JPH09250031A - 紡機のラペット - Google Patents

紡機のラペット

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JPH09250031A
JPH09250031A JP8061344A JP6134496A JPH09250031A JP H09250031 A JPH09250031 A JP H09250031A JP 8061344 A JP8061344 A JP 8061344A JP 6134496 A JP6134496 A JP 6134496A JP H09250031 A JPH09250031 A JP H09250031A
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lappet
support bracket
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support
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Kiwamu Niimi
究 新美
Takashi Imai
孝 今井
Isao Ono
功 小野
Isao Arita
勲 有田
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラペットの支持部材として丸パイプあるいは
丸ロッドを使用する場合の利点を生かし、支持部材の所
定位置に対するラペットの着脱を簡単にする。 【解決手段】 ラペット12は支持ブラケット15に支軸19
を介して回動可能に支持されたラペット本体16を備え、
ラペット本体16の先端にスネルワイヤ11が固定されてい
る。支持ブラケット15は板金加工により形成され、その
側壁15cには支持部材14と嵌合する嵌合部20と、支持ブ
ラケット15を支持部材14の軸方向と直交する方向に着脱
可能とする開放部21とが形成されている。支持ブラケッ
ト15の前壁15aには支持部材14の中心を通る直線上にね
じ22を挿通可能とする位置に孔23が形成され、前壁15a
の内側には孔23より上側の所定位置にナット24の位置決
め用突部25が形成されている。支持ブラケット15は前壁
15aと支持部材14との間に介装されるナット24に螺合さ
れるねじ22により支持部材14に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリング精紡機、リン
グ撚糸機等の紡機のラペットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の紡機においては管糸形
成のために、機台運転中にリングレールの昇降運動を繰
り返しながら次第にリングレールを上昇させ、それと同
期してラペットアングルやバルーンコントロールリング
等を昇降させる。ラペットはローラパートから送り出さ
れた糸のバルーニングの中心をボビンの回転中心の延長
線上に保持しながら糸をガイドする役割を果たす。紡出
中に糸切れが発生した場合、作業者による糸継ぎが行わ
れ、作業者はスピンドルに嵌着されているボビンをスピ
ンドルから抜き上げて糸継ぎ作業を行う必要がある。従
って、ラペットを各錘毎にその作業に支障を来さない退
避位置に配置可能に構成するとともに、玉揚げ作業時に
全錘のラペットを一斉に退避位置へ回動させる必要があ
る。
【0003】前記の要求を満足させるため、一般にラペ
ットはスピンドルレールと平行にかつ回動可能に配設さ
れたラペットアングルに対して、各錘毎にラペットを水
平状態(紡出位置)と、上方へ回動された退避位置とに
回動可能に取り付けられている(例えば、実開平4−7
8279号公報)。ところが、ラペットアングルの一端
において回動力を作用させてラペットアングルを紡出位
置から玉揚げ位置へ回動させる場合、ラペットアングル
に生じる捩じれを小さくして回動力が加えられる側より
離れた位置に組み付けられたラペットが玉揚げ作業に支
障を来さない位置まで移動させる必要がある。しかし、
断面がL字状のラペットアングルでは断面二次モーメン
トの関係で配設スペースが同程度の丸パイプや丸ロッド
を使用した場合に比較して捩じり剛性が小さく、錘数が
多い場合は支障を来す。また、ラペットアングルを機台
に対して回動可能に支持するには支軸を介してラペット
アングルを支持する必要があり、ラペットアングルを支
持する構成が複雑になる。また、多数錘の機台ではラペ
ットアングルが長くなり、その撓みを防止するためにラ
ペットアングルを中間部でも回動可能に支持する場合に
は、より構造が複雑になる。
【0004】ラペットアングルを使用した場合の前記不
都合を解消するラペットとして、実開昭63−7180
号公報には、図14に示すように、ラペット41をラペ
ットアングルに代えて断面円形のパイプ(丸パイプ)4
2に取り付ける構成のものが開示されている。より詳し
く説明すると、ラペット41はラペット本体43と規制
リング44とで構成され、ラペット本体43は一対のリ
ング部43aにおいて丸パイプ42に回動可能に支承さ
れるとともに、先端にスネルワイヤ45を備えている。
規制リング44は両リング部43aの間において丸パイ
プ42に固定され、ラペット本体43の軸方向への移動
を規制するようになっている。規制リング44にはラペ
ット本体43を使用姿勢(紡出位置)で受け止める受止
部46と、ラペット本体43が上方に回動された際にラ
ペット本体43と係合してその回動を規制する受止部4
7とを備えている。そして、規制リング44はねじ48
により、丸パイプ42の所定位置に固定されている。
【0005】丸パイプ42又は断面円形のロッドの捩じ
り剛性は、同じ配置スペースを必要とするラペットアン
