JP3598165B2 - フイルムスキャナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は写真フイルムに記録された画像をライン測光して画像データを得るフイルムスキャナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のフイルムスキャナでは、写真フイルム例えばネガフイルムをフイルムキャリアにセットして、ネガフイルムの各コマを観察してコマ位置をオペレータが確認した後に、イメージエリアセンサを用いてプレスキャンと本スキャンの2回の測光を行って画像を読み取るようにしていた。また、仕上り画像をモニターに表示するための表示用データ及び、写真フイルムを用いて焼付露光する場合の露光量演算用データは本スキャンのデータを間引きして使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のフイルムスキャナにおいて、解像度を高くして画像を読み取ろうとすると数百万画素以上の高解像度エリアセンサが必要になる。このような高解像度エリアセンサは、チップが大きくなり、得率(良品率)が低くなるため非常に高価になる。また、画質を向上させるための画素数の増加には限界がある。更に、コマ位置の確認をまとめて行うことができず、作業性が低下する。
【0004】
このようにイメージエリアセンサにより写真フイルムに記録された画像を読み取ろうとすると、品質及び価格の両面で制約を受けることが多い。これを避けるためには、ラインセンサを用いることが考えられる。しかしながら、この場合には、
▲1▼ダイナミックレンジをどのように確保するか。
▲2▼写真フイルムを動かしながら測光する必要があるので、測光エリアの確定をどのように行うか。
▲3▼操作性をいかに確保するか。
等の問題がある。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためのものであり、ラインセンサを用いて安価にしかも高解像度に画像を読み取ることができるようにしたフイルムスキャナを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載したフイルムスキャナでは、写真フイルムに記録された画像を読み取るフイルムスキャナにおいて、前記写真フイルムを主走査方向にライン測光するカラーのラインセンサと、前記写真フイルムと前記ラインセンサとの相対位置を副走査方向で変化させる移動手段と、この移動手段による第1回の写真フイルムとラインセンサとの相対変位において、予め定めた測光条件で且つ予め定めた画素数でラインセンサにより写真フイルムを測光するプレ測光手段と、このプレ測光手段の測光データから各コマのエッジ位置を抽出してコマ位置を特定するコマ位置特定手段と、このコマ位置特定手段で特定されたコマ位置から読取りエリアを決定し、この読取りエリア内のプレ測光手段の測光データに基づき、第2回の相対変位における各コマの測光条件を決定する手段と、前記移動手段による第2回の相対変位において、前記決定した測光条件及び読取りエリアに基づき前記ラインセンサにより、前記プレ測光手段における画素数よりも多い画素数で写真フイルムの画像を読み取る本測光手段とを備え、前記コマ位置特定手段は、プレ測光手段の測光データにより、写真フイルムのコマ番号用バーコードを読み取り、読み取ったバーコードと、バーコード検出タイミングと、写真フイルム及びラインセンサの相対変位量と、コマ位置特定部からのコマエッジ検出位置との関係により、コマ位置を特定することを特徴とする。
【0007】
また、請求項5に記載したフイルムスキャナでは、前記写真フイルムを主走査方向にライン測光するカラーのラインセンサと、前記写真フイルムと前記ラインセンサとの相対位置を副走査方向で変化させる移動手段と、この移動手段による第1回の写真フイルムとラインセンサとの相対変位において、予め定めた測光条件で且つ予め定めた画素数でラインセンサにより写真フイルムを測光するプレ測光手段と、このプレ測光手段の測光データから各コマのエッジ位置を抽出してコマ位置を特定するコマ位置特定手段と、このコマ位置特定手段で特定されたコマ位置から読取りエリアを決定し、この読取りエリア内のプレ測光手段の測光データに基づき、第2回の相対変位における各コマの測光条件を決定する手段と、前記移動手段による第2回の相対変位において、前記決定した測光条件及び読取りエリアに基づき前記ラインセンサにより、前記プレ測光手段における画素数よりも多い画素数で写真フイルムの画像を読み取る本測光手段とを備え、前記コマ位置特定手段は、前記プレ測光手段の測光データにより、写真フイルムのパーフォレーションを検出し、このパーフォレーションの検出個数と、パーフォレーション検出タイミングと、写真フイルム及びラインセンサの相対変位量と、コマ位置特定部からのコマエッジ検出位置との関係により、コマ位置を特定することを特徴とする。
【0008】
また、前記第1回の相対変位における測光データに基づき、写真フイルムの各画像の仕上り状態をシミュレート表示する手段を備えることが好ましい。この場合には、前記第1回の相対変位における測光データに基づき各コマのプリント条件を自動演算し、この演算結果により補正された画像をシミュレート表示するとよい。また、前記第1回の相対変位における測光データに基づき各コマの主要部の抽出を行い、この主要部が位置する測光データに基づきプリント条件を自動演算し、この演算結果により補正された画像をシミュレート表示するとよい。更には、シミュレート表示された仕上り画像に基づき決定されるプリント条件補正量を入力する手段と、入力されたプリント条件補正量に基づき仕上り画像を修正する補正手段とを備えることが好ましい。
【0009】
