JPH0924820A - 負圧式倍力装置 - Google Patents

負圧式倍力装置

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Publication number
JPH0924820A
JPH0924820A JP7177110A JP17711095A JPH0924820A JP H0924820 A JPH0924820 A JP H0924820A JP 7177110 A JP7177110 A JP 7177110A JP 17711095 A JP17711095 A JP 17711095A JP H0924820 A JPH0924820 A JP H0924820A
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JP
Japan
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input member
plunger
input
negative pressure
pressure chamber
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Application number
JP7177110A
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English (en)
Inventor
Kaoru Tsubouchi
内 薫 坪
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定した車輪スリップ制御を行うことができ
る負圧式倍力装置を提供することである。 【構成】 軸方向に移動してブレーキ力を出力するパワ
ーピストン(10)と、前記パワーピストン内に設置さ
れ、ブレーキ操作によって軸方向に移動可能な入力部材
(12)と、前記入力部材の移動によって軸方向に移動
可能であると共に、前記入力部材に対して所定の隙間を
備え、前記入力部材に対して移動することによって前記
入力部材と係合するプランジャー部材(20)と、前記
プランジャー部材と係合および非係合となることによっ
て、前記変圧室を選択的に前記定圧室或いは大気に連通
させるバルブ部材(26)と、電力の供給を受けて前記
プランジャー部材を作動させる電磁ソレノイド(17)
を備えた負圧式倍力装置(1)において、更に、前記プ
ランジャー部材と前記入力部材との間に設置されたレバ
ー(23)と前記レバーと当接する弾性部材(13)
と、前記レバーと前記弾性部材との間に設置された空間
(29)を備えていることを特徴とする負圧式倍力装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に自動車に適用され
る自動作動可能な負圧式倍力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両制動時の操作力を低減す
るための負圧式倍力装置が広く使われている。これは、
常時エンジンのインテークマニホールドに連通して負圧
が導入される定圧室と、前記定圧室と遮断され大気に連
通した状態と、前記定圧室と連通して負圧が導入された
状態とを選択する変圧室と、前記定圧室と前記変圧室と
の間の連通を断続するバキュームバルブと、前記変圧室
と大気との間の連通を断続するエアバルブとを備え、車
両のブレーキ操作部材の操作によって各々前記バキュー
ムバルブと前記エアバルブとを開閉することによって、
前記ブレーキ操作部材の操作力に応じた差圧を前記定圧
室と前記変圧室との間に設定することによって、ブレー
キ操作部材の操作力に応じて増幅されたブレーキ力を発
生するものである。
【0003】ところで近年、電気的に作動するソレノイ
ドを備え、ブレーキ操作部材のある種の操作状態を検知
した時に該ソレノイドによってエアバルブを開状態とし
て、ブレーキ操作部材の操作力に該当する以上のブレー
キ力を発生させる負圧式倍力装置が知られている。例え
ば、独国特許4405092C1号には、上記した負圧
式倍力装置が紹介されている。
【0004】これに記載された負圧式倍力装置は、入力
ロッドと連結して前記入力ロッドと連動して移動する入
力部材と、ソレノイドの吸引力によって移動させられる
プランジャーを備え、前記プランジャーの作動に応じて
パワーピストンを作動させ、出力ロッドによって図示し
ないマスタシリンダのピストンを摺動させる。この負圧
式倍力装置によれば、ソレノイドを駆動中にブレーキペ
ダルを戻した場合を想定すると、ブレーキペダルの戻し
操作に関わらず、最大助勢状態が維持され、依然として
