JPH09247316A - フイルムスキャナ - Google Patents

フイルムスキャナ

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JPH09247316A
JPH09247316A JP4583496A JP4583496A JPH09247316A JP H09247316 A JPH09247316 A JP H09247316A JP 4583496 A JP4583496 A JP 4583496A JP 4583496 A JP4583496 A JP 4583496A JP H09247316 A JPH09247316 A JP H09247316A
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JP
Japan
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frame
film
unit
data
image
Prior art date
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Application number
JP4583496A
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English (en)
Inventor
Kenji Suzuki
賢治 鈴木
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラインセンサを用いて解像度の高い画像デー
タを読み取る。 【解決手段】 フイルムプロセサ11のフイルム出口部
にプレ測光部12を設ける。現像処理後のフイルム排出
に際して、プレ測光部12でプレスキャンする。プレス
キャンの際は低画素数で、ネガフイルム10の全幅を測
光する。このプレスキャンデータに基づき、コマ番号用
バーコード及びコマエッジ位置を検出し、これに基づき
コマ位置を特定する。コマ位置特定データに基づきカラ
ーCRT56に各コマの画像と枠線とを表示する。枠線
の位置を観察して、修正が必要なものは枠線位置の微調
整を行い、枠線位置を決定する。決定した枠線位置に基
づき読取りエリアを特定する。この読取りエリア内のプ
レスキャンデータを用いて、本スキャンの際の電荷蓄積
時間を決定する。現像処理されたネガフイルム10をフ
イルムストッカ21に順に収納する。フイルムストッカ
21を本測光部20にセットして、各ネガフイルム10
を前記読取りエリア及び電荷蓄積時間に基づき高画素数
で本スキャンする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真フイルムに記録
された画像をライン測光して画像データを得るフイルム
スキャナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のフイルムスキャナでは、写真フイ
ルム例えばネガフイルムをフイルムキャリアにセットし
て、ネガフイルムの各コマを観察してコマ位置をオペレ
ータが確認した後に、イメージエリアセンサを用いてプ
レスキャンと本スキャンの2回の測光を行って画像を読
み取るようにしていた。また、仕上り画像をモニターに
表示するための表示用データ及び、写真フイルムを用い
て焼付露光する場合の露光量演算用データは本スキャン
のデータを間引きして使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のフイルムス
キャナにおいて、解像度を高くして画像を読み取ろうと
すると数百万画素以上の高解像度エリアセンサが必要に
なる。このような高解像度エリアセンサは、チップが大
きくなり、得率(良品率)が低くなるため非常に高価に
なる。また、画質を向上させるための画素数の増加には
限界がある。更に、コマ位置の確認をまとめて行うこと
ができず、作業性が低下する。
【0004】このようにイメージエリアセンサにより写
真フイルムに記録された画像を読み取ろうとすると、品
質及び価格の両面で制約を受けることが多い。これを避
けるためには、ラインセンサを用いることが考えられ
る。しかしながら、この場合には、 ダイナミックレンジをどのように確保するか。 写真フイルムを動かしながら測光する必要があるの
で、測光エリアの確定をどのように行うか。 操作性をいかに確保するか。 等の問題がある。
【0005】これらの問題を解決するために、フイルム
キャリアを用いて写真フイルムを往復動させ、その往路
でラインセンサを用いてプレスキャンし、その復路でラ
インセンサを用いて本スキャンすることも考えられる
が、この場合には写真フイルムを往復の2回動かす必要
があり、写真フイルムの走行時間分だけ処理能力が低下
するという新たな問題が発生する。また、各ネガフイル
ムを往復動させていたのではバッチ処理(一括処理)に
向かないため、バッチ処理等の高速処理が要求される場
合には問題となり、画像読取りを効率良く行うことがで
きないという問題がある。
【0006】本発明は上記課題を解決するためのもので
あり、写真フイルムを往復動させることなくしかもバッ
チ処理を可能にして、処理能力の向上及び作業束縛時間
の短縮等が図れるようにしたフイルムスキャナを提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載したフイルムスキャナは、写真フイ
ルムを現像処理するフイルムプロセサに取り付けられ、
写真フイルムをプレスキャンするプレ測光部と、このプ
レ測光部による測光データに基づき画像読取りエリアを
決定する読取りエリア決定手段と、前記画像読取りエリ
アに対応する前記プレ測光データに基づき本スキャンの
際の測光条件を決定する測光条件決定部と、前記画像読
取りエリアに対して、前記測光条件に基づき本スキャン
する本測光部とを備えたものである。前記読取りエリア
決定手段を、前記プレ測光部からのプレ測光データに基
づき写真フイルムの各コマのコマエッジを検出するコマ
エッジ検出部と、このコマエッジ検出部のコマエッジ検
出信号に基づき写真フイルムの各コマ位置を特定するコ
マ位置特定部と、このコマ位置特定部からのコマ位置デ
ータに基づき前記画像読取りエリアを決定する読取りエ
リア決定部とから構成することが好ましい。また、前記
プレ測光部をカラーのラインセンサから構成し、前記本
測光部を前記プレ測光部のラインセンサより画素数の多
いカラーのラインセンサにより構成することが好まし
い。また、前記プレ測光部においては前記フイルムプロ
セサによる写真フイルムの搬送に同期してプレスキャン
を行い、本測光部においては前記フイルムプロセサで処
理された写真フイルムが一定量に達したときに一括処理
することが好ましい。
【0008】また、前記コマ位置特定部は、プレ測光部
からの測光データにより、写真フイルムのコマ番号用バ
ーコードを読み取り、読み取ったコマ番号とコマ番号検
