JP4869590B2 - 画像処理装置、顕微鏡装置、検査装置および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、顕微鏡装置、検査装置および画像処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4869590B2
JP4869590B2 JP2004370269A JP2004370269A JP4869590B2 JP 4869590 B2 JP4869590 B2 JP 4869590B2 JP 2004370269 A JP2004370269 A JP 2004370269A JP 2004370269 A JP2004370269 A JP 2004370269A JP 4869590 B2 JP4869590 B2 JP 4869590B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
image
luminance
amount
luminance information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004370269A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006177737A (ja
Inventor
一仁 堀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2004370269A priority Critical patent/JP4869590B2/ja
Publication of JP2006177737A publication Critical patent/JP2006177737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4869590B2 publication Critical patent/JP4869590B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Image Input (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Description

本発明は、顕微鏡や被検査対象の欠陥を検査する検査装置において撮像された画像の光量を適切に設定する技術に関する。
液晶パネルやプラズマディスプレイパネル等のフラットパネルディスプレイ(FPD、Flat Panel Display)基板、半導体ウェハを検査する検査装置では、撮像装置で被検査対象を撮像し、撮像した画像をモニタ等に表示させて検査を行う。撮像装置を搭載した顕微鏡装置では、顕微鏡にて結像した観察像を、撮像装置で画像として取得することができる。これら検査装置や顕微鏡装置においては、搭載された撮像装置を用いて撮影した画像がユーザ等にとって検査や観察がしやすくなるよう、適切に明るさを調節した後、モニタ等に表示する。以下の説明においては、画像の表示画面での明るさを調節するための処理を、調光処理とする。
一般的な調光処理としては、画像の輝度が所定の範囲内にあるか否かを判定し、その所定の範囲から外れている場合は、照明装置から出力されている光量をその所定の範囲内に近づける方向に1ステップずつ変更する処理を繰り返して行う方法がある。かかる処理を示したのが、図15のフローチャートである。
図15に示される調光処理においては、画像の輝度のうち実効最大輝度を求め、その値と明部しきい値および暗部しきい値との大小関係に応じて、実効最大輝度が、適正値とされる目標輝度範囲内に含まれるよう、光量レベルを調節する。なお、この実効最大輝度値とは、画像を構成する全画素の輝度について、頻度が分布全体の1%以上を占める輝度のうち最大値、と定義される。目標輝度範囲とは、暗部しきい値以上かつ明部しきい値以下となる輝度値の範囲のことをいう。目標輝度範囲における明部しきい値とは、画像をモニタ等の表示手段に表示する際に、画像を形成する画素のうち、輝度の大きい画素がその値を超えると、画像が明るすぎて検査や観察に影響するとされる輝度値であり、256階調の画像においては、明部しきい値として、例えば225が設定される。目標輝度範囲における暗部しきい値とは、画像を表示する際に、画像を形成する画素のうち、輝度の大きい画素がその値を下回ると、画像が暗すぎて検査や観察に影響するとされる輝度値であり、256階調の画像においては、暗部しきい値として、例えば180等が設定される。
まず、ステップS101で、画像の実効最大輝度値を明部しきい値および暗部しきい値と比較した結果に応じて、ステップS102、ステップS108、あるいはステップS112に進む。図15中に示される処理のうち、ステップS102からステップS107は、実効最大輝度が暗部しきい値未満であった場合の処理を示し、ステップS108からステップS111は、実効最大輝度が明部しきい値よりも大きい場合の処理、ステップS112は、実効最大輝度が暗部しきい値以上かつ明部しきい値以下、すなわち目標輝度範囲に含まれる場合の処理を示す。
例えば、実効最大輝度が暗部しきい値未満の場合、ステップS102で、直前の制御フラグに、光量を「暗くする」処理に対応する値が格納されているか否かを判定する。ここで、制御フラグとは、前回の調光処理時に設定されたフラグであり、前回の調光処理の内容を示す値が格納される。前回の処理で、光量を「暗くする」調光処理が実行されている場合は、調光処理は行わずにステップS103に進み、制御フラグとして「OK(調光せず)」を設定して処理を終了する。前回の調光処理で「暗くする」処理が実行されなかった場合は、ステップS104に進み、さらに、光量レベルが、検査装置や顕微鏡装置が設定し得る値のうち最大値が設定されているか否かを判定する。すでに光量レベルが最大値に設定されている場合は、これ以上調光処理が行えないので、ステップS105で制御フラグを「OK」に設定し、処理を終了する。ステップS104で、光量レベルが最大値でない場合、ステップS106で、光量レベルを1ステップ増加させ、ステップS107で、制御フラグを「明るくする」に設定し、処理を終了する。
実効最大輝度が明部しきい値より大きい場合、ステップS108に進む。図15に示されるステップS108以降の処理においては、光量レベルを小さくする前に、その装置が設定し得る最小値にすでに設定されているかを判定し(ステップS108)、最小値が設定されていれば調光せずに制御フラグを「OK」に設定して(ステップS109)処理を終了する。光量レベルをさらに小さく設定することが可能であれば、光量レベルを1ステップ減少させ(ステップS110)、制御フラグを「暗くする」に設定して(ステップS111)処理を終了する。
このように、実効最大輝度が目標輝度範囲に含まれていない場合、所定の条件の下で光量を1ステップずつ変化させる(ステップS106、ステップS110)。1ステップ光量を変化させた後、再度図15の調光処理を実行させ、実効最大輝度が目標輝度範囲に含まれるようになるまで、1ステップずつ光量を増加あるいは減少させる処理を繰り返す。
要する時間を短縮して光量を適切に調節することのできる方法として、照明装置からの電圧の出力レベルと撮像装置に入射する光量のレベルとの関係を、NDフィルターの透過率により求め、それらの関係を示した調光処理のためのルックアップテーブル(以下、調光テーブル)を用いる方法について開示されている(例えば、特許文献1)。調光テーブルを用いる調光方法では、画像の所定の領域における入射光量の最大値からその最大値に対応する照明装置の出力を調光テーブルで求め、照明装置が調光テーブルより得られた値で出力するよう調節する。
他の調光方法としては、カメラのシャッタースピードや絞りを制御する方法や、照明の光量を制御する方法が用いられる。例えば、一対の偏光板を光軸周りに相対的に回転させ、撮像装置への入射光量を調節する方法について開示されている(例えば、特許文献2)。入射光に関して互いに直交する2つの偏光成分のうち、一方の偏光成分に対する振幅透過率を1、他方の偏光成分に対する振幅透過率が0.6以上0.8以下となるように、1対の偏光板を光軸方向に配置する。この1対の偏光板を光軸周りに相対回転させ、透過率を変化させて光量を調節する。偏光板の振幅透過率の組み合わせによって比較的広範囲に透過率が変化するため、より広範囲の光量の調節に適している。
特開2001−91469号公報(要約、図1、図3および図4、0026〜0031段落) 特開2002−169195号公報(要約、図1、0006段落)
従来の調光処理のように1ステップずつ光量を調節する方法では、適切な光量に調節されるまでに図15の処理を複数回繰り返して実行する必要がある。このため、画像の明るさが上記の目標輝度範囲と比べて大きく外れている場合は、画面が所望の明るさになるよう調節されるまでに時間を要することとなる。
特許文献1に記載の、調光テーブルを参照して照明の光量の制御量を設定する方法では、調光処理に要する時間は短縮されるが、調光テーブルにおいて、対応する光量の範囲を広くとるためには、異なる透過率のNDフィルタを複数用意する必要がある。調光テーブルが互いに異なる透過率を有する複数のNDフィルタにより作成されていることで、調光テーブルの構成や照明の出力を決定する際のアルゴリズムが複雑になる。
