JP2002224665A - 浄水カートリッジ及び水処理装置 - Google Patents

浄水カートリッジ及び水処理装置

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JP2002224665A
JP2002224665A JP2001024958A JP2001024958A JP2002224665A JP 2002224665 A JP2002224665 A JP 2002224665A JP 2001024958 A JP2001024958 A JP 2001024958A JP 2001024958 A JP2001024958 A JP 2001024958A JP 2002224665 A JP2002224665 A JP 2002224665A
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JP
Japan
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water
adsorbent
hollow fiber
fiber membrane
purification cartridge
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JP2001024958A
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English (en)
Inventor
Masaaki Okano
正昭 岡野
Takashi Tachikawa
敬史 立川
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水処理性能を向上することができるととも
に、多様な位置に通水入口を設けることが可能な浄水カ
ートリッジを提供する。 【解決手段】 本発明の浄水カートリッジ1は、一端が
開口した筒状のケース11と蓋材12とからなる筐体の
内部に、吸着材が充填された吸着材部15と、中空糸膜
が充填された中空糸膜部16とを具備し、蓋材12に通
水入口13と通水出口14とが形成されている。ケース
11の内部には、通水出口14が形成された側から、中
空糸膜部16と吸着材部15とが順次設けられるととも
に、ケースの側壁11b内面に沿って、通水入口13と
吸着材部15とを接続する原水通路23が設けられ、通
水入口13から流入した水が、原水通路23、吸着材部
15、中空糸膜部16を順次通過して通水出口14から
流出するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道水中に含有さ
れる残留塩素、赤錆等を除去し、浄水を生成することが
可能な水処理装置に備えられる浄水カートリッジ、及び
それを備えた水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水道水(上水)はその水質基準により飲
用可能な程度の安全性を有しているものの、残留塩素や
トリハロメタン、赤錆等を含有していることがあるた
め、水道水を浄化し、より安全で美味しい水を提供する
ことが可能な浄水器やアルカリイオン整水器等の水処理
装置が開発されている。このような水処理装置には水中
の不要成分を除去し浄化するための水処理材が装填され
ており、水処理材としては、例えば、残留塩素(カルキ
臭)、カビ臭、トリハロメタン、赤錆等を除去すること
が可能な活性炭等の吸着材と、細菌、汚濁成分等を除去
することが可能な中空糸膜とが併用されている。
【0003】また、水処理材に上記不要成分が吸着し、
水処理材の浄化能力が低下した際に、水処理材のみを容
易に交換可能とするために、上述の水処理材をカートリ
ッジ化した浄水カートリッジが広く用いられている。交
換可能な浄水カートリッジは、例えば、特許第2760
960号、特許第2760977号、特許第27609
78号、特許第2790626号等に開示されている。
以下、図4に基づいて、従来の浄水カートリッジの概略
構造について説明する。図4は、従来の浄水カートリッ
ジ40を後述する蓋材の内面に対して略垂直方向に切断
したときの概略断面図である。なお、図4において、浄
水カートリッジ40内を流れる水の方向を矢印で示して
いる。
【0004】図4に示すように、従来の浄水カートリッ
ジ40は、一端(図示上端)が開口した筒状のケース4
1と、ケース41の開口を閉塞するための蓋材44と、
ケース41内に装填された後述する水処理材とから概略
構成されている。ケース41の底部(図示下端部)には
通水入口47と通水出口45とが隣接して設けられ、浄
化される前の原水が通水入口47から流入し、浄水カー
トリッジ40内で浄化された後、通水出口45から流出
する構造になっている。
【0005】ケース41内には、吸着材部42と中空糸
膜部43が設けられ、吸着材部42、中空糸膜部43に
は、それぞれ水処理材である吸着材、中空糸膜が充填さ
れている。中空糸膜部43は蓋材44の内面に対して略
垂直方向に延在し、かつ、通水出口45の上方を含む所
定の領域に設置されている。一方、吸着材部42は、通
水入口47の上方を含む、中空糸膜部43とケース41
の側壁内面との間の領域に設けられ、中空糸膜部43と
同様に、蓋材44の内面に対して略垂直方向に延在して
いる。
【0006】すなわち、従来の浄水カートリッジ40に
おいては、吸着材部42と中空糸膜部43とが蓋材44
の内面に対して略水平方向に並列して設置されている。
さらに、中空糸膜部43及び吸着材部42の上端と蓋材
44の内面との間には、水処理材が充填されていない、
水を方向転換するための通水路46が蓋材44の内面に
沿って形成されている。
