びその製
造法。
Description
でありながらも、伸縮性及び伸長回復性に富んだ織物及
びその製造法に関する。
ーツ衣料等には、機能性、フィット性の要求から伸縮性
及び伸長回復性に富んだ布帛が求められている。
天然ゴムを用いたり、近年ではポリエステルやナイロン
の仮撚加工糸を用いたり、伸縮性を有するポリウレタン
糸を用いたり、さらにはこれらの糸を芯にして紡績糸や
フィラメント糸を巻きつけて得たカバリング糸を用いた
り、綿糸にアルカリ処理を施して綿糸を膨潤させて外力
を加えて捲縮率を高めようとするケミカルストレッチ法
等が用いられていた。
シエトキシ)フェニル〕プロパン2〜7モル%とイソフ
タル酸5〜13モル%とを共重合したエチレンテレフタ
レート単位主体の共重合ポリエステルと、実質的にエチ
レンテレフタレート単位よりなるポリエステルとからな
る複合繊維を70重量%以上含む紡績糸を用いて伸縮性
を出した織物も提案されている(特開平7−15042
9号公報)。
用いる方法によると、天然ゴムが太番手であるために布
帛の用途が限定され、また、天然ゴムが脆化して耐久性
に欠けたり、天然ゴムであるために伸縮性の均一性が欠
けるという問題があった。また、仮撚加工糸を用いる方
法によると、伸縮性を出すために粗い織物にせざるを得
ず、したがって風合が悪くなるという問題があった。
と、カバリングに要する工程数の増加、準備、製織での
張力管理等で高度な技術が要求され、製品においても特
にポリウレタン使いの場合には耐光、耐熱等の堅牢度不
安から脆化問題が存在した。さらにまた、ケミカルスト
レッチ法によると、伸長率、伸長回復率に限界があっ
た。
載されている技術は、次のような欠点を有していた。伸
長率が4〜18%と範囲がせまく伸縮性織物として汎用
性に欠ける点があった。
技術による織物の欠点を改良し、紡績糸使いの織物であ
っても伸縮性及び伸長回復性に優れた伸縮性を有する織
物及びその製造法を提供することを課題とする。
解決するために次の手段をとるものである。すなわち、
本発明は、エチレンテレフタレート単位を主体とし金属
塩スルホネート基を有する構成単位1〜3モル%および
イソフタル酸2〜10モル%を共重合成分とする共重合
ポリエステル(A)と、ポリエチレンテレフタレートま
たはエチレンテレフタレート単位を主体とし前記共重合
ポリエステル(A)よりも低収縮性の共重合ポリエステ
ル(B)とが偏芯的に接合されている偏芯型複合繊維を
55重量%以上含有する紡績糸が、単糸又は合撚糸の形
で経糸及び/又は緯糸に用いられてなる織物であって、
該紡績糸が織物全体に対して25〜100重量%を占
め、該織物の伸長率が5〜45%、伸長回復率が70%
以上であることを特徴とする伸縮性を有する織物であ
る。
であるものは、本発明の好ましい実施態様である。ま
た、目付が50〜800g/m2 、厚さが0.15〜
2.4mmの範囲にあるものは本発明の好ましい実施態
様である。また、織物が起毛織物であることも好ましい
実施態様である。
維を55重量%以上含有する紡績糸を製造し、単糸又は
合撚糸の形で、織物全体に対して25〜100重量%を
占めるように経糸及び/又は緯糸に用いて織物を製造
し、ついで該織物を湿熱125℃以上又は乾熱160℃
以上でしかもフリー状態で熱処理することを特徴とする
伸縮性を有する織物の製造法である。
向で+10%以上、緯糸方向で+10%以上のオーバー
フィード状態であることも、好ましい実施態様であり、
熱処理前又は後で減量率20%以下の減量加工を行なう
こと、さらに減量加工後さらに起毛加工することも好ま
しい実施態様である。
0℃、荷重36mg/dの荷重下の乾熱収縮率が5%以
上で且つ160℃、無荷重下の熱処理時の発現捲縮数が
40個/インチ以上であるポリエステル複合繊維である