出タイミングとフイルム送り量とコマエッジ検出部から
のコマエッジ検出位置との関係により、コマ位置を特定
することが好ましい。また、前記コマ位置特定部は、プ
レ測光部からの測光データにより、写真フイルムのパー
フォレーションを読み取り、読み取ったパーフォレーシ
ョンと、各パーフォレーションの検出タイミングと、フ
イルム送り量と、コマエッジ検出部からのコマエッジ検
出位置との関係により、コマ位置を特定することが好ま
しい。また、前記プレ測光部による測光データに基づ
き、前記各コマの画像を表示するとともに、前記コマ位
置特定部で位置が特定されたコマに対して画像読取りエ
リアを規定するためのマークを表示するモニタ表示部
と、このモニタ表示部の画像に基づき入力される位置微
調整データに応じて各コマの画像又はマークを変位させ
るマーク位置変更部とを備え、前記測光条件変更部は、
前記マーク位置変更部により決定された読取りエリアに
基づき本スキャンにおける測光条件を決定することが好
ましい。
【0009】また、前記モニタ表示部は、プレ測光部か
らの測光データに基づき各コマのプリント条件を自動演
算し、この演算結果により補正された画像をシミュレー
ト表示する手段と、シミュレート表示された仕上り画像
に基づき決定されるプリント条件補正量を入力する手段
と、入力されたプリント条件補正量に基づき仕上り画像
を修正する補正手段とを備えることが好ましい。また、
プリント条件を自動演算するに際して、プレ測光部から
の測光データに基づき各コマの主要部の抽出を行い、こ
の主要部が位置する測光データに基づきプリント条件を
自動演算することが好ましい。また、フイルムプロセサ
で現像処理した写真フイルムをフイルムストッカに順に
収納し、このフイルムストッカから写真フイルムを順に
送り出して本スキャンを行うことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のフイルムスキャ
ナを示す概略図である。撮影されたネガフイルムは周知
のフイルムプロセサ11にセットされ、ここで現像処理
される。フイルムプロセサ11のフイルム出口部には、
プレ測光部12が取り付けられている。図2に示すよう
に、プレ測光部12は、ガイドローラ対13とライン測
光部14とフイルム送りローラ対15とから構成されて
おり、現像処理済のネガフイルム10の全幅エリアをラ
イン測光する。フイルム送りローラ対15は、フイルム
プロセサ11側のパルスモータ16により回転され、現
像処理速度に合わせてネガフイルム10を一定速度で送
る。ガイドローラ対13の一方にはロータリーエンコー
ダ17が取り付けられており、フイルム送り量を検出す
る。このフイルム送り量信号は、図1に示すシステムコ
ントローラ18に送られる。システムコントローラ18
は、このフイルム送り量に基づきプレ測光部12からの
測光データを取り込む。システムコントローラ18はプ
レ測光部12の他に、本測光部20を制御する。プレ測
光部12を通過したネガフイルム10はフイルムストッ
カ21に現像処理順に収納される。フイルムストッカ2
1へのネガフイルム10の収納は、人手により行う他
に、自動で行うようにしてもよい。
【0011】図2に示すように、測光ステージには、ネ
ガフイルム10の下側に光源25,ネガフイルム10の
上側にライン測光部14が配置されている。光源25は
ランプ25a,リフレクタ25b,拡散板25cから構
成されている。ライン測光部14は、測光ゲート28と
結像レンズ29とダイクロイックミラー30,31と
R,G,B測光用の3個の受光ラインセンサ32,3
3,34とから構成されている。ダイクロイックミラー
30,31は、周知のように、ガラス板に誘導体多層膜
を真空蒸着法によって形成し、膜の屈折率、厚さを適当
に選ぶことにより、その干渉を利用して所定の分光特性
を有するように構成されており、R,G,Bの3色に分
解する。
【0012】3個の受光ラインセンサ32〜34は、ネ
ガフイルム10をその幅方向でライン状に測光するよう
に配置されている。各ラインセンサ32〜34の画素数
は180画素とされており、これによりネガフイルム1
0の全幅が測光可能にされている。ラインセンサ32〜
34はCCD(電荷結合素子)タイプが用いられている
が、この他にCMOS型などを用いてもよい。このライ
ン測光部14は、ネガフイルム10の送りに同期して測
光を行い、ネガフイルム10の全幅に対して、例えば1
80個の測光点により、180(主走査方向画素数)×
260(副走査方向画素数)×3色の測光データを得
る。
【0013】各ラインセンサ32〜34はドライバ35
により駆動され、各色の測光データが信号処理回路36
に送られるようになっている。図3は、ネガフイルム1
0と、ライン測光部14における測光エリアA1〜A4
とを示す平面図である。信号処理回路36は、プレスキ
ャン時の3色測光データの内、DX用バーコード10a
及びコマ番号用バーコード10bが位置するバーコード
形成エリアA1,A2の測光データをバーコードリーダ
ー37に送る。また、プレスキャン時の3色測光データ
の内、画像記録エリアA3の測光データを、測光条件決
定部38、コマエッジ検出部39に送る。更に、プレス
キャン時の3色測光データの全幅エリアA4における測
光データを画像処理部40に送る。周知のように、DX
用バーコード10aは135タイプフイルムでは、ネガ
フイルム10の一方の側縁とパーフォレーション10c
との間に形成されており、コマ番号用バーコード10b
はネガフイルム10の他方の側縁とパーフォレーション
10cとの間に形成されている。これらバーコード10
a,10bの両端にはフイルム送り方向における長さを
異ならせたスタートコード及びエンドコードが設けられ
ており、これらを検出することでバーコード10a,1
0bの向きを知ることができる。したがって、フイルム
送り方向が逆になっても確実にバーコード情報を読み取
ることができる。なお、これらスタートコード及びエン
ドコードの間にはデータコードが記録されている。
【0014】コマエッジ検出部39は、フイルム送りの
際のライン測光部14からの測光データに基づき、コマ
エッジ位置を抽出する。先ず、フイルムの幅方向で所定
ピッチで例えば7個の測定点を決定し、この測定点にお
けるフイルム送り方向の濃度変化を検出する。そして、
この濃度変化をフイルムベース濃度と比較することで、
各コマの先端及び後端の各エッジを検出する。なお、測
定点は7個に限定されることなく適宜増減してよいが、
測定点を増やすとエッジ検出精度は上がるものの扱うデ
ータ数が増えるため処理時間が長くなる欠点がある。逆
に測定点を減らすと処理時間が短縮されるものの検出精
度が低下する欠点がある。また、コマエッジの検出には
1コマ分のコマ送り量も加味しており、これによりエッ
ジ検出精度を上げている。1コマ分のコマ送り量は、バ
ーコードリーダー37からのDXコードに基づき、内蔵
するメモリ18aを検索することで求められる。このコ
マエッジ検出信号はシステムコントローラ18に送られ
