JPS62228981A - 原子力発電所の建設工法およびその建設時に用いられる保護、養生治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は原子力発電所の建設工法およびその１！設時に
用いられる保護、養生治具に係り、特に原子炉容器内に
制御棒駆動ａ構を据付ける際の建設工法を改良し、電運
転手順を簡素化してｌ！設工期の短縮化が図れる原子力
発電所の建設工法およびその建設時に用いられる保護、
養生治具に関する。

（従来の技術） 一般に、沸騰水型原子炉においては、第９図に示すよう
に、原子炉圧力容器１内に炉内構造物２が収容される。

この炉内構造物２は原子炉の炉心を覆う炉心シュラウド
３やこのシュラウド３上下部に設けられる上部格子板４
、炉心支持板５、原子炉圧力容器１内には原子炉再循環
系のジェットポンプ６、炉心を冷却する炉心スプレィラ
イン７、制御棒案内管８等から構成される。これらの原
子炉炉内構造物２のうち、ジェットポンプ６や炉心シュ
ラウド３は工場において原子炉圧力容器１内に組込まれ
、原子炉圧力容器１とともに建設現場に搬入され、据付
けられる。一方、炉心支持板５や炉心スプレィライン７
、上部格子板４、さらに制御棒駆動線描ハウジング９の
据付は、原子炉圧力容器１を現場へ据付けた後、原子炉
圧力容器１の一次耐圧試験前までに行なわれる。その後
、原子炉圧力容器１の一次耐圧試験が行なわれる。

そして、原子炉圧力容器−次耐圧試験完了後には、原子
炉系の各試験が行なわれる。この原子炉系の各試験は第
８図に示されているように、原子炉建屋のげ設工事の進
捗に合せて行なわれる。

すなわら、原子炉圧力容器−次耐圧試験完了後は、原子
炉系および非常用炉心冷却系注入試験を行ない、通産使
用前検査が終了したら、第１０図に承りように、制御棒
１０１制御棒駆動機構１１、サーマルスリーブ１２、制
御棒案内管８、燃料支持金具１３の据付を行なう。非常
用炉心冷却系注入試験後に、これらの据付を行なってい
るのは、第１１図に示すように、燃料支持金具１３の上
部に設けられた炉水流通用具通孔１４を経て制御棒案内
管８や制御棒駆動機構１１内に錆、塵等のクラッドを含
んだ水が侵入することに伴う不具合の発生を防止するた
めである。ところが、試験が行なわれる系統配管は、既
に洗浄が実施されてはいても、何らかの原因で錆、塵等
のクラッドが炉内に侵入する恐れがある。

また、制御棒１０．制御棒駆動機構１１等の据付後に、
炉内振動試験、制御棒駆動機構系試験を実施し、その後
、制御棒駆動機構据付フランジ部１５の漏洩有無の確認
のために原子炉圧力容器１の二次耐圧試験を行なう。

この二次耐圧試験後、原子炉格納容器漏洩試験、制御棒
駆動機構核計装系等の通産使用前検査、総合機能検査が
行なわれ、その後燃料計装準備を経て、燃料が原子炉の
炉心部に装荷される。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、上述した建設手順によると、錆、ｆｌ！等の
クラッドを含んだ汚れた水が制御棒案内管８や制御棒駆
動機構１１内に流入するのを防止するため、非常用炉心
冷却系の炉内注入試験後にａｉ制御棒１０、制御棒駆動
機構１１等の据付を行なっている。したがって、原子炉
圧力容器１の耐圧試験は、それらの据付前の漏洩有無の
検査と、据付後での制御棒駆動機構据付７ランジ部１５
での漏洩有無の検査とのために、−次、二次の２回に分
けて行なわれる。

また、原子炉系試験と炉内振動試論とは、同一の原子炉
再循環系のポンプを駆動して試験を行なっているにも拘
らず、炉内振動試験が制御棒１０および制御棒駆動機構
１１等が据付けられた状態で行なうことが条件となって
いるために、連続して行なうことができず、作業効率が
悪くなることである。

