JPH09243783A - 原子炉の耐圧・漏洩検査における水取扱い装置および水取扱い方法 - Google Patents

原子炉の耐圧・漏洩検査における水取扱い装置および水取扱い方法

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JPH09243783A
JPH09243783A JP8053493A JP5349396A JPH09243783A JP H09243783 A JPH09243783 A JP H09243783A JP 8053493 A JP8053493 A JP 8053493A JP 5349396 A JP5349396 A JP 5349396A JP H09243783 A JPH09243783 A JP H09243783A
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pressure resistance
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慎二 曽利
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉内への水張り能率の向上、原子炉内から
の水抜き時における周辺電気品の湿潤防止、温水循環に
よる原子炉加温の効率上昇等が図れ、原子力発電プラン
トの建設工期の短縮および工数低減、定期点検における
時間短縮および工数削減、さらには放射性廃棄物の低
減、被曝低減、品質管理の向上等を図る。 【解決手段】原子炉底部に設けた制御棒駆動機構ハウジ
ング22または中性子束計測フランジ23の下端部を閉
止フランジ24で閉塞し、閉止フランジ24に穿設した
ドレン孔27を開閉する手段として雌側エレメント28
とこの雌側エレメントに着脱し得る雄側エレメント29
とからなるワンタッチカプラ30を備える。雌側エレメ
ント28を閉止フランジ24のドレン孔27に挿着して
常閉構造とする一方、雄側エレメント29を給排水用ホ
ース31に接続し、その両エレメントの連結によってハ
ウジング22,23の内部空間とホース31とを連通さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば軽水型原子
力発電プラントの建設時において、原子炉、その付属配
管および弁等についての耐圧・漏洩検査を行う場合、そ
の原子炉に対する水張り、加圧、水抜き等を行うために
適用する原子炉の耐圧・漏洩検査における水取扱い装置
および水取扱い方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば沸騰水型原子力発電プラントで
は、図5に示すように、原子炉格納容器1内に原子炉圧
力容器2が収納されており、この原子炉圧力容器2の炉
底部3には制御棒駆動機構ハウジング4および中性子束
計測ハウジング5等が多数本突出している。また、原子
炉圧力容器2には、弁を有する付属配管6が溶接等によ
って接続されて多数配設されるとともに、その原子炉圧
力容器2の下方にはサンプタンク7が設けられている。
【0003】このような沸騰水型原子力発電プラントの
建設時においては、試験運転の際に原子炉圧力容器2
や、その付属配管6、あるいは弁等についての耐圧・漏
洩検査が行われる。
【0004】耐圧・漏洩検査においては、検査前に種々
の準備条件が必要とされる。例えば原子炉圧力容器2の
検査対象である付属配管6の溶接部等に塗装や保温処理
が施されておらず、目視によって確認可能な状態にある
ことが必要である。また、被検査面から錆、油、埃等が
予め除去されていることも必要である。さらに、検査対
象の溶接部等について指定の非破壊検査が終了している
こと、所定の配管洗浄が終了していること、および試験
配管および機器等の据付けが完了していることも必要で
ある。さらにまた、配管支持構造物の施工や、炉内構造
物(蒸気乾燥器、シュラウドヘッド等)の取外しが完了
していること、耐圧・漏洩試験に関係する弁の開閉が完
全にされていること(バウンダリを確保するという)等
も必要となる。
【0005】また、原子炉圧力容器2の炉底部3から突
出した制御棒駆動機構ハウジング4および中性子束計測
ハウジング5等に対しては、漏洩検査の準備作業として
フランジ状の閉止蓋、すなわち閉止フランジを取付ける
必要がある。
【0006】図6は、従来使用されている閉止フランジ
の構成を示したものである。この図6に示したように、
閉止フランジ8は制御棒駆動機構ハウジング4または中
性子束計測ハウジング5の下端部フランジ部4a,5a
と略同形の円板状に形成されてその下端面に接合されて
いる。そして、この閉止フランジ8には、制御棒駆動機