る。
【0015】システムコントローラ18は、このコマエ
ッジ検出信号とコマ番号用バーコード検出信号とロータ
リーエンコーダ17からのパルス数とを対応つけること
により、ネガフイルム10上における各コマのエッジ位
置を特定する。図4は、システムコントローラ18にお
けるコマ位置特定のための機能ブロック図を示し、ロー
タリーエンコーダ17からのパルス数,コマエッジ検出
信号,コマ番号用バーコード検出信号に基づき、各コマ
のコマ位置データを得るようにしている。ロータリーエ
ンコーダ17のパルス数は、内蔵するパルスカウンタ4
5で計数される。このパルスカウンタ45は、コマエッ
ジ検出部39のコマエッジ検出信号の検出タイミングに
よりカウント値をリセットした後に、パルス数のカウン
トを開始する。そして、コマ番号用バーコードのスター
トコードの検出タイミングに基づき、システムコントロ
ーラ18によりカウンタ45のカウント値が取り込まれ
る。更に、システムコントローラ18は、このカウント
値を本スキャンにおけるフイルム送りのためのモータ駆
動パルス数に換算する。そして、コマ番号用バーコード
のコマ番号を基準コマ番号として、メモリ18aにモー
タ駆動パルス数を記憶することで、コマ位置データとす
る。このコマ位置データは、図5に示すように、コマ番
号バーコードから特定されるコマ番号に基づき該当する
メモリエリアに記憶される。本スキャン時には、この基
準にしたコマ番号用バーコードのスタートコードを検出
したときからのモータ駆動パルス数をカウントし、これ
がメモリ18aに記憶されているパルス数と一致したと
きにコマエッジがライン測光部14に位置したと判定
し、これに基づき画像データの読み取りを開始する。
【0016】図6に示すように、画像処理部40は、信
号処理回路36からの測光データをフイルム送りに同期
させて取り込んで、これをA/D変換器50によりA/
D変換した後に、ルックアップテーブルメモリ(LU
T)51により対数変換して測光濃度(厳密には光量の
対数値)の信号(測光ゲイン値)にする。更に、画像処
理部40はLUT52によりネガポジ変換や色及び濃度
補正等を行う。このようにして画像処理された3色の測
光データは、画像合成部53を介して表示用フレームメ
モリ54に各色毎に書き込まれる。
【0017】前記LUT52のテーブルデータは、テー
ブルデータ書換え部59により書き換えられる。テーブ
ルデータ書換え部59には、後に説明するプリント条件
演算部68からのプリント条件がシステムコントローラ
18を介して入力されるようになっており、このプリン
ト条件により該当するテーブルデータがLUT52に書
き込まれるようになっている。したがって、主要エリア
の抽出に基づくプリント条件の自動補正量と、ACCS
演算部67によるプリント条件の自動補正量とが加味さ
れた仕上り画像がカラーCRT56にシミュレート表示
される。
【0018】また、カラーCRT56の1画面に全コマ
を表示することができるように、フイルム長さに応じた
フォーマットが予め決定されている。これらのフォーマ
ットを選択することで、このフォーマットに従いフレー
ムメモリ54に各画像が書き込まれる。フレームメモリ
54の内容はCRTドライバ55を介してカラーCRT
56に送られ、プレスキャン時の画像がほぼリアルタイ
ムで表示される。
【0019】図7は、選択されたフォーマットによるカ
ラーCRT56の表示画面60の一例を示している。図
示のものはプレスキャンの終了直後のものである。プレ
スキャン中には測光された分の各コマ62の画像と、枠
線V1,V2,H1,H2とがリアルタイムで表示さ
れ、測光が進むにしたがって、この測光が終了した分が
順次表示される。なお、このように1つの表示画面60
に全てのコマ62を表示する代わりに、図8に示す表示
画面61のように、複数コマ分例えば3個のコマ62を
表示してもよい。また、図9に示すように、1つの表示
画面64に1つのコマ62を表示してもよい。更には、
キーボード18b(図10参照)のフォーマット切換え
キー83を操作することにより、これらの各種フォーマ
ットによる表示を適宜切り換えてもよい。
【0020】図6に示すように、画像処理部40は、更
に、枠線データ発生器57,枠線位置変更部58を備え
ている。枠線データ発生器57は、図7,図8,図9に
示すように、各コマ62に対し、本スキャンの際に画像
データを読みだすエリアを規定する枠線V1,V2,H
1,H2を表示するためのデータを発生する。この枠線
データは画像合成部53に送られ、ここで画像データと
枠線データとが画像合成され、図7,図8,図9に示す
ように各コマ62に枠線V1,V2,H1,H2がそれ
ぞれ表示された表示画面60,61がカラーCRT56
に表示される。この枠線V1,V2,H1,H2の合成
位置はコマエッジ位置検出信号に基づき決定される。こ
のため、システムコントローラ18は、読取りエリアサ
イズ及び位置を指定するモードを備えている。このモー
ドでは、ネガフイルム10の各コマからどのサイズで画
像データを読み取るか、及び先端エッジからどの程度離
して読み取るかを指定する。また、このような指定モー
ドに代えて、これら読取りエリアサイズ及び位置を予め
フイルム種別毎に複数種類登録しておき、これらの中か
らマニュアルで又は自動で選択してもよい。
【0021】また、システムコントローラ18のキーボ
ード18bは、図10に示すように、テンキー70の他
に濃度補正キー群71、色補正キー群72〜74、及び
枠線位置微調整キー群75を備えている。各補正キー群
71〜74は、例えば7段階の補正値を入力することが
できるように7個のキーを備えており、濃度(D)やイ
エロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)の種別毎
に設けられている。これらのキーを用いて、各コマの表
示画像の観察により得られたプリント条件補正量データ
を入力する。このプリント条件補正量データは、コマエ
ッジ検出部39からのコマエッジ位置データ,バーコー
ドリーダー37からのコマ番号データに基づき特定され
る各コマ毎に記憶される。
【0022】枠線位置微調整キー群75は、垂直枠線移
動キー76,77と、水平枠線移動キー78,79と、
確定キー80とから構成されている。左垂直枠線移動キ
ー76は、左シフトキー76aと右シフトキー76bと
が対になって構成されており、該当するキーを押しつづ
けることで、押されたキーの矢印方向に垂直枠線V1を
移動させることができる。また、この移動に連動して位
置微調整データも変更される。右垂直枠線移動キー7
7、上水平枠線移動キー78、下水平枠線移動キー79
も同様に1対のシフトキー77a,77b,88a,8
8b,89a,89bを備えており、各枠線V2,H
1,H2をシフトさせることができる。確定キー80は
各シフトキーを操作した後に、この枠線位置を確定する
場合に操作される。確定キー80が押されると、位置微