グルに比較して大きくなる。その結果、玉揚げ時に丸パ
イプ42又は断面円形のロッドの一端側に回動力を作用
させて玉揚げ位置まで回動させると、全錘のラペット4
1が玉揚げに支障のない位置に配置される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記実開昭63−71
80号公報に記載のラペット41は、丸パイプ42に組
み付ける前の状態では、規制リング44がラペット本体
43から自由に外れる。そのため、ラペット41を丸パ
イプ42に組み付ける場合、規制リング44をラペット
本体43の一対のリング部43a間において各孔が一致
するように保持した状態で丸パイプ42に通す必要があ
り、作業が面倒となる。また、丸パイプ42に通したラ
ペット41を所定位置まで摺動させる必要があるため、
組付け作業がさらに面倒になるとともに、ラペット交換
時にはラペットを所定位置から丸パイプ42の端部まで
移動させて取り外す必要があり、交換の必要がないラペ
ットも取り外さなければならず、作業が非常に面倒にな
る。そして、一般のリング精紡機では機台の片側に配設
される錘数が200〜250錘で、多数錘台の場合は4
00〜500錘となり、ラペットの組付け作業が面倒だ
と組付けコストも高くなる。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はラペットアングルに代えて丸パ
イプあるいは丸ロッドを使用する場合の利点を生かし、
しかもラペットを支持部材の所定位置に簡単に組み付け
ることができる紡機のラペットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、スピンドルレールと平
行に配設された棒状の支持部材に対して一体回動可能に
固定される支持ブラケットに、該支持ブラケットを前記
支持部材に対してその軸方向と交差する方向に着脱可能
とする開放部を設け、スネルワイヤを備えたラペット本
体を前記支持ブラケットに対して相対回動可能かつ支持
ブラケットを介して支持部材と一体的に回動可能にする
とともに、ラペット本体を支持ブラケットと一体的に支
持部材から取り外し可能に設けた。
【0009】請求項2に記載の発明では、前記ラペット
本体は前記支持ブラケットに支軸を介して回動可能に支
持されている。請求項3に記載の発明では、請求項1又
は請求項2に記載の発明において、前記支持ブラケット
は弾性体で形成されるとともに、前記支持部材を挟持し
た状態で支持部材の所定位置に固定される。
【0010】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記支持部材は少なくとも前記支持
ブラケットが固定される部分に位置決め部が形成された
丸パイプ又は丸棒で形成され、支持ブラケットには該位
置決め部と当接する位置決め面を有する嵌合部が形成さ
れ、支持ブラケットは位置決め面が位置決め部と当接す
る状態で支持ブラケットの支持部材に対する相対回動が
規制された状態で支持部材に固定される。
【0011】請求項5に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記支持ブラケットは
板金加工で形成されるとともに、該支持ブラケットの内
側と前記支持部材との間に介装されるナットに螺合され
る締結具により支持部材に対して締め付け固定され、支
持ブラケットの内側に前記ナットの位置決め用突部が形
成されている。
【0012】請求項6に記載の発明では、請求項1、請
求項2及び請求項5のいずれか1項に記載の発明におい
て、前記開放部は前記支持ブラケットの下側に形成さ
れ、支持ブラケットを前記支持部材に固定する締結具が
支持ブラケットの前側から取り付けられる。
【0013】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記支持部材は少なくとも前記支持
ブラケットが固定される部分に平面部が形成された丸パ
イプ又は丸棒で形成され、前記支持ブラケットには支持
部材と嵌合するとともに前記平面部と当接する位置決め
面を有する嵌合部が、該位置決め面が支持ブラケットの
後側において上下方向に延びるように形成され、前記開
放部と対応する後側の面は前記位置決め面より前側にお
いて位置決め面と平行に設けられ、前記開放部を構成す
る前側の面は後側の面と平行に設けられ、かつ前記前側
の面と前記嵌合部の前端との間に、嵌合部の下端におけ
る法線と直交する方向に嵌合部の前端から延びる案内面
と、該案内面の下端と前記前側の面の上端とを滑らかに
結ぶ円弧面とが設けられている。
【0014】請求項1〜請求項7に記載の発明では、ラ
ペットを構成する支持ブラケットがスピンドルレールと
平行に配設された棒状の支持部材に対して一体回動可能
に固定された状態で使用される。スネルワイヤを備えた
ラペット本体は支持ブラケットに相対回動可能に支持さ
れているため、糸切れ時に作業者がボビンをスピンドル
から引き抜くのに支障を来さない退避位置に自由に回動
できる。また、支持ブラケットは開放部を介して支持部
材に対してその軸方向と交差する方向に着脱可能なた
め、支持部材に対する着脱時に支持部材の端部と所定位
置との間を移動させる必要がなく、ラペットを直接支持
部材の所定の位置で簡単に着脱できる。
【0015】請求項2に記載の発明では、ラペット本体
は支持ブラケットに支軸を介して回動可能に支持されて
おり、支持部材に対する支持ブラケットの着脱操作の際
に、ラペット本体を支持する必要がない。
【0016】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記支持ブラケットは
支持部材を挟持した状態で支持部材の所定位置に固定さ