特許文献2に記載の、偏光板を用いて調光する方法においては、偏光板の透過率はその素子ごとにばらつきがある。このため、使用する偏光板の特性により、制御される光量も異なってくる。例として、薄い偏光膜を2枚のガラスで両側から挟む構成の可視光偏光板(偏光フィルタ)1枚を挙げると、平均透過率に対するばらつきは±10%程度になる。このような偏光板を使用すると、最適な光量に設定するためのアルゴリズム通りには、調光がなされないという問題がある。
本発明の目的は、単純化された装置構成によって、短時間での適切な光量の調節を実現することである。
上記課題を解決するために、本発明の、撮像装置より得た画像の明るさを調節して表示画面に表示する画像処理装置において、前記撮像装置より得た画像を前記表示画面に表示したときの該画像の所定の領域における輝度に基づく輝度情報を算出する、輝度情報算出手段と、前記撮像装置への入射光量と、該入射光量の制御によって調節される、調光レベルとの関係を示したルックアップテーブルと、前記調光レベルと該調光レベルを変化させたときの光量との関係を示した出力光量相対値算出手段と、前記輝度情報と前記出力光量相対値算出手段とに基づいて、前記画像に対する調光レベルの変更量を算出する、調光レベル変更量算出手段と、現在の調光レベルと前記調光レベルの変更量から変更する光量についての光量制御情報を生成する光量制御情報生成手段と、前記光量制御情報に基づいて、前記撮像装置への入射光量を制御する制御手段とを備えた構成とする。
好ましくは、前記輝度情報の値が所定の範囲に含まれているか否かを判定する判定手段と、を更に備え、前記輝度情報算出手段は、前記画像の第1の領域における第1の輝度情報、および第2の領域における第2の輝度情報を算出し、前記調光レベル変更量算出手段は、前記判定手段により前記第1の輝度情報の値が前記所定の範囲にないと判定されたときは、前記第2の輝度情報と前記ルックアップテーブルとに基づいて、前記画像に対する調光レベルの変更量を算出する構成とする。
好ましくは、前記輝度情報算出手段は、前記制御手段によって入射光量が制御された後、前記所定の領域における更新された輝度情報を算出し、前記更新された輝度情報と、前記ルックアップテーブルに基づき推定される輝度とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記ルックアップテーブルを更新するルックアップテーブル更新手段とを備えた構成とする。
好ましくは、前記輝度情報は、前記所定の領域における輝度の最大値あるいは輝度の最小値から構成される。
好ましくは、前記判定手段は、画像の階調が再現されている再現域を定義し、前記輝度情報が前記再現域の範囲に含まれているか否かを判定する。さらに、前記第2の領域は、前記第1の領域とは異なる領域であり、前記第2の輝度情報は、該第2の領域における輝度の最大値あるいは輝度の最小値であってもよい。前記ルックアップテーブル更新手段は、最小2乗法を用いて前記ルックアップテーブルを更新することとしてもよい。あるいは、前記ルックアップテーブル更新手段は、輝度が制御された後の更新された輝度情報と前記ルックアップテーブルに基づき推定される輝度とのオフセットを用いて、該ルックアップテーブルを更新することとしてもよい。
好ましくは、前記光量制御情報は、前記撮像装置についての光量制御情報と該撮像装置の撮像の対象を照射する照明装置についての光量制御情報とから構成される。あるいは、前記光量制御情報は、前記撮像装置の露出時間に関する情報から構成される。
なお、本発明は上記の画像処理装置に限られない。上記画像処理装置を備えた顕微鏡装置、検査装置、画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムも、本発明に含まれる。
本発明によれば、画像の輝度を利用して、入射光量と光量を調節する調光レベルとの関係を示したルックアップテーブルに基づいて適切に調光処理がなされるため、調光処理に要する時間を短縮化することができる。ルックアップテーブルより得られる理論値と実測値との比較からルックアップテーブルを補正するため、実動作に適応したルックアップテーブルにより調光処理がなされ、画像は短時間で適正な明るさに調光される。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、本実施形態に係る画像処理装置を備えた検査装置の構成図である。検査装置1は、顕微鏡100および顕微鏡100の画像を処理するコンピュータ53を含んで構成される。コンピュータ53のメモリには、本実施形態に係る各種処理を実行させるためのプログラムが格納されている。検査装置1は、例えば、顕微鏡100から得られる被検査対象の画像により、被検査対象の検査を行うために用いられる。顕微鏡100は、紫外線観察が可能であり、落射照明による可視光光学系と紫外照明による紫外光光学系を備えている。
顕微鏡100には、被検査対象を載置するステージ21に対応させて、レボルバ2が配置されている。レボルバ2には例えば5個の対物レンズ3が取り付けられている。例えば、5個の対物レンズ3のうち、1つは紫外光用のレンズ、他は可視光用のレンズである。レボルバ2は回転可能に取り付けられており、モータM1の回転によって、複数の対物レンズ3のうち、所望のレンズが光軸4上に位置するよう、選択的に切り替えられる。
検査対象となる標本29は、ステージ21に載置される。ステージ21は図1のz軸と垂直な面方向について移動自在に取り付けられ、モータM2によりz方向に駆動可能にされている。ステージ21のz方向の移動により、ステージ21に載置された標本29に対して合焦位置が決定される。
モータM1、M2は、制御回路23からの指令を受けた駆動回路22により駆動され、センサS1の認識結果に応じて、信号が制御回路23にフィードバックされる。
顕微鏡100における可視光光学系は、可視光観察用の可視照明光源5からの光を、照明系レンズ6を介してハーフミラー25で反射させ、可視光用の対物レンズ3を通して標本29に照射する。標本29で反射した光は、対物レンズ3を通り、ハーフミラー25を透過する。透過光はダイクロイックミラー26、結像レンズ7を介して拡大像を像位置9に結像し、鏡筒双眼部8で目視観察される。なお、本実施形態で使用されるダイクロイックミラー26は、可視光を透過し、紫外光は反射する特性を有する。
可視照明光源5の光の進路方向前面には、遮光部材であるシャッター10が配置されている。シャッター10は、モータM3により駆動され、可視照明光源5からの光を可視光観察時に開放し、紫外光観察時にはモータM3の電源をオフにし、図示しないバネによりシャッター10を遮蔽する。モータM3は、制御回路23からの指令を受けた駆動回路22により、電源のオン/オフが制御される。
一方、紫外光光学系は、紫外光観察用の紫外照明光源11からの深紫外(以下、DUV)光を、照明系レンズ12、減光部102を介して紫外光用ハーフミラー41で反射させ、さらに紫外光用ミラー42、ダイクロイックミラー26で反射させる。反射光は、ハーフミラー25、紫外光用の対物レンズ3を介して標本29に照射される。標本29で反射した光は、対物レンズ3を通り、ハーフミラー25を透過する。透過光はダイクロイックミラー26で反射され、結像レンズ14、紫外光用ミラー42を通り、紫外光用ハーフミラー41を透過し、撮像レンズ14を介して、紫外光観察用TVカメラ15の撮像位置16に結像する。
紫外照明光源11の光の進路方向前面にも、可視照明光源5と同様、遮光部材であるシャッター13が配置されている。シャッター13は、モータM4により駆動され、紫外照明光源11からのDUV光を紫外光観察時には開放し、可視光観察時にはモータM4の電源をオフにし、図示しないバネによりシャッター13を遮蔽する。モータM4は、制御回路23からの指令を受けた駆動回路22により、電源のオン/オフが制御される。モータM3の電源が破損し、モータM4が停止した場合は、シャッター10がバネにより遮蔽される。減光部102は、複数の減光フィルタの組み合わせによって紫外照明光源11の光量を段階的に調整でき、調光処理可能に構成されている。
制御回路23は、DUV光の照射時間を計測するタイマを有し、標本29に照射しているDUV光の照射時間が任意の設定時間に達すると、駆動回路22に指令を発する。指令によって、モータM4が駆動され、シャッター13が閉じられ、また、紫外光遮蔽手段23aによって、DUV光の標本29への照射が遮蔽される。
なお、紫外光遮蔽手段23aは、標本29の紫外光観察以外、すなわち可視光観察時にDUV光が標本29に照射しないようDUV光を遮蔽する。また、紫外光遮蔽手段23aは、可視光観察時において、紫外照明光源11の点灯時間を積算し、この点灯時間が不図示の紫外光遮蔽ウィンドウにおいて設定されたDUV光の照射時間に達すると、駆動回路22に指令を発する。この指令によって、モータM4が駆動され、シャッター13が閉じられ、DUV光の標本29への照射が遮蔽される。さらに、紫外光遮蔽手段23aは、標本29に照射するDUV光の標本29への照射を遮蔽する。これらの紫外光遮蔽手段23aの機能は、制御回路23に直接組み込むこととしてもよいし、コンピュータ53からの指示により実行されることとしてもよい。
紫外光観察用TVカメラ15は、カメラコントローラ51を介してキャプチャボード52に接続されている。キャプチャボード52には、モニタ54を備えたコンピュータ53が接続されている。なお、図1においてはキャプチャボード52とコンピュータ53は別個に描かれているが、実際は、キャプチャボード52は、コンピュータ53に内蔵されるか、あるいはコンピュータ53のスロットにはいっている。