大きい出力を発生する。これについては、ブレーキペダ
ル操作量に比較して出力量が大きすぎるため、運転者に
とって違和感を感じるという不具合が考えられる。
【0005】この不具合に対して、本出願人は負圧式倍
力装置の変圧室内に大気を導入するエアバルブを形成す
るプランジャーに、ブレーキ操作力を入力するロッドに
連結した入力部材と係合する係合部を設けて、ソレノイ
ドを駆動した際にも入力に対して所定の割合で出力を設
定できる負圧式倍力装置を既に特許出願している。
【0006】しかしながら、上記負圧式倍力装置を車両
の駆動時の車輪スリップ制御に使用した場合、車輪スリ
ップ制御時にはブレーキ操作力が全く無いため、ソレノ
イドを駆動しても車輪への制動効率が低下し、車輪スリ
ップ制御が不安定となることがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題とすると
ころは、安定した車輪スリップ制御を行うことができる
負圧式倍力装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1においては、ハウジングと、前記ハウジング
中に移動可能に設置され、前記ハウジング内を、常に負
圧源に連通する定圧室と、前記定圧室に対して気密的に
分離された変圧室とに分離する可動壁と、前記可動壁に
連結されて前記定圧室内に突出し、軸方向に移動するこ
とによってブレーキ力を出力するパワーピストンと、前
記パワーピストン内に設置され、ブレーキ操作によって
軸方向に移動可能な入力部材と、前記入力部材の移動に
よって軸方向に移動可能であると共に、前記入力部材に
対して移動することによって前記入力部材と係合する係
合部を備え、前記係合部と前記入力部材との間には所定
の隙間が設置されたプランジャー部材と、前記プランジ
ャー部材と係合する第1状態と前記プランジャー部材と
非係合となる第2状態とを採ることによって、前記変圧
室を選択的に前記定圧室或いは大気に連通させるバルブ
部材と、電力源に接続され電力の供給を受けて前記プラ
ンジャー部材を作動させる電磁ソレノイドを備えた負圧
式倍力装置において、前記負圧式倍力装置は更に、ブレ
ーキ操作のない時には前記入力部材と前記プランジャー
部材の係合部との間の隙間の量を増大する隙間量変化手
段を備えていることを特徴とする負圧式倍力装置とし
た。
【0009】又、請求項2においては、前記隙間量変化
手段は、前記入力部材と連結すると共に前記プランジャ
ー部材と所定の隙間を持って係合可能なレバーと、前記
入力部材と前記レバーとの間に設置された弾性部材とを
備え、前記弾性部材と前記レバーの当接部には空間を有
することを特徴とする請求項1を満足する負圧式倍力装
置とした。
【0010】又、請求項3においては、前記レバーと前
記入力部材との間に弾性部材を挿入し、前記弾性部材は
前記レバーとの当接部に凹部を備えたことを特徴とする
請求項2を満足する負圧式倍力装置とした。
【0011】
【作用】上記請求項1に記載した手段による負圧式倍力
装置によれば、ソレノイドによりプランジャーが駆動さ
れるとブレーキ操作部材の操作力との釣合いによって、
前記前記入力部材と前記プランジャー部材との間の隙間
の大きさに応じて強大なブレーキ出力が得られると共
に、例えば車輪スリップ制御時のようにブレーキ操作部
材の操作が無い場合には、隙間量変化手段の働きによっ
て前記隙間の量が増大されるため、ブレーキ操作部材の
操作が無いにもかかわらず強大なブレーキ出力が得られ
る。
【0012】又、上記請求項2に記載した手段による負
圧式倍力装置によれば、入力部材と連結したレバーと入
力部材との間に設置された空間が、ブレーキ操作部材の
操作がある時には該操作力によって埋められるため、前
記レバーが傾くことなくプランジャー部材と入力部材と
を連結する。一方、ブレーキ操作部材の操作が無い場合
には、前記レバーと入力部材との間の空間が埋められる
ことがないため前記レバーが該空間に入って傾き、前記
入力部材とプランジャー部材の係合部との間の隙間の量
が増大され、強大なブレーキ出力が発生される。
【0013】又、上記請求項3に記載した手段による負
圧式倍力装置によれば、入力部材と連結したレバーと弾
性部材との間に設置された空間が、ブレーキ操作部材の
操作がある時には該操作力によって該弾性部材が弾性変
形して埋められるため、前記レバーが傾くことなくプラ
ンジャー部材と入力部材とを連結する。一方、ブレーキ
操作部材の操作が無い場合には、前記レバーと弾性部材
との間の空間が埋められることがないため前記レバーが
該空間に入って傾き、前記入力部材とプランジャー部材
の係合部との間の隙間の量が増大され、強大なブレーキ