構ハウジング4または中性子束計測ハウジング5の下端
フランジ部4a,5aに接続するためのボルト孔9やス
クラム配管孔10とともに、制御棒駆動機構ハウジング
4または中性子束計測ハウジング5の内部に開口するド
レン孔11が穿設されている。この閉止フランジ8のド
レン孔11を開閉する手段として、従来ではドレン孔1
1に雌ねじ12が形成されるとともに、この雌ねじ12
にねじ込むことができる雄ねじ13を有するプラグ14
が備えられている。そして、常時はプラグ14が閉止フ
ランジ8のドレン孔11に下方からねじ込まれて水密に
挿着され、ドレン孔11を密封するようになっている。
【0007】従来、原子炉圧力容器2の耐圧・漏洩検査
を行う場合には、上述した準備条件が整った後、まず1
0℃以上に加温した試験水(純水)を各付属配管6から
原子炉圧力容器2内に注水する。そして、原子炉圧力容
器2の頂部のベント配管(図示省略)から試験水が溢れ
たことを確認して注水を停止する。この後、原子炉圧力
容器2の温度が10℃以上に達していることを確認し
て、原子炉圧力容器2のトップフランジ15を締め付
け、その後で制御棒駆動機構ハウジング4の部位から制
御棒駆動機構ポンプを使用して付属配管6等に対する加
圧を行うようにしている。
【0008】図7は、この加圧方法の一例を示したグラ
フであり、縦軸に圧力、横軸に時間を表している。この
図7に示すように、炉内が設定圧力に達する毎に、所定
時間の保持を行いながら、圧力を上昇させる。例えば試
験圧力および試験温度が所定値に達していることを確認
して、30分保持した後、各配管の検査対象部を各グル
ープに分け、配管溶接部フランジ部等の耐圧・漏洩検査
を行う。
【0009】検査が終了したら減圧し、その後試験水の
排水を行う。また、制御棒駆動機構ハウジング4および
中性子束計測ハウジング5内のドレンは、これらのフラ
ンジ4,5に取付けた閉止フランジ8からプラグ14を
取外してドレン孔11を開放し、下部のサンプタンクに
流下させる。また、試験のために取り外していた本設部
品の再取付け、仮設配管およひ試験用機器の取外し等も
行う。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の水取扱
い方法では、制御棒駆動機構ハウジング4および中性子
束計測ハウジング5内のドレンを、閉止フランジ8から
プラグ14を取外して排水し、下方のドレンサンプ7に
流下させていた。
【0011】この場合、従来型の沸騰水型原子炉では特
に問題はないが、近年の改良された沸騰水型原子炉(改
良型沸騰水型原子炉)では、電気モータを用いた微調整
型制御棒駆動機構が採用されており、原子炉圧力容器2
の耐圧・漏洩試験時においては、制御棒駆動機構ハウジ
ング4の下方に大量の電気部品、特にケーブル等の布設
が行われる。このため、耐圧・漏洩試験後に、制御棒駆
動機構ハウジング4および中性子束計測ハウジング5の
閉止フランジ8から閉止プラグ14を単に取外して排水
した場合には、ケーブル等の電気部品に大量の水が散布
される可能性がある。したがって、以後の作業について
は乾燥等のための余分な養生期間を要することになり、
工期を延長させる等の不利益が生じる。また、場合によ
ってはケーブルやコネクタ類を損傷させ、交換等が必要
となる可能性も想定される。
【0012】また、上述した改良型沸騰水型原子炉等の
場合には、インターナルポンプの採用により、水張り時
にインターナルポンプの摺動部への異物混入防止を図る
目的で、インターナルポンプのインペラが没入するまで
約100トンの水張りを行う必要がある。この作業につ
いては、インターナルポンプのパージラインより7.8
リットル/分の割合で水張りしていることから、非常に
多くの時間を要しており、限られた検査工程内での時間
浪費となって全体工程確保に非常に大きく影響する可能
性がある。
【0013】さらに、従来型の沸騰水型原子炉では原子
炉圧力容器の外部に配設される原子炉再循環系ポンプが
設けられていたので、温水循環による原子炉圧力容器の
加温を容易に行うことが可能であったが、改良型沸騰水
型原子炉ではインターナルポンプの採用により循環加温
が困難となっている。
【0014】なお、以上の難点は、原子力発電プラント
運転後の定期検査においても同様に生じる問題であり、
その面からの対応策も必要となる。
【0015】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、原子炉内への水張り能率の向上、原子炉内から
の水抜き時における周辺電気品の湿潤防止、温水循環に
よる原子炉加温の効率上昇等が図れ、ひいては原子力発
電プラントの建設工期の短縮および工数低減、定期点検
における時間短縮および工数削減、さらには放射性廃棄