【0007】以上の構造を有する従来の浄水カートリッ
ジ40では、通水入口47から流入した水が吸着材部4
2を通過し、通水路46で方向転換した後、中空糸膜部
43を通過し、通水出口45から流出するようになって
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の浄水カート
リッジにおいては、通水入口から吸着材部に到るまでの
原水の通水路が短く、かつ、原水の通水路が吸着材部の
直下に位置しているため、特に、原水の水圧が高い場合
には、原水が吸着材部全体に行き渡る前に中空糸膜部に
流入しやすい構造になっている。そのため、吸着材部に
充填された吸着材のうち、通水入口の直上に位置する吸
着材のみが主に使用され、吸着材全体の性能が十分に発
揮されず、水処理性能が低下するという問題があった。
【0009】また、上記従来の浄水カートリッジにおい
ては、蓋材の内面に沿って、水を方向転換するための空
洞の通水路を設ける構成としているため、この部分に水
処理材を充填することができず、その結果、水処理材の
充填率が減少し、水処理性能が低下するという問題があ
った。また、この通水路は、通水出口から最も離れた場
所に位置し、かつ、水処理材(吸着材及び中空糸膜)の
上方に位置しているため、水や空気が溜まりやすく、長
期間使用しない場合などにおいて、細菌等が繁殖する恐
れがあり、衛生面からも好ましくなかった。なお、この
問題は特に、通水路の前段に位置する水処理材(吸着
材)を、殺菌のために水中に含有させてある残留塩素を
除去する活性炭等により構成した場合に顕著であった。
【0010】また、一般に、水処理装置に備えられる浄
水カートリッジの通水入口の設置箇所は装置ごとに多様
である。したがって、浄水カートリッジの製造コストを
低減するためには、カートリッジの内部構造を変えるこ
となく、各水処理装置に対応させて、通水入口の設置箇
所のみを簡易に変更することが可能であることが望まし
い。しかしながら、上記従来の浄水カートリッジにおい
ては、水処理材等の配置の関係から、通水入口はケース
の底部(通水出口が形成された側の端部)に、通水出口
に隣接して設ける必要があった。そのため、通水入口の
設置箇所に制約があり、種々の水処理装置に対応できな
いという問題があった。
【0011】また、一般に、中空糸膜の目詰まりの影響
を受けて、中空糸膜部を通過する直前の水圧が、通過し
た後の水圧よりも高くなることが知られている。また、
膜部の水圧が高くなると膜の扁平化が起こり、このこと
が更に水を流れにくくする原因となる。そして、上記従
来の浄水カートリッジでは、中空糸膜部を通過する前の
水圧の高い水が、蓋材の内面に沿って配設された通水路
を流れるため、蓋材が水圧による負荷を受けやすい構造
になっている。また、吸着材部を通過する水の流水方向
に対して垂直方向に蓋材が設けられているため、浄水カ
ートリッジ内を通水する度に、吸着材部を通過した直後
の水によって蓋材が外側に向けて押圧され、蓋材の内側
コーナー部や、蓋材とケースとの嵌合部等に疲労が発生
しやすい構造になっている。
【0012】このように、従来の浄水カートリッジにお
いては、水圧による蓋材への負荷が大きく、そのため、
長期間使用後に、蓋材が変形して破損したり、蓋材がケ
ースから離脱して水漏れが発生する等の恐れがあり、耐
圧耐久性が十分とはいえなかった。また、近年、屋上に
給水タンクを設ける代わりに、より簡易に、ポンプを用
いて地階から直接給水する給水設備を備えた高層集合住
宅が出現しており、このような住宅では、各家庭に供給
される原水が高水圧化されているため、耐圧耐久性のよ
り一層の向上を図ることが必要になっている。
【0013】そこで、本発明は、上記事情に鑑み、水処
理性能を向上することができるとともに、多様な位置に
通水入口を設けることが可能な浄水カートリッジ、衛生
性に優れた浄水カートリッジ、及び耐圧耐久性に優れた
浄水カートリッジ、並びにこれらの浄水カートリッジを
備えた水処理装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の浄水カートリッ
ジは、両端が閉塞された筒状の筐体の内部に、吸着材が
充填された吸着材部と、中空糸膜が充填された中空糸膜
部とを具備し、前記筐体に通水入口と通水出口とが形成
された浄水カートリッジにおいて、前記通水出口が前記
筐体の一方の端部に形成され、前記筐体の内部には、前
記通水出口が形成された側から、前記中空糸膜部と前記
吸着材部とが順次設けられるとともに、前記筐体の側壁
内面に沿って、前記通水入口と前記吸着材部とを接続す
る原水通路が設けられ、前記通水入口から流入した水
が、前記原水通路、前記吸着材部、前記中空糸膜部を順
次通過して前記通水出口から流出する構成とされたこと
を特徴とする。
【0015】すなわち、本発明の浄水カートリッジで
は、筐体内において、吸着材部を通水出口が形成された
側の反対側に設け、通水入口と吸着材部とを接続し、原
水が通過する原水通路を筐体の側壁内面に沿って設ける
構成としている。そして、このような構成を採用するこ
とにより、通水入口から吸着材部までに到る原水通路を
長くかつ広く確保することができ、原水の水圧が高い場
合においても、筐体の側壁内面に沿って形成された原水
通路全体に渡って十分に原水を行き渡らせた後、この原
水通路に接する吸着材部の面から吸着材部内部に均等に
原水を供給することができるので、吸着材部に充填され
た吸着材全体に水処理材としての機能を安定して発現さ
せることができ、水処理性能の向上を図ることができ
る。なお、本明細書において、「原水」とは、「浄水カ
ートリッジ内の吸着材部及び中空糸膜部により処理され
る前の水」であると定義する。
【0016】また、従来は、通水入口を、通水出口が設
けられた側の端部に、通水出口に隣接して配設する必要
