JPH09249841A - 改ざん防止インキ - Google Patents

改ざん防止インキ

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JPH09249841A
JPH09249841A JP8716696A JP8716696A JPH09249841A JP H09249841 A JPH09249841 A JP H09249841A JP 8716696 A JP8716696 A JP 8716696A JP 8716696 A JP8716696 A JP 8716696A JP H09249841 A JPH09249841 A JP H09249841A
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JP
Japan
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sheet
ink
color
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tamper
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JP8716696A
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English (en)
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Kazuo Totani
戸谷和夫
Hiroshi Iwasaki
浩 岩崎
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取扱中に発色汚れが生じず、筆記時に鮮明な
改ざん防止記録像が形成される改ざん防止用感圧複写シ
ート製造用の改ざん防止インキを提供する。 【解決手段】 電子供与性有機発色剤を内包するマイク
ロカプセルを含有する発色剤層を支持体に設けた第1シ
ートと該発色剤と反応して発色する顕色剤を含有する層
を支持体に設けた第2シートを、発色剤層と顕色剤を含
有する層とを対面させ重ねて使用する感圧複写シートに
おいて、第2シートに顕色剤を含有する改ざん防止用の
剥離性顕色剤層を形成するためのフレキソおよびグラビ
ア印刷用インキで、このインキは、JIS K 683
3に準拠し、B型粘度計を用いて測定した20℃、2%
無水エタノール溶液粘度が8mPa・s以上のセルロー
ス誘導体を含有する。セルロース誘導体の含有率は0.
5〜15重量%が好ましく、セルロース誘導体としては
ヒドロキシプロピルセルロース等が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改ざん防止用感圧
複写シートを製造する事を目的とした改ざん防止インキ
に関し、特にフレキソ印刷用およびグラビア印刷用改ざ
ん防止用インキに関する。
【0002】
【従来の技術】クリスタルバイオレットラクトン、ベン
ゾイルロイコメチレンブルー等の電子供与性発色剤と、
活性白土、フェノール樹脂、サリチル酸誘導体の多価金
属塩等の電子受容性顕色剤との反応によって発色する原
理を利用した感圧複写紙はよく知られている。
【0003】一般に、かかる感圧複写紙は、相分離法、
界面重合法、in−situ法などの方法で調製された
発色剤内包マイクロカプセルを支持体の裏面に塗布した
上用紙、顕色剤を支持体の表面に塗布した下用紙、上記
マイクロカプセルと顕色剤を支持体の別々の面に塗布し
た中用紙が適宜組合わされて実用されている。
【0004】また、別に上記マイクロカプセルと顕色剤
を積層或いは混合層として支持体の同一面に塗布した所
謂単体感圧複写紙と呼ばれるものや、更にその単体感圧
複写紙の裏面にカプセル層を設けたものがあり、これら
は単独或いは上記の上用紙や中用紙、或いは下用紙と適
宜組合わされて実用されている。
【0005】しかし、これらの感圧複写伝票は手軽に複
写がとれると言う便利さの反面、筆記具、同色調の他の
感圧複写紙、消しゴム、修正インク、ナイフ等を用いて
書き加え、あるいは消す等の手段により容易に改ざんす
ることが可能な為、用途によって種々のトラブルが発生
する問題があった。従来、改ざん防止機能を有する感圧
複写紙としては、上用紙、中用紙等の裏面、即ち、発色
剤を有するマイクロカプセル塗工層に、顕色剤層を薄く
積層し、裏面を自己発色化したものがある。これにより
上用紙表面に記入する際の筆圧で中用紙あるいは下用紙
の顕色剤層に複写像を形成するとともに上用紙、中用紙
の裏面に、改ざん防止用記録像が形成されるため、表面
に記入された文字を消し、書き換えても裏面の書き換え
が出来ず、改ざんを防止することが出来る。しかし、こ
のタイプの感圧複写紙は自己発色性のため、シートの取
り扱いによる圧力で顕色剤層を積層した上用紙あるいは
中用紙の裏面が発色して汚れやすい欠点がある。
【0006】かかる問題を解決するために、特開平1−
221276号に記載の如く顕色剤層上に更に剥離性の顕色イ
ンキ(改ざん防止インキ)を印刷することによって、対
向するカプセル面にも像(改ざん防止用記録像)が生じ
るようにした改ざん防止機能を有する感圧複写紙を提案
した。しかし、特にフレキソ印刷用やグラビア印刷用の
改ざん防止用インキにおいて、インキ中に接着剤として
JIS K 6833に準拠し、B型粘度計を用いて測
定した20℃、2%無水エタノール溶液粘度が8mPa
・s未満の接着剤を主に使用すると印刷後の剥離性顕色
層である改ざん防止インキ層が良好に剥離せず、改ざん
防止用記録像は形成されるものの鮮明な発色の像を得る
ことできない。これは、フレキソ印刷およびグラビア印
刷適性を良好にする為に適正なインキ粘度が得られるよ
う必要な重量部数これらの接着剤をインキに添加する場
合、接着剤の増粘効果が低い為に多量部数添加する必要
が生じインキ層の強度が強くなりすぎる為である。ま
た、粘度が高くなれば、使用量によってインキ適性を調
整するが、粘度が10000mPa・sを越すとインキ
の調製が難しくなるため、一般に8〜8000mPa・
sの範囲が好ましく、さらには10〜5000mPa・
sの範囲が特に好ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、追加記入に
よる上用紙あるいは中用紙に対する改ざんが出来ず、取
扱中に裏面の発色汚れが生じることの無い改ざん防止用
感圧複写シートを製造することを目的とした改ざん防止
インキにおいて、フレキソ印刷およびグラビア印刷が良
好に行え、印刷後、筆記時に上用紙あるいは中用紙の裏
面に鮮明な改ざん像を形成することのできる改ざん防止
インキを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子供与性有
機発色剤を内包するマイクロカプセルを含有する発色剤
