JPH09248557A - 浄水器 - Google Patents

浄水器

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JPH09248557A
JPH09248557A JP5601396A JP5601396A JPH09248557A JP H09248557 A JPH09248557 A JP H09248557A JP 5601396 A JP5601396 A JP 5601396A JP 5601396 A JP5601396 A JP 5601396A JP H09248557 A JPH09248557 A JP H09248557A
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JP
Japan
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water
module
hollow fiber
fiber membrane
activated carbon
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Application number
JP5601396A
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English (en)
Inventor
Katsuharu Matsuo
勝春 松尾
Terutaka Aoshima
輝任 青嶋
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濾材として活性炭と中空糸膜とを併用する浄
水器において、中空糸膜を損傷することなく、熱水によ
る活性炭および中空糸膜の洗浄を行うことができ、濾材
の長期使用を可能とする。 【解決手段】 浄水時、カートリッジ7の浄水出口26
は開かれ、洗浄水出口27は閉じられるため、水はカー
トリッジ7の入口19から流入し、先ず繊維状活性炭1
4にて臭い成分が除去され、次いで耐熱中空糸膜16の
中空内部に浸入する際に雑菌、赤錆、藻類などを除去さ
れ、その後、カートリッジ7の浄水出口26から流出す
る。洗浄時には浄水出口26は閉じられ、洗浄水出口2
7は開かれる。この状態で例えば80℃以上の熱水が入
口19から流入し、これにより繊維状活性炭14に吸着
されていた臭い成分が脱着される。次に熱水は耐熱中空
糸膜16の外表面を流れ、その際に、外表面に捕捉され
ている雑菌などを洗い流し、洗浄水出口27から流出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は活性炭と中空糸膜と
により水を浄化する浄水器に係り、特に活性炭および中
空糸膜を熱水による洗浄によって再生し、長期使用でき
るようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば水道の給水栓や湯水混合水栓に取
り付けて使用される浄水器では、従来、粒状の活性炭を
濾材として用い、この活性炭によって水道水に含まれる
トリハロメタン、カルキ、かび臭などを吸着除去し、臭
いのない美味しい水を得るというものである。しかしな
がら、活性炭では雑菌、赤錆、藻類などを除去すること
ができないため、従来の活性炭だけを濾材として用いる
浄水器では、浄化性能に劣るものであった。
【0003】そこで、最近では、活性炭と中空糸膜とを
併用した浄水器が提供されている。中空糸膜は例えば直
径1〜10μmの中空糸で、その周壁に0.1μm程度
の微細孔が無数に存在する構造のもので、水を中空糸膜
の外側から中空内部に通すことで雑菌、赤錆、藻類など
を除去することができものである。従って、活性炭と中
空糸膜とを併用した浄水器では、活性炭によりトリハロ
メタン、カルキ、かび臭などを除去し、中空糸膜により
雑菌、赤錆、藻類などを除去するので、浄化性能に優れ
たものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】浄水器に使用される中
