JPH09316736A - 紡機のエプロン装置 - Google Patents

紡機のエプロン装置

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Publication number
JPH09316736A
JPH09316736A JP13892596A JP13892596A JPH09316736A JP H09316736 A JPH09316736 A JP H09316736A JP 13892596 A JP13892596 A JP 13892596A JP 13892596 A JP13892596 A JP 13892596A JP H09316736 A JPH09316736 A JP H09316736A
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JP
Japan
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apron
roller
support shaft
cradle
top apron
Prior art date
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Pending
Application number
JP13892596A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Ashizaki
哲也 芦崎
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP13892596A priority Critical patent/JPH09316736A/ja
Publication of JPH09316736A publication Critical patent/JPH09316736A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な操作で中間トップエプロンローラの位
置をクレードルの長手方向において変更可能とし、繊維
長分布の異なる原料の紡出を行う場合に、原料に対応し
た適切な条件で紡出を行うことを可能とする。 【解決手段】 トップクレードル6に支持されたトップ
テンサー7及びトップローラ10間にトップエプロン11が
巻き掛けられ、トップエプロン11の中間部にトップエプ
ロン10をボトムエプロン1側に加圧する中間トップエプ
ロンローラ20が配設されている。トップクレードル6の
側壁6a,6bには中間トップエプロンローラ20を支持する
支軸21が嵌挿される長孔19がその長手方向に沿って延び
るように形成されている。長孔19にはボトムエプロン1
側に支軸20の外周面とほぼ同じ曲率の係合面19a が複数
形成されている。支軸21に形成されたねじ孔に支軸21を
貫通するように螺入されたねじ23により支軸21が固定さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紡機のエプロン装置
に係り、特にウールの紡出に好適なエプロン装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】長繊維(例えばウール)の紡出に使用さ
れるドラフト装置においては、一対のエプロンをテンサ
ーと駆動ローラとの間に巻き掛け、ボトムエプロンの中
間部にエプロンの上側下面を支持する筋ローラを設け、
トップエプロンの中間部に筋ローラと対応する位置にお
いてエプロンの下側上面に接するウエイトローラを設け
た装置が実施されている。
【0003】エプロンの中間部にウエイトローラを設け
たドラフト装置として図7及び図8に示す装置が実施さ
れている。即ち、フロントボトムローラ41a及びフロ
ントトップローラ41bの後方に配置されたエプロン装
置42は、ボトムエプロン43の上方にトップクレード
ル44が配置されている。ボトムエプロン43の中間部
には中間ボトムローラ45がボトムエプロン33に接触
する状態で配設されている。トップクレードル44は一
対の側壁44a,44bと、両側壁44a,44bを連
結する上壁44cとから構成されている。トップエプロ