しかも、以上のような各試験項目は、第８図にも明らか
なように、いずれも燃料装荷までの建設工程上のクリテ
ィカルパスを構成しており、全体重１９１へのＩＢ’Ｊ
Ｉが大きいものである。

そこで、本発明は、上述した事情を考慮してなされたも
ので、制御棒、制御棒駆動１１１機構等の据付を非常用
炉心冷却系炉内注入試験前に行なうことを可能として、
建設工期を短縮化できる原子力発電所の建設工法および
その建設時に用いられる保護、養生治具を提供すること
を目的とする。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明の据付方法は、原子力発電所の１１設工事の進捗
に合せて各種の原子炉試験を行なう原子力発電所の１ｉ
Ｐ設工法において、原子炉圧力容器耐圧試験前に、制御
棒、制御棒駆動機構、燃料支持金具を制御棒案内管に据
付ける一方、燃料支持金具上に、制御棒案内管内への錆
、ゆの侵入を防止する保護、養生治具を取付け、制御棒
、制御棒駆動機構が据付けられた状態で非常用炉心冷却
系の炉内への注入試験を行ない、同時に制御棒駆動機構
の据付部の漏洩検査を行なうことを特徴とする。

また、本発明の原子力発電所の建設時に用いられる保護
、養生治具は、燃料支持金具の炉水流通用具通孔に合致
する係合凸部を有する台座部と、制御棒案内管内への錆
、塵等のクラッドの侵入を防止するフィルタを有し、ａ
−制御体周囲を覆うカプセル状の保１ｌｆｆ筒とを備え
たことを特徴とするものである。

（作用） 本発明は、原子炉圧力容器耐圧試験前に、制御棒、制御
棒駆動機構、燃料支持金具等を制御棒案内管に据付（プ
、燃料支持金具上には保護、養生治具を取付けでおく。

そして、制御棒駆動機構部が据付けられた状態で、非常
用炉心冷却系の炉内への注入試験を行なう。このとき、
炉水中の錆、塵等は保護、養生治具によって制御棒案内
管内に侵入することはない。

この非常用炉心冷却系の注入試験が終了すると、原子炉
圧力容器耐圧試験が行なわれる。このとき、既に制御棒
駆動機構部の据付は終了しているから、その据付部位に
おいての漏洩検査も同時に実施できる。

これらの検査が終了すると、制御棒駆動機構の据付部の
漏洩検査を特別に行なうことなく、従来と同一手順で各
種試験が実施される。

（実施例） 以下、本発明の一実施例について第１図乃〒第８図を参
照して説明する。

本発明に係る保護、養生治具２ｏは、第１図に示すよう
に構成され、原子力発電所の建設時に原子炉炉心部に設
けられた燃料支持金具１３上に取付けられ、制御棒駆動
機構部を上方から覆うようになっている。原子炉圧力容
器内に収容される他の炉内Ｍ４造物は第９図および第１
０図に示される炉内構造物と同様であるので同じ符号を
付し、説明を省略する。

前記保護、養生治具２０は、燃料支持金具１３に上方か
ら覆うように取付けられる。燃料支持金具１３は図示し
ない４体１組の燃料集合体のチャンネルボックス下部を
支持する４つの炉水流通用具通孔１４を備えており、こ
の貫通孔１４に保護、養生治具２０の係合凸部２１が嵌
合し、保護、養生治具２０が装着される。係合凸部２１
は第２図および第３図に示すように、保護、養生治具２
゜のディスク状台座部２２の下方に突設されている。

また、保護、養生治具２０は台座部２２上にカプセル状
の保護筒２３が第２図および第４図に示すように装着さ
れる。この保Ｗｉ筒２３は燃料支持金具１３内に錆や塵
等のクラッドの侵入を防止するフィルタ２４が設けられ
、このフィルタ２４により制御棒案内管８内にクラッド
が入り込むのを有効的に防止できる。

しかして、この保護、養生治具２ｏ自体は、非常用炉心
冷却系注入試験時にはこの試験水中に完全に水没するた
め、浮いて外れてしまう恐れがあり、これを防止するた
め、保護筒２３に備えられるフィルタ２４は、保護筒２
３の上部にも空気扱きを兼ねて取付けることが望ましい
。頂部にフィルタ２４を取付けることにより、保３筒２
３は任意形状とすることができる。