れる。従って、ラペットを支持部材に組み付ける際に、
ねじ等の締結具が不要となって組付け作業が簡単とな
る。
【0017】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、支持ブラケットは支持部材に形成さ
れた位置決め部に対して支持ブラケットの嵌合部の位置
決め面が当接する状態で固定されると、支持部材に対す
る相対回動が規制されて所定の位置に保持される。従っ
て、組付け時に水平出し作業が不要となる。
【0018】請求項5に記載の発明では、支持ブラケッ
トは板金加工で形成されるので、鋳造や樹脂成形に比較
して製造コストが安くなる。また、支持ブラケットを支
持部材に固定する際、支持ブラケットの内側と支持部材
との間に介装されるナットに螺合される締結具を介して
支持部材に締め付け固定される。前記ナットは支持ブラ
ケットの内側に形成された位置決め用突部と係合して所
定位置に保持された状態で締結具に螺合される。
【0019】請求項6に記載の発明では、ラペットを支
持部材に組み付ける際、開放部を支持部材の上方から支
持部材に係合させて、ラペットを下方に移動させるとほ
ぼ水平状態で支持部材に嵌合される。そして、ラペット
の位置の微調整をした後、締結具を締め付けるとラペッ
トが所定位置に固定される。締結具が支持ブラケットの
前側から取り付けられるため、締結具を締め付けたり弛
める際に締結具の頭が見えて、ラペットの組付け作業が
より容易となる。
【0020】請求項7に記載の発明では、丸パイプ又は
丸棒製の支持部材は、少なくとも支持ブラケットが固定
される部分に形成された平面部が上下方向に延びる状態
で所定の位置に取り付けられる。支持ブラケットに形成
された嵌合部は前記平面部と当接する位置決め面を挟ん
で上下両側に円弧面が存在する状態で締結具により締め
付けられるため、確実に所定の位置に固定される。ま
た、支持ブラケットの前後方向の寸法が一定の場合、開
放部の前側に位置する部分の肉厚を最大にできる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図1〜図4に従って説明する。図4に示す
ように、リフティング機構(図示せず)により昇降され
るピラー1の上端に支持アーム2が固定され、リングレ
ール3は支持アーム2の上面に固定されている。リング
レール3に所定ピッチで形成された嵌合孔に、トラベラ
4を案内するリング5が固定されている。リングレール
3はその後部側が上方へ直角に折り曲げられて取付け部
3aが形成されている。取付け部3aにはバルーンコン
トロールリング6が、スピンドルレール7に支持された
各スピンドル8と対応するようにそれぞれねじ9により
固定されている。バルーンコントロールリング6はほぼ
水平に延びる支持部6aを有し、支持部6aは前記取付
け部3aにねじ9により固定された取付け片10に対し
て固着されている。
【0022】バルーンコントロールリング6の上方に
は、ドラフトパート(図示せず)から送り出された糸Y
をガイドするスネルワイヤ11を備えたラペット12が
昇降可能に配設されている。ラペット12はリングレー
ル3を支持するピラー1と独立してかつ同期して昇降さ
れるピラー13に対して、スピンドルレール7と平行に
延びるようにブラケット13aを介して回動可能に支持
された棒状の支持部材14に取り付けられている。この
実施の形態では支持部材14として丸ロッドの一部に位
置決め部としての平面部14aが形成されたロッドが使
用されている。支持部材14は紡出状態において平面部
14aが上下方向に延びるように配設されるようになっ
ている。
【0023】図1〜図3に示すように、ラペット12は
支持部材14に対して一体回動可能に固定される支持ブ
ラケット15と、スネルワイヤ11を備えたラペット本
体16とを備えている。支持ブラケット15及びラペッ
ト本体16は板金加工により形成され、図2に示すよう
に支持ブラケット15はほぼ平面U字状に形成され、図
3(a)に示すようにラペット本体16は支持ブラケッ
ト15の上部両側を覆うように正面ほぼ逆U字状に形成
されている。ラペット本体16の前側下面にはU字状に
屈曲されたスネルワイヤ11の基端がナット17及びね
じ18を介して固定されている。スネルワイヤ11はラ
ペット本体16の前端に下方に向かって屈曲形成された
規制部16aと係合することにより、その基端がラペッ
ト12の回動軸と直交する方向に延びるように位置決め
可能となっている。
【0024】ラペット本体16は支持ブラケット15に
対してその上部後側に配設された支軸19を介して回動
可能に支持されている。支軸19はパイプであってもよ
い。図1及び図3(b)に示すように、支持ブラケット
15の前壁15aの上部には係合部15bが突設され、
側壁15cの後側上部には斜面15dが形成されてい
る。ラペット本体16はその下面のほぼ中央部のみが係
合部15bと係合した状態でほぼ水平に延びる紡出位置
に保持され、後部下面が斜面15dと当接する状態で後
側への回動が規制されるようになっている。
【0025】支持ブラケット15の側壁15cには支持
部材14と嵌合する嵌合部20が形成されるとともに、
支持ブラケット15を支持部材14の軸方向と交差(こ
の実施の形態では直交)する方向に着脱可能とする開放
部21が側壁15cの下側に形成されている。嵌合部2
0は支持部材14の平面部14aと当接するとともに支
持ブラケット15の後側で上下方向に延びる位置決め面
20aと、その位置決め面20aの上端に連続する円弧
面20bとを備えている。支持ブラケット15の前壁1
5aには支持部材14の中心を通る直線上に締結具とし
てのねじ22を挿通可能とする位置に孔23が形成され
ている。ねじ22として例えば六角穴付きのねじが使用
