JPH09246914A - アクティブフィルタ回路 - Google Patents

アクティブフィルタ回路

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JPH09246914A
JPH09246914A JP5612796A JP5612796A JPH09246914A JP H09246914 A JPH09246914 A JP H09246914A JP 5612796 A JP5612796 A JP 5612796A JP 5612796 A JP5612796 A JP 5612796A JP H09246914 A JPH09246914 A JP H09246914A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高域の周波数特性の劣化を補正することで精
細なフィルタ設計を可能とするアクティブフィルタ回路
を提供する。 【解決手段】 差動増幅回路A1 の非反転入力端に信号
入力端子vinを設け、差動増幅回路A1 の出力端にコン
デンサC1 の片端を接続し、コンデンサC1 の他端を接
地し、差動増幅回路A1 の非反転入力端と差動増幅回路
2 の出力端の間にコンデンサC2 を接続し、差動増幅
回路A2 の出力端にバッファアンプBFの入力端を接続
し、このバッファアンプBFの出力端と差動増幅回路A
1 の非反転入力端との間に抵抗R3 ,R4 およびコンデ
ンサC3 を直列に接続し、差動増幅回路A1 の反転入力
端と差動増幅回路A2 の出力端を接続手段CN1 で接続
し、差動増幅回路A2 の反転入力端と抵抗R3 ,R4
接続部を接続手段CN2 で接続し、抵抗R3 ,R4 の接
続部から信号を取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばテレビ信号
処理回路等で使用するコンポジットTV信号からクロマ
信号を除去するための帯域除去フィルタとして用いら
れ、集積回路化に好適なアクティブフィルタ回路に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のアクティブフィルタ回路の一例を
図2に示し、以降図2をもとに説明する。このアクティ
ブフィルタ回路は、図2に示すように、伝達コンダクタ
ンスgm1(=1/R1 )の第1の差動増幅回路A1 と、
伝達コンダクタンスgm2(=1/R2 )の第2の差動増
幅回路A2 と、第1のコンデンサC1 と、第2のコンデ
ンサC2 とで構成されている。
【0003】具体的に説明すると、信号入力端子vin
は第1の差動増幅回路A1 の非反転入力端が接続されて
おり、第1の差動増幅回路A1 は反転入力端および非反
転入力端間の電圧差に応じて出力端から電流を取り出す
ようになっている。第1の差動増幅回路A1 の出力端に
は第1のコンデンサC1 の片端が接続され、その他端は
接地されている。第1の差動増幅回路A1 の出力端には
第2の差動増幅回路A 2 の非反転入力端が接続されてお
り、第2の差動増幅回路A2 の反転入力端および非反転
入力端間の電圧差に応じて出力端から電流を取り出すよ
うになっている。第2のコンデンサC2 は、片端が第1
の差動増幅回路A1 の非反転入力端に接続され、他端が
第2の差動増幅回路A2 の出力端に接続されている。そ
して、第1および第2の差動増幅回路A1 ,A2 の反転
入力端と第2の差動増幅回路A2の出力端を接続手段C
3 で接続している。そして、第2の差動増幅回路A2
の出力端に信号出力端子vout を設けて信号を取り出す
ようにしている。
【0004】この図2で示されるアクティブフィルタ回
路は、広く一般的に利用されている零点周波数を持つア
クティブフィルタ回路であり、入力される信号電圧と出
力される信号電圧の間の伝達関数はつぎのようにして求
められる。まず、伝達関数を求めるための連立方程式
は、図2の回路から、〔数1〕、〔数2〕のようにな
る。
【0005】
【数1】
【0006】
【数2】
【0007】ただし、〔数1〕、〔数2〕において、v
inは信号入力端子vinに加えられる信号電圧であり、v
out は信号出力端子vout に現れる信号電圧であり、C
1 およびC2 はそれぞれ第1および第2のコンデンサC