ン46はトップテンサー47及びトップローラ48間に
巻き掛けられている。両側壁44a,44bには中間ボ
トムローラ45と対応する位置に支持孔49が形成さ
れ、支持孔49に嵌挿された支軸50に円筒状のウエイ
トローラ51が支承されている。そして、ウエイトロー
ラ51の自重によりトップエプロン46が加圧され、適
切な繊維の把持状態を確保するようになっている。
【0004】また、ウエイトローラのように支軸に対し
て遊挿されたローラではなく、支軸にベアリングを介し
て回動可能に支持されたローラをウエイトローラに代え
て配設したエプロン装置も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ウールは国、工場によ
り生産する原料の繊維長分布が異なる。そして、図7に
示したエプロン装置のようにウエイトローラ51が中間
ボトムローラ45と対向する位置に配置された場合は、
短繊維含有率の多いウールの紡出には適する。しかし、
それ以外の原料、例えば短繊維含有率が少なく比較的長
めの繊維の割合が多い原料には適さず、ウエイトローラ
51の位置は図7に示した位置より後方の位置の方が適
する場合がある。しかし、従来のエプロン装置ではウエ
イトローラ51等トップテンサー47とトップローラ4
8との間に配設されるローラ(中間トップエプロンロー
ラ)の配設位置を変更することができない。
【0006】従って、繊維長分布が異なる原料の紡出を
行う場合は、予め使用する原料の繊維長分布に対応した
位置に中間トップエプロンローラが配置されたクレード
ルを準備しておき、原料変更時にクレードルを交換する
必要があった。その結果、複数種のクレードルを製造す
るためコストが高くなるとともに、保管スペースに大き
な場所を確保する必要がある。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は繊維長分布の異なる原料の紡出
を行う場合に、簡単な操作で中間トップエプロンローラ
の位置をクレードルの長手方向において変更することが
でき、原料に対応した適切な条件で紡出を行うことがで
きる紡機のエプロン装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、駆動ローラとテンサー間
に巻き掛けられるとともに相互に圧接される一対のエプ
ロンを備え、トップエプロンの中間部にはトップエプロ
ンをボトムエプロン側に加圧する中間トップエプロンロ
ーラを備えた紡機のドラフト装置に使用されるエプロン
装置であって、前記中間トップエプロンローラを支持す
る支軸の取り付け位置を、中間トップエプロンローラを
前記支軸から取り外さずに、トップエプロンのクレード
ルの長手方向において変更可能に構成した。
【0009】請求項2に記載の発明では、前記クレード
ルには前記支軸が嵌挿される長孔がクレードルの長手方
向に沿って延びるように形成され、支軸は固定手段によ
り前記長孔の所定位置に固定されている。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記長孔にはボトムエプロン側に前
記支軸の外周面とほぼ同じ曲率の係合面が複数形成さ
れ、前記固定手段は前記支軸に形成されたねじ孔と、該
ねじ孔に支軸を貫通するように螺入されたねじとを備え
ている。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記クレードルにはクレードルの長
手方向と交差する方向に延び、ボトムエプロン側又はそ
の反対側に向かって開放された複数の支持溝が形成さ
れ、前記支軸はいずれかの支持溝と係合した状態で固定
手段により固定される。
【0012】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項4のいずれかに記載の発明において、前記中間トッ
プエプロンローラにはバルーンローラが使用されてい
る。請求項1〜請求項5に記載の発明では、トップエプ
ロン側に配置された中間トップエプロンローラの配設位
置が変更されると、エプロンの接圧分布が変更される。
中間トップエプロンローラを支持する支軸の取り付け位
置がトップエプロンのクレードルの長手方向において変
