JPH09241942A - 軽量性に優れた不透明ナイロン布帛 - Google Patents
軽量性に優れた不透明ナイロン布帛Info
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- JPH09241942A JPH09241942A JP8051361A JP5136196A JPH09241942A JP H09241942 A JPH09241942 A JP H09241942A JP 8051361 A JP8051361 A JP 8051361A JP 5136196 A JP5136196 A JP 5136196A JP H09241942 A JPH09241942 A JP H09241942A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた不透明性と白度を有し,良好な耐光性
を兼備した軽量性に富むナイロン布帛を提供する。 【解決手段】 溶融紡糸法にてポリアミド繊維を製造す
るに際し,トリアリールオキシ−S−トリアジンを添加
反応させ,アミノ末端基量を10g当量/106g以下
とし,ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤を0.005〜0.
2重量%含有し,かつ単糸繊度が8デニール以下の異形
断面で,中空率が5〜30%であり,異形度が1.5〜3.
5であるフイラメント糸を用いて織編物が構成されてい
る。
を兼備した軽量性に富むナイロン布帛を提供する。 【解決手段】 溶融紡糸法にてポリアミド繊維を製造す
るに際し,トリアリールオキシ−S−トリアジンを添加
反応させ,アミノ末端基量を10g当量/106g以下
とし,ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤を0.005〜0.
2重量%含有し,かつ単糸繊度が8デニール以下の異形
断面で,中空率が5〜30%であり,異形度が1.5〜3.
5であるフイラメント糸を用いて織編物が構成されてい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,白度と耐光性,軽
量性に富み,かつ優れた不透明性を有するナイロン布帛
に関するものである。
量性に富み,かつ優れた不透明性を有するナイロン布帛
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ナイロン,ポリエステル等の合成繊維
は,ポリマーが本来透明なため,そのポリマーのみから
なる繊維を用いた衣料用布帛は,下に着ているものが透
けて見えるという欠点を有している。透明性の軽減策と
して,例えば,芯鞘型複合糸の芯部に酸化チタンを多量
に,鞘部に酸化チタンを少量添加する方法(特公昭63
−17926号公報)が提案されている。ところが,こ
の方法では,耐摩耗性は良好であるが,十分な白度を得
ることはできないものである。さらに,上記問題点を解
決するために,鞘部の形状を異形化することにより,光
の反射を少なくして不透明性を向上させる方法も提案さ
れているが,この方法では,不透明性は非常に優れてい
る反面,酸化チタンの含有量が多いため,軽量性に欠け
るという問題がある。
は,ポリマーが本来透明なため,そのポリマーのみから
なる繊維を用いた衣料用布帛は,下に着ているものが透
けて見えるという欠点を有している。透明性の軽減策と
して,例えば,芯鞘型複合糸の芯部に酸化チタンを多量
に,鞘部に酸化チタンを少量添加する方法(特公昭63
−17926号公報)が提案されている。ところが,こ
の方法では,耐摩耗性は良好であるが,十分な白度を得
ることはできないものである。さらに,上記問題点を解
決するために,鞘部の形状を異形化することにより,光
の反射を少なくして不透明性を向上させる方法も提案さ
れているが,この方法では,不透明性は非常に優れてい
る反面,酸化チタンの含有量が多いため,軽量性に欠け
るという問題がある。
【0003】一方,ポリアミド繊維は,優れた化学的,
物理的性質を有し,衣料用および産業用繊維として広く
用いられているが,通常のポリアミド繊維は,特に白度
の要求される用途には,白度が十分でないという問題が
ある。この問題を解決するために,ポリアミド繊維の製
造時に繊維に蛍光増白剤を添加する方法が提案されてい
る。
物理的性質を有し,衣料用および産業用繊維として広く
用いられているが,通常のポリアミド繊維は,特に白度
の要求される用途には,白度が十分でないという問題が
ある。この問題を解決するために,ポリアミド繊維の製
造時に繊維に蛍光増白剤を添加する方法が提案されてい
る。
【0004】さらに,ポリアミド繊維は,アミノ末端基
を有している関係上,酸性染料で容易に染色できるとい