出力が発生される。
【0014】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の特徴を示す部分
のみについて説明する。
【0015】図1は従来よりあるタンデム型負圧式倍力
装置に、本発明の自動作動可能な負圧式倍力装置を適用
したものの断面図である。又、図2は図1のP−P断面
図である。
【0016】図1において、自動作動可能な負圧式倍力
装置1のハウジング2内には、その外周部を気密的に固
定された固定壁3と、やはりその外周部を気密的に固定
され、軸方向に移動可能なフロント可動壁4、および同
じくリヤ可動壁5を備えている。前記固定壁3,フロン
ト可動壁4およびリヤ可動壁5によって、前記ハウジン
グ2内は、フロント定圧室6,フロント変圧室7,リヤ
定圧室8およびリヤ変圧室9とに互いに気密的に分離さ
れている。前記フロント定圧室6およびリヤ定圧室8は
インレット2aを介して、負圧源である図示しない車両
のエンジンのインテークマニホールドと連通して、常に
負圧を発生している。
【0017】前記ハウジング2には、その後方より樹脂
材料製のパワーピストン10が挿入され、前記パワーピ
ストン10には前記フロント可動壁4およびリヤ可動壁
5が、各々その内周端において気密的に固定されてい
る。更に、前記パワーピストン10には前記固定壁3の
内周端が気密的且つ摺動可能に当接している。
【0018】前記パワーピストン10の内部には、図示
しない車両のブレーキ操作部材である、例えばブレーキ
ペダルに図1においてその右端にて連結された入力ロッ
ド11が挿入されている。前記入力ロッド11は後述す
る第1入力部材12の入力部12aに一体的に移動可能
なように連結されている。
【0019】前記第1入力部材12の入力部12aと当
接した弾性部材13、前記弾性部材13に当接した前記
第1入力部材12の中間部12bと前記中間部12bと
螺合した前記第1入力部材12の出力部12c、および
前記第1入力部材12の出力部12cに当接した第2入
力部材14はすべて前記第1入力部材12からのブレー
キ操作力をリアクションディスク15に伝達する役割を
果たす。前記リアクションディスク15と連結した出力
ロッド16は前記リアクションディスク15を介してブ
レーキ操作力を受けて移動することによって図示しない
マスタシリンダのピストンを作動させる。前記弾性部材
13とその周辺部材については後で詳述する。
【0020】内部に電磁ソレノイド17が固定されてお
り、鉄心材料によって形成されている第1固定部材18
aは、シール部材19を介して前記パワーピストン10
に気密的に固定されている。又、同じく鉄心材料によっ
て形成されている第2固定部材18bは前記第1固定部
材18aに嵌合固定されている。
【0021】前記電磁ソレノイド17は電線17aによ
って、図示しない車両の電源と接続されており、前記電
線17aを介して電源より電力が供給されることによっ
て、電磁力を発生させることができる。
【0022】プランジャー20は、その組立上の理由か
ら第1プランジャー部20a,第2プランジャー部20
bとから形成され、両者は圧入或いは螺子嵌合されるこ
とによって互いに固定されている。前記プランジャー2
0は、前記第2プランジャー部20bの内周部において
シール部材21を介して前記第1入力部材12の中間部
12bに対して、気密的且つ相対移動可能に係合してい
る。
【0023】前記第1入力部材12の中間部12bには
スナップリング22aが装着されており、前記第2プラ
ンジャー部20bの端部に設置された鈎部20baとの
間に付勢スプリング22が圧縮状態で介装されている。
更に前記第1入力部材12の出力部12cにはフランジ
部12caが設置されており、前記第1プランジャー部
20aに設置された肩部20aaと係合している。
【0024】従って、前記プランジャー20は、前記入
力ロッド11が非作動状態にある時は、前記付勢スプリ
ング22によって図1において右方向に付勢力を受けて
おり、前記第1プランジャー部20aが前記フランジ部
12caと係合することによって静止している。
【0025】前記弾性部材13と前記第1入力部材12
の中間部12bとの間に介在されたレバー23は、前記
第1入力部材12と共にブレーキ操作力を伝達する役割
を果たすが、同時に負圧式倍力装置1の入力に対する出
力の絶対値(ジャンピング量)を調整する機能を持つ。
前記レバー23はその一端に設置された突出部23a
(図2に示す)が前記第2プランジャ20bに設けられ
た切欠部20bbに挿通され、前記切欠部20bbとの
間には隙間Xが設置されている。更に、他端に設置され