空糸膜には耐熱性がなく、60℃以上の熱水に浸される
と、破れたり、微細孔が潰れたりするため、湯水混合水
栓に取り付けて使用することができないものであった。
湯水混合水栓に取り付けて使用できるようにするため
に、浄水器の入水口に形状記憶合金製の弁を設け、60
℃以上の熱水に対しては弁が閉じてその流入を阻止する
ようにしたものもあるが、これではコスト高になる。
【0005】一方、活性炭はトリハロメタン、カルキ、
かび臭などを吸着作用によって水道水中から除去するも
のであり、その吸着性能は累計通水量の増加に伴って次
第に低下するが、熱湯を通すと、トリハロメタン、カル
キ、かび臭などの臭い成分を脱着して当初の吸着能力を
回復する(再生)。しかしながら、活性炭と中空糸膜と
を併用したものでは、中空糸膜に耐熱性がないため、熱
湯を通して活性炭を再生することができず、比較的短期
間で新品と交換しなければならないという不具合があっ
た。
【0006】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、濾材として活性炭と中空糸膜とを併用
する浄水器において、中空糸膜を損傷することなく、熱
水による活性炭および中空糸膜の洗浄(再生)を行うこ
とができ、濾材の長期使用が可能となる浄水器を提供す
るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、活性炭により構成された第1モジュール
と、60℃以上に耐える耐熱中空糸膜により構成され水
を耐熱中空糸膜の外側から中空内部に流入させることに
より浄化する第2モジュールとを有するカートリッジを
備え、水を前記第1モジュールおよび第2モジュールに
よって浄化するものにおいて、前記両モジュールの再生
のための洗浄を、60℃以上の熱水を前記活性炭と前記
耐熱中空糸膜の外表面とに流すことによって行うことを
特徴とするものである。
【0008】この構成によれば、中空糸膜は耐熱性を有
しているので、活性炭の洗浄(再生)のために熱水を通
しても中空糸膜が破れたり、微細孔が潰れたりすること
を防止できる。ところで、中空糸膜は水が周壁の微細孔
を通って外側から中空内部に流入する際、その微細孔に
よって雑菌、赤錆、藻類などを捕捉するというものであ
るため、その外表面に雑菌、赤錆、藻類などが付着して
いる。このような中空糸膜に対し、洗浄用の熱水がその
外表面を流れるため、中空糸膜に付着している雑菌、赤
錆、藻類なども同時に取り除かれるものである。
【0009】この場合、活性炭は臭い成分に対する吸着
能力を高めるために、繊維状活性炭を用いることが好ま
しい。また、水が活性炭により構成された第1モジュー
ルの全体を流れるようにするために、第1モジュールを
中空状にし、水が第1モジュールの外周から中心に向か
って流れるように構成することができる。カートリッジ
の構成の簡単化のために、カートリッジは1個の入口を
有し、水は浄水時および洗浄時のいずれもその入口から
カートリッジ内に流入する構成とすることができる。
【0010】洗浄時に活性炭に対してより高温の熱水を
通すようにするために、活性炭により構成された第1モ
ジュールを洗浄のための熱水の入口に臨ませて、熱水を
活性炭から耐熱中空糸膜の外表面を経て排出するように
構成することが好ましい。
【0011】この場合、第1モジュールから流出した水
を第2モジュールを構成する耐熱中空糸膜群の全体に均
等に供給するために、第1モジュールと第2モジュール
との間には多孔質部材が配置されていることが好まし
い。
【0012】また、カートリッジは1個の入口と互いに
接近して設けられた2個の出口を有し、その2個の出口
のうち一方を浄水出口とし、他方を洗浄水出口とするこ
ともできる。通常の浄水時に水を耐熱中空糸膜の外側か
ら中空内部に通し、洗浄時には熱水を耐熱中空糸膜の外
表面を流すために、カートリッジは第2モジュールの耐
熱中空糸膜の水流出部に臨む部位に設けられた浄水出口
とそれ以外の部位に設けられた洗浄水出口とを有し、そ
れら2個の出口を選択的に開放することによって浄水の
ための流路と洗浄のための流路とが形成されるようにす
ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1〜
図5に基づいて説明する。図2に示すように、浄水器の
本体1には、例えば湯水混合水栓に接続される入水口2
と第1〜第3の出水口3〜5が設けられていると共に、
後述する流路切替手段としての複数の開閉弁を開閉操作
し、本体1内の水の流路を切り替えるための操作手段と
してのレバー6が回動可能に枢着されている。
【0014】また、本体1には、濾過器としてのカート
リッジ7が着脱可能に設けられており、このカートリッ
ジ7は本体1に螺合手段によって着脱可能に取り付けら
れたカバー8に覆われている。
【0015】図1に示すように、上記カートリッジ7の
外ケース9は第1ケース10と第2ケース11とを結合
して構成されており、第1ケース10の図示上端部には
入口キャップ12が被着され、第2ケース11の図示下
端部には出口キャップ13が被着されている。そして、
第1ケース10内には活性炭例えば繊維状活性炭14を
フェルト状にして中空の円筒状に成形してなる第1モジ
ュール15が収納されている。なお、繊維状活性炭14
とは、例えばフェノール繊維を高温度で焼成したもの
で、直径8〜10μm程度のファイバーである。
【0016】また、第2ケース11内には例えばポリス
ルホン、ポリプロピレンなどの耐熱材料により形成され
た多数本の耐熱中空糸膜16からなる第2モジュール1
7が収納されている。なお、耐熱中空糸膜16は直径1
〜10μmの中空糸で、その周壁に0.1μm程度の微
細孔が無数に存在する構造のものである。
【0017】この場合、多数本の耐熱中空糸膜16は略
U字状に曲げられてその両端部がウレタン、ポリプロピ
レン、エポキシ樹脂などの耐熱材料からなるポッティン
グ18により固められている。なお、ポッティング18
は略U字状に曲げられた多数本の耐熱中空糸膜16を第
2ケース11内に収納した状態で該第2ケース11内の
出口キャップ13側端部に流し込んで固化させたもの
で、多数本の耐熱中空糸膜16を第2ケース11に固着
する機能も果たしている。そして、耐熱中空糸膜16の
両端はポッティング18の外側端面(図示下端面)に露
呈しており、該耐熱中空糸膜16の中空内部はポッティ
ング18の外側端面において開口している。従って、耐
熱中空糸膜16の中空内部に浸入した水はその開口両端
を水流出部として該開口端から流出するようになってい
る。
【0018】ここで、カートリッジ7の浄水のための流
水経路につき説明する。すなわち、前記入口キャップ1
2の中央部には水の入口19が形成されており、第1ケ
ース10内に収納された第1モジュール15はこの入口
19に臨んでいる。そして、第1モジュール15の入口
19側の端面には遮水部材としてのプラスチック製円板
20が配置されていて、第1モジュール15の入口19
側の端面(図示上端面)が中空内部の開口も含めて閉塞
された状態となっている。このため、入口19から流入
した水は第1モジュール15の端面から該第1モジュー
ル15の内部に浸入したり、中空内部に直接的に流入し
たりすることなく、円板20に沿って第1モジュール1
5の外周側に向かって流れる。
【0019】この場合、上記入口キャップ12の裏面に
は環状リブ12aが一体に突設され、この環状リブ12
aによって第1モジュール15が第1ケース10の底部
10aに押圧固定されるように構成されている。そし
て、この環状リブ12aには多数の孔21が形成されて
おり、入口19から流入する水は環状リブ12aの内側
から孔21を通って第1モジュール15の外周側に流れ
るようになっている。
【0020】さて、第1モジュール15の外周側に流れ
込んだ水はその外周面から第1モジュール15の内部に
浸入して中空内部に向かって流れ、そして第1モジュー
ル15の中空内部に流入した水は第1ケース10の底部
10aの中央部に形成された連通孔22から第2ケース
11内に流入する。なお、図1中、23は第1モジュー
ル15の図示下側の端面に配置されたプラスチック製環
状板である。
【0021】第2ケース11の図示上部には第1ケース
10の底部10aに所要の空隙を介して対向する多孔質