う長所を有している反面,光やNOxガスによる黄変あ
るいは包装紙材による黄変等を起こしやすいという問題
を有している。NOxガスによる黄変を防止する方法と
して,ポリアミド繊維のアミノ末端基量を少なくする方
法が提案されている(特開平1−229810号)が,
この方法では,包装紙材による黄変を防止することはで
きなかった。そこで,特願平2−276808号では,
アミノ末端基量を10g当量/106 g以下のポリアミ
ドとし,ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤を0.005〜
0.2重量%含有させることによって,白度に優れ,黄変
しない方法を提案している。しかしながら,この方法で
も,不透明性,軽量性に劣るものしか得られていない。
を有している関係上,酸性染料で容易に染色できるとい
う長所を有している反面,光やNOxガスによる黄変あ
るいは包装紙材による黄変等を起こしやすいという問題
を有している。NOxガスによる黄変を防止する方法と
して,ポリアミド繊維のアミノ末端基量を少なくする方
法が提案されている(特開平1−229810号)が,
この方法では,包装紙材による黄変を防止することはで
きなかった。そこで,特願平2−276808号では,
アミノ末端基量を10g当量/106 g以下のポリアミ
ドとし,ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤を0.005〜
0.2重量%含有させることによって,白度に優れ,黄変
しない方法を提案している。しかしながら,この方法で
も,不透明性,軽量性に劣るものしか得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の現状に
鑑みて行われたもので,優れた不透明性と白度を有し,
十分な耐光性を兼ね備えた軽量性に富むナイロン布帛を
得ることを目的としたものである。
鑑みて行われたもので,優れた不透明性と白度を有し,
十分な耐光性を兼ね備えた軽量性に富むナイロン布帛を
得ることを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達
成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は,「アミノ末端基量が10g当量/106
g以下のポリアミドからなり,ベンゾオキサゾール系蛍
光増白剤を0.005〜0.2重量%含有し,単糸繊度が8
デニール以下で,少なくとも1個以上の突起部を有する
繊維断面形状を有し,該繊維断面の異形度が1.5〜3.5
で,かつ中空率が5〜30%のナイロンフィラメントよ
りなるフィラメント糸条より構成されていることを特徴
とする不透明性ナイロン布帛」を要旨とするものであ
る。
成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は,「アミノ末端基量が10g当量/106
g以下のポリアミドからなり,ベンゾオキサゾール系蛍
光増白剤を0.005〜0.2重量%含有し,単糸繊度が8
デニール以下で,少なくとも1個以上の突起部を有する
繊維断面形状を有し,該繊維断面の異形度が1.5〜3.5
で,かつ中空率が5〜30%のナイロンフィラメントよ
りなるフィラメント糸条より構成されていることを特徴
とする不透明性ナイロン布帛」を要旨とするものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下,本発明について詳細に説明
する。本発明で用いられる繊維は,アミノ末端基量が1
0g当量/106 g以下で,ベンゾオキサゾール系の蛍
光増白剤を0.005〜0.2重量%含有し,突起部を有す
る断面形状を有し,異形度1.5〜3.5を有したナイロン
マルチフィラメント中空断面繊維である。
する。本発明で用いられる繊維は,アミノ末端基量が1
0g当量/106 g以下で,ベンゾオキサゾール系の蛍
光増白剤を0.005〜0.2重量%含有し,突起部を有す
る断面形状を有し,異形度1.5〜3.5を有したナイロン
マルチフィラメント中空断面繊維である。
【0008】このナイロンマルチフィラメントの製造例
としては,溶融紡糸法にてポリアミド繊維を製造する際
に,トリアリールオキシ−S−トリアジンを添加,反応
させる方法等があり,得られる繊維としては,ナイロン
6,ナイロン66,ナイロン46等が代表的なものとし
て挙げられる。本発明に用いられるポリアミド繊維に
は,二酸化チタンのような白色無機化合物を艶消剤とし
て適宜含有させてもよい。
としては,溶融紡糸法にてポリアミド繊維を製造する際
に,トリアリールオキシ−S−トリアジンを添加,反応
させる方法等があり,得られる繊維としては,ナイロン
6,ナイロン66,ナイロン46等が代表的なものとし
