JP2777271B2 - 感圧複写紙の製造方法 - Google Patents

感圧複写紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、マイクロカプセルインキを用いる感圧複写
紙の製造方法に関し、特に良好な性能を有する感圧複写
紙を、比較的小型の乾燥装置を用いて容易に製造する方
法に関するものである。
(従来の技術) クリスタルバイオレットラクトン、ベンゾイルロイコ
メチレンブルー等の電子供与性発色剤と、活性白土、フ
ェノール−ホルムアルデヒド縮合物、芳香族カルボン酸
の多価金属塩等の電子受容性顕色剤との組合わせ、或い
はカルボン酸ニッケル塩とN,N−ジ−ベンジル−ジ−チ
オ−オキザミド、有機リン酸鉄塩と没食子酸ラウリル等
の金属塩と配位子化合物との組合わせなど、各種色原体
物質の反応によって発色する原理を利用した感圧複写紙
はよく知られている。
一般に、かかる感圧複写紙は、相分離法、界面重合
法、in−situ法などの方法で調製された色原体物質含有
マイクロカプセルを支持体に塗布した上用紙(CB)、上
記色原体物質と反応して発色するもう一方の色原体物質
を支持体に塗布した下用紙(CF)、上記マイクロカプセ
ルと色原体物質を支持体の別々の面に塗布した中用紙
(CFB)が適宜組合わされて実用されている。
又、別に上記マイクロカプセルと色原体物質を積層或
いは混合層として支持体の同一面に塗布した所謂単体感
圧複写紙と呼ばれるものもある。更にその単体感圧複写
紙の裏面にカプセル層を設け、上記下用紙や中用紙を適
宜組合わせた単体感圧複写紙セット等がある。
通常、これらの感圧複写紙は、水性系の塗料を大型の
塗工機で支持体に塗布することによって製造されるが、
特殊な製造方法として、カプセルをインキ化し、印刷機
によってスポット印刷する方法がある。
カプセルインキのスポット印刷は、高価なカプセル塗
料を支持体の必要箇所にのみ印刷できるため、水性系塗
料を大型の塗工機で支持体全面に塗布する方法に比較し
て、例えば部分的に色調の異なる複写紙が得られるなど
の小回りがきき、目的とする品種によっては経済的に非
常に優れた特徴を発揮する。しかし、このように印刷方
式は、塗工機による方法と比べて大きなメリットを有す
る反面、その方式によってはまだ充分とは言い難い面が
ある。
(発明が解決しようとする課題) 即ち、カプセルインキを支持体に塗布して良好な発色
性の感圧複写紙を得るには、その塗布量をできるだけ多
くする必要があるが、その為に溶剤系の蒸発乾燥型カプ
セルインキを使用すると、多くの溶剤を蒸発させる為の
大型乾燥装置が必要となり、又、使用される溶剤が特に
アルコールであると、紙にシワが発生し易くなる欠点が
付随する。また、紫外線硬化型のカプセルインキを使用
する場合には、蒸発乾燥型のインキを使用する場合に比
較して、小型の乾燥装置で製造可能であるが、樹脂の配
合割合が蒸発乾燥型インキに比べて高いために、印刷箇
所が透明化しやすく、更に、樹脂の影響を受けて、カプ
セルが圧破壊され難くなるため、発色性の面で劣ったも
のになりがちである。
本発明の目的は、カプセルインキを用いて感圧複写紙
を製造する際の、上記の如き欠点を解消して、より実用
性の高い感圧複写紙を容易に製造する方法を提供するも
のである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、(a)色原体物質を内包するマイクロカプ
セル、(b)揮発性アルコール、(c)紫外線硬化性化
合物、及び(d)光重合開始剤を基本成分とするカプセ
ルインキを支持体に印刷し、硬化せしめることを特徴と
する感圧複写紙の製造方法である。
(作用) 本発明者等は、カプセルインキを構成するインキ媒体
として紫外線硬化性化合物と揮発性アルコールを併用す
ることによって、アルコールを媒体として使用する系に
おいて起こりがちであったシワの発生が効果的に抑えら
れ、しかも、発色性が良好で、印刷部の不透明性も良好
な感圧複写紙が得られ、更に紫外線硬化性化合物が重合
の初期段階でアルコールに不溶化するために、アルコー
ルの配合量がかなり多い系においても小型の熱風乾燥装
置と紫外線照射装置を併用して或いは紫外線照射装置の
みで高速印刷してもガイドロール汚れを生じないレベル
までインキを乾燥出来るという予想もしない効果が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明において用いられる色原体物質としては、例え
ば電子供与性発色剤と電子受容性顕色剤との組合せ、或
いは金属塩と配位子化合物との組合せなどが挙げられ
る。
電子供与性発色剤としては、例えば感圧複写紙の分野
で公知となっている下記の如き物質が例示される。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)
フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9
−エチルカルバゾール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド等のトリアリルメタン系染料、4,4′−ビス