部材としての多孔板24が一体に形成されており、通水
孔22から流入した水は多孔板24の小孔25を通って
第2モジュール17側に流れ、そして耐熱中空糸膜16
の外側から中空内部に流入し、その中空内部の開口端か
ら流出する。
【0022】前記出口キャップ13には耐熱中空糸膜1
6の水流出部である中空内部の開口端に臨む浄水出口2
6が形成されており、耐熱中空糸膜16の中空内部の開
口端から流れ出た水はこの浄水出口26からカートリッ
ジ7外に流出する。
【0023】さて、カートリッジ7には、上記浄水出口
26とは別の洗浄水出口27が設けられている。この洗
浄水出口27は耐熱中空糸膜16の中空内部の開口端を
臨む部位以外の部位で、且つ浄水出口26の近傍の部
位、例えば第2ケース11の周側面のうちポッティング
18より若干図示上方の部位に形成されている。
【0024】なお、浄水器の本体1には、図示はしない
が、カートリッジ7が取り付けられたとき、浄水出口2
6を第2の出水口4に連通させる通路と洗浄水出口27
を第3の出水口5に連通させる通路とが形成されてい
る。
【0025】カートリッジ7の上記両出口26,27に
対応して本体1側には開閉弁28,29が設けられてお
り、これら開閉弁28,29は前記レバー6によって開
閉されるようになっている。すなわち、レバー6は止水
位置、原水位置、浄水位置および洗浄位置の4位置にセ
ットできるようになっており、止水位置では図示しない
止水弁が閉動作して湯水混合水栓が開かれていても止水
される。
【0026】そして、レバー6を止水位置から原水位置
にセットすると、図示しない流路開閉弁が動作して入水
口2を第1の出水口3に直接連通させるようになり、従
って湯水混合水栓からの水はカートリッジ7を通ること
なく直接的に第1の出水口3から流出する。更に、レバ
ー6を原水位置から浄水位置にセットすると、図示しな
い流路開閉弁が切り替わり動作して入水口2をカートリ
ッジ7の入口19に連通させる流路を構成すると共に、
開閉弁28が開動作してカートリッジ7の浄水出口26
を開放する。
【0027】また、レバー6を浄水位置から洗浄位置に
セットすると、開閉弁28が閉動作すると共に開閉弁2
9が開動作し、カートリッジ7の浄水出口26が閉じら
れると共に洗浄水出口27が閉じられるようになる。
【0028】次に上記構成の作用を説明する。今、レバ
ー6を浄水位置にセットし、湯水混合栓を開いたとす
る。すると、湯水混合水栓から流出した水は本体1内の
流路によりカートリッジ7の入口19に案内されて該入
口19から第1ケース10内に流入する。
【0029】入口10から第1ケース10内に流入した
水は、図1に矢印Aで示すように、入口キャップ12と
円板20との間の隙間内を流れて第1モジュール15の
外周側に至る。その後、水は第1モジュール15の内部
にその外周面から浸入し、該第1モジュール15の中空
内部に流れ出るようになる。そして、水が上述のように
して第1モジュール15の内部を流れる過程で水中のト
リハロメタン、カルキ、かび臭などが繊維状活性炭14
に吸着される。
【0030】このように、水は第1モジュール15の内
部を外周側から中心の中空内部へと流れる。これを換言
すれば、水は第1モジュール15に対して広い面積部分
から浸入して狭い面積部分から流出することとなるの
で、水は第1モジュール15の内部の全域を流れ、しか
もトリハロメタン、カルキ、かび臭などを多く含む時期
ほど半径の大きい部分を流れるので、第1モジュール1
5の各部の臭い成分の吸着量は全体的に均一化される傾
向となる。
【0031】これに対し、水が第1モジュール15の中
空内部から外周面側に向かって流れるように構成した場
合には、水は狭い面積部分から第1モジュール15の内
部に浸入して広い面積部分から流れ出ることとなるの
で、第1モジュール15の内部の特に外周側の部分で局
部的に水の通路が形成されてしまい、第1モジュール1
5の全体で臭い成分を吸着できず、部分的に吸着量が増
大してしまうという不具合を生ずるものである。
【0032】また、第1モジュール15を構成する活性
炭として、粒状活性炭ではなく、繊維状活性炭14を用