て挙げられる。本発明に用いられるポリアミド繊維に
は,二酸化チタンのような白色無機化合物を艶消剤とし
て適宜含有させてもよい。
【0009】本発明で用いるトリアリールオキシ−S−
トリアジンとしては,特公昭46−5068号公報に記
載されたものを使用することができ,具体例としては,
トリアリール−S−シアヌレート,トリス−S−シアヌ
レート等が挙げられる。トリアリールオキシ−S−トリ
アジンの添加量は,ポリアミドのアミノ末端基量の0.7
〜2.5モル,好ましくは0.9〜2.3モルが適当であり,
この範囲の添加量であれば,製糸性を損なうことなくポ
リアミドのアミノ末端基量を10g当量/106 g以下
とすることができる。このポリアミドのアミノ末端基量
を10g当量/106 g以下にすれば,黄変防止効果が
得られ,日光等によって布帛が黄変することがない。
トリアジンとしては,特公昭46−5068号公報に記
載されたものを使用することができ,具体例としては,
トリアリール−S−シアヌレート,トリス−S−シアヌ
レート等が挙げられる。トリアリールオキシ−S−トリ
アジンの添加量は,ポリアミドのアミノ末端基量の0.7
〜2.5モル,好ましくは0.9〜2.3モルが適当であり,
この範囲の添加量であれば,製糸性を損なうことなくポ
リアミドのアミノ末端基量を10g当量/106 g以下
とすることができる。このポリアミドのアミノ末端基量
を10g当量/106 g以下にすれば,黄変防止効果が
得られ,日光等によって布帛が黄変することがない。
【0010】本発明で用いるベンゾオキサゾール系蛍光
増白剤としては,イーストマンコダック社製のイースト
ブライトOB−1(商品名)等が好ましく使用される。
ポリアミド繊維の蛍光増白剤の添加量は,0.005〜0.
2重量%とすることが必要であり,好ましくは0.01〜
0.1重量%とするのがよい。添加量が0.005重量%未
満であれば,繊維の白度を向上させることができず,一
方,0.2重量%を超えると,白度の向上が飽和するばか
りでなく,繊維が黄変する傾向を示すので好ましくな
い。このように,上記のアミノ末端基量が10g当量/
106 g以下で,蛍光増白剤の添加量を0.005〜0.2
重量%とすることによる相乗効果で,包装紙材での黄変
を防ぐことができる。
増白剤としては,イーストマンコダック社製のイースト
ブライトOB−1(商品名)等が好ましく使用される。
ポリアミド繊維の蛍光増白剤の添加量は,0.005〜0.
2重量%とすることが必要であり,好ましくは0.01〜
0.1重量%とするのがよい。添加量が0.005重量%未
満であれば,繊維の白度を向上させることができず,一
方,0.2重量%を超えると,白度の向上が飽和するばか
りでなく,繊維が黄変する傾向を示すので好ましくな
い。このように,上記のアミノ末端基量が10g当量/
106 g以下で,蛍光増白剤の添加量を0.005〜0.2
重量%とすることによる相乗効果で,包装紙材での黄変
を防ぐことができる。
【0011】本発明の布帛を構成する繊維は,異形中空
断面であることが必要であるが,布帛を構成する繊維の
中空率は,次式による中空率が5〜30%であることが
必要である。 中空率(%)=A/(A+B) × 100 (ただし,Aは中空部の面積,Bは非中空部の面積であ
る。) 中空率が5%より小さくなると,通常の非中空繊維との
重量差が少なく,布帛にした場合,軽量性に欠ける結果
となる。逆に30%より大きくなると,軽量性は向上す
るが,溶融紡糸が難しく,製糸性にも劣り,耐摩耗性の
面からも好ましくない。
断面であることが必要であるが,布帛を構成する繊維の
中空率は,次式による中空率が5〜30%であることが
必要である。 中空率(%)=A/(A+B) × 100 (ただし,Aは中空部の面積,Bは非中空部の面積であ
る。) 中空率が5%より小さくなると,通常の非中空繊維との
重量差が少なく,布帛にした場合,軽量性に欠ける結果
となる。逆に30%より大きくなると,軽量性は向上す
るが,溶融紡糸が難しく,製糸性にも劣り,耐摩耗性の
面からも好ましくない。
【0012】ナイロン中空断面マルチフィラメント糸の
異形度は,繊維断面の外接円の直径を内接円の直径で除
算した値で表すことができる。高異形度のマルチフィラ
メント糸を得るためには,高重合度のチップを使用する
と製造が容易であり,本発明では,その異形度が1.5〜
3.5の範囲にあることが必要である。異形度が1.5より
低くなると,繊維横断面の外周部に微細な変形部(突
起)が形成されず,通常の丸断面形状に近い形状とな
り,不透明性の向上が図れない。逆に3.5より高くなる
と,耐摩耗性が低下したり,フィブリル化が発生したり
して使用上好ましくない。繊維の断面形状が上述のごと
く特定の異形度を有する異形であることから,丸断面に