ことも、好ましい実施態様である。さらにまた、紡績糸
の160℃における乾熱収縮率が20%以上であること
も、本発明の好ましい実施態様である。また、前記潜在
捲縮性芯型複合繊維がエチレンテレフタレート単位を主
体とし金属塩スルホネート基を有する構成単位1〜3モ
ル%およびイソフタル酸2〜10モル%を共重合成分と
する共重合ポリエステル(A)と、エチレンテレフタレ
ート単位を主体とし前記共重合ポリエステル(A)より
も低収縮性の共重合ポリエステル(B)またはポリエチ
レンテレフタレートとが偏芯的に接合されている複合繊
維であることも、好ましい実施態様である。
本発明の伸縮性を有する織物は、伸長率が5〜45%、
伸長回復率が70%以上でなければならない。伸長率が
5%未満ではフィット性が不充分でストレッチ機能が得
られにくく好ましくない。他方、伸長率が45%をこえ
ると糸同士の交錯点が少なくなって伸長回復率が低下し
て好ましくない。風合の点から20〜30%が好まし
い。20%未満であると適度なドレープ性がなく着衣時
に軽量感が感じられないため好ましくなく、他方、30
%をこえると着衣時にドレープ性が高すぎて重量感を感
じることにより好ましくない。また、伸長回復率が70
%未満では織物の形態維持性が低くなって好ましくな
い。好ましくは80%以上が好ましい。
影響を与え、目付が50g/m2 未満であると織物の
経、緯糸本数が極端に少なくなり糸同士の交錯点がルー
ズになって伸長回復性が低下して好ましくない。他方、
目付が800g/m2 をこえると糸同士の交錯点が極端
に増して目詰まりを起こし、また、製織限界に近づいて
粗硬となり伸縮性が低下して好ましくない。100g/
m2 〜500g/m2 がより好ましい範囲である。
2.4mmの範囲のものが好ましい。厚さが0.15m
m未満では、使用する紡績糸を細くしなければならず、
したがって伸縮性が低下して好ましくない。逆に2.4
mmをこえると紡績糸が極めて太くなり、伸縮性は得ら
れるものの風合が損なわれて好ましくない。好ましくは
0.25〜1.7mmの厚さがより好ましい。
してあってもよい。この場合には、多方面の用途に展開
可能となる。
る織物は、偏芯型複合繊維を55重量%以上含有する紡
績糸を、単糸又は合撚糸の形で経糸及び/又は緯糸に2
5〜100重量%含んでいなければならない。本発明に
係る紡績糸としては、偏芯型複合繊維を55重量%以上
含有することが伸縮性を充分に発揮させる点から必要で
ある。55重量%未満では、撚の拘束状態下の紡績糸内
で捲縮発現が不充分となり好ましくない。
囲内で通常のポリエステル繊維などの合成繊維、アセテ
ート繊維などの半合成繊維、レーヨン、ポリノジックな
どの再生繊維、又は綿、羊毛、麻等の天然繊維を適宜混
綿して相手素材の特徴を生かし、製品風合い、機能性を
同時に満すようにしてもよい。
25〜100重量%含まれていることが好ましい。25
重量%未満では充分な伸縮性が得られず好ましくない。
35〜100重量%がより好ましい範囲である。
ゆるサイドバイサイド型、芯鞘の偏芯型の複合繊維が含
まれる。好ましい一例として、エチレンテレフタレート
単位を主体とし金属塩スルホネート基を有する構成単位
1〜3モル%およびイソフタル酸2〜10モル%を共重
合成分とする共重合ポリエステル(A)と、エチレンテ
レフタレート単位を主体とし前記共重合ポリエステル
(A)よりも低収縮性の共重合ポリエステル(B)また
はポリエチレンテレフタレートとが偏芯的に接合されて
いる複合繊維が挙げられる。
構成単位としては、下記の一般式で示される化合物(但
し、XはNa、K、Li等)が例示される。
まず、潜在捲縮性偏芯型複合糸繊維を55重量%以上含
有する紡績糸を製造する。潜在捲縮性偏芯型複合繊維を
用いるのは、製織後の熱処理によって弾性回復性ひいて