第５図から第７図は保護、養生治具２ＯＡの変形例を示
Ｊ°ものであり、この保護、養生治具２゜Ａは、台座部
２６の４ケ所の凸部２７に、炉水の円滑な流通を図る貫
通孔２８を穿設し、この貫通孔２８の流出入口にフィル
タ２９を取付けた実施例である。このフィルタ２９によ
り、貫通孔２８部分を通過する水に含まれる錆、塵等の
クラッドを除去することができる。この据付用保護、養
生治具２０ΔにＪ３いても、保護筒３０の少なくと５頂
部にはフィルタ３１を備えることが望ましい。

次に、沸騰水型原子力発電所の建設工法について説明す
る。

この原子力発電所を建設する場合には、まず、工場にお
いて原子炉圧力容器１内に炉心シュラウド３やジェット
ポンプ６を組込んで据付け、この据付後に、原子炉圧力
容器１を原子力発電所の建設現場に搬入し、据付ける。

次いで、炉心支持板５、炉心スプレィライン７、上部格
子板４、制御棒駆動機構ハウジング９を原子炉圧力容器
１に順次据付ける。

そして、炉心支持板５に１ＩＩＩ御棒案内管８を取付け
、制御棒案内管８内には制御棒１０を挿入し、制御棒案
内管８の上部を燃料支持金具１３にて支持させる。一方
、制御棒層ｆＪＪ機構ハウジング９内に制御棒駆動ＩＩ
構１１を収納し、サーマルスリーブ１２にて密封させる
。

その後、燃料支持金具１３上には、保護、養生治具２０
　（２ＯＡ＞を取付ける。この保護、養生冶ａ２０（２
ＯＡ）は、ｖＪ　ｌｉｔ棒案内管８内へ（７Ｊ、塵等の
侵入を防止するように、制御棒１０周囲を覆う形で燃料
支持金具１３に取付番プられる。

このようにして制御棒１０．制御棒駆動機構１１等の据
付や燃料支持金具１３への保護、養生治具２０の取付が
完了すると、非常用炉心冷却系試験および注入試験が行
なわれる。

非常用炉心冷却系試験の終了後は、原子炉圧力容器１の
耐圧試験を行なう。このとき、制御棒駆動機構１１の取
付は既に完了しているために、この耐圧試験は、従来、
行なわれていた原子炉圧力容器二次耐圧試験の範囲を兼
ねる。すなわち、制御棒駆動機構１１の取付部位におけ
る漏洩有無を検査でき、従来、漏洩検査を目的とした原
子炉圧力容器二次耐圧試験は省略することができる。

この原子炉圧力容器二次耐圧試験終了後に、原子炉系試
験および炉内振動試験を行なう。これらの炉心は、とも
に原子炉再循環系ポンプを使用して実施しており、その
際、制御棒１０等が既に取付けられているために連続し
て行なえる。

次いで、非常用冷却系の通産使用前検査を受検し、受検
後の燃料装荷準備までの手順は、原子炉圧力容器二次耐
圧試験が省略されただけで従来の手順と同様である。す
なわち、図示のように、制御棒駆動機構系試験、原子炉
格納容器漏洩試験、制御棒駆動機構核計装系等の通産検
査、総合機能試験が行なわれ、燃料装荷準備を経て、燃
料が装荷される。

なお、本発明は、図示の実施例に限定されるものではな
く、例えば保護、養生治具の形状は、制御棒駆動機構部
の保護、養生を図ることができれば、別のものとしても
よく、また、この保護、養生治具を使用した場合の建設
順序も種々の変形が許容される。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、保護、養生治具
により制御棒、制御棒層ｆＪＪ　ＩＩ構等を非常用炉心
冷却系注入試験等に先だち据付けることができ、従来、
その据付前後の２回に分けて実施さ、れていた原子炉圧
力容器耐圧試験を１回で行なうことができる。しかも、
同じような試験を２度繰り返す必要がないために準備作
業の効率がよくなる。

