JPH10204747A - 伸縮性を有する織物およびその製造方法 - Google Patents

伸縮性を有する織物およびその製造方法

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JPH10204747A
JPH10204747A JP9002753A JP275397A JPH10204747A JP H10204747 A JPH10204747 A JP H10204747A JP 9002753 A JP9002753 A JP 9002753A JP 275397 A JP275397 A JP 275397A JP H10204747 A JPH10204747 A JP H10204747A
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Japan
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woven fabric
warp
weft
polyester component
spun yarn
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JP9002753A
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Rokuro Morishita
禄郎 森下
Hiroshi Yasuda
浩 安田
Mitsuru Sedo
満 背戸
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紡績糸使いの織物でありながら伸縮性、伸長
回復率及びソフトでふくらみ、軽量感、弾発性に優れ、
アウター、スポーツウエア、ユニフォーム等の適度なフ
ィット性が要求される分野に好適な織物を提供する。 【構成】 二成分からなる複合繊維含有の紡績糸を用い
た伸長率5〜45%、伸長回復率70%以上の織物であ
って、複合繊維中の高収縮成分が織クリンプの頂上近傍
で織クリンプの内側に向いて存在している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡績糸使いの織物
でありながらも、伸縮性及び伸長回復性に富んだ織物お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、衣料用途特にユニフォーム、スポ
ーツ衣料等には、機能性、フィット性の要求から伸縮性
及び伸長回復性に富んだ布帛が求められている。
【0003】伸縮性を付与する方法としては、古くは、
天然ゴムを用いたり、近年ではポリエステルやナイロン
の仮撚加工糸を用いたり、伸縮性を有するポリウレタン
弾性糸を用いたり、さらにはこれらの糸を芯にしたコア
−スパン紡績糸やフィラメント糸を巻き付けて得たカバ
リング糸を用いたり、綿糸にアルカリ処理を施して綿糸
を膨潤させて外力を加えて捲縮率を高めようとするケミ
カルストレッチ法等が用いられていた。
【0004】また、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル]プロパン2〜7モル%とイソフ
タル酸5〜13モル%とを共重合したエチレンテレフタ
レート単位主体の共重合ポリエステルと、実質的にエチ
レンテレフタレート単位によりなるポリエステルとから
なる複合繊維を70重量%以上含む紡績糸を用いて伸縮
性を出した織物も提案されている(特開平7−1504
29号公報)。
【0005】しかし、これらの方法において天然ゴムを
用いる方法によると、天然ゴムが太番手であるために布
帛の用途が限定され、また、天然ゴムが脆化して耐久性
に欠けたり、天然ゴムであるために伸縮性の均一性が欠
けるという問題があった。また、仮撚加工糸を用いる方
法によると、伸縮性を出すために粗い織物にせざるを得
ず、したがって風合いが悪くなるという問題があった。
【0006】さらに、カバリング糸を用いる方法による
と、カバリングに要する工程数の増加、準備、製織での
張力管理等で高度な技術が要求され、製品においても特
にポリウレタン使いの場合には耐光、耐熱等の堅牢度不
安から脆化問題が存在した。さらにまた、ケミカルスト
レッチ法によると、伸長率、伸長回復率に限界があっ
た。
【0007】また、特開平7−150429号公報に記
載されている技術は、伸長率が高々18%と範囲が狭く
伸縮性織物として汎用性に欠ける点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術による織物の欠点を改良し、紡績糸使いの織物であっ