があったが、本発明では、通水入口と吸着材部とを接続
する原水通路を筐体の側壁内面に沿って広く設ける構成
としたことにより、通水入口を通水出口が形成された側
の端部のみならず、筐体の側壁や通水出口が形成された
側と反対側の端部のコーナー部等にも設けることができ
る。その結果、通水入口の設計自由度が高くなり、多様
な位置に通水入口を設けることが可能になるので、種々
の水処理装置の構造に対応させて、内部構造を変更する
ことなく、通水入口のみを簡易に変更することが可能に
なる。
【0017】また、上記本発明の浄水カートリッジにお
いて、前記吸着材部を、前記筐体の前記通水出口が形成
された側と反対側の端部に水密に接合し、かつ、前記吸
着材部の内部に、前記筐体の端部に対して略垂直方向に
延在し、前記中空糸膜部に接続された通水路を設け、前
記吸着材部を通過した水が、前記吸着材部の内部に設け
られた前記通水路に集水された後、前記中空糸膜部に流
入するように構成することが望ましい。
【0018】すなわち、筐体の通水出口が形成された側
と反対側の端部と吸着材部との間に方向転換用の通水路
を設けず、筐体の側壁内面に沿って形成された原水通路
から流入した水の方向転換を吸着材部の内部でのみ進行
させることが望ましい。このように、筐体の通水出口が
形成された側と反対側の端部と吸着材部との間に方向転
換用の通水路を形成しないことにより、浄水カートリッ
ジ内における空洞を低減することができ、水処理材の充
填率を向上することができるので、水処理性能の向上を
一層図ることができる。また、従来と同量の水処理材を
充填させる場合には、浄水カートリッジの小型化を図る
ことができる。また、このような構成とした場合には、
筐体内において、水や空気の抜けにくい、通水出口の反
対側に方向転換用の通水路(空洞)が形成されないた
め、細菌等が繁殖する恐れがなく、衛生性にも優れてい
る。
【0019】さらに、吸着材部の内部に、筐体の端部に
対して略垂直方向に延在し、中空糸膜に接続された通水
路を設ける構成とすることにより、吸着材部に流入した
水を、吸着材部の内部に形成された通水路で集水した
後、中空糸膜部に流入させることができるので、吸着材
部に流入した水を効率よく中空糸膜部に導くことができ
る。また、本発明者は、吸着材部の内部に、蓋材の内面
に対して略垂直方向に通水路を設けることにより、浄水
カートリッジを通水させた後に通水路内に存在する水や
空気が通水出口側に流出しやすくなり、通水路内に水や
空気が残留し、細菌等が繁殖することを防止することが
できることを見出した。
【0020】さらに、この吸着材部内に設ける通水路
を、筐体の内径に対して4分の1以下の内径を有する小
径通水路により構成することが望ましく、このような構
成にすることにより、浄水カートリッジ内の空洞を低減
し、水処理材の充填率を向上させ、水処理性能の向上を
図ることができるとともに、この通水路内に水や空気が
残留し、細菌等が繁殖することを一層防止することがで
きる。
【0021】また、上記本発明の浄水カートリッジにお
いて、筐体が、一端が開口した筒状のケースと、該ケー
スの開口した側の端部を閉塞する蓋材とからなる場合に
は、通水出口を蓋材に形成し、通水入口を蓋材若しくは
ケースの側壁に形成することが望ましい。すなわち、蓋
材若しくはケースの側壁に設けられた通水入口から流入
した原水をケースの側壁内面に沿って設けられた原水通
路を介してケースの底部側に導いた後、底部側に設けら
れた吸着材部、吸着材部と蓋材との間に設けられた中空
糸膜部を順次通過させて蓋材側に導き、蓋材に設けられ
た通水出口から流出するように構成することが望まし
い。
【0022】このような構成を採用することにより、浄
水カートリッジ内においてケースの底部側で水を方向転
換させることができ、かつ、ケース内において、中空糸
膜部を通過する直前の水圧の高い水は、蓋材側に位置す
る中空糸膜部よりも底部側を流れるため、高水圧化され
た原水を用いた場合においても、蓋材に水圧の負荷がか
かることを低減し、耐圧耐久性に優れた浄水カートリッ
ジを提供することができる。なお、本明細書において、
筐体が、一端が開口した筒状のケースと、該ケースの開
口した側の端部を閉塞する蓋材とからなる場合の「ケー
スの底部」とは、「ケースの開口していない側の端部」
を意味しているものとする。
【0023】また、従来は、特に、吸着材部に充填する
吸着材を、残留塩素を除去する活性炭等により構成した
場合に、浄水カートリッジ内における細菌等の繁殖が懸
念されたが、本発明の浄水カートリッジでは上記構造を
採用したことにより、吸着材部に充填する吸着材を活性
炭等により構成しても細菌等の繁殖を防止することがで
きる。
【0024】そして、以上の本発明の浄水カートリッジ
を着脱自在に備えることにより、水処理性能を向上する
ことができる水処理装置、衛生性に優れた水処理装置、
及び耐圧耐久性に優れた水処理装置を提供することがで
きる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施形態の
浄水カートリッジ、及びこの浄水カートリッジを備えた
水処理装置の構造について詳述する。
【0026】[浄水カートリッジ]図1、図2に基づい
て、本発明の浄水カートリッジの一実施形態について説
明する。図1は本実施形態の浄水カートリッジ1を後述
する蓋材の内面に対して垂直方向に切断したときの概略
断面図であり、図2は本実施形態の浄水カートリッジ1
に備えられた後述する吸着材部と吸着材ホルダとを取り
出して示す分解斜視図である。なお、図1において、浄
水カートリッジ1内を流れる水の方向を矢印で示してい
る。はじめに、本実施形態の浄水カートリッジ1の全体
構造の概略を説明した後、主な構成要素の構造について
詳述する。