いているが、これは、繊維状活性炭14が従来より使用
されている粒状活性炭に比べ種々の臭い成分に対して優
れた吸着性を有しているからである。すなわち、水道水
中の臭い成分は活性炭が有するミクロポアに入り込むこ
とによって除去されるのであるが、例えばトリハロメタ
ンは9オングストローム程度、かび臭は15オングスト
ローム程度の径のミクロポアが吸着にとって最適とされ
る。従来より使用されている粒状活性炭では、マクロポ
アの奥にミクロポアが迷路状に形成され勝ちであるの
で、臭い成分の吸着性の点で劣るものである。これに対
し、繊維状活性炭では繊維の表面から直ぐにクサビ状の
ミクロポアが形成されるので、種々の臭い成分の吸着性
に優れものである。
【0033】繊維状活性炭が臭い成分の吸着性に優れる
ことを、かび臭について粒状活性炭と比較実験した結果
を図4に示す。同図から、粒状活性炭では、新品の状態
でもかび臭を75%程度しか除去できず、通水量が50
0リットルまで至ると40%以下に除去率が低下してし
まう。これに対し、繊維状活性炭では、新品の状態では
かび臭を100%除去でき、通水量が500リットルに
なっても95%程度の高除去率を維持し、通水量が10
00リットルになって粒状活性炭の新品時と同様の75
%の除去率に低下するものであり、繊維状活性炭が粒状
活性炭に比べ臭い成分の吸着性に優れていることが理解
される。
【0034】さて、以上のような繊維状活性炭14によ
り臭い成分を除去されて第1モジュール15の中空内部
に流出した水は、その後、図1の矢印Bで示すように、
連通孔22を通って第2ケース11内に流入する。この
とき、開閉弁28,29は図1に実線で示す状態にあっ
て浄水出口26は開かれ、洗浄水出口27は閉じられて
いる。このため、水は第1ケース10の底部10aと多
孔板24との間に存在する隙間の全体に広がって多孔板
24の各孔25から第2モジュール17側に流れ、そし
て耐熱中空糸膜16の周壁の微細孔からその中空内部に
流入する。この際、水中の雑菌、赤錆、藻類などは耐熱
中空糸膜16の微細孔を通過し得ないため、該耐熱中空
糸膜16の外表面に捕捉される。
【0035】このように第1モジュール15と第2モジ
ュール17との間に多孔板24が配されているので、第
1モジュール15側から流入してくる水を多孔板24に
よって耐熱中空糸膜16群の全体に均等に供給すること
ができ、通水孔22と対向する部位に存在する耐熱中空
糸膜16だけに集中的に水が供給されてその耐熱中空糸
膜16だけが濾過作用を呈するという不具合の発生を極
力防止できる。
【0036】このようにして第1モジュール15側から
第2モジュール17側に供給されて耐熱中空糸膜16の
中空内部に流入した水は該中空内部を通ってその開口端
からポッティング18と出口キャップ13との間の隙間
内に流れ出し、そして、図1に矢印Cで示すように、浄
水出口26から本体1の第2の出水口4へと流れ、該第
2の出水口4から流出する。以上のようにして第1モジ
ュール15および第2モジュール17を通って第2の出
水口4から流出する水はトリハロメタン、カルキ、かび
臭など、および雑菌、赤錆、藻類などのない浄化された
美味しい水となる。以上のような浄水時の水の流れを図
3(a)に概略示した。
【0037】ところで、第1および第2モジュール15
および17は通水量の増加に伴って次第にその吸着性能
および濾過性能が低下してくる。その吸着性能および濾
過性能を回復させて再生するには次のような洗浄を行
う。この洗浄はレバー6を洗浄位置にセットし、湯水混
合水栓から60℃以上の熱水、好ましくは80℃以上の
熱水を浄水器の本体1に供給することによって行う。上
記レバー6の洗浄位置へのセットにより、図1に二点鎖
線で示すように、開閉弁28が閉動作すると共に開閉弁
29が開動作するため、カートリッジ7の浄水出口26
が閉じられると共に洗浄水出口27が開かれた状態とな
る。
【0038】すると、湯水混合水栓から供給された熱水
がカートリッジ7の入口19から前述したと同様にして
第1モジュール15の外周側から中空内部に向かって流