キャプチャボード52は、コンピュータ53を介してモニタ54に画像を表示するためのインターフェース機能を備えている。また、コンピュータ53は、ケーブル55を介して顕微鏡100の制御回路23と接続されている。制御回路23は、RS232C、GPIB等のインターフェース回路を内蔵しており、このインターフェース回路によって、顕微鏡100の制御回路23とコンピュータ53との通信が可能にされる。コンピュータ53から送信された「ログイン」信号が、ケーブル55を介して制御回路23において受信されると、制御回路23は、各部のモータM1からM4を駆動する。
調光処理等の画像処理を実行する画像処理部110は、カメラコントローラ51、キャプチャボード52およびコンピュータ53と接続されている。あるいは、画像処理部110は、コンピュータ53に内蔵されることとしてもよい。
画像処理部110は、カメラ(撮像装置)の撮像素子に入射される光量を制御する各種の情報をカメラコントローラ51から受信し、また、顕微鏡100の照明光量を制御するための各種情報をコンピュータ53から受信する。コンピュータ53には、本実施形態に係る調光処理を実行するための各種プログラムが、上記メモリに格納されている。図示しないCPUが、メモリから所定のプログラムを読み出し、以下に説明するフローチャートが実行されることで、顕微鏡100の照明光量が適切に制御される。
なお、画像処理部110がカメラコントローラ51から受信する情報とは、例えばシャッタースピードや絞り、露出時間等についての情報である。コンピュータ53から受信する情報とは、例えば駆動回路22や制御回路23において取得される、減光部102の制御に関する情報である。
画像処理部110は、カメラコントローラ51やコンピュータ53から受信する情報のほか、キャプチャボード52から取得する画像の輝度に関する画像情報を取得する。画像処理部110は、これらの情報に基づいて、画像を適切な明るさに調節するために必要な光量の変更量を算出し、カメラ光量や照明光量を各々制御して、調光処理を実行する。カメラの光量の変更量は、カメラコントローラ51へ、照明光量の変更量は、コンピュータ53を介して制御回路23や駆動回路22へ送信される。
なお、図1においては、画像処理部110は紫外光観察時のみ動作するように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、照明系レンズ6とハーフミラー25との間に減光部102と同様の構成の減光部を配置し、この減光部を駆動回路22や制御回路23にて制御することで、可視光観察においても動作させることができる。
図2は、画像処理部110のブロック図である。画像処理部110は、画像取込部501、現在光量読み出し部502、輝度情報算出部503、指定領域情報記憶部504、調光レベル変更量算出部505、調光レベル−光量ルックアップテーブル(LUT)記憶部506、調光レベル−光量LUT更新部507、光量制御情報生成部508および調光レベル変更量算出用設定情報記憶部509を含んで構成される。
画像取込部501は、キャプチャボード52から取得した画像データを取り込む。現在光量読み出し部502は、コンピュータ53およびカメラコントローラ51から取得した光量に関する情報に基づいて、光量を読み出す。輝度情報算出部503は、画像取込部501により取り込まれた画像情報に基づいて、画像の所定の領域における輝度を算出する。指定領域情報記憶部504は、コンピュータ53等を介してユーザ等が指定する、画像の所定の領域を示す、参照領域等の情報を記憶する。調光レベル変更量算出部505は、輝度情報算出部503により求められた輝度から、変更させるべき光量、すなわち調光レベル変更ステップを算出する。調光レベル−光量ルックアップテーブル記憶部506は、光量と調光レベルとの関係を管理するルックアップテーブルを記憶する。調光レベル−光量LUT更新部507は、ルックアップテーブルの更新を行う。光量制御情報生成部508は、現在の光量および調光レベル変更ステップから、制御する光量についての情報を作成し、コンピュータ53やカメラコントローラ51にその情報を与える。調光レベル変更量算出用設定情報記憶部509は、コンピュータ53から受け取った情報に基づいて、調光レベル変更ステップを算出するのに必要な情報を記憶する。
本実施形態に係る画像処理装置においては、画像の明るさを調節するのに、キャプチャボード52から取り込んだ画像の輝度を参照して光量を変化させ、所望の明るさの画像を得る。以下に、画像処理装置が、キャプチャボード52から取り込んだ画像の明るさ(輝度)に基づいて検査装置1の光量を変化させ、画像を適切な明るさに調節する調光処理について説明する。
図3は、カメラの光量と顕微鏡の照明光源からの照明光量との関係を説明する図である。図中、縦軸はカメラの制御レベル、横軸は照明の制御レベルである。ここで、制御レベルとは、検査装置1が制御することのできる光量の単位であり、制御レベルが大きいほど光量も大きい。
図3のグラフにおいては、縦軸のカメラ制御レベルの値と、横軸の照明制御レベルの値とを足し合わせたのが、全体の光量レベル、すなわち調光レベルとなる。例えば、調光レベルが−24のとき、カメラ制御レベルは−12、照明制御レベルは−12である。調光レベルを1ステップ大きく調整して−23にすると、カメラ制御レベルは−8、照明制御レベルは−15となる。
図4は、調光レベルと、調光レベルに基づいて実際に変化させた場合における光量との関係を説明する図である。縦軸は出力光量相対値、横軸は調光レベルである。出力光量相対値は、例えば最小の調光レベルにおける光量を1とする、と定義される。本実施形態においては、出力光量相対値は、調光レベルの+1ステップの変化に対し、光量が+1/4EV(Exposure Value、露出値)の変化が対応付けられている。ここで、露出値+1EVの変化は、光量の2倍増加に相当する。
現在の光量をY、調光レベルをXステップ(変更量)変化させた場合の光量をY´とすると、YとY´との関係は、Xを用いて次式のように表される。
Y´=Y×2^(X/4) (1)
(1)式をXについて整理すると、(2)式を得る。
画像を取り込むカメラのγ特性が線形(γ=1.0)の場合、光量Yを画像の輝度に置き換えても(1)式および(2)式は成立する。すなわち、画像の輝度値を基に調光レベルを変化させることで、調光処理を行うことが可能となる。
図5Aおよび図5Bは、調光レベルと画像の輝度との関係を説明する図である。それぞれ縦軸は輝度、横軸は調光レベルである。なお、本実施形態においては、輝度を参照する所定の領域(以下、参照領域とする)内において、値が最大となる輝度を利用する。この輝度の値を、本実施形態においては実効最大輝度値とする。
図5Aおよび図5Bは、図4の関係から得られる。例えば、調光レベルが+4ステップ変化する場合、上述の出力光量相対値の定義より、調光レベルの変化に応じて変化する光量の変更量は+1EV、すなわち変更前の2倍に相当する。このとき、理論上、画像の輝度は変化前の2倍となる。
理論値に対し、実際は図4に示されるように、光量の大きさによって調光レベルが異なる。このことから、調光レベルの変更量に対し、画像の輝度の変化は、例えば被検査対象の反射率等によって階調再現可能な調光レベルの範囲も異なる。図5Aは、例えばミラー等、被検査対象の反射率が高い場合における調光レベルと輝度との関係を示す。図5Bは、例えばガラス等、被検査対象の反射率が低い場合における調光レベルと輝度との関係を示す。図5Aにおいては、調光レベルが小さい場合、すなわち光量が少ない場合であっても、画像の階調が再現できる明るさに調節される。しかし、調光レベルが大きくなると、輝度が極度に大きくなる。つまり、画像が明るくなりすぎ、画像上に「白とび」が現れることとなる。これに対し、図5Bにおいては、図5Aと比較して、調光レベルを大きく(光量を多く)しないと、画像が暗すぎ、画像上に「黒つぶれ」が現れることとなる。
図5Aおよび図5Bに示すように、被検査対象の反射率によって、画像を適正な明るさにするための調光レベルは異なっている。このため、本実施形態に係る調光処理では、画像がモニタ54に表示された際の明るさ、すなわち画像の輝度の大きさに基づいて、調光処理を行う。
図6は、画像の輝度と、調光処理によって調節される光量の変更量との関係を説明する模式図である。縦軸は変更させるべき光量すなわち調光レベル変更ステップであり、横軸は、画像の輝度レベルである。図6において、輝度レベルに対する調光レベル変更ステップの特性を、太実線で表す。
輝度の大きさに応じて画像輝度レベル全体を「黒つぶれ範囲B」、「階調再現範囲G」および「白とび範囲W」の3つの領域に区分する。そのうち、階調再現範囲Gにおいて、実効最大輝度についてその明るさが適正と判断される最大値および最小値を、それぞれ明部しきい値ThTL、暗部しきい値ThTDとする。暗部しきい値ThTD以上明部しきい値ThTL以下の範囲を、目標輝度範囲Tと定義する。モニタ54上においては輝度が暗すぎて階調が失われ、画像の最も明るい部分が黒つぶれしていると判断されるしきい値を、階調再現暗部しきい値ThGDとし、輝度が明るすぎて階調が失われ、画像の最も明るい部分に白とびが生じていると判断されるしきい値を、階調再現明部しきい値ThGLとする。