【0027】(全体構造)図1に示すように、本実施形
態の浄水カートリッジ1は、一端(図示下端)が開口し
た筒状のケース11と、ケース11の開口を閉塞するた
めに、ケース11の開口した側の端部に備えられた蓋材
12とからなる筐体と、筐体内に装填された後述する水
処理材とから概略構成されている。ケース11及び蓋材
12はいかなる形状であってもよいが、耐圧性と組立加
工性等に優れることから、ケース11が縦長円筒状、蓋
材12が円盤状であることが特に好ましい。以下、ケー
ス11が縦長円筒状、蓋材12が円盤状である場合を例
として説明する。
【0028】蓋材12には、蓋材12を上下に貫通した
通水管3、4が形成されており、通水管3、4の管口が
各々通水入口13、通水出口14になっている。また、
通水管3、4は通水管が形成されていない部分の蓋材1
2の外面よりも下方に突出して形成されており、この突
出した部分の管外壁にO−リング等の柔軟性を有するパ
ッキン24が装着されている。そして、通水管3、4
を、パッキン24を介して水処理装置に設けられた配管
等に水密に接続することが可能な構造になっている。な
お、通水管3、4の構造については図1に示す構造のも
のに限定されるものではなく、凸型あるいは凹型の二重
管で構成したり、コスト低減を重視し、パッキンを浄水
カートリッジ1側に設けず、水処理装置側に設ける等の
構成を採用してもよい。
【0029】ケース11の内側には、ケースの側壁11
a内面に沿って略円筒状に、幅1〜2mm程度の原水通
路23が形成されており、原水通路23は通水管3を介
して通水入口13に接続されている。なお、原水通路2
3の幅は、大きくなる程、水処理材の充填率が減少して
水処理性能が低下し、小さくなる程、通水面積の低下に
より圧損を生じ、原水通路23内において流速が低下
し、原水通路23全体に水が通水されなくにくくなるた
め、上記範囲に設定することが好ましい。
【0030】さらに、原水通路23の内側には、吸着材
部15と中空糸膜部16とが設けられ、吸着材部15、
中空糸膜部16には、それぞれ水処理材である吸着材、
中空糸膜16aが充填されている。ケース11内におけ
る吸着材部15と中空糸膜部16との位置関係は以下の
通りである。すなわち、図1に示すように、ケース11
内において、吸着材部15は原水通路23より内側であ
って、ケースの底部11b側(通水出口14が形成され
た側の反対側)に設けられ、中空糸膜部16は原水通路
23より内側であって、吸着材部15と蓋材12との間
に設けられている。このように、本実施形態では、ケー
ス11内において、蓋材12側(通水出口14が形成さ
れた側)から、中空糸膜部16と吸着材部15とが、蓋
材12の内面に対して垂直方向に順次配置されている。
【0031】本実施形態において、吸着材部15は原水
通路23を介して通水入口13に接続されている。ま
た、吸着材部15の内部には小径通水路19が形成され
ており、吸着材部15と中空糸膜部16とはこの小径通
水路19を介して接続されている。また、中空糸膜部1
6と蓋材12との間には通水路27が形成され、中空糸
膜部16と通水出口14とはこの通水路27を介して接
続されている。浄水カートリッジ1は以上のように概略
構成され、通水入口13から流入した原水が原水通路2
3、吸着材部15、小径通水路19、中空糸膜部16、
通水路27を順次通過して浄化され、生成された浄水が
通水出口14から流出する構造になっている。
【0032】以下、浄水カートリッジ1の主な構成要素
の構造について詳述する。 (ケース11及び蓋材12)吸着材部15と中空糸膜部
16とを収納する筐体を構成するケース11及び蓋材1
2の材質は、耐圧性、成形加工性に優れるとともに、原
料が低価格であることから、ABS樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアセタ−ル樹脂、ポリ
カ−ボネ−ト樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等のプ
ラスチックが好ましい。また、これらの厚みは2〜4m
mが好ましい。2mm未満では耐圧性が低下する恐れが
あり、4mmを超えた場合には成形性が悪化するととも
に、原料コストが増加するため好ましくない。
【0033】ケース11と蓋材12とは水密に接着固定
されており、これらを接着する方法としては低コストで
強力接着が可能な超音波溶着法が好ましい。しかしなが
ら、本発明はこれに限定されるものではなく、ケース1
1と蓋材12とをO−リング等のパッキンを介在させて
水封ネジ嵌合するなどして水密に接合し、ケース11と
蓋材12とを取り外し可能な構造としてもよい。この場
合には、内部に装填された水処理材等のリサイクルが容
易になり好適である。
【0034】(吸着材部15及び小径通水路19)図
1、図2に示すように、吸着材部15は略円柱状に構成
され、その略中央部には、図示上下方向(蓋材12の内
面に対して略垂直方向)に延在する小径通水路19が形
成され、この小径通水路19の図示下端は中空糸膜部1
6に接続されている。吸着材部15とケースの底部11
bとは、ケースの底部11bに取り付けられた略円盤状
の吸着材水密支持部20を介して水密に接合されてお
り、吸着材部15は更に吸着材ホルダ21によっても保
持されている。吸着材ホルダ21は図2に示すように、
略中央部に貫通孔が形成された略円盤状の吸着材水密支
持部22と、吸着材水密支持部22上に吸着材水密支持
部22の貫通孔の外周に沿って突設された円筒状の集水
管26とから構成されている。なお、図2に示すよう
に、集水管26は集水するための多数のスリット孔26
aを有するものである。
【0035】より詳細には、吸着材部15はその上端及
び下端を吸着材水密支持部20と、吸着材ホルダ21を