は伸長率及び伸長回復率を高めるためである。そして、
該潜在捲縮性偏芯型複合繊維は、160℃、荷重36m
g/dの荷重下の乾熱収縮率が5%以上でなければなら
ない。これは、捲縮発現によって高収縮成分と低収縮成
分の間で糸長差を出すためである。
現する捲縮数が40個/インチ以上であることが好まし
い。これは、織物の伸長率及び伸長回復率を高めるため
である。発現する捲縮数が40個/インチ未満では伸縮
性及び伸長回復性が低下するので好ましくない。発現す
る捲縮数の上限はないが、紡績工程通過性や織物製品の
風合から65個/インチ以下が好ましく、また、伸縮
性、伸長回復性に特に優れた織物を得る観点から50個
/インチ以上がより好ましい。
械捲縮数3〜15個/インチを付与しておくことが、紡
績工程特に混打綿、梳綿工程通過時に潜在捲縮の発現に
よる可紡性低下を防ぐため、及びネップや未開繊トラブ
ルを発生させないために好ましい。
は、すでに述べたようなサイドバイサイドタイプが好ま
しく推奨される。すなわち、エチレンテレフタレート単
位を主体とし、金属塩スルホネート基を有する構成単位
1〜3モル%、好ましくは1.5〜2.7モル%、およ
びイソフタル酸2〜10モル%好ましくは3〜8モル%
を共重合成分とする共重合ポリエステル(A)と、エチ
レンテレフタレート単位を主体とし、上記共重合ポリエ
ステル(A)よりも低収縮性の共重合ポリエステル
(B)またはポリエチレンテレフタレートをサイドバイ
サイドに接合した複合繊維が挙げられる。ここで、金属
塩スルホネート基を有する構成単位としては、下記の一
般式で示される化合物(但し、XはNa、K、Li等)
が例示される。
収縮成分を構成する共重合ポリエステル(A)は、共重
合成分として金属塩スルホネート基を有する構成単位を
含有しているので他方の低収縮成分のポリエチレンテレ
フタレートまたは共重合ポリエステル(B)に比べて紡
糸延伸後の弾性回復性に優れており、そのため複合繊維
は、高収縮成分である共重合ポリエステル(A)の側を
内側にして湾曲する。またこの共重合ポリエステル
(A)は上記の金属塩スルホネート基を有する構成単位
のほかにイソフタル酸を共重合成分として含有している
ので上記金属塩スルホネート基を有する構成単位のみを
含有する場合に比べて高収縮成分としての熱収縮率が大
きく、低収縮成分との熱収縮差が一層大きくなり、その
ため潜在捲縮機能が向上し、かつ複合繊維としての乾強
度が向上する。
る金属塩スルホネート基を有する構成単位の共重合割合
が1モル%未満の場合は、延伸後の弾性回復が不足して
潜在捲縮機能が不充分になり、反対に3モル%を超える
と複合繊維の乾強度が不足する。また上記共重合ポリエ
ステル(A)におけるイソフタル酸の共重合量が2モル
%未満の場合はポリエチレンテレフタレートまたは共重
合ポリエステル(B)との熱収縮率差が不足し、潜在捲
縮機能が不充分になり、反対に10モル%を超えると延
伸後の弾性回復が不足して潜在捲縮機能が不充分にな
る。ポリエステル(A)及び(B)には本発明の目的効
果を損なわない範囲内で他の共重合成分を含んで良い。
さらにはポリエステル(A)および(B)又はどちらか
に抗菌剤、消臭剤、難燃剤、染料、顔料、セラミックス
等の特性付与剤や添加物を任意に配合することが出来
る。
℃の弛緩熱処理によって潜在捲縮を発現させるが、ポリ
エステル自体の乾熱収縮部と発現捲縮部とがミックスさ
れた紡績糸の乾熱収縮率が20%以上であることが重要
である。20%未満では伸縮性が低下するので好ましく
ない。
糸又は合撚糸の形で、織物全体に対して25〜100重
量%を占めるように経糸及び/又は緯糸に用いて織物を
製造する。25重量%未満になると伸縮性及び伸長回復
性に乏しくなり好ましくない。なお、経方向に伸縮性を