ても伸縮性及び伸長回復性に優れた伸縮性を有し、ソフ
トでふくらみがあり、軽量、弾発性、さらに外観品位、
風合いを維持する織物及びその製造方法を提供すること
を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために次の手段をとるものである。すなわち、
本発明の物質発明は、ポリエステル成分(A)と、該ポ
リエステル成分(A)よりも低収縮性のポリエステル成
分(B)とからなる複合繊維を含有する紡績糸を経糸及
び/又は緯糸に用いた伸長率が5〜45%、伸長回復率
が70%以上の織物であって、織クリンプを形成する該
紡績糸中の該複合繊維において,ポリエステル成分
(A)が該織クリンプの頂上近傍で織クリンプの内側に
向いて存在していることを特徴とする伸縮性を有する織
物である。以下、その好ましい態様を列挙する。織物の
伸長率が20〜45%であることを特徴とする上記の伸
縮性を有する織物。目付が50〜800g/m2 、厚さ
が0.15〜2.4mmであることを特徴とする上記の
伸縮性を有する織物。潜在捲縮性偏芯型複合繊維が、1
60℃、荷重36mg/dの荷重下の乾熱収縮率が5%
以上で且つ160℃、無荷重下の熱処理時に発現する捲
縮数が40個/インチ以上であるポリエステル複合繊維
であることを特徴とする上記の伸縮性を有する織物。紡
績糸の160℃における乾熱収縮率が20%以上である
ことを特徴とする上記の伸縮性を有する織物。
【0010】本発明の製法発明は、ポリエステル成分
(A)と、該ポリエステル成分(A)よりも低収縮性の
ポリエステル成分(B)とからなる潜在捲縮性偏芯型複
合繊維を55重量%以上含有し、下記(1)式で求めら
れる撚係数が単糸の場合は3.2〜4.7、合撚の場合
は下撚が、3.2〜4.7、上撚りが単糸の下撚の追撚
方向で0.5〜1.5倍の撚数にある紡績糸を製造し、
該紡績糸を織物全体に対して25〜100重量%を占め
るように経糸および/又は緯糸に用いて、下記(2)式
で表される基本密度係数が10〜35の範囲にある織物
を製造し、次いで該織物を染色前及び/又は染色時に湿
熱125℃以上もしくは乾熱160℃以上でしかもフリ
ー状態で熱処理することを特徴とする伸縮性を有する織
物の製造方法である。 撚係数 =T/(Ne)1/2 … (1) T:紡績糸の1インチ当たりの撚数 Ne:紡績糸の
英式番手 基本密度係数 ={(2n/(2(Nw)1/2)+St/(2(Nt)1/2)}×T/St+ {(2n/(2(Nt)1/2)+Sw/(2(Nw)1/2)}×W/Sw…(2) n:1循環中の組織点 Nt:経糸番手 N
w:緯糸番手 T:経密度(本/インチ) W:緯密度(本/イン
チ) St:1循環中の経糸本数 Sw:1循環中の緯糸本
数 以下、その好ましい態様を列挙する。フリー状態が経糸
方向で+10%以上、緯糸方向で+10%以上のオーバ
ーフィード状態であることを特徴とする上記の伸縮性を
有する織物の製造方法。熱処理の前又は後で、減量率4
0%以下の減量加工を行うことを特徴とする上記の伸縮
性を有する織物の製造方法。潜在捲縮性偏芯型複合繊維
が、160℃、荷重36mg/dの荷重下の乾熱収縮率
が5%以上で且つ160℃、無荷重下の熱処理時に発現
する捲縮数が40個/インチ以上であるポリエステル複
合繊維であることを特徴とする上記の伸縮性を有する織
物の製造方法。紡績糸の160℃における乾熱収縮率が
20%以上であることを特徴とする上記の伸縮性を有す
る織物の製造方法。
【0011】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
伸縮性を有する織物は、伸長率が5〜45%、伸長回復
率が70%以上であることが肝要である。伸長率が5%
未満ではフィット性が不十分でストレッチ機能が得られ
難く好ましくない。他方、伸長率が45%を越えると糸
同士の交錯点が少なくなって伸長回復率が低下して好ま
しくない。風合いの点から20〜30%が好ましい。2
0%未満であると適度なドレープ性がなく着用時に軽量
感が得られないことから好ましくなく、他方、45%を
越えると着用時にドレープ性が高すぎて重量感を感じる
ことから好ましくない。また、伸長回復率が70%未満
では織物の形態維持特性が低くなって好ましくない。8
0〜98%の伸長回復率を有することが好ましい。
【0012】さらに本発明の伸縮性を有する織物は、織
物の組織点において、経糸及び/又は緯糸を構成する偏
芯型複合繊維の断面において前記ポリエステル成分
(A)が織クリンプの頂上近傍において内側に該断面に