構成する吸着材水密支持部22とにより挟持され、圧着
固定されている。なお、吸着材部15の固定方法として
は、組立コストの低減や吸着材のリサイクルを重視した
場合には本実施形態のように圧着固定する方法が好まし
く、一方、水密性を重視した場合にはウレタン樹脂やエ
ポキシ樹脂等を用いて接着固定する方法が好ましい。さ
らに、吸着材ホルダ21に取り付けられた円筒状の集水
管26が吸着材部15と小径通水路19との界面に沿っ
て装着されており、この集水管26によっても吸着材部
15が保持される構造になっている。
【0036】そして、原水通路23から吸着材部15に
流入した水が、吸着材部15の周囲から吸着材部15内
に流入し、吸着材部15内を通過しながら方向転換さ
れ、吸着材部15内に配設された集水管26により集水
された後、小径通水路19を介して効率よく中空糸膜部
16に導かれる構造になっている。このように、本実施
形態では、吸着材部15内で水の方向転換を行う構成を
採用しているため、吸着材部15とケースの底部11b
との間に方向転換用の通水路(空洞)を設ける必要がな
い。
【0037】なお、吸着材部15内に形成する小径通水
路19の内径は、大きくなるほど水や空気が溜まりやす
くなるとともに、吸着材の充填率が減少して水処理性能
が低下し、小さくなるほど通水面積の低下により圧損を
生じて流速の低下が生じるので、ケース11の内径に対
して4分の1〜6分の1に設定することが好ましい。例
えば、蛇口直結型浄水器に備えられる浄水カートリッジ
の場合には、ケース11の内径が40〜50mm程度で
あるので、小径通水路19の内径を7〜12mm程度に
設定することが好ましい。
【0038】吸着材部15に充填される吸着材としては
公知の吸着材を使用することができ、例えば、残留塩素
の除去を目的とした場合には、粉末状、粒状等の、亜硫
酸カルシウム、活性炭、ビタミンC等の吸着材を用いれ
ばよく、中でも高性能で成形・組立加工性に優れ、フィ
ルタとしての機能も有するブロック状または繊維状の成
形活性炭を用いることが好ましい。なお、用いる吸着材
の大きさや量、吸着性能、寿命等については適宜設計し
て用いることが可能である。さらに、吸着材部15の小
径通水路19側の面等に、不織布シート、セラミック多
孔板、ナイロンメッシュ等のフィルタを貼着し、更に、
フィルタ機能を向上させることも可能である。
【0039】(中空糸膜部16及び通水路27)中空糸
膜部16は、多数の中空糸膜16a、及び図示上端及び
下端が開口した筒状の中空糸膜ケース17とにより概略
構成されており、中空糸膜ケース17内において、各中
空糸膜16aは図示上下方向に延在し、かつ、その一方
の端部(図示下端部)はウレタン樹脂やエポキシ樹脂等
を用いて中空糸膜ケース17に接着固定されている。ま
た、本実施形態において、中空糸膜ケース17は、原水
通路23を流れる水と中空糸膜部16を流れる水とを遮
断する隔壁として機能するように構成されている。
【0040】なお、中空糸膜部16の図示下端部におい
て、隣接する中空糸膜16a間及び中空糸膜16aと中
空糸膜ケース17との間がウレタン樹脂やエポキシ樹脂
等を介して水密に接着され、かつ、各中空糸膜16a内
に各膜の軸心に沿って延在する中空部分の下端がウレタ
ン樹脂やエポキシ樹脂等により閉塞されないように、各
中空糸膜16aは中空糸膜ケース17に接着固定されて
いる。
【0041】また、本実施形態において、上記吸着材部
15を保持する吸着材ホルダ21が、中空糸膜ケース1
7上端に水密に接着固定されており、吸着材ホルダ21
を構成する吸着材水密支持部22が、中空糸膜ケース1
7上端において小径通水路19に接続された以外の部分
を閉塞する蓋材として構成されており、吸着材水密支持
部22は吸着材部15を流れる水と中空糸膜部16を流
れる水とを遮断する隔壁として機能する。
【0042】中空糸膜ケース17の上端と吸着材ホルダ
21とを接着する方法としては低コストで、強力接着が
可能な超音波溶着法が好ましい。なお、本発明はこれに
限定されるものではなく、中空糸膜16aのリサイクル
を重視した場合には、中空糸膜ケース17と吸着材ホル
ダ21とを分解できるように、O−リング等のパッキン
を介在させて水封ネジ嵌合するなどして接合することが
好ましい。
【0043】一方、中空糸膜ケース17の下端は、蓋材
12の内面に突設された略円筒状の支持部18に、低コ
ストで強力接着が可能な超音波溶着法等により水密に接
着固定されている。なお、中空糸膜16aのリサイクル
を重視した場合には、中空糸膜部16と支持部18とを
分解できるように、O−リング等のパッキンを介在させ
て水封差し込み嵌合するなどして接合することが好まし
い。また、中空糸膜部16と支持部18と蓋材12との
間には空洞が形成され、この空洞により通水路27が構
成されている。そして、各中空糸膜16aを透過した水
は、各膜内に形成された中空部分に集水された後、通水
路27に流入する構成となっている。
【0044】支持部18は蓋材12の内面に環状に形成
され、通水路27は通水出口14に接続されている。ま
た、支持部18は、通水管3及び原水通路23を流れる
水と、中空糸膜部16を流れる水及び通水路27を流れ
る水とを遮断する隔壁として機能するように構成されて
いる。
【0045】中空糸膜16aとしては、公知の中空糸膜
を用いることができ、例えば、濁質成分の除去を目的と
した場合は、細菌等の除去まで可能な多孔質中空糸膜を
用いることが好ましい。なお、各中空糸膜16aの材質
や、寸法、分離性能、及び用いる中空糸膜16aの総本
数等については適宜設計することが可能である。
【0046】以上の構成を採用することにより、通水入
口13から流入した原水は、図中矢印で示すとおり、原
水通路23を介して吸着材部15の周囲に到達し、吸着