1 ,C2 の静電容量であり、理解を容易にするために図
2の各構成要素と同じ記号にしている。vx は第1の差
動増幅回路A1 の出力端に現れる信号電圧である。sは
ラプラス演算子である。なお、i1 は第1の差動増幅回
路A1 から出力される電流であり、i2 は第2の差動増
幅回路A2 から出力される電流である。
【0008】上記の〔数1〕、〔数2〕の2式で示され
る連立方程式を解き、gm1=1/R 1 、gm2=1/R2
とすると、信号電圧vinと信号電圧vout の間の伝達関
数H(s)(=vout /vin)として〔数3〕が得られ
る。
【0009】
【数3】
【0010】この〔数3〕で表されるフィルタ特性は、
図3の実線のような特性になる。また、このように周波
数特性に零点周波数をもつ伝達関数は一般的に基本2次
帯域阻止伝達関数として〔数4〕のような基本式で表現
されている。
【0011】
【数4】
【0012】ここで、ω0 はフィルタのカットオフ点の
角周波数であり、基本2次帯域阻止伝達関数では零点を
示している。Qはキューファクタと言い、2次帯域阻止
伝達特性の場合、零点周波数付近での鋭さを示し、入力
信号電圧の周波数が0Hzの時の利得を0dBとしたと
き、零点周波数の前後の周波数特性が−3dBとなる2
つの点の周波数間隔を用いて定義される。図3におい
て、破線は実線に比べてQが大きい状態を示し、一点鎖
線は実線に比べてQが小さい状態を示している。
【0013】Qと周波数特性の関係は、図3において矢
符で示すように、Qが大きいほど零点周波数付近の特性
が鋭いことを意味しており、Qの設計値を大きくするほ
ど特性は鋭くなる。また、Qは零点周波数前後の周波数
特性が−3dBとなる2つの点の周波数を図3のように
1 ,f2 で示し、零点の周波数をf0 とすると、〔数
5〕のように定義される。
【0014】
【数5】
【0015】つぎに、従来例のアクティブフィルタ回路
の伝達関数を示す〔数3〕と基本式である〔数4〕を比
較すると、〔数6〕、〔数7〕のような関係が得られ、
さらに〔数6〕、〔数7〕より〔数8〕が得られ、Qは
入力周波数には関係のない定数で表される。
【0016】
【数6】
【0017】
【数7】
【0018】
【数8】
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術で従来
例として図2のアクティブフィルタ回路を示したが、こ
の図2の回路構成を実際に実現する場合に第1および第
2の差動増幅回路A1 ,A2 は、一般的に図5のような
トランジスタQ1 ,Q2 や抵抗Rなどの素子を用いた回
路で構成される。Iは定電流源、Ti1,Ti2はそれぞれ
入力端子、To1,To2はそれぞれ出力端子である。上記
の第1および第2の差動増幅回路A1 ,A 2 を構成する
トランジスタQ1 ,Q2 や抵抗Rなどの素子には、必ず
何らかの形で寄生容量が付随する。
【0020】図2のような帯域除去フィルタとして機能
するアクティブフィルタ回路に限らず、一般にアクティ
ブフィルタ回路は、上記のような寄生容量の影響を受け
ると、設計値通りのQが得られず、大抵はQが劣化する
ことになる。また、周波数特性については、周波数が高
くなるほど理論特性から外れてしまい、精細なフィルタ
設計ができなくなる。場合によっては目標としているフ
ィルタ特性を事実上実現できないという問題がある。
【0021】図4の特性例は寄生容量のフィルタ特性へ
の影響を示したものである。例えば、図4において、理
論特性が破線のようになるように回路設計し、実際に
実回路として実現した場合寄生容量の影響を受けると、
その実回路特性は二点鎖線のようにQが劣化する。つ
まり、減衰特性が鈍くなり、ω0 点の前後における周波
数特性が−3dBになる2点の周波数の間隔が広くな
る。また、全体の周波数特性は理論カーブから減衰量が
大きくなる方向にずれ、周波数が高くなるほどずれが大
きくなる。また、このフィルタ特性を調整してQを高め
ようとすると、第1のコンデンサC1 または第2のコン
デンサC2 の静電容量値を設計変更したり、あるいは第
1の差動増幅回路A1 または第2の差動増幅回路A2
伝達コンダクタンスを設計変更することが必要となる
が、それらの値を変更すると零点周波数も変化してしま