調整データが確定され、これがメモリ16aに記憶され
る。
【0023】符号81,82は、枠線位置を微調整する
対象コマを特定するためのコマ指定キーであり、図7に
示すように1画面に全コマが表示されている場合に、こ
のコマ指定キーを操作することで、枠線位置の微調整対
象コマを特定する。この微調整対象コマが特定される
と、他のコマと識別するために、対象コマの枠線の色が
目立つ色に変更される。なお、微調整対象コマが特定さ
れたことを表示するものとして、枠線の色を変える他
に、カーソル等を表示してもよい。また、図8,図9に
示すように、3コマ表示や1コマ表示の画面の場合に
は、コマ指定キー81,82を押すことで、押されたキ
ー81,82の矢印方向のコマが表示される。
【0024】図1に示すように、バーコードリーダー3
7は、信号処理回路36からのバーコード形成エリアA
1,A2の測光データに基づきDX用バーコード及びコ
マ番号用バーコードを読み取るとともに、各バーコード
のスタートコードを検出する。各バーコードの読取りデ
ータは、システムコントローラ18に送られる。システ
ムコントローラ18では、メモリ18aに予め記憶して
いるDXコードと、フイルム種別及び規定撮影枚数の関
係から、フイルム種別と規定撮影枚数とを求める。フイ
ルム種別データは後に説明するプリント条件演算部68
における演算に用いられる。また、規定撮影枚数データ
は、前述したようにネガフイルム10の全てのコマを1
画面で表示する際のフォーマットの選択に利用される。
DX用バーコード及びコマ番号用バーコードの読取りに
関しては、例えば特開平1−219730号公報,特開
平1−219731号公報に詳しく説明されている。
【0025】図6に示すように、画像処理部40におい
てネガポジ変換される前の3色測光データの内、図3に
示す画像記録エリアA3のデータは、特性値抽出部65
及び主要エリア抽出部66に送られる。図1に示すよう
に、特性値抽出部65は、3色測光データを平均化処理
して、20×30程度の画素数の3色の画像データに変
換する。更に、この変換した後の画像データに基づき、
LATDや20×30の各点における各色の最大濃度
値、最小濃度値、3色平均濃度値などの画像特性値を抽
出する。これら各種特性値は、ACCS(Advansed Com
puterized ColorScanner の頭文字からなる略称であ
り、コンピュータによる静止型の自動ネガ検定システ
ム)演算部67及びプリント条件演算部68に送られ
る。
【0026】主要エリア抽出部66では、画像処理部4
0からの3色画像データ(画像記録エリアA3内のも
の)に基づき主要エリアを抽出する。主要エリアの抽出
は、例えば特開昭52−156624号公報や特開昭5
2−156625号公報に記載されているように、予め
肌色領域に対応する3色画像データの範囲を決定してお
き、測光により得られた各3色画像データが肌色領域内
にあるときにその点を肌色と判定する。同様にしてその
他の点について肌色か否かを判定して、この判定結果に
より、肌色を有する1まとまりのエリアを主要エリアと
して抽出する。この抽出した主要エリアを示す信号はA
CCS演算部67に送られる。ACCS演算部67で
は、主要エリアに対応する点の画像特性値を用いて、予
め判定したパターン判別結果に応じて選択されたプリン
ト条件演算式からプリント条件補正量を算出する。この
プリント条件補正量の算出に際して、後に説明するよう
に主要エリアが位置する点の特性値が用いられる。この
プリント条件補正量はプリント条件演算部68に送られ
る。
【0027】プリント条件演算部68では、特性値抽出
部65からのLATDに基づき周知のプリント条件演算
式を用いて基本プリント条件を算出する。更に、プリン
ト条件演算部68は、ACCS演算部67からのプリン
ト条件補正量を用いて基本プリント条件を補正して、プ
リント条件を求める。このようにACCS演算部67か
らのプリント条件補正量を用いることで、濃度フェリア
や色フェリアのコマを精度よく補正することができる。
なお、LATDに基づく基本プリント条件をACCS演
算部67からのプリント条件補正量により補正する他
に、主要エリアに対応する位置における画像特性値を特
性値抽出部65から得て、この主要エリアの画像特性値
に基づき周知のプリント条件演算式を用いてプリント条
件を決定してもよい。
【0028】決定されたプリント条件はシステムコント
ローラ18を介して画像処理部40に送られる。図6に
示すように、画像処理部40のテーブルデータ書換え部
59では、プリント条件に基づき対応するテーブルデー
タを読みだして、これをネガポジ等の変換LUT52に
書き込む。これにより、カラーCRT56には自動補正
を行った後の仕上り画像がシミュレート表示される。オ
ペレータはこのシミュレート画像を観察することによ
り、仕上りが適正か否かを判定して、仕上りが不十分の
ものに対しては、キーボード18bの各種補正キー群7
1〜74を操作することにより、各コマ毎に各種補正量
を入力する。入力された補正量は、システムコントロー
ラ18を介してテーブルデータ書換え部59に送られ、
入力された補正量に基づきテーブルデータが書換えられ
る。これにより、仕上り画像が補正量の入力に応じて修
正される。この修正されたシミュレート画像を観察し
て、この補正量でよければ、確定キー80を操作するこ
とで、入力した補正量が確定され、これがシステムコン
トローラ18のメモリ18aに各コマ毎に記憶される。
また、仕上りが不十分の場合には、キーボード18bか
ら再度補正量を入力することにより、適正な補正量を入
力することができる。
【0029】決定されたプリント条件は、各コマ番号毎
にメモリ18aに記憶される。そして、デジタルプリン
タ85側の要求に応じて、このプリント条件を画像デー
タに対応させてデジタルプリンタ85に送りだす。図5
は、コマ番号をアドレスとしてコマ位置データと、枠線
微調整データと、電荷蓄積時間と、補正量データとを記
憶するメモリ18aにおけるメモリマップの一例を示し
ている。コマ位置データとしては、基準となるコマ番号
用バーコードと、このコマ番号用バーコードのスタート
コードを基準に各コマエッジまでのフイルム送り量(駆
動パルス数)とが用いられる。また、枠線微調整データ
は、微調整キーによりコマ位置が修正された場合に、こ
れが本測光部20のパルスモータ86の駆動パルス数に
換算されて書き込まれている。また、本スキャン時にお
ける電荷蓄積時間も各コマ毎に記憶される。この電荷蓄
積時間は予め定めた基準電荷蓄積時間を100として、
これを基準に決定されているが、この他にクロックパル
ス数等を用いてもよい。更に、補正量データは、カラー
CRT56の表示画面60,61,64の各コマ62を
観察してマニュアルで入力される濃度及び色補正量デー
タと、前記主要被写体に基づきプリント条件補正量デー
タ等が書き込まれる。
【0030】測光条件決定部38は、決定された読取り
エリア内のプレスキャン測光データを用いて、次の数式