材部15の周囲から中心に向かって吸着材部15内を通
過しながら、不要成分が除去されて浄化され、吸着材部
15の内部に設けられた集水管26により集水された
後、小径通水路19を介して中空糸膜部16に導かれ、
中空糸膜部16を通過する際に再び不要成分が除去され
て浄化され、生成された浄水が通水路27を介して通水
出口14から外部に流出する構造になっている。
【0047】本実施形態の浄水カートリッジ1では、ケ
ース11内において、吸着材部15をケースの底部11
b側(通水出口14が形成された側の反対側)に設け、
通水入口13と吸着材部15とを接続する原水通路23
をケースの側壁11a内面に沿って設ける構成とした。
そして、このような構成を採用することにより、通水入
口13から吸着材部15までに到る原水通路23を長く
かつ広く確保することができ、原水の水圧が高い場合に
おいても、ケースの側壁11a内面に沿って形成された
原水通路23全体に渡って十分に原水を行き渡らせた
後、この原水通路23に接する吸着材部15の面(吸着
材部15の周囲)から吸着材部15内部に均等に原水を
供給することができるので、吸着材部15に充填された
吸着材全体に水処理材としての機能を安定して発現させ
ることができ、水処理性能の向上を図ることができる。
【0048】また、本実施形態では、吸着材部15内を
通過させる際に水を方向転換させ、吸着材部15とケー
スの底部11bとの間には方向転換用の通水路を設けな
い構成を採用したので、浄水カートリッジ1内における
空洞を低減することができ、水処理材の充填率を向上す
ることができ、水処理性能の向上を一層図ることができ
る。また、従来と同量の水処理材を充填させる場合に
は、浄水カートリッジ1の小型化を図ることができる。
また、ケース11の内部において、水や空気の抜けにく
い通水出口14と反対側に方向転換用の通水路(空洞)
が形成されないため、細菌等が繁殖する恐れがなく、衛
生性にも優れている。
【0049】さらに、吸着材部15の内部に、中空糸膜
部16に接続された小径通水路19を設ける構成を採用
したので、吸着材部15に流入した水を、小径通水路1
9を介して効率よく中空糸膜部16に導くことが可能に
なる。また、吸着材部15の内部に、蓋材12の内面に
対して略垂直方向に小径通水路19を設ける構成とした
ので、浄水カートリッジ1を通水した後に小径通水路1
9内に存在する水や空気が通水出口14側に流出しやす
くなり、小径通水路19内に水や空気が残留し、細菌等
が繁殖することを防止することができる。さらに、吸着
材部15内に設ける通水路を内径の小さい小径通水路1
9により構成したので、浄水カートリッジ1内の空洞を
低減し、水処理材の充填率を向上させ、水処理性能の向
上を図ることができるとともに、小径通水路19内に水
や空気が残留し、細菌等が繁殖することを一層防止する
ことができる。
【0050】また、本実施形態では、蓋材12に設けら
れた通水入口13から流入した原水がケースの側壁11
a内面に沿って設けられた原水通路23を介してケース
の底部11b側に導かれた後、底部11b側に設けられ
た吸着材部15内を通過する際に方向転換され、次い
で、吸着材部15と蓋材12との間に設けられた中空糸
膜部16を介して蓋材12側に導かれ、蓋材12に設け
られた通水出口14から流出する構造を採用した。
【0051】このような構成を採用することにより、浄
水カートリッジ1内においてケースの底部11b側で水
を方向転換させることができ、かつ、中空糸膜部16を
通過する直前の水圧の高い水は、蓋材12側に位置する
中空糸膜部16よりもケースの底部11b側を流れるた
め、高水圧化された原水を用いた場合においても、蓋材
12に水圧の負荷がかかることを低減し、耐圧耐久性に
優れた浄水カートリッジ1を提供することができる。
【0052】また、従来は、特に、吸着材部に充填する
吸着材を、残留塩素を除去する活性炭等により構成した
場合に、浄水カートリッジ1内における細菌等の繁殖が
顕著であったが、本実施形態の浄水カートリッジ1では
上記構造を採用したことにより、吸着材部15に充填す
る吸着材を活性炭等により構成しても細菌等の繁殖を防
止することができる。
【0053】また、本実施形態では、中空糸膜部16を
構成する中空糸膜ケース17、吸着材ホルダ21を構成
する吸着材水密支持部22、支持部18を隔壁として機
能させる構成とした。このような構成を採用することに
より、浄水カートリッジ1内に流入した水が、原水通路
23から吸着材部15を経ずに直接中空糸膜部16に流
入すること、吸着材部15から小径通水路19を経ずに
直接中空糸膜部16に流入すること、及び中空糸膜部1
6を通過した後に再び、原水通路23に戻ることを完全
に防止することができるとともに、これらの部材とは別
に隔壁を設ける必要がないため、浄水カートリッジ1の
低コスト化と小型化を図ることができる。
【0054】さらに、本実施形態では、通水出口14の
直前に中空糸膜部16を配置する構成とした。中空糸膜
16aは吸着材では除去できない微細な細菌等まで除去
することができるため、通水出口14の直前に配置する
ことにより、仮に、浄水カートリッジ1内の空洞(小径
通水路19等)に細菌等が繁殖したとしても、中空糸膜
部16で除去してから流出させることができるので、衛
生性に優れている。
【0055】また、本実施形態の浄水カートリッジ1に
おいて、中空糸膜ケース17、ケース11の少なくとも
一部を透明部材により構成することが好ましい。このよ
うな構成を採用することにより、浄水カートリッジ1の
使用者が水処理材(吸着材及び中空糸膜16a)の汚れ
や目詰まり等を容易に視認することができるので、浄水
カートリッジ1の交換時期を目視により容易に判断する
ことが可能になる。
【0056】なお、本実施形態では、一端が開口したケ