い、所望の特性を得ることができず、図2の構成では零
点周波数を変えずにQを調整することはできなかった。
【0022】本発明の目的は、高域の周波数特性の劣化
を補正することで精細なフィルタ設計を可能とするアク
ティブフィルタ回路を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明のアクティブフ
ィルタ回路は、信号入力端子に非反転入力端が接続され
反転入力端および非反転入力端間の電圧差に応じて出力
端から電流を取り出す第1の差動増幅回路と、片端が第
1の差動増幅回路の出力端に接続され他端が接地された
第1のコンデンサと、非反転入力端が第1の差動増幅回
路の出力端に接続され反転入力端および非反転入力端間
の電圧差に応じて出力端から電流を取り出す第2の差動
増幅回路と、片端が第1の差動増幅回路の非反転入力端
に接続され他端が第2の差動増幅回路の出力端に接続さ
れた第2のコンデンサと、入力端が第2の差動増幅回路
の出力端に接続されたバッファアンプと、このバッファ
アンプの出力端と第1の差動増幅回路の非反転入力端と
の間にあって直列に接続された第1,第2の抵抗および
第3のコンデンサと、第1の差動増幅回路の反転入力端
と第2の差動増幅回路の出力端を接続する第1の接続手
段と、第2の差動増幅回路の反転入力端と第1,第2の
抵抗の接続部を接続する第2の接続手段とを備え、第1
および第2の抵抗の接続部から信号を取り出すようにし
ている。
【0024】この発明の構成によれば、バッファアンプ
の出力端と第1の差動増幅回路の非反転入力端との間に
第1,第2の抵抗および第3のコンデンサを直列に設
け、第1の差動増幅回路の反転入力端への帰還は第2の
差動増幅回路の出力端から第1の接続手段で行い、第2
の差動増幅回路の反転入力端への帰還は第1および第2
の抵抗の接続部から行うようにしたので、第1および第
2の抵抗の抵抗値と第3のコンデンサの静電容量値とを
調整することにより、高域でのフィルタ特性を補正する
ことが可能となる。この結果、寄生容量等によるQの劣
化を補正することが可能となる。
【0025】特に、このアクティブフィルタ回路は、フ
ィルタ特性の零点周波数に全く影響を与えることなく、
独立してQ特性のみを補正することができるので、精細
なフィルタ特性設計を可能にする。なおかつ、零点周波
数を決定している素子の値は変化させることなく任意に
Q特性の補正量を設定することができるので、零点周波
数の再確認、再調整の時間的なロスを省くことのでき
る、フィルタ設計においては極めて有効な利用価値の高
いものとなり、集積回路化においては特に有効である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1を参照しながら説明する。このアクティブフィルタ回
路は、図1に示すように、伝達コンダクタンスgm1(=
1/R1 )の第1の差動増幅回路A1 と、伝達コンダク
タンスgm2(=1/R2 )の第2の差動増幅回路A
2 と、バッファアンプBFと、第1のコンデンサC
1 と、第2のコンデンサC2 と、第3のコンデンサC3
と、第1の抵抗R3 と、第2の抵抗R4 とで構成されて
いる。
【0027】具体的に説明すると、信号入力端子vin
は第1の差動増幅回路A1 の非反転入力端が接続されて
おり、第1の差動増幅回路A1 は反転入力端および非反
転入力端間の電圧差に応じて出力端から電流を取り出す
ようになっている。第1の差動増幅回路A1 の出力端に
は第1のコンデンサC1 の片端が接続され、その他端は
接地されている。第1の差動増幅回路A1 の出力端には
第2の差動増幅回路A 2 の非反転入力端が接続されてお
り、第2の差動増幅回路A2 の反転入力端および非反転
入力端間の電圧差に応じて出力端から電流を取り出すよ
うになっている。第2のコンデンサC2 は、片端が第1
の差動増幅回路A1 の非反転入力端に接続され、他端が
第2の差動増幅回路A2 の出力端に接続されている。ま
た、バッファアンプBFは、入力端が第2の差動増幅回
路A2 の出力端に接続されており、このバッファアンプ
BFの出力端と第1の差動増幅回路A1 の非反転入力端
との間に第1,第2の抵抗R3 ,R4 および第3のコン
デンサC3 が直列に接続されている。そして、第1の差
動増幅回路A1 の反転入力端と第2の差動増幅回路A2