た基部23bは前記第1入力部材12の中間部12bと
前記弾性部材13との間に介装されている。ブレーキ操
作部材の操作が無く前記弾性部材13にブレーキ入力が
加えられていない時には、前記弾性部材13は前記レバ
ー23の基部23bとの間に空間29が設けられるよう
に、その中心部付近に凹部13aを備えている。
【0026】上記した弾性部材13とレバー23の基部
23bとの間の空間29が存在する時、前記レバー23
は前記基部23bが前記空間29内に入って図1におい
て反時計方向に傾くことが可能であり、前記レバー23
が傾いた時の前記第2プランジャー部20bの切欠部2
0bbとレバー23の突出部23aとの間の隙間は前記
Xより大きいX′となるように設定されている。
【0027】前記入力ロッド11には戻しスプリング2
4を受けるスプリングリテーナ25が固定されている。
前記パワーピストン10にはバルブ部材26を構成する
第1リテーナ26aが前記スプリングリテーナ25,戻
しスプリング24を介して前記入力ロッド11から弾撥
力を受けながら固定されている。シール部材26bはそ
の一端において前記第1リテーナ26aに係合してお
り、他端においてはスプリングリテーナ26cと一体成
形されており、更に前記第1リテーナ26aと前記スプ
リングリテーナ26cとの間にはバルブスプリング26
dが介装されている。前記スプリングリテーナ26cに
は更にバルブプレート26eが固定され、前記スプリン
グリテーナ26cおよび前記バルブプレート26eには
各々エアバルブ部材26f,バキュームバルブ部材26
gが一体成形されることによって固着されている。
【0028】上記構成を採ることによって、前記エアバ
ルブ部材26fは前記入力ロッド11が非作動状態にお
いて、前記第2プランジャー部20bと係合している。
又、前記入力ロッド11が作動状態においては、前記バ
キュームバルブ部材26gが前記パワーピストン10に
設けたバルブ座10aと係合可能となっている。前記パ
ワーピストン10に設置されたキー溝10bにはキー2
7が挿入され、ダンパ部材28を介して前記ハウジング
2に当接している。尚、前記第2入力部材14の後方に
は前記パワーピストン10との間に、図1の状態におい
て前記した第2プランジャー部20bの切欠部20bb
と前記レバー23との間の隙間Xより大きく、更に、前
記レバー23が傾いた時の同隙間X′より小さな隙間Y
が設定されており、又、前記第2入力部材14の前方に
はリアクションディスク15との間に隙間Zが設定され
ている。
【0029】以下に、負圧式倍力装置1の作動について
説明する。運転者が図示しない車両のブレーキ操作部材
を操作していない時は、負圧式倍力装置1は図1の状態
にあり、前記エアバルブ部材26fは前記第2プランジ
ャー部20bと係合状態、又、前記バキュームバルブ部
材26gは前記パワーピストン10のバルブ座10aと
は非係合状態にあるため、前記フロント変圧室7および
リヤ変圧室9は、各々フロント定圧室6を介して負圧源
である図示しない車両のエンジンのインテークマニホー
ルドと連通している。
【0030】運転者により、車両のブレーキ操作部材で
ある、例えばブレーキペダルが操作されると、これと連
結した前記入力ロッド11がブレーキ操作力を受けて図
1において左方に移動するため、前記入力ロッド11に
固定された第1入力部材12も前記入力ロッド11と一
体となって図1において左方に移動するここで、前記第
1入力部材12の作動によって、前記フランジ部12c
aを介して前記プランジャー20も図1において左方に
移動され、前記エアバルブ部材26fおよび前記バキュ
ームバルブ部材26gも前記バルブスプリング26dの
付勢力によって前記プランジャー20と共に図1におい
て左方に移動し、やがて前記バキュームバルブ部材26
gが前記パワーピストン10のバルブ座10aに当接し
て、前記フロント変圧室7およびリヤ変圧室9は、夫々
前記フロント定圧室6およびリヤ定圧室8と遮断される
ため車両の負圧源との連通も断たれる。
【0031】更に、前記プランジャー20が図1におい
て左方に移動すると、前記エアバルブ部材26fと前記
プランジャー20との係合が解消されて、前記フロント
変圧室7およびリヤ変圧室9が大気と連通する。従っ
て、変圧室7,9への大気の流入によって、フロント定
圧室6とフロント変圧室7との間、およびリヤ定圧室8
とリヤ変圧室9との間に気圧差が発生するため、前記気
圧差による荷重を受けた前記可動壁4および5とこれら
に連結されたパワーピストン10が、前記リアクション
ディスク15を介して前記出力ロッド16に増幅された
ブレーキ力を出力する。
【0032】前記リアクションディスク15が前記パワ