おける紡績糸の構成繊維本数の60%以上向いているこ
とが好ましい。尚、ここでいう織クリンプの頂上近傍と
は、頂上を中心としてその前後が隣接する組織点の頂上
間距離の1/4の長さ程度の繊維の箇所を指す。この配
向は、本発明にかかる潜在捲縮性を有する偏芯型複合繊
維を含有する紡績糸を製織し、該織物に後述する特定の
加工を施すことにより発現するものであり、該織物の加
工時のリラックスにより糸条を構成する繊維間の空間が
拡大し、偏芯型複合繊維の潜在捲縮性の発現に際し、各
複合繊維が糸条中で最も安定な捲縮配向形態をとること
となる。このような状態における偏芯型複合繊維の断面
におけるポリエステル成分(A)が織クリンプの内側に
向いて存在することにより織物の織り構造に整合し、前
述の如く伸長された時の十分な伸長回復力が発揮され
る。また、該複合繊維のポリエステル成分(A)は,ポ
リエステル成分(B)よりも高収縮であるから,一般に
ポリエステル成分(A)はポリエステル成分(B)より
も低融点であり,従って織物の外側、即ち織りクリンプ
の外側に向いてポリエステル成分(B)である高融点成
分が選択的に配向することになるから温度や圧力、スチ
ーム、処理時間、プレス方法などの条件が厳しいアイロ
ンプレスなどによっても、織物の表面にアタリやテカリ
が生じたり、織物の風合いが硬化したりすることを防止
することが可能となる。叙上のように、本発明にかかる
織物の組織点における偏芯型複合繊維断面のポリエステ
ル成分(A)の配向は、織物の伸縮性とともに外観品位
および風合いの維持のために必須なものである。上述の
配向が60%以下であると、偏芯型複合繊維が本来的に
有している捲縮性能が充分発揮できないため織物の伸長
回復力が得られず、織物の伸長回復性が劣り好ましくな
い。70%以上であることが好ましい。
【0013】目付も伸縮性、伸長回復性に影響を与え、
目付が50g/m2 未満であると織物の経、緯糸本数が
極端に少なくなり糸同士の交錯点がルーズになって伸長
回復率が低下して好ましくない。他方、目付が800g
/m2 を越えると糸同士の交錯点が極端に増して目詰ま
りを起こし、また、製織限界に近づいて粗硬となり伸縮
性が低下して好ましくない。100〜500g/m2
より好ましい範囲である。
【0014】また、前記織物は厚さとして0.15〜
2.4mmの範囲のものが好ましい。厚さが0.15m
m未満では、使用する紡績糸を細くしなければならず、
従って伸縮性が低下して好ましくない。逆に2.4mm
を越えると紡績糸が極めて太くなり、伸縮性は得られる
ものの風合いが損なわれて好ましくない。好ましくは
0.25〜1.70mmの厚さがより好ましい。
【0015】本発明に係る伸縮性を有する織物は、偏芯
型複合繊維を55重量%以上含有する紡績糸を単糸又は
合撚糸の形で経糸及び/又は緯糸に25〜100重量%
含んでいることが好ましい。55重量%未満では、撚り
の拘束状態下の紡績糸内で捲縮発現が不十分となるから
である。
【0016】もちろん、紡績糸には45%未満の範囲内
で通常のポリエステル繊維などの合成繊維、アセテート
繊維などの半合成繊維、レーヨン、ポリノジックなどの
再生繊維、又は綿、羊毛、麻等の天然繊維を適宜混綿あ
るいは精紡交撚して相手素材の特徴を活かし、製品風合
い、機能性を同時に満たすようにしても良い。
【0017】そして前記紡績糸は、該織物全体に対して
25〜100重量%含まれていることが好ましい。25
重量%未満では充分な伸縮性が得られず好ましくない。
35〜100重量%がより好ましい範囲である。
【0018】また、該織物の経糸及び/又は緯糸に用い
た紡績糸の下記(1)式で求められる撚係数が単糸また
は合撚糸の下撚が、3.2〜4.7の範囲であって、合
撚糸の上撚りが単糸の下撚の追撚方向で0.5〜1.5
倍の撚数の範囲にあるものが好ましい。単糸または合撚
糸の下撚の撚係数が3.2未満では、繊維間の拘束力が
弱く、紡績糸および織物の伸長回復率および強力が得ら
れず好ましくない。他方、撚係数が4.7以上では繊維
間の拘束が強すぎ、伸長率が得られず、織物の風合いも
硬化してしまうため好ましくない。単糸または合撚糸の
下撚の撚係数は3.2〜4.2の範囲が好ましい。ま
た、合撚糸の場合、上撚りは単糸の下撚の追撚方向で
0.5〜1.5倍の撚数の範囲にあることが好ましい。
合撚糸の上撚数が下撚数の0.5倍以下であると、合撚
糸としての丸み及び収束性に欠け好ましくなく、1.5
倍以上であると単糸間の拘束が強すぎ、伸長率が得られ
ず、織物の風合いも損なわれることがあるため好ましく
ない。合撚糸の上撚数は追撚方向で単糸の下撚数の0.