物の低減、被曝低減、品質管理の向上等が有効的に図れ
る原子炉の耐圧・漏洩検査における水取扱い装置および
水取扱い方法を提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明では、原子炉の底部に設けた
制御棒駆動機構ハウジングの下端部を閉止フランジで閉
塞し、その閉止フランジに穿設したドレン孔を開閉可能
としたものにおいて、前記閉止フランジのドレン孔を開
閉する手段として、雌側エレメントとこの雌側エレメン
トに着脱し得る雄側エレメントとからなるワンタッチカ
プラを備え、このワンタッチカプラの雌側エレメントを
前記閉止フランジのドレン孔に水密に挿着して常閉構造
とする一方、前記ワンタッチカプラの雄側エレメントを
給排水用ホースに接続し、その両エレメントの連結によ
って前記ハウジングの内部空間と前記ホースとを連通さ
せて通水を可能としたことを特徴とする原子炉の耐圧・
漏洩検査における水取扱い装置を提供する。
【0017】請求項2の発明では、原子炉の底部に設け
た中性子束計測ハウジングの下端部を閉止フランジで閉
塞し、その閉止フランジに穿設したドレン孔を開閉可能
としたものにおいて、前記閉止フランジのドレン孔を開
閉する手段として、雌側エレメントとこの雌側エレメン
トに着脱し得る雄側エレメントとからなるワンタッチカ
プラを備え、このワンタッチカプラの雌側エレメントを
前記閉止フランジのドレン孔に水密に挿着して常閉構造
とする一方、前記ワンタッチカプラの雄側エレメントを
給排水用ホースに接続し、その両エレメントの連結によ
って前記ハウジングの内部空間と前記ホースとを連通さ
せて通水を可能としたことを特徴とする原子炉の耐圧・
漏洩検査における水取扱い装置を提供する。
【0018】請求項3の発明では、請求項1または2記
載の水取扱い装置を使用して、原子炉の耐圧・漏洩検査
時に原子炉内への水張りを行う方法であって、ワンタッ
チカプラの雄側エレメントに接続したホースを給水手段
に連結しておき、そのワンタッチカプラの雄側エレメン
トを雌側エレメントに連結した状態で、前記給水手段か
ら前記原子炉内に前記ホースを介して給水することを特
徴とする原子炉の耐圧・漏洩検査における水取扱い方法
を提供する。
【0019】請求項4の発明では、請求項1または2記
載の水取扱い装置を使用して、原子炉の耐圧・漏洩検査
時に原子炉内に温水を循環させる方法であって、ワンタ
ッチカプラの雄側エレメントに接続したホースを温水供
給手段の温水吐出側に連結するとともに、前記原子炉の
頂部から導いた水抜き用配管を前記温水供給手段の温水
吸入側に連結して閉ループ状の温水循環系統を形成して
おき、前記ワンタッチカプラの雄側エレメントを雌側エ
レメントに連結した状態で、前記温水循環系統を介して
前記原子炉内に温水を循環させることを特徴とする耐圧
・漏洩検査における水取扱い方法を提供する。
【0020】請求項5の発明では、請求項1または2記
載の水取扱い装置を使用して、原子炉の耐圧・漏洩検査
時に原子炉内を加圧する方法であって、ワンタッチカプ
ラの雄側エレメントに接続したホースを加圧手段に連結
しておき、そのワンタッチカプラの雄側エレメントを雌
側エレメントに連結した状態で、前記加圧手段から前記
原子炉内に前記ホースを介して加圧水を供給することを
特徴とする原子炉の耐圧・漏洩検査における水取扱い方
法を提供する。
【0021】請求項6の発明では、請求項1または2記
載の水取扱い装置を使用して、原子炉の耐圧・漏洩検査
時に原子炉から水抜きを行う方法であって、ワンタッチ
カプラの雄側エレメントに接続したホースをサンプタン
クに連結しておき、そのワンタッチカプラの雄側エレメ
ントを雌側エレメントに連結した状態で、前記原子炉内
の水を前記ホースを介して前記サンプタンクに導くこと
を特徴とする原子炉の耐圧・漏洩検査における水取扱い
方法を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して、本
発明に係る原子炉の耐圧・漏洩検査における水取扱い装
置および水取扱い方法の一実施形態を改良型沸騰水型原
子炉に適用した場合について説明する。
【0023】図1は原子炉圧力容器および水取扱い装置
の全体構成を示す系統図であり、図2は図1に示した原
子炉圧力容器の炉底部を拡大して示す図である。図3は
閉止フランジの平面図であり、図4は図3に示す閉止フ
ランジを縦断面で示すとともに閉止フランジに対するホ
ース取付け状態を側面図として示す図である。
【0024】本実施形態では図1および図2に示すよう
に、インターナルポンプ20を有する原子炉圧力容器2
1の底部に、制御棒駆動機構ハウジング22および中性
子束計測ハウジング23が多数本設けられている。