更され、中間トップエプロンローラの配設位置が変更さ
れる。支軸の取付け位置は中間トップエプロンローラを
支軸から取り外さずに変更される。
【0013】請求項2に記載の発明では、前記支軸はク
レードルにその長手方向に沿って延びるように形成され
た長孔に嵌挿された状態で支持され、固定手段により所
定位置に固定されている。そして、支軸は固定手段によ
る固定が解除された状態では長孔に沿って移動でき、紡
出原料の繊維長分布に対応した所定位置に配置された状
態で固定手段により固定される。
【0014】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記支軸は長孔のボトムエプロン側
に形成された係合面とその周面が係合した状態で、支軸
に形成されたねじ孔に支軸を貫通するように螺入された
ねじにより固定される。係合面は支軸の外周面とほぼ同
じ曲率に形成されているため、支軸は所定の位置に確実
に固定される。
【0015】請求項4に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、支軸は前記クレードルに形成された
複数の支持溝のいずれかと係合した状態で固定手段によ
り固定される。支軸の取付け位置の変更は、固定手段に
よる固定を解除した状態で支軸を支持溝から取り出し、
所定の支持溝へ収容した後固定手段で固定する。
【0016】請求項5に記載の発明では、前記中間トッ
プエプロンローラにバルーンローラが使用されているた
め、中間トップエプロンローラによるトップエプロンに
対する加圧の状態がソフトになり、エプロン間を通過す
る繊維束の太さむらがあっても繊維束に作用する把持力
の変動が抑制される。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を2錘一体型のエプ
ロン装置に具体化した第1の実施の形態を図1〜図3に
従って説明する。図1に示すように、ボトムエプロン1
は駆動ローラとしてのボトムローラ2と、テンサーとし
てのボトムテンサーバー3と、両者の中間に配置された
中間ボトムローラ4とに巻き掛けられている。ボトムテ
ンサーバー3は断面ほぼL字状に形成されるとともに、
複数錘共通(例えば8錘共通)となる長さを有し、機台
の長手方向と平行に配設されている。ボトムテンサーバ
ー3には長孔5がボトムエプロン1を案内するガイド面
3aに形成されている。図2に示すように、長孔5は各
ボトムエプロン1の両側部と対応する位置に対をなすよ
うに形成されている。
【0018】クレードル6は金属板の屈曲形成により形
成され、一対の側壁6a,6bと両側壁6a,6bを連
結する上壁6cとを備えている。上壁6cの前部にはテ
ンサーとしての2錘共通のトップテンサー7が、その中
央部にて固着されている。両側壁6a,6bの後端には
下方が開放された溝8が形成されている。溝8には支持
軸9が挿通された状態で支承され、支持軸9の両端に駆
動ローラとしてのトップローラ10が一体回転可能に支
持されている。そして、トップエプロン11がトップテ
ンサー7及びトップローラ10間に巻き掛けられてい
る。
【0019】支持軸9はその中央部が、トップフロント
ローラ及びトップバックローラ(いずれも図示せず)を
支持する公知のウェイティングアーム12(図1に一部
のみ図示)から突設された支持アーム13の下端に、回
転自在に支持される。即ち、クレードル6は支持軸9を
介してウェイティングアーム12に支持されている。上
壁6cの前側上面には位置決めプレート14が固定され
ている。位置決めプレート14はトップクレードル6を
ウェイティングアーム12に支持する際にウェイティン
グアーム12の側面と係合してトップクレードル6の位
置決めを行うようになっている。また、上壁6cの前寄
り中央部にはウェイティングアーム12がセッティング
位置(紡出位置)に配置されたとき、トップテンサー7
をボトムエプロン1側に付勢する板ばね15が固定され
ている。
【0020】図2はボトムテンサーバー3とクレードル
6の関係を示す平面図であり、ボトムローラ2及び中間
ボトムローラ4は省略されている。図2に示すように、
上壁6cの後寄り上面には、トップエプロン11の幅方
向の移動を規制するガイド部16aを左右一対備えたガ