れる。これにより、繊維状活性炭14の全体が熱水によ
り洗浄され、吸着していた臭い成分を脱着し、所期の吸
着能力を回復する(再生)。このとき、前述したように
繊維状活性炭14では繊維の表面から直ちにクサビ状の
ミクロポアが形成されているので、粒状活性炭とは異な
り、臭い成分が脱着され易く、高い加熱再生効果が得ら
れるものである。
【0039】さて、第1モジュール15を洗浄した熱水
は連通孔22から多孔板24の孔25を介して第2モジ
ュール17側に流入する。このとき、浄水出口26が開
閉弁28により閉じられているため、熱水は耐熱中空糸
膜16の中空内部に浸入することなく、図1に矢印Dで
示すように、耐熱中空糸膜16の相互間(外表面間)を
開状態にある洗浄水出口27に向かって流れる。そし
て、熱水は耐熱中空糸膜16の相互間を流れる間に該耐
熱中空糸膜16の外表面に捕捉されている雑菌、赤錆、
藻類などを洗い流す(再生)。
【0040】以上のようにして第1モジュール15およ
び第2モジュール17を洗浄した後の熱水は汚水となっ
て本体1の第3出水口5から流出する。このような洗浄
による効果を確認するための実験結果を図5に示す。こ
れは、第1モジュール15のトリハロメタンの吸着能力
について実験したもので、同図において、実線Eは入水
口2での水中のトリハロメタンの量、実線Fは洗浄する
ことなく浄水を継続した場合に第2の出水口4から出る
水のトリハロメタンの量、実線Gは浄化水量が100リ
ットルになる度に洗浄を行った場合に第2の出水口4か
ら出る水のトリハロメタンの量を示す。
【0041】同図に示すように、洗浄を行わない場合に
は、第1モジュール15の吸着能力は次第に低下し、第
2の出水口4から出る水のトリハロメタン量は次第に増
加してくる。しかしながら、浄化水量100リットル毎
に洗浄を実施した場合には、トリハロメタンが10pp
bを越えることのないように良好に浄水できる。
【0042】このように本実施例によれば、第1モジュ
ール15および第2モジュール17を熱水洗浄してその
吸着能力および濾過能力を回復することができるので、
カートリッジ7の長寿命化を図ることができ、その新品
との交換周期を長くすることができる。
【0043】この熱水による両モジュール15,17の
洗浄は、耐熱中空糸膜16を60℃以上の熱水に耐える
耐熱材料で形成したことによって実現できたもので、そ
のような耐熱性のない従来の中空糸膜では実現困難なも
のであった。もちろん、本実施例では、耐熱中空糸膜1
6が60℃以上の高温に耐えるものであるため、従来、
熱水が供給される可能性のある湯水混合水栓に取り付け
て使用できなかったり、或いは形状記憶合金製の弁を設
けて60℃以上の熱水が供給されないようにして湯水混
合水栓に取り付け得るようにする必要があったりしてい
たのに対し、60℃以上の熱水でも中空糸膜16の損傷
を招来することなく浄化できるものである。
【0044】また、本実施例では、繊維状活性炭14か
らなる第1モジュール15を入口19に臨ませて設け、
両モジュール15,17を熱水洗浄する場合、入口19
から流入する熱水が最初に第1モジュール15を通るよ
うにしたので、より高温度の熱水を繊維状活性炭14に
供給することができる。このため、一般に活性炭は温度
が高い程、高い脱着性能を呈するという事情下におい
て、繊維状活性炭14から臭い成分をより確実に脱着で
きるものである。
【0045】ところで、活性炭と耐熱中空糸膜とを組み
合わせたカートリッジを備えた浄水器において、活性炭
と耐熱中空糸膜との洗浄を行う場合、熱水を浄水時とは
逆に、先ず耐熱中空糸膜の中空内部から外側へと流し、
次に活性炭に流すように構成することが考えられ、この
構成のものを本出願人は先に特願平8−15146号と
して出願した。なお、この先願の洗浄方式を逆流洗浄と
称することとする。
【0046】上記先願のものは図6に示すように、カー
トリッジ31内には粒状活性炭32からなる第1モジュ
ール33と耐熱中空糸膜34からなる第2モジュール3
5とが収納され、カートリッジ31の上下両側に出入口
36,37が形成されている。そして、浄水器の本体に
は図7に模式的に示すように、4個の開閉弁38〜41
