JPH09245345A - 磁気ディスクの製造方法および磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスクの製造方法および磁気ディスク

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JPH09245345A
JPH09245345A JP4975696A JP4975696A JPH09245345A JP H09245345 A JPH09245345 A JP H09245345A JP 4975696 A JP4975696 A JP 4975696A JP 4975696 A JP4975696 A JP 4975696A JP H09245345 A JPH09245345 A JP H09245345A
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glass
magnetic
magnetic disk
disk substrate
substrate
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JP4975696A
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Kazuya Yoshimoto
和也 吉本
Ryuji Sugita
龍二 杉田
Tatsuro Ishida
達朗 石田
Kiyokazu Toma
清和 東間
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板面の硬度が高いために切削的方法による
表面加工が難しいガラスディスク基板に、効率的に凹凸
を設けることができる磁気ディスクの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 表面に微細な加工溝を施した成形用金型
1,2にガラス3を供給して、前記成形用金型1,2に
より前記ガラス3を圧縮成形して前記成形用金型の加工
溝を転写したガラスディスク基板を成形した後、前記ガ
ラスディスク基板上に、直接あるいは下地層を介して磁
気記録層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高記録密度の磁気
ディスクの製造方法およびその製造方法により得られる
磁気ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクの面記録密度は、およそ1
0年間に10倍のペースで高密度化され、これにより磁
気ディスク装置は小型化、大容量化およびビット単価の
低減を実現してきた。磁気ディスクの面記録密度を上げ
るためには、線記録密度を上げるか、トラックの密度を
上げなければならない。線記録密度を増大させるために
は、磁気記録層の高保磁力化、高角形比、磁気ヘッドの
低浮上量化が不可欠である。
【0003】保磁力を増大させるためには、基板を高温
にした状態で磁気記録層を形成する方法や基板にバイア
ス電圧を印加して磁気記録層を形成する方法がある。従
来、磁気ディスク基板としては、表面にニッケル−りん
(Ni−P)めっきを施したアルミニウム(Al)基板
(以下、「NiP/Al基板」という)が使用されてき
た。NiP/Al基板では、ヘッドスライダと磁気ディ
スク面の摺動特性を改善するために、ラッピングテープ
や遊離砥粒を用いる方法(以下、「切削的方法」とい
う)で、ディスク表面が円周方向にテクスチャー処理さ
れている。これにより円周方向に磁気異方性が付与さ
れ、円周方向の保磁力、角形比が高くなる。
【0004】一方、磁気ヘッドと磁気ディスクとの間隔
を狭くする(磁気ヘッドの低浮上量化)観点から、表面
平滑性に優れる基板材料としてガラスディスク基板が使
用され始め、すでに市販品に用いられている。上述した
ように、高保磁力化のための方策の一つとして、磁気記
録層の成膜時の基板温度を上げる方法があるが、ガラス
ディスク基板は耐熱性が高く、この点においてもガラス
ディスク基板は優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガラス
ディスク基板を用いた場合、基板面の硬度が高く切削的
方法によりテクスチャーがつけられないため、円周方向
の磁気異方性を得ることが困難である。
【0006】また、ハードディスクドライブでは、磁気
ディスクの回転開始時あるいは停止時は、磁気ヘッドと
磁気ディスク面が接触するCSS(Contact Start/Stop)
方式が採用されている。上述したようにガラスディスク
基板は表面平滑性に非常に優れているが、平滑すぎる場
合は磁気ヘッドと磁気ディスク表面が吸着を起こすなど
摺動特性に悪影響を及ぼしてしまう。
【0007】さらに、磁気ディスクのトラック密度を上
げるという観点からは、記録トラックの間に溝を設ける
方法(ディスクリートトラック方式)が提案されてい
る。ハードディスク装置では、ヘッドギャップの側面か
ら生じる漏れ磁界によって、トラックとトラックの間の
領域(ガードバンド)に余計な記録(サイドフリンジン
グ)をしてしまう。これが雑音の原因となるため、トラ
ックピッチを狭めると、再生信号のS/Nを確保するこ
とが困難になる。ディスクリートトラック方式によりガ
ードバンド部に溝を設ける構造とすれば、ヘッドと磁気
記録層の間隔が広くなるので、スペーシング損失により
サイドフリンジングは抑えられる。
【0008】ところが、上述したように、ガラスディス
ク基板は基板面の硬度が高いために、切削的方法により
溝を設けることが難しい。他の方法としては、基板面に
エッチングにより凹凸を形成する方法があるが、サブミ
クロンの凹凸を形成するには限界があり、量産にも適さ
ない。
【0009】また、ディスクリートトラック方式におい
て、トラックピッチを狭めていくと、ガードバンド部の
幅は狭くなり、深いガードバンドを形成することが難し
くなるので、スペーシング損失を利用したサイドフリン
ジングの抑制は困難になる。
【0010】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、基板面の硬度が高いために切削的方法
による表面加工が難しいガラスディスク基板に効率的に
凹凸を設けることができる磁気ディスクの製造方法およ
びこの方法によって得られる磁気ディスクを提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る磁気ディスクの製造方法は、表面に微細
な加工溝を施した成形用金型にガラスを供給して、前記
成形用金型により前記ガラスを圧縮成形して前記成形用
金型の加工溝を転写したガラスディスク基板を成形した
後、前記ガラスディスク基板上に、直接あるいは下地層
を介して磁気記録層を形成することを特徴とする。この
ような製造方法を用いることにより、表面の硬度が高い
ため切削的方法により表面の微細加工を行うことが難し
いガラスディスク基板の表面に、微細な溝を効率的に形
成することができる。
【0012】また、本発明に係る磁気ディスクは、互い
に隣接して同心円状に凹部と凸部が形成されたガラスデ
ィスク基板と、そのガラスディスク基板上に直接あるい
は下地層を介して形成された磁気記録層とを備える構造
において、前記凸部表面が微小突起を有することを特徴
とする。こうすることにより、磁気ヘッドと磁気ディス
ク面の接触面積を減らすことができるので、磁気ヘッド
と磁気ディスク面の吸着を低減することが可能となる。
【0013】さらに、前記凸部表面に前記凹部より小さ
い周方向の溝を有することを特徴とする。こうすること
により、前記凸部表面の溝上に形成される磁気記録層に
おいては、磁気記録層の主材料であるコバルトの磁化容
易軸であるc軸が円周方向に沿って優先成長するため、
円周方向に磁気異方性を持ち、これによって磁気ヘッド
の走行方向である円周方向の保磁力を増大させることが
できるまた、前記ガラスディスク基板表面の起伏の形状
あるいは高さが異なる領域が少なくとも2箇所あること
を特徴とする。こうすることにより、記録再生時の磁気
ヘッドの低浮上量化を実現できるとともに、CSS時の
磁気ヘッドと磁気ディスク面との間の摺動特性を向上さ
せることができる。
【0014】さらに、互いに隣接して同心円状に凹部と