イド片16が固定されている。トップテンサー7の前端
中央部には樹脂製のテンサーゲージ調整ピース17が取
り外し可能に嵌着されている。トップテンサー7の左右
両側の下面には、トップエプロン11及びボトムエプロ
ン1の幅方向の移動を規制するガイド片18が一対ずつ
固定されている。トップエプロン11及びボトムエプロ
ン1は同じ幅に形成され、対をなすガイド片18はトッ
プエプロン11及びボトムエプロン1の幅より若干広い
間隔をおいて平行に突設されている。ガイド片18と長
孔5とは、ウェイティングアーム12がセッティング位
置に配置されたとき、即ちトップエプロン11が紡出位
置に配置されたときにガイド片18が長孔5を貫通する
とともに、その前面が長孔5の前端に当接する状態とな
るようにその位置関係が設定されている。
【0021】クレードル6の両側壁6a,6bには長孔
19がクレードル6の長手方向に沿って延びるように形
成されている。長孔19にはボトムエプロン1側に、中
間トップエプロンローラ20の支軸21の外周面とほぼ
同じ曲率の係合面19aが複数(この実施の形態では4
個)形成されている。係合面19aは中間トップエプロ
ンローラ20を中間ボトムローラ4と対向するように支
軸21を支持する位置と、それより後方、即ちトップロ
ーラ10に近い側に所定間隔をおいて形成されている。
【0022】各係合面19aの位置は、予め原料繊維の
繊維長分布に対応した中間トップエプロンローラ20の
適性位置を試験的に求めることにより、使用する原料の
繊維長分布の違いに対応した位置に設定されている。短
繊維含有率の多いウールが原料の場合は図1に示す中間
ボトムローラ4と対向する位置が適正位置となり、短繊
維含有率が少なく比較的長めの繊維の割合が多い原料の
場合は、中間トップエプロンローラ20の位置はそれよ
り後方の位置が適性位置となる。
【0023】図3に示すように、支軸21にはその中央
にねじ孔22が支軸の長手方向と直交するように形成さ
れている。ねじ孔22には六角穴(図示せず)付きのね
じ23が、支軸21を貫通するとともに上壁6cの下面
に当接した状態で螺入されている。支軸21は長孔19
に嵌挿されて係合面19aと係合した状態で、ねじ23
により係合面19aに押圧付勢された状態で固定されて
いる。ねじ孔22及びねじ23により固定手段が構成さ
れている。
【0024】中間トップエプロンローラ20には所謂バ
ルーンローラが使用され、支軸21の両端部に固定され
ている。中間トップエプロンローラ20は図2に示すよ
うに、支軸21に圧入固定されるベアリング24と、そ
の外輪に嵌合固着された支持リング25と、その外側を
覆う柔軟材製(例えば、プラスチックあるいはゴム製)
の中空ローラ26とから構成されている。中空ローラ2
6は内部に空気が充填されている。
【0025】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。ウェイティングアーム12がフロントトップ
ローラ及びバックトップローラをボトムローラ(いずれ
も図示せず)側に押圧する加圧位置に配置されると、板
ばね15がウェイティングアーム12の下面と係合して
トップテンサー7が弱い力でボトムエプロン1側へ付勢
される。また、トップテンサー7とボトムテンサーバー
3との間隔(ゲージ)は、テンサーゲージ調整ピース1
7がボトムテンサーバー3の上面に当接することにより
設定される。トップエプロン11のボトムエプロン1に
対する圧接力はテンサーゲージ調整ピース17を変更す
ることにより、紡出条件に対応した適正な値に設定され
る。
【0026】トップエプロン11はトップローラ10が
ボトムローラ2側へ押圧される力と、中間トップエプロ
ンローラ20の自重による押圧力と、トップエプロン1
1の張力とによりボトムエプロン1に圧接される。ボト
ムローラ2の回転によりボトムエプロン1が回動され、
トップエプロン11はボトムエプロン1との間の接圧に
よりボトムエプロン1と同期して回動され、ボトムエプ
ロン1と共同して繊維束(図示せず)を移送する。トッ
プエプロン11はガイド部16a及びガイド片18にガ
イドされて幅方向への移動が規制され、所定の位置で走
行する。
【0027】両エプロン1,11が互いに圧接される