比べ光の反射角度が一様でなく,一定方向から入射した
光は,繊維表面の微細な変形部により乱反射し,不透明
性を高めることになる。
異形度は,繊維断面の外接円の直径を内接円の直径で除
算した値で表すことができる。高異形度のマルチフィラ
メント糸を得るためには,高重合度のチップを使用する
と製造が容易であり,本発明では,その異形度が1.5〜
3.5の範囲にあることが必要である。異形度が1.5より
低くなると,繊維横断面の外周部に微細な変形部(突
起)が形成されず,通常の丸断面形状に近い形状とな
り,不透明性の向上が図れない。逆に3.5より高くなる
と,耐摩耗性が低下したり,フィブリル化が発生したり
して使用上好ましくない。繊維の断面形状が上述のごと
く特定の異形度を有する異形であることから,丸断面に
比べ光の反射角度が一様でなく,一定方向から入射した
光は,繊維表面の微細な変形部により乱反射し,不透明
性を高めることになる。
【0013】さらに,本発明に用いられる繊維は,中空
率5〜30%を有する中空断面糸であり,異形断面から
生まれる単糸面の空隙と中空形状との相乗効果によっ
て,布帛における見掛けの厚みが増すとともに,白度効
果が増大する。本発明で用いるナイロン異形中空断面マ
ルチフィラメント糸の断面形状は,例えば,図1の
(イ)に示すごとく,外周部に突起部1を有し,内部に
中空部2を有する井型状や,図1の(ロ)に示すごと
く,外周部に突起部3を有し,内部に中空部4を有する
形状のもの等が好ましく用いられるが,その他の形状で
も外周部に突起部を有したものであればよい。上述のナ
イロン異形中空断面マルチフィラメント糸の単糸繊度
は,8デニール以下であることが必要である。単糸繊度
が8デニール以上になると,製糸性の面から生産性が低
下し,また,布帛の風合が硬くなり,好ましくない。
率5〜30%を有する中空断面糸であり,異形断面から
生まれる単糸面の空隙と中空形状との相乗効果によっ
て,布帛における見掛けの厚みが増すとともに,白度効
果が増大する。本発明で用いるナイロン異形中空断面マ
ルチフィラメント糸の断面形状は,例えば,図1の
(イ)に示すごとく,外周部に突起部1を有し,内部に
中空部2を有する井型状や,図1の(ロ)に示すごと
く,外周部に突起部3を有し,内部に中空部4を有する
形状のもの等が好ましく用いられるが,その他の形状で
も外周部に突起部を有したものであればよい。上述のナ
イロン異形中空断面マルチフィラメント糸の単糸繊度
は,8デニール以下であることが必要である。単糸繊度
が8デニール以上になると,製糸性の面から生産性が低
下し,また,布帛の風合が硬くなり,好ましくない。
【0014】
【作用】本発明のナイロン布帛のごとく,構成糸条のポ
リアミド繊維のアミノ末端基量を10g当量/106 g
以下とし,ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤の含有量を
0.005〜0.2重量%に限定すると,白度と包装紙材あ
るいは日光等の耐黄変性に優れるようになり,しかも,
繊維断面形状を外周部に少なくとも1個以上の突起部を
有する異形横断面中空形状とすると,繊維横断面の外周
部に存在する微細な凹凸が入射光を乱反射させ,かつフ
ィラメントを通過した光線は,フィラメント内部の中空
部の内壁からの反射光が繊維横断面の外周部に存在する
微細な凹凸部で乱反射させる作用が働き,不透明性が相
乗的に一段と向上するものと推定される。このような断
面形状による単糸間の分離空隙と中空構造により,布帛
を嵩高・軽量化することができるようになる。
リアミド繊維のアミノ末端基量を10g当量/106 g
以下とし,ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤の含有量を
0.005〜0.2重量%に限定すると,白度と包装紙材あ
るいは日光等の耐黄変性に優れるようになり,しかも,
繊維断面形状を外周部に少なくとも1個以上の突起部を
有する異形横断面中空形状とすると,繊維横断面の外周
部に存在する微細な凹凸が入射光を乱反射させ,かつフ
ィラメントを通過した光線は,フィラメント内部の中空
部の内壁からの反射光が繊維横断面の外周部に存在する
微細な凹凸部で乱反射させる作用が働き,不透明性が相
乗的に一段と向上するものと推定される。このような断
面形状による単糸間の分離空隙と中空構造により,布帛
を嵩高・軽量化することができるようになる。
【0015】
【実施例】次に,本発明の布帛の製造方法を実施例によ
ってさらに具体的に説明するが,実施例における布帛の
性能の測定,評価は,下記の方法で行った。 (1)白 度 官能検査により相対的に判定し,次の4段階の評価を行
った。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良 (2)耐黄変性 酸化窒素ガスによる黄変 JIS L−0842に準じて,酸化窒素ガス堅牢度を