ーピストン10による荷重を受けて変形し、突出した部
位が前記リアクションディスク15と前記第2入力部材
14との間の隙間Zを埋めて前記第2入力部材14に当
接する状態、すなわち図3においてa点にて示される状
態になるまでブレーキ出力は増大する。従って、図3の
a点の縦軸に対する位置は隙間Zの大きさによって決定
される。前記リアクションディスク15が前記第2入力
部材14に当接すると、前記第1入力部材12の入力部
12aが前記第2入力部材14,第1入力部材12の出
力部12c,中間部12b,レバー23および弾性部材
13を介して前記リアクションディスク15からの反力
を受けて図1において右方向に戻されることによって前
記プランジャー20も前記付勢スプリング22の付勢力
を受けて同方向に戻されて前記エアバルブ部材26fと
係合するため、前記フロント変圧室7およびリヤ変圧室
9の大気との連通が解消されて、前記パワーピストン1
0によるブレーキ出力はこれ以上増大しない。これ以降
は、前記入力ロッド11に加えられるブレーキ操作力と
前記リアクションディスク15から、前記第2入力部材
14および前記第1入力部材12を介して前記入力ロッ
ド11が受ける反力とのバランスによって、適宜前記エ
アバルブ部材26fと前記プランジャー20が、或いは
前記バキュームバルブ部材26gと前記パワーピストン
10のバルブ座10aとが選択的に係合して、前記入力
ロッド11に加えられた運転者のブレーキ作動力に応じ
て、負圧式倍力装置1の助勢力が制御される。上記した
負圧式倍力装置1の作動特性は、図3において線図Aに
よって表されている。
【0033】例えば、車両前方に障害物が現れ、図示し
ない車両のマイクロコンピュータが例えば、ブレーキペ
ダルに取りつけた図示しないペダルストロークセンサに
よって検出されたペダルストローク値を基にして、該ブ
レーキペダルがある閾値以上のペダルストローク速度で
操作されたことを検出した時に緊急ブレーキが必要であ
ることを判断する方法、或いは、CCDカメラによる画
像の処理、又は、測距センサによって車両前方に障害物
が存在することが検出され、且つ、そのときにブレーキ
ペダルに設置したペダルスイッチによってブレーキペダ
ルが作動されていることが検出された時に緊急ブレーキ
が必要であることを判断する方法によって、例えば図3
においてブレーキ入力がfであるb点に示される状態に
ある時に緊急ブレーキの必要性を判断した時、運転者の
ブレーキ操作とは別に電源から電線17aを介して前記
電磁ソレノイド17に対して電力を供給する。電力の供
給を受けた前記電磁ソレノイド17は電磁力を発生させ
て、前記プランジャー20を前記シール部材21との摩
擦抵抗および前記付勢スプリング22の付勢力に抗し
て、前記第1入力部材12の作動と関係なしに図1にお
いて左方に移動させる。
【0034】前述したと同様に、前記プランジャー20
の移動によって、前記エアバルブ部材26fおよびバキ
ュームバルブ部材26gも前記バルブスプリング26d
の付勢力によって前記プランジャー20と共に図1にお
いて左方に移動し、やがて前記バキュームバルブ部材2
6gと前記パワーピストン10のバルブ座10aとが係
合すると共に、前記エアバルブ部材26fと前記プラン
ジャー20との係合が解消される。よって、変圧室7,
9は車両の負圧源との連通が断たれて大気と連通し、変
圧室7,9への大気の流入によって、前記パワーピスト
ン10が前記出力ロッド16にブレーキ力を出力し、図
示しないマスタシリンダのピストンを作動させることに
よって該マスタシリンダに更に大きなブレーキ圧を発生
させる。
【0035】この時の特性は図3において前記b点によ
って示される状態からc点の状態に移行する線図Bによ
って示される。
【0036】この時、ブレーキ入力によって前記弾性部
材13が該力を受けて変形し、前記空間29を埋めてい
るため、前記レバー23は図1にある状態から傾くこと
ができず、前記第2プランジャー部20bの切欠部20
bbとの隙間はXに設定されているため、前記レバー2
3は前記リアクションディスク15,第2入力部材1
4,第1入力部材12の出力部12cおよび中間部12
bを介して前記パワーピストン10からの反力を受けて
図1において右方向に戻され、前記レバー23が前記隙
間Xを埋めて前記プランジャー20の前記切欠部20b
bに当接するまで移動する。
【0037】前記切欠部20bbが前記レバー23に当
接した後は、前述したのと同様に前記パワーピストン1
0による反力と、ブレーキペダルを操作することによっ
て発生し、前記第2入力部材14に伝達されたブレーキ
操作力とが前記リアクションディスク15に加えられバ
ランスする。