ース11と蓋材12とからなる筐体を用いた場合につい
てのみ説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、筐体は両端が閉塞した筒状のものであればいかな
る構造を有するものであってもよい。したがって、例え
ば、両端が開口した筒状のケースと、該ケースの両端を
閉塞する一対の蓋材とにより構成してもよい。あるい
は、本実施形態と同様に、一端が開口したケースと蓋材
とからなる筐体を用い、ケースの底部側に通水出口を設
け、ケース内において、通水出口が形成された側(ケー
スの底部側)から中空糸膜部と吸着材部とを順次配置す
る構成としてもよい。ただし、筐体として、少なくとも
水圧による影響を受けやすい側の端部が側壁と一体形成
されたものを用い、側壁と一体形成された側の端部側に
吸着材部を配置し、吸着材部の反対側に通水出口を設け
るように構成することが望ましく、このような構成とす
ることにより、耐圧耐久性に優れた浄水カートリッジを
提供することができる。
【0057】また、筐体以外の構成要素についても、上
述のものに限定されるものではなく、本発明の浄水カー
トリッジは、両端が閉塞された筒状の筐体の内部に吸着
材部と中空糸膜部とを具備し、通水出口が筐体の一方の
端部に形成され、筐体の内部において、通水出口が形成
された側から、中空糸膜部と吸着材部とが順次設けられ
るとともに、筐体の側壁内面に沿って、通水入口と吸着
材部とを接続する原水通路が設けられ、通水入口から流
入した水が、原水通路、吸着材部、中空糸膜部を順次通
過して通水出口から流出するように構成されたものであ
ればいかなる構造を有するものであってもよい。
【0058】そして、従来は、通水入口を、通水出口が
設けられた側の端部(ケースの底部)に、通水出口に隣
接して配設する必要があったのに対し、本発明の浄水カ
ートリッジでは、通水入口と吸着材部とを接続する原水
通路を筐体の側壁内面に沿って広く設ける構成としてい
るので、通水入口を通水出口が形成された側の端部のみ
ならず、筐体の側壁や通水出口が形成された側と反対側
の端部のコーナー部等にも設けることができる。そのた
め、本発明の浄水カートリッジによれば、通水入口の設
計自由度が高くなり、多様な位置に通水入口を設けるこ
とが可能になるので、種々の水処理装置の構造に対応さ
せて、内部構造を変更することなく、通水入口のみを簡
易に変更することが可能となる。
【0059】[水処理装置]次に、図3に基づいて、上
述の浄水カートリッジ1を着脱自在に備えた水処理装置
の一実施形態として、蛇口直結型浄水器を取り上げて説
明する。図3は本実施形態の蛇口直結型浄水器30の概
略断面図であって、図1と同様に、浄水カートリッジの
蓋材の内面に対して垂直方向に切断したときの断面を示
している。なお、図3において、上述の浄水カートリッ
ジ1については同じ参照符号を付し、説明は省略する。
また、図3において、符号31が蛇口を示し、図1と同
様に、蛇口直結型浄水器30内を流れる水の方向を矢印
で示している。
【0060】図3に示すように、本実施形態の蛇口直結
型浄水器30は、上述の浄水カートリッジ1と、浄水カ
ートリッジ1を含む主要な部品を収納するケース2と、
ケース2の外側に配設されたレバー34とから概略構成
されている。ケース2はケース部材36、37、38に
より構成されており、これらケース部材のうち、ケース
部材36は浄水カートリッジ1を着脱するために設けら
れたものである。そして、ケース部材36を反時計回り
に回して取り外し、浄水カートリッジ1を引き抜くこと
により浄水カートリッジ1を取り外すことが可能であ
る。また、その逆の操作を行うことにより、浄水カート
リッジ1を取り付けることが可能な構造になっている。
なお、浄水カートリッジ1の着脱方法については特にこ
れに限定されるものではなく、適宜設計することが可能
である。
【0061】浄水生成時において、蛇口31から流入し
た原水は、図中矢印で示すように、原水口32、切換弁
33を介して浄水カートリッジ1の通水入口13に流入
し、浄水カートリッジ1内を通過する際に浄化され、生
成された浄水が浄水カートリッジ1の通水出口14から
流出した後、蛇口直結型浄水器30に設けられた浄水出
口35から下方に向かって吐出される構造になってい
る。
【0062】切換弁33は、切換弁33に連結されたレ
バー34の回動操作によって、吐出水を浄水と原水とに
切り換えることが可能な弁である。また、必要に応じて
原水を原水ストレートと原水シャワーの2段に切り換え
て吐出することも可能である。このように、レバー34
の回動操作により、浄水のみならず、原水をも吐出可能
としておくことで、用途に応じて水の使い分けが可能に
なり好適である。切換弁33としては、公知のローター
弁やボール弁等を用いることができる。
【0063】本実施形態の蛇口直結型浄水器30を構成
するケース2の材質は、耐圧性、成形加工性に優れると
ともに、原料が低価格であることから、ABS樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアセタ−ル
樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、ポリフェニレンエーテル
樹脂等のプラスチックが好ましい。厚みは、厚くなるほ
ど成形性が悪化するとともに、原料コストが増加し、薄
くなるほど耐圧性が悪化するため、2〜4mmに設定す
ることが好ましい。なお、内部構造については、本実施
形態で説明したものに限定されず、適宜目的に応じて設
計し、用いることができる。
【0064】本実施形態の蛇口直結型浄水器30は、上
記浄水カートリッジ1を着脱自在に備えたものであるの
で、水処理性能を向上することができるとともに、衛生