測定し,肉眼で相対的に判定し,下記の4段階で評価し
た。 包装紙材による黄変 試料を6cm×6cmの大きさに裁断し,同じ大きさに切断
した市販の段ボール紙と重ねてアルミホイールで包み,
80℃で100時間放置した後,肉眼で相対的に判定
し,下記の4段階で評価した。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良
ってさらに具体的に説明するが,実施例における布帛の
性能の測定,評価は,下記の方法で行った。 (1)白 度 官能検査により相対的に判定し,次の4段階の評価を行
った。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良 (2)耐黄変性 酸化窒素ガスによる黄変 JIS L−0842に準じて,酸化窒素ガス堅牢度を
測定し,肉眼で相対的に判定し,下記の4段階で評価し
た。 包装紙材による黄変 試料を6cm×6cmの大きさに裁断し,同じ大きさに切断
した市販の段ボール紙と重ねてアルミホイールで包み,
80℃で100時間放置した後,肉眼で相対的に判定
し,下記の4段階で評価した。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良
【0016】(3)耐光性 JIS L−0842に準じて,カーボンアークフェー
ドメーターで測定し,肉眼で相対的に判定して次の4段
階の評価を行った。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良 (4)軽量性 1平方メートル当たりの被測定試料の重量(g)を測定
し,相対的に次の4段階で評価した。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良
ドメーターで測定し,肉眼で相対的に判定して次の4段
階の評価を行った。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良 (4)軽量性 1平方メートル当たりの被測定試料の重量(g)を測定
し,相対的に次の4段階で評価した。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良
【0017】(5)不透明性 白色台紙上にフェルトペンで幅5mmの黒線を格子状に引
き,その台紙上に乾いた測定布,並びに水を100重量
%含有する濡れた測定布をそれぞれ置き,照度400ル
クスの明るさの中で測定布の上部から黒線の透視性を肉
眼で相対的に判定し,次の4段階の評価を行った。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良 (6)風 合 織物をハンドリングにより相対的に次の4段階で評価し
た。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良 (7)製糸性 フイラメント糸の製造時の紡糸性を,相対的に次の3段
階で評価した。 ○:良 好 △:やや不良 ×:不 良
き,その台紙上に乾いた測定布,並びに水を100重量
%含有する濡れた測定布をそれぞれ置き,照度400ル
クスの明るさの中で測定布の上部から黒線の透視性を肉
眼で相対的に判定し,次の4段階の評価を行った。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良 (6)風 合 織物をハンドリングにより相対的に次の4段階で評価し
た。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:やや不良
×:不 良 (7)製糸性 フイラメント糸の製造時の紡糸性を,相対的に次の3段
階で評価した。 ○:良 好 △:やや不良 ×:不 良
【0018】実施例1〜4 相対粘度(1g/100ミリリットル,98%H2 SO
4 ,25℃)3.4,アミノ末端基量7g当量/106 g
のナイロン6チップを用い,繊維断面が図1の(イ)に
示す系統の井型中空断面形状となる紡糸口金をそれぞれ
用いて,紡糸時にイーストブライトOB−1(ベンゾオ
キサゾール系蛍光増白剤,イーストマンコダック社製)
を0.1重量%添加して,従来より公知の方法により,紡
糸引取速度3500m/分にて1工程方式の高速紡糸法
で,中空率3%,8%,15%,21%,28%,35
%の井型中空断面糸60d/24f(単糸繊度2.5d)
(中空率3%および35%は比較用である。)を得た。
得られた中空繊維は,繊維横断面の外周部に幅5ミクロ
ンの一定幅で,長さが9ミクロン(幅の1.8倍)の凸部
を有する繊維で,異形度は2.1であった。
4 ,25℃)3.4,アミノ末端基量7g当量/106 g