側、すなわち繊維束を把持して移送する側は、エプロン
の弛み側となるため、ボトムテンサーバー3とボトムロ
ーラ2との間が長いと中間部に弛みが発生して繊維束の
規制力が弱くなる。しかし、中間部に中間ボトムローラ
4が存在するため、ボトムエプロン1はボトムテンサー
バー3とボトムローラ2との間が長くても弛みが発生し
ない。また、トップエプロン11もトップクレードル6
に支持された中間トップエプロンローラ20により中間
部がボトムエプロン1側に押圧されるので、繊維束の規
制力に悪影響を及ぼすような弛みは発生しない。
【0028】原料繊維の繊維長分布の違いにより、中間
トップエプロンローラ20の位置をトップクレードル6
の長手方向において変更することが適性な紡出条件で紡
出するのに重要となる。そして、原料に対応して支軸2
1の固定位置が変更される。短繊維含有率の多いウール
が原料の場合は、中間トップエプロンローラ20は中間
ボトムローラ4と対向する位置に配置される。また、短
繊維含有率が少なく比較的長めの繊維の割合が多い原料
の場合は、中間トップエプロンローラ20の位置はそれ
より後方の位置が適性な位置となる。
【0029】支軸21の固定位置を変更する場合は、ウ
ェイティングアーム12をその加圧を解除する開放位置
に配置し、ねじ23を回動操作可能な位置にトップクレ
ードル6を配置する。その状態でレンチ等によりねじ2
3を緩める方向に回動すると、ねじ23による支軸21
に対する押圧力が解除されて支軸21が長孔19aに沿
って移動可能な状態となる。次に支軸21を紡出原料に
対応した係合面19aと対応する位置まで移動させた
後、ねじ23を締め付けると、即ちねじ23を上壁6c
側へ移動する方向に回動させると、支軸21が係合面1
9a側に押圧付勢されて所定位置に固定される。
【0030】その状態でウェイティングアーム12をセ
ッティング位置(紡出位置)に配置すると、トップクレ
ードル6は、トップエプロン11のトップローラ10と
対応する箇所がボトムエプロン1のボトムローラ2と対
応する箇所と当接し、各ガイド片18がボトムテンサー
バー3の長孔5の前端と係合する状態に配置される。そ
して、中間トップエプロンローラ20の位置が変更され
ることによりトップエプロン11のトップクレードル6
内での接圧分布が原料の繊維長分布に適した状態となっ
て品質のよい糸が紡出される。
【0031】この実施の形態では以下の効果を有する。 (イ) 中間トップエプロンローラ20を支持する支軸
21の取り付け位置を、中間トップエプロンローラ20
を支軸21から取り外さずに、トップクレードル6の長
手方向において変更できる。従って、繊維長分布の異な
る原料の紡出を行う場合に、簡単な操作で中間トップエ
プロンローラ20の位置を、トップエプロン11の接圧
分布が原料に対応した適切な状態となる位置に変更でき
る。
【0032】(ロ) 支軸21はねじ23(固定手段)
による固定が解除された状態では、トップクレードル6
に形成された長孔19に沿って移動可能なため、トップ
クレードル6に対するその取付け位置の変更がより簡単
となる。
【0033】(ハ) 長孔19にはボトムエプロン1側
に支軸21の外周面とほぼ同じ曲率の係合面19aが複
数形成され、支軸21はその周面が係合面19aと係合
した状態でねじ孔22に螺入されるねじ23により固定
されるため、原料の繊維長分布に対応する所定位置に確
実に固定される。係合面19aが4個形成されているた
め、4段階に中間トップエプロンローラ20の位置を変
更できる。
【0034】(ニ) 支軸21を所定位置に固定する固
定手段を構成するねじ23は支軸21に形成されたねじ
孔22に支軸21を貫通する状態で螺入され、その先端
(上端)が上壁6cから離間する状態に緩めるだけで支
軸21が長孔19に沿って移動可能となる。従って、支
軸21の位置変更がより簡単となる。
【0035】(ホ) 中間トップエプロンローラ20に
はバルーンローラが使用されているため、中間トップエ
プロンローラ20によるトップエプロン11に対する加
圧の状態がソフトになり、エプロン1,11間を通過す
る繊維束に太さむらがあっても繊維に作用する把持力の
変動が抑制され、糸質が良くなる。