層を支持体上に設けた第1シートと該電子供与性有機発
色剤と反応して発色する顕色剤を含有する層を支持体に
設けた第2シートを、第1シートの発色剤層と第2シー
トの顕色剤を含有する層とを対面させて重ねて使用する
感圧複写シートにおいて、第2シートに前記顕色剤を含
有する改ざん防止用の剥離性顕色剤層を形成するための
フレキソ印刷用およびグラビア印刷用インキにおいて、
該インキが、JIS K 6833に準拠し、B型粘度
計を用いて測定した20℃、2%無水エタノール溶液粘
度が8mPa・s以上であるセルロース誘導体を含有す
ることを特徴とする請求項1記載の改ざん防止インキで
ある。更に、本発明は、該セルロース誘導体を0.5〜
15重量%含有する事を特徴とする請求項2記載のフレ
キソ印刷用およびグラビア印刷用改ざん防止インキであ
る。これらのセルロース誘導体は、他の接着剤と較べて
少量の添加で高い増粘効果を得られるので特に有効であ
り、良好なフレキソ印刷およびグラビア印刷適性をイン
キに与えるとともに、印刷後得られた改ざん防止インキ
層に適度な強度を与え、筆記時に良好に剥離と発色剤層
への転移発色が行われ、鮮明な改ざん防止用記録像が得
られる。しかし、これらのセルロース誘導体の含有率が
0.5重量%未満であれば、印刷後のインキ層の強度が
弱く摩擦などによりインキ層が剥がれ落ちていく粉落ち
等の問題が生じる。また、セルロース誘導体の含有率が
15重量%を越すと、インキ層の強度が強すぎ筆記時に
良好に剥離せず、対向する上用紙の発色剤層に良好に転
移しないので、改ざん防止用記録像を得られるものの、
鮮明な改ざん防止用記録像を得ることができない。これ
らのセルロース誘導体を0.5〜15重量%の範囲で配
合することにより、更に鮮明な改ざん防止用記録像を得
ることを本発明者らは見い出し、本発明を完成した。
【0009】本発明の改ざん防止インキを用いて製造さ
れる改ざん防止用感圧複写シートにおいて、剥離性顕色
剤層中に含有される顔料としては、感圧複写紙或いは感
熱記録体の分野で公知となっている物質が例示される。
具体的には、シリカ、ホワイトカーボン、炭酸カルシウ
ム、クレー、焼成クレー、ケイソウ土、タルク、酸化ア
ルミニウム、アルミノケイ酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化チタン、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられ
る。これらの顔料は必要に応じて二種以上を併用するこ
とも可能である。これらの顔料は、通常塗液に対して乾
燥重量で5〜80重量%、好ましくは30〜60重量%
の範囲で使用される。
【0010】本発明の改ざん防止インキを用いて製造さ
れる改ざん防止用感圧複写シートにおいて、剥離性顕色
剤層中に含有される顕色剤としては、感圧複写紙或いは
感熱記録体の分野で公知となっている物質が例示され
る。具体的には、ベントナイト、酸性白土、活性白土等
の粘土類;4−tert−ブチルフェノール、ナフトー
ル、4−アセチルフェノール、4−tert−オクチル
フェノール、4,4′−sec−ブチリデンフェノー
ル、4−フェニルフェノール、4,4′−ジヒドロキシ
−ジフェニルメタン、4,4′−イソプロピリデンジフ
ェノール、ハイドロキノン、4,4′−シクロヘキシリ
デンジフェノール、4、4′−ジヒドロキシジフェニル
サルファイド、4,4′−チオビス(6−tert−ブ
チル−3−メチルフェノール)、4,4′−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、ヒドロキノンモノベンジルエー
テル、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェノン、2,4,4′−トリヒドロキシ
ベンゾフェノン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4
−ヒドロキシ安息香酸−sec −ブチル、4−ヒドロキシ
安息香酸フェニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、
4−ヒドロキシ安息香酸フェネチル、ノボラック型フェ
ノール樹脂、フェノール重合体等のフェノール性化合
物;安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、トリク
ロル安息香酸、テレフタル酸、3−sec−ブチル−4
−ヒドロキシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒド
ロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安
息香酸、サリチル酸、3−フェニルサリチル酸、3−シ
クロヘキシルサリチル酸、3−tert−ブチル−5−メチ
ルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、
3−メチル−5−ベンジルサリチル酸、3−フェニル−
5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−シ
クロヘキシル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリ
チル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−5−メチ
ルサリチル酸、3,5−ジシクロヘキシルサリチル酸、
3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,
5−ジ−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3
−(α−メチルベンジル)−5−(α,α−ジメチルベ
ンジル)サリチル酸、4−メチル−5−シクロヘキシル
サリチル酸、2−ヒドロキシ−1−ベンジル−3−ナフ
トエ酸、1−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−3−ナフト
エ酸、3−ヒドロキシ−5−シクロヘキシル−2−ナフ
トエ酸、2−ヒドロキシ−4−〔(4−カルボキシ−5
−ヒドロキシ)フェニル〕−1−ナフトエ酸、3−メチ
ル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−メチル−5−
(イソ)ドデシルサリチル酸、3−メチル−5−(イ
ソ)ペンタデシルサリチル酸、3−メチル−5−(α−
メチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α,
α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−sec
−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチル−6−