出すためには、経方向に前記紡績糸を用いればよい。織
物としては綾又は朱子織物が好ましい。
熱160℃以上でしかもフリー状態で熱処理することが
必要である。本発明方法において、フリー状態でしかも
所定の温度以上で熱処理する必要がある。これは、潜在
捲縮機能をほぼ完全に発現させ、残留潜在捲縮機能を無
くすためである。湿熱125℃未満または乾熱160℃
未満になると潜在捲縮機能の発現が不完全となって好ま
しくない。したがって、湿熱で125〜140℃、乾熱
で160〜180℃がより好ましい。
上、好ましくは+20%以上、緯糸方向で+10%以
上、好ましくは+10%〜+50%のオーバーフィード
率が好ましい。これは、本発明に係る紡績糸に前述の熱
処理によって収縮部分と捲縮部分が顕在化することを妨
げないためである。経糸方向で+10%未満のオーバー
フィード率または緯糸方向で+10%未満のオーバーフ
ィード率では、熱処理することによって顕在化する収縮
部分と捲縮部分が不完全な状態となり、製品後の伸長
率、伸長回復率、堅牢度に問題が発生するので好ましく
ない。
おいて乾熱又は湿熱処理を温度条件を勘案して兼用して
も良い。
0%以下、好ましくは5〜10%の減量加工を行ない風
合調整を行なうことが好ましい。その後、起毛処理を行
なってもよい。
細書において用いた測定法は下記のとおりである。 (イ) ステープル繊維(デニール) JIS L 1015 7.5A法に準じ、試料若干量
を金ぐしで平行に引きそろえ、これを切断台上に置いた
ラシヤ紙の上にのせ、適度の力でまっすぐに張ったまま
ゲージ板を圧着し、安全かみそりなどの刃で30mmの
長さに切断し、繊維を数えて300本(繊維が短い場合
は20mmの長さに切断したものを450本)を1組と
し、その質量をはかり見掛繊度を求める。別に測定した
平衡水分率をもって、次の式より正量繊度(D)を算出
し、5回の平均値で表わした(小数点以下2桁迄)。 正量繊度(デニール)=D′×(100+Rc)/(1
00+Re) ここに、D′は見掛繊度(デニール)、Rcは公定水分
率(%)、Reは平衡水分率(%)である。
な紙片に長さ25mmの試料を1本ずつゆるませた状態
で両端を貼りつけ捲縮試験機のつかみに取り付け、紙片
を切断した後試料に2mg/dの荷重をかけたときのつ
かみ間の距離(mm)を読み、その間の山と谷との数を
かぞえ2で除した値からインチ当りに換算して求める。
かな紙片に長さ25mmの試料を1本ずつゆるませた状
態で両端を貼りつけ、垂下装置を用いてつかみ間隔を適
当に設定して取り付け、試料を取り付けた紙片を切断し
た後、50mg/dの荷重をかけ、つかみ間の距離Lを
測定する。試料を装置から外して乾燥機(温度160
℃)の中に吊り下げ、30分放置後取り出し室温迄冷却
後再び前記の荷重をかけたときのつかみ間の距離L′を
求め、〔(L−L′)/L〕×100の式より求める。
て取り付け140mg/dの荷重をかけつかみ間の距離
Hを測定する。ついで紡績糸を装置から外して乾燥機
(温度160℃)の中に吊り下げ、30分間放置後取り
出し、室温まで冷却後、再び前記の荷重をかけたときの
つかみ間の距離H′を測定し、〔(H−H′)/H〕×
100から求める。
の質量を測定する。ポリエステル複合繊維は、織物を分
解して紡績糸となし、検撚機で解撚して短繊維にほぐ
し、高捲縮繊維として特定し、その質量を測定し混率を
求める。
る質量を測り、1m2当りの質量で表わした。
り一定時間(10秒)、一定圧力(240gf/cm
2 )のもとで厚さを測定した。
荷重法)を用い、試験片(5cm×30cm)を引張試
験機にセットし、静かに1.5Kgfの荷重をかけ、1
分間放置後、伸びた長さL1 を測定し、もとの長さL0
とから〔(L1−L0 )/L0 〕×100より求めた。