される。前壁15aの内側には孔23より上側の所定位
置に、前壁15aと支持部材14との間、即ち支持ブラ
ケット15と支持部材14との間に介装されるナット2
4の位置決め用突部25が形成されている。位置決め用
突部25はプレス加工により形成されている。ナット2
4は両側壁15cと位置決め用突部25に当接した状態
でその雌ねじ部が孔23と一致するようになっている。
【0026】次に前記のように構成されたラペット装置
の作用を説明する。支持部材14はピラー13に回動可
能、かつ紡出時にはその平面部14aが上下方向に延び
る状態に支持されて、ピラー13とともに一体的に昇降
される。支持ブラケット15に回動可能に取り付けられ
たラペット本体16は、紡出時にはその下面が支持ブラ
ケット15の係合部15bと当接して水平に延びる紡出
位置に自重により保持される。そして、ドラフトパート
から送り出された糸Yはスネルワイヤ11及びトラベラ
4を経てボビンBに巻取られる。
【0027】糸切れが発生した場合、作業者は糸切れ錘
のボビンBをスピンドル8から引き抜いて糸継ぎ作業を
する必要がある。ラペット本体16が紡出位置にある
と、ボビンBを引き抜く際にスネルワイヤ11が邪魔に
なる。作業者はラペット本体16に上側へ移動させる力
を加えてラペット本体16を退避位置まで回動させた状
態でボビンBを引き抜く。支軸19を中心に上側、即ち
図1及び図4の時計回り方向に回動されたラペット本体
16は退避位置まで回動されると、その後部下面が斜面
15dと当接して回動が規制される。そして、作業者が
手を離すと自重で紡出位置に復帰する。また、玉揚げ時
には支持部材14が図示しない回動機構により図1及び
図4の時計回り方向に回動されて、ラペット本体16は
支持ブラケット15を介して支持部材14と一体的に回
動され、全錘のラペット12が退避位置に配置される。
玉揚げが完了すると支持部材14が逆方向に回動され
て、全錘のラペット12が紡出位置に復帰する。
【0028】ラペット12を支持部材14に組み付ける
場合は、開放部21を支持部材14の上方から支持部材
14に係合させて支持ブラケット15を下方に移動させ
る。支持ブラケット15は位置決め面20aが支持部材
14の平面部14aと当接して支持部材14に対してラ
ペット本体16が所定方向に延びるように位置決めされ
た状態で支承される。この状態では支持ブラケット15
は支持部材14の軸方向には自由に移動できるので、支
持ブラケット15をスピンドル8と対応する所定位置ま
で摺動させる。そして、前壁15aと支持部材14との
間にナット24を入れるとともに、ねじ22を孔23か
らナット24に螺合させて締め付けると、支持ブラケッ
ト15がねじ22及びナット24により支持部材14に
固定されてラペット12が支持部材14の所定位置に組
み付けられる。ナット24を位置決め用突部25に係合
する位置まで前壁15aと支持部材14との間に押し込
むと、ナット24はその雌ねじ部が孔23と一致する状
態となるため、ねじ22を簡単にナット24に対して螺
合することができる。
【0029】この実施の形態は以下の効果を有する。 (イ) 支持ブラケット15に、支持ブラケット15を
支持部材14に対してその軸方向と交差する方向に着脱
可能とする開放部21が設けられている。従って、ラペ
ット12の支持部材14に対する着脱時に、ラペット1
2を支持部材14の端部と所定位置との間を移動させる
必要がなく、ラペット12を直接支持部材14の所定位
置で簡単に着脱できる。また、何らかの原因でラペット
12の交換が必要な場合、従来装置ではそのラペット1
2を取り外すには他のラペット12を取り外す必要があ
り非常に面倒であったが、そのような手間がいらない。
【0030】(ロ) 支持部材14は丸ロッドとほぼ同
様な断面二次モーメントを有するので、ラペットアング
ルに代えて丸パイプあるいは丸ロッドを使用する場合の
利点、即ち支持部材14を大型化することなく玉揚げ時
に全錘のラペット12を所定の退避位置に配置できる。
【0031】(ハ) ラペット本体16が支持ブラケッ
ト15に支軸19を介して回動可能に支持されているた
め、支持部材14に対する支持ブラケット15の着脱操
作の際に、ラペット本体16を支持する必要がなく、作
業が容易になる。また、支持ブラケット15とラペット
本体16がばらばらになる虞れがないため、保管や取扱
が簡単になる。
【0032】(ニ) 支持ブラケット15が板金加工で
形成されているため、鋳造や樹脂成形に比較して製造コ
ストが安くなる。また、支持ブラケット15の内側に位
置決め用突部25が形成されているため、ナット24を
位置決め用突部25と係合する位置まで前壁15aの内
側と支持部材14との間に押し込むと位置決めがなさ
れ、ねじ22をナット24に螺合する作業が容易とな
る。
【0033】(ホ) 開放部21が支持ブラケット15
の下側に形成されているため、開放部21を支持部材1
4の上方から支持部材14に係合させることにより、支
持ブラケット15を所定の姿勢に簡単に配置できる。ま
た、固定用のねじ22が支持ブラケット15の前側から
取り付けられるため、ねじ22を締め付けたり弛める際
にねじ22の頭が見えて、ねじ回しをねじ22に嵌合す
るのが容易となってラペット12の組付け、交換作業が
より容易となる。
【0034】(ヘ) ラペット本体16の紡出位置の位
置決めが、支持ブラケット15の上部に形成された係合
部15bにラペット本体16の下面が当接することで行
われるため、支持ブラケット15の上面全体に当接する
構成に比較して、上面の加工精度がさほど要求されず、
製造が簡単となる。
【0035】(ト) 支持ブラケット15に形成された
嵌合部20に支持部材14に形成された平面部14aと
当接する位置決め面20aが形成されている。従って、