メチルサリチル酸、3−tert−ブチル−5−フェニルサ
リチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−
シクロヘキシル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−
フェニル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−(α−
メチルベンジル)−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3
−イソプロピル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−
(イソ)ノニルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−
メチルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−シクロヘ
キシルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−フェニル
サリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−(α−メチルベ
ンジル)サリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−(4,
α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(イソ)ノニ
ル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3
−(α,α−ジメチルベンジル)−5−(イソ)ノニル
サリチル酸、5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−(イ
ソ)ノニル−6−メチルサリチル酸、3−tert−ブチル
−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3,5−ジ(イソ)
ノニルサリチル酸、3−(イソ)ドデシルサリチル酸、
3−(イソ)ドデシル−5−メチルサリチル酸、3−
(イソ)ドデシル−6−メチルサリチル酸、3−イソプ
ロピル−5−(イソ)ドデシルサリチル酸、3−(イ
ソ)ドデシル−5−エチルサリチル酸、5−(イソ)ド
デシルサリチル酸、3−(イソ)ペンタデシルサリチル
酸、3−(イソ)ペンタデシル−5−メチルサリチル
酸、3−(イソ)ペンタデシル−6−メチルサリチル
酸、5−(イソ)ペンタデシルサリチル酸、3−シクロ
ヘキシル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3
−フェニル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、
3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−(α−メ
チルベンジル)−5−メチルサリチル酸、3−(α−メ
チルベンジル)−6−メチルサリチル酸、3−(α−メ
チルベンジル)−5−フェニルサリチル酸、3−(α−
メチルベンジル)−5−ブロモサリチル酸、3−(4,
α−ジメチルベンジル)−5−メチルサリチル酸、3,
5−ジ(4,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−
(α,α−ジメチルベンジル)−6−メチルサリチル
酸、3,5−ジ(α,α−ジメチルベンジル)サリチル
酸、5−(4−メシチルメチルベンジル)サリチル酸、
2−ヒドロキシ−3−(α,α−ジメチルベンジル)−
1−ナフトエ酸又は3−ヒドロキシ−7−(α,α−ジ
メチルベンジル)−2−ナフトエ酸、ピネン化サリチル
酸、ベンジル化スチレン化サリチル酸などの芳香族カル
ボン酸;これらの芳香族カルボン酸と例えばマグネシウ
ム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄、コバルト、
ニッケル等の多価金属塩等が挙げられる。なお、(イ
ソ)アルキルは、イソアルキルまたはノルマルアルキル
を示す。またイソノニル基、イソドデシル基及びイソペ
ンタデシル基は、それぞれプロピレン三量体、プロピレ
ン四量体又は1−ブテン三量体及びプロピレン五量体が
付加して生じた置換基として定義する。これらの顕色剤
の中でも、芳香族カルボン酸及びその多価金属塩が特に
好ましく用いられる。これらの顕色剤は必要に応じて二
種以上を併用することも可能である。これらの顕色剤
は、通常塗液に対して乾燥重量で3〜90重量%、好ま
しくは10〜50重量%の範囲で使用される。
【0011】本発明の改ざん防止インキ中に含有される
接着剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルメチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセ
ルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロー
ス等あるいはその他のセルロース誘導体でJIS K6
833に準拠し、B型粘度計を用いて測定した20℃、
2%無水エタノール溶液粘度が8mPa・s以上のもの
が挙げられるが、かかるセルロース誘導体は、乾燥重量
で0.5〜15重量%の範囲で配合される。また、これ
らのセルロース誘導体に加えて、JIS K 6833
に準拠し、B型粘度計を用いて測定した20℃、2%無
水エタノール溶液粘度が8mPa・s未満のセルロース
誘導体、ガムロジン、ウッドロジン、セラック、エステ
ルガム、重合ロジンのペンタエリスリトールエステル、
マレイン酸樹脂、マレイン化ロジンのペンタエリスリト
ールエステル、二量化ロジン、ロジン変性フェノール樹
脂、ブタノール変性尿素樹脂、ブタノール変性メラミン
樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、大豆油
変性アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ酢酸ビニル、
アクリル樹脂、アクリル樹脂とスチレン等の共重合樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−無水
マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、変性ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロ
リドン、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、ポリビニ
ルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジ
ョン等の接着剤あるいは増粘剤を補助的に添加しても良
い。
【0012】また、本発明の改ざん防止インキには、必
要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、界面活
性剤、消泡剤、防腐剤、着色剤などの助剤が添加され
る。
【0013】これらを含む本発明の改ざん防止インキ
は、水および、エチルアルコール、メチルアルコール、
イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、n
−ブタノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、シ
クロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ジエチレングリコール、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、トリクロル
エチレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等の有機
溶剤を分散媒体とする。また、これらの剥離性顕色剤層
塗液は、コーレス、ボールミル、アトライター、サンド
ミルなどの攪拌機、粉砕機により分散・調製される。支
持体上にインキ層を設ける方法としては、従来から公知
の、フレキソ印刷機、グラビア印刷機により印刷するこ
とにより、剥離性顕色剤層である改ざん防止インキ層を
設けることができる。本発明の改ざん防止インキは、イ
ンキ盛り量が乾燥重量で通常0.2〜20g/m2 、よ
り好ましくは0.5〜5g/m2 の範囲となるように、
顕色剤層の前面に塗工あるいは、改ざん防止が必要とさ
れる箇所に部分的に印刷される。
【0014】本発明の改ざん防止インキを塗工あるいは
印刷する支持体としては、感圧複写紙の下用紙あるいは
中用紙が使用され、その顕色剤層上に塗工あるいは印刷
されるが、その他には、例えば紙、合成繊維紙、合成樹
脂フィルム、金属箔等に直接塗工あるいは印刷してもよ
い。
【0015】一方、剥離性顕色剤層塗液の支持体となる
感圧複写シートの顕色剤層に含有される顕色剤として
は、剥離性顕色剤層に含有される顕色剤と同様の感圧複
写紙或いは感熱記録体の分野で公知となっている物質が
例示される。これらの顕色剤は、通常、塗液に対して乾
燥重量で3〜90重量%の範囲で使用される。
【0016】顕色剤を含有する塗液には、必要に応じて
接着剤、顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、界
面活性剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、着色剤などの助剤
が添加される。
【0017】これらを含む顕色剤含有塗液は、一般に水
を分散媒体とし、コーレス、ボールミル、アトライタ
ー、サンドミルなどの攪拌機、粉砕機により分散・調製
される。また、支持体上に塗工層を設ける方法として
は、特に限定されるものではなく、従来から公知の、バ
ーコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、
カーテンコーターなどの塗工機や印刷機によって設ける
ことができる。塗工量は、乾燥重量で通常0.5〜30
g/m2 、より好ましくは2〜15g/m2 の範囲とな
るように塗工される。なお、支持体としては、例えば
紙、合成繊維紙、合成樹脂フィルム、金属箔等が挙げら
れる。
【0018】また、発色剤層中に含有されるマイクロカ
プセルに内包される発色剤としては、感圧複写紙或いは
感熱記録体の分野で公知となっている物質が使用でき
る。このような発色剤の具体例としては、3,3−ビス
(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−
6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェ
ニルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタ
リド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メ
チルピロール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(2−メチル−1−オクチル−3−イ
ンドリル)フタリド、3,3−ビス(2−メチル−1−
オクチル−3−インドリル)−4−アザフタリド等のト
リアリルメタン系染料、4,4′−ビス−ジメチルアミ
ノベンズヒドリルベンジルエーテル、N−ハロフェニル
−ロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェ
ニルロイコオーラミン等のジフェニルメタン系染料、ベ
ンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイル
ロイコメチレンブルー等のチアジン系染料、3−エチル
−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−スピロ−ジ
ナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等のスピロ
系染料、ローダミン−B−アニリノラクタム、ローダミ
ン(p−ニトロアニリノ)ラクタム等のラクタム系染
料、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−
(N−エチル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(N−アセチル−N−メ
チルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジ
ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
ジエチルアミノフルオラン、3−(N−エチル−p−ト
ルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−フェニ
ルアミノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−
メチルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−フ
ェニルアノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソア
ミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン、3−(N−エチル−N−β−エチルヘキシルアミ
ノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン等の
フルオラン系染料等が例示できる。勿論、これらの発色
剤に限定されるものではなく、また二種以上の発色剤の
併用も可能である。
【0019】上記のごとき発色剤は、通常オイルに溶解
した状態でカプセル化されるが、かかるオイルとして
は、感圧複写紙の分野で公知となっている物質が使用で
きる。このようなオイルの具体例としては、綿実油、オ
リーブ油等の植物油類、灯油、パラフィン、ナフテン
油、塩素化パラフィン等の鉱物油類、ベンゼン、キシレ
ン、ベンジルトルエン、アルキルジフェニルエタン、ア
ルキルナフタレン、ジアルキルナフタレン、アルキルビ
フェニル、アルキルターフェニル等の芳香族炭化水素、
ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジ−n−ブ
チルフタレート、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジ−
n−プロピル、アジピン酸ジ−n−ブチル、アジピン酸
ジオクチル等のエステル類、ジイソブチルケトン、メチ
ルヘキシルケトン等のケトン類等が挙げられる。これら
は単独または混合して使用される。かかる発色剤は通
常、オイルに対して乾燥重量で1〜80重量%の範囲で
配合される。
【0020】マイクロカプセル化法としては、従来から
公知のコアセルベーション法、界面重合法、in−si
tu重合法等が適宣選択して使用されるが、メラミン・
ホルムアルデヒド樹脂やイソシアネート樹脂の如き合成
樹脂を壁膜剤として使用するのが耐水性、耐溶剤性に優
れているので好ましい。なお、これらのマイクロカプセ
ルには、必要に応じて酸化防止剤や紫外線吸収剤等の助
剤を含有せしめても良い。
【0021】更に、発色剤層塗液には、前記の発色剤を
内包するマイクロカプセルの他に必要に応じて顔料、接
着剤、緩衝剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、界
面活性剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、着色剤などの助剤
を添加される。顔料としては、例えば、クレー、焼成ク
レー、ケイソウ土、タルク、酸化アルミニウム、無水シ
リカ、ホワイトカーボン、アルミノケイ酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウ
ム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム等が挙げられる。かかる顔料は、乾燥重量で0〜8
5重量%、好ましくは0〜20重量%の範囲で配合され
る。
【0022】これらを含む発色剤層塗液は、一般に水を
分散媒体とするが、酢酸エチル、メチルエチルケトン、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール、トルエン
等の有機溶剤を分散媒体としてもかまわない。また、支
持体上に塗工層を設ける方法としては、特に限定される
ものではなく、従来から公知の、バーコーター、エアー
ナイフコーター、ブレードコーター、カーテンコーター
などの塗工機や活版、オフセット、グラビア、フレキ
ソ、スクリーン印刷機によって設けることができる。塗
工量は、乾燥重量で通常0.5〜30g/m2 、より好
ましくは1〜10g/m2 の範囲となるように塗工され
る。
【0023】発色剤内包マイクロカプセル塗液が塗工さ
れる支持体としては、例えば紙、合成繊維紙、合成樹脂
フィルム、金属箔等が挙げられる。
【0024】尚、本発明の改ざん防止インキは上記使用
例に限定されるものではなく、自己発色型感圧複写紙、
粘着加工を施した感圧複写紙等の顕色剤層に対しても使
用することができる。
【0025】次に、本発明の改ざん防止インキを印刷す
ることによって得られた改ざん防止用感圧複写シートの
下用紙と、一般的な感圧複写シートの上用紙とを組み合
わせて使用する伝票における改ざん防止機能について、
図1の(a)〜(c)を用いて説明する。図1(a)に
おける上用紙1は、通常の感圧複写シートの上用紙であ
り、支持体3の裏面には、マイクロカプセルを含有する
発色剤層4が設けられており、この層4に含有されるマ
イクロカプセルには電子供与性有機発色剤が内包されて
いる。他方の下用紙2には、支持体5の表面に顕色剤を
含有する層6が設けられており、この顕色剤層6の表面
には、本発明の改ざん防止インキを用いて形成された改
ざん防止インキ層(剥離性を有する顕色剤層)7が部分
的に設けられている。そして、図1(b)に示されるよ
うにして、上用紙1の表面にボールペン等の筆記具8で
記入するとその筆圧により、上用紙1の発色剤層4中の
マイクロカプセルが破壊され、マイクロカプセル中の発
色剤が上用紙1から下用紙2の改ざん防止インキ層7へ
転移され、下用紙2の顕色剤層6上に複写が得られると
同時に下用紙2の改ざん防止インキ層7の一部が剥離し
て上用紙1側へ転移し、上用紙1の裏面に改ざん防止用
記録としての発色像9が得られる(図1(c)参照)。
これに対して、改ざん防止インキ層7が存在しない部分
では、上用紙1の発色剤層4中のマイクロカプセルが破
壊され、マイクロカプセル中の発色剤が下用紙2の顕色
剤層6へ転移して発色像9’が得られるだけで、上用紙
1の裏面には、改ざん防止用記録としての発色像が得ら
れない(図1(c)参照)。
【0026】このような伝票では、上用紙1は記入後に
下用紙2と分離して保管される為、上用紙1の表面に改
ざん目的で追加記入しても裏面の記録(即ち、発色像
9)まで追加記入できない。このために、本発明の改ざ
ん防止インキを用いて得られる感圧複写シートの場合、
上用紙の追記による改ざんを識別でき、防止できる。ま
た、伝票より切り放した後、上用紙は取扱中に裏面が発
色汚れを起こすことはない。本発明の改ざん防止インキ
を感圧複写シートの下用紙あるいは中用紙の顕色剤層に
印刷して得られた改ざん防止用感圧複写シートに筆記す
る際、改ざん防止インキ中に主としてセルロース誘導体
を接着剤として使用する事により剥離性顕色剤層の発色
剤層への転移が良好に行え、鮮明な改ざん防止記録像が
出現する。また、セルロース誘導体を該顕色剤層中に
0.5〜15重量%含有させることにより、該剥離性顕
色剤層の表面強度が適性な強さに保たれ、インキ層の粉
落ちが生じず、発色濃度のより高い鮮明な改ざん防止記
録像が得られ、良好な改ざん防止機能が得られる。尚、
本発明では、図2に示されるようにして、下用紙2の支
持体5の表面に、直接、本発明の改ざん防止インキを用
いて形成された剥離性顕色剤層(改ざん防止インキ層)
7が設けられても良く、このような構成を有する感圧複
写シートの下用紙の場合には、通常の上用紙1と組み合
わせて使用した際、下用紙2の剥離性顕色剤層7上に複