(定荷重法)を用い、伸長率(%)の測定法の要領で試
験片をセットし、1.5Kgfの荷重をかけ1時間放置
後伸びた長さL1 を測り、次いで除重し、1時間後に前
記の荷重をかけ再び長さL2 を測り、〔(L1 −L2 )
/(L1 −L0 )〕×100より求めた。測定した。
毛風合が充分にあることを示す。
レッチ機能が100%満足されるを、△はストレッチ機
能が70〜99%満足されるを、×はストレッチ機能が
70%未満満足されるを示す。
し、5−ソジウムスルホイソフタル酸ジエチレングリコ
ールエステル1.5モル%およびイソフタル酸8モル%
を共重合した共重合ポリエステルを、低収縮成分として
ポリエチレンテレフタレートを使用し、紡糸温度290
℃、単孔吐出量1g/min.(吐出割合50:5
0)、紡糸速度1600m/min.で紡出し、サイド
バイサイド型の未延伸糸を製造した。この未延伸糸を収
束し、延伸倍率1.4倍、延伸温度140℃で延伸し、
次いでスタッフィングボックスで機械捲縮(10個/イ
ンチ)を付与し、ついで等長カットして繊維長51m
m、繊度2.5デニールのサイドバイサイド型の偏芯型
複合繊維ステープルを製造した。乾熱160℃、荷重3
6mg/dの荷重下の乾熱収縮率は8%、乾熱、160
℃における無荷重下の熱処理時の発現捲縮数は55個/
インチであった。ついで、前記偏芯型複合繊維ステープ
ル100重量%を用いて綿紡方式で英式綿番手30′s
/1の紡績糸(撚係数3.2)を製造し、さらに右撚1
4t/インチの双糸(30′s /2)を製造した。
糸、緯糸に用い、経糸密度59本/インチ、緯糸密度4
0本/インチ、組織ツイル2/1 の織物を製織し、乾
熱125℃以上でしかも経糸方向+45%のオーバフィ
ード状態で、緯方向はフリー状態で熱処理し、減量率5
%の減量加工と130℃の染色加工を加え、さらにフラ
ンス式起毛機で化繊用針布(金井重要工業株式製4号)
を用いて起毛加工を施し、表面をせん毛した。得られた
生地について伸長率、伸長回復率などの物性を測定し紡
績糸の物性とともに表1に示した。
リエチレンテレフタレート繊維のステープル(2デニー
ル×51mm)35重量%とを混紡して製造した混紡糸
を用い、実施例1と同様にして生地を製造して物性を測
定して表1に示した。
リエチレンテレフタレート繊維のステープル(2デニー
ル×51mm)50重量%とを混紡して製造した混紡糸
を用い、実施例1と同様にして生地を製造して物性を測
定して表1に示した。
施例1、2は伸長率、伸長回復率ともに優れており、表
面フラノ調の起毛風合いに優れた織物でストレッチ機能
にも優れたものであった。他方、比較例1は、偏芯型複
合繊維のステープルが50重量%と少ないため、緯方向
の伸長率が低く、また、伸長回復率も少ないために表面
フラノ調タッチのものであったものの、ストレッチ機能
が劣るものであった。
性、伸長回復性に優れ、アウター(紳士、婦人)、スポ
ーツウエア、ユニフォーム等の機能性、フィット性の性
能が要求される用途分野に好適なものであり、また製造
法は叙上の織物、特に表面ソフトタッチで優れた起毛織
物を製造することができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 エチレンテレフタレート単位を主体とし
金属塩スルホネート基を有する構成単位1〜3モル%お
よびイソフタル酸2〜10モル%を共重合成分とする共
重合ポリエステル(A)と、ポリエチレンテレフタレー
トまたはエチレンテレフタレート単位を主体とし前記共
重合ポリエステル(A)よりも低収縮性の共重合ポリエ
ステル(B)とが偏芯的に接合されている偏芯型複合繊
維を55重量%以上含有する紡績糸が、単糸又は合撚糸
の形で経糸及び/又は緯糸に用いられてなる織物であっ
て、該紡績糸が織物全体に対して25〜100重量%を