1により、本測光部20のライン測光部87の各ライン
センサ88〜90の電荷蓄積時間Ti(iはR,G,B
のいずれか1つ)を求める。
【0031】
【数1】Ti=Tdpi ×10DDi ただし、 Tdpi :目標とすべき基準ネガフイルム(目玉ネガ)を
用いたときの電荷蓄積時間 DDi:プリント対象コマの平均透過濃度と、基準ネガ
フイルムの平均透過濃度との差
【0032】このようにして、各コマの3色平均透過濃
度に基づき、このコマを本スキャンする際の電荷蓄積時
間Tiが決定され、本スキャンの際にはこの電荷蓄積時
間Tiに基づき各ラインセンサ88〜90が駆動され
る。これにより、ライン測光部87は、プリント対象コ
マの平均透過濃度に合わせて電荷蓄積時間Tiを調節し
て、カラーネガ像を撮像することができる。したがっ
て、常に基準ネガフイルムと同じ条件で撮像を行うこと
ができ、適正な測光ダイナミックレンジでの撮像が可能
になる。すなわち、プリント対象コマの平均濃度の違い
がキャンセルされたデータを得ることができ、例えばオ
ーバーやアンダー露光コマであっても、ノーマル露光コ
マと同じようにライン測光部87のデータを扱うことが
できるようになる。
【0033】本測光部20は、ストッカシフト部91と
フイルムキャリア92とライン測光部87とから構成さ
れている。ストッカシフト部91はフイルムストッカ2
1をシフトさせて、収納したネガフイルム10を順にフ
イルム送り出し位置にセットする。フイルムストッカ2
1には、現像処理した順にネガフイルム10が収納され
ており、これにより現像処理した順に各ネガフイルム1
0がフイルムキャリア92に送りだされる。本実施形態
におけるフイルムストッカ21は、1対のクリップロー
ラによりフイルム後端部をクリップしてネガフイルム1
0を保持する。そして、ストッカシフト部91によりフ
イルム送り出し位置にセットされると、ネガフイルム1
0のクリップが解除され、ネガフイルム10の後端から
の引き出しが可能になる。なお、プレ測光部12と本測
光部20とではフイルム送り方向が逆になるが、フイル
ム送り方向を同じにする場合には、本測光部20でフイ
ルム先端部からフイルムを引き出すようにすればよい。
【0034】フイルムキャリア92は、フイルムストッ
カ21からのネガフイルム10をフイルム送りローラ対
93により測光ステージ94に送る。フイルム送りロー
ラ対93は、パルスモータ86により回転される。パル
スモータ86はドライバ86aを介してシステムコント
ローラ18により制御される。
【0035】測光ステージ94には、ネガフイルム10
の下側に光源95,ネガフイルム10の上側にライン測
光部87が配置されている。ライン測光部87は、前記
プレ測光部12のライン測光部14とほぼ同じに構成さ
れており、異なる点は、プレスキャン用が180画素の
低画素数であるのに対し、本スキャン用が3600画素
の高画素数である点である。したがって、ネガフイルム
10の送り中に、ネガフイルム10の全幅に対して、3
600個の測光点により本スキャンされる。この本スキ
ャンの時には、前記測光条件決定部38で各コマ毎に決
定された電荷蓄積時間が用いられる。画像データの読取
りエリアはプレスキャンの際に、135タイプフイルム
では例えば約22×34mmに指定されるため、本スキャ
ンでは2200(主走査方向画素数)×3400(副走
査方向画素数)の画素数で3色分解測光される。また、
各バーコード10a,10bを読み取るために、各エリ
アA1,A2のデータを用いて平均値化処理が行われ、
この平均値化したデータがバーコードリーダー97に送
られる。バーコードリーダー97は前記バーコードリー
ダー37と同様に構成されており、各バーコードを読み
取って、これをシステムコントローラ18に送る。シス
テムコントローラ18は、このバーコード読取り信号に
基づき各コマの読取りエリアを特定し、この読取りエリ
アに対する画像データを信号処理回路96を介してデジ
タルプリンタ85等の外部機器に送る。
【0036】図11はフイルムスキャナにおけるプレス
キャンデータを用いた処理手順を示すフローチャートで
あり、図12は本スキャンデータを用いた処理手順を示
すフローチャートである。図1に示すように、フイルム
プロセサ11で現像処理されたネガフイルム10はフイ
ルム出口から排出される際に、プレ測光部12で測光さ
れる。この測光は、予め決定されている固定の電荷蓄積
時間に基づき行われる。この測光信号は信号処理回路3
6に送られ、ここで信号処理された後、各部に送られ
る。先ず、ネガフイルム10の全幅エリアA4の測光デ
ータは、画像処理部40に送られる。また、画像記録エ
リアA3の測光データは、コマエッジ検出部39と測光
条件決定部38に送られる。また、ネガフイルム10の
バーコード形成エリアA1,A2の測光データはバーコ
ードリーダー37に送られる。
【0037】コマエッジ検出部39は、信号処理回路3
6からの測光データに基づき各コマの先端エッジ及び後
端エッジを検出する。システムコントローラ18は、図
4に示すように、各コマの先端エッジ検出タイミングに
基づき、パルスカウンタ45をリセットした後に、ロー
タリーエンコーダ17のパルス数のカウントを開始す
る。そして、バーコードリーダー37からのコマ番号用
バーコードのスタートコード検出タイミングに基づき、
パルスカウンタ45のカウント値を取り込む。これによ
り、このコマ番号用バーコードのスタートコードと先端
エッジとの間の位置関係がロータリーエンコーダ17の
パルス数の個数データとして求められる。この個数デー
タは、本測光部20におけるパルスモータ86のモータ
駆動パルス数に変換される。同様にして後端エッジの位
置も特定される。したがって、本スキャンの際には、こ
の基準となるコマ番号バーコードのスタートコードを基
準にして、パルスモータ86の駆動パルス数をカウント
し、このカウント値とメモリ18aに記憶したカウント
値とが一致したときに、測光ステージ94にコマエッジ
が位置していることを検出することができる。
【0038】また、バーコードリーダー37は、信号処
理回路36からの測光データに基づきDX用バーコード
及びコマ番号用バーコードを検出して、これを読み取
る。そして、コマエッジ検出部39からの各コマの先端
エッジと後端エッジとの検出タイミングと、コマ番号用
バーコードの検出タイミングとに基づき、各コマのコマ
番号を特定する。コマ番号の特定は、フイルム送り方向
において、先端エッジを検出した後に最初に検出された
コマ番号用バーコードのコマ番号をそのコマのコマ番号
とする。なお、この他に、コマの中央部に近い位置にあ
るコマ番号用バーコードや、後端エッジの近くにあるコ
マ番号用バーコード等のコマ番号で特定してもよい。そ
して、この特定したコマ番号に基づき、図5に示すよう
に、各コマのコマ位置データ(基準としたコマ番号バー
コードのコマ番号と、これに対するフイルム送り量とを
対応させたもの)、プリント条件データ、枠線位置微調