【0036】(ヘ) トップエプロン11がトップテン
サー7とトップローラ10間に巻き掛けられた状態のま
ま、中間トップエプロンローラ20を支軸21とともに
長孔19に沿って移動させることができるため、支軸2
1の固定位置の変更がより簡単となる。
【0037】(ト) 2錘共通のトップクレードル6に
トップテンサー7、トップローラ10、中間トップエプ
ロンローラ20及びトップエプロン11等が一対ずつ装
備されているため、単錘式のエプロン装置に比較してト
ップクレードル6を紡機に組み付ける際の手間が半減す
る。
【0038】(チ) トップエプロン11は上側走行部
が両ガイド部16aに、下側走行部が両ガイド片18に
それぞれガイドされて幅方向への移動が規制され、所定
の位置で走行する。また、ボトムエプロン1は上側走行
部が両ガイド片18にガイドされて幅方向への移動が規
制され、所定の位置で走行する。従って、両エプロン
1,11は両者の平行度が高い状態に保持されて走行
し、両エプロン1,11の回転のばらつきが少なくなっ
てドラフトむらの発生が抑制され、紡出糸の糸質が向上
する。
【0039】(リ) ボトムテンサーバー3が断面ほぼ
L字状に形成されるとともに、規制部としての長孔5が
ガイド面3aに形成されている。従って、多数錘共通と
するためにボトムテンサーバー3を長く形成した場合に
もボトムテンサーバー3が撓み難くなり各錘間のトップ
エプロン11の接圧のばらつきが少なくなる。
【0040】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図4及び図5に従って説明する。この実施の形態で
は支軸21の固定位置を段階的でなく連続的に(無段階
に)変更可能に構成されている点が前記実施の形態と大
きく異なっている。なお、前記実施の形態と同一部分は
同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0041】図5に示すように、長孔19は円弧状の係
合面19aを有しない長方形状に形成されている。図4
(a)は支軸21とトップクレードル6との関係を示す
模式断面図である。図4(a)〜(c)に示すように、
支軸21はその中間部が両側の直径より小さな厚みの扁
平な形状に形成され、扁平部21aが長孔19と係合す
る状態でねじ27により固定されるようになっている。
【0042】図4(a)に示すように、上壁6cの幅方
向中央部には上壁6cの長手方向に沿って延びるように
長孔28が形成され、長孔28にはナット29が摺動可
能かつ上壁6cと相対回転不能に装着されている。ねじ
27は上壁6cの上側からナット29に螺合され、その
先端が扁平部21aの中央に形成された凹部21bと当
接する状態で支軸21を締め付け固定する。ねじ27及
びナット29により固定手段が構成されている。なお、
位置決めプレート14及び板ばね15にはねじ27及び
ナット29の移動に支障を来さないように、長孔28と
対応する箇所に孔が形成されている。
【0043】図5に示すように、トップクレードル6の
上側側面には目盛30が設けられている。目盛30は原
料の繊維長分布に対応した適正位置に支軸21を固定す
る際の目安となり、予め種々の原料に対応した適正位置
を示す目盛の位置が資料として準備されている。
【0044】この実施の形態ではねじ27を締め付ける
と支軸21がトップクレードル6に固定され、ねじ27
を緩めると支軸21が長孔19に沿って移動可能とな
る。支軸21の固定位置を変更する場合、ねじ27を緩
めて支軸21を原料と対応する所定位置に移動させると
ともに、ねじ27をナット29とともに長孔28に沿っ
て移動させ所定位置に配置された支軸21をねじ27で
締め付け固定する。
【0045】この実施の形態では前記実施の形態におけ
る(ニ)を除いて同様な効果を有する他、次の効果を有
する。 (ヌ) 支軸21の位置がトップクレードル6の長手方
向に無段階に変更可能なため、原料繊維の繊維長分布の
種類が多い場合もより適正な接圧条件に調整できる。
【0046】(ル) 支軸21を固定するねじ27をト
ップクレードル6の上側から操作可能なため、前記実施
の形態に比較して支軸21の位置変更時の作業がより容
易となる。
【0047】(ヲ) トップクレードル6の上側側面に