位置決め面20aが平面部14aと対応するように支持
ブラケット15を支持部材14に嵌合すると、支持ブラ
ケット15はラペット本体16が所定方向に延びるよう
に位置決めされ、所謂水平出し作業が不要となる。
【0036】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図5及び図6に従って説明する。この実施の形態で
はねじ22等の締結具を使用せずに支持ブラケット15
を支持部材14の所定位置に固定可能に構成されている
点が第1の実施の形態と異なっている。支持ブラケット
15は弾性体で形成され、ほぼ四角柱状のブロックに嵌
合部20及び開放部21が形成されて、嵌合部20を挟
んで前後両側に挟持片26a,26bが下方に向かって
延びた構造となっている。この実施の形態では支持ブラ
ケット15の材料にポリアセタール樹脂が使用されてい
る。図5に示すように、開放部21はその基端(支持部
材14側)が、支持部材14の径より小さな距離で、か
つ先端側が支持部材14の径より大きな距離となるよう
に形成されている。また、円弧面20bの曲率は支持部
材14の周面の曲率より若干大きく形成されている。従
って、支持ブラケット15が支持部材14の所定位置に
嵌合された状態では、両挟持片26a,26bは支持部
材14により若干押し拡げられる状態となり、その反力
で両挟持片26a,26bが支持部材14を確実に挟持
する状態となる。
【0037】前記のように構成されたラペット12は、
支持部材14に組み付けられた状態では第1の実施の形
態のラペット12と同様に機能する。ラペット12を支
持部材14に組み付ける場合は、両挟持片26a,26
bの先端を支持部材14の上方から所定位置近傍におい
て支持部材14に係合させて支持ブラケット15を下方
に押圧する。その結果、両挟持片26a,26bが撓ん
で嵌合部20が支持部材14と係合する状態となる。単
に押圧しただけでは位置決め面20aが平面部14aと
当接せずに、円弧面20bのみが支持部材14と係合し
た状態となる場合がある。その場合は支持ブラケット1
5に支持部材14を中心として回動させる力を加える
と、位置決め面20aが平面部14aと当接する状態で
嵌合部20が支持部材14と嵌合する位置まで支持ブラ
ケット15が回動される。
【0038】この状態では支持ブラケット15は支持部
材14の軸方向の位置決めはなされていない。支持ブラ
ケット15を支持部材14に嵌合する毎に軸方向の位置
決めを行ってもよいが、所定数のラペット12を支持部
材14に組み付けた後、位置決め用の治具を使用して複
数のラペット12の軸方向の位置決めを一度に行う方が
手間がかからない。例えば、図6に示すように、支持ブ
ラケット15を嵌挿可能な幅を有する多数の位置決め凹
部27がスピンドルピッチと等しい間隔で形成された位
置決め用治具28を使用する。位置決め凹部27の先端
側には先端ほど拡がるガイド部27aが形成されてい
る。そして、各ラペット12を大体所定の位置に組み付
けた後、位置決め用治具28を図6に示す位置からラペ
ット12の前側から各支持ブラケット15が位置決め凹
部27と嵌合する状態となる位置まで支持部材14と直
交する方向に移動させる。その結果、軸方向に対して所
定の位置に配置されていなかった支持ブラケット15
は、ガイド部27aにガイドされて支持部材14上を所
定位置まで移動して位置決め凹部27と嵌合する状態と
なって所定位置に組み付けられる。
【0039】この実施の形態では第1の実施の形態が有
する効果のうち(ニ)を除いて同様な効果を有する他
に、以下の効果を有する。 (チ) ねじ22等の締結具を必要とせずにラペット1
2が所定の位置に組み付けることができ、ラペット12
の組付け作業がより簡単となる。
【0040】(リ) 位置決め用治具28の使用により
複数のラペット12の軸方向の位置決めを一度にでき、
ラペット12の組付け作業がより簡単となる。なお、本
発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、例え
ば、次のように具体化してもよい。
【0041】(1) 第1の実施の形態において、支持
ブラケット15を板金加工ではなく鋳造や樹脂成形で製
造して、図7(a)に示すように、ほぼ四角柱状のブロ
ックに嵌合部20及び開放部21を形成した構造とする
とともに、孔23に代えてねじ孔29を支持ブラケット
15に形成する。この場合、ナット24が不要となり、
ラペット12の支持部材14に対する組付け作業がより
簡単となる。その他、(ニ)を除いて第1の実施の形態
と同様な効果を有する。
【0042】(2) 図7(b)に示すように、支持部
材14の平面部14aと当接する位置決め面20aを支
持ブラケット15の前側に設け、支持部材14を平面部
14aが前側に位置する状態でピラー13に支持する構
成とする。この場合も(1)とほぼ同様な効果を有す
る。しかし、支持部材14をその位置決め面20a側か
らねじ22で押圧するこの構成に比較して、図7(a)
及び第1の実施の形態のように支持部材14をその位置
決め面20aと反対側からねじ22で押圧する構成の方
が、位置決め面20aが平面部14aと確実に当接する
ため位置決め効果が大きい。
【0043】(3) 嵌合部20を位置決め面20a
と、その上端に連続する円弧面20bとから構成する代
わりに、図8(a)に示すように、支持ブラケット15
の後側において上下方向に延びるように形成された位置
決め面20aの両側に円弧面20bを形成する。開放部
21と対応する後側の面30aは位置決め面20aより
前側において位置決め面20aと平行に設け、開放部2
1と対応する前側の面30bは後側の面30aと平行に
設ける。開放部21の寸法は前記実施の形態及び(1)