整データ、本スキャン時の電荷蓄積時間データを記憶す
る。
【0039】プレスキャン時には、測光データの取り込
みに応じて、自動補正を行った後の各コマの仕上り画像
が順次シミュレート表示される。また、この表示中に初
期設定値に基づきコマエッジ位置が特定されると、この
特定されたコマに枠線が表示される。この枠線を観察し
て、各コマからずれた位置に表示されている場合には、
各枠線移動キー76〜79を操作することにより枠線を
シフトさせ、枠線位置を変更する。変更した位置で良け
れば、確定キー80を押すことにより枠線位置を確定す
る。
【0040】オペレータは、シミュレート画像を観察す
ることにより、仕上りが適正か否かを判定し、仕上りが
不十分のものに対しては、キーボード18bを介して各
コマ毎に各種補正量を入力する。入力された補正量は、
システムコントローラ18を介してテーブルデータ書換
え部59に送られ、これに基づきLUT52のテーブル
データが書き換えられる。これにより、仕上り画像が補
正量の入力に応じて修正される。この修正されたシミュ
レート画像を観察して、この補正量でよければ、確定キ
ー80を操作することで、入力した補正量を確定する。
また、仕上りが不十分の場合には、キーボード16bか
ら再度補正量を入力して、修正されたシミュレート画像
を観察することにより、適正な補正量を入力することが
できる。
【0041】コマ位置データ及び補正量データが確定さ
れると、各コマ番号に基づき、図5に示すように、各コ
マのコマ位置データ(基準としたコマ番号バーコードの
コマ番号と、これに対するフイルム送り量とを対応させ
たもの)、プリント条件補正量データ、枠線位置微調整
データ、本スキャン時の電荷蓄積時間データがメモリ1
6aに記憶される。
【0042】DXコードによる規定枚数データと、各コ
マ番号バーコードデータとから、フイルムエンドが検出
されると、このネガフイルム10のプレスキャンを終了
する。そして、次のネガフイルム10の先端が検出され
ると同じようにして、プレスキャンが行われる。このプ
レスキャンによる各種データは、図5に示すように、ネ
ガフイルム10の現像処理順に従いメモリ18aに各ネ
ガフイルム10毎に記録される。なお、ネガフイルム1
0の先端にID番号をバーコード化したラベルを貼って
おき、このラベルのID番号をプレ測光部12からの測
光データから読み取り、このID番号毎に各種データを
記録してもよい。
【0043】プレスキャンされたネガフイルム10はフ
イルムストッカ21に現像処理順に収納される。フイル
ムストッカ21に所定本数のネガフイルム10が収納さ
れてこれが満杯になると、このフイルムストッカ10が
本測光部20にセットされる。図12に示すように、本
測光部20では、先ず最初に現像処理されたネガフイル
ム10がフイルムキャリア92のフイルム通路に位置さ
れ、このネガフイルム10がフイルムキャリア92に送
られ、本スキャンされる。本スキャンでは、先ず、コマ
位置データと枠線位置微調整データとに基づき、本スキ
ャン対象エリア(読取りエリア)が特定される。本スキ
ャンにおける読み取りは、プレスキャンデータに基づく
電荷蓄積時間に基づき行われる。したがって、ネガフイ
ルム10の各コマの露光状態に関わらず最適な測光ダイ
ナミックレンジで各コマの画像を読み取ることができ、
この読取りエリア内の高画素数画像データがデジタルプ
リンタ85に送られる。このように、本スキャン時の画
像データは、読み取り後にデジタルプリンタ85等の外
部機器に転送されるので、フイルムスキャナ側ではこれ
を記憶する必要がなく、フイルムスキャナの記憶容量を
少なくすることができる。また、必要に応じてプリント
条件補正量データが画像データに対応させて外部機器に
送られる。また、本スキャンは、ある程度の本数のネガ
フイルム10が現像処理された後に一括して行われるた
め、本スキャンを効率良く行うことができる。
【0044】なお、上記実施形態では、プレ測光部12
からのプレスキャンの際の3色平均濃度値に基づき本ス
キャンの際のライン測光部87の電荷蓄積時間Tiを変
えるようにしたが、これに代えて、光源部95の光量を
制御してもよい。光源部95の光量を制御する方法とし
ては、各色毎にランプを有する場合には、これらランプ
の電圧を制御する。また、1個の白色ランプの場合に
は、図示しない色補正フイルタを光路に挿入することに
より照明光量を制御する。いずれの場合にも、コントロ
ール変数と3色光の光量との関係をメモリ等にルックア
ップテーブル形式で記憶しておき、このLUTを用いて
コントロール変数を求め、これに基づき制御を行う。コ
ントロール変数は、ランプを制御する場合には点灯電圧
であり、調光タイプの場合には色補正フイルタの光路へ
のセット位置である。
【0045】また、上記実施形態では、コマ番号バーコ
ードを用いてコマ位置を特定したが、この他にDX用バ
ーコードを用いてもよい。この場合には、DX用バーコ
ードの検出個数とコマエッジ検出信号とフイルム送り量
とに基づきコマ位置を特定する。更には、プレスキャン
時の測光データを用いてパーフォレーション個数を検出
し、このパーフォレーション個数とコマエッジ検出信号
とフイルム送り量とに基づき各コマ位置を特定してもよ
い。簡便にはコマエッジ検出信号とこれの検出個数でコ
マ位置を特定してもよい。この場合には本スキャンの際
に再度コマエッジを検出してこれに基づきコマ位置を特
定する。また、上記コマ番号バーコード,DXコード,
パーフォレーション等の検出信号と、コマエッジの検出
信号との相対位置関係を特定する場合に、モータ駆動パ
ルス数やロータリーエンコーダのパルス数等のフイルム
送り量に関連する値を用いたが、この他に副走査方向
(フイルム送り方向)におけるプレスキャン時のデータ
数をカウントすることにより、これらの相対位置関係を
特定してもよい。
【0046】また、上記実施形態では、フイルムストッ
カ21に先端からネガフイルム10を収納し、本測光部
20ではフイルムストッカ21からネガフイルム10の
後端を引き出すようにしたので、プレスキャンと本スキ
ャンとではフイルム送り方向が逆になる。このため、上
記のようにしてコマ位置を特定している。この他にプレ
スキャンと本スキャンとでフイルム送り方向を同じにす
る場合には、コマ番号バーコードのスタートコードを検
出したときにパルスカウンタをリセットした後にカウン
トを開始し、コマの先端エッジを検出したタイミングで
カウント値を取り込むようにして、コマ位置を特定して
もよい。
【0047】また、上記実施形態では135タイプのネ
ガフイルムに本発明を実施したが、他のフォーマットの
写真フイルムに本発明を実施してもよい。例えば、フイ
ルム頭出し機能及び磁気記録機能を有するアドバンスト
フォトシステムタイプの写真フイルムに本発明を実施し
てもよい。この場合には、各コマに対して1個ずつ形成
されるパーフォレーションに基づき各コマ位置を特定す
るとよい。
【0048】更に、アドバンストフォトシステムの場合