の出力端を第1の接続手段CN1 で接続し、第2の差動
増幅回路A2 の反転入力端と第1,第2の抵抗R3 ,R
4 の接続部を第2の接続手段CN2 で接続している。そ
して、第1および第2の抵抗R3 ,R4 の接続部に信号
出力端子vou t を設けて信号を取り出すようにしてい
る。なお、バッファアンプBFは、第2の差動増幅回路
2 とC3 ,R3 ,R4 の直列回路とを分離して、第2
の差動増幅回路A2 の出力部からC3 ,R3 ,R4 の直
列回路へ電流が流れないようにして〔数11〕を実現す
るために挿入されている。
【0028】以上のように構成されたアクティブフィル
タ回路において、入力される信号電圧と出力される信号
電圧の間の伝達関数はつぎのようにして求められる。ま
ず、伝達関数を求めるための連立方程式は、図1の回路
から、〔数9〕、〔数10〕、〔数11〕のようにな
る。
【0029】
【数9】
【0030】
【数10】
【0031】
【数11】
【0032】ただし、〔数9〕、〔数10〕、〔数1
1〕において、vinは信号入力端子v inに加えられる信
号電圧であり、vout は信号出力端子vout に現れる信
号電圧であり、C1 ,C2 およびC3 はそれぞれ第1,
第2および第3のコンデンサC 1 ,C2 ,C3 の静電容
量であり、R3 ,R4 はそれぞれ抵抗R3 ,R4 の抵抗
値であり、理解を容易にするために図1の各構成要素と
同じ記号にしている。v x は第1の差動増幅回路A1
出力端に現れる信号電圧、vy は第2の差動増幅回路A
2 の出力端に現れる信号電圧である。sはラプラス演算
子である。なお、i1 は第1の差動増幅回路A1 から出
力される電流であり、i2 は第2の差動増幅回路A2
ら出力される電流である。
【0033】〔数9〕、〔数10〕、〔数11〕で示さ
れる連立方程式を解き、gm1=1/R1 、gm2=1/R
2 とすると、信号電圧vinと信号電圧vout の間の伝達
関数H(s)(=vout /vin)として〔数12〕が得
られる。また、〔数12〕中の関数F(s)は〔数1
3〕のようになる。
【0034】
【数12】
【0035】
【数13】
【0036】〔数12〕とフィルタの基本式である〔数
4〕とを比較することにより、図1に示した本発明の実
施の形態におけるアクティブフィルタ回路も帯域除去フ
ィルタであることが分かる。〔数12〕の分母の第2項
は、フィルタの基本式である〔数4〕と比較すると、Q
を示す項であることが分かる。この〔数12〕を図2の
従来例の伝達関数を示す〔数3〕と比較すると、〔数1
2〕の分母の第2項以外の項と分子はすべて〔数3〕の
ものと等しくなっているので、本発明の実施の形態にお
けるQ以外の特性はすべて従来のものと等しいことが分
かる。
【0037】〔数12〕のQを示す第2項には、(1−
F(s))なる関数が余分に含まれているので、Qは
〔数14〕のように表せる。このように〔数12〕の第
2項のみに(1−F(s))なる関数が余分に含まれ、
Qが周波数の関数となることが本発明の特徴とするとこ
ろであり、これによって、零点周波数より低域の特性を
あまり変化させず(劣化させず)に、零点周波数より高
域の特性を補正することが可能となる。なお、補正は、
抵抗R3 ,R4 の抵抗値および第3のコンデンサC3
静電容量値の何れかを調整してF(s)の値を変化させ
ることで可能となる。
【0038】
【数14】
【0039】〔数13〕を見ると、関数F(s)にはフ
ィルタの基本特性を決定している定数R1 ,R2
1 ,C2 が含まれていないので、基本特性(零点周波
数)を変化させることなく任意に補正量を変えられるこ
とが分かる。また、〔数12〕を見ると、関数F(s)
は定数1からF(s)を減算する形で伝達関数である
〔数12〕に含まれているので、関数F(s)は零の値
をとることもでき、補正を全くかけないようにすること
もできる。
【0040】このようにして、この実施の形態のアクテ
ィブフィルタ回路による補正を行った場合の周波数特性
は図4の実線で示すような理論特性となり、零点周波
数より低域の周波数特性は折れ点の位置が変化する(周
波数特性のカーブの形が変化する)が、ほぼ補正前の形
を保ったまま高域の周波数特性を主に補正することがで