【0038】この状態以降では、前記電磁ソレノイド1
7が励磁され続けている場合において、前記プランジャ
ー20、前記第1入力部材12および第2入力部材14
が一体となって、その全長が実質的にXだけ短縮化され
た状態で挙動する。而してここで、図3においてc点よ
り運転者がブレーキ操作力を増減させた場合は、線図C
に従ってブレーキ出力が増減する。
【0039】前記入力ロッド11に与えられるブレーキ
操作力が低下して、図3においてd点によって示される
状態になると、該状態を図示しないブレーキ操作戻り検
知手段によって検出して、該検出信号を図示しないマイ
クロコンピュータに送信するため、該マイクロコンピュ
ータが電源から前記電磁ソレノイド17への電力の供給
を停止する。従って、前記電磁ソレノイド17は、もは
や前記プランジャー20への電磁力を発生せず、前記プ
ランジャー20は前記付勢スプリング22の付勢力によ
って、前記第1入力部材12に対して相対的に右方に移
動することにより、再び隙間Xが生じるようになる。そ
の結果前記プランーヤー20から第2入力部材14まで
の全長は前記電磁ソレノイド17が作動してない状態に
戻り、結果として図3において線図A上に到り(e点に
達する線図Dにて示される)、その後は通常ブレーキ作
動と同じく戻り行程を行って復帰を完了する。
【0040】例えば、車両が雪道等の摩擦係数の低い路
面上で停止状態から発進する際に、前記マイクロコンピ
ュータが図示しない車輪に設置された車輪速度センサの
検出した車輪速度に基づいて駆動輪のスリップを検出し
た時、ブレーキ操作が無い状態で、ホイールのブレーキ
力によってこのスリップを止めるためには自動ブレーキ
をかけることが必要であるが、この時前記マイクロコン
ピュータは電源から前記電線17aを介して前記電磁ソ
レノイド17に電力を供給する。電力の供給を受けた前
記電磁ソレノイド17は電磁力を発生して前述したよう
に前記プランジャー20を図1において左方に移動させ
る。
【0041】この時、ブレーキ操作部材が操作されてい
ないため、前記弾性部材13はブレーキ入力を受けてお
らず図1に示した形状にあり、前記レバー23との間に
前記空間29が存在する。従って、前記プランジャー2
0の前記切欠部20bbと前記レバー23とが当接する
と、レバー23は図1において反時計方向に回転するこ
とによって傾くことが可能であって、前記切欠部20b
bと前記レバー23との間の隙間はブレーキ操作部材が
操作されている時の隙間Xより大きいX′となる。
【0042】前記電磁ソレノイド17の駆動による前記
プランジャー20の移動によって、前記パワーピストン
10に出力が発生し、前記リアクションディスク15,
第2入力部材14第1入力部材12の出力部12cおよ
び中間部12bを介して前記レバー23がパワーピスト
ン10からの反力を受けると図1において右方向に移動
されるが、前記プランジャー20の切欠部20bbと前
記レバー23との間の隙間X′は前記第2入力部材14
とパワーピストン10との間の隙間Yより大きいため、
前記切欠部20bbに前記レバー23が係合することに
よって、前記第2入力部材14が前記パワーピストン1
0に当接し、それ以上戻されることはない。従って、プ
ランジャー20が図1において右方向に戻されても、前
記エアバルブ部材26fが閉じることもなく、フロント
変圧室7およびリヤ変圧室9は大気と同圧となり、最大
助勢力が得られる(図3のg点にて示す)。
【0043】上記実施例においては、プランジャーが電
磁ソレノイドによってマスタシリンダ側に移動される実
施例のみであるが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、前記プランジャーが車両のブレーキペダル側に駆
動されるものにも適用可能である。
【0044】本発明による自動作動可能な負圧式倍力装
置によれば、ブレーキ操作のない時には入力部材とプラ
ンジャー部材の該入力部材との係合部との間の隙間を可
変とする隙間量変化手段を備えたため、ブレーキの非操
作時にブレーキ出力を強大にすることができ、安定した
車輪スリップ制御を行うことができる。
【0045】又、弾性部材とレバーのみにて隙間量変化
手段を構成すれば、従来の負圧式倍力装置を大幅に構造
変更する必要もない。
【0046】又、上記実施例においては、前記第1入力
部材12と前記レバー23との間に前記弾性部材13を
介装してあるが、前記レバー23と前記弾性部材13と
の間に所定の隙間を設けるという簡素な構成とするのみ
で、前記機能が得られる。特に、前記弾性部材13の前
記レバー23の回動部位に当たる部分のみに空間29を
設けているため、前記レバー23の回動を許容すると共