また、前記移動手段は写真フイルムを往復動させるように構成され、第1回の相対変位を前記往復動における往路で行い、第2回の相対変位を復路で行うことが好ましく、この場合には写真フイルムの1回のセットでプレスキャン及び本スキャンを行うことができる。また、写真フイルムを一方向に送るように構成して、第1回及び第2回の相対変位を同じ方向で行ってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のフイルムスキャナを示す概略図である。現像処理済みのネガフイルム10はフイルムキャリア11にセットされる。フイルムキャリア11は、測光用開口からなる測光ステージ12と、この測光ステージ12の両側に配置されるフイルム送りローラ対13,14とを備えている。フイルム送りローラ対13,14は、パルスモータ15により正転又は逆転され、ネガフイルム10を一定速度で往復動させる。モータ15はドライバ15aを介してシステムコントローラ16により制御される。また、フイルム送りローラ対13のフイルム挿入口側にはフイルムセンサ17が配置されており、フイルム挿入口でネガフイルム10の有無を検出する。このフイルムセンサ17のフイルム検出信号はシステムコントローラ16に送られ、このフイルム検出信号に基づきモータ15が正転される。
【0011】
システムコントローラ16はフイルムキャリア11の他にスキャナ本体20を制御する。システムコントローラ16は、フイルムセンサ17からのフイルム先端検出信号に基づきモータ15を正転して先ずネガフイルム10を図1において右方向に送る。この右方向送りが往路となる。また、システムコントローラ16は、フイルムセンサ17のフイルム後端検出信号や、ネガフイルム10の撮影コマ数等に基づき、フイルムエンドを検出する。このフイルムエンドを検出したときには、システムコントローラ16は、モータ15の正転を停止して一定時間経過した後に逆転し、ネガフイルム10を左方向に送る。この左方向送りが復路になる。スキャナ本体20は、前記往路においてプレスキャンし、復路でプレスキャンデータに基づき本スキャンする。
【0012】
図2に示すように、測光ステージ12には、ネガフイルム10の下側に光源21,ネガフイルム10の上側にライン測光部22が配置されている。光源21はランプ21a,リフレクタ21b,拡散板21cから構成されている。
【0013】
ライン測光部22は、測光ゲート23と結像レンズ24とダイクロイックミラー25,26とR,G,B測光用の3個の受光ラインセンサ27,28,29とから構成されている。ダイクロイックミラー25,26は、周知のように、ガラス板に誘導体多層膜を真空蒸着法によって形成し、膜の屈折率、厚さを適当に選ぶことにより、その干渉を利用して所定の分光特性を有するように構成されており、R,G,Bの3色に分解する。
【0014】
3個の受光ラインセンサ27〜29は、ネガフイルム10をその幅方向でライン状に測光するように配置されている。各ラインセンサ27〜29の画素数は3600画素とされており、これによりネガフイルム10の全幅が測光可能にされている。ラインセンサ27〜29はCCD(電荷結合素子)タイプが用いられているが、この他にCMOS型などを用いてもよい。このライン測光部22は、ネガフイルム10の送りに同期して測光を行う。ネガフイルム10の往路中では、ネガフイルム10の全幅に対して、少ない測光点数、例えば180個の測光点により、180(主走査方向画素数)×260(副走査方向画素数)の画素数で三色分解測光してプレスキャンを行う。また、ネガフイルム10の復路中では、ネガフイルム10の全幅に対して、3600個の測光点により本スキャンする。画像データの読取りエリアはプレスキャンの際に、135タイプでは例えば、約22×34mmに指定されるため、本スキャンでは2200(主走査方向画素数)×3400(副走査方向画素数)の画素数で三色分解測光される。
【0015】
図1に示すように、各ラインセンサ27〜29はドライバ30を介して駆動され、各色の測光データが信号処理回路31に送られるようになっている。ドライバ30は、測光条件変更部32からの信号により各ラインセンサ27〜29の電荷蓄積時間を変更する。電荷蓄積時間は、プレスキャンの場合には予め決定された固定のものが用いられ、本スキャンの場合には、プレスキャンによる測光データに基づき各コマ毎に決定されたものが用いられる。
【0016】
具体的には、次の数式1を用いて、ライン測光部22の各ラインセンサ27〜29の本スキャン時の電荷蓄積時間Ti(iはR,G,Bのいずれか1つ)を求める。
【0017】
【数1】
Ti=Tdpi ×10DDi
ただし、
Tdpi :目標とすべき基準ネガフイルム(目玉ネガ)を用いたときの電荷蓄積時間
DDi:プリント対象コマの平均透過濃度と、基準ネガフイルムの平均透過濃度との差
【0018】
このようにして、各コマの3色平均透過濃度に基づき、このコマを本スキャンする際の電荷蓄積時間Tiが決定され、本スキャンの際にはこの電荷蓄積時間Tiに基づき各ラインセンサ27〜29が駆動される。これにより、ライン測光部22は、プリント対象コマの平均透過濃度に合わせて電荷蓄積時間Tiを調節して、カラーネガ像を撮像することができる。したがって、常に基準ネガフイルムと同じ条件で撮像を行うことができ、適正な測光ダイナミックレンジでの撮像が可能になる。すなわち、プリント対象コマの平均濃度の違いがキャンセルされたデータを得ることができ、例えばオーバーやアンダー露光コマであっても、ノーマル露光コマと同じようにライン測光部22のデータを扱うことができるようになる。
【0019】
信号処理回路31では、プレスキャンの時には、各ラインセンサ27〜29からの測光データの内の画素が隣接するもの20個を1グループとしてグループ化し、このグループ内の測光データの平均値を求める。これにより、3600画素/1ラインを、約180画素/1ラインに間引いて出力する。したがって例えば1コマ分の長さのネガフイルム10の全幅エリアに対して180×260画素×3色分の測光データが得られるようになる。なお、このように測光データを平均化する処理の他に、単に所定ピッチで測光データを間引いてもよい。また、本スキャンの時には、各ラインセンサからの測光データの内、プレスキャンで指定された読取りエリア内のものがデジタルプリンタ60や画像記憶ファイル等の外部機器に出力され、これにより例えば2200×3400画素×3色分の画像データが得られるようになる。