き、同時に零点周波数近傍での周波数特性を鋭くするこ
と、すなわちQを大きくことができる。
【0041】〔数13〕より、補正量を零にするために
は、第3のコンデンサC3 または抵抗R4 の値を零にす
るか、抵抗R3 の値を無限大(実用的には抵抗R4 の値
に比べ極めて大きい値)にすればよい。ここで、本発明
の実施の形態のアクティブフィルタ回路と従来例のアク
ティブフィルタ回路の違いについて図4を参照しながら
詳しく説明する。図4において、破線が前述したよう
に、従来例のアクティブフィルタ回路における理論特性
を示し、一点鎖線が前述したように、従来例のアクテ
ィブフィルタ回路における実回路特性を示し、実線が
本発明の実施の形態のアクティブフィルタ回路による理
論特性を示しており、特に破線の特性は本発明の実施
の形態のアクティブフィルタ回路において補正を行わな
いように設定した場合の特性でもある。二点鎖線は本
発明の実施の形態のアクティブフィルタ回路の実回路特
性であり、回路の寄生容量により理論特性と比べてやや
Qが劣化しているが、ほとんど理論特性と変わらない。
【0042】本発明の実施の形態のアクティブフィルタ
回路において、フィルタ特性の補正を行うと、図4の破
線のような従来例の理論特性が、実線のような理論
特性となり、二点鎖線のような実回路特性となる。つ
まり、零点周波数より低域の周波数特性は折れ点の位置
が変化する(周波数特性のカーブの形が変化する)が、
ほぼ補正前の形を保ったまま高域の周波数特性を主に補
正することができる。この結果、図4の二点鎖線のよ
うな高域で周波数特性が劣化した実回路特性(従来例)
を実線に近い形に補正することができる。
【0043】また、本発明の実施の形態におけるアクテ
ィブフィルタ回路における補正量は任意に設定できるの
で、図4の実線の理論特性のように、零点周波数より
高域の周波数特性にピーキングを行うだけでなく、実線
の理論特性よりも少ない目に、つまり、従来例におけ
る破線の特性から二点鎖線への特性劣化を補うだけ
の量に設定すれば、実現回路において、破線の特性を
再現することもできる。
【0044】このように、この実施の形態のアクティブ
フィルタ回路によると、バッファアンプBFの出力端と
第1の差動増幅回路A1 の非反転入力端との間に第1お
よび第2の抵抗R3 ,R4 および第3のコンデンサC3
を直列に設け、第1の差動増幅回路A1 の反転入力端へ
の帰還は第2の差動増幅回路A2 の出力端から第1の接
続手段CN1 を通して行い、第2の差動増幅回路A2
反転入力端への帰還は第1および第2の抵抗R3 ,R4
の接続部から行うようにしたので、第1および第2の抵
抗R3 ,R4 の抵抗値と第3のコンデンサC3 の静電容
量値とを調整することにより、高域でのフィルタ特性を
補正することが可能となる。
【0045】特に、このアクティブフィルタ回路は、フ
ィルタ特性の零点周波数に全く影響を与えることなく、
独立してQ特性のみを補正することができるので、精細
なフィルタ特性設計を可能にする。なおかつ、零点周波
数を決定している素子の値は変化させることなく任意に
Q特性の補正量を設定することができるので、零点周波
数の再確認、再調整の時間的なロスを省くことのでき
る、フィルタ設計においては極めて有効な利用価値の高
いものとなる。
【0046】このようなアクティブフィルタ回路を用い
れば、零点周波数より高域の周波数特性が劣化した帯域
除去フィルタにおいて、零点周波数前後の周波数特性の
対象性を改善することができ、テレビ信号処理回路等で
使用するコンポジットTV信号からクロマ信号を除去す
るための帯域除去フィルタには零点周波数前後の周波数
特性の対象性が良いこと、および零点周波数での減衰量
は大きくかつ零点周波数前後近傍の減衰量は小さいこと
が要求されるので、このような場合には特に効果が大き
い。
【0047】半導体集積回路上でフィルタを構成する場
合、素子が持つ寄生容量のフィルタ特性への影響はさら
に大きくなるので、上記の効果が特に発揮される。ま
た、通信システム等では、特に急峻な遮断特性を持つフ
ィルタを半導体集積回路上で構成することが要求され、
通常急峻な遮断特性を得るにはチェビシェフ特性を用い
るが、チェビシェフフィルタは次数が増える、数多くの
素子が直並列接続されるので特性の調整が困難である、