等と同じである。また、前側の面30bと嵌合部20の
前端との間に、嵌合部20の下端における法線Lnと直
交する方向に嵌合部20の前端から延びる案内面31a
と、案内面31aの下端と前側の面30bの上端とを滑
らかに結ぶ円弧面31bとを設ける。
【0044】前記第1の実施の形態及び変更例では、開
放部21を区画する第1の面が位置決め面20aと同一
平面上に存在し、第2の面が第1の面と平行に形成され
ているため、ねじ22が弛むと支持ブラケット15が支
持部材14に対して位置決め面20aと平行に相対移動
する虞れがある。しかし、この構成では、位置決め面2
0aを挟んで両側に円弧面20bが存在するため、ねじ
22が多少弛んでも、支持ブラケット15は相対移動せ
ずに所定位置に保持される。また、支持ブラケット15
の前後方向の寸法Ls及び後側の肉厚が一定の場合、開
放部21の前側に位置する部分の肉厚を最大にでき、強
度が強くなる。
【0045】(4) (3)と類似の構成において、図
8(b)に示すように、嵌合部20を円弧面20bのみ
で構成し、支持部材14の前側に位置する平面部14a
にねじ22が当接するように取り付ける構成としてもよ
い。
【0046】(5) 図9(a)に示すように、開放部
21を支持ブラケット15の後側に設けるとともに、ね
じ22を支持ブラケット15の下側から取り付ける構成
とする。ねじ22の取付け位置を支持ブラケット15の
上側としてもよい。ねじ22の取付け位置を上側とする
場合は、ラペット本体16にねじ回しを挿通可能な開口
部を形成するのが好ましい。
【0047】(6) 支持部材14に平面部14aを設
けずに、図9(b)に示すように、丸ロッドを使用する
とともに、それに対応して嵌合部20の形状を変更して
もよい。また、支持ブラケット15に係合部15bを形
成せずに、支持ブラケット15の上面にラペット本体1
6の下面が当接して紡出位置に保持される構成としても
よい。
【0048】(7) 第2の実施の形態において支持ブ
ラケット15に形成する位置決め面の位置を、図10
(a)に示すように支持ブラケット15の上側や、図1
0(b)に示すように前側にする。これらの場合も第2
の実施の形態とほぼ同様な効果を有する。
【0049】(8) また、第2の実施の形態において
図11(a)に示すように、開放部21を支持ブラケッ
ト15の後側に配置するとともに、嵌合部20の下方に
可撓性の挟持片26cを設けたり、図11(b)に示す
ように、両挟持片26a,26bが嵌合部20の円弧面
20bのみで支持部材14を挟持する構成とする。
【0050】(9) 第2の実施の形態及び(7),
(8)において、支持ブラケット15の材質としてエチ
レン・プロピレンゴム(EPR)等のエラストマーやゴ
ムを使用する。
【0051】(10) 第2の実施の形態及び(7)〜
(9)において、支持部材14に形成する平面部14を
支持部材14の長手方向全長にわたって連続して形成せ
ずに、支持ブラケット15の幅と同じか若干広い幅の平
面部14aをスピンドルピッチと同じピッチで独立して
設けてもよい。この場合、各ラペット12は支持ブラケ
ット15を位置決め面20aが平面部と当接するように
支持部材14に嵌合させると、水平出し及び支持部材1
4の長手方向への位置決めがなされた状態で支持部材1
4に組み付けられる。
【0052】(11) (2)〜(6)において、支持
ブラケット15を実施の形態と同様に板金加工で形成し
て、ねじ22をナット24に螺合する状態で使用する構
成としてもよい。また、両実施の形態、(1)〜(5)
及び(7)〜(10)において、(6)と同様に係合部
15bをなくした構成としてもよい。
【0053】(12) ラペット本体16を支持ブラケ
ット15に相対回動可能、かつ支持ブラケット15を介
して支持部材14と一体的に回動可能にする構成とし
て、図11(c)に示すように、板金加工で形成した支
持ブラケット15の両側壁15cに円弧状のガイド孔3
2を形成するとともに、ガイド孔32を貫通する支軸3
3を介してラペット本体16を支持ブラケット15に支
承する。また、ラペット本体16の下部に支持部材14
に当接する円弧状の係合面34を形成する。この構成の
ラペット12は支持部材14を回動させるとラペット本
体16も支持ブラケット15と一体的に支持部材14と
同方向に回動される。また、ラペット本体16は支軸3
3がガイド孔32に沿って移動することにより単独で支
持ブラケット15に対して回動でき、糸継ぎ作業時に自
由に退避位置に配置できる。
【0054】(13) ラペット本体16を支持ブラケ
ット15に相対回動可能、かつ支持ブラケット15を介
して支持部材14と一体的に回動可能にする構成とし
て、支持ブラケット15とラペット本体16とを分離可
能に構成してもよい。例えば、図12(a)〜(c)に
示すように、支持ブラケット15の両側壁15cの上部
から円弧状に延びるとともに後部において直線状に延び
るガイド突条35を形成する。ガイド突条35の円弧部
35aは嵌合部20の円弧面20bと曲率中心が同じと
なるように形成されている。ガイド突条35の前端に規
制突部35bが形成され、直線部に挿入用の切欠き部3
5cが形成されている。ラペット本体16の両側壁下部
には嵌合部20と同じ曲率の円弧状の係合面16bが形
成されている。また、ラペット本体16の後部中央に
は、係合面16bが支持部材14に当接する状態でラペ
ット本体16が回動される際にガイド突条35の内側に
沿って移動可能なT字状の係合部36が屈曲形成されて
いる。
【0055】ラペット本体16を支持ブラケット15に
組み付ける場合は、係合部36を切欠き部35cから支
持ブラケット15の内側に挿入した後、ラペット本体1
6を支持ブラケット15の上側と対応する位置まで回動