【0020】
図3は、ネガフイルム10と、ライン測光部22における測光エリアA1〜A4とを示す平面図である。信号処理回路31は、プレスキャン時の3色測光データの内、DX用バーコード10a及びコマ番号用バーコード10bが位置するエリアA1,A2の測光データをバーコードリーダー35に送る。また、プレスキャン時の3色測光データの内、画像記録エリアA3の測光データを、測光条件変更部32、コマエッジ検出部36に送る。更に、プレスキャン時の3色測光データの全幅エリアA4における測光データを画像処理部37に送る。周知のように、DX用バーコード10aは135タイプフイルムでは、ネガフイルム10の一方の側縁とパーフォレーション10cとの間に形成されており、コマ番号用バーコード10bはネガフイルム10の他方の側縁とパーフォレーション10cとの間に形成されている。これらバーコード10a,10bの両端にはフイルム送り方向における長さを異ならせたスタートコード及びエンドコードが設けられており、これらを検出することでバーコード10a,10bの向きを知ることができる。したがって、フイルム送り方向が逆になっても確実にバーコード情報を読み取ることができる。なお、これらスタートコード及びエンドコードの間にはデータコードが記録されている。
【0021】
図1に示すように、コマエッジ検出部36は、フイルム送りの際のライン測光部22からの測光データに基づき、コマエッジ位置を抽出する。先ず、フイルムの幅方向で所定ピッチで例えば7個の測定点を決定し、この測定点におけるフイルム送り方向の濃度変化を検出する。そして、この濃度変化をフイルムベース濃度と比較することで、各コマの先端及び後端の各エッジを検出する。なお、測定点は7個に限定されることなく適宜増減してよいが、測定点を増やすとエッジ検出精度は上がるものの扱うデータ数が増えるため処理時間が長くなる欠点がある。逆に測定点を減らすと処理時間が短縮されるものの検出精度が低下する欠点がある。また、コマエッジの検出には1コマ分のコマ送り量も加味しており、これによりエッジ検出精度を上げている。1コマ分のコマ送り量は、バーコードリーダー35からのDXコードに基づき、内蔵するメモリ16aを検索することで求められる。このコマエッジ検出信号はシステムコントローラ16に送られる。
【0022】
システムコントローラ16は、このコマエッジ検出信号とコマ番号用バーコード検出信号とフイルムキャリア11のパルスモータ15の駆動パルス数とを対応つけることにより、ネガフイルム10上における各コマのエッジ位置を特定する。図4は、システムコントローラ16におけるコマ位置特定のための機能ブロック図を示し、パルスモータ15の駆動パルス数,コマエッジ検出信号,コマ番号用バーコード検出信号に基づき、各コマのコマ位置データを得るようにしている。パルスモータ15の駆動パルス数は、内蔵するパルスカウンタ38で計数される。このパルスカウンタ38は、コマエッジ検出部36のコマエッジ検出信号の検出タイミングによりカウント値をリセットした後に、駆動パルス数のカウントを開始する。そして、コマ番号用バーコードのスタートコードの検出タイミングに基づき、カウンタ38のカウント値が取り込まれる。更に、このときのコマ番号用バーコードのコマ番号を基準コマ番号として、メモリ16aにモータ駆動パルス数を記憶することで、コマ位置データとする。
【0023】
このコマ位置データは、図5に示すように、コマ番号バーコードから特定されるコマ番号に基づき該当するメモリエリアに記憶される。本スキャン時には、この基準にしたコマ番号用バーコードのスタートコードを検出したときからのモータ駆動パルス数をカウントし、これがプレスキャン時の駆動パルス数と一致したときにコマエッジがライン測光部22に位置したと判定し、これに後に説明する枠線微調整データを加味して読取りエリアを特定する。そして、この読取りエリアに基づき画像データの読み取りを開始する。実際には、ライン測光部22をスタートコードが通過した後にスタートコードであることが検出され、これらの間にはタイムラグがあるが、これは予め判っているので所定の補正を行い、プレスキャンと本スキャンとで、コマエッジ位置が合うようにされている。
【0024】
図6に示すように、画像処理部37は、信号処理回路31からの測光データをフイルム送りに同期させて取り込んで、これをA/D変換器40によりA/D変換した後に、ルックアップテーブルメモリ(LUT)41により対数変換して測光濃度(厳密には光量の対数値)の信号(測光ゲイン値)にする。更に、画像処理部37はLUT42によりネガポジ変換や色及び濃度補正を行う。このようにして画像処理された3色の測光データは、画像合成部43を介して表示用フレームメモリ44に各色毎に書き込まれる。
【0025】
前記LUT42のテーブルデータは、テーブルデータ書換え部47により書き換えられる。テーブルデータ書換え部47には、後に説明するプリント条件演算部58からのプリント条件がシステムコントローラ16を介して入力されるようになっており、このプリント条件により該当するテーブルデータがLUT42に書き込まれるようになっている。したがって、主要エリアの抽出に基づくプリント条件の自動補正量と、ACCS演算部57によるプリント条件の自動補正量とが加味された仕上り画像がカラーCRT54にシミュレート表示される。
【0026】