7〜1.3倍の範囲であることが好ましい。 撚係数=T/(Ne)1/2 … (1) T:紡績糸の1インチ当たりの撚数 Ne:紡績糸の
英式番手
【0019】また、前記織物は下記(2)式で求められ
る基本密度係数が10〜35の範囲にあるものが好まし
い。基本密度係数が10未満では粗な織物となり、良好
な風合いが得られず、織物の経、緯糸本数が極端に少な
くなり、糸同士の交錯点がルーズになって伸長回復率が
低下して好ましくない。他方、基本密度係数が35を越
えると密な織物となり、織拘束力が増加し,十分な捲縮
発現が得られず,ひいては良好な風合いが得られず、更
には糸同士の交錯点が極端に増して目詰まりを起こし、
また、製織限界に近づいて粗硬となり伸縮性が低下して
好ましくない。15〜33がより好ましい範囲である。 基本密度係数 ={(2n/(2(Nw)1/2)+St/(2(Nt)1/2)}×T/St+ {(2n/(2(Nt)1/2)+Sw/(2(Nw)1/2)}×W/Sw…(2) n:1循環中の組織点 Nt:経糸番手 Nw:
緯糸番手 T:経密度(本/インチ) W:緯密度(本/インチ) St:1循環中の経糸本数 Sw:1循環中の緯糸本
【0020】叙上の条件を逸脱すると織物中での複合繊
維断面の配向が充分得られず、結果として伸縮性、風合
いの優れた織物を得ることが困難となる。
【0021】以下に本発明の製造法について説明する。
まず、潜在捲縮性偏芯型複合繊維を55重量%以上含有
する紡績糸を製造する。潜在捲縮性偏芯型複合繊維を用
いるのは、製織後の熱処理によって弾性回復性ひいては
伸長率及び伸長回復率を高めるためである。そして、該
潜在捲縮性偏芯型複合繊維は、160℃、荷重36mg
/dの荷重下の乾熱収縮率が5%以上であることが好ま
しい。5%未満では十分な捲縮特性が期待できないから
である。
【0022】また、160℃、無荷重下の熱処理時の発
現する捲縮数が40個/インチ以上であることが好まし
い。これは、織物の伸長率及び伸長回復率を高めるため
である。発現する捲縮数が40個/インチ未満では伸縮
性及び伸長回復性が低下するので好ましくない。発現す
る捲縮数の上限はないが、紡績工程通過性や織物製品の
風合いから65個/インチ以下が好ましく、また、伸縮
性、伸長回復性に特に優れた織物を得る観点から50個
/インチ以上がより好ましい。
【0023】なお、前記潜在捲縮性偏芯型複合繊維に機
械捲縮数3〜15個/インチを付与しておくことが、紡
績工程特に混打綿、梳綿工程通過時に潜在捲縮の発現に
よる可紡性低下を防ぐため、及びネップや未開繊トラブ
ルを発生させないために好ましい。
【0024】前記潜在捲縮性偏芯型複合繊維の例として
は、いわゆるサイドバイサイド型、芯鞘の偏芯型の複合
繊維が含まれるが、サイドバイサイドタイプが好ましく
推奨される。すなわち、エチレンテレフタレート単位を
主体とし、金属塩スルホネート基を有する構成単位1〜
3モル%、好ましくは1.5〜2.7モル%、およびイ
ソフタル酸2〜10モル%好ましくは3〜8モル%を共
重合成分とするポリエステル成分(A)と、エチレンテ
レフタレート単位を主体とし、前記ポリエステル成分
(A)よりも低収縮性の共重合ポリエステルまたはポリ
エチレンテレフタレートからなるポリエステル成分から
なるポリエステル成分(B)とをサイドバイサイドに接
合した複合繊維が挙げられる。
【0025】本発明の複合繊維において、その一方の高
収縮成分を構成するポリエステル成分(A)は、共重合
成分としての金属塩スルホネート基を有する構成単位を
含有しているので他方の低収縮成分のポリエチレンテレ
フタレートまたは共重合ポリエステルからなるポリエス
テル成分(B)に比べて紡糸延伸後の弾性回復性に優れ
ており、そのため複合繊維は織クリンプの頂上近傍にお
いて、高収縮成分であるポリエステル成分(A)の側を
内側にして湾曲する。またこのポリエステル成分(A)
は上記の金属塩スルホネート基を有する構成単位の他に
イソフタル酸を共重合成分として含有しているので上記
金属塩スルホネート基を有する構成単位のみを含有する
場合に比べて高収縮成分としての熱収縮率が大きく、低
収縮成分との熱収縮差が一層大きくなり、そのため潜在
捲縮機能が向上し、かつ複合繊維としての乾強度が向上
する。ここでいうポリエステル成分(A)に対するポリ
エステル成分(B)の低収縮性とは、各々の単独成分の
ポリマーを同じ紡糸条件で紡出した糸条の160℃、3
6mg/d荷重下の乾熱収縮率が、ポリエステル成分
(A)単独糸条よりもポリエステル成分(B)単独糸条
の方が5%以上小さいことを意味している。
【0026】ただし、ポリエステル成分(A)における
金属塩スルホネート基を有する構成単の共重合割合が1
モル%未満の場合は、延伸後の弾性回復が不足して潜在
捲縮機能が不十分になり、反対に3モル%を越えると複