させる。この構成のラペット12は支持部材14を回動
させると、ラペット本体16も支持ブラケット15と一
体的に支持部材14と同方向に回動される。また、ラペ
ット本体16は単独で支持ブラケット15に対して支持
部材14を回動中心として回動でき、糸継ぎ作業時に自
由に退避位置に配置できる。
【0056】(14) 図13(a)に示すように、板
金加工で形成した支持ブラケット15に形成する位置決
め突部25の位置を孔23の下側の所定位置にする。こ
の場合、支持ブラケット15を支持部材14に嵌合した
後、ナット24を支持ブラケット15の上側から前壁1
5aと支持部材14との間に入れると自重で位置決め突
部25と係合する位置まで移動して雌ねじ部が孔23と
対応する状態となる。従って、ねじ22をナット24に
螺合させる場合に、ナット24を手で保持する必要がな
く、組付けがより簡単となる。
【0057】(15) ねじ22を支持部材14の円弧
面に当接するように取り付ける場合、ねじ22が支持部
材14に対して開放部21と反対側へ向かう力を付与す
るように取り付ける。この場合、ねじ22による締め付
け力が支持ブラケット15を支持部材14に固定するの
により有効に作用する。
【0058】(16) 締結具としてねじ22に代えて
ボルトを使用したり、支持部材14としてロッドに代え
て丸パイプや丸パイプの一部を変形させて平面部14a
を形成したものを使用してもよい。
【0059】(17) 位置決め面20aは支持ブラケ
ット15の上下方向又は前後方向に延びるものに限ら
ず、斜めに延びるように形成してもよい。この場合、支
持部材14をその平面部14aが位置決め面20aと対
応するようにピラー13に支持する。しかし、支持部材
14に設けた平面部14aが水平方向又は垂直方向に延
びるようにピラー13に支持する方が、支持部材14の
ピラー13への組付け時に位置決めが簡単となる。
【0060】(18) 支持ブラケット15の位置決め
面20aは平面に限らず、支持部材14に形成された位
置決め部と当接して支持部材14に対する相対回動を規
制する形状であればよい。例えば、支持部材14に形成
する平面部14a以外の形状の位置決め部として、平面
が屈曲して連続する形状や、位置決め部以外の支持部材
14の周面の曲率と異なる曲率の円弧面としてもよい。
【0061】(19) ラペット本体16が自重で紡出
位置に復帰する構成に代えて、ラペット本体16と支持
ブラケット15との間にラペット本体16を紡出位置側
へ回動付勢するねじりコイルばね等の付勢手段を設けて
もよい。また、ラペット本体16を支持する支軸19の
位置は支持ブラケット15の上部後側に限らず、適宜の
位置に設けてもよい。
【0062】(20) ラペット12を支持部材14に
組み付ける作業は、支持部材14をピラー13に組み付
ける前に行ってもよい。支持部材14を両端だけでなく
中間部でも支持する場合は、図13(b)に示すよう
に、ブラケット13aを2分割可能にするとともに、支
持部材14に嵌着された軸受を挟持するか、支持部材1
4を直接遊嵌する状態で挟持するようにボルト37等に
より一体的に固定される構造とする。
【0063】(21) リング精紡機に限らずリング撚
糸機に適用してもよい。前記実施の形態及び変更例から
把握できる請求項記載以外の発明について、以下にその
効果とともに記載する。
【0064】(1) 請求項1又は請求項2に記載の発
明において、支持ブラケットを鋳造又は樹脂成形で製造
するとともに、ねじ及びボルト等の締結具を螺合するた
めのねじ孔を設ける。この場合、支持ブラケットを支持
部材に締結具を使用して固定するのにナットが不要とな
り、ナットに締結具を螺合させる場合に比較して組付け
作業が容易となる。
【0065】(2) 請求項4に記載の発明において、
位置決め部を支持ブラケットの幅と同じか若干広い幅で
スピンドルピッチと同じピッチで独立して設ける。この
場合、各ラペットは支持ブラケットを位置決め面が位置
決め部と当接するように支持部材に嵌合させると、水平
出し及び支持部材の長手方向への位置決めがなされた状
態で支持部材に組み付けられ、組付け作業がより容易と
なる。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項7
に記載の発明によれば、ラペットの支持部材の捩じり剛
性を同程度の配設空間を必要とするラペットアングルよ
り大きくでき、しかもラペットを支持部材の所定位置に
簡単に組み付けることができる。
【0067】請求項2に記載の発明によれば、支持部材
に対する支持ブラケットの着脱操作の際に、ラペット本
体を支持する必要がなく支持部材に対するラペットの組
み付け作業が簡単になるとともに、保管や取扱が簡単に
なる。
【0068】請求項3に記載の発明では、支持ブラケッ
トは支持部材を挟持した状態で支持部材の所定位置に固
定され、ラペットを支持部材に組み付ける際に、ねじ等
の締結具が不要となって組付け作業がより簡単となる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明にお
いて、支持部材に対する相対回動が規制された状態で所
定の位置に挟持され、組付け時に水平出し作業が不要と
なって組付け作業がさらに簡単となる。
【0069】請求項5に記載の発明では、鋳造や樹脂成
形に比較して製造コストが安くなる。また、支持ブラケ
ットを支持部材に組み付ける際に締結具をナットに螺合
する作業が容易となる。
【0070】請求項6に記載の発明では、ラペットを支
持部材に組み付ける際、締結具が支持ブラケットの前側
から取り付けられるため、締結具を締め付けたり弛める
際に締結具の頭が見えて、ラペットの組付け作業がより
容易となる。
【0071】請求項7に記載の発明では、締結具の締め