には、上記のようなフイルムストッカに代えて、アドバ
ンストフォトシステムのフイルムカートリッジが装填さ
れたフイルムストッカを用いてもよい。この場合には、
現像処理済のフイルムをフイルムカートリッジに巻き取
って収納し、このフイルムカートリッジを現像処理順に
フイルムストッカに装填しておく。そして、フイルム送
り出し位置で該当するフイルムカートリッジの巻取軸を
フイルム送り出し方向に回転してネガフイルムをフイル
ムキャリアへ送り出す。
【0049】また、上記実施形態では、通常のフルサイ
ズコマのみが記録されているネガフイルムを用いたが、
この他に、パノラマコマ等の異なる画面サイズコマが混
在して記録されているネガフイルムに対して本発明を実
施してもよい。この場合には、カラーCRTを観察して
フイルム検定を行う場合に、パノラマコマ等の異なる画
面サイズコマが発見された場合には、枠線位置微調整キ
ー群75を操作することで、パノラマコマ等の画面サイ
ズに合わせた位置に各枠線を表示させるとよい。また、
枠線位置微調整キーを用いる代わりに、予めパノラマサ
イズ等の画面サイズが異なるコマに対応させて枠線デー
タを記憶しておき、サイズ指定キー等によりこれらの枠
線データをメモリから呼び出すようにしてもよい。ま
た、通常のフルサイズコマに対してパノラマ用枠線を用
いてもよく、この場合にはパノラマサイズで画像データ
を読み出すことができる。
【0050】また、上記実施形態では、枠線の表示位置
を変更したが、この他に、枠線の表示位置を固定して画
像側の表示位置を変更してもよい。また、上記実施形態
では、水平枠線H1,H2もシフトさせるようにした
が、これは固定して、垂直枠線V1,V2のみを変更し
てもよい。また、枠線V1,V2,H1,H2の代わり
に、三角形等のマークを各コマの周囲に配置して読取り
エリアを表示してもよい。
【0051】また、上記実施形態では、フイルムプロセ
サ11のフイルム出口部にプレ測光部12を設けたが、
プレ測光部12の取付位置はこれに限定されることな
く、現像処理済の写真フイルムの画像を測光することが
できる位置であればよい。また、上記実施形態では、各
測光部12,20をラインセンサから構成したが、この
他に、イメージエリアセンサを用いて測光してもよい。
この場合には、コマ位置データに基づき測光ステージに
読取りエリアが停止するようにフイルム送りを行う。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、フイルムプロセサにプ
レ測光部を設けたから、フイルムの現像処理後のフイル
ム送りの際にネガフイルムをプレスキャンすることがで
きる。したがって、別途にプレスキャンする必要がない
ので、画像読取りを効率良く行うことができる。しか
も、現像処理を終了した時点でプレスキャンデータが得
られるため、これを記憶しておくことにより、本スキャ
ンを一括処理することができ、高速処理が可能になる。
【0053】また、高価なイメージエリアセンサを用い
ることなく、安価なラインセンサを用いたから、解像度
の高い画像データを簡単に得ることができる。しかも、
ラインセンサを用いるので、主走査方向の画素数を1万
画素程度に増やすことが容易に可能になる。更に送り速
度を変更することにより、副走査方向の画素数も容易に
増やすことができる。これに対して、イメージエリアセ
ンサの場合には、高画素数のものは約1000×200
0画素が限度となる。
【0054】また、プレスキャンでは画素数を少なくし
て粗く読み取るから、このプレスキャンデータを記憶す
る記憶容量を少なくすることができ、低コスト化するこ
とができる。しかも、本スキャンでは高密度測光を行う
が、この高密度測光による高画素数画像データはフイル
ムスキャナ側で記憶する必要がないので、大容量のメモ
リ装置を必要とせず、低コスト化することができる。し
かも、フイルムプロセサで現像処理された写真フイルム
が一定量に達したときに一括処理して本スキャンするの
で、画像の読取りを効率良く高速に行うことができる。
【0055】枠線等のマークを表示してマーク又は画像
表示位置を変更するようにしたから、コマエッジ検出部
等がコマエッジ位置を誤検出した場合でも、簡単に正規
位置にセットし直すことができる。また、マーク又は画
像表示位置を変更することにより読取りエリアを簡単に
変更することができるので、多様なサイズで高い解像度
の画像データが得られるようになる。
【0056】また、プレスキャンでは写真フイルムの全
幅に対して読み取り、この測光データを用いて写真フイ
ルムのコマ番号用バーコードを読み取るようにしたか
ら、別個にコマ番号用バーコードセンサを設ける必要が
なく、構成を簡単にすることができる。しかも、この測
光データにより各コマのエッジ位置を検出し、コマ番号
バーコードの検出位置とフイルム送り量とコマエッジ検
出位置との関係により特定したコマ位置データを前記コ
マ番号に基づき記憶し、本スキャンでは各コマの画像を
コマ位置データに基づき特定したから、ラインセンサを
用いても、各コマの画像を確実に取り込むことができ
る。
【0057】また、仕上り画像をシミュレート表示した
から、これを観察して精度のよい補正量を入力すること
ができるようになる。しかも、補正量の入力に応じて、
仕上り画像を修正して表示するので、補正した後の仕上
りの確認も容易に行えるようになる。更には、写真フイ
ルムの各画像を多数個同時に表示することで、各コマの
関連性を考慮してプリント条件の補正量データを入力す
ることができる。また、低画素密度測光データにより、
各コマの主要部の抽出を行いこの主要部が位置する測光
データに基づき画像のプリント条件を決定したから、こ
のプリント条件を用いてプリントすることにより、プリ
ント品質を向上させることができる。
【0058】また、プレスキャンデータに基づき読取り
エリアを特定して、この読取りエリア内のプレスキャン
データを用いて本スキャンの際の測光条件を決定するた
め、写真フイルムの露光条件に関わりなく、常に最適な
測光ダイナミックレンジで読取りエリアを本スキャンす
ることができる。
【0059】フイルムストッカにより現像処理済の写真
フイルムをストックしておき、このストック量が所定量
になったときに、本スキャンを行うようにすることによ
り、一括処理が可能になり、画像の読取りを効率良く行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフイルムスキャナを示す概略図であ
る。
【図2】ライン測光部を示す概略図である。
【図3】写真フイルムの一例とライン測光部における測
光エリアを示す平面図である。
【図4】コマ位置を特定するためのシステムコントロー
ラにおける機能ブロック図である。
【図5】メモリマップの一例を示す説明図である。
【図6】画像処理部の機能ブロック図である。
【図7】1画面でネガフイルムの全てのコマを表示する
表示画面の一例を示す平面図である。
【図8】1画面で3個のコマを表示する表示画面の一例
を示す平面図である。