凸部が形成されたガラスディスク基板と、そのガラスデ
ィスク基板上に形成された磁気記録層とを備える磁気デ
ィスクにおいて、前記凹部表面に半径方向の溝を有する
ことを特徴とする。こうすることにより、前記溝上に形
成される磁気記録層では、磁気記録層の主材料であるコ
バルトの磁化容易軸であるc軸が半径方向に沿って優先
成長するため、円周方向は磁化困難方向となり、前記凹
部の深さが浅い場合でも、ヘッドギャップの側面から生
じる漏れ磁界によるガードバンドへの余計な記録(サイ
ドフリンジング)を避けることができるので、ガードバ
ンドからのノイズを抑制することが可能となる。したが
って、トラックピッチを狭めても、再生信号のS/Nを
確保することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第一の
実施形態に係る磁気ディスクの製造方法を示している。
この磁気ディスクの製造方法は、表面に微細な加工溝を
施した成形用金型を用いた圧縮成形によりガラスディス
ク基板を形成する工程と、前記ガラスディスク基板上に
直接あるいは下地層を介して磁気記録層を形成する工程
とから構成されている。
【0016】具体的にこの製造方法について説明する
と、まず、表面に微細な加工溝を施した成形用金型1,
2の間にガラス3を充填し、このガラス3を加熱して軟
化させた後、成形用金型1,2によりガラス3をプレス
する。このとき金型表面の加工溝がガラス3の表面に転
写される。ガラスディスク基板は表面の硬度が高いため
切削的方法による表面の微細加工は難しいが、この方法
によると表面に微細な溝を持つガラスディスク基板を形
成することができる。
【0017】次に、以上の方法により形成されたガラス
ディスク基板に、直接あるいは下地層を介して磁気記録
層を形成する。磁気記録層が形成された磁気ディスクの
表面は、ガラスディスク基板の表面形状を反映するの
で、上記製造方法における成形用金型1,2の加工溝の
形状により、磁気ディスクの表面を所望の形状にするこ
とができる。
【0018】以下に、この第一の実施形態である製造方
法により形成された、本発明に係る数種の磁気ディスク
についての実施形態について説明する。図2は、本発明
の第二の実施形態に係る磁気ディスクの概略図を示して
いる。この図において、矢印Xはディスクの半径方向で
あり、矢印Yはディスクの円周方向である。
【0019】ガラスディスク基板4の表面には凹凸が形
成されており、凸部が記録トラック5、凹部がガードバ
ンド6に相当する。記録トラック5となる凸部表面に
は、微小な突起7が多数形成されている。そして、この
ガラスディスク基板4上には、直接あるいは下地層を介
して磁気記録層8がスパッタリングなどの方法で形成さ
れる。このとき突起7の形状を反映して、記録トラック
5上の磁気記録層表面には微小な突起が形成される。こ
れによって磁気ヘッドと磁気ディスク面の接触面積を減
らすことができるので、磁気ヘッドと磁気ディスク面の
吸着を低減することが可能となる。
【0020】図3は、本発明の第三の実施形態に係る磁
気ディスクの概略図を示している。この図において、矢
印Xはディスクの半径方向である。ガラスディスク基板
4の表面には凹凸が形成されており、凸部が記録トラッ
ク5、凹部がガードバンド6に相当する。記録トラック
5となる凸部表面には、更に細かい溝9が形成されてい
る。そして、このガラスディスク基板4上に、直接ある
いは下地層を介して磁気記録層8がスパッタリングなど
の方法で形成される。 このとき溝9上に形成される磁
気記録層8においては、磁気記録層8の主材料であるコ
バルトの磁化容易軸であるc軸が円周方向に沿って優先
成長するため、円周方向に磁気異方性を持つ。本実施形
態においては、この円周方向の磁気異方性によって、磁
気ヘッドの走行方向である円周方向の保磁力を増大させ
ることができる。
【0021】図4は、本発明の第四の実施形態に係る磁
気ディスクの概略図を示している。この図において、矢
印Xはディスクの半径方向である。ガラスディスク基板
4の領域Sの表面には凹凸が形成されており、凸部が記
録トラック5、凹部がガードバンド6に相当する。記録