−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテル、N
−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5−トリ
クロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタン
系染料、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロ
ベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系染料、
3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−
スピロ−ジナフトピラン、3−プロピル−スピロ−ジベ
ンゾピラン等のスピロ系染料、ローダミン−B−アニリ
ノラクタム、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタ
ム、ローダミン(o−クロロアニリル)ラクタム等のラ
クタム系染料、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロ
フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7
−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メ
チルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオラン、3−(N−エチル−p−トル
イジノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチ
ルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−ピペリジノ−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリ
ジノフルオラン等のフルオラン系染料、3,3−ビス〔2
−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキ
シフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラ
クロロフタリド等の赤外発色系染料等およびこれらの混
合物。
電子受容性顕色剤としては、例えば感圧複写紙の分野
で公知となっている下記の如き物質が例示される。
酸性白土、活性白土、アタパルジャイト、ゼオライ
ト、ベントナイトの如き粘土類、フェノール樹脂、特公
昭51−25174号に記載の如き各種芳香族カルボン酸の多
価金属塩、特開昭54−106316号に記載の如き2,2′−ビ
スフェノールスルホン化合物の亜鉛塩等およびこれらの
混合物。
金属塩と配位子化合物との組合せとしては、例えば感
圧複写紙の分野で公知となっている下記の如き組合せ例
示される。
ステアリン酸ニッケルとN,N′−ジ−ベンジル−ジ−
チオ−オキザミド、ラウリル酸ニッケルとα−ベンジル
グリオキシム、バナジン酸トリカプリルメチルアンモニ
ウムと8−ハイドロオキシキノリンスルホン酸ドデシル
アミン、モリブデン酸ベンジルラウリルジメチルアンモ
ニウムとプロトカテキュ酸ラウリル、ステアリン酸チタ
ンと没食子酸ラウリル、ナフテン酸鉄と没食子酸ベンジ
ル、ポリフェロフェニルメチルシロキサンとメチレンビ
ス(8−オキシキノリン)、パルミチン酸銅とN,N′−
ビス−2−オクタノイルオキシエチルジエチルジチオオ
キザミド、ラウリル酸コバルトとジ−o−トリルグアニ
ジン、ヒノキチオールとポリバナドフェニルメチルシロ
キサン、特開昭58−38191号に記載の有機リン酸鉄と没
食子酸ラウリル等の組合せおよびこれらの混合物。
上記の如き色原体物質をマイクロカプセル化する場
合、色原体物質は、通常オイルに溶解した状態でカプセ
ル化されるが、かかるオイルとしては、下記の如き物質
が例示される。
綿実油などの植物油類、灯油、パラフィン、ナフテン
油、塩素化パラフィンなどの鉱物油類、アルキル化ビフ
ェニル、アルキル化ターフェニル、アルキル化ナフタレ
ン、ジアリールエタン、トリアリールメタン、ジフェニ
ルアルカンなどの芳香族系炭化水素類、オレイルアルコ
ール、トリデシルアルコール、ベンジルアルコール、1
−フェニルエチルアルコール、グリセリンなどのアルコ
ール類、オレイン酸などの有機酸類、ジメチルフタレー
ト、ジエチルフタレート、ジ−n−ブチルフタレート、
ジオクチルフタレート、アジピン酸ジエチル、アジピン
酸プロピル、アジピン酸ジ−n−ブチル、アジピン酸ジ
オクチルなどのエステル類、トリクレジルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリブチルホスファイ
ト、トリブチルホスフオキザミドなどの有機リン酸化合
物、フェニルセロソルブ、ベンジルカービトール、ポリ
プロピレングリコール、プロピレングリコールモノフェ
ニルエーテルなどのエーテル類、N,N−ジメチルラウラ
ミド、N,N−ジメチルステアラミド、N,N′−ジヘキシル
オクチルアミドなどのアミド類、ジイソブチルケトン、