写が得られると同時に、上用紙1の裏面に改ざん防止用
記録としての発色像が得られる。図2に示した組み合わ
せの感圧複写シートの場合にも、剥離性顕色剤層7は、
支持体5全面に設けられても部分的に設けられても良
い。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、勿論これらに限定されるもので
はない。また、特に断らない限り例中の「部」及び
「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。ま
た、「粘度」は「JIS K 6833に準拠し、B型
粘度計を用いて測定した20℃、2%無水エタノール溶
液粘度」を示す。
【0028】実施例1 『感圧複写シート下用紙の作成』3,5−ジ(α−メチ
ルベンジル)サリチル酸亜鉛10部、メチルセルロース
5%水溶液2部、炭酸カルシウム60部、スチレン−ブ
タジエン共重合体ラテックス48%液28部を水400
部に加え、この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μ
mとなるまで粉砕し塗液を得た。上記塗液を、米坪40
g/m2 の上質紙の片面に乾燥後の塗工重量が3.0g
/m2 となるようにバーコーターで塗工し、110℃下
で乾燥して白色の感圧写シート下用紙を得た。
【0029】『改ざん防止インキの調製』3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49部、ヒドロ
キシプロピルセルロース(商品名:HPC−M、日本曹
達社製、粘度 250mPa・s)2部をエタノール1
00部に加え、この組成物をボールミルで粉砕処理した
後、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−604,水
澤化学工業社製)49部を添加し、撹拌して改ざん防止
インキを得た。 『改ざん防止用感圧複写シートの作成』上記塗液を、上
記感圧複写シート下用紙の顕色剤層塗工面に乾燥後の塗
工重量が1.0g/m2 となるようにフレキソ印刷機で
印刷し、風乾して白色の改ざん防止用感圧複写シート下
用紙を得た。
【0030】『感圧複写シート上用紙の作成』3,3−
ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルア
ミノフタリド2部をジイソプロピルナフタレン(商品名
K−113呉羽化学社製)100部に溶解した。この油
性液にポリメチレンポリフェニルイソシアネート(商品
名ミリオネートMR−500、日本ポリウレタン工業社
製)4部とイソシアヌレート環を有するヘキサメチレン
ジイソシアネートの3量体(商品名コロネートEH、日
本ポリウレタン工業社製)8部とを溶解した。この油性
液をスルホン基含有脂肪族ジエン系共重合体(商品名ダ
イナフローK−106、日本合成ゴム社製)3%水溶液
100部に添加し、ホモミキサーを用いて乳化した。得
られた乳化液をコールターカウンターで測定したところ
平均粒子径は15μmで粒子径分布は狭かった。乳化分
散液をミキサーで撹拌しながら85℃まで加温し、3時
間反応させた後、室温まで温度を下げカプセル化を終了
した。このようにして得られたカプセル分散液を100
部(固形分)にカルボキシ変性SBRラテックス15部
を加えカプセル塗液を調製した。米坪40g/m2 の上
質紙の片面に乾燥後の塗工重量が5.0g/m2 となる
ようにバーコーターで塗工し、110℃下で乾燥して白
色の感圧複写シート上用紙を得た。
【0031】実施例2 3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩49部
とヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC−
L、日本曹達社製、粘度 8mPa・s)2部をエタノ
ール100部に加えボールミルで粉砕処理した後、合成
シリカ(商品名:ミズカシールP−604,水澤化学工
業社製)49部を添加し、撹拌して改ざん防止インキを
得た以外は、実施例1と同様に白色の改ざん防止用感圧
複写シート下用紙を得た。
【0032】実施例3 3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49
部とヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC−
H、日本曹達社製、粘度 2000mPa・s)2部を
エタノール100部に加えボールミルで粉砕処理した
後、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−604,水
澤化学工業社製)49部を添加し、撹拌して改ざん防止
インキを得、上記インキを感圧複写シート下用紙の顕色
剤層塗工面に乾燥後の塗工重量が1.0g/m2 となる
ようにフレキソ印刷機で印刷し、110℃下で乾燥して
白色の改ざん防止用感圧複写シート下用紙を得た以外
は、実施例1と同様に白色の改ざん防止用感圧複写シー
ト下用紙を得た。
【0033】実施例4 3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49
部とエチルセルロース(商品名:信越エチルセルロース
N−22−G、信越化学工業社製、粘度 8mPa・
s)2部をエタノール100部に加えボールミルで粉砕
処理した後、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−6
04,水澤化学工業社製)49部を添加し、撹拌して改
ざん防止インキを得、上記インキを感圧複写シート下用
紙の顕色剤層塗工面に乾燥後の塗工重量が1.0g/m
2 となるようにフレキソ印刷機で印刷し、110℃下で
乾燥して白色の改ざん防止用感圧複写シート下用紙を得
た以外は、実施例1と同様に白色の改ざん防止用感圧複
写シート下用紙を得た。
【0034】実施例5 3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49
部とエチルセルロース(商品名:信越エチルセルロース
N−100−G、信越化学工業社製、粘度 16mPa
・s)2部をエタノール100部に加えボールミルで粉
砕処理した後、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−
604,水澤化学工業社製)49部を添加し、撹拌して
改ざん防止インキを得、上記インキを感圧複写シート下
用紙の顕色剤層塗工面に乾燥後の塗工重量が1.0g/
2 となるようにフレキソ印刷機で印刷し、110℃下
で乾燥して白色の改ざん防止用感圧複写シート下用紙を
得た以外は、実施例1と同様に白色の改ざん防止用感圧
複写シート下用紙を得た。
【0035】実施例6 実施例1の改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度