【0025】そして、図1、図3および図4に示すよう
に、各制御棒駆動機構ハウジング22および中性子束計
測ハウジング23の下端フランジ22a,23aには、
それぞれ閉止フランジ24が下方から接続されている。
各閉止フランジ24は、制御棒駆動機構ハウジング22
および中性子束計測ハウジング23の下端部フランジ部
22a,23aと略同形の円板状に形成されており、こ
の閉止フランジ24には、制御棒駆動機構ハウジング2
2および中性子束計測ハウジング23の下端フランジ部
22a,23aに接続するためのボルト孔25やスクラ
ム配管孔26とともに、制御棒駆動機構ハウジング22
および中性子束計測ハウジング23の内部に開口するド
レン孔27が穿設されている。
【0026】本実施形態では、この閉止フランジ24の
ドレン孔27を開閉する手段として、雌側エレメント2
8とこの雌側エレメント28に着脱し得る雄側エレメン
ト29とからなるワンタッチカプラ30を備えている。
このワンタッチカプラ30の雌側エレメント28は、閉
止フランジ24のドレン孔27にOリング30aを介し
て水密に挿着して常閉構造となっている。一方、ワンタ
ッチカプラ30の雄側エレメント29は給排水用ホース
31に接続され、この給排水用ホース31には手動の開
閉弁32が設けられている。
【0027】そして、閉止フランジ24のドレン孔27
に挿着されたワンタッチカプラ30の雌側エレメント2
8に、給排水用ホース31と接続された雄側エレメント
29を連結することによって、制御棒駆動機構ハウジン
グ22および中性子束計測ハウジング23の内部空間と
給排水ホース31とを連通させて通水を可能としてい
る。
【0028】また、本実施形態では図2に示すように、
ワンタッチカプラ30の雄側エレメント28に接続した
ホース31がヘッダ33および給水用配管34を介して
給水ポンプ35に連結されるとともに、水抜き用配管3
6を介してサンプタンク37に連結されている。さら
に、前記のホース31が温水供給手段としてのボイラ3
8の温水吐出側に吐出配管39を介して連結されるとと
もに、原子炉圧力容器21の頂部から導いた水抜き用配
管40がボイラ38の吸入側に連結され、これにより閉
ループ状の温水循環系統41が形成されている。なお、
各配管34,36,39,40には、それぞれ開閉弁4
2,43,44,45が設けられている。
【0029】このような構成の本実施形態による水取扱
い装置を用いて、原子力発電プラントの建設時における
試験運転の際には以下の方法で耐圧・漏洩検査を行う。
【0030】なお、この検査に際しては、従来と同様の
準備条件、すなわち、原子炉圧力容器21の検査対象で
ある付属配管の溶接部等に塗装や保温処理が施されてお
らず、目視によって確認可能な状態にあること、被検査
面から錆、油、埃等が予め除去されていること、検査対
象の溶接部等について指定の非破壊検査が終了している
こと、所定の配管洗浄が終了していること、および試験
配管および機器等の据付けが完了していること、配管支
持構造物の施工や、炉内構造物(蒸気乾燥器、シュラウ
ドヘッド等)の取外しが完了していること、耐圧・漏洩
試験に関係する弁の開閉が完全にされていること(バウ
ンダリを確保するという)等が必要である。
【0031】また、原子炉圧力容器21の炉底部から突
出した制御棒駆動機構ハウジング22および中性子束計
測ハウジング23等に対しては、前記の閉止フランジ2
4を予め取付けるとともに、閉止フランジ24のドレン
孔27には、それぞれワンタッチカプラ30の雌側エレ
メント28を水密に取付けておき、この雌側エレメント
28に雄側エレメント29を連結して、制御棒駆動機構
ハウジング22および中性子束計測ハウジング23とホ
ース31とを連通した状態としておく。なお、図2に示
した各配管34,36,39,40の開閉弁42,4
3,44,45は当初は閉状態としておく。
【0032】そして、原子炉圧力容器21内に温水を循
環させる場合には、ボイラ38による給水の加温を行う
とともに、温水循環系統41の各配管39,40の開閉
弁44,45を開とし、さらに各ホース31の開閉弁3
2を開とする。これにより、温水循環系統41を介して
原子炉圧力容器21内に温水を循環させ、原子炉圧力容
器21が例えば10℃以上となった場合に、温水循環系
統41の各配管39,40の開閉弁44,45を閉とす
るとともに、ボイラ38による給水加温を停止し、これ
により温水循環を停止する。
【0033】このような本実施形態の方法によると、原
子炉際循環ポンプがない改良型沸騰水型原子炉であって
も、原子炉圧力容器21への温水循環が効率よく行え、
原子炉圧力容器21の加温が短時間で行える。
【0034】また、原子炉圧力容器内を加圧する場合に