また、原子炉系試験から炉内撮動試験への効率のよい試
験を行なうことができ、建設工期の大幅な短縮化と、そ
のｉｆｆｆｆ用の低減化とが図れる。

また、保護、養生治具を燃料支持具上に取付けるから、
試験等によって多少力れた水が炉内に充満されても、制
御棒駆動機構に不具合を生じさせるような錆、塵等のク
ラッドは制御棒案内管内に侵入することがない。そのた
め、各試験、原子炉圧力容器耐圧試験に先だら、制御棒
、制御棒駆動機構等を先行して原子炉圧力容器内に取付
けておくことができる。

したがって、原子炉圧力容器二次耐圧試験を省略でき、
原子炉系試験から炉内振動試験を連続して行なえ、効率
のよい試験手順を実現できる。その結果、原子力発電所
の建設工期の大幅な短縮がなされ、試験の効率化により
建設に伴う費用の低減が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原子力発電所の建設時に用いられる保
護、養生治具の一実施例を示すもので、保護、養生治具
の取付状態を示す断面図、第２図は上記保護、養生治具
の正面図、第３図は保護、養生治具の底面図、第４図は
保護、養生治具の平面図、第５図は保護、養生治具の他
の実施例を示す正面図、第６図は第５図に示された保護
、養生治具の底面図、第７図は第５図に示された保護、
養生治具の平面図、第８図は本発明に係る原子力発電所
の建設工法を従来と比較して示す建設手順図、第９図は
従来の原子炉圧力容器の内部を表わす縦断面図、第１０
図は制御棒、制御棒案内管等の据付部分を表わす縦断面
図、第１１図は燃料支持金具の平面図である。 １・・・原子炉圧力容器、２・・・炉内構造物、３・・
・炉心シュラウド、４・・・上部格子板、５・・・炉心
支持板、６・・・ジェットポンプ、７・・・炉心スプレ
ィライン、８・・・制御棒案内管、９・・・制御棒層！
１１Ｉ機構ハウジング、１０・・・制御棒、１１・・・
制御棒駆動機構、１２・・・サーマルスリーブ、１３・
・・燃料支持金具、１４・・・炉水流通用具通孔、１５
・・・！ＩＪ　１１棒駆動機構据付フランジ部、２０．
２０Ａ・・・保護、養生治具、２１．２７・・・係合凸
部、２２．２６・・・台座部、２３．３０−・・保１ｆ
ｌ、２４．３１−）イルタ、２８・・・貫通孔、２９・
・・１１通フィルタ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、原子力発電所の建設工事の進捗に合せて各種の原子
   炉試験を行なう原子力発電所の建設工法において、原子
   炉圧力容器耐圧試験前に、制御棒、制御棒駆動機構、燃
   料支持金具を制御棒案内管に据付ける一方、燃料支持金
   具上に、制御棒案内管内への錆、塵の侵入を防止する保
   護、養生治具を取付け、制御棒、制御棒駆動機構が据付
   けられた状態で非常用炉心冷却系の炉内への注入試験を
   行ない、同時に制御棒駆動機構の据付部の漏洩検査を行
   なうことを特徴とした原子力発電所の建設工法。 ２、燃料支持金具の炉水流通用具通孔に合致する係合凸
   部を有する台座部と、制御棒案内管内への錆、塵等のク
   ラッドの侵入を防止するフィルタを有し、制御棒周囲を
   覆うカプセル状の保護筒とを備えたことを特徴とする原
   子力発電所の建設時に用いられる保護、養生治具。 ３、台座部の係合凸部に上下に連通させる貫通孔を穿設
   し、この貫通孔の流出入口に貫通フィルタを取付けた特
   許請求の範囲第２項に記載の原子力発電所の建設時に用
   いられる保護、養生治具。 ４、フィルタは、保護部上の最上部に空気抜きを兼ねて
   取付けられた特許請求の範囲第２項または第３項に記載
   の原子力発電所の建設時に用いられる保護、養生治具。