250mPa・s)2部を0.4部に変更し、3,5−
ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49部を4
9.8部に、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−6
04,水澤化学工業社製)49部を49.8部に、それ
ぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして白色の改ざ
ん防止用感圧複写シート下用紙を得た。
【0036】実施例7 実施例1の改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度
250mPa・s)2部を0.6部に変更し、3,5−
ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49部を4
9.7部に、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−6
04,水澤化学工業社製)49部を49.7部に、それ
ぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして白色の改ざ
ん防止用感圧複写シート下用紙を得た。
【0037】実施例8 実施例1の改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度
250mPa・s)2部を5部に変更し、3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49部を48部
に、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−604,水
澤化学工業社製)49部を47部に、それぞれ変更した
以外は、実施例1と同様にして白色の改ざん防止用感圧
複写シート下用紙を得た。
【0038】実施例9 実施例1の改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度
250mPa・s)2部を10部に変更し、3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49部を45部
に、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−604,水
澤化学工業社製)49部を45部に、それぞれ変更した
以外は、実施例1と同様にして白色の改ざん防止用感圧
複写シート下用紙を得た。
【0039】実施例10 実施例1の改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度
250mPa・s)2部を14部に変更し、3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49部を43部
に、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−604,水
澤化学工業社製)49部を43部に、それぞれ変更した
以外は、実施例1と同様にして白色の改ざん防止用感圧
複写シート下用紙を得た。
【0040】実施例11 実施例1の改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度
250mPa・s)2部を16部に変更し、3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49部を42部
に、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−604,水
澤化学工業社製)49部を42部に、それぞれ変更した
以外は、実施例1と同様にして白色の改ざん防止用感圧
複写シート下用紙を得た。
【0041】実施例12 実施例1の改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度
250mPa・s)2部を20部に変更し、3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49部を40部
に、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−604,水
澤化学工業社製)49部を40部に、それぞれ変更した
以外は、実施例1と同様にして白色の改ざん防止用感圧
複写シート下用紙を得た。
【0042】実施例13 実施例1の改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度
250mPa・s)2部をヒドロキシプロピルセルロー
ス(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度 250
mPa・s)2部とエチルセルロース(商品名:エチル
セルロースN−14、ハーキュレス社製、粘度 6mP
a・s)2部に変更し、3,5−ジ(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛49部を48部に、合成シリカ(商
品名:ミズカシールP−604,水澤化学工業社製)4
9部を48部に、それぞれ変更した以外は、実施例1と
同様にして白色の改ざん防止用感圧複写シート下用紙を
得た。
【0043】比較例1 改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセルロース
(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度 250m
Pa・s)2部を添加しなかった以外は、実施例1と同
様に白色の改ざん防止用感圧複写シート下用紙を得よう
として印刷を行ったが、版上にインキ中の固形分が堆積
していく版のこりの現象が顕著に起こり印刷ができなか
った。
【0044】比較例2 改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセルロース
(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度 250m
Pa・s)2部をヒドロキシプロピルセルロース(商品
名:HPC−SL、日本曹達社製、粘度 5mPa・
s)2部にに変更した以外は、実施例1と同様に白色の
改ざん防止用感圧複写シート下用紙を得ようとして印刷
を行ったが、版上にインキ中の固形分が堆積していく版
のこりの現象が起こり印刷が良好にできなかった。
【0045】比較例3 実施例1の改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度
250mPa・s)2部をヒドロキシプロピルセルロー
ス(商品名:HPC−SL、日本曹達社製、粘度 5m