のナイロン6チップを用い,繊維断面が図1の(イ)に
示す系統の井型中空断面形状となる紡糸口金をそれぞれ
用いて,紡糸時にイーストブライトOB−1(ベンゾオ
キサゾール系蛍光増白剤,イーストマンコダック社製)
を0.1重量%添加して,従来より公知の方法により,紡
糸引取速度3500m/分にて1工程方式の高速紡糸法
で,中空率3%,8%,15%,21%,28%,35
%の井型中空断面糸60d/24f(単糸繊度2.5d)
(中空率3%および35%は比較用である。)を得た。
得られた中空繊維は,繊維横断面の外周部に幅5ミクロ
ンの一定幅で,長さが9ミクロン(幅の1.8倍)の凸部
を有する繊維で,異形度は2.1であった。
【0019】次に,上記井型中空断面糸をそれぞれ経
糸,緯糸に用いて,経糸密度103本/吋,緯糸密度8
1本/吋の平織物を製織し,続いて常法によりリラック
ス,精練後,ヒートセッターにて170℃×30秒間の
条件で熱セットし,本発明(実施例1〜4)および比較
用のナイロン織物を得た。
糸,緯糸に用いて,経糸密度103本/吋,緯糸密度8
1本/吋の平織物を製織し,続いて常法によりリラック
ス,精練後,ヒートセッターにて170℃×30秒間の
条件で熱セットし,本発明(実施例1〜4)および比較
用のナイロン織物を得た。
【0020】本発明および比較用のナイロン織物の性能
を測定,評価し,その結果を合わせて表1に示した。
を測定,評価し,その結果を合わせて表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】表1より明らかなごとく,本発明のナイロ
ン織物は,良好な白度と耐光性,耐黄変性を有し,優れ
た軽量性と不透明性をも兼ね備えていた。
ン織物は,良好な白度と耐光性,耐黄変性を有し,優れ
た軽量性と不透明性をも兼ね備えていた。
【0023】実施例5〜8 上記の実施例4(フイラメントの中空率28%)におい
て,繊維の紡糸時に突起部の長さを調節することによ
り,異形度をそれぞれ1.4,1.5,2.0,3.0,3.5,
3.8とする他は,実施例4とまったく同一の方法により
本発明(実施例5〜8)および比較用(異形度1.4およ
び3.8) のナイロン織物を得た。
て,繊維の紡糸時に突起部の長さを調節することによ
り,異形度をそれぞれ1.4,1.5,2.0,3.0,3.5,
3.8とする他は,実施例4とまったく同一の方法により
本発明(実施例5〜8)および比較用(異形度1.4およ
び3.8) のナイロン織物を得た。
【0024】本発明および比較用のナイロン織物の性能
を測定,評価し,その結果を合わせて表2に示した。
を測定,評価し,その結果を合わせて表2に示した。
【0025】
【表2】
【0026】表2より明らかなごとく,本発明のナイロ
ン織物は,良好な白度と耐光性,耐黄変性を有し,優れ
た軽量性と不透明性をも兼ね備えていた。
ン織物は,良好な白度と耐光性,耐黄変性を有し,優れ
た軽量性と不透明性をも兼ね備えていた。
【0027】実施例9〜12 前記実施例4において,繊維製造時に蛍光増白剤の添加
量を 各々0.003,0.005,0.05,0.15,0.2
0,0.25重量%とする他は,実施例4とまったく同一
の方法により本発明(実施例9〜12)および比較用
(蛍光増白剤の添加量0.003重量%および0.25重量
%)のナイロン織物を得た。
量を 各々0.003,0.005,0.05,0.15,0.2
0,0.25重量%とする他は,実施例4とまったく同一
の方法により本発明(実施例9〜12)および比較用
(蛍光増白剤の添加量0.003重量%および0.25重量
%)のナイロン織物を得た。
【0028】本発明および比較用のナイロン織物の性能
を測定,評価し,その結果を合わせて表3に示した。
を測定,評価し,その結果を合わせて表3に示した。
【0029】
【表3】
【0030】表3より明らかなごとく,本発明のナイロ
ン織物は,良好な白度と耐光性,耐黄変性を有し,優れ
た軽量性と不透明性をも兼ね備えていた。
ン織物は,良好な白度と耐光性,耐黄変性を有し,優れ
た軽量性と不透明性をも兼ね備えていた。
【0031】実施例13,14 前記実施例4において,繊維製造時に繊維のアミノ末端
基量をそれぞれ8g当量/106 g,10g当量/10
6 g,12g当量/106 gとする他は,実施例4とま
ったく同一の方法により本発明(実施例13,14)お
よび比較用(アミノ末端基量12g当量/106 g)の
ナイロン織物を得た。
基量をそれぞれ8g当量/106 g,10g当量/10
6 g,12g当量/106 gとする他は,実施例4とま
ったく同一の方法により本発明(実施例13,14)お
よび比較用(アミノ末端基量12g当量/106 g)の
ナイロン織物を得た。
【0032】本発明および比較用のナイロン織物の性能