目盛30が設けられているため、支軸21の位置の微調
整が容易となる。なお、本発明は前記両実施の形態に限
定されるものではなく、例えば、次のように具体化して
もよい。
【0048】(1) 支軸21を長孔19に嵌挿支持す
る代わりに、トップクレードル6にその長手方向と交差
する方向に延びるとともに、ボトムエプロン1側又はそ
の反対側に向かって開放された複数の支持溝を形成し、
支軸21をいずれか1個の支持溝と係合した状態で固定
手段により固定する。例えば、図6(a)に示すよう
に、トップクレードル6の両側壁6a,6bにボトムエ
プロン側が開放された支持溝31を形成する。また、ト
ップクレードル6の下側には支持プレート32が配設さ
れている。図6(b)に示すように、支持プレート32
はほぼコ字状に形成され、両側壁6a,6bの外側にお
いて支持溝31の開放側を覆う支持位置と、支持溝31
に対する支軸21の出入りを可能とする退避位置とに回
動可能に軸33により支持されている。そして、ねじ3
4により支持位置に固定されるようになっている。支持
プレート32、軸33及び、ねじ34により固定手段が
構成されている。
【0049】この場合、支軸21の位置を変更するとき
はトップエプロン11をトップテンサー7及びトップロ
ーラ10から取り外した後、ねじ34を緩めて支持プレ
ート32を退避位置に回動させる。その状態で支軸21
を支持溝31から離脱させて原料と対応した支持溝31
に挿入した後、支持プレート32を支持位置に回動させ
てねじ34を締め付けると、支軸21が所定位置に固定
される。
【0050】(2) 中間トップエプロンローラ20と
してバルーンローラに代えて、充実体で形成された円筒
をベアリング24の外輪に嵌合させた構成のローラを使
用してもよい。
【0051】(3) 中間トップエプロンローラ20は
必ずしもトップエプロン11の内面に上下両側で接触す
る必要はなく、トップエプロン11の下側内面とのみ接
触する構成であってもよい。
【0052】(4) トップクレードル6の形状や支持
状態は適宜変更してもよい。また、2錘式でなく、単錘
式としてもよい。単錘式の場合、支軸21をエプロン
1、11の接触面とほぼ直交する方向に延びる支持溝に
沿って移動可能に支承し、中間トップエプロンローラ2
0が支軸21とともに紡出中に移動可能とする。この場
合、中間トップエプロンローラ20はトップエプロン1
とボトムエプロン1との接触面から離れる方向に移動可
能となる。従って、中間トップエプロンローラ20とし
てバルーンローラではなく通常のローラを使用した場
合、エプロン1,11間を通過する繊維束に太さむらが
あっても繊維に作用する把持力の変動が抑制され、糸質
が良くなる。
【0053】(5)板ばね15やテンサーゲージ調整ピ
ース17あるいはトップエプロン11の上側走行部をガ
イドするガイド片16は省略してもよい。 (6) ウェイティングアーム12がセッティング位置
に配置された状態において、クレードル6をボトムエプ
ロン1側に付勢する付勢手段として、板ばね15に代え
てコイルスプリング等の他のばねを使用してもよい。
【0054】(7) ボトムテンサーバー3は断面L字
状に限らず、鋭角状に屈曲形成したものや平板状として
もよい。前記実施の形態及び変更例から把握できる請求
項記載以外の発明について、以下にその効果とともに記
載する。
【0055】(1) 請求項2に記載の発明において、
支軸の長孔との係合部を扁平な形状とし、長孔の支軸と
の係合面を直線状に形成する。この場合、支軸の固定位
置をクレードルの長手方向に無段階で連続的に調整で
き、原料の繊維長分布の種類が多くてもより適正な接圧
分布となるように支軸の位置を変更できる。
【0056】(2) 請求項1〜請求項5及び(1)の
いずれかに記載の発明において、前記クレードルは2錘
共通に構成され、前記支軸はその中央部においてクレー
ドルに固定され、支軸の両側にトップエプロンローラが
設けられている紡機のエプロン装置。この場合、クレー
ドルが各錘毎に設けられた単錘式に比較して、ドラフト
装置を紡機に組み付ける際の手間が半減する。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項5