また、カラーCRT54の1画面に全コマを表示することができるように、フイルム長さに応じたフォーマットが予め決定されている。これらのフォーマットを選択することで、このフォーマットに従いフレームメモリ44に各画像が書き込まれる。フレームメモリ44の内容はCRTドライバ53を介してカラーCRT54に送られ、プレスキャン時の画像がほぼリアルタイムで表示される。
【0027】
図7は、選択されたフォーマットによるカラーCRT54の表示画面50の一例を示している。図示のものはプレスキャンの終了直後のものである。プレスキャン中には測光された分の各コマ52の画像と、枠線V1,V2,H1,H2とがリアルタイムで表示され、プレ測光が進むにしたがって、この測光を終了した分が順次表示される。なお、このように、1つの表示画面50に全てのコマ52を表示する代わりに、図8に示す表示画面51のように、複数コマ分例えば3個のコマ52を表示してもよい。また、図9に示すように、1つの表示画面49に1つのコマ52を表示してもよい。更には、キーボード16b(図10参照)のフォーマット切換えキー83を操作することにより、これらの各種フォーマットによる表示を適宜切り換えてもよい。
【0028】
図6に示すように、画像処理部37は、更に、枠線データ発生器45,枠線位置変更部46を備えている。枠線データ発生器45は、図7,図8,図9に示すように、各コマ52に対し、本スキャンの際に画像データを読みだすエリアを規定する枠線V1,V2,H1,H2を表示するためのデータを発生する。この枠線データは画像合成部43に送られ、ここで画像データと枠線データとが画像合成され、図7,図8,図9に示すように各コマ52に枠線V1,V2,H1,H2がそれぞれ表示された表示画面50,51がカラーCRT54に表示される。この枠線V1,V2,H1,H2の合成位置はコマエッジ位置検出信号に基づき決定される。このため、システムコントローラ16は、読取りエリアサイズ及び位置を指定するモードを備えている。このモードでは、ネガフイルム10の各コマからどのサイズで画像データを読み取るか、及び先端エッジからどの程度離して読み取るかを指定する。また、このような指定モードに代えて、これら読取りエリアサイズ及び位置を予めフイルム種別毎に複数種類登録しておき、これらの中からマニュアルで又は自動で選択してもよい。
【0029】
また、システムコントローラ16のキーボード16bは、図10に示すように、テンキー70の他に濃度補正キー群71、色補正キー群72〜74、及び枠線位置微調整キー群75を備えている。各補正キー群71〜74は、例えば7段階の補正値を入力することができるように7個のキーを備えており、濃度(D)やイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)の種別毎に設けられている。これらのキーを用いて、各コマの表示画像の観察により得られたプリント条件補正量データを入力する。また、この入力によりカラーCRT54の仕上りをシミュレート表示した画像が修正される。このシミュレート画像を観察してこれで良い場合には確定キー80が操作されることで、補正量データが確定される。この補正量データは、コマエッジ検出部36からのコマエッジ位置データ,バーコードリーダー35からのコマ番号データに基づき特定される各コマ毎に記憶される。
【0030】
枠線位置微調整キー群75は、垂直枠線移動キー76,77と、水平枠線移動キー78,79と、確定キー80とから構成されている。左垂直枠線移動キー76は、左シフトキー76aと右シフトキー76bとが対になって構成されており、該当するキーを押しつづけることで、押されたキーの矢印方向に垂直枠線V1を移動させることができる。また、この移動に連動して位置微調整データも変更される。右垂直枠線移動キー77、上水平枠線移動キー78、下水平枠線移動キー79も同様に1対のシフトキー77a,77b,88a,88b,89a,89bを備えており、各枠線V2,H1,H2をシフトさせることができる。確定キー80は各シフトキーを操作した後に、この枠線位置を確定する場合に操作される。確定キー80が押されると、位置微調整データが確定され、これがメモリ16aに記憶される。
【0031】
符号81,82は、枠線位置を微調整する対象コマを特定するためのコマ指定キーであり、図7に示すように1画面に全コマが表示されている場合に、このコマ指定キーを操作することで、枠線位置の微調整対象コマを特定する。この微調整対象コマが特定されると、他のコマと識別するために、対象コマの枠線の色が目立つ色に変更される。なお、微調整対象コマが特定されたことを表示するものとして、枠線の色を変える他に、カーソル等を表示してもよい。また、図8,図9に示すように、3コマ表示や1コマ表示の画面の場合には、コマ指定キー81,82を押すことで、押されたキー81,82の矢印方向のコマが表示される。
【0032】
図1に示すように、バーコードリーダー35は、信号処理回路31からのバーコード形成エリアA1,A2の測光データに基づきDX用バーコード及びコマ番号用バーコードを読み取るとともに、各バーコードのスタートコードを検出する。各バーコードの読取りデータは、システムコントローラ16に送られる。システムコントローラ16では、メモリ16aに予め記憶しているDXコードと、フイルム種別及び規定撮影枚数の関係から、フイルム種別と規定撮影枚数とを求める。フイルム種別データは後に説明するプリント条件演算部58における演算に用いられる。また、規定撮影枚数データは、前述したようにネガフイルム10の全てのコマを1画面で表示する際のフォーマットの選択に利用される他に、プレスキャンの際のフイルムエンドを検出する場合に利用される。すなわち、規定撮影枚数に達した場合には全てのコマのプレスキャンを終了したものとして、次の本スキャン処理に入る。DX用バーコード及びコマ番号用バーコードの読取りに関しては、例えば特開平1−219730号公報,特開平1−219731号公報に詳しく説明されている。
【0033】