合繊維の乾強度が不足する。また上記ポリエステル成分
(A)におけるイソフタル酸の共重合量が2モル%未満
の場合はポリエチレンテレフタレートまたは共重合ポリ
エステルからなるポリエステル成分(B)との熱収縮差
が不足し、潜在捲縮機能が不十分になり、反対に10モ
ル%を越えると延伸後の弾性回復が不足して潜在捲縮機
能が不十分になる。ポリエステル成分(A)及び(B)
には本発明の目的効果を損なわない範囲内で他の共重合
成分を含んでいて良い。さらにはポリエステル成分
(A)および(B)又はどちらかに抗菌剤、消臭剤、難
燃剤、染料、顔料、セラミックス等の特性付与剤や添加
剤を任意に配合することができる。
【0027】叙上の紡績糸は後工程において弛緩熱処理
によって潜在捲縮を発現させるが、ポリエステル自体の
乾熱収縮部と発現捲縮部とがミックスされた紡績糸の乾
熱160℃収縮率が20%以上であることが重要であ
る。20%未満では捲縮発現が不足し伸縮性が低下する
ので好ましくない。
【0028】次いで、このようにして得た紡績糸を、単
糸又は合撚糸の形で、織物全体に対して25〜100重
量%を占めるように経糸及び/または緯糸に用いて前述
の基本密度係数を満足する条件で織物を製造する。な
お、経方向に伸縮性を出すためには、経方向に前記紡績
糸を用いればよい。織物としては綾または朱子織物が好
ましい。
【0029】次いで前記織物を染色前及び/又は染色後
に湿熱125℃以上又は乾熱160℃以上でしかもフリ
ー状態で熱処理することが肝要である。これは、潜在捲
縮性を有する偏芯型複合繊維の可動度を向上させて該複
合繊維の断面の配向を促進させることで潜在捲縮機能を
ほぼ完全に発現させ、残留潜在捲縮機能を極力なくすた
めである。湿熱125℃未満または乾熱160℃未満に
なると潜在捲縮機能の発現が不完全となって好ましくな
い。従って、湿熱で125〜140℃、乾熱で160〜
180℃がより好ましい。なお製織後,何ら熱履歴を付
与せず直ちに上記熱処理を施すことが効果的である。
【0030】前記フリー状態は、経糸方向で+10%以
上、好ましくは+20%以上、緯糸方向で+10%以
上、好ましくは+10%〜+50%のオーバーフィード
率が好ましい。これは、本発明に係る紡績糸に前述の熱
処理によって収縮部分と捲縮部分が顕在化することを妨
げないためである。経糸方向で+10%未満のオーバー
フィード率または緯糸方向で+10%未満のオーバーフ
ィード率では、熱処理することによって顕在化する収縮
部分と捲縮部分が不完全な状態となり、製品後の伸長
率、伸長回復率、堅牢度に問題が発生するので好ましく
ない。
【0031】なお、熱処理する場合には、後加工工程に
おいて乾熱又は湿熱処理を温度条件を勘案して兼用して
も良い。
【0032】さらに、前記熱処理の前又は後で減量率4
0%以下、好ましくは5〜20%の減量加工を行い風合
い調整を行うことが好ましい。その後、本発明の伸縮性
を有する織物は起毛してもよい。この場合には、多方面
の用途に展開可能となる。
【0033】叙上の製造方法から逸脱すると織物中での
複合繊維断面の配向が充分得られず、結果として伸縮
性、風合いの優れた織物を得ることができない。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明する。本明
細書において用いた測定法は下記の通りである。 (イ) ステープル繊維(デニール) JIS L 1015 7.5A法に準じ、試料若干量
を金ぐしで平行に引きそろえ、これを切断台上に置いた
ラシャ紙の上に載せ、適度の力でまっすぐに張ったまま
ゲージ板を圧着し、安全剃刀などの刃で30mmの長さ
に切断し、繊維を数えて300本(繊維が短い場合は2
0mmの長さに切断したものを450本)を1組とし、
その質量をはかり、見掛繊度を求める。別に測定した平
衡水分率をもって、次の式により正量繊度(D)を算出
し、5回の平均値で表した(小数点以下2桁迄)。 正量繊度(デニール)=D’×(100+Rc)/(1
00+Re) ここに、D’は見掛繊度(デニール)、Rcは公定水分
率(%)、Reは平衡水分率(%)である。
【0035】(ロ) ステープル捲縮数(個/インチ) JIS L 1015 7.12法に準じ、表面が滑ら
かな紙片に長さ25mmの試料を1本づつゆるませた状
態で両端を貼り付け、垂下装置を用いてつかみ間隔を適
当に設定して取り付け、試料を取り付けた紙片を切断し
た後、50mg/dの荷重をかけ、つかみ間の距離Lを
測定する。試料を装置から外して乾燥機(温度160
℃)の中に吊り下げ、30分放置後取り出し室温まで冷
却後、再び前記の荷重をかけたときのつかみ間の距離L
‘を求め、[(L−L’)/L]×100の式より求め
る。
【0036】(ニ) 紡績糸の乾熱収縮率(%) 紡績糸を垂下装置を用いてつかみ間隔50cmに設定し