付けが多少弛んでも、支持ブラケットが支持部材の所定
位置に保持される。また、支持ブラケットの前後方向の
寸法が一定の場合、開放部の前側に位置する部分の肉厚
を最大にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の側面図。
【図2】 同じく平面図。
【図3】 (a)はラペットの正面図、(b)は部分側
断面図。
【図4】 ラペット及びリング等の支持状態を示す部分
破断概略側面図。
【図5】 第2の実施の形態の側面図。
【図6】 同じく位置決め作用を示す概略平面図。
【図7】 変更例の部分側面図。
【図8】 変更例の部分側面図。
【図9】 変更例の部分側面図。
【図10】 変更例の部分側面図。
【図11】 (a),(b)は変更例の部分側面図、
(c)は変更例の部分側断面図。
【図12】 (a)は別の変更例の支持ブラケットの概
略斜視図、(b)はラペットを組み付けた状態の部分側
面図、(c)は(b)のC−C線断面図。
【図13】 (a)は別の変更例の部分側断面図、
(b)はブラケットの側面図。
【図14】 従来例を示す斜視図。
【符号の説明】
7…スピンドルレール、11…スネルワイヤ、12…ラ
ペット、14…支持部材、14a…位置決め部としての
平面部、15…支持ブラケット、16…ラペット本体、
19…支軸、20…嵌合部、20a…位置決め面、20
b…円弧面、21…開放部、22…締結具としてのね
じ、24…ナット、25…位置決め用突部、26a,2
6b…挟持片、29…ねじ孔、30a…後側の面、30
b…前側の面、31a…案内面、31b…円弧面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 功 大阪府枚方市出口1丁目1番18号 関発工 業 株式会社内 (72)発明者 有田 勲 大阪府枚方市出口1丁目1番18号 関発工 業 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピンドルレールと平行に配設された棒
    状の支持部材に対して一体回動可能に固定される支持ブ
    ラケットに、該支持ブラケットを前記支持部材に対して
    その軸方向と交差する方向に着脱可能とする開放部を設
    け、スネルワイヤを備えたラペット本体を前記支持ブラ
    ケットに対して相対回動可能かつ支持ブラケットを介し
    て支持部材と一体的に回動可能にするとともに、ラペッ
    ト本体を支持ブラケットと一体的に支持部材から取り外
    し可能に設けた紡機のラペット。
  2. 【請求項2】 前記ラペット本体は前記支持ブラケット
    に支軸を介して回動可能に支持されている請求項1に記
    載の紡機のラペット。
  3. 【請求項3】 前記支持ブラケットは弾性体で形成され
    るとともに、前記支持部材を挟持した状態で支持部材の
    所定位置に固定される請求項1又は請求項2に記載の紡
    機のラペット。
  4. 【請求項4】 前記支持部材は少なくとも前記支持ブラ
    ケットが固定される部分に位置決め部が形成された丸パ
    イプ又は丸棒で形成され、支持ブラケットには該位置決
    め部と当接する位置決め面を有する嵌合部が形成され、
    位置決め面が位置決め部と当接する状態で支持ブラケッ
    トの支持部材に対する相対回動が規制された状態で支持
    部材に固定される請求項3に記載の紡機のラペット。
  5. 【請求項5】 前記支持ブラケットは板金加工で形成さ
    れるとともに、該支持ブラケットの内側と前記支持部材
    との間に介装されるナットに螺合される締結具により支
    持部材に対して締め付け固定され、支持ブラケットの内
    側に前記ナットの位置決め用突部が形成されている請求
    項1又は請求項2に記載の紡機のラペット。
  6. 【請求項6】 前記開放部は前記支持ブラケットの下側
    に形成され、支持ブラケットを前記支持部材に固定する
    締結具が支持ブラケットの前側から取り付けられる請求
    項1、請求項2及び請求項5のいずれか1項に記載の紡
    機のラペット。
  7. 【請求項7】 前記支持部材は少なくとも前記支持ブラ
    ケットが固定される部分に平面部が形成された丸パイプ
    又は丸棒で形成され、前記支持ブラケットには支持部材
    と嵌合するとともに前記平面部と当接する位置決め面を
    有する嵌合部が、該位置決め面が支持ブラケットの後側
    において上下方向に延びるように形成され、前記開放部
    と対応する後側の面は前記位置決め面より前側において
    位置決め面と平行に設けられ、前記開放部を構成する前
    側の面は後側の面と平行に設けられ、かつ前記前側の面
    と前記嵌合部の前端との間に、嵌合部の下端における法
    線と直交する方向に嵌合部の前端から延びる案内面と、
    該案内面の下端と前記前側の面の上端とを滑らかに結ぶ
    円弧面とが設けられている請求項6に記載の紡機のラペ
    ット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102534893A (zh) * 2011-12-02 2012-07-04 常熟市浩通市政工程有限公司 导纱丝安装器
CN105568453A (zh) * 2014-10-30 2016-05-11 村田机械株式会社 导纱器、芯纱供给装置及纺纱机械
CN113417081A (zh) * 2021-05-17 2021-09-21 温州大学 一种便于更换纱线的智能新型缝纫机

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