画像輝度レベルが目標輝度範T囲内の値をとる場合、調光レベル変更ステップは0、すなわち調光レベルを変更しない、となる。目標輝度範囲Tとは、輝度が適正値と判断される範囲を表し、詳細については後述する。画像輝度レベルが目標輝度範囲T外の値をとる場合、調光レベル変更ステップは、輝度レベルの目標輝度範囲Tからのずれ量に応じて設定される。目標輝度範囲Tよりも輝度レベルが暗い場合は、調光レベル変更ステップは正の値をとる。すなわち、画像の明るさを明るくする方向に調光される。目標輝度範囲Tよりも輝度レベルが明るい場合は、調光レベル変更ステップは負の値をとる。すなわち、画像の明るさを暗くする方向に調光される。実効最大輝度が目標輝度範囲Tから大きくずれているほど、調光レベル変更ステップの絶対値は大きくなる。
画像の輝度レベルが黒つぶれ範囲Bや白とび範囲Wにあり、階調が正確に再現できていない場合は、輝度レベルを目標輝度範囲Tに調節するための調光レベル変更ステップは、必ずしも適切に算出することができない。特に、輝度レベルがモニタ54上で再現される輝度の最小値または最大値に近い場合等がこれに該当する。この場合は、調光レベル変更ステップを一律に設定する。例えば、画像が256階調で再現されているとする。画像の輝度レベルが黒つぶれ範囲Bにある場合は、例えば輝度レベルを調光前の4倍に明るくするような、調光レベル変更ステップを設定する。画像の輝度レベルが白とび範囲Wにある場合は、例えば輝度レベルを調光前の1/4倍に暗くするような、調光レベル変更ステップを設定する。
本実施形態に係る調光処理においては、図6の関係を利用して、輝度レベルに基づいて調光レベル変更ステップを求め、調光レベルを変更させている。図7は、画像の輝度レベルと調光レベル変更ステップの関係から調光レベルを設定した場合の、調光レベルのモデルを示した図である。縦軸は調光レベル、横軸は画像の輝度レベルを表す。
図7に、実際の画像の輝度レベルLumXを示す。なお、ここでは、輝度レベルLumXとは、上述の実効最大輝度である。また、調光レベル1ステップに対応する光量を、「LumEv」とする。ここでは、LumEvの単位は、EVである。例えば、LumEV=1のとき、+1ステップの調光レベル変化では、画像の明るさは+1EV、すなわち2倍となる。−1ステップの調光レベル変化では、画像の明るさは−1EV、すなわち1/2倍となる。
本実施形態においては、調光処理で目標とする輝度(LumObjとする)は、上記の目標輝度範囲の中間値をとることとして、以下の(3)式のように設定する。
LumObj=(ThTD+ThTL)/2 (3)
輝度レベルLumXは、調光処理によって目標輝度LumObjにされることになる。このときの調光レベル変更ステップをStXとすると、目標輝度LumObjと実際の輝度レベルLumXとは、(4)式の関係式で表される。
LumObj=LumX×2^(StX×LumEv) (4)
(4)式は、調光レベルが1ステップ変化することで、明るさは(2^LumEv)倍になることより導出される。(4)式を調光レベル変更ステップStXについて解くと、下の(5)式のように表される。(5)式より、調光処理における調光レベル変更ステップStXが、入力画像の輝度レベルLumX、目標輝度LumObjおよび1ステップの単位光量LumEvから算出されることがわかる。
図7においては、画像輝度レベルLumXと調光レベルとの関係は、曲線で示される。曲線は、階調再現範囲G内に対応する領域については実線で、階調再現範囲G外に対応する領域については破線でそれぞれ示されている。図7の例では、輝度レベルLumXは目標輝度範囲Tよりも暗い側にあるため、目標輝度に調光するために明るくするよう光量を制御する。すなわち、調光レベル変更ステップStX>0となり、光量を増加させるよう制御する。このことは、(5)式の右辺において、対数の真数に対して分子>分母であることからも明らかである。
一方、輝度レベルLumXが目標輝度範囲Tよりも明るい側にある場合は、画像を暗くするよう光量を制御する。すなわち、調光レベル変更ステップStX<0となり、光量を減少するよう制御する。(5)式の対数の真数に対して分子<分母であることより、(5)式からも導かれることについては同様である。
輝度レベルLumXが黒つぶれ範囲Bや白とび範囲Wにある場合は、輝度レベルLumXの値によらず、一定の調光レベル変更ステップによる光量を増加あるいは減少させる制御を行うことについては、図6を参照して説明した通りであるのでここでは省略する。
図8は、調光処理の基本動作についてのフローチャートであり、図9は、輝度レベルが階調再現範囲G外にある場合における、調光処理のフローチャートである。コンピュータ53のメモリに格納された所定のプログラムによって、図8および図9に示される処理が実行される。これら図8、図9のフローチャートを参照して、本実施形態に係る画像処理装置における調光処理について説明する。
画像の参照領域の輝度レベルが階調再現範囲Gに含まれるとき、図8の基本動作の処理が実行される。まず、ステップS1で、参照される輝度レベル、すなわち実効最大輝度の値が目標輝度範囲Tに含まれるか否かを判定する。輝度レベルが、暗部しきい値ThTD未満、目標輝度範囲T内、明部しきい値ThTL超の場合、それぞれ処理はステップS2、S14、S15に進む。
実効最大輝度が暗部しきい値ThTD未満、すなわち画像の輝度レベルが暗いので、画像がより明るくなるよう調光する必要があると判断された場合、ステップS2で、調光テーブルから調光レベル変更ステップのn(図7においてはStXに相当)を算出する。ステップS3で、直前の制御フラグを判定する。ここで、制御フラグとは、前回の調光処理が実行されたときに設定されたフラグであり、前回の調光処理においては、光量を増加、減少、あるいは処理せず、のうちいずれの処理が実行されたかを示す、所定の値が格納される。
制御フラグが「暗くする」以外の場合は処理を行わずにステップS9に進む。制御フラグが「暗くする」の場合、ステップS4で、算出された調光レベル変更ステップのnが1より大きいか否かを判定する。
ステップS3の条件を満たすとは、直前の調光処理では、画像を暗くする処理を行った結果、画像が暗くなりすぎたため、これから行う調光処理においては画像を明るくしようとしている状況であることがわかる。そこで、ステップS53の条件を満たす場合、ステップS4で、調光レベル変更ステップがn>1であるか否かを判定し、Yesの場合、ステップS5で、前の調光処理で暗くした画像を、今回の処理で急激に画像を明るくしないよう、調光レベル変更ステップをn=1に設定する。ステップS6では、調光レベルを1ステップ増加し、ステップS7では制御フラグを「明るくする」に設定し、処理を終了する。
ステップS4でNo、すなわち調光レベル変更ステップがn=1の場合、実効最大輝度は目標輝度範囲T外ではあるが、近い位置にある。目標輝度範囲Tに近い位置で調光すると、1ステップの調光によっては画像の輝度が目標輝度範囲Tには入らず、暗部しきい値ThTD未満、明部しきい値ThTL超の値を交互に取ることになりかねない。この、制御フラグを「明るくする」と「暗くする」とを交互に繰り返す処理を終了させるため、ステップS8では、制御フラグを「OK」に設定し、調光は行わずに処理を終了する。
ステップS3の制御フラグについての判定でNoの場合は、ステップS9に進み、調光レベルが最大値であるか否かを判定する。ここで、調光レベルの最大値とは、検査装置1が調光し得る光量の最大値である。ステップS9でYes、すなわち調光レベルが最大値であるときは、ステップS10で制御フラグを「OK」に設定し、調光は行わずに処理を終了する。
ステップS9でNo、すなわちまだ調光レベルを上げ得る場合は、ステップS11で、調光レベルをnステップ増加する。ステップS12で、調光レベルが最大値を超えるのであれば最大値にクリッピングし、ステップS13で、制御フラグを「明るくする」に設定し、処理を終了する。
ステップS1において、実効最大輝度が明部しきい値超、すなわち画像の輝度レベルが明るいので、画像がより暗くなるよう調光する必要があると判断された場合、ステップS15で、ステップS2と同様、調光テーブルから調光レベル変更ステップのnを算出する。ステップS16では、直前の制御フラグが「明るくする」であるか否かを判定する。ステップS16でYesの場合、ステップS17で更に調光レベル変更ステップのnが1より大きいか否かを判定する。
ステップS17の条件を満たすとは、直前の調光処理で画像を明るくする処理を行った結果、画像が明るくなりすぎたため次の調光処理で画像を暗くしようとしていることを意味する。そこで、この条件を満たす(ステップS17でYesの)場合、ステップS18で、調光レベル変更ステップをn=1に設定する。条件を満たさない場合は、特に処理を行わない。ステップS19では、調光レベルをnステップ減少し、ステップS20で、制御フラグを「暗くする」に設定して処理を終了する。
ステップS16でNoの場合、処理はステップS21に進み、調光レベルが最小値であるか否かを判定する。ここで、調光レベルの最小値とは、検査装置1が調光し得る光量の最小値である。ステップS21でYes、すなわち調光レベルが最小値であるときは、ステップS22で制御フラグを「OK」に設定し、調光は行わずに処理を終了する。
ステップS21でNo、すなわちまだ調光レベルを下げ得る場合は、ステップS23で、調光レベルをnステップ減少する。ステップS24で、調光レベルが最小値を下回るのであれば最小値にクリッピングし、ステップS25で、制御フラグを「暗くする」に設定し、処理を終了する。
ステップS1で実効最大輝度の値が目標輝度範囲T内である場合、ステップS14で制御フラグを「OK」に設定し、調光は行わずに処理を終了する。