て取り付け140mg/dの荷重をかけつかみ間隔の距
離Hを測定する。ついで、紡績糸を装置から外して乾燥
機(温度160℃)の中に吊り下げ、30分放置後取り
出し、室温まで冷却後、再び前記の荷重をかけたときの
つかみ間隔の距離H’を測定し、[(H−H’)/H]
×100の式から求める。
【0037】(ホ) 素材混率(%) JIS L 1030に準じ、ポリエステルとその他素
材の質量を測定する。ポリエステル複合繊維は、織物を
分解して紡績糸となし、検撚機で解撚して短繊維にほぐ
し、高捲縮繊維として特定し、その質量を測定し混率を
求める。
【0038】(ヘ) 目付(g/m2 ) JIS L 1096 6.4法に準じ、標準状態にお
ける質量を測り、1m 2 当たりの質量で表した。
【0039】(ト) 厚さ(mm) JIS L 1096 6.5法に準じ、厚さ測定器に
より一定時間(10秒)、一定圧力(240gf/cm
2 )のもとで厚さを測定した。
【0040】(チ) 伸長率(%) JIS L 1096 6.14.1法に準じ、B法
(定荷重法)を用い、試験片(5cm×30cm)を引
張試験機にセットし、静かに1.5kgfの荷重をか
け、1分間放置後、伸びた長さL1を測定し、元の長さ
L0とから[(L1−L0)/L0]×100より求め
た。
【0041】(リ) 伸長回復率(%) JIS L 1096 6.14.2法に準じ、B1法
(定荷重法)を用い、伸長率(%)の測定法の要領で試
験片をセットし、1.5kgfの荷重をかけ1時間放置
後伸びた長さL1を測り次いで除重し、1時間後に前記
の荷重をかけ再び長さL2を測り、[(L1−L2)/
(L1−L0)]×100より求めた。
【0042】(ヌ) ストレッチ機能 10人の検査員によって官能評価を行った。○は「スト
レッチ機能が100%満足される」を、△は「ストレッ
チ機能が70〜99%満足される」を、×は「ストレッ
チ機能が70%未満満足される」を示す。
【0043】(ル) 繊維断面配向性 織物片を異なる位置から5箇所採取し樹脂で包埋して試
料片を固化させ、ミクロトームにて薄片を作製し、光学
顕微鏡にて倍率40倍〜500倍で観察し、生地面およ
び繊維断面におけるポリエステル成分(A)が認知でき
る状態で像を写真などで撮影する。この像を用いて、生
地面の法線および、各繊維の断面におけるポリエステル
成分(A)の方位を線で示し、該線と生地面の法線とが
なす角度を求める。5箇所の観察および角度の測定結果
から、該角度が±20゜以内に収まる繊維の本数を、測
定した繊維本数で除し百分率で表した。
【0044】(ヲ) アイロンプレスによる外観品位お
よび風合い評価 JIS L 1057 7.1.1 A−1法に準じ、
アイロン温度220℃で、試験片(15cm×15c
m)上を約30gf/cm2 の圧力をかけながら、横方
向に10cm/秒の速度で3往復させた評価試料を準備
し、次いで、10人の検査員によって官能評価を行っ
た。アイロンによるテカリなどの外観品位の変化につい
て、○は「織物表面の変化が見られず外観品位が100
%満足される」を、△は「織物表面の変化が見られ外観
品位が70〜99%満足される」を、×は「織物表面の
変化が大きく外観品位が70%未満満足される」を示
す。また、アイロンによる風合い硬化などの変化につい
て、○は「織物風合いの変化がなく100%風合いを維
持する」を、△は「織物の風合い硬化などの変化があり
70〜99%風合いを維持する」を、×は「織物の風合
い硬化などの変化が大きく風合いの維持が70%未満で
ある」を示す。
【0045】(実施例1,2,比較例1〜7)高収縮成
分としてエチレンテレフタレート単位を主体とし、5−
ソジウムスルホイソフタル酸ジエチレングリコールエス
テル1.5モル%およびイソフタル酸8モル%を共重合
した共重合ポリエステルを、低収縮成分としてポリエチ
レンテレフタレートを使用し、紡糸温度290℃、単孔
吐出量1g/min.(吐出割合50:50)、紡糸速
度1600m/min.で紡出し、サイドバイサイド型
の未延伸糸を製造した。この未延伸糸を収束し、延伸倍
率2.6倍、延伸温度140℃で延伸し、次いでスタッ
フィングボックスで機械捲縮(10個/インチ)を付与
し、ついで等長カットして繊維長51mm、繊度2.5
デニールのサイドバイサイド型の偏芯型複合繊維ステー
プルを製造した。乾熱160℃、荷重36mg/dの荷
重下の乾熱収縮率は8%、乾熱、160℃における無荷
重下の熱処理時の発現捲縮数は55個/インチであっ
た。ついで、前記偏芯型複合繊維ステープル100重量
%を用いて綿紡方式で英式綿番手30’s/1の紡績糸
(撚係数3.2)を製造した。
【0046】前記紡績糸を経糸、緯糸に用い、経糸密度
105本/インチ、緯糸密度74本/インチ、組織ツイ