図6に示すように、画像処理部37においてネガポジ変換される前の3色測光データの内、図3に示す画像記録エリアA3のデータは、特性値抽出部55及び主要エリア抽出部56に送られる。図1に示すように、特性値抽出部55は、3色測光データを平均化処理して、20×30程度の画素数の3色の画像データに変換する。更に、この変換した後の画像データに基づき、LATDや20×30の各点における各色の最大濃度値、最小濃度値、3色平均濃度値などの画像特性値を抽出する。これら各種特性値は、ACCS(Advansed Computerized Color Scanner の頭文字からなる略称であり、コンピュータによる静止型の自動ネガ検定システム)演算部57及びプリント条件演算部58に送られる。
【0034】
主要エリア抽出部56では、画像処理部37からの3色画像データ(画像記録エリアA3内のもの)に基づき主要エリアを抽出する。主要エリアの抽出は、例えば特開昭52−156624号公報や特開昭52−156625号公報に記載されているように、予め肌色領域に対応する3色画像データの範囲を決定しておき、測光により得られた各3色画像データが肌色領域内にあるときにその点を肌色と判定する。同様にしてその他の点について肌色か否かを判定して、この判定結果により、肌色を有する1まとまりのエリアを主要エリアとして抽出する。この抽出した主要エリアを示す信号はACCS演算部57に送られる。ACCS演算部57では、主要エリアに対応する点の画像特性値を用いて、予め判定したパターン判別結果に応じて選択されたプリント条件演算式からプリント条件補正量を算出する。このプリント条件補正量の算出に際して、後に説明するように主要エリアが位置する点の特性値が用いられる。このプリント条件補正量はプリント条件演算部58に送られる。
【0035】
プリント条件演算部58では、特性値抽出部55からのLATDに基づき周知のプリント条件演算式を用いて基本プリント条件を算出する。更に、プリント条件演算部58は、ACCS演算部57からのプリント条件補正量を用いて基本プリント条件を補正して、プリント条件を求める。このようにACCS演算部57からのプリント条件補正量を用いることで、濃度フェリアや色フェリアのコマを精度よく補正することができる。なお、LATDに基づく基本プリント条件をACCS演算部57からのプリント条件補正量により補正する他に、主要エリアに対応する位置における画像特性値を特性値抽出部55から得て、この主要エリアの画像特性値に基づき周知のプリント条件演算式を用いてプリント条件を決定してもよい。
【0036】
決定されたプリント条件はシステムコントローラ16を介して画像処理部37に送られる。図6に示すように、画像処理部37のテーブルデータ書換え部47では、プリント条件に基づき対応するテーブルデータを読みだして、これをネガポジ等の変換LUT42に書き込む。これにより、カラーCRT54には自動補正を行った後の仕上り画像がシミュレート表示される。オペレータはこのシミュレート画像を観察することにより、仕上りが適正か否かを判定して、仕上りが不十分のものに対しては、キーボード16bの各種補正キー群71〜74を操作することにより、各コマ毎に各種補正量を入力する。入力された補正量は、システムコントローラ16を介してテーブルデータ書換え部47に送られ、入力された補正量に基づきテーブルデータが書換えられる。これにより、仕上り画像が補正量の入力に応じて修正される。この修正されたシミュレート画像を観察して、この補正量でよければ、確定キー80を操作することで、入力した補正量が確定され、これがシステムコントローラ16のメモリ16aに各コマ毎に記憶される。また、仕上りが不十分の場合には、キーボード16bから再度補正量を入力することにより、適正な補正量を入力することができる。
【0037】
図5は、コマ番号をアドレスとしてコマ位置データと、枠線微調整データと、電荷蓄積時間データと、補正量データとを記憶するメモリ16aにおけるメモリマップの一例を示している。コマ位置データとしては、基準となるコマ番号用バーコードと、このコマ番号用バーコードのスタートコードを基準に各コマエッジまでのフイルム送り量(駆動パルス数)とが用いられる。また、枠線微調整データは、微調整キーによりコマ位置が修正された場合に、これがパルスモータ15の駆動パルス数に換算されて書き込まれている。また、本スキャン時における電荷蓄積時間も各コマ毎に記憶される。この電荷蓄積時間はプレスキャン時の固定電荷蓄積時間を100として、これを基準に決定されているが、この他にクロックパルス数等を用いてもよい。更に、プリント条件補正量データは、カラーCRT54の表示画面の各コマを観察してマニュアルで入力される濃度及び色補正データと、前記主要被写体に基づきプリント条件補正データ等が書き込まれる。
【0038】
図11は、フイルムスキャナにおける処理手順を示すフローチャートである。図1に示すように、フイルムキャリア11のフイルム送りローラ対13にネガフイルム10の先端部をくわえ込ませるようにセットすると、フイルムセンサ17がこれを検出してモータ15を正転させる。これにより、フイルム送りが開始される。これとともに、ライン測光部22によりフイルム送りに同期させてプレスキャンが行われる。このプレスキャンでは、予め決定されている固定の電荷蓄積時間により測光が行われる。また、信号処理回路31では、各ラインセンサ27〜29の各画素の内、隣接する20画素をグループ化してこれの測光データの平均値を求めて、1ライン当たり3600個の測光データを、1ライン当たり180個の測光データとして、フイルム送りに同期させて出力する。これにより、例えば画像処理部37では、1コマ当たり180×260の画素数で3色測光データが得られる。
【0039】