図8の調光処理によって、図6の輝度レベルに応じて調光レベル変更ステップのnが決定され、調光レベルが適宜調節される。しかし、図6を用いて説明したように、輝度レベルが白とび範囲Wや黒つぶれ範囲Bにある場合は、光量は所定のレベル分増減させる制御が実行される。白とびや黒つぶれが生じるような、画像の輝度レベルが目標輝度範囲Tから離れている場合、図9の処理によって画像の明るさを調節する。なお、本実施形態においては、図9の処理は、図8に示される、参照領域の輝度レベルに基づいた調光処理を実行する前に実行される。
図9は、白とびや黒つぶれが発生した場合の調光処理のフローチャートである。まず、ステップS31で、参照領域の輝度の最大値(RYmax)が、白とびの発生と判断する際に基準とされる階調再現明部しきい値ThGLと比較して、大きいか否かを判定する。図6に階調再現明部しきい値ThGLを示す。Noの場合、ステップS39以降の処理に進む。Yesの場合、ステップS32で、参照領域の輝度最小値(RYmin)を算出する。ここで、参照領域の輝度の最大値RYmaxは、上記の実効最大輝度に一致する。
ステップS33では、参照領域の輝度の最小値RYminが、図6に示す階調再現範囲Gに含まれるか否かを判定する。含まれている場合、ステップS34で、RYminが黒つぶれレベル(図6の階調再現暗部しきい値ThGD)になるまで輝度を減少させるよう、調光レベルを制御し、処理を終了する。
RYminが階調再現範囲G外にある場合、ステップS35に進む。以下の処理においては、参照領域とは別の領域(第2の領域)における輝度の大きさに基づいて処理を実行する。
ステップS35では、第2の領域における輝度の最小値NRYminを算出し、ステップS36で、求めたNRYminが、階調再現範囲Gに含まれるか否かを判定する。含まれている場合は、ステップS37で、NRYminが黒つぶれレベルになるまで輝度を減少させるよう、調光レベルを制御し、処理を終了する。含まれない場合は、ステップS38で、所定のレベルXだけ輝度を小さくするように調光レベルを制御し、処理を終了する。
参照領域の輝度の最大値RYmaxが白とび範囲にある場合、どの程度画像を暗くするのが適当であるかを、参照領域の輝度の最小値RYmin、および参照領域とは別の領域における輝度の最小値NRYminに基づいて判断する。RYminおよびNRYminいずれにおいても階調再現範囲Gに含まれない場合は、画像全体の階調の再現ができていないと判断して、調光レベルを所定のステップXだけ画像が暗くなるように調光される。例えば、画像の階調が256階調であるとき、X=−2を設定し、輝度を1/4倍(−2EV)に暗くするよう調光する。
ステップS31でNoの場合、ステップS39に進み、参照領域の輝度の最大値RYmaxが黒つぶれの発生と判断する際に基準とされる、階調再現暗部しきい値ThGDと比較して、小さいか否かを判定する。図6に階調再現暗部しきい値ThGDを示す。Noの場合、ステップS44に進み、図8に示される、階調再現範囲GにRYmaxが含まれる場合の通常の調光処理を実行し、処理を終了する。Yesの場合、ステップS40以下の処理を実行する。ステップS40以下の処理では、ステップS31やS39で用いた参照領域とは別の領域における輝度の大きさに基づいて処理を実行する。ここで、別の領域は、上記のステップS35以降の処理で使用した第2の領域と同一の領域を用いることとしてもよいし、他の第3の領域を用いることとしてもよい。本実施形態においては、ステップS35で用いる領域と同一の、第2の領域を利用することとする。
ステップS40では、第2の領域における輝度の最大値NRYmaxを算出し、ステップS41で、求めたNRYmaxが、階調再現範囲Gに含まれるか否かを判定する。含まれない場合は、ステップS43で所定レベルYだけ輝度を大きくするように調光レベルを制御し、処理を終了する。含まれる場合は、ステップS42でNRYmaxが白とびレベルになるまで輝度を増加させるよう、調光レベルを制御し、処理を終了する。
参照領域の輝度の最大値RYmaxが黒つぶれ範囲Bにある場合、どの程度画像を明るくするのが適当であるかを、参照領域とは別の領域における輝度の最大値NRYmaxに基づいて判断する。NRYmaxが階調再現範囲Gに含まれない場合は、画像全体について階調の再現ができていないと判断して、調光レベルを所定のステップYだけ画像が明るくなるように調光される。例えば、Y=2を設定し、輝度を4倍の明るさ(+2EV)になるよう調光する。
なお、参照領域が画像全体である場合であっても、参照領域以外の他の領域についての輝度情報NRYmin、NRYmaxの値を0とすることで、同様に図9の処理を実行することができる。NRYminやNRYmaxを0と置くと、ステップS36やステップS41の判定においては、必然的にNoと判定され、それぞれステップS38、ステップS43に進むこととなり、参照領域が画像の一部領域である場合と同様、図9の処理が実現される。
モニタ54上の画像によって被検査対象の検査を行う際、被検査対象の部分によって反射率が異なることがある。上記の調光方法を用いて、検査したい領域を適切に指定することで、検査に好適な調光処理がなされる。例えば、被検査対象は、左右に接触していない2本の電流線が縦方向に配置され、その間に跨るように欠陥があり、左右の電流線間で短絡しているとする。
図10Aおよび図10Bは、いずれも特定の領域を参照領域とする例である。図10Aでは、白抜きで示される、画像の中央部分が参照領域であり、周囲の網掛けで示される部分が他の領域である。一方、図10Bでは、白抜きで示される画像の周囲の部分が参照領域であり、中央の網掛けで示される部分が他の領域である。
図10C、図10Dは、被検査対象をそれぞれ図10A、図10Bで示される白抜きのブロックを指定領域とした場合における、調光処理の対象領域を示したものである。図10Cにおいては、画像の中央近傍が調光処理によって適切な明るさに調節されるため、短絡部分について詳細に表示された画像を得たい場合等に適している。一方、図10Dにおいては、画像の周辺領域が調光処理によって適切な明るさに調節されるため、2本の電流線の配線(パターン)について詳細に表示された画像を得たい場合等に適している。このように、被検査対象について、参照領域を適切に設定することで、検査に適した調光処理がなされる。
例えば、被検査対象の欠陥の詳細な位置が既にわかっており、その欠陥がどのようなものかを詳細に調べる場合等は図10Aのように参照領域を指定することで、欠陥部分を詳細に調べるのに適した画像が得られる。他方、欠陥の位置が詳細にわからない場合は、欠陥画像と欠陥のない同一パターンの画像とを比較して欠陥部分を抽出することになる。この場合、図10Bのように参照領域を指定することで、パターン部が適切な明るさで表示されるため、正常なパターンと異なる箇所を欠陥として抽出するのに利用することができる。
なお、図10Aおよび図10Bは、参照領域を指定した例であるが、これに限られず、例えば、画像全体を参照領域としてもよいことについては、先に述べた通りである。参照領域についての情報は、図2の指定領域情報記憶部504に格納されている。例えば矩形の参照領域であれば、座標値で、矩形部分の左上および右下の位置座標等の情報でもよい。画像と同じサイズの情報を有することとし、例えば参照領域については「1」、参照領域以外は「0」等の論理値で表すこととしてもよい。また、参照領域は1種類に限られない。例えば図10Aおよび図10Bのように、複数の参照領域を有し、検査の内容等に応じて、コンピュータ53からの指示等によっていずれの参照領域を用いて調光処理するのかを選択することとしてもよい。
上記のように、調光テーブルより算出した調光レベル変更ステップに基づいて調光処理を行っても、必ずしも調光処理後の調光レベルは、図7に示されるように変更されるわけではない。これは、取得した画像の、階調の量子化誤差や、光量の変更時に駆動する機構における量子化誤差等によるものである。なお、階調の量子化誤差とは、例えば階調を256段階に離散化する際に生じる誤差のことである。光量変更時に駆動する機構における量子化誤差とは、例えば、ステッピングモータにおいて、1パルスに対応する駆動量以下の精度落ちによる誤差のことである。
調光テーブルより理論的に得られる、推測値としての調光レベルと、実際に調光処理を実行した後の調光レベルとを比較して、そのずれ量に基づいて調光テーブルを補正する。本実施形態においては、最小2乗法を利用して、調光テーブル特性を更新する。
図11は、調光レベルのずれを補正する方法について説明する図である。縦軸は調光レベル、横軸は画像の輝度レベルである。図11においては、補正前の調光テーブル特性をCF、参照領域における実効最大輝度をPS1で表す。
図12は、本実施形態に係る、調光テーブルを補正する処理のフローチャートである。コンピュータ53のメモリに格納された所定のプログラムによって、図12に示される処理が実行される。
まず、ステップS51で、調光処理の対象となる現在の入力画像から、参照輝度値PS1を求める。ここで、PS1は、上記の通り、参照領域内の輝度の最大値であり、実効最大輝度に対応する。
次に、ステップS52で、目標輝度値PS2を決定し、現在の調光テーブル特性CFに基づいて、参照輝度値PS1を目標輝度値PS2に調光するための調光レベル変更ステップを算出する。算出された調光レベル変更ステップに基づいて、光量を変更する。ステップS53で、実際に光量を変更した後の画像を取得し、参照領域の輝度の最大値である、参照輝度値PS3を求める。
最後に、ステップS54で、目標輝度値PS2と参照輝度値PS3とを比較する。両者の差分が所定の値以上であれば、ステップS52の調光テーブル特性CFを最小2乗法により補正し、新たな調光テーブル特性CF´を、以降の調光処理に用いる。