は、図2に示す給水ポンプ35を駆動するとともに、給
水用配管34の開閉弁42を開とし、さらに各ホース3
1の開閉弁32を開とする。これにより、給水ポンプ3
5から原子炉圧力容器21内にホース31を介して給水
する。このような方法で加圧作業を行うことにより、多
数の制御棒駆動機構ハウジング22および中性子束計測
ハウジング23を介して給水できるので、高能率の加圧
が可能となり、加圧時間の短縮が図れる。なお、加圧に
よる耐圧・漏洩検査については、図7で示したように、
炉内が設定圧力に達する毎に、所定時間の保持を行いな
がら、圧力を上昇させ、例えば試験圧力および試験温度
が所定値に達していることを確認して、30分保持した
後、各配管の検査対象部を各グループに分け、配管溶接
部フランジ部等の検査を行う。
【0035】検査終了後は、給水用配管34の開閉弁4
2および各ホース31の開閉弁32を閉とするととも
に、給水ポンプ35を停止し、下記の減圧および水抜き
を行う。
【0036】すなわち、制御棒駆動機構ハウジング22
および中性子束計測ハウジング23の内部をワンタッチ
カプラ30、ホース31、ヘッダ33および水抜き用配
管36をそれぞれ介してサンプタンク37に連結した状
態において、水抜き用配管36の開閉弁43を開とし、
原子炉圧力容器21内の水をサンプタンク37に導く。
【0037】このような水抜き方法によれば、排水が一
定の系統内でサンプタンク37に導かれるので、原子炉
圧力容器21の下方に配線等の多数の電気部品が配設さ
れていても、それらに水が掛かるおそれがない。したが
って、電気部品等の養生の必要がなく、また破損等のお
それも生じない。
【0038】なお、以上の実施形態では原子力発電プラ
ント建設時の耐圧・漏洩検査について説明したが、定期
点検の際にも前記同様にして検査を行うことができる。
【0039】以上のように、本実施形態の水取扱い方法
によれば、原子力発電プラントの建設および定期点検時
において、原子炉圧力容器内水張り、水抜き等の時間の
短縮化が図れる。また、原子炉圧力容器検査時における
ハウジング周辺のケーブル工事を平行して行えることに
より、工期の短縮化が図れる。しかも、水の飛散がない
ための工数削減、被曝低減等が図れ、放射能廃棄物の低
減、被曝低減等も友好的に図れる。
【0040】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明に係る原
子炉の耐圧・漏洩検査における水取扱い装置および水取
扱い方法によれば、原子炉内への水張り能率の向上、原
子炉内からの水抜き時における周辺電気品の湿潤防止、
温水循環による原子炉加温の効率上昇等が図れ、ひいて
は原子力発電プラントの建設工期の短縮および工数低
減、定期点検における時間短縮および工数削減、さらに
は放射性廃棄物の低減、被曝低減、品質管理の向上等が
有効的に図れる等の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、原子炉圧力
容器および水取扱い装置の全体構成を示す系統図。
【図2】図1に示した原子炉圧力容器の炉底部を拡大し
て示す図。
【図3】前記実施形態による閉止フランジの平面図。
【図4】図3に示す閉止フランジを縦断面で示すととも
に閉止フランジに対するホース取付け状態を側面図とし
て示す図。
【図5】沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器周りの構成を
示す全体図。
【図6】従来の水取扱い装置を示す断面図。
【図7】耐圧・漏洩検査の加圧方法を示すグラフ。
【符号の説明】
20 インターナルポンプ 21 原子炉圧力容器 22 制御棒駆動機構ハウジング 23 中性子束計測ハウジング 22a,23a 下端フランジ 24 閉止フランジ 25 ボルト孔 26 スクラム配管孔 27 ドレン孔 28 雌側エレメント 29 雄側エレメント 30 ワンタッチカプラ 30a Oリング 31 給排水用ホース 32 開閉弁 33 ヘッダ 34 給水用配管 35 給水ポンプ 36 水抜き用配管 37 サンプタンク 38 ボイラ 39 吐出配管 40 水抜き用配管 41 温水循環系統 42,43,44,45 開閉弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉の底部に設けた制御棒駆動機構ハ
    ウジングの下端部を閉止フランジで閉塞し、その閉止フ
    ランジに穿設したドレン孔を開閉可能としたものにおい
    て、前記閉止フランジのドレン孔を開閉する手段とし
    て、雌側エレメントとこの雌側エレメントに着脱し得る
    雄側エレメントとからなるワンタッチカプラを備え、こ