に、前記入力部材12の図1において左方への移動によ
って前記第1入力部材12の直径分の面積で前記弾性部
材13を押圧するため、前記第1入力部材12の微小な
ストロークで前記空間29を埋め尽くして、以後前記レ
バー23の回転を防ぐことができる。従って、上記実施
例においては殆ど無効ストロークを生ぜずにブレーキ操
作を行うことができる。
【0047】
【発明の効果】上記したように本発明による自動作動可
能な負圧式倍力装置によれば、入力部材とプランジャー
部材の該入力部材との係合部との間の隙間を可変とする
隙間量変化手段を備えるだけでブレーキの非操作時にブ
レーキ出力を強大にすることができるため、簡素な構成
とすることができ、信頼性が高く、低コストの負圧式倍
力装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による負圧式倍力装置の断面図
【図2】図1のP−P断面図
【図3】本発明による負圧式倍力装置の特性図
【符号の説明】
1 負圧式倍力装置 2 ハウジング 4,5 可
動壁 6,8 定圧室 7,9 変圧室 10 パワーピ
ストン 12 第1入力部材 13 弾性部材 17 電磁
ソレノイド 20 プランジャー 20bb 挿入孔 23 レ
バー 26 バルブ部材 29 空間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、前記ハウジング中に移動
    可能に設置され、前記ハウジング内を、常に負圧源に連
    通する定圧室と、前記定圧室に対して気密的に分離され
    た変圧室とに分離する可動壁と、前記可動壁に連結され
    て前記定圧室内に突出し、軸方向に移動することによっ
    てブレーキ力を出力するパワーピストンと、前記パワー
    ピストン内に設置され、ブレーキ操作によって軸方向に
    移動可能な入力部材と、前記入力部材の移動によって軸
    方向に移動可能であると共に、前記入力部材に対して移
    動することによって前記入力部材と係合する係合部を備
    え、前記係合部と前記入力部材との間には所定の隙間が
    設置されたプランジャー部材と、前記プランジャー部材
    と係合する第1状態と前記プランジャー部材と非係合と
    なる第2状態とを採ることによって、前記変圧室を選択
    的に前記定圧室或いは大気に連通させるバルブ部材と、
    電力源に接続され電力の供給を受けて前記プランジャー
    部材を作動させる電磁ソレノイドを備えた負圧式倍力装
    置において、前記負圧式倍力装置は更に、ブレーキ操作
    のない時には前記入力部材と前記プランジャー部材の係
    合部との間の隙間の量を増大する隙間量変化手段を備え
    ていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  2. 【請求項2】 前記隙間量変化手段は、前記入力部材と
    連結すると共に前記プランジャー部材と所定の隙間を持
    って係合可能なレバーと、前記入力部材と前記レバーの
    当接部には空間を有することを特徴とする請求項1を満
    足する負圧式倍力装置。
  3. 【請求項3】 前記レバーと前記入力部材との間に弾性
    部材を挿入し、前記弾性部材は前記レバーとの当接部に
    凹部を備えたことを特徴とする請求項2を満足する負圧
    式倍力装置。
JP7177110A 1995-07-13 1995-07-13 負圧式倍力装置 Pending JPH0924820A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4739061A (en) * 1985-07-11 1988-04-19 Rhone-Poulenc Sante Process for preparing n-methyl derivatives of methyl dihydrolysergate and methyl methoxylumilysergate

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4739061A (en) * 1985-07-11 1988-04-19 Rhone-Poulenc Sante Process for preparing n-methyl derivatives of methyl dihydrolysergate and methyl methoxylumilysergate

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