に記載の発明によれば、繊維長分布の異なる原料の紡出
を行う場合に、簡単な操作で中間トップエプロンローラ
の位置をクレードルの長手方向において変更することに
より、原料に対応した適切な条件で紡出を行うことがで
きる。
【0058】請求項2に記載の発明では、支軸はクレー
ドルに形成された長孔に沿ってクレードルの長手方向に
移動でき、紡出原料の繊維長分布に対応した所定位置に
より簡単に配置できる。
【0059】請求項3及び請求項4に記載の発明では、
支軸は複数段階に固定位置を変更でき、しかも所定位置
に確実に固定できる。請求項5に記載の発明では、中間
トップエプロンローラにバルーンローラが使用されてい
るため、中間トップエプロンローラによるトップエプロ
ンに対する加圧の状態がソフトになり、エプロン間を通
過する繊維束の太さむらがあっても繊維束に作用する把
持力の変動が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化した第1の実施の形態の一部
破断側面図。
【図2】 同じく一部省略一部破断平面図。
【図3】 支軸の固定状態を示す模式図。
【図4】 (a)は支軸とトップクレードルの関係を示
す模式断面図、(b)は(a)のB−B線断面図、
(c)は(a)のC−C線断面図。
【図5】 図4(a)のV−V線断面図。
【図6】 (a)は変更例のトップクレードルの一部省
略側面図、(b)は概略正面図。
【図7】 従来装置の一部破断側面図。
【図8】 同じく断面図。
【符号の説明】
1…ボトムエプロン、2…駆動ローラとしてのボトムロ
ーラ、3…テンサーとしてのボトムテンサーバー、6…
トップクレードル、7…テンサーとしてのトップテンサ
ー、10…駆動ローラとしてのトップローラ、11…ト
ップエプロン、19…長孔、19a…係合面、20…中
間トップエプロンローラ、21…支軸、22…固定手段
を構成するねじ孔、23…同じくねじ、32…同じく支
持プレート、33…同じく軸、34…同じくねじ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動ローラとテンサー間に巻き掛けられ
    るとともに相互に圧接される一対のエプロンを備え、ト
    ップエプロンの中間部にはトップエプロンをボトムエプ
    ロン側に加圧する中間トップエプロンローラを備えた紡
    機のドラフト装置に使用されるエプロン装置であって、 前記中間トップエプロンローラを支持する支軸の取り付
    け位置を、中間トップエプロンローラを前記支軸から取
    り外さずに、トップエプロンのクレードルの長手方向に
    おいて変更可能に構成した紡機のエプロン装置。
  2. 【請求項2】 前記クレードルには前記支軸が嵌挿され
    る長孔がクレードルの長手方向に沿って延びるように形
    成され、支軸は固定手段により前記長孔の所定位置に固
    定されている請求項1に記載の紡機のエプロン装置。
  3. 【請求項3】 前記長孔にはボトムエプロン側に前記支
    軸の外周面とほぼ同じ曲率の係合面が複数形成され、前
    記固定手段は前記支軸に形成されたねじ孔と、該ねじ孔
    に支軸を貫通するように螺入されたねじとを備えている
    請求項2に記載の紡機のエプロン装置。
  4. 【請求項4】 前記クレードルにはクレードルの長手方
    向と交差する方向に延び、ボトムエプロン側又はその反
    対側に向かって開放された複数の支持溝が形成され、前
    記支軸はいずれか1個の支持溝と係合した状態で固定手
    段により固定される請求項1に記載の紡機のエプロン装
    置。
  5. 【請求項5】 前記中間トップエプロンローラにはバル
    ーンローラが使用されている請求項1〜請求項4のいず
    れか1項に記載の紡機のエプロン装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113601131A (zh) * 2021-08-09 2021-11-05 湖北唯思凌科装备制造有限公司 一种细纱机摇架架体及塑料件的装配装置

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