    のワンタッチカプラの雌側エレメントを前記閉止フラン
    ジのドレン孔に挿着して常閉構造とする一方、前記ワン
    タッチカプラの雄側エレメントを給排水用ホースに接続
    し、その両エレメントの連結によって前記ハウジングの
    内部空間と前記ホースとを連通させて通水を可能とした
    ことを特徴とする原子炉の耐圧・漏洩検査における水取
    扱い装置。
  2. 【請求項2】 原子炉の底部に設けた中性子束計測ハウ
    ジングの下端部を閉止フランジで閉塞し、その閉止フラ
    ンジに穿設したドレン孔を開閉可能としたものにおい
    て、前記閉止フランジのドレン孔を開閉する手段とし
    て、雌側エレメントとこの雌側エレメントに着脱し得る
    雄側エレメントとからなるワンタッチカプラを備え、こ
    のワンタッチカプラの雌側エレメントを前記閉止フラン
    ジのドレン孔に挿着して常閉構造とする一方、前記ワン
    タッチカプラの雄側エレメントを給排水用ホースに接続
    し、その両エレメントの連結によって前記ハウジングの
    内部空間と前記ホースとを連通させて通水を可能とした
    ことを特徴とする原子炉の耐圧・漏洩検査における水取
    扱い装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の水取扱い装置を
    使用して、原子炉の耐圧・漏洩検査時に原子炉内への水
    張りを行う方法であって、ワンタッチカプラの雄側エレ
    メントに接続したホースを給水手段に連結しておき、そ
    のワンタッチカプラの雄側エレメントを雌側エレメント
    に連結した状態で、前記給水手段から前記原子炉内に前
    記ホースを介して給水することを特徴とする原子炉の耐
    圧・漏洩検査における水取扱い方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の水取扱い装置を
    使用して、原子炉の耐圧・漏洩検査時に原子炉内に温水
    を循環させる方法であって、ワンタッチカプラの雄側エ
    レメントに接続したホースを温水供給手段の温水吐出側
    に連結するとともに、前記原子炉の頂部から導いた水抜
    き用配管を前記温水供給手段の温水吸入側に連結して閉
    ループ状の温水循環系統を形成しておき、前記ワンタッ
    チカプラの雄側エレメントを雌側エレメントに連結した
    状態で、前記温水循環系統を介して前記原子炉内に温水
    を循環させることを特徴とする耐圧・漏洩検査における
    水取扱い方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の水取扱い装置を
    使用して、原子炉の耐圧・漏洩検査時に原子炉内を加圧
    する方法であって、ワンタッチカプラの雄側エレメント
    に接続したホースを加圧手段に連結しておき、そのワン
    タッチカプラの雄側エレメントを雌側エレメントに連結
    した状態で、前記加圧手段から前記原子炉内に前記ホー
    スを介して加圧水を供給することを特徴とする原子炉の
    耐圧・漏洩検査における水取扱い方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の水取扱い装置を
    使用して、原子炉の耐圧・漏洩検査時に原子炉から水抜
    きを行う方法であって、ワンタッチカプラの雄側エレメ
    ントに接続したホースをサンプタンクに連結しておき、
    そのワンタッチカプラの雄側エレメントを雌側エレメン
    トに連結した状態で、前記原子炉内の水を前記ホースを
    介して前記サンプタンクに導くことを特徴とする原子炉
    の耐圧・漏洩検査における水取扱い方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010031751A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Hitachi Ltd 蒸気タービンプラントにおける配管の耐圧試験方法及び排水方法
JP2010043760A (ja) * 2008-08-08 2010-02-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd サブエンジン式輸送用冷凍装置
JP2015017945A (ja) * 2013-07-12 2015-01-29 株式会社東芝 閉止部材、閉止部材の使用方法及び制御棒駆動機構ハウジング

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