調光テーブル特性を更新するために本実施形態において適用する最小2乗法について説明する。
調光テーブル特性を表す(1)式を一般化し、入力画像の参照輝度値PS1をy(0)、y(0)からnステップだけ調光レベルを変更したときの画像の参照輝度値PS2をy(n)、1ステップの調光レベルにおける光量変化をxとすると、これらの関係は下の(6)式で表される。
y(n)=y(0)×2^(n×x) (6)
なお、光量変化xは、(x−EV)の変化に相当する。
(6)式を対数変換し、Y=log(y(n))、B=log(y(0))、A=xおよびX=n×log2と置換すると、次式に示されるように、線形の関数として表される。
Y=B+A×X (7)
(6)式から、P個のXおよびYについてのデータを得る。ここでは、調光レベルの変更nステップを変えたものを複数個利用して、P個分のデータを算出する。P個のデータXやYの和をΣで表すと、(7)式を最小2乗法で解くことで、A、Bはそれぞれ下の(8)、(9)式のように表される。
ここで、(8)式より、1ステップの調光レベルにおける光量変化xすなわちAを求める。得られたAを(1)式の指数部に適用する。この適用により、例えば指数部が設計された値より大きくなると、1ステップの調光レベルにおける光量の変化すなわち(1)式の左辺の値は大きくなる。指数部が設計された値より小さくなると、1ステップの調光レベルにおける光量の変化すなわち(1)式の左辺の値Yは小さくなる。
理論的な特性から大きく外れるデータがなければ、この補正処理に伴う、調光テーブルへの影響は比較的小さく、全体の影響を最小限に抑えた調光テーブル特性の補正を行うことができる。本実施形態においては、このxを変更することにより、各調光レベルに対応する光量の登録値を変更する。
上記の調光テーブル特性の補正は、検査処理において参照する画像の調光処理の度に実行することとしてもよい。検査開始前の初期設定において、予めサンプル基板等を用意しておき、前もって調光テーブル特性を補正しておくこととしてもよい。事前に調光テーブルを被検査対象を用いて補正しておくことで、検査を行う際にはすでに補正された調光テーブルを利用することができ、検査中に調光テーブルを補正する必要がないため、タクトタイムの向上につながる。
以上、図11および図12を参照して説明したように、理論上導かれる調光後の輝度値と、実際の調光処理から得られる輝度値とを比較し、調光テーブル特性を補正することにより、検査装置1により撮像される被検査対象や検査装置1の構成等に即した調光テーブルを用いて調光処理を行うことができる。
本実施形態に係る検査装置1において、算出された調光レベル変更ステップに基づいて光量を変更させるには、例えば、カメラの光量を制御することによる方法や、顕微鏡の照明系の光量を制御することによる方法がある。光量を制御するための、例えばカメラのシャッター開放時間や顕微鏡の照明系にて用いられる偏向ビームスプリッタ(PBS)の角度等を、制御情報と定義する。
図13Aは、制御情報であるカメラのシャッター開放時間と、その制御情報によって設定される調光レベルとの関係を説明する図である。図13Aでは、制御情報である、シャッターの開放時間を縦軸に、シャッターの開放時間によって設定される調光レベルを横軸にとり、縦軸は対数軸としている。
カメラのシャッター開放時間によって調光する場合、図13Aに示されるように、シャッターの開放時間の対数と、カメラの調光レベルは線形関係にある。また、カメラ制御の調光レベルが正の値をとるようなシャッター開放時間の領域では、シャッター開放時間は、フレームレートの1/30秒より長くなる。このため、精度が悪化しないよう、より細かい調光レベルでシャッター開放時間を制御するようにしている。
図13Bは、制御情報であるPBSの角度と、その制御情報によって設定される調光レベルとの関係を説明する図である。図13Bでは、制御情報である、PBSの角度を縦軸に、PBSの角度によって設定される調光レベルを横軸にとっている。なお、PBSは、図1の減光部102に配置され、紫外照明光源11の照明光軸を中心として、0°から90°の範囲で回転させることによって照明光の光量を変化させる。
図13Bに示されるように、PBSの角度を変化させることで、照明系から出力される光量を調節する。図13Bの関係に基づいて、照明系についての制御情報によって細かく光量を調節することができる。
以上説明したように、本実施形態においては、調光対象となる画像が目標となる明るさとは大きく異なっても、さらに白とびや黒つぶれが発生している場合であっても、調光テーブル特性に基づいて短時間で適正な明るさに調光することが可能とされる。さらに、調光テーブル特性が理論的な特性と実際のものとで誤差を生じている場合であっても、そのずれを補正することで、短時間で適正な明るさに調光することが可能とされる。
なお、本実施形態においては検査装置について説明したが、これに限られない。上記の調光処理を実行するプログラム、プログラムを記録した記録媒体、プログラムを備えた顕微鏡装置、画像処理装置等であっても、同様の作用、効果を得る。
<実施形態2>
上記の実施形態1においては、調光テーブル特性を補正する際に最小2乗法を用いているが、実施形態2においては、理論値と実際の値とで異なる領域についてのみ調光テーブル特性を補正する点において異なる。以下、実施形態1と異なる点について中心に説明する。
図14は、本実施形態における、画像の輝度レベルと調光レベルとの関係の補正方法について説明する図である。図14においては、縦軸は画像の輝度レベル、横軸は調光レベルである。なお、図14中、図5Aのグラフの一部を実線で、実際の調光レベルと輝度との関係を示すグラフを破線で示す。
図14に示される通り、ある調光レベルについて、黒の菱形で表される理論値と白の正方形で表される実測値との間には差が生じている。実測値を得る前に、画像の局所領域について平均化フィルタにかける等により、ノイズの影響を小さくする処理を行っているとする。ノイズの影響が小さい場合、輝度が小さければ理論値と実測値との差による影響は小さく、輝度が大きければこの差による影響は大きくなる。そこで、本実施形態においては、各調光レベルに関して、設計上の調光テーブル特性から推定される輝度と、実際の輝度との差を基に補正する。
調光レベルXにおいて、設計上の(補正前の)調光テーブル特性から導出される輝度を推定輝度Yest(X)、実際の調光処理によって得られる輝度の実測値をYmea(X)として、補正係数(オフセット係数)Cor(X)を、次の(10)式で定義する。
Cor(X)=(Ymea(X)−Yest(X))/Yest(X) (10)
オフセット係数Cor(X)は、調光テーブルより推測される輝度Yest(X)に対する、輝度の実測値Ymea(X)の相違の割合を表す。推定輝度Yest(X)に比べて輝度の実測値Ymea(X)が大きい場合、Cor(X)>0となる。逆に、推定輝度Yest(X)に比べて輝度の実測値Ymea(X)が小さい場合は、Cor(X)<0となる。例えば、Yest(X)=100とする。このとき、Ymea(X)=103とすると、(10)式よりCor(X)=0.03となる。Ymea(X)=97とすると、Cor(X)=−0.03となる。Ymea(X)=100で理論値と実測値が一致しているとすると、Cor(X)=0となる。
本実施形態においては、調光処理はこのオフセット係数Cor(X)により、輝度を逐次変換して行う。例えば、調光レベルXXにて取得した画像の輝度Y1(XX)に対して調光レベル変更ステップを算出するとする。この場合、調光テーブル特性を参照する際に、調光レベルXXにおけるオフセット係数Cor(XX)を用いて、輝度を次の(11)式のように、Y2(XX)に変換する。
Y2(XX)=Y1(XX)×(1−Cor(XX)) (11)
(11)式により、輝度Y1(XX)は、設計上の調光テーブル特性にほぼ一致するように、Y2(XX)に補正される。例えば、Y1(XX)=103、Cor(XX)=0.03とする。このとき、(11)式よりY2(XX)=99.91が得られる。Y1(XX)=97、Cor(XX)=−0.03とすると、Y2(XX)=99.91が得られる。このように、元の設計値である100にほぼ一致するように補正される。
調光レベル変更ステップを算出する際には、目標輝度Yobjが必要であるが、調光レベル変更ステップにより決定される調光レベルをX´とすると、このときの目標輝度Yobj(X´)は、下の(12)式から推測できる。
Yobj(X´)=Yobj×Cor(X´) (12)
得られたYobj(X´)が目標輝度範囲内にあるか否かを参照し、Yobj(X´)の値が実際に許容できない場合には、調光レベル変更ステップを増減する等の対応をとる。調光レベル変更ステップを適宜増減することにより、調光テーブル特性のずれの、調光処理への影響を抑えることができる。本実施形態においては、実施形態1とは異なり特性が数式としてモデル化できない場合であっても適用することができる。すなわち、調光テーブル特性と実測値とのずれが大きい領域が局所的に存在する場合等であっても、本実施形態に係る補正の方法を適用することで、調光テーブル全体への影響を最小限に抑えつつ、ずれのある箇所については適切に調光テーブルの補正がなされる。
なお、本実施形態におけるオフセット係数を用いた補正方法は、調光処理の度に実行することとしてもよい。また、調光処理を実行する前の初期設定において、予め被検査対象等を用いて調光テーブルを補正しておくこととしてもよい。