コマエッジ検出部36は、信号処理回路31からの測光データに基づき各コマの先端エッジ及び後端エッジを検出する。システムコントローラ16は、図4に示すように、各コマの先端エッジ検出タイミングに基づき、パルスカウンタ38をリセットした後に、パルスモータ15の駆動パルス数のカウントを開始する。そして、バーコードリーダー35からのコマ番号用バーコードのスタートコード検出タイミングに基づき、パルスカウンタ38のカウント値を取り込む。これにより、このコマ番号用バーコードのスタートコードと先端エッジとの間の位置関係がパルスモータ15の駆動パルス数の個数データとして求められる。同様にして後端エッジの位置も特定される。したがって、ネガフイルム10の復路における本スキャンの際には、この基準となるコマ番号バーコードのスタートコードを基準にして、パルスモータ15の駆動パルス数をカウントし、このカウント値とプレスキャンの際に記憶したカウント値とが一致したときに、測光ステージにコマエッジが位置していることを検出することができる。
【0040】
また、バーコードリーダー35は、信号処理回路31からの測光データに基づきDX用バーコード及びコマ番号用バーコードを検出して、これを読み取る。そして、コマエッジ検出部36からの各コマの先端エッジと後端エッジとの検出タイミングと、コマ番号用バーコードの検出タイミングとに基づき、各コマのコマ番号を特定する。コマ番号の特定は、フイルム送り方向において、先端エッジを検出した後に最初に検出されたコマ番号用バーコードのコマ番号をそのコマのコマ番号とする。なお、この他に、コマの中央部に近い位置にあるコマ番号用バーコードや、後端エッジの近くにあるコマ番号用バーコード等のコマ番号で特定してもよい。
【0041】
また、画像処理部37は、測光データの取り込みに応じて、各コマの画像に枠線を表示して、これをカラーCRT54に表示する。この表示中に、キーボード16bから枠線表示位置の変更が行われた場合には、この変更に応じて枠線位置が変更される。また、仕上りをシミュレート表示した各コマの画像をオペレータが観察して補正が必要であるとされる場合にはキーボード16bの各補正キー群71〜74を用いて補正量が入力される。この入力に応じてシミュレート画像が修正される。オペレータは画像を観察してこれでよければ確定キー80を操作することで、補正量を確定する。また、補正が不十分な場合には再度補正キー群70〜74が操作されて新たな補正量が入力され、これに応じてシミュレート画像も修正される。
【0042】
補正量データ及びコマ位置データが確定されると、各コマ番号に基づき、図5に示すように、各コマのコマ位置データ(基準としたコマ番号バーコードのコマ番号と、これに対するフイルム送り量とを対応させたもの)、プリント条件補正量データ、枠線位置微調整データ、本スキャン時の電荷蓄積時間データがメモリ16aに記憶される。
【0043】
DXコードによる規定枚数データと、各コマ番号バーコードデータとから、フイルムエンドが検出されると、プレスキャンを終了してフイルム送りを停止する。全てのデータがメモリ16aに記憶されると、モータ15が逆転され、ネガフイルム10が復路方向に送られる。そして、最後にプレスキャンしたコマ番号に基づき上記各種データがメモリ16aから読み取られ、これらデータに基づき本スキャンが行われる。本スキャンでは、コマ位置データと枠線位置微調整データとに基づき、本スキャン対象エリア(読取りエリア)が決定される。次に、プレスキャン結果に基づき決定された電荷蓄積時間により本スキャン時のライン測光部22の各ラインセンサ27〜29の電荷蓄積時間が変更される。これにより、読取りエリアが本スキャンされ、高画素数の画像データが得られる。
【0044】
本スキャン時には、信号処理回路31により、ライン測光部22からの測光データ(画像データ)と同期信号とが、デジタルプリンタ60や図示しない大容量記憶ファイル等の外部機器に送られる。このように、本スキャン時の画像データは、スキャナ本体20に記憶されることなく、読み取り次第に外部機器に転送されるので、スキャナ本体20の記憶容量を少なくすることができる。また、必要に応じてプリント条件補正データが画像データに対応させて外部機器に送られる。
【0045】
なお、上記実施形態では、ライン測光部22からのプレスキャンの際の3色平均濃度値に基づき本スキャンの際のライン測光部22の電荷蓄積時間Tiを変えるようにしたが、これに代えて、光源部21の光量を制御してもよい。光源部21の光量を制御する方法としては、各色毎にランプを有する場合には、これらランプの電圧を制御する。また、1個の白色ランプ21aの場合には、図示しない色補正フイルタを光路に挿入することにより照明光量を制御する。いずれの場合にも、コントロール変数と3色光の光量との関係をメモリ等にルックアップテーブル形式で記憶しておき、このLUTを用いてコントロール変数を求め、これに基づき制御を行う。コントロール変数は、ランプを制御する場合には点灯電圧であり、調光タイプの場合には色補正フイルタの光路へのセット位置である。
【0046】
また、上記実施形態では、コマエッジを検出した後にパルスカウンタ38をリセットし、コマ番号用バーコードを検出したときにこれのスタートコードの検出タイミングでカウント値を取り込むことで、コマ位置をコマ番号バーコードを基準にして特定したが、本発明はこれに限定されることなく、コマ番号用バーコードの検出信号とフイルム送り量とコマエッジ検出信号に基づき特定するものであればよい。
【0047】
また、上記実施形態では、コマ番号バーコードを用いてコマ位置を特定したが、この他にDX用バーコードを用いてもよい。この場合には、DX用バーコードの検出個数とコマエッジ検出信号とフイルム送り量とに基づきコマ位置を特定する。更には、プレスキャン時の測光データを用いてパーフォレーション個数を検出し、このパーフォレーション個数とコマエッジ検出信号とフイルム送り量とに基づき各コマ位置を特定してもよい。簡便にはコマエッジ検出信号とこれの検出個数でコマ位置を特定してもよい。この場合には本スキャンの際に再度コマエッジを検出してこれに基づきコマ位置を特定する。また、上記コマ番号バーコード,DXコード,パーフォレーション等の検出信号と、コマエッジの検出信号との相対位置関係を特定する場合に、モータ駆動パルス数やロータリーエンコーダのパルス数等のフイルム送り量に関連する値を用いたが、この他に副走査方向(フイルム送り方向)におけるプレ測光時のデータ数をカウントすることにより、これらの相対位置関係を特定してもよい。