メチルヘキシルケトンなどのケトン類、エチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネートなどのアルキレンカー
ボネート類等およびこれらの混合物。
なお、色原体物質の配合量は、通常オイル100重量部
に対して1〜80重量部程度の範囲で調整される。
カプセル化法としては、従来から公知のコアセルベー
ション法、界面重合法、in−situ法等が適宜選択して使
用できるが、合成樹脂を壁膜材とするのが好ましく、な
かでもメラミンホルムアルデヒド樹脂を壁膜材とするカ
プセルを用いた場合は、発色鮮明性等品質面でより優れ
た感圧複写紙が得られるため特に好ましい。
なお、これらのマイクロカプセルには、必要に応じて
酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含有させることもでき
る。
本発明において用いられる揮発性アルコールとして
は、例えばメタノール、エタノール、n−プロピルアル
コール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、n
−ヘキサノール、シクロヘキサノール等炭素数6以下の
アルコールが挙げられる。中でも炭素数3以下のアルコ
ールは乾燥性の面で特に好ましい。
紫外線硬化性化合物としては、例えばビニル又はビニ
リデン基を一個以上、好ましくは複数個有する化合物が
挙げられ、具体的にはアクリロイル基、メタクリロイル
基、アリル基、不飽和ポリエステル、ビニルオキシアク
リルアミド基等を有する化合物が挙げられる。最も代表
的なものは、ポリオール、ポリアミン又はアミノアルコ
ール等と不飽和カルボン酸との反応物、ヒドロキシル基
を持つアクリレート又はメタクリレートとポリイソシア
ネートとの反応物である。代表的な化合物としては、例
えばポリエチレングリコールジアクリレート、プロピレ
ングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ヘ
キサンジオールジアクリレート、1,2−ブタンジオール
ジアクリレート、エポキシ樹脂とアクリル酸との反応
物、メタクリル酸とペンタエリスリトールとアクリル酸
との反応物、マレイン酸とジエチレングリコールとアク
リル酸の縮合物、メチルメタクリレート、スチレン及び
これらの混合物等が挙げられる。
なお、揮発性アルコールと紫外線硬化性化合物の配合
比率は、通常、95:5〜10:90(重量部)であり、より好
ましくは80:20〜20:80(重量部)である。
光重合開始剤としては、例えば芳香族ケトン、キノン
化合物、エーテル化合物、ニトロ化合物等が挙げられ、
具体的にはベンゾキノン、フェナンスレンキノン、ナフ
トキノン、ジイソプロピルフェナンスレンキノン、ベン
ゾインブチルエーテル、ベンゾイン、フロインブチルエ
ーテル、ミヒラーケトン、ミヒラーチオケトン、フルオ
レノン、トリニトロフルオレノン、β−ベンゾイルアミ
ノナフタレン等が挙げられる。
なお、光重合開始剤の配合量は、通常、紫外線硬化性
化合物100重量部に対して0.1〜10重量部程度の範囲であ
る。
本発明におけるインキには、必要に応じて光重合の効
率を高めるための増感剤やマイクロカプセルを支持体に
より強固に固定させるための接着剤、さらには、白色顔
料、発色減感成分、カプセル保護材、酸化防止剤、蛍光
染料、可塑剤等を添加することができる。
増感剤としては、例えばトリエタノールアミン、N−
メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノール
アミン、N−メチルモルホリン等が挙げられる。
接着剤としては、例えばポリ酢酸ビニル、ポリアクリ
ル酸エステル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリ
ビニルブチラール、エチルセルロース、ニトロセルロー
ス、セルロースアセテートプロピオネート、セルロース
アセテートブチレート等が挙げられる。
白色顔料としては、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ
酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、
リン酸カルシウム、コロイダルシリカ等の無機顔料、メ
ラミン樹脂、尿素樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
発色減感成分としては、ロイコ系記録材料の場合に
は、各種のアミノ化合物等が挙げられ、鉄キレート系記
録材料の場合には、特開昭59−38089号に記載の如き有
機リン系化合物やアミノカルボン酸基を有する化合物等
が用いられる。
上記の如き成分を含有するインキ媒体への色原体物質
内包マイクロカプセルの分散は、使用する揮発性アルコ
ールがメタノールやエタノールの如く水と混和する溶剤
の場合には、水性系のカプセル分散液を濾過した後に、
この溶剤で洗浄と濾過を数回繰り返すことによって水を
除去して得たケーキ状のカプセルをインキ媒体に再分散
することによっても可能である。しかし、通常は、水性
系のカプセル分散液を、調製された分散液のまま、或い