トラック5となる凸部表面は平滑であるか、または微少
な突起あるいは溝が形成されている。ガラスディスク基
板4の領域Tの表面にも凹凸が形成されているが、領域
Tの凹凸は領域Sの凸部表面に比べて粗面化されてい
る。このガラスディスク基板4上に、直接あるいは下地
層を介して磁気記録層8がスパッタリングなどの方法で
形成される。
【0022】領域Sは記録再生を行う領域であり、磁気
ヘッドの低浮上量化のために記録トラック5表面の凹凸
を微細にする。領域TはCSSを行うための領域であ
り、この領域の表面を粗くしておくことにより、磁気ヘ
ッドと磁気ディスク面との接触面積を減らすことがで
き、磁気ヘッドと磁気ディスク面との吸着を低減するこ
とが可能となる。
【0023】このように、ガラスディスク基板4の表面
に、起伏の形状あるいは高さの異なる領域を少なくとも
2箇所設けることにより、記録再生時の磁気ヘッドの低
浮上量化を実現できるとともに、CSS時の磁気ヘッド
と磁気ディスク面との間の摺動特性を向上させることが
できる。
【0024】図5は、本発明の第五の実施形態に係る磁
気ディスクの概略図を示している。この図において、矢
印Xはディスクの半径方向であり、矢印Yはディスクの
円周方向である。
【0025】ガラスディスク基板4の表面には凹凸が形
成されており、凸部が記録トラック5、凹部がガードバ
ンド6に相当する。ガードバンド6となる凹部表面には
更に細かい溝10が半径方向に形成されている。そし
て、このガラスディスク基板4上には、直接あるいは下
地層を介して磁気記録層8がスパッタリングなどの方法
で形成される。
【0026】このとき溝10上に形成される磁気記録層
8においては、磁気記録層8の主材料であるコバルトの
磁化容易軸であるc軸が半径方向に沿って優先成長する
ため、円周方向は磁化困難方向となる。このため凹部
(ガードバンド6)の深さが浅い場合でも、ヘッドギャ
ップの側面から生じる漏れ磁界によるガードバンド6へ
の余計な記録(サイドフリンジング)を避けることがで
きるので、ガードバンド6からのノイズを抑制すること
が可能となる。したがって、トラックピッチを狭めて
も、再生信号のS/Nを確保することができる。
【0027】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例を図面に基づい
て説明する。 (実施例1)図1における成形用金型1,2の表面は、
ダイヤモンドの平バイトで鏡面切削した後、ポリッシュ
加工により表面平均粗さを約3nmの鏡面にした。その
後、先端がV字形状であるダイヤモンドバイトを用い
て、成形用金形1,2の表面に微細な加工溝を形成し
た。
【0028】図6を用いて、成形用金型1,2に設けら
れている加工溝の加工方法について説明する。回転駆動
が可能な回転軸に固定された成形用金型1あるいは2
は、その回転軸を中心に回転させられながら、一定加重
で押し付けられたダイヤモンドバイト11を半径方向X
に直線移動させることにより略同心円状の溝が形成され
る。溝のピッチおよび深さは、ダイヤモンドバイト11
の移動速度により制御できる。ダイヤモンドバイト11
の移動速度を遅くすればピッチが短く浅い溝ができ、速
くすればピッチが長く深い溝ができる。図7(a)にダ
イヤモンドバイト11の移動速度の速い場合、図7
(b)に移動速度の遅い場合を示す。
【0029】以上の加工手順で図7(a)における溝
を、凸部の高さAが0.5μm、凸部の幅Bが2μm、
凸部の間隔Cが7μmの金型を作製した。この金型1,
2の間にガラス3を充填し、加熱によりガラス3を軟化
させた後、金型1をプレスし、金型表面の加工溝をガラ
ス表面に転写させたガラスディスク基板を作製した。な
お、ガラス3の材料としては、ソーダライムを用いた。
【0030】次に、この基板上に下地層(Cr,膜厚1
00nm)、磁気記録層(Co0.86Cr0.12T
a0.02,膜厚30nm)および保護層(C,膜厚1
0nm)を順次DCマグネトロンスパッタ法により形成
した。なお、スパッタ時のアルゴン圧は0.5Pa、基
板温度は300℃とした。その上にスピンコート法によ
り潤滑膜をつけた。
【0031】この実施例1で得られた磁気ディスク(実