ル2/1の織物を製織し、乾熱125℃以上でしかも経
糸方向+45%のオーバーフィード状態で、緯方向はフ
リー状態で熱処理し、減量率5%の減量加工と130℃
の染色加工を加えた(実施例1)。
【0047】実施例1の偏芯型複合繊維のステープル6
5重量%とポリエチレンテレフタレート繊維のステープ
ル(2.5デニール×51mm)35重量%とを混紡し
て製造した混紡糸を用い、実施例1と同様にして生地を
製造した(実施例2)。
【0048】実施例1の偏芯型複合繊維のステープル5
0重量%とポリエチレンテレフタレート繊維のステープ
ル(2.5デニール×51mm)とを混紡して製造した
混紡糸を用い、実施例1と同様にして生地を製造してた
(比較例1)。
【0049】実施例1の偏芯型複合繊維ステープル10
0重量%を用いて綿紡方式で英式綿番手30’s/1の
紡績糸(撚係数2.3)を製造した。実施例1と同じ織
組織・規格、染色加工方法にて織物を作製した(比較例
2)。
【0050】実施例1の偏芯型複合繊維ステープル10
0重量%を用いて綿紡方式で英式綿番手30’s/1の
紡績糸(撚係数5.0)を製造した。実施例1と同じ織
組織・規格、染色加工方法にて織物を作製した(比較例
3)。
【0051】実施例1の偏芯型複合繊維ステープル10
0重量%を用いて綿紡方式で英式綿番手30’s/1の
紡績糸(撚係数3.2)を製造した。前記紡績糸を経
糸、緯糸に用い、経糸密度37本/インチ、緯糸密度2
5本/インチ、組織ツイル2/1の織物(基本密度係数
9.4)を製織し、乾熱125℃以上でしかも経糸方向
+45%のオーバーフィード状態で、緯方向はフリー状
態で熱処理し、減量率5%の減量加工と130℃の染色
加工を加えた(比較例4)。
【0052】実施例1の偏芯型複合繊維ステープル10
0重量%を用いて綿紡方式で英式綿番手30’s/1の
紡績糸(撚係数3.2)を製造した。前記紡績糸を経
糸、緯糸に用い、経糸密度143本/インチ、緯糸密度
96本/インチ、組織ツイル2/1の織物(基本密度係
数36.4)を製織し、乾熱125℃以上でしかも経糸
方向+45%のオーバーフィード状態で、緯方向はフリ
ー状態で熱処理し、減量率5%の減量加工と130℃の
染色加工を加えた(比較例5)。
【0053】実施例1にて製織した織物を用い、乾熱1
25℃以上で、経糸方向+5%、緯方向+5%のオーバ
ーフィード状態で熱処理し、減量率5%の減量加工と1
30℃の染色加工を加えた(比較例6)。
【0054】実施例1にて製織した織物を用い、乾熱1
25℃以上で、経糸方向+45%のオーバーフィード状
態で、緯方向はフリー状態で熱処理し、減量率43%の
減量加工と130℃の染色加工を加えた(比較例7)。
【0055】上記各実施例,比較例の織物の伸長率,伸
長回復率,等の物性を測定し,紡績糸の物性とともに表
1に示した。
【0056】
【表1】
【0057】表1の結果から次のことが確認された。実
施例1、2は伸長率、伸長回復率ともに大きくストレッ
チ機能にも優れ、外観品位および風合いを維持するもの
であった。一方、比較例1は、偏芯型複合繊維のステー
プルが50重量%と少なく、伸長率、伸長回復率が低い
ためにストレッチ機能が劣るものであった。比較例2
は、単糸の撚係数が小さいため、織物の伸長回復率が得
られず、また、風合い変化も見られるものであった。比
較例3は、単糸の撚係数が大きいため、複合繊維断面の
良好な配向が得られず、織物の伸長回復率が得られず、
外観品位の変化もあり、粗硬な風合いのものであった。
比較例4は、織密度が極めて小さすぎるために、伸長回
復率が小さく、伸長時の抵抗感が小さすぎストレッチ機
能に劣り、粗な風合いであり、繰り返し伸縮により目ズ
レを生じる問題もあった。比較例5は、織密度が大きす
ぎるために、複合繊維断面の良好な配向が得られず、伸
長率が小さく、伸長時の抵抗感が大きすぎストレッチ機
能に劣り、硬い風合いのものであった。比較例6は、加
工時の織物のリラックス度合いが小さすぎるため、複合
繊維断面の良好な配向が得られず、ストレッチ機能に劣
り、伸長回復率が小さく、外観品位の変化、維断面の良
好な配向が得られず、ストレッチ機能に劣り、伸長率・
伸長回復率も小さく、外観品位の変化、風合いにおいて
も不良なものであった。
【0058】
【発明の効果】本発明の伸長性を有する織物は、紡績糸
使いの織物であっても織物中の糸を構成する偏芯型複合
繊維の断面の配向を叙上のように制御して発現させるこ
ができ、伸縮性、伸長回復性に優れ、アウター(紳士、
婦人)、スポーツウェア、ユニフォーム等の機能性、適
度なフィット性の性能が要求される用途分野に好適なも
のであり、また製造方法は叙上の織物、特に表面タッチ
がソフトで、ふくらみ、軽量感、弾発性、外観品位およ