は濾過等の濃縮工程を経た後に、通気乾燥、表面乾燥、
流動乾燥、気流乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、
赤外線乾燥、高周波乾燥、超音波乾燥、微粉砕乾燥等の
手段により分散媒を除去して粉体カプセルとした後、こ
れをインキ媒体に分散することによってなされる。
なお、インキ媒体へのカプセルの配合量は、通常、イ
ンキ媒体(揮発性アルコール+紫外線硬化性化合物)10
0重量部に対してカプセル2〜100重量部程度であり、好
ましくは7〜60重量部程度の範囲である。
かくして調製された色原体物質内包カプセルインキ
は、フレキソ印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、凸
版印刷、スクリーン印刷等によって、例えば紙、合成紙
等の適当な支持体に或いは該支持体上に受容層を設けて
なる受容シートの裏面や表面上に塗布され、上用紙や中
用紙や単体感圧複写紙とされる。また、カプセルに内包
された色原体物質と反応して発色するもう一方の色原体
物質を、該カプセルインキに添加して調製したインキを
支持体に塗布すれば単体感圧複写紙となる。
インキの乾燥硬化は、通常、熱風や赤外線の小型乾燥
装置と紫外線照射装置を併用することによってなされる
が、使用するアルコールの種類や使用量によっては、紫
外線照射装置のみでよい場合がある。
カプセルインキの塗布量は、調製されたインキの種類
に応じて適宜決定されるものであり、特に限定されるも
のではないが、一般に乾燥重量で0.3〜10g/m2、好まし
くは2〜6g/m2である。
受容層を形成する色原体物質は、カプセルに内包され
た色原体物質と反応して発色する物質であり、これらは
必要に応じてボールミル、アトライター、サンドミル等
により粉砕処理が施された後、通常の白色顔料、バイン
ダー、さらには必要に応じて分散剤、有色染料、螢光増
白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤等の各種助剤
が添加され、水性塗液として調製される。
白色顔料については、カプセルインキ塗布層中に添加
される物質として例示したものと同種のものが使用で
き、バインダーとしては、水溶性或いはラテックス系等
の各種バインダーが使用される。
水溶性バインダーとしては、ゼラチン、アルブミン、
カゼインなどのプロテイン類、穀物澱粉、α化澱粉、酸
化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉などの澱粉
類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロースなどのセルロース類、寒天、アルギン酸ソー
ダ、アラビアゴムなどのサッカロース類の如き水溶性天
然高分子化合物、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミ
ド、酢酸ビニル−無水マレイン酸のナトリウム塩、スチ
レン−無水マレイン酸のアンモニウム塩等のマレイン酸
共重合体塩、ブタジエン−メタクリル酸のナトリウム塩
などの如き水溶性合成高分子化合物等が挙げられる。
ラテックス系バインダーとしては、スチレン−ブタジ
エンラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンラテッ
クス、アクリル酸エステル系ラテックス、酢酸ビニル系
ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエンラテッ
クスおよびこれらのカルボキシ変性(例えばアクリル
酸)ラテックス等が挙げられる。
かくして調製された受容層形成塗液は、エアーナイフ
コーター,ロールコーター,ブレードコーター、サイズ
プレスコーター、カーテンコーター、ビルブレードコー
ター、ショートドウェルコーター等各種公知の塗布方法
によって、例えば紙、合成紙等の如き各種支持体上に塗
布される。
受容層形成塗液の塗布量は、調製された塗液の種類等
に応じて適宜決定されるものであり、特に限定するもの
ではないが、一般乾燥重量でに2〜15g/m2、好ましくは
3〜7g/m2である。
「実施例」 以下に、本発明の効果をより一層明確なものとするた
めに、実施例および比較例を掲げるが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。
なお、例中の部および%は特に断らない限り、それぞ
れ重量部および重量%を表わす。
実施例1 (カプセルインキの調製) クリスタルバイオレットラクトン8部をアルキルジフ
ェニルエタン100部(商品名ハイゾールSAS−296,日本石
油化学社製)に加熱溶解して内相油を得た。エチレン−
無水マレイン酸共重合体(商品名EMA31,モンサント社
製)の3.0%水溶液200部に、20%苛性ソーダ水溶液を滴
下してpHを6.0とした液に、この内相油を乳化した後、
この系を55℃に昇温した。
別に、37%ホルムアルデヒド水溶液45部にメラミン15
部を加え、60℃で15分間反応させてプレポリマー水溶液
を調製した。
このプレポリマー水溶液を前記乳化液中に滴下し、更