施例1の磁気ディスク)は、本発明の第二の実施形態に
係る磁気ディスクであり、この磁気ディスクの表面を原
子間力顕微鏡(AFM)で測定した結果を図8に示す。
溝深さ0.5μm、溝ピッチ7μmの均一な微細溝が形
成されていた。
【0032】(実施例2)実施例1と同様の方法でガラ
スディスク基板表面に同心円状の凹凸を形成した。ただ
し、ガラスディスク基板表面の凸部には高さ約0.01
μmの突起ができるように、ダイヤモンドバイトにより
加工をした金型の表面を研磨テープを用いて加工した。
このガラスディスク基板を用いて、実施例1と同様の方
法で得られた磁気ディスクが、実施例2の磁気ディスク
(本発明の第三の実施形態に係る磁気ディスク)であ
る。
【0033】このようにして得られた実施例2の磁気デ
ィスクと、ガラスディスク基板表面の凸部表面に突起の
ない実施例1の磁気ディスクとについて吸着特性の評価
をした。吸着特性は、磁気ディスクに磁気ヘッドをお
き、温度30℃、湿度80%の環境下に100時間放置
した後の磁気ヘッド−磁気ディスク間の静止摩擦係数と
放置前の磁気ヘッド−磁気ディスク間の静止摩擦係数と
の比により評価した。この比が大きいほど吸着が強いこ
とを表す。実施例2の磁気ディスクについては放置前後
の静止摩擦係数の比が1.2であり、実施例1の磁気デ
ィスクについては2.8であった。
【0034】(実施例3)実施例1と同様の方法でガラ
スディスク基板表面に同心円状の凹凸を形成した。ただ
し、ガラスディスク基板表面の凸部には、溝深さ、溝ピ
ッチともに約0.02μmである周方向の溝ができるよ
うに、ダイヤモンドバイトの移動速度を制御して作製し
た金型を用いた。このガラスディスク基板を用いて、実
施例1と同様の方法で得られた磁気ディスクが、実施例
3の磁気ディスク(本発明の第四の実施形態に係る磁気
ディスク)である。
【0035】この実施例3の磁気ディスクの磁気記録層
の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM)を用いて測定
した。その結果、ディスクの円周方向に沿った方向で測
定した場合の保磁力は140kA/mであり、ディスク
の半径方向に沿った方向で測定した場合の保磁力は11
0kA/mであった。これは、実施例3の磁気ディスク
は、ディスクの円周方向に磁気異方性が誘起されている
ことを示している。なお、ガラスディスク基板表面の凸
部に溝のない磁気ディスク1の磁気記録層の磁気特性を
評価したところ、ディスクの円周方向、半径方向におけ
る保磁力はともに125kA/mであり、等方的であっ
た。
【0036】(実施例4)実施例1と同様の方法でガラ
スディスク基板表面に同心円状の凹凸を形成した。ただ
し、ガラスディスク基板表面の凹部には、溝深さ、溝ピ
ッチともに約0.01μmである半径方向の溝ができる
ように、ダイヤモンドバイトにより加工をした金型の表
面を研磨テープを用いて半径方向に微細な溝を形成し
た。このガラスディスク基板を用いて、実施例1と同様
の方法で得られた磁気ディスクが、実施例4の磁気ディ
スク(本発明の第五の実施形態に係る磁気ディスク)で
ある。
【0037】この実施例4の磁気ディスクの電磁変換特
性は、磁気ディスクをスピンスタンド上にチャッキング
した後、マイクロスライダー上に搭載されたギャップ長
0.25μmのMIGヘッドを用いて、相対速度4.5
m/secにおいて再生出力およびノイズを測定して評
価した。なお、ガラスディスク基板表面の凹部に溝のな
い実施例1の磁気ディスクも評価した。その結果、実施
例4の磁気ディスクのS/Nは、実施例1の磁気ディス
クと比較して2dB高かった。
【0038】以上、本発明の具体的な実施例について説
明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能
である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る磁気
ディスクの製造方法よれば、基板面の硬度が高く切削的
方法によりテクスチャーがつけられないガラスディスク
基板の表面に微細加工を施すことができる。