【図9】1画面で1個のコマを表示する表示画面の一例
を示す平面図である。
【図10】キーボードの一例を示す平面図である。
【図11】システムコントローラにおいてプレスキャン
データを用いた処理手順を示すフローチャートである。
【図12】システムコントローラにおいて本スキャンデ
ータを用いた処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ネガフイルム 11 フイルムプロセサ 12 プレ測光部 16,86 パルスモータ 18 システムコントローラ 20 本測光部 32〜34,88〜90 ラインセンサ 36,96 信号処理回路 37,97 バーコードリーダー 38 測光条件決定部 39 コマエッジ検出部 40 画像処理部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フイルムをスキャニングすることに
    よりデジタル画像データを作成するフイルムスキャナに
    おいて、 写真フイルムを現像処理するフイルムプロセサに取り付
    けられ、写真フイルムをプレスキャンするプレ測光部
    と、 このプレ測光部による測光データに基づき画像読取りエ
    リアを決定する読取りエリア決定手段と、 前記画像読取りエリアに対応する前記プレ測光データに
    基づき本スキャンの際の測光条件を決定する測光条件決
    定部と、 前記画像読取りエリアに対して、前記測光条件に基づき
    本スキャンする本測光部とを備えたことを特徴とするフ
    イルムスキャナ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフイルムスキャナにおい
    て、 前記読取りエリア決定手段を、 前記プレ測光部からのプレ測光データに基づき写真フイ
    ルムの各コマのコマエッジを検出するコマエッジ検出部
    と、 このコマエッジ検出部のコマエッジ検出信号に基づき写
    真フイルムの各コマ位置を特定するコマ位置特定部と、 このコマ位置特定部からのコマ位置データに基づき前記
    画像読取りエリアを決定する読取りエリア決定部とから
    構成したことを特徴とするフイルムスキャナ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のフイルムスキャ
    ナにおいて、 前記プレ測光部をカラーのラインセンサから構成し、 前記本測光部を前記プレ測光部のラインセンサより画素
    数の多いカラーのラインセンサにより構成することを特
    徴とするフイルムスキャナ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のフイルムスキャナにおい
    て、 前記プレ測光部においては前記フイルムプロセサによる
    写真フイルムの搬送に同期してプレスキャンを行い、 本測光部においては前記フイルムプロセサで処理された
    写真フイルムが一定量に達したときに一括処理すること
    を特徴とするフイルムスキャナ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか1つ記載のフ
    イルムスキャナにおいて、 前記コマ位置特定部は、プレ測光部からの測光データに
    より、写真フイルムのコマ番号用バーコードを読み取
    り、読み取ったコマ番号とコマ番号検出タイミングとフ
    イルム送り量とコマエッジ検出部からのコマエッジ検出
    位置との関係により、コマ位置を特定することを特徴と
    するフイルムスキャナ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4いずれか1つ記載のフ
    イルムスキャナにおいて、 前記コマ位置特定部は、プレ測光部からの測光データに
    より、写真フイルムのパーフォレーションを読み取り、
    読み取ったパーフォレーションと、各パーフォレーショ
    ンの検出タイミングと、フイルム送り量と、コマエッジ
    検出部からのコマエッジ検出位置との関係により、コマ
    位置を特定することを特徴とするフイルムスキャナ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6いずれか1つ記載のフ
    イルムスキャナにおいて、 前記プレ測光部による測光データに基づき、前記各コマ
    の画像を表示するとともに、前記コマ位置特定部で位置
    が特定されたコマに対して画像読取りエリアを規定する
    ためのマークを表示するモニタ表示部と、 このモニタ表示部の画像の観察により入力される位置微
    調整データに応じて各コマの画像又はマークを変位させ
    るマーク位置変更部とを備え、 前記測光条件決定部は、前記マーク位置変更部により決
    定された読取りエリアに基づき本スキャンにおける測光
    条件を決定することを特徴とするフイルムスキャナ。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のフイルムスキャナにおい
    て、前記モニタ表示部は、プレ測光部からの測光データ
    に基づき各コマのプリント条件を自動演算し、この演算
    結果により補正された画像をシミュレート表示する手段
    と、シミュレート表示された仕上り画像に基づき決定さ
    れるプリント条件補正量を入力する手段と、入力された
    プリント条件補正量に基づき仕上り画像を修正する補正
    手段とを備えたことを特徴とするフイルムスキャナ。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のフイルムスキャナにおい
    て、前記モニタ表示部は、プレ測光部からの測光データ
    に基づき各コマの主要部の抽出を行い、この主要部が位
    置する測光データに基づきプリント条件を自動演算し、
    この演算結果により補正された画像をシミュレート表示
    する手段と、シミュレート表示された仕上り画像に基づ
    き決定されるプリント条件補正量を入力する手段と、入
    力されたプリント条件補正量に基づき仕上り画像を修正
    する補正手段とを備えたことを特徴とするフイルムスキ
    ャナ。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9いずれか1つ記載の
    フイルムスキャナにおいて、フイルムプロセサで現像処
    理した写真フイルムをフイルムストッカに順に収納し、
    このフイルムストッカから写真フイルムを順に送り出し
    て本スキャンを行うことを特徴とするフイルムスキャ
    ナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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