インダクタンスを必要とする、という欠点があることか
ら事実上半導体集積回路上で構成するは不可能である。
【0048】このような場合、例えば図6に示すよう
に、図6(a)のような特性を持つ比較的次数の小さい
高域通過フィルタと図6(b)のような特性を持つ本発
明の実施の形態の補正をかけた状態の帯域除去フィルタ
(アクティブフィルタ回路)を組み合わせることで図6
(c)のように小さい次数で急峻な遮断特性のフィルタ
を得ることができる。
【0049】このように、この実施の形態によれば、き
め細かなフィルタ特性を実現することができ、多種多様
な分野でのフィルタ設計が可能となり、半導体集積回路
上に構成するフィルタを設計する場合には特に効果が大
きい。
【0050】
【発明の効果】この発明のアクティブフィルタ回路によ
れば、フィルタ特性の零点周波数に全く影響を与えるこ
となく、独立してQ特性のみを補正することができるの
で、精細なフィルタ特性設計を可能にする。なおかつ、
零点周波数を決定している素子の値は変化させることな
く任意にQ特性の補正量を設定することができるので、
零点周波数の再確認、再調整の時間的なロスを省くこと
ができ、フィルタ設計においては極めて有効な利用価値
の高いものとなり、集積回路化においては特に有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクティブフィルタ回路における実施
の形態の構成を示す回路図である。
【図2】従来例のアクティブフィルタ回路の構成を示す
回路図である。
【図3】実施の形態および従来例のアクティブフィルタ
回路の動作、特性を説明するためのゲイン−周波数特性
図である。
【図4】実施の形態および従来例のアクティブフィルタ
回路の動作、特性を説明するためのゲイン−周波数特性
図である。
【図5】差動増幅回路の構成の一概念を示す回路図であ
る。
【図6】本発明の実施の形態のアクティブフィルタ回路
を利用した場合の効果を説明するためのゲイン−周波数
特性図である。
【符号の説明】
1 第1の差動増幅回路 A2 第2の差動増幅回路 C1 第1のコンデンサ C2 第2のコンデンサ C3 第3のコンデンサ R3 第1の抵抗 R4 第2の抵抗 BF バッファアンプ Q1 トランジスタ Q2 トランジスタ R 抵抗 I 電流源 CN1 第1の接続手段 CN2 第2の接続手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号入力端子に非反転入力端が接続され
    反転入力端および非反転入力端間の電圧差に応じて出力
    端から電流を取り出す第1の差動増幅回路と、 片端が前記第1の差動増幅回路の出力端に接続され他端
    が接地された第1のコンデンサと、 非反転入力端が前記第1の差動増幅回路の出力端に接続
    され反転入力端および非反転入力端間の電圧差に応じて
    出力端から電流を取り出す第2の差動増幅回路と、 片端が前記第1の差動増幅回路の非反転入力端に接続さ
    れ他端が前記第2の差動増幅回路の出力端に接続された
    第2のコンデンサと、 入力端が前記第2の差動増幅回路の出力端に接続された
    バッファアンプと、 このバッファアンプの出力端と前記第1の差動増幅回路
    の非反転入力端との間にあって直列に接続された第1,
    第2の抵抗および第3のコンデンサと、 前記第1の差動増幅回路の反転入力端と前記第2の差動
    増幅回路の出力端を接続する第1の接続手段と、 前記第2の差動増幅回路の反転入力端と前記第1,第2
    の抵抗の接続部を接続する第2の接続手段とを備え、 前記第1および第2の抵抗の接続部から信号を取り出す
    ことを特徴とするアクティブフィルタ回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100333340B1 (ko) * 1999-09-30 2002-04-18 윤상원 피이드백 회로가 있는 능동 인버터를 이용한 고주파용 여파기 회로
KR100372123B1 (ko) * 1999-03-11 2003-02-14 가부시끼가이샤 도시바 액티브 필터 회로

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