【0048】
また、上記実施形態では135タイプのネガフイルムに本発明を実施したが、他のフォーマットの写真フイルムに本発明を実施してもよい。例えば、フイルム頭出し機能及び磁気記録機能を有するアドバンストフォトシステムタイプの写真フイルムに本発明を実施してもよい。この場合には、各コマに対して1個ずつ形成されるパーフォレーションに基づき各コマ位置を特定するとよい。また、上記実施形態では、ネガフイルムを1本単位で往復動させるようにしたが、この他に、周知のようにスプライステープで多数のネガフイルムを接続した長尺ネガフイルムに対し本発明を実施してもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、通常のフルサイズコマのみが記録されているネガフイルムを用いたが、この他に、パノラマコマ等の異なる画面サイズコマが混在して記録されているネガフイルムに対して本発明を実施してもよい。この場合には、カラーCRT54を観察してフイルム検定を行う場合に、パノラマコマ等の異なる画面サイズコマが発見された場合には、枠線位置微調整キー群75を操作することで、パノラマコマ等の画面サイズに合わせた位置に各枠線を表示させるとよい。また、枠線位置微調整キーを用いる代わりに、予めパノラマサイズ等の画面サイズが異なるコマに対応させて枠線データを記憶しておき、サイズ指定キー等によりこれらの枠線データをメモリから呼び出すようにしてもよい。また、通常のフルサイズコマに対してパノラマ用枠線を用いてもよく、この場合にはパノラマサイズで画像データを読み出すことができる。
【0050】
また、上記実施形態では、写真フイルムを往復動させて、往路でプレスキャンを行い、復路で本スキャンを行うようにしたが、この他に、一方向のみに写真フイルムを送るフイルムキャリアを用いて、第1回の送りでプレスキャンし、第2回の送りで本スキャンするようにしてもよい。この場合に、フイルム送り方向が同じになり、しかも同一のフイルム送り装置を用いるので、第1及び第2回のフイルム送りにおける送り量の誤差を小さくすることができる。
【0051】
また、上記実施形態では、ラインセンサを固定してフイルムを送ることで副走査を行うようにしたが、この他に、フイルムを固定してラインセンサを送ることで副走査してもよい。更には、フイルム及びラインセンサを固定して読取り光学系中に可動ミラー等を入れることで、副走査してもよい。このようにフイルムを固定する場合には、コマ送りを併用することで各コマを測光位置にセットするとよい。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、高価なイメージエリアセンサを用いることなく、安価なラインセンサを用いたから、解像度の高い画像データを簡単に得ることができる。しかも、ラインセンサを用いるので、主走査方向の画素数を1万画素程度に増やすことが容易に可能になる。更にフイルムとセンサとの相対変位速度を変更することにより、副走査方向の画素数も容易に増やすことができる。これに対して、イメージエリアセンサの場合には、高画素数のものは約1000×2000画素が限度となる。
【0053】
また、フイルムとセンサとの第1回の相対変位では、画素数を少なくして粗く読み取るから、このプレスキャンデータを記憶する記憶容量を少なくすることができ、低コスト化することができる。しかも、第2回の相対変位では高密度測光を行うが、この高解像度画像データはフイルムスキャナ側で記憶する必要がないので、大容量のメモリ装置を必要とせず、低コスト化することができる。
【0054】
また、第1回の相対変位では画素密度を低くして写真フイルムの全幅に対して読み取り、この測光データを用いて写真フイルムのコマ番号用バーコード及びDX用バーコードを読み取るようにしたから、別個にコマ番号用バーコードセンサやDX用バーコードセンサを設ける必要がなく、構成を簡単にすることができる。しかも、低画素密度測光データにより各コマのエッジ位置を検出し、このエッジ検出信号に基づきコマ位置を特定するから、本スキャンにおける読取りエリアを確定することができる。特に、コマ番号と、コマ番号バーコードの検出位置と、フイルム及びラインセンサの相対変位量と、コマエッジ検出位置との関係により、コマ位置を特定することで、通常1コマに2個のピッチで配置されるコマ番号を用いて各コマエッジを特定することができ、単にフイルム先端からのフイルム送り量等でコマ位置を特定するものに対して、フイルム送りの累積誤差が蓄積されることがないので、コマ位置を精度よく特定することができる。
【0055】
また、仕上り画像をシミュレート表示したから、これを観察して精度のよい補正量を入力することができるようになる。しかも、補正量の入力に応じて、仕上り画像を修正して表示するので、補正した後の仕上りの確認も容易に行えるようになる。更には、写真フイルムの各画像を多数個同時に表示することで、各コマの関連性を考慮してプリント条件の補正データを入力することができる。
【0056】
また、低画素密度読取りデータにより、各コマの主要部の抽出を行いこの主要部が位置する読取りデータに基づき画像のプリント条件を決定することにより、このプリント条件を用いてプリントすることにより、プリント品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフイルムスキャナを示す概略図である。
【図2】ライン測光部を示す概略図である。
【図3】写真フイルムの一例とライン測光部における測光エリアを示す平面図である。