に、撹拌しながら0.1N−塩酸を滴下してpHを5.3とした
後、80℃まで加温し、その温度で1時間保持後、0.2N−
塩酸でpHを3.5に下げ、更に3時間保温した後放冷して
平均粒径3.0μのカプセル分散液を得た。
次いで、このカプセル分散液を濾過した後に風乾して
得た粉体カプセル100部を、エタノール300部に再分散
し、更に光重合開始剤を含有する紫外線硬化性化合物
(商品名グランディックT−003,大日本インキ社製)10
0部を添加したカプセルインキを調製した。
(上用紙の作成) 40g/m2の原紙に上記カプセルインキをフレキソ印刷し
た後、小型熱風乾燥装置と紫外線照射装置でインキを硬
化して、インキ量3.0g/m2のスポット印刷物を得た。な
お、得られた印刷部分には全くシワの発生がなかった。
また、印刷時にガイドロールには実用上問題となる汚れ
は発生しなかった。
(下用紙の作成) 軽質炭酸カルシウム65部、酸化亜鉛20部、3,5−ジ
(α−メチルベンゼン)サリチル酸亜鉛とα−メチルス
チレン・スチレン共重合体との混融物(混融比80/20)1
5部、ポリビニルアルコール水溶液5部(固型分)及び
水300部をボールミルに入れて24時間粉砕して得た分散
液に、カルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合体ラ
テックス20部(固型部)を加えて調製した顕色剤塗液を
40g/m2の原紙に乾燥重量が5g/m2となるようにエアーナ
イフコーターで塗抹して下用紙を得た。
(発色性の評価) 得られた上用紙と下用紙を重ねてタイプライターで印
字したところ良好な発色像が得られた。
比較例1 (カプセルインキの調製) 実施例1と同様にして調製した粉体カプセル100部
を、エタノール600部に再分散した後、更にエチルセル
ロースNo.14(ハーキュレス社製)80部を添加してカプ
セルインキを調製した。
(上用紙の作成) 40g/m2の原紙に上記カプセルインキをフレキソ印刷し
た後、大型熱風乾燥装置でインキを乾燥して、インキ量
3.2g/m2のスポット印刷物を得た。なお、得られた印刷
物には全面にシワの発生が認められた。また、印刷時に
ガイドロールには実用上問題となる汚れは発生しなかっ
た。
(発色性の評価) 得られた上用紙と実施例1と同様にして得た下用紙を
重ねてタイプライターで印字したところ良好な発色像が
得られた。
比較例2 (カプセルインキの調製) 実施例1と同様にして調製した粉体カプセル100部
を、紫外線硬化性化合物(商品名グランディックT−00
3,大日本インキ社製)400部に分散してカプセルインキ
を調製した。
(上用紙の作成) 40g/m2の原紙に上記カプセルインキをフレキソ印刷し
た後、紫外線照射装置でインキを硬化して、インキ量3.
1g/m2のスポット印刷物を得た。得られた印刷物にはシ
ワの発生は認められなかったが、印刷物が透明化する傾
向にあった。なお、印刷時にガイドロールには実用上問
題となる汚れは発生しなかった。
(発色性の評価) 得られた上用紙と実施例1と同様にして得た下用紙を
重ねてタイプライターで印字したが、極めて不鮮明な発
色像しか得られなかった。
実施例2 40g/m2の原紙に実施例1と同様にして調製したカプセ
ルインキをフレキソ印刷した後、紫外線照射装置のみで
インキを硬化して、インキ量3.2g/m2のスポット印刷物
を得た。得られた上用紙を実施例1と同様にして発色性
の評価を行ったところ、良好な発色像が得られた。
なお、得られた印刷物には全くシワの発生が認められ
ず、印刷時にガイドロールには実用上問題となる汚れは
発生しなかった。
比較例3 カプセルインキの調製において、エタノール300部の
代わりに酢酸エチル300部を用いた以外は実施例1と同
様にしてカプセルインキを調製し、以下、実施例2と同
様にして上用紙を作成し、発色性の評価を行ったとこ
ろ、良好な発色像が得られた。しかし、実施例2の場合
と比較して、印刷時のガイドロールに汚れが発生する傾
向にあった。
〔効果〕
本発明の方法では、良好な性能を有する感圧複写紙が
極めて効率良く製造できた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−136016(JP,A) 特開 昭52−147107(JP,A) 特開 昭53−135718(JP,A) 特開 昭54−40711(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/124 - 5/165

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)色原体物質を内包するマイクロカプ
    セル、(b)揮発性アルコール、(c)紫外線硬化性化
    合物、及び(d)光重合開始剤を基本成分とするカプセ
    ルインキを支持体に印刷し、硬化せしめることを特徴と
    する感圧複写紙の製造方法。
  2. 【請求項2】揮発性アルコールと紫外線硬化性化合物の
    配合比率が80:20〜20:80の範囲である請求項(1)記載
    の感圧複写紙の製造方法。
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