占め、該織物の伸長率が5〜45%、伸長回復率が70
%以上であることを特徴とする伸縮性を有する織物。 - 【請求項2】 織物の伸長率が20〜45%である請求
項1に記載の伸縮性を有する織物。 - 【請求項3】 目付が50〜800g/m2 、厚さが
0.15〜2.4mmの範囲にある請求項1又は2に記
載の伸縮性を有する織物。 - 【請求項4】 織物が起毛織物である請求項1、2又は
3に記載の伸縮性を有する織物。 - 【請求項5】 潜在捲縮性偏芯型複合繊維を55重量%
以上含有する紡績糸を製造し、単糸又は合撚糸の形で、
織物全体に対して25〜100重量%を占めるように経
糸及び/又は緯糸に用いて織物を製造し、ついで該織物
を湿熱125℃以上又は乾熱160℃以上でしかもフリ
ー状態で熱処理することを特徴とする伸縮性を有する織
物の製造法。 - 【請求項6】 フリー状態が経糸方向で+10%以上、
緯糸方向で+10%以上のオーバーフィード状態である
請求項5に記載の伸縮性を有する織物の製造法。 - 【請求項7】 熱処理の前又は後で減量率20%以下の
減量加工を行なう請求項5又は6に記載の伸縮性を有す
る織物の製造法。 - 【請求項8】 減量加工後さらに起毛加工する請求項5
〜7のいずれか1項に記載の伸縮性を有する織物の製造
法。 - 【請求項9】 潜在捲縮性偏芯型複合繊維が、160
℃、荷重36mg/dの荷重下の乾熱収縮率が5%以上
で且つ160℃、無荷重下の熱処理時の発現する捲縮数
が40個/インチ以上であるポリエステル複合繊維であ
る請求項5〜8のいずれか1項に記載の伸縮性を有する
織物の製造法。 - 【請求項10】 紡績糸の160℃における乾熱収縮率
が20%以上である請求項5〜9のいずれか1項に記載
の伸縮性を有する織物の製造法。 - 【請求項11】 偏芯型複合繊維がエチレンテレフタレ
ート単位を主体とし金属塩スルホネート基を有する構成
単位1〜3モル%およびイソフタル酸2〜10モル%を
共重合成分とする共重合ポリエステル(A)と、ポリエ
チレンテレフタレートまたはエチレンテレフタレート単
位を主体とし前記共重合ポリエステル(A)よりも低収
縮性の共重合ポリエステル(B)とが偏芯的に接合され
ている複合繊維である請求項5〜10のいずれか1項に
記載の織物の製造法。
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JP06107696A JP3685273B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 伸縮性を有する織物及びその製造法 |
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JP06107696A JP3685273B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 伸縮性を有する織物及びその製造法 |
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JP06107696A Expired - Fee Related JP3685273B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 伸縮性を有する織物及びその製造法 |
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JP (1) | JP3685273B2 (ja) |
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1996
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