以上、本実施形態に係る顕微鏡装置においては、局所的に調光テーブルと実測値との間にずれが生じている場合であっても適切に調光テーブルの補正がなされるので、画像を短時間で適正な明るさに調光することができる。
なお、本実施形態においては検査装置について説明したが、これに限られないことは実施形態1と同様である。上記の調光処理を実行するプログラム、プログラムを記録した記録媒体、プログラムを備えた顕微鏡装置、画像処理装置であっても、同様の作用、効果を得る。
本実施形態に係る画像処理装置を備えた検査装置の構成図である。 画像処理部のブロック図である。 カメラの光量と顕微鏡の照明光源からの照明光量との関係を説明する図である。 調光レベルと、調光レベルに基づいて光量を実際に変化させた場合における光量との関係を説明する図である。 調光レベルと画像の輝度との関係を説明する図(その1)である。 調光レベルと画像の輝度との関係を説明する図(その2)である。 画像の輝度と、調光処理によって調節される光量の変更量との関係を説明する模式図である。 調光レベルのモデルを示した図である。 調光処理の基本動作についてのフローチャートである。 輝度レベルが階調再現範囲外にある場合における、調光処理のフローチャートである。 特定の領域を参照領域とする例(その1)である。 特定の領域を参照領域とする例(その2)である。 被検査対象に対して特定の領域を参照領域として示した画像の例(その1)である。 被検査対象に対して特定の領域を参照領域として示した画像の例(その2)である。 調光レベルのずれを補正する方法について説明する図である。 実施形態1の調光テーブルを補正する処理のフローチャートである。 カメラのシャッター開放時間と、シャッター開放時間によって設定される調光レベルとの関係を説明する図である。 偏光ビームスプリッタの角度と、偏光ビームスプリッタの角度によって設定される調光レベルとの関係を説明する図である。 実施形態2における画像の輝度レベルと調光レベルとの関係の補正について説明する図である。 従来における調光処理のフローチャートである。
符号の説明
1 検査装置
52 キャプチャボード
53 コンピュータ
54 モニタ
100 顕微鏡
102 減光部
110 画像処理部(画像処理装置)

Claims (12)

  1. 撮像装置より得た画像の明るさを調節して表示画面に表示する画像処理装置において、
    前記撮像装置より得た画像を前記表示画面に表示したときの該画像の所定の領域における輝度に基づく輝度情報を算出する、輝度情報算出手段と、
    前記輝度情報の値が所定の範囲に含まれているか否かを判定する判定手段と、
    前記撮像装置への入射光量と、該入射光量の制御によって調節される、調光レベルとの関係を示したルックアップテーブルと
    前記輝度情報と前記ルックアップテーブルとに基づいて、前記画像に対する調光レベルの変更量を算出する、調光レベル変更量算出手段と、
    現在の調光レベルと前記調光レベルの変更量から変更する光量についての光量制御情報を生成する光量制御情報生成手段と、
    前記光量制御情報に基づいて、前記撮像装置への入射光量を制御する制御手段と
    を備え
    前記輝度情報算出手段は、前記画像の第1の領域における第1の輝度情報、および第2の領域における第2の輝度情報を算出し、
    前記調光レベル変更量算出手段は、前記判定手段により前記第1の輝度情報の値が前記所定の範囲にないと判定されたときは、前記第2の輝度情報と前記ルックアップテーブルとに基づいて、前記画像に対する調光レベルの変更量を算出する
    とを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記輝度情報算出手段は、前記制御手段によって入射光量が制御された後、前記所定の領域における更新された輝度情報を算出し、
    前記更新された輝度情報と、前記ルックアップテーブルに基づき推定される輝度とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記ルックアップテーブルを更新するルックアップテーブル更新手段と
    を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記輝度情報は、前記所定の領域における輝度の最大値あるいは輝度の最小値から構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記判定手段は、画像の階調が再現されている再現域を定義し、前記輝度情報が前記再現域の範囲に含まれているか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  5. 前記第2の領域は、前記第1の領域とは異なる領域であり、前記第2の輝度情報は、該第2の領域における輝度の最大値あるいは輝度の最小値である
    ことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 前記ルックアップテーブル更新手段は、最小2乗法を用いて前記ルックアップテーブルを更新する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記ルックアップテーブル更新手段は、輝度が制御された後の更新された輝度情報と前記ルックアップテーブルに基づき推定される輝度とのオフセットを用いて、該ルックアップテーブルを更新する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  8. 前記光量制御情報は、前記撮像装置についての光量制御情報と該撮像装置の撮像の対象を照射する照明装置についての光量制御情報とから構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記光量制御情報は、前記撮像装置の露出時間に関する情報から構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  10. 顕微鏡を介して被検査対象の画像を撮像装置で取得し、該撮像装置より得た画像の明るさを調節して表示画面に表示する顕微鏡装置において、
    前記撮像装置より得た画像を前記表示画面に表示したときの該画像の所定の領域における輝度に基づく輝度情報を算出する、輝度情報算出手段と、
    前記輝度情報の値が所定の範囲に含まれているか否かを判定する判定手段と、
    前記撮像装置への入射光量と、該入射光量の制御によって調節される、調光レベルとの関係を示したルックアップテーブルと
    前記輝度情報と前記ルックアップテーブルとに基づいて、前記画像に対する調光レベルの変更量を算出する、調光レベル変更量算出手段と、
    現在の調光レベルと前記調光レベルの変化量から変更する光量についての光量制御情報を生成する光量制御情報生成手段と、
    前記光量制御情報に基づいて、前記撮像装置への入射光量を制御する制御手段と
    を備え
    前記輝度情報算出手段は、前記画像の第1の領域における第1の輝度情報、および第2の領域における第2の輝度情報を算出し、
    前記調光レベル変更量算出手段は、前記判定手段により前記第1の輝度情報の値が前記所定の範囲にないと判定されたときは、前記第2の輝度情報と前記ルックアップテーブルとに基づいて、前記画像に対する調光レベルの変更量を算出する
    とを特徴とする顕微鏡装置。
  11. 被検査対象の画像を撮像装置で取得し、該撮像装置より得た画像の明るさを調節して表示画面に表示して検査する検査装置において、
    前記撮像装置より得た画像を前記表示画面に表示したときの該画像の所定の領域における輝度に基づく輝度情報を算出する、輝度情報算出手段と、
    前記輝度情報の値が所定の範囲に含まれているか否かを判定する判定手段と、
    前記撮像装置への入射光量と、該入射光量の制御によって調節される、調光レベルとの関係を示したルックアップテーブルと
    前記輝度情報と前記ルックアップテーブルとに基づいて、前記画像に対する調光レベルの変更量を算出する、調光レベル変更量算出手段と、
    現在の調光レベルと前記調光レベルの変更量から変更する光量についての光量制御情報を生成する光量制御情報生成手段と、
    前記光量制御情報に基づいて、前記撮像装置への入射光量を制御する制御手段と
    を備え
    前記輝度情報算出手段は、前記画像の第1の領域における第1の輝度情報、および第2の領域における第2の輝度情報を算出し、
    前記調光レベル変更量算出手段は、前記判定手段により前記第1の輝度情報の値が前記所定の範囲にないと判定されたときは、前記第2の輝度情報と前記ルックアップテーブルとに基づいて、前記画像に対する調光レベルの変更量を算出する
    とを特徴とする検査装置。
  12. 撮像装置より得た画像の明るさを調節して表示画面に表示する処理をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムにおいて、
    前記撮像装置より得た画像を前記表示画面に表示したときの該画像の所定の領域における輝度に基づく輝度情報を算出し、
    前記輝度情報の値が所定の範囲に含まれているか否かを判定し、
    前記輝度情報と前記撮像装置への入射光量と該入射光量の制御によって調節される調光レベルとの関係を示したルックアップテーブルとに基づいて、前記画像に対する調光レベルの変更量を算出し、
    現在の調光レベルと前記調光レベルの変更量から変更する光量についての光量制御情報を生成し、