を測定,評価し,その結果を合わせて表4に示した。
を測定,評価し,その結果を合わせて表4に示した。
【0033】
【表4】
【0034】表4より明らかなごとく,本発明のナイロ
ン織物は,良好な白度と耐光性,耐黄変性を有し,優れ
た軽量性と不透明性をも兼ね備えていた。
ン織物は,良好な白度と耐光性,耐黄変性を有し,優れ
た軽量性と不透明性をも兼ね備えていた。
【0035】
【発明の効果】本発明のナイロン織物によれば,良好な
白度と耐光性,耐黄変性を有し,優れた軽量性と不透明
性を満足することができる。このような特性を有する本
発明の布帛は,不透明性の要求される水着,テニスウェ
ア等のスポーツ衣料に好適に用いられ,さらに,耐光性
や軽量性に優れているので,各種衣料用途に適した素材
として広く使用することができる。
白度と耐光性,耐黄変性を有し,優れた軽量性と不透明
性を満足することができる。このような特性を有する本
発明の布帛は,不透明性の要求される水着,テニスウェ
ア等のスポーツ衣料に好適に用いられ,さらに,耐光性
や軽量性に優れているので,各種衣料用途に適した素材
として広く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)(ロ)は,いずれも本発明のナイロン織
物に用いる繊維の横断面図である。
物に用いる繊維の横断面図である。
1 突起部 2 中空部 3 突起部 4 中空部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D01D 5/24 D01D 5/24 Z
Claims (1)
- 【請求項1】 アミノ末端基量が10g当量/106 g
以下のポリアミドからなり,ベンゾオキサゾール系蛍光
増白剤を0.005〜0.2重量%含有し,単糸繊度が8デ
ニール以下で,少なくとも1個以上の突起部を有する繊
維断面形状を有し,該繊維断面の異形度が1.5〜3.5
で,かつ中空率が5〜30%のナイロンフィラメントよ
りなるフィラメント糸条より構成されていることを特徴
とする不透明性ナイロン布帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8051361A JPH09241942A (ja) | 1996-03-08 | 1996-03-08 | 軽量性に優れた不透明ナイロン布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8051361A JPH09241942A (ja) | 1996-03-08 | 1996-03-08 | 軽量性に優れた不透明ナイロン布帛 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09241942A true JPH09241942A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12884813
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8051361A Pending JPH09241942A (ja) | 1996-03-08 | 1996-03-08 | 軽量性に優れた不透明ナイロン布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09241942A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014210989A (ja) * | 2013-04-18 | 2014-11-13 | 帝人株式会社 | 細繊度異型中空短繊維、これを用いてなる紡績糸、織編物、及び細繊度異型中空繊維の製造方法 |
JP2018016928A (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | 新光合成纎維股▲分▼有限公司 | 羽根状の人造ファイバー |
-
1996
- 1996-03-08 JP JP8051361A patent/JPH09241942A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014210989A (ja) * | 2013-04-18 | 2014-11-13 | 帝人株式会社 | 細繊度異型中空短繊維、これを用いてなる紡績糸、織編物、及び細繊度異型中空繊維の製造方法 |
JP2018016928A (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | 新光合成纎維股▲分▼有限公司 | 羽根状の人造ファイバー |
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