【図4】コマ位置を特定するためのシステムコントローラにおける機能ブロック図である。
【図5】メモリマップの一例を示す説明図である。
【図6】画像処理部の機能ブロック図である。
【図7】1画面でネガフイルムの全てのコマを表示する表示画面の一例を示す平面図である。
【図8】1画面で3個のコマを表示する表示画面の一例を示す平面図である。
【図9】1画面で1個のコマを表示する表示画面の一例を示す平面図である。
【図10】キーボードの一例を示す平面図である。
【図11】システムコントローラの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ネガフイルム
11 フイルムキャリア
12 測光ステージ
15 パルスモータ
16 システムコントローラ
20 スキャナ本体
22 ライン測光部
27〜29 ラインセンサ
31 信号処理回路
32 測光条件変更部
35 バーコードリーダー
36 コマエッジ検出部
37 画像処理部
Claims (8)
- 写真フイルムに記録された画像を読み取るフイルムスキャナにおいて、
前記写真フイルムを主走査方向にライン測光するカラーのラインセンサと、
前記写真フイルムと前記ラインセンサとの相対位置を副走査方向で変化させる移動手段と、
この移動手段による第1回の写真フイルムとラインセンサとの相対変位において、予め定めた測光条件で且つ予め定めた画素数でラインセンサにより写真フイルムを測光するプレ測光手段と、
このプレ測光手段の測光データから各コマのエッジ位置を抽出してコマ位置を特定するコマ位置特定手段と、
このコマ位置特定手段で特定されたコマ位置から読取りエリアを決定し、この読取りエリア内のプレ測光手段の測光データに基づき、第2回の相対変位における各コマの測光条件を決定する手段と、
前記移動手段による第2回の相対変位において、前記決定した測光条件及び読取りエリアに基づき前記ラインセンサにより、前記プレ測光手段における画素数よりも多い画素数で写真フイルムの画像を読み取る本測光手段とを備え、
前記コマ位置特定手段は、プレ測光手段の測光データにより、写真フイルムのコマ番号用バーコードを読み取り、読み取ったバーコードと、バーコード検出タイミングと、写真フイルム及びラインセンサの相対変位量と、コマ位置特定部からのコマエッジ検出位置との関係により、コマ位置を特定することを特徴とするフイルムスキャナ。 - 請求項1記載のフイルムスキャナにおいて、前記第1回の相対変位における測光データに基づき各コマの主要部の抽出を行い、この主要部が位置する測光データに基づきプリント条件を自動演算し、この演算結果を反映した仕上がり画像をシミュレート表示する手段と、シミュレート表示された前記仕上り画像に基づき決定されるプリント条件補正量を入力する手段と、入力されたプリント条件補正量に基づき前記仕上り画像を修正する補正手段とを備えたことを特徴とするフイルムスキャナ。
- 請求項1または2記載のフイルムスキャナにおいて、前記移動手段は写真フイルムを往復動させるように構成され、第1回の相対変位を前記往復動における往路で行い、第2回の相対変位を復路で行うことを特徴とするフイルムスキャナ。
- 請求項1または2記載のフイルムスキャナにおいて、前記移動手段は写真フイルムを一方向に送るように構成され、前記第1回及び第2回の相対変位を同じ方向に送って行うことを特徴とするフイルムスキャナ。
- 写真フイルムに記録された画像を読み取るフイルムスキャナにおいて、
前記写真フイルムを主走査方向にライン測光するカラーのラインセンサと、
前記写真フイルムと前記ラインセンサとの相対位置を副走査方向で変化させる移動手段と、
この移動手段による第1回の写真フイルムとラインセンサとの相対変位において、予め定めた測光条件で且つ予め定めた画素数でラインセンサにより写真フイルムを測光するプレ測光手段と、
このプレ測光手段の測光データから各コマのエッジ位置を抽出してコマ位置を特定するコマ位置特定手段と、
このコマ位置特定手段で特定されたコマ位置から読取りエリアを決定し、この読取りエリア内のプレ測光手段の測光データに基づき、第2回の相対変位における各コマの測光条件を決定する手段と、
前記移動手段による第2回の相対変位において、前記決定した測光条件及び読取りエリアに基づき前記ラインセンサにより、前記プレ測光手段における画素数よりも多い画素数で写真フイルムの画像を読み取る本測光手段とを備え、
前記コマ位置特定手段は、前記プレ測光手段の測光データにより、写真フイルムのパー フォレーションを検出し、このパーフォレーションの検出個数と、パーフォレーション検出タイミングと、写真フイルム及びラインセンサの相対変位量と、コマ位置特定部からのコマエッジ検出位置との関係により、コマ位置を特定することを特徴とするフイルムスキャナ。 - 請求項5記載のフイルムスキャナにおいて、前記第1回の相対変位における測光データに基づき各コマの主要部の抽出を行い、この主要部が位置する測光データに基づきプリント条件を自動演算し、この演算結果を反映した仕上がり画像をシミュレート表示する手段と、シミュレート表示された前記仕上り画像に基づき決定されるプリント条件補正量を入力する手段と、入力されたプリント条件補正量に基づき前記仕上り画像を修正する補正手段とを備えたことを特徴とするフイルムスキャナ。
- 請求項5または6記載のフイルムスキャナにおいて、前記移動手段は写真フイルムを往復動させるように構成され、第1回の相対変位を前記往復動における往路で行い、第2回の相対変位を復路で行うことを特徴とするフイルムスキャナ。
- 請求項5または6記載のフイルムスキャナにおいて、前記移動手段は写真フイルムを一方向に送るように構成され、前記第1回及び第2回の相対変位を同じ方向に送って行うことを特徴とするフイルムスキャナ。
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