を設けられており、浄水時には同図(a)のように、2
個の開閉弁38および41が閉じられ、残る2個の弁3
9および40が開かれる。すると、水は矢印Hで示すよ
うに開閉弁39を通ってカートリッジ31の出入口36
から粒状活性炭32を通り、次いで耐熱中空糸膜34の
中空内部に入り、そして開閉弁40を通って流出する。
【0047】逆流洗浄時には、同図(b)のように、4
個の開閉弁38〜41の開閉関係を浄水時とは逆になさ
れる。すると、熱水が開閉弁38を通って耐熱中空糸膜
34の中空内部に浸入し、次いで該中空内部から耐熱中
空糸膜34の外側に流出して粒状活性炭32を通り、開
閉弁41を通って流出する。
【0048】このような逆流洗浄を行うものでは、逆流
洗浄を終えた状態では、耐熱中空糸膜34の中空内部に
は、洗浄用の熱水に含まれていた雑菌、赤錆、藻類など
が付着した状態になっている。このため、逆流洗浄後、
通常の浄水を行う場合、最初は耐熱中空糸膜34の中空
内部に付着していた雑菌、赤錆、藻類などを多量に含ん
だ水が流出してくる。従って、或る程度の量の水を捨て
なければならず、無駄である。
【0049】これに対し、本実施例では、洗浄用の熱水
は耐熱中空糸膜14の外表面を流れるので、洗浄後、通
常の浄水を行った場合、最初から雑菌、赤錆、藻類など
の除去された水を得ることができるので、水を捨てなく
とも、或いは捨てるにしてもその量を少なくできる。
【0050】また、逆流洗浄を行うには、本体に洗浄用
の熱水をカートリッジ31の耐熱中空糸膜34側の出入
口37に導く通水路(図7に符号42を付して示す)を
形成しておかねばならないが、本実施例ではそのような
通水路は不要となり、本体1の通水路構成を簡素化でき
る。
【0051】このため、本実施例では、カートリッジ7
に入口19を1個だけ設け、その入口19を浄水時およ
び洗浄時の水の入口に兼用することが可能となると共
に、浄水出口26と洗浄水出口27とを選択的に開くこ
とでカートリッジ7に水を浄化するための浄水流路と、
両モジュール15,17を熱水により洗浄するための洗
浄流路とを形成することができ、逆流洗浄に比べて開閉
弁の個数を少なくすることができる。
【0052】しかも、浄水出口26の近傍に洗浄水出口
27が設けられているので、換言すれば洗浄水出口27
は耐熱中空糸膜16の中空内部の開口端に臨む浄水出口
26の近傍(ポッティング18の近傍)に設けられてい
るので、洗浄水は耐熱中空糸膜16の先端部(第1モジ
ュール15側の端部)からポッティング18に埋め込ま
れている基端部までの全体を流れるようになり、その洗
浄効果は大きい。
【0053】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、以下のような拡張または
変更が可能である。浄水時および洗浄時に水或いは熱水
は第2モジュール17から第1モジュール15へと流れ
るようにしても良い。第1モジュール15に対して水や
熱水を中空内部から外周側へと流すように構成しても良
い。
【0054】第1モジュール15は中空状に限られず、
中実のものであっても良い。活性炭は粒状のものを使用
しても良い。洗浄水出口27は洗浄時に熱水が耐熱中空
糸膜14の外表面を流れるような洗浄水流路が形成され
れば、第1ケース10側に設けても良い。多孔質部材と
しては多孔板に限られず、不織布などであっても良い。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。請求項1記載の発明
では、中空糸膜が耐熱性を有するので、熱水の浄化が可
能であると共に、熱水による活性炭および中空糸膜の洗
浄が可能で、カートリッジが長寿命となる。しかも、洗
浄時の熱水は耐熱中空糸膜の外表面を流れるので、洗浄
直後の浄水時に雑菌などが混じった水が出ることを極力
防止できる。
【0056】請求項2記載の発明では、活性炭に繊維状
のものを使用するので、粒状のものを使用した場合に比
べ、臭い成分の吸着性を高めることができる。請求項3
記載の発明では、水は活性炭から構成された中空状の第
1モジュールにその外周側から浸入するので、水を第1