び風合い維持性に優れた織物を得ることを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の織物の一例の断面図。
【図2】 図1中のII−II線まにそって矢印方向から見
た織物断面図。
【符号の説明】
1:経糸(複合繊維)、2:緯糸、3:ポリエステル成
分(A)、4:ポリエステル成分(B)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル成分(A)と、該ポリエス
    テル成分(A)よりも低収縮性のポリエステル成分
    (B)とからなる複合繊維を含有する紡績糸を経糸及び
    /又は緯糸に用いた伸長率が5〜45%、伸長回復率が
    70%以上の織物であって、織クリンプを形成する該紡
    績糸中の該複合繊維において,ポリエステル成分(A)
    が該織クリンプの頂上近傍で織クリンプの内側に向いて
    存在していることを特徴とする伸縮性を有する織物。
  2. 【請求項2】 織物の伸長率が20〜45%であること
    を特徴とする請求項1記載の伸縮性を有する織物。
  3. 【請求項3】 目付が50〜800g/m2 、厚さが
    0.15〜2.4mmであることを特徴とする請求項1
    記載の伸縮性を有する織物。
  4. 【請求項4】 潜在捲縮性偏芯型複合繊維が、160
    ℃、荷重36mg/dの荷重下の乾熱収縮率が5%以上
    で且つ160℃、無荷重下の熱処理時に発現する捲縮数
    が40個/インチ以上であるポリエステル複合繊維であ
    ることを特徴とする請求項1記載の伸縮性を有する織
    物。
  5. 【請求項5】 紡績糸の160℃における乾熱収縮率が
    20%以上であることを特徴とする請求項1記載の伸縮
    性を有する織物。
  6. 【請求項6】 ポリエステル成分(A)と、該ポリエス
    テル成分(A)よりも低収縮性のポリエステル成分
    (B)とからなる潜在捲縮性偏芯型複合繊維を55重量
    %以上含有し、下記(1)式で求められる撚係数が単糸
    の場合は3.2〜4.7,合撚の場合は下撚が、3.2
    〜4.7、上撚りが単糸の下撚の追撚方向で0.5〜
    1.5倍の撚数にある紡績糸を製造し、該紡績糸を織物
    全体に対して25〜100重量%を占めるように経糸お
    よび/又は緯糸に用いて、下記(2)式で表される基本
    密度係数が10〜35の範囲にある織物を製造し、次い
    で該織物を染色前及び/又は染色時に湿熱125℃以上
    もしくは乾熱160℃以上でしかもフリー状態で熱処理
    することを特徴とする伸縮性を有する織物の製造方法。 撚係数=T/(Ne)1/2 … (1) T:紡績糸の1インチ当たりの撚数 Ne:紡績糸の
    英式番手 基本密度係数 ={(2n/(2(Nw)1/2)+St/(2(Nt)1/2)}×T/St+ {(2n/(2(Nt)1/2)+Sw/(2(Nw)1/2)}×W/Sw…(2) n:1循環中の組織点 Nt:経糸番手 N
    w:緯糸番手 T:経密度(本/インチ) W:緯密度(本/イン
    チ) St:1循環中の経糸本数 Sw:1循環中の緯糸
    本数
  7. 【請求項7】 フリー状態が経糸方向で+10%以上、
    緯糸方向で+10%以上のオーバーフィード状態である
    ことを特徴とする請求項6記載の伸縮性を有する織物の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 熱処理の前又は後で、減量率40%以下
    の減量加工を行うことを特徴とする請求項6記載の伸縮
    性を有する織物の製造方法。
  9. 【請求項9】 潜在捲縮性偏芯型複合繊維が、160
    ℃、荷重36mg/dの荷重下の乾熱収縮率が5%以上
    で且つ160℃、無荷重下の熱処理時に発現する捲縮数
    が40個/インチ以上であるポリエステル複合繊維であ
    ることを特徴とする請求項6記載の伸縮性を有する織物
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 紡績糸の160℃における乾熱収縮率が
    20%以上であることを特徴とする請求項6記載の伸縮
    性を有する織物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015129735A1 (ja) * 2014-02-26 2017-03-30 東レ株式会社 ポリアミド捲縮加工糸およびそれを用いた織編物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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