【0040】また、本発明に係る磁気ディスクによれ
ば、磁気ヘッドと磁気ディスク面の接触面積を減らすこ
とができ、磁気ヘッドと磁気ディスク面の吸着を低減す
ることができる。さらに、ディスクの円周方向に磁気異
方性を持たせることができる。また、ガードバンドへの
サイドフリンジングを避けることができ、ガードバンド
からのノイズを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る磁気ディスクの
製造方法におけるガラスディスク基板の製造方法を示す
概略図
【図2】本発明の第二の実施形態に係る磁気ディスクの
概略図
【図3】本発明の第三の実施形態に係る磁気ディスクの
概略図
【図4】本発明の第四の実施形態に係る磁気ディスクの
概略図
【図5】本発明の第五の実施形態に係る磁気ディスクの
概略図
【図6】図1のガラスディスク基板の製造方法に用いる
成形用金型の加工溝の加工方法を示す概略図
【図7】(a)成形用金型の表面を加工するダイヤモン
ドバイトの移動速度の速い場合を示す模式図(b)成形
用金型の表面を加工するダイヤモンドバイトの移動速度
の遅い場合を示す模式図
【図8】本発明の一実施例で得られた磁気ディスクの表
面を原子間力顕微鏡(AFM)で測定した結果を示す図
【符号の説明】
1,2 成形用金型 3 ガラス 4 ガラスディスク基板 5 記録トラック 6 ガードバンド 7 突起 8 磁気記録層 9 溝(記録トラックとなる凸部表面に形成される
溝) 10 溝(ガードバンドとなる凹部表面に形成される
溝) 11 ダイヤモンドバイト S 記録再生領域 T CSS領域 A 成形用金型の凸部の高さ B 成形用金型の凸部の幅 C 成形用金型の凸部の間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東間 清和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスディスク基板上に磁気記録層を有
    する磁気ディスクの製造方法において、表面に微細な加
    工溝を施した成形用金型にガラスを供給して、前記成形
    用金型により前記ガラスを圧縮成形して前記成形用金型
    の加工溝を転写したガラスディスク基板を成形した後、
    前記ガラスディスク基板上に、直接あるいは下地層を介
    して磁気記録層を形成することを特徴とする磁気ディス
    クの製造方法。
  2. 【請求項2】 互いに隣接して同心円状に凹部と凸部が
    形成されたガラスディスク基板と、そのガラスディスク
    基板上に直接あるいは下地層を介して形成された磁気記
    録層とを備える磁気ディスクにおいて、前記凸部表面が
    微小突起を有することを特徴とする磁気ディスク。
  3. 【請求項3】 互いに隣接して同心円状に凹部と凸部が
    形成されたガラスディスク基板と、そのガラスディスク
    基板上に直接あるいは下地層を介して形成された磁気記
    録層とを備える磁気ディスクにおいて、前記凸部表面に
    前記凹部より小さい周方向の溝を有することを特徴とす
    る磁気ディスク。
  4. 【請求項4】 互いに隣接して同心円状に凹部と凸部が
    形成されたガラスディスク基板と、そのガラスディスク
    基板上に直接あるいは下地層を介して形成された磁気記
    録層とを備える磁気ディスクにおいて、前記ガラスディ
    スク基板表面の起伏の形状あるいは高さが異なる領域が
    少なくとも2箇所あることを特徴とする磁気ディスク。
  5. 【請求項5】 前記ガラスディスク基板表面の起伏の形
    状あるいは高さが異なる領域が少なくとも2箇所ある請
    求項2または3記載の磁気ディスク。
  6. 【請求項6】 互いに隣接して同心円状に凹部と凸部が
    形成されたガラスディスク基板と、そのガラスディスク
    基板上に形成された磁気記録層とを備える磁気ディスク
    において、前記凹部表面に半径方向の溝を有することを
    特徴とする磁気ディスク。
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