モジュールの内部の全体に通すことができる。
【0057】請求項4記載の発明では、浄化時および洗
浄時共に1個の入口からカートリッジ内に水や熱水を供
給できる。請求項5記載の発明では、洗浄時の熱水が先
に第1モジュールに供給されるので、活性炭を高温の熱
水によって再生できる。請求項6記載の発明では、多孔
質部材により第2モジュールを構成する耐熱中空糸膜群
の全体に水を流すことができる。
【0058】請求項7記載の発明では、カートリッジの
洗浄水出口が浄水出口の近傍に設けられているので、洗
浄用の熱水を耐熱中空糸膜の先端部分から基端部分まで
流すことができる。請求項8記載の発明では、2個の弁
を選択的に開くことで、カートリッジ内に浄水時の流路
と洗浄時の流路とを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すカートリッジの縦断面
【図2】一部破断して示す浄水器の斜視図
【図3】流路構成を示す概略図
【図4】繊維状活性炭の吸着性能を粒状活性炭と比較し
て示すグラフ
【図5】洗浄の効果を実験して示すグラフ
【図6】本発明と比較するための他の構成例を示す図1
相当図
【図7】図3相当図
【符号の説明】
図中、1は本体、2は入水口、3〜5は第1〜第3の出
水口、7はカートリッジ、10は第1ケース、11は第
2ケース、14は繊維状活性炭、15は第1モジュー
ル、16は耐熱中空糸膜、17は第2モジュール、18
はポッティング、19は入口、20は円板、24は多孔
板(多孔質部材)、26は浄水出口、27は栓浄水出
口、28,29は開閉弁である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭により構成された第1モジュール
    と、60℃以上に耐える耐熱中空糸膜により構成され水
    を耐熱中空糸膜の外側から中空内部に流入させることに
    より浄化する第2モジュールとを有するカートリッジを
    備え、水を前記第1モジュールおよび第2モジュールに
    よって浄化するものにおいて、 前記両モジュールの再生のための洗浄を、60℃以上の
    熱水を前記活性炭と前記耐熱中空糸膜の外表面とに流す
    ことによって行うことを特徴とする浄水器。
  2. 【請求項2】 活性炭は繊維状活性炭からなることを特
    徴とする請求項1記載の浄水器。
  3. 【請求項3】 活性炭により構成された第1モジュール
    は中空状をなし、水は第1モジュールの内部を外周から
    中心に向かって流れるように構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の浄水器。
  4. 【請求項4】 カートリッジは1個の入口を有し、水は
    浄水時および洗浄時のいずれもその入口からカートリッ
    ジ内に流入することを特徴とする請求項1記載の浄水
    器。
  5. 【請求項5】 活性炭により構成された第1モジュール
    は洗浄のための熱水の入口に臨んで設けられ、熱水は活
    性炭から耐熱中空糸膜の外表面を経て排出されることを
    特徴とする請求項1記載の浄水器。
  6. 【請求項6】 第1モジュールと第2モジュールとの間
    には多孔質部材が配置されていることを特徴とする請求
    項1記載の浄水器。
  7. 【請求項7】 カートリッジは1個の入口と互いに接近
    して設けられた2個の出口を有し、その2個の出口のう
    ち一方を浄水出口とし、他方を洗浄水出口としているこ
    とを特徴とする請求項1記載の浄水器。
  8. 【請求項8】 カートリッジは第2モジュールの耐熱中
    空糸膜の水流出部に臨む部位に設けられた浄水出口とそ
    れ以外の部位に設けられた洗浄水出口とを有し、それら
    2個の出口を選択的に開放することによって水の浄水の
    ための流路とモジュールの洗浄のための流路とが形成さ
    れることを特徴とする請求項1記載の浄水器。
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