性に優れ、耐圧耐久性に優れたものとなる。
【0065】なお、本実施形態では、浄水カートリッジ
1を着脱自在に備えた水処理装置として、蛇口直結型浄
水器を取り上げて説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、本実施形態で説明した以外に、据置型
浄水器、アンダーシンク型浄水器、ピッチャー型浄水
器、携帯用浄水器、浄水器組込型水栓、浄水シャワー、
アルカリイオン整水器、ミネラル水生成器等、いかなる
構造の水処理装置にも本発明を適用することが可能であ
る。これらの中でも、特に、キッチン等の水道の蛇口に
直結され、小型に構成する必要のある蛇口直結型浄水器
においては、構成部材を肉厚にすることなく十分な耐圧
耐久性が得られ、また、水処理材の充填容積を増加する
ことなく水処理性能の向上を図ることができることか
ら、好適である。
【0066】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、水処理性能を向上することができるとともに、多
様な位置に通水入口を設けることが可能な浄水カートリ
ッジ、衛生性に優れた浄水カートリッジ、及び耐圧耐久
性に優れた浄水カートリッジを提供することができる。
また、本発明の浄水カートリッジを備えることにより、
水処理性能を向上することができる水処理装置、衛生性
に優れた水処理装置、及び耐圧耐久性に優れた水処理装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る実施形態の浄水カート
リッジの構造を示す概略断面図である。
【図2】 図2は、図1に示す浄水カートリッジに備え
られた吸着材部と吸着材ホルダとを取り出して示す分解
斜視図である。
【図3】 図3は、図1に示す浄水カートリッジを備え
た水処理装置の一実施形態である蛇口直結型浄水器の概
略断面図である。
【図4】 図4は、従来の浄水カートリッジの構造を示
す概略断面図である。
【符号の説明】
1 浄水カートリッジ 11 ケース(筐体の一部) 11a ケースの側壁 11b ケースの底部 12 蓋材(筐体の一部) 13 通水入口 14 通水出口 15 吸着材部 16 中空糸膜部 16a 中空糸膜 17 中空糸膜ケース 18 支持部 19 小径通水路 27 通水路 20 吸着材水密支持部 21 吸着材ホルダ 22 吸着材水密支持部 26 集水管 23 原水通路 24 パッキン 30 蛇口直結型浄水器(水処理装置) 31 蛇口 32 原水口 33 切換弁 34 レバー 35 浄水出口 2 ケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA02 HA01 KA01 KB12 MA01 PA01 PB06 PC52 4D024 AA02 AB11 BA02 BB01 BC01 CA04 CA13 DB05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端が閉塞された筒状の筐体の内部に、
    吸着材が充填された吸着材部と、中空糸膜が充填された
    中空糸膜部とを具備し、前記筐体に通水入口と通水出口
    とが形成された浄水カートリッジにおいて、 前記通水出口が前記筐体の一方の端部に形成され、 前記筐体の内部には、前記通水出口が形成された側か
    ら、前記中空糸膜部と前記吸着材部とが順次設けられる
    とともに、前記筐体の側壁内面に沿って、前記通水入口
    と前記吸着材部とを接続する原水通路が設けられ、 前記通水入口から流入した水が、前記原水通路、前記吸
    着材部、前記中空糸膜部を順次通過して前記通水出口か
    ら流出する構成とされたことを特徴とする浄水カートリ
    ッジ。
  2. 【請求項2】 前記吸着材部が、前記筐体の前記通水出
    口が形成された側と反対側の端部に水密に接合され、か
    つ、前記吸着材部の内部に、前記筐体の端部に対して略
    垂直方向に延在し、前記中空糸膜部に接続された通水路
    が設けられ、 前記吸着材部を通過した水が、前記吸着材部の内部に設
    けられた前記通水路に集水された後、前記中空糸膜部に
    流入する構成とされたことを特徴とする請求項1に記載
    の浄水カートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記吸着材部の内部に設けられた前記通
    水路が、前記筐体の内径に対して4分の1以下の内径を
    有する小径通水路からなることを特徴とする請求項2に
    記載の浄水カートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記筐体が、一端が開口した筒状のケー
    スと、該ケースの開口した側の端部を閉塞する蓋材とか
    らなるとともに、 前記通水出口が前記蓋材に形成され、前記通水入口が前
    記蓋材若しくは前記ケースの側壁に形成されたことを特
    徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記
    載のカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記吸着材部に充填された吸着材が活性
    炭からなることを特徴とする請求項1から請求項4まで
    のいずれか1項に記載の浄水カートリッジ。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1
    項に記載の浄水カートリッジを着脱自在に備えたことを
    特徴とする水処理装置。
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