    前記光量制御情報に基づいて、前記撮像装置への入射光量を制御する
    処理を実行させ
    前記輝度情報を算出する処理においては、前記画像の第1の領域における第1の輝度情報、および第2の領域における第2の輝度情報を算出し、
    前記調光レベルの変更量を算出する処理においては、前記輝度情報の値が所定の範囲に含まれているか否かの判定により前記第1の輝度情報の値が前記所定の範囲にないと判定されたときは、前記第2の輝度情報と前記ルックアップテーブルとに基づいて、前記画像に対する調光レベルの変更量を算出する
    とを特徴とする画像処理プログラム。
JP2004370269A 2004-12-21 2004-12-21 画像処理装置、顕微鏡装置、検査装置および画像処理プログラム Active JP4869590B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004370269A JP4869590B2 (ja) 2004-12-21 2004-12-21 画像処理装置、顕微鏡装置、検査装置および画像処理プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004370269A JP4869590B2 (ja) 2004-12-21 2004-12-21 画像処理装置、顕微鏡装置、検査装置および画像処理プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006177737A JP2006177737A (ja) 2006-07-06
JP4869590B2 true JP4869590B2 (ja) 2012-02-08

Family

ID=36731991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004370269A Active JP4869590B2 (ja) 2004-12-21 2004-12-21 画像処理装置、顕微鏡装置、検査装置および画像処理プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4869590B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5060808B2 (ja) * 2007-03-27 2012-10-31 オリンパス株式会社 外観検査装置
JP5161024B2 (ja) * 2008-10-10 2013-03-13 富士フイルム株式会社 3次元形状計測用撮影装置および方法並びにプログラム
US8294762B2 (en) 2008-10-10 2012-10-23 Fujifilm Corporation Three-dimensional shape measurement photographing apparatus, method, and program
JP5243980B2 (ja) * 2009-01-28 2013-07-24 新東エスプレシジョン株式会社 二次元測定装置
JP6249513B1 (ja) 2017-03-27 2017-12-20 レーザーテック株式会社 補正方法、補正装置及び検査装置
JP2020003659A (ja) * 2018-06-28 2020-01-09 オリンパス株式会社 拡大観察装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3262839B2 (ja) * 1991-07-10 2002-03-04 オリンパス光学工業株式会社 閃光発光制御装置
JP3598165B2 (ja) * 1996-03-04 2004-12-08 富士写真フイルム株式会社 フイルムスキャナ
JP3926897B2 (ja) * 1997-10-09 2007-06-06 オリンパス株式会社 ストロボ装置
JP2001091469A (ja) * 1999-09-21 2001-04-06 Olympus Optical Co Ltd 表面欠陥検査装置
JP4100846B2 (ja) * 1999-12-24 2008-06-11 Ntn株式会社 表面性状検査方法および表面性状検査装置
JP2001337403A (ja) * 2000-05-25 2001-12-07 Noritsu Koki Co Ltd 変換テーブルの作成方法、この方法に基づいて作成された変換テーブルを備える露光装置及び露光装置を備える写真処理装置
JP2003232749A (ja) * 2002-02-06 2003-08-22 Hamamatsu Photonics Kk 半導体デバイス故障解析装置
JP2003256814A (ja) * 2002-02-27 2003-09-12 Olympus Optical Co Ltd 基板検査装置
JP4021351B2 (ja) * 2003-03-24 2007-12-12 株式会社新川 ボンディング用照明装置及びボンディング用照明装置の較正方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006177737A (ja) 2006-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6882835B2 (ja) 画像を表示するためのシステム及び方法
US8994714B2 (en) Method and system for display calibration with feedback determined by a camera device
US8736674B2 (en) Method and system for 3D display calibration with feedback determined by a camera device
JP2019032516A (ja) 実用のための、ディスプレイシステムの色及び彩度を較正するためのシステム及び方法
CN103220482B (zh) 一种全自由度调整投影画面位置及尺寸的方法
JPH0284888A (ja) X線撮影のための光学画像処理方法及びシステム
JP2009520398A (ja) 変動する照明条件の下で表示部を自動的に調整する装置及び方法
JP6045355B2 (ja) 画像処理装置、顕微鏡システム、及び画像処理プログラム
US9829690B2 (en) Microscopic imaging device, microscopic imaging method, and microscopic imaging program
US20150116477A1 (en) Microscopic Imaging Device, Microscopic Imaging Method, and Microscopic Imaging Program
JP4869590B2 (ja) 画像処理装置、顕微鏡装置、検査装置および画像処理プログラム
KR20060044572A (ko) 검사장치
JP2003324670A (ja) 投写型映像表示装置
JP2005099150A (ja) 画像表示装置の画像補正データ算出方法
JP2008003063A (ja) シェーディング補正方法、欠陥検出方法、欠陥検出装置、欠陥検出装置の制御方法プログラム
US10481378B2 (en) Interactive graphical representation of image quality and control thereof
US20230020363A1 (en) Projection apparatus, projection method, and computer-readable storage medium
JP3783790B2 (ja) レーザー顕微鏡
WO2011010357A1 (ja) 絞り制御回路、プロジェクター装置、絞り制御プログラム及び絞り制御方法
KR100704759B1 (ko) 광학 장치의 광량 제어 장치
US7145733B2 (en) Projector and exposure adjustment method
JP4594772B2 (ja) 検査装置
JP2007256562A (ja) 顕微鏡カメラ
JP3852453B2 (ja) プロジェクタ及び露出調整方法
KR100830503B1 (ko) 영상 표시 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100428

RD12 Notification of acceptance of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7432

Effective date: 20100513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100706

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111025

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111116

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4869590

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250