Pa・s)30部に変更し、3,5−ジ(α−メチルベ
ンジル)サリチル酸亜鉛49部を35部に、合成シリカ
(商品名:ミズカシールP−604,水澤化学工業社
製)49部を35部に、それぞれ変更した以外は、実施
例1と同様にして白色の改ざん防止用感圧複写シート下
用紙を得た。
【0046】比較例4 改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセルロース
(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度 250m
Pa・s)2部をエチルセルロース(商品名:信越エチ
ルセルロースN−10−G、信越化学工業社製、粘度
5mPa・s)2部に変更した以外は、実施例1と同様
に白色の改ざん防止用感圧複写シート下用紙を得ようと
して印刷を行ったが、版上にインキ中の固形分が堆積し
ていく版のこりの現象が起こり印刷が良好にできなかっ
た。
【0047】比較例5 実施例1の改ざん防止インキ中のヒドロキシプロピルセ
ルロース(商品名:HPC−M、日本曹達社製、粘度
250mPa・s)2部をエチルセルロース(商品名:
信越エチルセルロースN−10−G、信越化学工業社
製、粘度 5mPa・s)30部に変更し、3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛49部を35部
に、合成シリカ(商品名:ミズカシールP−604,水
澤化学工業社製)49部を35部に、それぞれ変更した
以外は、実施例1と同様にして白色の改ざん防止用感圧
複写シート下用紙を得た。
【0048】以下の実施例14〜16は、直接支持体の
上に剥離性顕色剤層を設けた場合の実施例である。 実施例14 実施例1の改ざん防止インキを、直接米坪40g/m2
の上質紙の片面に乾燥後の盛り量が4.0g/m2 とな
るようにフレキソ印刷機で印刷、風乾して、剥離性顕色
剤層を直接上質紙上に設けた白色の改ざん防止用感圧複
写シート下用紙を得た以外は、実施例1と同様にして改
ざん防止用感圧複写シートを得た。
【0049】実施例15 実施例2で得られた改ざん防止インキを使用した以外
は、実施例14と同様にして白色の改ざん防止用感圧複
写シート下用紙を得た。
【0050】実施例16 実施例3で得られた改ざん防止インキを使用した以外
は、実施例14と同様にして白色の改ざん防止用感圧複
写シート下用紙を得た。
【0051】得られた21種類の改ざん防止用感圧複写
シートに関して、以下の評価を行い、その結果を表1に
示す。
【0052】(1)改ざん防止用記録像の発色性 感圧複写シート上用紙の発色剤層面と改ざん防止用感圧
複写シート下用紙の顕色剤層面同士が対向し、上用紙が
上になるように重ね合わせ、上用紙の上からタイプライ
ターで印字し発色させ、感圧複写シート上用紙裏面に得
られた改ざん防止用記録像の発色の鮮明さを目視評価し
た。 「評価基準」 ◎:改ざん防止用記録像が鮮明に発色しており良好 ○:改ざん防止用記録像の発色がわずかに不鮮明 ×:改ざん防止用記録像の発色が極度に不鮮明であり、
実用上問題あり
【0053】(2)インキ層の粉落ち 改ざん防止用感圧複写シート下用紙の顕色剤塗布面と原
紙が対向するように重ね合わせ、4kg/cm2 の荷重
をかけた状態で5回擦り合わせ、顕色剤層の表面に印刷
されたインキ層の剥離状態を目視評価した。 「評価基準」 ◎:インキ層がほとんど剥離していない ○:インキ層がわずかに剥離している ×:インキ層が著しく粉状に剥離している
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように本発明の
改ざん防止インキを用いて得られた改ざん防止用感圧複
写シートは、改ざん防止用記録像の発色性に優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の改ざん防止インキ
を印刷することによって得られた改ざん防止用感圧複写
シートの下用紙2と、通常の感圧複写シートの上用紙1
を組み合わせて使用する伝票における改ざん防止機能を
示す図である。
【図2】剥離性顕色剤層7が直接支持体5に設けられた
構成の下用紙2と、通常の感圧複写シートの上用紙1を
組み合わせて使用する伝票の層構成を示す図である。
【符号の説明】
1 上用紙 2 下用紙 3 支持体 4 発色剤層 5 支持体 6 顕色剤層 7 剥離性顕色剤層(改ざん防止インキ層) 8 筆記具 9、9’ 発色像

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性有機発色剤を内包するマイク
    ロカプセルを含有する発色剤層を支持体上に設けた第1
    シートと該電子供与性有機発色剤と反応して発色する顕
    色剤を含有する層を支持体に設けた第2シートを、前記
    第1シートの発色剤層と前記第2シートの顕色剤を含有
    する層とを対面させて重ねて使用する感圧複写シートに
    おいて、前記第2シートに前記顕色剤を含有する改ざん
    防止用の剥離性顕色剤層を形成するためのフレキソ印刷
    用およびグラビア印刷用インキであって、前記インキ
    が、JIS K 6833に準拠し、B型粘度計を用い
    て測定した20℃、2%無水エタノール溶液粘度が8m
    Pa・s以上であるセルロース誘導体を含有することを
    特徴とする改ざん防止インキ。
  2. 【請求項2】 前記セルロース誘導体を0.5〜15重
    量%含有することを特徴とする請求項1記載の改ざん防
    止インキ。
  3. 【請求項3】 前記セルロース誘導体が、ヒドロキシプ
    ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
    ス、ヒドロキシエチルメチルセルロース、エチルセルロ
    ース、ニトロセルロース、酢酸セルロースおよびカルボ
    キシメチルセルロースからなる群より選ばれた少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の改ざん防止インキ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1433824A1 (en) * 2002-12-27 2004-06-30 Casio Computer Co., Ltd. Ink-jet color recording ink, device, recording apparatus and method using the ink
JP2016523292A (ja) * 2013-06-13 2016-08-08 オペス・コーポレーション・オイ マトリックス、機能性化合物および膜形成剤を有するマトリックス

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