JPH09242501A - 同一シリンダー内に対称的に配置したピストンをもつ 燃焼装置（エンジン） - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の２／４サイクルエンジンより、燃焼
効率をあげるとともに小型化が可能なエンジン 【構成】 １つのシリンダー内に２つのピストンを対
称的に配置することで同時に２つのピストンを稼働させ
て燃焼効率を上げるとともに２つのピストンが１シリン
ダーに納まったため、小型化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、一つのシリンダー内に２つのピ
ストンを対象的に配置し、１回の燃焼で同時に２つのピ
ストンを稼働させようというエンジンである。この発明
を図によって説明する。

【０００２】従来の２／４サイクルエンジン（図１）
は、１つのシリンダーに１個のピストンが配置されてい
て１回の燃焼によってピストンは１個のシリンダー内を
サイクル運動しその回転力がシャフトに送られる仕組み
になっている。

【０００３】この新しいエンジンは、（図２）に示され
ているように燃焼過程は従来と変わらないが、２つのピ
ストンを１個のシリンダー内に対象に配置させ、１回の
燃焼で同時に２つのピストンを動かす仕組みになってい
る。

【０００４】通常の４サイクルエンジンのサイクルを考
える。吸入過程では、まず吸入用カム（図３−１）が立
ち上がり吸入バルブ（図３−２）が開き、空気と燃料が
シリンダー内に取り込まれる。この時、排気用カム（図
３−３）は倒れた状態にあり排気バルブ（図３−４）は
閉じている。このエンジンでは２つのピストン（図３−
Ａ、Ａ’）が互いに反対方向に移動する。このためシリ
ンダー内の圧力がより低圧になるため従来より多くの混
合空気を吸い込むことができる。

【０００５】次に、圧縮過程では２つのピストン（図４
−Ａ、Ａ’）が中心方向に移動するため１ピストンより
高い圧縮率が得られる。吸入バルブ及び排気バルブは閉
じている。

【０００６】燃焼過程ではこの高濃度になった燃料に発
火することで高い燃焼率が得られる。（図５）爆発力で
２つのピストンは互いに反対方向に押され、クランクシ
ャフト（図２−Ａ、Ｂ）に回転力が伝わる。

【０００７】排気過程ではクランクが１回転して再び２
つのピストンが互いに押しあう。この時、吸入用カム
（図６−１）は倒れていて吸入用バルブ（図６−２）は
閉じている。逆に、排気用カム（図６−３）は立ち上が
り排気バルブが開く。この圧縮効果により効率のよい排
気が可能となる。これがこのエンジンの１燃焼工程であ
る。

【０００８】２つのピストンは左右別々のクランクシャ
フトに連結され（図２−Ａ、Ｂ）、この回転が主軸及び
吸入、排気バルブカムシャフトに伝えられる。（図７）
はシリンダー中央部の断面図である。（図７−Ａ、Ｄ）
はそれぞれ吸気、排気用ギアで左右のクランクシャフト
からの回転をカム（図７−Ｂ、Ｅ）につないでいる。

【０００９】このように、このエンジンは（１）従来の
エンジンと比べて燃焼効率がよいこと、（２）２つのピ
ストンを対称配置させることで従来より同じ動力を得る
のに小型化できること、（３）さらに燃焼過程において
２つのピストンは互いに反対方向に同じ力が働くため
（図５）、２つの力が互いに打ち消し合い、これによっ
て振動の少ないエンジンが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の４サイクルエンジンの断面図

【図２】対称型ピストン構造をもつエンジンの断面図

【図３】吸入時のカムとバルブの様子を示した断面図

【図４】圧縮時のカムとバルブとシリンダー内部の様子
を示した断面図

【図５】燃焼時のシリンダー内部の様子を示した断面図

【図６】排気時のカムとバルブの様子を示した断面図

【図７】シリンダー部を左右方向からみた時の断面図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １つのシリンダー内に２つのピストンを
   配置することで同時に２つのピストンを稼働させてエン
   ジン効率を上げることができる。